JP4377979B2 - 商品取引処理装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、花卉や青果物等のライフサイクルの短い生鮮商品や、有効期限のあるチケット等のサービス商品、使用日が限れた航空チケットのように、ある期間が過ぎてしまうと商品価値がなくなる或いは減少する各種商品の売買取引に用いられる商品取引処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば、生花の売り買いの取引は、卸売市場で行われる。すなわち、買手業者は現場に出向き、売手業者が実際に販売している現物を観察し、どのような生花がいくらで販売されているか等を把握する。そして、希望する生花が販売されていた場合には、その売手と価格等を含めた取引を行う。このようにして、買手業者は、希望する生花を調達する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来では、上述したような生花等の商品の売買取引をシステム化したものはなかった。このため、次のような問題があった。
【0004】
(1)買手業者は、希望する商品を得るためには実際に現場(卸売市場や卸売会社等)に出向いて行く必要がある。このとき、希望する商品が販売されていればよいが、そうでない場合には無駄になってしまう。
また、買手業者は、複数種類の商品を大量に希望する場合が多いが、上述した通り、実際に現場に出向かなければ、希望する商品が希望する数量分、どの売手業者により販売されているか等を事前に知ることはできない。このため、計画的に購入することができない上、特に大量な商品を購入したい場合には、その現場の需要が逼迫し、自分で価格をつり上げることになる。
さらに、生花等のような商品は特に、気象や災害等の自然条件の影響を受けやすいものであるため、予定のものが予定通りに販売されていない場合が多々ある。
したがって、買手業者にとっては、場当たり的な仕入れとなる場合が多く、調達計画を立てることができない。
【0005】
(2)売手業者は卸売市場で商品の販売を行うが、その商品に買手がつくか、どのくらいの量を裁ききれるか、どのような商品をどこの買手業者が希望しているのか等を事前に知ることができず、販売計画を立てることができない。
また、裁ききれなかった商品(残商品)については、競り等の現品販売により裁くことになるが、生花等のような商品は、ある期間が過ぎてしまうと品質が低下してしまう。このため、入荷、販売、競り準備、競り後の分荷等によりダメージを受けた分、販売価格を下げる必要が出てくる。
【0006】
本発明は上記の点に鑑みなされたもので、計画的な商品の販売及び計画的な商品の調達を画面上で容易に且つ効率的に可能とし、特に、異なる取引形態に関する情報を同一画面上に表示することを可能とすることで、商品の売買取引の効率を飛躍的に向上させた商品取引処理装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
そこで、上記問題を解決するため、本発明は、販売者側端末及び購入者側端末とネットワークを介して接続され、商品の売買取引処理を行う商品取引処理装置であって、前記購入者側端末から受信した、ある期間を過ぎると価値がなくなる或いは減少する商品に関する注文情報を前記販売者側端末に送信し、前記送信した注文情報に対する前記販売者側端末からの、ある期間を過ぎると価値がなくなる或いは減少する商品に関する応募情報を受信すると、予約相対取引の成約処理を行う第一の予約相対取引処理手段と、前記販売者側端末から受信した販売情報を前記購入者側端末に送信し、前記送信した販売情報に対する前記購入者側端末からの購入登録情報を受信すると、予約相対取引の成約処理を行う第二の予約相対取引処理手段と、前記購入者側端末から受信した注文情報に含まれる商品と、前記販売者側端末から受信した販売情報に含まれる商品と、の商品条件が合致する情報を、同一画面内にそれぞれ一覧表示するのに用いられる画面情報として前記購入者側端末及び/又は前記販売者側端末に送信する送信手段と、を有することを特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
【0021】
本発明は、例えば、図1に示すような生花取引システム100に適用される。
【0022】
この生花取引システム100では、上記図1に示すように、生花の市場管理を行うサーバ側の端末装置101と、複数の売手業者側の端末装置111〜114及び141、複数の買手業者側の端末装置121〜123及び151、及び中卸業者側の端末装置131とが、WAN161を介して互いに通信可能に接続された構成としている。
【0023】
ここで、複数の売手業者の中には、大手業者(大手売手)や小口の業者(小口売手)も含まれており、また、複数の買手業者の中にも大手業者(大手買手)や小口の業者(小口買手)も含まれている。
そして、サーバ側、売手業者側、買手業者側、及び中卸業者側の各端末装置は、中央処理装置(CPU)、キーボード、マウス、表示器、通信器、及び本システムの処理プログラムが予め格納されたメモリ等を備えたパーソナルコンピュータ(パソコン)からなり、該メモリの処理プログラムをCPUが読み出して実行することで、後述する種々の処理が実行されるようになされている。
【0024】
尚、上記図1において、WAN161を介してのサーバ側と各業者側の接続構成としたが、これに限らず、ホストコンピュータと端末装置の接続構成でもよいし、サーバ側とクライアント側の接続構成でもよい。また、複数の売手業者側の端末装置111〜114、及び複数の買手業者側の端末装置121〜123は個々に、WAN161を介してサーバ側と接続された構成としてもよい。
また、図中の171〜173は、生産者を示す。これらの生産者171〜173は、大手売手業者111とは通信で接続されておらず、電話やファックス等で連絡するようになされている。
【0025】
