JP4377169B2 - 処理装置及び処理方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
基板の処理装置及び処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体デバイスの製造工程には,半導体ウェハ(以下,ウェハとする)上に層間絶縁膜を形成する工程がある。この層間絶縁膜の形成工程は,例えばSOD(Spin on Dielectric)膜形成システムにおいて行われている。SOD膜形成システムでは,ウェハ上に絶縁膜材料である塗布液を塗布し,ウェハ上に膜を形成する成膜処理,当該ウェハに加熱処理等の物理的処理や化学的処理を施す熱処理等が行われる(特許文献1)。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−323471号公報
【0004】
また,SOD膜形成システムでは,上記成膜処理が終了した直後に,ウェハ上の膜の外周部(以下,外周膜とする)を除去する外周膜除去処理が行われる。外周膜は本来不要な部分であり,外周膜除去処理は,外周膜が後にパーティクルの発生源になることを防止するため及びウェハのノッチ部分を露出させておくために行われる。外周膜除去処理は,回転されたウェハの外周部に対して除去液吐出ノズルから除去液を吐出し,外周膜を化学的に溶解させることによって行われる。
【0005】
一方,上記SOD膜形成システムにおいて層間絶縁膜の形成されたウェハは,例えば他の処理装置に搬送され,ウェハの層間絶縁膜上に,ハードマスク,メタルバリア等の上層膜が順次形成されていく。その後ウェハには,ウェハ表面を平坦化するための研磨処理が施される。この研磨処理は,通常ウェハを回転させ,当該回転されたウェハ上に研磨用パッドを押しつけることによって行われる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで,上記外周膜除去処理では,ウェハの端部から所定領域にある膜が除去されるので,図21に示すようにウェハW上の絶縁膜150の端部は,およそ垂直面となり,その上端部には,角部150aが形成される。そして上述したようにハードマスク151やメタルバリア152等の上層膜が形成された後,研磨処理が行われると,研磨用パッド153の押しつけにより当該角部150aに集中荷重がかかる。この集中荷重により,角部150a付近のハードマスク151やメタルバリア等が絶縁膜150から剥離していた。特に絶縁膜150とハードマスク151との密着性は弱いため,その剥離が起こりやすかった。
【0007】
また,外周膜の除去されたウェハ外周部の表面には,有機物や膜等の残留物154が残る。そして,この状態でウェハ外周部の表面にハードマスク151が形成されると,ハードマスク151とウェハ表面との密着性が低下する。このため,その後に研磨処理が行われると,ウェハ外周部の表面のハードマスク151等がウェハWから剥離していた。
【0008】
このようなハードマスク151等の剥離は,パーティクルの原因になり好ましくない。また,前記角部150aにおけるハードマスク151等の剥離は,その部分における露光処理等の後処理が適正に行えなくなるので,ウェハの製品不良を招く。
【0009】
本発明は,かかる点に鑑みてなされたものであり,後に行われる研磨処理時にハードマスク等の剥離を防止するために,予めウェハ等の基板に所定の処理を施しておくための処理装置及び処理方法を提供することをその目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明によれば,表面に膜の形成された基板を処理する処理装置であって,基板の外周部の所定部分の膜を選択的に除去する膜除去部材を備え,前記膜除去部材は,垂直部と,当該垂直部の上端部から水平方向に向けて形成された上部と,前記垂直部の下端部から前記水平方向と同方向に向けて形成された下部とで構成される形状を有し,前記上部と下部とで形成される開口部から基板の外周部を挿入できるように形成されており,前記所定部分の膜に対し,反応性ガスのプラズマを供給するプラズマ供給部と,前記所定部分付近の雰囲気を基板の外方側から吸引する吸引口と,を有し,前記プラズマ供給部は,前記垂直部,上部及び下部で囲まれた前記膜除去部材の内側の天井面に取り付けられていることを特徴とする処理装置が提供される。なお,プラズマ供給部は,基板の外周部の膜に対し,予めプラズマ化したガスを噴出するものであってもよく,基板の外周部付近の反応性ガスをプラズマ化して,プラズマを間接的に基板外周部に供給するものであってもよい。
【0011】
この発明によれば,反応性のプラズマを基板の外周部の所定部分の膜に供給し,プラズマと当該所定部分の膜を化学的に反応させることができる。そして,化学的な反応により膜を分離させ,当該分離した膜成分を吸引口から除去することができる。また,吸引口からの吸引により気流を形成し,プラズマ供給部から供給されたプラズマを誘導できる。したがって,プラズマの供給と誘導を組み合わせることによって,例えばプラズマを移送する気流を,基板外周部の膜の端部に斜めに接触させ,膜の端部に傾斜部を形成することができる。この結果,例えば上述した研磨処理において,研磨用のパッドを基板に押し当てても膜の端部付近に荷重が集中することがなく,例えば上層膜であるハードマスクの剥離を防止できる。また,上記外周膜除去処理後の基板の外周部表面上に残留している膜を除去することができる。この結果,その後当該外周部表面と上層膜となるハードマスク等との密着性が向上する。したがって,当該外周部表面に研磨用のパッドが押し当てられても,ハードマスク等の剥離を防止できる。また,基板の外方側の吸引口からの吸引により,基板の外周部上に,外方側に向かう気流が形成されるので,例えば膜の端部に傾斜部を形成し易い。さらに,基板の外周部を膜除去部材の内側に挿入し,天井面からプラズマを供給することにより,上述した膜の端部の傾斜部の形成や残留物の除去を行うことができる。
【0013】
前記吸引口は,前記膜除去部材の内側であって前記開口部に対向する位置に設けられていてもよい。
【0014】
また前記プラズマ供給部は,前記膜除去部材における前記所定部分対向した部分に設けられ,前記吸引口は,当該プラズマ供給部の外側に設けられていてもよい。この場合,吸引口は,プラズマ供給部を挟んで対向して設けられていてもよい。このような構成の膜除去部材においては,プラズマ供給部から供給されるガスプラズマによって,膜を分離,除去した後,当該膜成分がそのまま吸引口から吸引することができる。また傾斜部の形成が容易である。さらにまたガスプラズマの供給量と吸引量とを制御することで,傾斜部の傾斜度合いを調整することができる。発明者らの検証によれば,ガスプラズマの供給量を多くすると傾斜部の傾斜が緩慢になり,吸引口からの吸引量を多くすると傾斜が急峻になる。
