JP6040123B2 - 接合方法および接合システム - Google Patents

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Description

開示の実施形態は、接合方法および接合システムに関する。
従来、半導体装置の製造工程において、2枚の基板を接合する接合処理が行われる場合がある。たとえば、裏面照射型の撮像素子を備えた半導体装置を製造する場合、フォトダイオード等の半導体素子が形成された第1基板に対して第2基板を接合する接合処理が行われる。
接合処理を実行する接合システムは、たとえば、基板の接合される表面を親水化する表面親水化装置と、表面親水化装置によって表面が親水化された基板同士を接合する接合装置とを備える。かかる接合システムでは、表面親水化装置において基板の表面に純水を供給することによって当該基板の表面を親水化した後、接合装置において基板同士をファンデルワールス力および水素結合(分子間力)によって接合する(特許文献1参照)。
特開2011−187716号公報
しかしながら、発明者らが鋭意検討したところ、特許文献1に記載した接合システムを用いた場合、接合された基板間の周縁部に気泡が発生する場合があることが分かった。
実施形態の一態様は、基板間の周縁部に気泡が発生するのを抑制して、基板同士を適切に接合することのできる接合方法および接合システムを提供することを目的とする。
実施形態の一態様に係る接合方法は、基板同士を分子間力によって接合する接合方法であり、表面改質工程と、表面親水化工程と、気体供給工程と、接合工程とを含む。表面改質工程は、基板の接合される表面を改質する。表面親水化工程は、表面改質工程によって改質された基板の表面に対して親水化処理液を供給してかかる表面を親水化する。気体供給工程は、表面親水化工程によって親水化された基板の表面に対して気体を供給してかかる表面に残存する親水化処理液を減らす。接合工程は、気体供給工程後の基板同士を接合する。また、気体供給工程は、基板の表面に対して気体を供給する気体供給部を、基板の表面の周縁部に位置させた後、気体供給部から周縁部へ向けて気体を供給する。
実施形態の一態様によれば、基板間の周縁部に気泡が発生するのを抑制して、基板同士を適切に接合することができる。
図1は、本実施形態に係る接合システムの構成を示す模式平面図である。 図2は、本実施形態に係る接合システムの構成を示す模式側面図である。 図3は、上ウェハおよび下ウェハの模式側面図である。 図4は、表面改質装置の構成を示す模式側面図である。 図5は、下部電極の模式平面図である。 図6は、表面親水化装置の構成を示す模式側面図である。 図7は、接合装置の構成を示す模式平面図である。 図8は、接合装置の構成を示す模式側面図である。 図9は、位置調節機構の構成を示す模式側面図である。 図10は、反転機構の構成を示す模式平面図である。 図11は、反転機構の構成を示す模式側面図である。 図12は、反転機構の構成を示す模式側面図である。 図13は、保持アームおよび保持部材の構成を示す模式側面図である。 図14は、上チャックおよび下チャックの構成を示す模式側面図である。 図15は、上チャックを下方から見た模式平面図である。 図16は、下チャックを上方から見た模式平面図である。 図17は、接合システムが実行する処理の処理手順を示すフローチャートである。 図18Aは、接合装置の動作説明図である。 図18Bは、接合装置の動作説明図である。 図18Cは、接合装置の動作説明図である。 図18Dは、接合装置の動作説明図である。 図18Eは、接合装置の動作説明図である。 図18Fは、接合装置の動作説明図である。 図19Aは、第1変形例に係る表面親水化装置の構成を示す模式側面図である。 図19Bは、第2変形例に係る表面親水化装置の構成を示す模式側面図である。
以下、添付図面を参照して、本願の開示する接合方法および接合システムの実施形態を詳細に説明する。なお、以下に示す実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
<1.接合システムの構成>
まず、本実施形態に係る接合システムの構成について、図1〜図3を参照して説明する。図1は、本実施形態に係る接合システムの構成を示す模式平面図であり、図2は、同模式側面図である。また、図3は、上ウェハおよび下ウェハの模式側面図である。なお、以下においては、位置関係を明確にするために、互いに直交するX軸方向、Y軸方向およびZ軸方向を規定し、Z軸正方向を鉛直上向き方向とする。
図1に示す本実施形態に係る接合システム1は、2枚の基板W1,W2を(図3参照)を接合することによって重合ウェハTを形成する。