上述のようなサーバ側の端末装置の内部構成、及び各業者側の端末装置の内部構成は、例えば、図2に示すような構成としている。
【0026】
すなわち、サーバ側の端末装置300(101)は、種々の情報の受信及び送信(配信)を行うための情報受信配信機能310と、アプリケーション機能(APP機能)としての取引処理及び価格形成機能321、価格予想機能322、システム運用管理機能323、個人別マーケット分析機能324、及び個人別データ配信管理機能325と、トランザクションデータやマスターデータを記憶すると共に各種処理に必要なデータを記憶するための記憶機能(データベースメモリ:DBM)330とを有している。
【0027】
上記アプリケーション機能において、取引処理及び価格形成機能321とは、後述する各種の取引処理を行うための機能である。
価格予想機能322とは、各業者間での取引において、取引対象となる生花の価格の変動を予測するための機能である。
システム運用管理機能323とは、サーバ側の端末装置300を運用して生花取引システム100を制御管理するための機能である。
個人別マーケット分析機能324とは、参加者の登録を行うと共に、その参加者が実際に取引した日時、その取引後の取引状況、及び取引された生花についての情報(生花の種類や取引価格等)等、各参加者が行った取引に関する情報をDBM330に記憶させ、その記憶情報を基に、例えば、取引される生花の季節別の傾向値、値段の高低、各参加者の今後の取引傾向(売買動向)等を分析するための機能である。
個人別データ配信管理機能325とは、各参加者に対するデータ配信管理についてフィルタリングをかける機能であり、例えば、売手側や買手側の各参加者の業態(中卸や量販店等)、或いは商品の引き渡しの条件、或いは各参加者に提供されるサービスの内容等によって、配信データの全体或いは一部の表示を行ったり行わなかったりする機能、或いは上述の理由により各参加者側毎で表示される全体或いは一部の内容を変更させたりする機能である。
【0028】
一方、各業者側の端末装置400は、種々の情報の受信及び配信を行う情報受信配信機能410と、WWWブラウザ等によるユーザインターフェース(I/F)機能420と、アプリケーション機能(APP機能)としての自己勘定管理機能431及び連携機能432と、トランザクションデータやマスターデータを記憶すると共に各種処理に必要なデータを記憶するための記憶機能(データベースメモリ:DBM)440とを有している。
【0029】
上記アプリケーション機能において、自己勘定管理機能431とは、先の取引により発生する支払いの管理等、参加者側で処理する自己勘定を管理するための機能である。
連携機能432とは、直属する小売店側のシステムや社内販売システムと連携して、先の取引についての情報を通知する等、参加者側に所属する側と連携可能とするための機能である。
【0030】
尚、上記図2では、業者側の端末装置400に自己勘定管理機能431、連携機能432、及び記憶機能440を設けるようにしたが、これらの機能については、必ずしも業者側の端末装置400に設ける必要はなく、業者側の端末装置400に設ける代わりにサーバ側の端末装置300に設けるようにしてもよい。
【0031】
上述のような生花取引システム100の最も特徴とする構成は、各業者側の端末装置300で表示される画面構成にある。
【0032】
すなわち、各業者の端末装置300には、インターフェース機能420としてのWWWブラウザ等により、サーバ側の端末装置400を介して送られてくる各種情報が画面表示され、その表示画面上で使用者が操作することで、各種処理が進められるが、特に、本システムでは、後述する各種の取引処理が行われる際の画面構成を、例えば、図3に示すように、コマンド部210と、2つの取引情報表示部221及び222と、条件入力部230とを有するものとしている。そして、この画面上における各種情報の表示制御等は、個人別データ配信管理機能325により行われるようになされている。
【0033】
上記図3において、コマンド部210には、「新規・変更」、「<<」、「<」、「>>」、「>」、及び「削除」等の項目が表示される。そして、装置の使用者からのマウス操作等により、これらの項目から任意の項目が選択され指定(クリック)されることで、その選択された項目に対応した処理が実行される。
【0034】
取引情報表示部221及び222には、例えば、そのとき実行されている取引状況に応じて、異なる2つの取引形態で発生した各種情報が対応して表示される。
【0035】
条件入力部230には、ある取引処理での対象商品の情報を抽出(検索)するための各種条件が入力される。ここでは、対象商品である生花の”着荷日”、”登録日”、”産地”、”注文・応募・出荷・販売番号”、”品目”、”品種”、”色”、”生産者等階級”、”規格”、”A取引/生産者”、”B取引/生産者”、及び”C取引/生産者”等を入力する各入力部が設けられている。
また、条件入力部230には、「検索」及び「条件取消」等の項目が表示される。そして、装置の使用者からのマウス操作等により、これらの項目から任意の項目が選択され指定(クリック)されることで、その選択された項目に対応した処理が実行される。例えば、「検索」がクリックされることで、上述したような各入力部に入力された各種条件に該当する情報が、取引時に発生した各種情報のなかから検索され、その検索結果が取引情報表示部221及び222に表示される。
【0036】
ここで、「生産者等階級」とは、例えば、生産者が各種の生花について分類するための等級のことである。具体的には例えば、花のサイズにより、「秀」、「優」、「良」等を各生花に振り当てる。
本実施の形態では、生産者が振り当てた階級(等階級)を用いているが、これに限定されるものではない。
【0037】
尚、コマンド部210の「新規・変更」、「<<」、「<」、「>>」、「>」、及び「削除」等の項目や、条件入力部230の「検索」及び「条件取消」等の項目の表示は、絵柄等でもよく、アイコン機能と同様に、その絵柄等の部分をクリックすると、その部分に対応した処理が実行されるようにしてよい。