【0015】
前記処理装置は,基板を回転させる回転機構を備えていてもよく,かかる場合,膜除去部材を基板外周部の特定位置に配置し,基板側を回転させて,基板の外周部の膜を除去することができる。また,前記処理装置は,前記膜除去部材を水平移動させる水平駆動部を備えていてもよい。この水平駆動部により,膜除去部材を基板に対して進退させることができる。したがって,膜除去部材は,所定のタイミングで基板の外周部に対しアクセスできる。また,この水平駆動部により,基板外周部の膜の除去範囲を任意に決め,プロセスに合わせて基板外周部側の所定領域の膜を除去することができる。さらに,基板のロット番号や特性等の基板識別情報を記したレーザマーク部や,基板の結晶方向の判別を容易にするために基板外周部に設けられた切り欠き部(ノッチ部)を部分的に除去することができる。
【0016】
前記処理装置は,前記吸引口から吸引圧力を制御する制御部を備えていてもよい。吸引圧力を制御できるので,基板の外周部上に形成されるプラズマを含む気流の流路,流速,流量等を制御できる。この結果,外周部の膜を所定形状に除去することができる。
【0017】
前記プラズマ供給部は,前記膜除去部材において基板の径方向に沿って複数箇所に設けられていてもよい。一つのプラズマ供給部の供給範囲が狭い場合であっても,一度により広い範囲にプラズマを供給できる。また,基板の中心からの距離によって膜の除去作業が異なる場合,各プラズマ供給部のプラズマの供給量等を変えることによって,一度に複数の除去作業を行うことができる。すなわち内側のプラズマ供給部により外周膜の端部に傾斜部を形成し,外側のプラズマ供給部により基板の外周部表面の残留物を除去することができる。また,前記プラズマ供給部は,前記膜除去部材において基板の周方向に沿って複数箇所に設けられていてもよい。プラズマ供給部を複数箇所に設けることにより,一度により広い範囲の膜を除去することができ,膜の除去作業を迅速化できる。
【0018】
前記プラズマ供給部は,反応性ガスをプラズマ化する放射線の放射部であってもよく,この場合,放射線の放射により,基板の外周部付近の酸素等の反応性ガスがプラズマ化され,当該プラズマが外周部の膜に供給される。また,この膜除去部材は,反応性ガスを噴出する反応性ガス噴出部を備えていてもよい。この膜除去部材は,基板の外周部付近の反応性ガスを積極的に供給できるので,放射線によるプラズマの発生が促進され,プラズマによる膜の除去がより確実に,より短時間で行うことができる。
【0020】
また前記基板における前記膜が形成された面とは異なった面(例えば裏面)の少なくとも外周部に向けて,酸素ラジカルを供給する酸素ラジカル供給部を有するようにしてもよい。酸素ラジカルを供給すると,裏面や基板のエッジ部分に付着したり,残留している有機物などを効果的に除去することができる。
【0021】
また基板を赤外線によって加熱する加熱装置,例えば赤外線ランプをさらに有していてもよい。これによって基板を非接触で加熱して,反応を促進させることができる。したがって,膜の除去,傾斜部の形成に要する時間を短縮させることができる。
【0022】
前記処理装置は,前記膜除去部材とは別に,基板の外周部に除去液を吐出して当該外周部の膜を除去する除去液吐出ノズルを備えていてもよく,基板上に膜を形成するために基板に対し塗布液を吐出する塗布液吐出ノズルを備えていてもよい。この処理装置によれば,上述した成膜処理や当該成膜処理後に行われる外周膜除去処理を,外周部の所定部分の膜を除去する処理と同じ処理装置で行うことができる。
【0023】
参考例としての処理方法は,表面に膜が形成された基板を処理する処理方法であって,基板の外周部の膜に,端部に近づくにつれて膜厚が薄くなるような傾斜部を形成する工程を有することを特徴としている。
【0024】
上記参考例の方法によれば,後に基板上に上層膜であるハードマスク等が形成され,さらに研磨処理が行われた場合に,上述した研磨用のパッドの荷重が外周部の端部の膜に集中することがなくなる。この結果,集中荷重によりハードマスクが剥離することがなくなり,剥離によるパーティクルの発生,製品不良を防止できる。
【0025】
前記処理方法は,基板の外周部の一部の膜を選択的に除去する工程と,当該除去された部分に近づくにつれて,膜厚が薄くなるような傾斜部を形成する工程を有していてもよい。例えば基板のノッチ部やレーザマーク部を選択的に除去できるので,ノッチ部の除去不良によるパーティクルの発生やレーザマーク部の除去不良による基板ID認識エラーを防止できる。また,除去部に近づくにつれて膜厚が薄くなるような傾斜部を形成するので,上層膜の剥離によるパーティクルの発生も防止できる。
【0026】
前記処理方法は,前記傾斜部の表面を酸化する工程を有していてもよく,この酸化により,傾斜部の表面が改質され,後に形成される上層膜との密着性が向上するので,その後研磨処理時に荷重がかかっても上層膜が剥離することがなくなる。
【0027】
また別の参考例としての方法は,表面に膜が形成された基板を処理する処理方法であって,基板の外周部の膜を除去する工程と,前記膜の除去された外周部の基板表面に付着している膜等の残留物を除去する工程とを有することを特徴としている。
【0028】
この処理方法によれば,基板表面の膜の残留物が除去されるので,当該基板表面と後に形成される上層膜との密着性が向上する。この結果,例えばその後研磨用パッドによって研磨処理が行われても,上層膜が剥離することがなく,当該剥離に起因するパーティクルの発生,製品不良を防止できる。なお,この処理方法においても,前記残留物が除去された基板表面を酸化する工程を行ってもよい。この酸化により,基板表面が改質され,基板表面と上層膜との密着性が向上して,上層膜の剥離をより確実に防止できる。このような酸化処理にあたっては,例えば酸素ラジカルの供給によって行うことが提案できる。酸素ラジカルは,プラズマによって生成することが容易であり,したがって,プラズマ供給部から基板に供給することができる。また例えばフッ素系ガスの処理後に,酸素プラズマによる酸化処理を行うと,表面に付着しているF原子を除去して,上層膜の密着性をより向上させることが可能である。
【0029】
またさらに別の参考例としての方法は,表面に膜が形成された基板を処理する処理方法であって,基板の外周部の膜を除去する工程と,前記膜の除去された外周部の基板表面に付着している膜等の残留物を除去する工程と,前記膜の除去された後の膜の端部に,当該端部に近づくにつれて膜厚が薄くなるような傾斜部を形成する工程とを有している。
【0030】