【0038】
ここで、本システムで行われる取引処理を、例えば、買手側から発生する商品の情報(注文情報、以下、購入情報とも言う)に基づいた各業者間の取引処理((A)の取引処理))、売手側から発生する商品の情報(販売情報)に基づいた各業者間の取引処理((B)の取引処理))、及び複数の買手側から発生する購入情報と複数の売手側から発生する販売情報に基づいた複数の各業者間の取引処理((C)の取引処理))による生花の売買取引とする。これらの取引処理は、本システムに加入している各業者(参加者)の各端末装置上にて行われるようになされている。
また、詳細は後述するが、上記図3の画面構成において、取引情報表示部221には(B)又は(C)の取引処理に関する情報が表示され、取引情報表示部222には(A)の取引処理に関する情報が表示されるようになされている。
【0039】
尚、ここでの”商品の情報”は、例えば、数量、単価、情報入力時刻、及び属性データを含み、該”属性データ”は、期日、期限、品種、及び色等を含む。
また、ここでの”生産者”には、実際の生産者から販売の委託を受けている販売代理人、販売卸業者、販売エージェント、或いは輸入業者等も含まれる。
【0040】
そこで、まず、(A)、(B)、及び(C)の各取引処理の流れについて説明する。
【0041】
ある業者が生花取引システム100を利用して、(A)、(B)、及び(C)の取引処理を行う場合、自端末装置でサーバ側にアクセスすることで、装置には、例えば、図4又は図5に示すようなトップ画面が表示される。
上記図4は、買手となる場合に表示されるトップ画面であり、「注文」、「予約」、「一般I」、「一般II」、「成約・着荷」、「集統計」、「お知らせ」、「終了」等の各種項目が表示される。
一方、上記図5は、売手となる場合に表示されるトップ画面であり、「注文」、「予約」、「複写」、「一般」、「成約・着荷」、「集統計」、「お知らせ」、「終了」等の各種項目が表示される。
尚、これらの表示は、アイコン機能と同様に、その文字部をクリックすると、その文字部に対応した処理が実行されるようになされている。ここでは文字表示としているが、これに限らず、絵柄等で表示するようにしてもよい。
【0042】
そして、端末装置の使用者は、マウス等を用いて各項目を選択的に指定(クリック)する。これにより、このとき指定された項目に対応した処理が実行される。例えば、「注文」の項目がクリックされた場合には(A)の取引処理が実行され、「予約」の項目がクリックされた場合には(B)の取引処理が実行され、「一般I」又は「一般II」、或いは「一般」の項目がクリックされた場合には(C)の取引処理が実行される。
【0043】
(A)の取引処理
(第1の取引:購入情報に基づく予約相対取引)
本取引処理は、例えば、図6に示すような流れに従って実行される。
【0044】
買手業者は、自端末装置のトップ画面(上記図4)上で「注文」の項目を選択し指定する。これにより、装置には、上記図3に示した構成の画面が表示される。そこで、買手業者は、この画面上のコマンド部210や条件入力部230により、調達(仕入)計画に従って、希望する購入日、生花の品目、品種、色、等階級、産地、総本数、及び価格等の購入情報を入力する。この入力情報は、サーバ側に送られる。
この結果、例えば、図7に示すような、入力されたその購入情報と、その購入情報における”合計本数”、”未選定合計本数”、及び”合計金額”等の情報とを含む注文情報一覧情報が生成され、この一覧情報は、買手業者側の端末装置の画面上の取引情報表示部222に表示される。
このようにして、買手業者は、自端末装置上で調達(仕入)計画に従った生花の注文を行う。
【0045】
売手業者は、自端末装置にて、買手業者が発した購入情報(注文/応募情報一覧情報)を画面上の取引情報表示部222で参照することで、販売(生産)計画に従って、買手業者が希望する生花を出荷可能であるか否かを判断し、出荷可能であれば、それを応募情報としてキーボード入力する。この応募情報は、サーバ側に送られる。
このようにして、売手業者は、買手業者が発した購入情報に対して、自端末装置上で応募する。
尚、売手業者は、買手業者が希望する総本数全てに対して応募することもでき、その一部に対して応募することもできる。或いは、買手業者が希望する総本数より多い本数を応募することもできる。
【0046】
買手業者は、自端末装置の画面上の取引情報表示部222にて、注文情報一覧情報を再度参照する。このとき表示されている注文情報一覧情報には、サーバ側により、売手業者が発した応募情報が反映されている。
すなわち、注文情報一覧情報の”応募”欄には、購入情報に対して応募した売手業者の注文件数が表示されるようになされており、買手業者は、”応募”欄部分の隣の”応”のアイコン部をマウスで指定することで、購入情報に対して応募した売手業者の詳細情報が参照できるようになされている。
このような注文情報一覧情報を買手業者が参照することで、買手業者は、購入情報に対して応募した売手業者のなかから希望する売手業者を選択して予約し、それを購入情報としてキーボード入力する。この購入情報は、サーバ側に送られ登録される。
【0047】
そして、サーバ側にて、買手業者と売手業者の成約が成り立つと、サーバ側から売手業者側に対して成約通知が送られ、売手業者は、これを受け、買手業者との取引が確定したことを認識する。
尚、この成約通知を送らずに売手業者が自端末装置にて、例えば、成約情報一覧を画面上で参照することで、買手業者の取引が確定したことを認識するようにしてもよい。
【0048】
このとき、買手業者側の端末装置に画面表示されている注文情報一覧情報には、この成約が”未選定”欄に反映される。例えば、ある希望する生花の希望総本数が100本であり、この成約で100本全て確定した場合、未成約本数である未選定本数は0本となる。また、100本のうち40本が確定した場合、未選定本数は60本となる。また、売手業者が応募した本数が、希望する総本数より多い場合には、未選定数のマイナス表示を許すことにより、未選定本数がマイナス本数(−60本等)となる。
【0049】
尚、ここでは、買手業者の注文情報に対して各々の売手業者が応募した後、買手業者が該応募情報を参照して所望する売手業者を選択するようにしたが(上記図6参照)、例えば、買手業者は、このときの選択を行わずに、再度新たな注文情報の追加登録するようにしてもよい。或いは、以前の注文情報を削除して新たな注文情報を登録するようにしてもよい。この場合、更新され注文情報に対して、上述したような売手業者の応募が繰り返して行われることになる。
また、買手業者が上記の応募情報を選択する際、それらの応募情報の全て或いは一部を選択可能、或いは拒絶可能とするようにしてもよい。
【0050】
(B)の取引処理
(第2の取引:販売情報に基づく予約相対取引)
本取引処理は、例えば、図8(B)に示すような流れに従って実行される。
【0051】
売手業者は、自端末装置のトップ画面(上記図5)上で「予約」の項目を選択し指定する。これにより、装置には、上記図3に示した構成の画面が表示される。そこで、売手業者は、この画面上のコマンド部210や条件入力部230により、希望する生花の品目、品種、色、着荷日、等階級、産地、生産者名、箱数、及び価格等の販売希望情報である販売情報(出荷情報)をキーボード入力する。この入力情報は、サーバ側に送られる。
この結果、例えば、図9に示すような、未成約の選定の箱数(残箱数)の情報を含む出荷情報一覧情報が作成される。この情報は、売手業者側の端末装置の画面上の取引情報表示部221に表示される。
このようにして、売手業者は、自端末装置上で生花の販売を行う。
【0052】
買手業者は、自端末装置にて、例えば、図10に示すような、売手業者が発した販売情報(出荷/応札情報一覧情報)を画面上の取引情報表示部221で希望商品を検索し参照することで、希望する品の箱数等を購入登録情報としてキーボード入力する。このとき、希望する箱数の一部の登録も行うことができる。例えば、出荷情報の残箱数が50箱であり、買手業者が本来希望する箱数は20箱であるが、そのうちの10箱のみを登録することもできる。そして、このような購入登録情報は、サーバ側に送られる。
このようにして、買手業者は、売手業者が発した出荷情報に対して、自端末装置上で購入登録する。
【0053】
売手業者は、自端末装置にて、買手業者の登録状況を画面上の取引情報表示部221にて参照して判断し、買手業者と成約する。
【0054】
尚、買手業者側において、上述したような(B)の取引処理(タイプ1、以下、(B1)の取引処理とも言う)において、購入登録を行う際に購入価格の指定を行って、これを購入登録情報とする処理(タイプ2、以下、(B2)の取引処理とも言う)も行うことができる。この取引処理では、例えば、売手業者側の端末装置において、複数の買手業者から指定された各購入価格に基づいて、適切な買手業者(最も購入価格の高い買手業者等)を自動的に決定するようなアルゴリズムを実行させるようすることも可能である。
【0055】
また、販売情報で残数10箱に対し、買手業者は、購入登録情報として、例えば、6箱とし、且つ、6箱以下でも購入する旨の情報を登録することもできる。これにより、残数10箱に対して、甲乙2名の買手業者が各々6箱の購入登録しても、甲が6箱以下でも購入するという情報であれば、乙に6箱、甲に4箱、という成約も可能となる。
【0056】
(C)の取引処理
(第3の取引:複数の購入情報と複数の販売情報を同時に双方の条件の折
り合うものから順次成約決定する取引)
本取引処理は、例えば、上記図8(C)に示すような流れに従って実行される。
【0057】
ここで、本取引処理は、2つの取引処理((C1)の取引処理、(C2)の取引処理とする)に分けられ、これらの2つの取引処理が、買手となる場合のトップ画面(上記図4)の「一般I」と「一般II」に対応する。そして、(C1)の取引処理及び(C2)の取引処理は、例えば、買手業者が上述したような購入登録する際に、売手業者側が発した販売情報に対して行う購入登録の方法が異なる。
【0058】
そこで、売手業者は、上述した(B)の取引処理の結果、販売情報として発した数量を全て裁ききれなかった場合、具体的には、ある生花を100箱、販売希望したにも関わらず、そのうちの60箱しか買手業者と成約できなかった場合、40箱が残ってしまう。
このような販売漏れの生花(未成約の生花)がある場合には、売手業者は、自端末装置にて、未成約の生花を検索し、その情報を得て、トップ画面(上記図5)の「複写」項目を選択し指定することで、販売漏れの生花、すなわち(B)の取引処理での対象生花のうち販売漏れの生花についてを、本取引処理に移行する。
そして、売手業者は、販売漏れの生花について、(B)の取引処理と同様にして、販売情報をキーボード入力する。また、このとき、新規に販売希望する生花があれば、それについての販売情報も入力する。このときに、下限価格情報(販売下限価格値)も入力する。そして、このような販売情報は、サーバ側に送られる。
また、他の売手業者も同様にして各々、自端末装置にて、販売希望する生花の販売情報を入力する。そして、各売手業者の販売情報も、サーバ側に送られる。
したがって、サーバ側には、複数の売手業者の販売情報が存在することになる。
【0059】
買手業者は、(B)の取引処理と同様にして、自端末装置にて、複数の売手業者が発した販売情報を画面上にて参照し、希望する条件に合った販売情報に対して購入登録するが、このとき、上述の(C1)或いは(C2)の取引処理で購入登録する。
【0060】