この処理方法においても,上述の処理方法と同様に膜の端部に傾斜部が形成され,膜の除去された基板表面の残留物が除去されるので,後に塗布される上層膜との密着性が向上し,研磨処理時に上層膜が剥がれることがない。したがって,上層膜の剥離によるパーティクルの発生や製品不良を防止できる。なお,この処理方法は,前記処理方法と同様に前記残留物が除去された基板表面と傾斜部の表面とを酸化する工程を有していてもよい。
【0031】
なお前記傾斜部を形成する工程や,前記残留物を除去する際には,基板を加熱して行うようにしてもよい。これによって反応が促進され,処理に要する時間を短縮することができる。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下,本発明の好ましい実施の形態について説明する。図1は,本実施の形態にかかる処理装置が搭載されたSOD膜形成システム1の構成の概略を示す平面図であり,図2は,SOD膜形成システム1の正面図であり,図3は,SOD膜形成システム1の背面図である。このSOD膜形成システム1は,例えばウェハW上に低誘電率の層間絶縁膜(Low―K膜)を形成するための処理システムである。
【0033】
SOD膜形成システム1は,図1に示すように,例えば25枚のウェハWをカセット単位で外部からSOD膜形成システム1に対して搬入出したり,カセットCに対してウェハWを搬入出したりするカセットステーション2と,SOD膜形成工程の中で枚葉式に所定の処理を施す各種処理装置を多段配置してなる処理ステーション3とを一体に接続した構成を有している。
【0034】
カセットステーション2では,載置部となるカセット載置台10上の所定の位置に,複数のカセットCをX方向(図1中の上下方向)に一列に載置自在となっている。そして,このカセット配列方向(X方向)とカセットCに収容されたウェハWのウェハ配列方向(Z方向;鉛直方向)に対して移送可能なウェハ搬送体11が搬送路12に沿って移動自在に設けられており,各カセットCに対して選択的にアクセスできるようになっている。
【0035】
ウェハ搬送体11は,ウェハWの位置合わせを行うアライメント機能を備えている。このウェハ搬送体11は,後述するように処理ステーション3側の第3の処理装置群G3に属するエクステンション装置31に対してもアクセスできるように構成されている。
【0036】
処理ステーション3では,その中心部に主搬送装置13が設けられており,この主搬送装置13の周辺には各種処理装置が多段に配置されて処理装置群を構成している。このSOD膜形成システム1においては,4つの処理装置群G1,G2,G3,G4が配置されており,第1及び第2の処理装置群G1,G2は,SOD膜形成システム1の正面側に配置され,第3の処理装置群G3は,カセットステーション2に隣接して配置され,第4の処理装置群G4は,主搬送装置13は挟んで,第3の処理装置群G3の反対側に配置されている。主搬送装置13は,これらの処理装置群G1,G2,G3及びG4内に配置されている後述する各種処理装置に対して,ウェハWを搬入出可能である。なお,処理装置群の数や配置は,ウェハWに施される処理の種類によって異なり,任意に選択可能である。
【0037】
第1の処理装置群G1では,例えば図2に示すように本実施の形態にかかる処理装置としての塗布処理装置17,18が下から順に2段に配置されている。第2の処理装置群G2には,例えば塗布処理装置17等で用いられる塗布液等が貯留され,当該塗布液等の供給源となる処理液キャビネット19と,塗布処理装置20とが下から順に2段に配置されている。
【0038】
第3の処理装置群G3では,例えば図3に示すように,ウェハWを冷却処理するクーリング装置30,ウェハWの受け渡しを行うためのエクステンション装置31,ウェハWを硬化処理するキュア装置(冷却付低酸素高温キュア装置)32,33,ウェハWを低温で加熱処理する低温加熱処理装置34が下から順に例えば5段に積み重ねられている。
【0039】
第4の処理装置群G4では,例えばクーリング装置40,41,低温加熱処理装置42,ウェハWを低酸素雰囲気に維持して加熱処理する低酸素加熱処理装置43,44が下から順に例えば5段に積み重ねられている。
【0040】
次に,上述した塗布処理装置17の構成について詳しく説明する。図4は,塗布処理装置17の構成の概略を示す縦断面の説明図であり,図5は,塗布処理装置17の横断面の説明図である。
【0041】
塗布処理装置17は,例えば図4に示すようにケーシング17aを有し,このケーシング17a内には,ウェハWを保持し,回転させるためのスピンチャック50が設けられている。スピンチャック50は,例えばウェハWが保持される保持部50aと,この保持部50aを下方から支持する垂直シャフト50bによって主に構成されている。
【0042】
保持部50aの上面は,水平に形成されており,当該上面には,例えばウェハWを吸着するための図示しない吸引口が設けられている。これにより,スピンチャック50は,ウェハWを水平に吸着保持することができる。垂直シャフト50bは,例えばスピンチャック50の下方に設けられたモータ等を備えた回転駆動部51に連動しており,この回転駆動部51によって所定の回転速度で回転できる。したがって,スピンチャック50に保持されたウェハWは,回転駆動部51によって所定の速度で回転できる。また,回転駆動部51は,例えば垂直シャフト50bを上下動させるシリンダを備えており,スピンチャック50全体を上下動させることができる。なお,本実施の形態においては,スピンチャック50及び回転駆動部51により回転機構を構成している。
【0043】
スピンチャック50の外方には,ウェハWから飛散した塗布液等を受け止め,回収するためのカップ52が設けられている。カップ52は,上面が開口した略円筒形状を有し,スピンチャック50上のウェハWの外方と下方とを囲むように形成されている。カップ52の下面52aには,回収した塗布液等を排液する排液管53とカップ52内の雰囲気を排気する排気管54とが接続されている。
【0044】
図5に示すようにカップ52の外方,例えばY方向負方向側(図5の下方向側)の外方には,ノズル待機部T1が設置されている。このノズル待機部T1は,後述する塗布液吐出ノズル60及び溶剤吐出ノズル61の待機部である。ノズル待機部T1には,例えば第1のノズルバス55が設置されている。この第1のノズルバス55には,例えば図示しない溶剤蒸気噴出口が設けられており,第1のノズルバス55内を溶剤雰囲気にできる。したがって,待機中の塗布液吐出ノズル60や溶剤吐出ノズル61を溶剤雰囲気に維持することができる。
【0045】