すなわち、(C1)の取引処理で購入登録する場合、買手業者は、自端末装置のトップ画面(上記図4)上で「一般I」を選択し指定する。これにより、装置は、上記図3に示した構成の画面が表示される。そこで、買手業者は、この画面上のコマンド部210や条件入力部230により、複数の売手業者が発した販売情報のうち希望する情報を取引情報表示部221で参照し、購入登録する。ここでの購入登録は、例えば、希望する生花の”品目”及び”色”のみならず、”品種”や”等階級”等、その他の詳細な条件を特定できるようになされている。また、買手業者は、このような詳細な条件を複数の販売情報に対して特定できるようになされている。
【0061】
一方、(C2)の取引処理で購入登録する場合、買手業者は、自端末装置のトップ画面(上記図4)上で「一般II」を選択し指定する。これにより、装置の画面上にて、複数の売手業者が発した販売情報が参照可能となり、購入登録可能状態となる。但し、この場合、ここでの購入登録は、例えば、希望する生花の”品目”及び”色”のみの条件を特定できるようになされている。
そして、このような購入登録情報は、サーバ側に送られる。
また、他の買手業者も同様にして各々、自端末装置にて、複数の売手業者が発した販売情報を参照して、(C1)或いは(C2)の取引処理で購入登録する。
したがって、サーバ側には、複数の売手業者が発した販売情報と、複数の買手業者が発した購入登録情報とが存在することになる。
尚、このときの画面に表示される販売情報には、”下限値”の情報は含まれない。
【0062】
サーバ側では、所定の成約決定アルゴリズムによる成約決定処理により、複数の売手業者が発した販売情報と、複数の買手業者が発した購入登録情報とに対して、双方の条件の折り合うものから順次成約(価格)を決定する。
例えば、ここでの成約決定アルゴリズムは、販売下限価格の条件を満たし、且つ、購入価格の高い順、購入情報の入力時間の早い順等により成約を決定するものである。
この成約決定についての情報は、売手業者側及び買手業者側に通知される。
これにより、売手業者及び買手業者は各々、自端末装置にて、成約決定について認識する。
【0063】
尚、上述した成約決定アルゴリズムでは、購入希望価格の高い順や情報入力の早い順に成約決定するようにしたが、これに限らず、例えば、購入希望数量の多い順や過去の取引規模などの因子により予め決められた優先順位に従って成約決定するようにしてもよい。或いは、購入希望数量の一部でも販売残数があれば購入したいという要求をも許容して、これを優先順位決定に反映させて成約決定してもよい。
したがって、例えば、購入希望価格の高い順に成約決定する場合で、同じ価格の購入情報が存在した場合、それらの中でさらに数量の多い順や、情報入力の早い順、或いは上述の購入希望数量に欠けが存在した場合の購入許可など、買手業者側の購入条件に許容範囲の広いもの、などの一部或いはこれらの組み合わせのアルゴリズムを用いるようにしてもよい。
また、対象商品の条件許容度が高い(条件が緩い)場合に、(C)の取引処理へ移行し、許容度が低い(条件が厳しい)場合には、(C)の取引処理に移行しない、というようなアルゴリズムを付加するようにしてもよい。
【0064】
また、売手業者が発する販売情報中に下限価格情報(販売下限価格値)を含むようにしたが、下限価格情報を”0”(ゼロ)とし、完全な販売委託方式にしてもよし、下限価格情報の代わりに別のパラメータを用いるようにしてもよい。例えば、販売最低本数の情報を用いるようにしてもよい。
【0065】
また、C1及びC2の取引処理での条件入力(C2では詳細は条件入力、C1では該条件を緩和した条件入力)を、買手業者が決定して行うものとしたが、例えば、システム内で予め各々の項目(「品種」、「品目」、「色」等)及びその内容(例えば、項目「品目」であれば、「菊」、「バラ」等の内容)を設定しておき、その中から買手業者が所望する項目及びその内容(条件)を指定するようにしてもよい。
具体的には例えば、取引対象商品が野菜であった場合、「品種」、「規格」のみの条件と、この「品種」、「規格」に産地・生産者名の条件とを予めテーブル等で用意しておく。また、航空チケットの場合には、フライト日と区間のみの条件と、これに航空会社名或いは具体的な便名(複数も可)等の複数の条件を予め用意しておく。これにより、買手業者は、多様な条件の設定を行うことができる。
【0066】
以上が、(A)、(B)、及び(C)の各取引処理の流れである。
つぎに、上記図3の構成の画面上に表示される情報について具体的に説明する。
【0067】
本システムでは、上記図3の画面構成により、買手業者側及び売手業者側の各々において、(A)の取引処理時に発生した買手業者側の情報(購入情報)が表示されると共に、その同一画面上に、そのときの取引経過状況に応じて、(B)の取引処理時に発生した売手業者側の情報(販売情報)、又は、(C)の取引処理(具体的には(C1)の取引処理)時に発生した売手業者側の情報(販売情報)との異なる2つの取引情報が同時に表示されるようになされている。
尚、説明の簡単のために、(A)の取引処理での購入情報と(B)の取引処理での販売情報が同時に表示される状態を表示パターン1とし、(A)の取引処理での購入情報と(C)の取引処理での販売情報が同時に表示される状態を表示パターン2として、以下の説明を行う。
【0068】
(表示パターン1)
【0069】
まず、図11は、上記図3の画面にて、各情報買手業者側及び売手業者側が各々の画面上にて参照可能な情報を示したものである。
この図11において、α,β,・・・は、本システムに参加している買手業者を示し、甲,乙,・・・は、本システムに参加している売手業者を示す。
(注)α,(注)β,・・・・は、α,β,・・・の各買手業者が(A)取引処理にて出力する購入情報を示し、(応)α、(応)β,・・・・は、(注)α,(注)β,・・・・に対して、任意の売手業者が出力する応募情報を示す。
(販)甲,(販)乙,・・・は、甲,乙,・・・の各売手業者が(B)取引処理にて出力する販売情報を示し、(成)甲,(成)乙,・・・は、(販)甲,(販)乙,・・・に対する任意の買手業者との成約情報を示す。
【0070】