塗布液吐出ノズル60及び溶剤吐出ノズル61は,図4に示すように吐出口が下方向に向くようにノズルアーム62に保持されている。図5に示すようにケーシング17a内には,Y方向(図5の上下方向)に沿ってノズル待機部T1からカップ52付近まで延びるレール63が敷設されている。レール63は,例えばカップ52のX方向負方向側(図5の左側)に設けられている。ノズルアーム62は,モータ,シリンダ等を備えたアーム駆動部64によりレール63上をY方向に移動できる。
【0046】
例えばノズルアーム62は,アーム駆動部64によりX方向,Z方向にも伸縮自在である。このようにノズルアーム62は,X,Y,Z方向に三次元に移動できる。したがって,ノズルアーム62は,塗布液吐出ノズル60や溶剤吐出ノズル61をノズル待機部T1からウェハWの中心部上方の所定の吐出位置まで搬送できる。
【0047】
図4に示すように塗布液吐出ノズル60は,塗布液供給管65によって図示しない塗布液供給装置に連通しており,塗布液吐出ノズル60からは,所定のタイミングで所定の流量の塗布液を吐出させることができる。この塗布液吐出ノズル60から吐出される塗布液は,例えば絶縁膜材料であるシロキサン系ポリマーとその溶剤とが混合されたものである。また,溶剤吐出ノズル61は,溶剤供給管66によって図示しない溶剤供給装置に連通しており,溶剤吐出ノズル61から所定のタイミングで溶剤が吐出される。
【0048】
図5に示すようにケーシング17a内であってカップ52のY方向正方向側には,除去液吐出ノズル70の待機部T2が設置されている。除去液吐出ノズル70は,ウェハWの外周部に塗布膜の除去液を吐出するものである。待機部T2には,例えば槽内を溶剤雰囲気に維持できる第2のノズルバス71が設けられている。除去液吐出ノズル70は,例えば回動アーム72に保持されている。回動アーム72は,例えば回転軸である支柱73に取り付けられており,支柱73は,回動アーム駆動部74と連動している。回動アーム駆動部74には,支柱73を所定角度回転させるための図示しないサーボモータが設けられている。そして,支柱73を回転させることによって,回動アーム72を回動させて,除去液吐出ノズル70を待機部T2とカップ52内のウェハ外周部との間で往復移動させることができる。また,回動アーム駆動部74には,回動アーム72を上下動させるための図示しないシリンダ等が設けられており,例えば除去液吐出ノズル70とウェハWとの距離を調整できる。
【0049】
図4及び図5に示すようにケーシング17a内であって,カップ52を挟んだレール63の反対側,つまりX方向正方向側には,ウェハWの外周部の所定部分の膜を除去する膜除去部材80が備えられている。
【0050】
膜除去部材80は,例えば水平の支持アーム81の一端に支持されている。支持アーム81の他端は,例えばケーシング17aのX方向正方向側の側面であって,スピンチャック50の中心部に対向する位置に取り付けられている。つまり,膜除去部材80は,スピンチャック50に保持されたウェハWの中心部を通るX軸上に配置されている。支持アーム81は,膜除去部材80をX方向に水平移動させるためのシリンダ等を備えた水平駆動部82を備えている。これにより,膜除去部材80は,スピンチャック50に保持されたウェハWに対し進退自在であり,ウェハWに対しウェハWの側方側からアクセスできる。なお,水平駆動部82の動作は,例えば制御部83によって制御されており,この制御により膜除去部材80を所定のタイミングで所定の位置に移動させることができる。
【0051】
膜除去部材80は,図6に示すように垂直部80aと,当該垂直部80aの上端部からX方向負方向側に水平方向に突出した上部80bと,垂直部80aの下端部からX方向負方向側に水平方向に突出した下部80cとで主に構成されており,側方からみて略コ字形状に形成されている。つまり,膜除去部材80の開口部80dは,X方向負方向側に位置している。上部80bと下部80cとの隙間は,少なくともウェハWの厚みの10倍程度の長さ,例えば7.5mm程度になっており,上部80bと下部80cとでウェハWの外周部を挿入できる空隙部Sを形成している。
【0052】
膜除去部材80の内側,つまり空隙部Sの天井面には,下方に向けてプラズマを放出するプラズマ供給部としてのプラズマ放出部84が取り付けられている。プラズマは,ウェハW上に形成された塗布膜に接触し,当該接触部分と化学的に反応して当該接触部分を塗布膜から遊離させる機能を有する。プラズマ放出部84は,図示しないプラズマ発生部において発生したプラズマを所定の流量で放出するものである。プラズマ放出部84からのプラズマの放出は,例えば制御部83によって制御されている。この制御部83により,ウェハWの外周膜に対し所定のタイミングでプラズマを供給することができる。
【0053】
また,膜除去部材80の空隙部Sの側面,つまり垂直面80aの内面であって開口部80dに対向する位置には,吸引口85が開口している。吸引口85は,例えば垂直部80a内を通過する吸引管86に連通している。吸引管86は,例えば装置外の負圧発生手段である吸引ポンプ87に接続されている。吸引管86には,例えば調節ダンパ88が設けられており,この調整ダンパ88により,吸引口85からの吸引圧力を調整できる。調整ダンパ88の動作は,例えば制御部83によって制御されている。かかる構成により,空隙部S内に,プラズマ放出部84側から吸引口85に向かう気流を形成することができ,さらに,吸引口85の吸引圧力を制御して,プラズマ放出部84からのプラズマを含む気流の流路を変えることができる。つまり,吸引圧力を高くすることによりプラズマ流の水平面に対する傾きを小さくし,吸引圧力を低くすることによりプラズマ流の傾きを大きくすることができる。したがって,吸引圧力を制御してプラズマにより浸食される膜の形状を変えることができる。
【0054】
一方,ケーシング17aの上部には,温度及び湿度が調節され,清浄化された窒素ガス,不活性気体,エア等の気体をカップ52内に供給するダクト90が接続されており,ウェハWの処理時に当該気体を供給し,カップ52内を所定の雰囲気に維持することができる。
【0055】
次に,以上のように構成されている塗布処理装置17の作用について,SOD膜形成システム1で行われる絶縁膜形成工程のプロセスと共に説明する。
【0056】
先ず,ウェハ搬送体11によりカセットCから未処理のウェハWが1枚取り出され,第3の処理装置群G3に属するエクステンション装置31に搬送される。次いで,ウェハWは主搬送装置13によってクーリング装置30に搬送され,所定の温度に冷却される。所定温度に冷却されたウェハWは,主搬送装置13によって,塗布処理装置17に搬送される。
【0057】
この塗布処理装置17において後述する所定の処理が施されたウェハWは,主搬送装置13によって低温加熱処理装置34又は42,低酸素加熱処理装置43又は44に順次搬送され,塗布膜内の溶剤を蒸発した後に,キュア装置32に搬送される。
【0058】
キュア装置32でキュア処理が施されたウェハWは,クーリング装置30に搬送され,冷却され,その後エクステンション装置31に戻される。エクステンション装置31に戻されたウェハWは,ウェハ搬送体11によってカセットCに搬送されて,一連の絶縁膜形成工程が終了する。
【0059】
次に,上述の塗布処理装置17で行われる処理プロセスについて説明する。先ず,ウェハWが塗布処理装置17に搬入される前に,ダクト90から例えば23℃に調節された清浄なエアが供給され始め,その一方でカップ52の排気管54から排気が開始される。これによって,カップ52内が所定温度の雰囲気に維持されると共に,処理中に発生するパーティクルを除去できる。
【0060】
そして,前処理であるクーリング装置30における冷却処理が終了すると,ウェハWは,主搬送装置13によってケーシング17a内に搬送され,予めカップ52の上方で待機していたスピンチャック50に受け渡される。続いてスピンチャック50が下降し,ウェハWはカップ52内に収容される。ウェハWがカップ52内に収容されると,ノズル待機部T1で待機していた溶剤吐出ノズル61が,ノズルアーム62によってウェハWの中心部の上方の所定位置まで移動される。そして,溶剤吐出ノズル61からウェハWの中心部に所定量の溶剤が吐出される。
【0061】
ウェハW上に所定量の溶剤が吐出されると,回転駆動部51によってウェハWが高速回転され,ウェハW上の溶剤がウェハ全面に拡散される。その後,さらにウェハWを回転し続けることにより,ウェハW上の溶剤が乾燥又は振り切られる。この溶剤の供給,乾燥により,ウェハW上に付着していた塵埃等の不純物が除去され,ウェハWの塗布液に対する濡れ性が向上する。その後,例えばウェハWの回転は一旦停止される。
【0062】
次に,ノズルアーム62がX方向に伸縮し,図4に示すように塗布液吐出ノズル60がウェハWの中心部上方の吐出位置に移動する。塗布液吐出ノズル60が吐出位置で停止すると,ウェハWの中心部に所定量の塗布液が吐出される。その後,ウェハWが回転され,この回転により,ウェハW上の塗布液が広げられて,当該塗布液がウェハW全面に拡散される。この結果,ウェハW上に所定膜厚の塗布膜が形成される。なお,この塗布膜は,上述した一連の絶縁膜形成工程を経ることにより絶縁膜になる。また,この塗布膜の外縁部側の所定領域,例えばウェハWの端部から2mmの領域が不要部分である外周膜となる。
【0063】
ウェハW上に所定膜厚の塗布膜が形成されると,ウェハWが低速度,例えば2〜100rpmより好ましくは40〜60rpmで回転され,で回転され,待機部T2で待機していた除去液吐出ノズル70がウェハWの外周膜上に移動する。そして,図7に示すようにウェハWの外周膜Rの内の端部側の所定領域,例えば端部から1.5mm程度の領域に対して除去液が吐出され,外側の外周膜Rが環状に除去される。この外周膜Rの除去によって外周膜Rの端面に垂直面Nが形成される。また,膜の除去された部分は,ウェハWの表面が露出し,平坦面Hが形成される。
【0064】
この外周膜Rの端部側の除去が終了すると,除去液吐出ノズル70が待機部T2に退避し,例えばウェハWの回転が一旦停止される。続いて,例えばスピンチャック50によってウェハWがカップ52上方まで移動する。そしてカップ52外方で待機していた膜除去部材80がX方向負方向側に移動し,図6に示すようにウェハWの外周部が膜除去部材80の空隙部S内に挿入される。このとき,プラズマ放出部84がウェハW上に残っている外周膜Rの端部の上方に配置される。その後,ウェハWが低速回転,例えば3rpm程度で回転され始める。もちろん回転数は,これに限らず,2〜100rpmの任意の回転数が使用できる。
また,プラズマ放出部84からプラズマが放出されると共に,空隙部Sの雰囲気が吸引口85から吸引される。これにより,図6に示すようにプラズマ放出部84からウェハWの外周膜Rの端部付近を通過しウェハWの外方に向かうプラズマ流が形成される。そして,プラズマ放出部84から放出されたプラズマは吸引口85側に流されながら外周膜Rに接触し,当該外周膜Rの端部を斜めに浸食する。この結果,図8に示すように外周膜Rの端部に気流に沿った傾斜部Kが形成される。また,吸引口85の吸引圧力が制御され,傾斜部Kは,底辺が0.5mm程度で,0.17×10―4度程度の傾斜角になるように形成される。
【0065】
外周膜Rの端部に傾斜部Kが形成されると,図9に示すように引き続きプラズマを放出した状態で膜除去部材80がX方向正方向側に僅かに移動し,プラズマ放出部84が平坦面H上で停止する。なお,吸引口85からの吸引も継続して行われる。平坦面H上のプラズマ放出部84から所定時間プラズマが放出され,平坦面H上に付着している膜や有機物の残留物が除去される。平坦面H上の残留物が除去されると,プラズマの放出と吸引が停止され,膜除去部材80がカップ52の外方に退避する。このときウェハWの回転も停止される。
【0066】
ウェハWの回転が停止されると,ウェハWがスピンチャック50から主搬送装置13に受け渡され,ウェハWがケーシング17a内から搬出されて,塗布処理装置17における一連の処理プロセスが終了する。
【0067】
以上の実施の形態によれば,塗布処理装置17内に,プラズマ放出部84や吸引口85を有する膜除去部材80を設けたので,外周膜Rの所定部分を選択的に除去できる。これにより,外周膜Rの端部に傾斜部Kを形成できる。この結果,後にウェハWが研磨用パッドにより研磨等されても,当該研磨用パッドの荷重が外周膜Rの端部に集中的にかかることがない。したがって,前記研磨用パッドの集中荷重により,例えば外周膜R上に積層されたハードマスクが剥離することを防止できる。また,平坦面H上に付着した膜の残留物を膜除去部材80によって除去することができる。この結果,平坦面Hと後に形成される上層膜であるハードマスクとの密着性が向上し,研磨処理時に研磨用パッドによりハードマスクが平坦面Hから剥離することが防止できる。したがって,剥離によるパーティクルの発生,ウェハWの製品不良等を防止できる。
【0068】
また,吸引口85の吸引圧力を制御する制御部83を備えたので,外周膜R上に流れるプラズマ流の流路を制御することができる。それ故,そのプラズマ流によって浸食される外周膜Rに所定形状の傾斜部Kを形成できる。つまり,傾斜部Kを所望の傾斜角,位置に形成できる。
【0069】