そこで、αの買手業者と甲の売手業者に着目すると、まず、αの買手業者は、自分が出した(注)αと、それに対する(応)αと、甲,乙,・・・の全ての売手業者が出した(販)甲,(販)乙,・・・とが参照可能となる。したがって、これらの情報が、αの買手業者側の端末装置にて、その画面上の取引情報表示部221及び222に表示されることになる。
また、αの買手業者は、上記図5に示したトップ画面の「集統計」の項目が指定されることで生成される集統計情報も参照することができる。この集統計情報とは、今後発生する予定の取引(既に決定している取引)についての情報、具体的には、先渡し(荷渡し)の日付、生花の平均価格、最高価格、最低価格、及び総本数等の情報を含むものである。このような情報は、画面上の条件入力部230により、日付け、品目、品種等の条件を入力することで、指定された条件毎の情報が取引情報表示部222に表示されるようになされている。
【0071】
一方、甲の売手業者は、α,β,・・・の全ての買手業者が出した(注)α,(注)β,・・・と、自分が出した(販)甲と、それに対する(成)甲とが参照可能となる。したがって、これらの情報が、甲の売手業者側の端末装置にて、その画面上の取引情報表示部221及び222に表示されることになる。
また、甲の売手業者も、上記図4に示したトップ画面の「集統計」の項目が指定されることで生成される上述したような集統計情報も参照することができる。このような情報は、画面上の条件入力部230により、日付け、品目、品種等の条件を入力することで、指定された条件毎の情報が取引情報表示部221に表示されるようになされている。
【0072】
したがって、例えば、買手業者側において、買手業者が希望する生花を購入するために、その希望する生花の条件(”品目”や”品種”等の属性)を、上記図3の画面上にて条件入力部230を操作して入力すると、装置の画面上には、図12に示すように、その入力情報が注文情報(購入情報)一覧として取引情報表示部222に表示されると同時に、これに該当する売手業者で発生した出荷/応札情報(販売情報)一覧が取引情報表示部221に表示される。買手業者は、自分が出した購入情報と、売手業者側が発した販売情報とを参照して、(A)や(B)の取引処理を実行することで、売手業者との取引を行う。
このように、買手業者は、自分が出した購入情報と、それに該当する相手側が出した販売情報とを同時に参照して取引することができるため、希望する生花を確実に手に入れることができる。
【0073】
一方、売手業者側においても同様に、売手業者がある生花を販売するために、その販売する生花の条件を、上記図3の画面上にて条件入力部230を操作して入力すると、装置の画面上には、図13に示すように、その入力情報が出荷情報(販売情報)一覧として取引情報表示部221に表示されると同時に、これに該当する買手業者で発生した注文/応札情報(注文情報)一覧が取引情報表示部222に表示される。売手業者は、自分が出した販売情報と、買手業者側が発した購入情報とを参照して、(A)や(B)の取引処理を実行することで、買手業者との取引を行う。
このように、売手業者も、自分が出した販売情報と、それに該当する相手側が出した購入情報とを同時に参照して取引することができるため、販売する生花を確実に裁くことができる。
【0074】
(表示パターン2)
【0075】
ここで、(C)の取引処理では、上述したように、売手業者は未成約の生花についての販売情報が出力される。したがって、本パターン2の場合、買手業者は、自分が出した購入情報と、相手側が出した未成約の販売情報とが参照可能となり、売手業者は、自分が出した未成約の販売情報と、相手側が出した購入情報とが参照可能となる。
【0076】
具体的には、例えば、図14に示すように、αの買手業者と甲の売手業者に着目すると、まず、αの買手業者は、自分が出した(注)αと、甲,乙,・・・の全ての売手業者が出した未成約の(販)甲,(販)乙,・・・とが参照可能となる。したがって、これらの情報が、αの買手業者側の端末装置にて、その画面上の取引情報表示部221及び222に表示されることになる。
【0077】
一方、甲の売手業者は、自分が出した未成約の(販)甲と、α,β,・・・の全ての買手業者が出した(注)α,(注)β,・・・とが参照可能となる。したがって、これらの情報が、甲の売手業者側の端末装置にて、その画面上の取引情報表示部221及び222に表示されることになる。
【0078】
尚、(A)の取引処理での情報のうち各業者が参照可能な情報については、上述の表示パターン1の場合と同様であるため(上記図11参照)、その詳細な説明は省略する。また、(C)の取引処理では、売手業者は新規の生花についての販売情報も出すことが可能であるが、この情報の扱いについては、(B)の取引処理での販売情報と同様であるため、その詳細な説明は省略する。
【0079】
したがって、例えば、買手業者側において、買手業者が希望する生花を購入するために、その希望する生花の条件(”品目”や”品種”等の属性)を、上記図3の画面上にて条件入力部230を操作して入力すると、装置の画面上には、図15に示すように、その入力情報が注文情報(購入情報)一覧として取引情報表示部222に表示されると同時に、これに該当する売手業者で発生した販売情報一覧が取引情報表示部221に表示される。買手業者は、自分が出した購入情報と、売手業者側が発した販売情報とを参照して、(A)や(C)の取引処理を実行することで、売手業者との取引を行う。
このように、買手業者は、自分が出した購入情報と、それに該当する相手側が出した販売情報とを同時に参照して取引することができるため、希望する生花を確実に手に入れることができる。
【0080】
一方、売手業者側においても同様に、売手業者が未成約或いは新規の生花を販売するために、その販売する生花の条件を、上記図3の画面上にて条件入力部230を操作して入力すると、装置の画面上には、図16に示すように、その入力情報が販売情報一覧として取引情報表示部221に表示されると同時に、これに該当する買手業者で発生した注文/応札情報(注文情報)一覧が取引情報表示部222に表示される。売手業者は、自分が出した販売情報と、買手業者側が発した購入情報とを参照して、(A)や(C)の取引処理を実行することで、買手業者との取引を行う。