前記実施の形態では,先ず外周膜Rの最外部を除去液吐出ノズル70からの除去液で除去した後,膜除去部材80により残った外周膜Rの端部に傾斜部Kを形成していたが,その除去液吐出ノズル70を用いた最外部の除去を行わずに,絶縁膜の形成後,膜除去部材80によって外周膜Rを除去しながら,外周膜Rの端部に傾斜部Kを形成してもよい。例えば図10に示すようにプラズマ放出部84からプラズマが放出され,吸引口85からの吸引が行われた状態で,膜除去部材80がウェハWの外周膜R上を径方向に移動する。例えばプラズマ放出部84がウェハWの外側端部上から内側端部上まで移動する。こうすることにより,外周膜Rが外側から徐々に削られていき,結果的に前記実施の形態と同様の平坦面Hと傾斜部Kが形成される。
【0070】
また,以上の実施の形態では,膜除去部材80によって傾斜部Kの形成と平坦面H上の残留物の除去の両方を行っていたが,どちらか一方だけを行ってもよい。平坦面H上の残留物の除去のみを行う場合,先ず除去液吐出ノズル70によって不要部分である2mm幅の外周膜R全体が除去される。この除去により,ウェハWの外周部上に2mm幅の平坦面Hが形成される。次に膜除去部材80が移動し,平坦面H上にプラズマ放出部84が配置される。そして,プラズマ放出部84から平坦面Hに向けてプラズマが放出され,吸引口85からの吸引が行われる。こうして上述した実施の形態と同様に平坦面H上に付着していた絶縁膜等の残留物が除去される。この結果,平坦面Hと後に形成されるハードマスクとの密着性が向上し,ハードマスクの剥離が防止される。
【0071】
前記実施の形態において,傾斜部Kが形成された後に,当該傾斜部Kに再度プラズマを供給し,傾斜部Kの表面を酸化させてもよい。こうすることにより,後に形成されるハードマスクと傾斜部Kとの密着性がさらに向上し,例えば研磨用パッドに押圧されても,ハードマスクが剥がれることがない。プラズマ放出部から放出するプラズマとして,フッ素系のガス,例えばCF4をプラズマ化したものを供給した場合,その後の酸化処理として,酸素プラズマによる酸化処理を行えば,表面に付着しているF原子を酸素プラズマで除去することができ,ハードマスクとの密着性をさらに向上させて,ハードマスクの剥がれ防止効果を高めることができる。また,残留物が除去された平坦面Hにも再度プラズマを供給し,この平坦面Hを酸化させてもよい。この場合にも平坦面Hとハードマスクとの密着性が向上し,ハードマスクの剥離が防止できる。
【0072】
以上の実施の形態で記載した処理プロセスにおいて,一部の塗布膜,例えばウェハ外周部のノッチ部,レーザマーク部,IDマーク部の塗布膜を選択的に除去し,さらに当該除去部分に近づくにつれて膜厚が薄くなるような傾斜部を形成してもよい。例えばウェハWの外周部に傾斜部Kが形成された後に,ウェハWを所定角度回転させ,ウェハWのノッチ部をプラズマ放出部84に対向する位置に移動する。その後,膜除去部材80からノッチ部上の外周膜Rにプラズマ流が供給され,ノッチ部上の外周膜Rが除去される。また,ノッチ部周辺の外周膜Rにも,上述の実施の形態と同様の斜めに流れるプラズマ流が供給され,ノッチ部に近づくにつれて膜厚が薄くなるような傾斜部が形成される。この結果,ノッチ部上の塗布膜が除去され,センサによるノッチ部の検出を確実に行うことができる。また,ノッチ部に面する塗布膜にも,傾斜部が形成されるので,後にハードマスクが形成され,その上から洗浄ブラシで押圧されても,ノッチ部に面する塗布膜の端部に集中荷重がかかることがなく,当該部分の塗布膜の剥離が抑制される。
【0073】
前記実施の形態で記載したプラズマ放出部84は,膜除去部材80の複数箇所に設けられていてもよい。例えば図11に示すように複数,例えば3つのプラズマ放射部100を,ウェハWの径方向に並べて設けてもよい。かかる場合,一つのプラズマ放射部100の放射範囲が狭い場合であっても,膜除去部材80を移動させずに,幅のある外周膜Rを除去できる。また,傾斜部Kの形成と平坦面Hの残留物の除去を同時に行うことができる。一方,図12に示すように膜除去部材110をウェハWの形状に沿った円弧状に形成し,当該膜除去部材110の上部110bに複数のプラズマ放射部111を等間隔に取付けるようにしてもよい。この場合,同時により広い範囲の膜の除去ができるので,外周膜Rの除去作業時間を短縮できる。また,図12に示したように膜除去部材110の円弧は,内角が180°以下であってもよく,この場合,膜除去部材110がウェハWに対しウェハWの側方からアクセスできる。なお膜除去部材110は,リング状であってもよい。
【0074】
以上の実施の形態では,外周膜Rの所定部分を除去するために,膜除去部材80にプラズマ放出部84が設けられていたが,このプラズマ放出部84に代えて放射線,例えば紫外線の放射部を設けてもよい。この場合においても,放射された紫外線により,大気中の酸素がプラズマ化し,このプラズマによって外周膜Rの所定部分が除去される。したがって吸引口85からの吸引を伴わせることによって外周部Rの端部に傾斜部Kを形成できる。また,ウェハWの最外周部に形成された平坦面H上の残留物も除去できる。
【0075】
また,膜除去部材80に紫外線の放射部を設けた場合,図13に示すように膜除去部材120に,酸素等の反応性ガスの反応性ガス供給口121を備えるようにしてもよい。反応性ガス供給口121は,例えば膜除去部材120の上部120bであって紫外線放射部122に隣接した位置に設けられる。反応性ガス供給口121は,例えば紫外線放射部122の上流側,すなわちX方向負方向側に設けられる。反応性ガス供給口121は,上部120b内を通過する供給管123に連通している。この供給管123は,例えば図示しない反応性ガス供給装置に連通している。そして,紫外線の照射時に反応性ガス供給口121から酸素が噴出される。噴出された酸素は,紫外線によってプラズマ化し,外周膜Rを浸食する。かかる場合,プラズマとなる反応性ガスを積極的に供給するので,外周膜Rの端部の傾斜部Kの形成をより確実に,迅速に行うことができる。なお,反応性ガス供給口121の数は,単数に限られず複数であってもよい。また,反応性ガスの供給圧力と吸引口85からの吸引圧力を制御して,空隙部S内に形成される気流をより厳格に制御してもよい。さらに,上部120bであって反応性ガス供給口121よりも外方側に吸引口85を設けてもよい。この場合,反応性ガスが上方から導入され,外周膜Rに接触した後,再び上方から排気される。このときの反応性ガスの導入量と排気量を制御することにより,外周膜R上に所望の気流が形成され,外周膜Rを所定形状に浸食できる。つまり,外周膜Rの端部に傾斜部Kを形成できる。なお,放射線は,紫外線に限られず電子ビーム等であってもよい。
【0076】
また,図14に示すように膜除去部材130に,プラズマ放出部に代えてレーザ照射部132を取り付けてもよい。この膜除去部材130は,前記実施の形態で記載した膜除去部材80と同様に略コ字形状を有し,支持アーム131に支持されている。レーザ照射部132は,例えば膜除去部材130に取り付けられた支持部材133により支持される。レーザ照射部132は,下方向からX方向正方向に傾いた俯角方向に向けて取り付けられている。また,膜除去部材130の内側であって,開口部130aに対向する位置には,前記実施の形態と同様の吸引口134が設けられている。そして,回転しているウェハWの外周膜Rに向けて斜めにレーザを照射し,その一方で外周膜R付近の雰囲気をウェハWの外方側から吸引する。こうすることにより,外周膜Rの端部が物理的に斜めに切り取られ,当該切り取られた膜が吸引口134から除去されて,外周膜Rに傾斜部Kを形成できる。ところで,図14におけるレーザ照射部131は,紫外線照射部であってもよい。有機膜を初めとする特定の種類の膜は,紫外線によって溶解するので,紫外線照射部による紫外線の照射によって,外周膜Rの端部を斜めに除去できる。
【0077】
さらに,図15に示すように膜除去部材140に,プラズマ放出部に代えて液体噴出部141を取り付けてもよい。この膜除去部材140も,前記実施の形態で記載した膜除去部材80等と同様に略コ字形状を有し,支持アーム141に支持されている。液体噴出部142は,例えば膜除去部材140に取り付けられた支持部材143により支持される。液体噴出部142は,下方向からX方向正方向に傾いた俯角方向に向けて取り付けられている。膜除去部材140の下部140aには,例えば噴出された液体を回収できる凹状の回収部144が形成されている。この回収部144の下面には,排出管145に連通した排出口146が開口しており,回収部144で回収した液体を排液することができる。なお,排出管145は,図示しない工場側の排液タンクに接続されている。そして,外周膜Rを切削する際には,回転しているウェハWの外周膜Rに対して高圧,例えば0.5kPaの液体が斜めに噴射される。噴出された液体は,回収部144で回収され,排出口146から排出される。この結果,外周膜Rの端部が斜めに切り取られ,外周膜Rに傾斜部Kが形成される。なお,液体には,例えば塗布膜に対して難溶性の液体,例えばイソプロピルアルコール(IPA)が用いられる。
【0078】
なお,レーザ照射部132,液体噴出部142の他,マイクロ波発生部,イオンビーム照射部,ECR(electron cyclotron resonance)発生部等を設けて,外周膜Rの所定部分を除去してもよい。
【0079】
以上の実施の形態で記載した膜除去部材80,110,120,130及び140は,塗布処理装置17に備えられていたが,ウェハWを回転させる回転機構のある独立した処理装置に備えられていてもよい。また,塗布処理装置17とは別に,除去液吐出ノズル70の設けられた外周膜の膜除去処理装置がある場合,上記膜除去部材は,当該膜除去処理装置に設けられていてもよい。
【0080】
先の実施の形態で使用した膜除去部材のうちブラズマ放出部80を持った膜除去部材80に代えて,図16に示した膜除去部材200を用いてもよい。この膜除去部材200は,全体の形状が略円柱形のノズル形状をなしている。そしてプラズマ放出部201は,図17にも示したように放出口の構成を有し,膜除去部材200の底面に形成されている。すなわちウエハWの外周分の所定部分の膜である外周膜Rに対向した部分に位置している。そしてプラズマ発生器202からのガスプラズマが供給管203によって,膜除去部材200内に導入され,膜除去部材200の底面に形成されたプラズマ放出部201からウエハWに対して供給されるようになっている。
【0081】
前記した膜除去部材200の吸引口210はこの例ではスリット形状をなし,このプラズマ放出部201の外側に配置され,図17に示したように,プラズマ放出部201を挟んでウエハWの径方向に対向して位置している。吸引口201は,吸引管211を介して,外部に設置されているポンプ212に接続されている。
【0082】
供給管202,吸引管211には,各々バルブ203,213が設けられており,このバルブの開度調整は,例えば制御装置214によって行われ,この制御装置214による制御によって,プラズマ放出部201から供給されるガスプラズマの流量,並びに吸引口210からの吸引流量が調整可能である。
【0083】
以上の構成にかかる膜除去部材200を使用しても,先の膜除去部材80と同様,外周膜Rをプラズマによって除去し,傾斜部Kを好適に形成する事が可能である。しかもこの膜除去部材200では,ウエハWの周縁部を受容する開口部が不要であり,全体の構成もコンパクトにすることが可能である。また供給されて膜除去行った後のプラズマは,直ちに吸引口210によって吸引されるので,周囲に拡散することはない。なおこのような構成のプラズマ放出部201,すなわちプラズマ発生器からのガスプラズマを,供給管によって膜除去部材まで導入し,放出口形状のプラズマ放出部から放出させる構成は,先の膜除去部材80のプラズマ放出部84に適用することが可能である。
【0084】
さらにまたバルブ203,213の開度調整によるガスプラズマの供給量と吸引量の比率を変更することにより,先の膜除去部材80と同様傾斜部Kの傾きを変えることが可能である。ガスプラズマの供給量を多くすれば,図18に示したように,傾斜部Kの傾きは緩慢になり,吸引量を多くすれば,図19に示したように,傾斜部Kの傾きは急峻になる。
【0085】
図16に示したように,ウエハWの裏面側に,ウエハWに対して酸素ラジカルを供給する酸素ラジカル供給部220を設けてもよい。この酸素ラジカル供給部220は,酸素ラジカル発生器221で発生させた酸素ラジカルを供給管222を経由してウエハWの裏面に供給する機能を有している。このように酸素ラジカルをウエハWの裏面,例えばウエハW裏面からエッジ部分にかけての領域に供給することにより,その強力な酸化作用により,パーティクルの原因となる裏面に回り込んだ不要な膜や有機物を効果的に除去することができる。なお酸素ラジカルの供給量はバルブ223の開度調整によって行うことが可能であり,この調整も制御装置214で制御しても良い。酸素ラジカルは例えばプラズマによって生成することができるから,酸素ラジカル発生器221は,プラズマ発生器を使用することができる。
【0086】
このような酸素ラジカル供給部220は,もちろんウエハWの上面側に配置して,膜除去後の酸化処理に使用してもよく,また既述した各種の膜除去部材110,120,130,140と併用してもよい。酸素ラジカル供給部220をウエハWの上面側に配置するなどして,ウエハWの上面側に酸素ラジカルを供給するようにする場合,プラズマ発生器202で酸素ラジカルを発生させ,膜除去部材200のプラズマ放出部201からそのまま酸素ラジカルをウエハWに対して供給するようにしてもよい。それによって,その後に形成される絶縁膜との密着性を向上させる処理が連続して行える。また酸素ラジカル発生器を別途用意する必要はない。