このように、売手業者も、自分が出した販売情報と、それに該当する相手側が出した購入情報とを同時に参照して取引することができるため、未成約或いは新規に販売する生花を確実に裁くことができる。
【0081】
上述のように、本実施の形態では、各業者の端末装置において、その画面構成を上記図3に示したような構成とし、条件操作入力部230から入力された情報に基づいて、取引情報表示部221には(B)又は(C)の取引処理に関する情報(販売情報)を表示し、これと同時に、取引情報表示部222には(A)の取引処理に関する情報(購入情報)を表示するようにした。このように、取引形態が異なる取引処理に関する情報を同一画面上に表示するように構成したため、買手業者は、希望する生花についての購入情報と、それに対する売手業者の応募情報やその希望する生花に該当する販売情報との全ての情報を同時に参照することができ、また、売手業者との取引を異なる取引形態によって行うことができる。また、売手業者も、販売したい生花についての販売情報と、それに対する買手業者の購入登録情報やその販売したい生花に該当する購入情報との全ての情報を同時に参照することができ、また、売手業者との取引を異なる取引形態によって行うことができる。
したがって、買手業者は、計画的に生花の調達を画面上で容易に且つ効率的に行うことができると共に、その生花を確実に調達することができる。また、売手業者も、計画的に生花の販売を画面上で容易に且つ効率的に行うことができると共に、その生花を確実に販売することができる。
【0082】
尚、上述した実施の形態では、対象商品を生花等の生鮮商品を一例として説明したが、これに限られることはない。航空チケットや他の交通機関のチケット、コンサートチケットのように、使用可能な期限が決まった商品にも適用することができる。
例えば、航空チケットの場合、上述した生産者が航空会社に対応し、大手売手業者が航空会社の支店などの営業部門、或いは大手旅行会社などの販売エ−ジェントに対応し、小口売手業者が各旅行代理店や航空チケットを扱うコンビニエンスストアなどの販売店に対応する。また、12月30日又は29日のXXX便を2席購入したい、或いは12月29日のA空港からB空港までのXXX便又はYYY便を2席購入したい等が(A)取引処理に対応し、12月29日から1月5日までのXXX便がα円、YYY便がβ円で各々100席ずつある等の情報に基づいた取引が(B)取引処理に対応し、これらの条件に様々な広がりを有する購入情報と販売情報を突き合わせて価格と数量の決定を行う取引が(C)取引処理に対応する。
したがって、このように、航空チケット等の期限付きの商品や期日付きの商品についても、本発明は適用可能である。
【0083】
また、本発明の目的は、上述した実施の形態のサーバ及び端末の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記憶した記憶媒体を、システム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(又はCPUやMPU等)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読みだして実行することによっても、達成されることは言うまでもない。
この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が上述した実施の形態の機能を実現することとなり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することとなる。
【0084】
プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、ROM、フロッピーディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード等を用いることができる。
【0085】
また、コンピュータが読みだしたプログラムコードを実行することにより、上述した実施の形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS等が実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって実施の形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0086】
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された拡張機能ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって上述した実施の形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
以上説明したように本実施形態では、各々が異なる取引形態を有する各取引処理に関する情報を同一画面上で同時に参照しながら、それらの取引処理の実行による商品の取引(所謂先渡し取引等)をネットワーク上で可能にし、今迄にない販売及び調達の機会を売手側及び買手側に与えることができるようになる。このため、従来にない効率的な商品取引を行うことができる。
より具体的には、例えば、買手側は、購入希望する商品についての購入情報を入力することで、その購入情報及びそれに対して売手側が出した応募情報等を含む情報(第1の取引処理の実行により発生した情報)と、売手側が出した販売希望する商品についての販売情報のうち購入希望する商品に該当する販売情報(第2の取引処理の実行により発生した情報)とを、同一画面上にて同時に参照しながら、異なる2つの取引処理の実行により、購入希望する商品の取引を可能にした。また、売手側は、販売希望する商品についての販売情報を入力することで、その販売情報及びそれに対して買手側が出した購入登録情報等を含む情報(第2の取引処理の実行により発生した情報)と、買手側が出した購入希望する商品についての購入情報のうち販売希望する商品に該当する購入情報(第1の取引処理の実行により発生した情報)とを、同一画面上にて同時に参照しながら、異なる2つの取引処理の実行により、販売希望する商品の取引を可能にした。