【0087】
なお既述した,外周膜Rの除去,剥離や有機物の除去にあたっては,ウエハWを加熱した状態で行ってもよい。例えばウエハWの温度を60〜100℃,例えば80℃に加熱することが提案できる。また供給する各種のガスも加熱して供給してもよい。この場合ガスの温度は,200〜400℃,例えば300℃程度に加熱することが提案できる。
【0088】
ウエハWを加熱する場合,例えば図20に示したように,赤外線ランプ230によってウエハWの下面を照射する事が提案できる。ウエハWを回転させる構成を有する場合には,赤外線ランプ230は1カ所に設けるだけで済む。赤外線による加熱であるから,ウエハWと非接触で加熱できる。そして電源231の制御でウエハWを任意の温度に加熱できる。
【0089】
以上の実施の形態は,本発明を層間絶縁膜を形成するための塗布処理装置17に適用したものであったが,本発明は,他の種の膜,例えば絶縁膜であるSOG膜,保護膜であるポリイミド膜,レジスト膜等を形成するための処理装置にも適用できる。また,本発明は,ウェハW以外の基板例えばLCD基板,マスク基板,レクチル基板等の処理装置にも適用できる。
【0090】
【発明の効果】
本発明によれば,研磨処理等によって上層膜が剥離することがないので,パーティクルの発生,基板の製品不良を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態にかかる塗布処理装置が搭載されたSOD膜形成システムの構成の概略を示す平面図である。
【図2】図1のSOD膜形成システムの正面図である。
【図3】図1のSOD膜形成システムの背面図である。
【図4】塗布処理装置の構成の概略を示す縦断面の説明図である。
【図5】図4の塗布処理装置の横断面の説明図である。
【図6】膜除去部材の構成を示す縦断面の説明図である。
【図7】除去液吐出ノズルによって外周膜の一部を除去する様子を示したウェハの縦断面の説明図である。
【図8】外周膜に傾斜部が形成された様子を示すウェハの縦断面の説明図である。
【図9】プラズマ放出部の位置をずらした様子を示す膜除去部材の縦断面の説明図である。
【図10】プラズマ放出部の位置を徐々にずらしていき外周膜に傾斜部を形成する様子を示す膜除去部材の縦断面の説明図である。
【図11】プラズマ放出部を複数設けた場合の膜除去部材の縦断面の説明図である。
【図12】プラズマ放出部を周方向に複数設けた場合の膜除去部材の平面図である。
【図13】上部に反応性ガス供給口を設けた場合の膜除去部材の縦断面の説明図である。
【図14】レーザ照射部を備えた膜除去部材の縦断面の説明図である。
【図15】液体噴出部を備えた膜除去部材の縦断面の説明図である。
【図16】プラズマ放出部を有する他の膜除去部材の構成を示す側面図である。
【図17】図16の膜除去部材の底面図である。
【図18】プラズマ供給量を多くした場合の傾斜部の様子を示す説明図である。
【図19】吸引量を多くした場合の傾斜部の様子を示す説明図である。
【図20】赤外線ランプの配置したスピンチャック周りの様子を示す説明図である。
【図21】従来の研磨用パッドによる研磨処理の様子を示すウェハの縦断面の説明図である。
【符号の説明】
1 SOD膜形成システム
17 塗布処理装置
80 膜除去部材
84 プラズマ放出部
85 吸引口
W ウェハ
Claims (15)
- 表面に膜の形成された基板を処理する処理装置であって,
基板の外周部の所定部分の膜を選択的に除去する膜除去部材を備え,
前記膜除去部材は,
垂直部と,当該垂直部の上端部から水平方向に向けて形成された上部と,前記垂直部の下端部から前記水平方向と同方向に向けて形成された下部とで構成される形状を有し,前記上部と下部とで形成される開口部から基板の外周部を挿入できるように形成されており,
前記所定部分の膜に対し,反応性ガスのプラズマを供給するプラズマ供給部と,前記所定部分付近の雰囲気を基板の外方側から吸引する吸引口と,を有し,
前記プラズマ供給部は,前記垂直部,上部及び下部で囲まれた前記膜除去部材の内側の天井面に取り付けられていることを特徴とする,処理装置。 - 前記吸引口は,前記膜除去部材の内側であって前記開口部に対向する位置に設けられていることを特徴とする,請求項1に記載の処理装置。
- 前記プラズマ供給部は,前記膜除去部材における前記所定部分対向した部分に設けられ,前記吸引口は,当該プラズマ供給部の外側に設けられていることを特徴とする,請求項1に記載の処理装置。
- 前記プラズマ供給部は,前記膜除去部材における前記所定部分に対向した部分に設けられ,前記吸引口は,当該プラズマ供給部を挟んで対向して設けられていることを特徴とする,請求項3に記載の処理装置。
- 基板を回転させる回転機構を備えたことを特徴とする,請求項1〜4のいずれかに記載の処理装置。
- 前記膜除去部材を水平移動させる水平駆動部を備えたことを特徴とする,請求項1〜5のいずれかに記載の処理装置。
- 前記吸引口の吸引圧力を制御する制御部を備えたことを特徴とする,請求項1〜6のいずれかに記載の処理装置。
- 前記プラズマ供給部は,前記膜除去部材において基板の径方向に沿って複数箇所に設けられていることを特徴とする,請求項1〜7のいずれかに記載の処理装置。
- 前記プラズマ供給部は,前記膜除去部材において基板の周方向に沿って複数箇所に設けられていることを特徴とする,請求項1〜7のいずれかに記載の処理装置。
- 前記プラズマ供給部は,反応性ガスをプラズマ化する放射線の放射部であることを特徴とする,請求項1〜9のいずれかに記載の処理装置。
- 前記膜除去部材は,反応性ガスを噴出する反応性ガス噴出部を備えたことを特徴とする,請求項10に記載の処理装置。
- 前記膜除去部材とは別に,基板の外周部に除去液を吐出して当該外周部の膜を除去する除去液吐出ノズルを備えたことを特徴とする,請求項1〜11のいずれかに記載の処理装置。
- 基板上に膜を形成するために,基板に対し塗布液を吐出する塗布液吐出ノズルを備えたことを特徴とする,請求項1〜12のいずれかに記載の処理装置。
- 前記基板における前記膜が形成された面とは異なった面の少なくとも外周部に向けて,酸素ラジカルを供給する酸素ラジカル供給部を有することを特徴とする,請求項1〜13のいずれかに記載の処理装置。
- 前記基板を赤外線によって加熱する加熱装置を有することを特徴とする,請求項1〜14のいずれかに記載の処理装置。
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