このような構成とすることで、少なくとも次のような効果が得られる。
(1)買手業者は、卸売市場等に出向く必要がなく、自端末装置にて、購入希望する商品が販売されているか、また、自分が購入希望(注文)した商品に対して売手側から応募があったか等を容易に把握することができ、購入希望する商品を容易に且つ確実に仕入れることができる。また、調達計画を立てて、事前にこれを行うこともできる。
また、買手側は、自端末装置にて、大量の商品を希望する場合であっても、容易に且つ確実に品揃えすることができる。
(2)売手業者は、自端末装置にて、販売する商品に買手がつくか、どのくらいの量を販売できるか、また、販売する商品に該当するものを買手側が希望しているか等を容易に把握することができ、販売希望する商品を容易に且つ確実に販売することができる。また、販売計画を立てて、事前にこれを行うこともできる。さらに、無駄な商品の発生も抑えることができ、特に、ある期間を過ぎると価値が無くなる生花等においては、その商品の鮮度保持も可能となる。
(3)商品の出荷前に売手側と買手側間でその商品の取引を行うことができる。また、複数の取引処理に必要な情報を参照或いは利用しながら、それらの取引処理による取引を同時に行うこともできる。さらに、自分の得たい商品の情報を容易に抽出し、それを参照することができる。さらにまた、パーソナルコンピュータ等を利用することで、取引の効率を飛躍的に向上させることができる。
【0087】
【発明の効果】
本発明によれば、計画的な商品の販売及び計画的な商品の調達を画面上で容易に且つ効率的に可能とし、特に、異なる取引形態に関する情報を同一画面上に表示することを可能とすることで、商品の売買取引の効率を飛躍的に向上させた商品取引処理装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した生花取引システムの構成を示すブロック図である。
【図2】上記生花取引システムの各業者側及びサーバ側の端末装置の内部構成を示すブロック図である。
【図3】上記各業者側の端末装置での画面構成を説明するための図である。
【図4】買手側のトップ画面を説明するための図である。
【図5】売手側のトップ画面を説明するための図である。
【図6】注文情報に基づく予約相対取引処理((A)取引処理)を説明するための図である。
【図7】上記(A)取引処理において、注文情報一覧情報を説明するための図である。
【図8】販売情報に基づく予約相対取引処理((B)取引処理)、及び複数の購入情報と複数の販売情報を同時に双方の条件の折り合うものから順次成約決定する取引処理((C)取引処理)を説明するための図である。
【図9】上記(B)取引処理において、出荷情報一覧情報を説明するための図である。
【図10】上記(C)取引処理において、出荷/応札情報一覧情報を説明するための図である。
【図11】上記(A)及び(B)取引処理時にて、各業者が参照できる情報を説明するための図である。
【図12】上記(A)取引処理及び(B)取引処理時にて、買手側での画面表示を説明するための図である。
【図13】上記(A)取引処理及び(B)取引処理時にて、売手側での画面表示を説明するための図である。
【図14】上記(A)及び(C)取引処理時にて、情報の流れを説明するための図である。
【図15】上記(A)取引処理及び(C)取引処理時にて、買手側での画面表示を説明するための図である。
【図16】上記(A)取引処理及び(C)取引処理時にて、売手側での画面表示を説明するための図である。
【符号の説明】
210 コマンド部
221 取引情報表示部
222 取引情報表示部
230 条件入力部
Claims (2)
- 販売者側端末及び購入者側端末とネットワークを介して接続され、商品の売買取引処理を行う商品取引処理装置であって、
前記購入者側端末から受信した、ある期間を過ぎると価値がなくなる或いは減少する商品に関する注文情報を前記販売者側端末に送信し、前記送信した注文情報に対する前記販売者側端末からの、ある期間を過ぎると価値がなくなる或いは減少する商品に関する応募情報を受信すると、予約相対取引の成約処理を行う第一の予約相対取引処理手段と、
前記販売者側端末から受信した販売情報を前記購入者側端末に送信し、前記送信した販売情報に対する前記購入者側端末からの購入登録情報を受信すると、予約相対取引の成約処理を行う第二の予約相対取引処理手段と、
前記購入者側端末から受信した注文情報に含まれる商品と、前記販売者側端末から受信した販売情報に含まれる商品と、の商品条件が合致する情報を、同一画面内にそれぞれ一覧表示するのに用いられる画面情報として前記購入者側端末及び/又は前記販売者側端末に送信する送信手段と、
を有することを特徴とする商品取引処理装置。 - 前記購入者側端末から受信した複数の注文情報と、前記販売者側端末から受信した複数の販売情報と、の双方の条件があう情報に対して成約処理を行う取引処理手段を更に有し、
前記送信手段は、前記購入者側端末から受信した注文情報に含まれる商品と、前記販売者側端末から受信した複数の販売情報に含まれる商品と、の商品条件が合致する情報、或いは、前記販売者側端末から受信した販売情報に含まれる商品と、前記購入者側端末から受信した複数の注文情報に含まれる商品と、の商品条件が合致する情報を、同一画面内にそれぞれ一覧表示するのに用いられる画面情報として前記購入者側端末及び/又は前記販売者側端末に送信することを特徴とする請求項1に記載の商品取引処理装置。
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