基板W1は、たとえばシリコンウェハや化合物半導体ウェハなどの半導体基板に複数の電子回路が形成された基板である。また、基板W2は、たとえば電子回路が形成されていないベアウェハである。基板W2は、基板W1と略同径を有する。以下では、これらの基板W1,W2のうち、基板W1を「上ウェハW1」と記載し、基板W2を「下ウェハW2」と記載する。
また、以下では、図3に示すように、上ウェハW1の板面のうち、下ウェハW2と接合される側の板面を「接合面W1j」といい、接合面W1jとは反対側の板面を「非接合面W1n」という。また、下ウェハW2の板面のうち、上ウェハW1と接合される側の板面を「接合面W2j」といい、接合面W2jとは反対側の板面を「非接合面W2n」という。
図1に示すように、接合システム1は、搬入出ステーション2と、処理ステーション3とを備える。搬入出ステーション2および処理ステーション3は、X軸正方向に沿って、搬入出ステーション2および処理ステーション3の順番で並べて配置される。また、搬入出ステーション2および処理ステーション3は、一体的に接続される。
搬入出ステーション2は、載置台10と、搬送領域20とを備える。載置台10は、複数の載置板11を備える。各載置板11には、複数枚(たとえば、25枚)の基板を水平状態で収容するカセットC1,C2,C3がそれぞれ載置される。カセットC1は上ウェハW1を収容するカセットであり、カセットC2は下ウェハW2を収容するカセットであり、カセットC3は重合ウェハTを収容するカセットである。
搬送領域20は、載置台10のX軸正方向側に隣接して配置される。かかる搬送領域20には、Y軸方向に延在する搬送路21と、この搬送路21に沿って移動可能な搬送装置22とが設けられる。搬送装置22は、X軸方向にも移動可能かつZ軸周りに旋回可能であり、載置板11に載置されたカセットC1〜C3と、後述する処理ステーション3の第3処理ブロックG3との間で、上ウェハW1、下ウェハW2および重合ウェハTの搬送を行う。
なお、載置板11に載置されるカセットC1〜C3の個数は、図示のものに限定されない。また、載置板11には、カセットC1,C2,C3以外に、不具合が生じた基板を回収するためのカセット等が載置されてもよい。
処理ステーション3には、各種装置を備えた複数たとえば3つの処理ブロックG1、G2、G3が設けられる。たとえば処理ステーション3の正面側(図1のY軸負方向側)には、第1処理ブロックG1が設けられ、処理ステーション3の背面側(図1のY軸正方向側)には、第2処理ブロックG2が設けられる。また、処理ステーション3の搬入出ステーション2側(図1のX軸負方向側)には、第3処理ブロックG3が設けられる。
第1処理ブロックG1には、上ウェハW1および下ウェハW2の接合面W1j,W2jを改質する表面改質装置30が配置される。表面改質装置30は、上ウェハW1および下ウェハW2の接合面W1j,W2jにおけるSiO2の結合を切断して単結合のSiOとすることで、その後親水化されやすくするように当該接合面W1j,W2jを改質する。
第2処理ブロックG2には、表面親水化装置40と、接合装置41とが配置される。表面親水化装置40は、上ウェハW1および下ウェハW2の接合面W1j,W2jに対して純水などの親水化処理液を供給することにより、接合面W1j,W2jを親水化する。接合装置41は、上ウェハW1および下ウェハW2を接合する。
第3処理ブロックG3には、図2に示すように、上ウェハW1,下ウェハW2および重合ウェハTのトランジション装置50,51が下から順に2段に設けられる。
図1に示すように、第1処理ブロックG1〜第3処理ブロックG3に囲まれた領域には、搬送領域60が形成される。搬送領域60には、搬送装置61が配置される。搬送装置61は、たとえば鉛直方向、水平方向および鉛直軸周りに移動自在な搬送アームを有する。かかる搬送装置61は、搬送領域60内を移動し、搬送領域60に隣接する第1処理ブロックG1、第2処理ブロックG2および第3処理ブロックG3内の所定の装置に上ウェハW1、下ウェハW2および重合ウェハTを搬送する。
<2.表面改質装置の構成>
次に、上述した表面改質装置30の構成について図4および図5を参照して説明する。図4は、表面改質装置30の構成を示す模式側面図である。また、図5は、下部電極の模式平面図である。
図4に示すように、表面改質装置30は、内部を密閉可能な処理容器70を有する。処理容器70の搬送領域60側の側面には、上ウェハW1または下ウェハW2の搬入出口71が形成され、当該搬入出口71にはゲートバルブ72が設けられる。
処理容器70の内部には、上ウェハW1または下ウェハW2を載置させるための下部電極80が設けられる。下部電極80は、たとえばアルミニウムなどの導電性材料で構成される。下部電極80の下方には、たとえばモータなどを備えた駆動部81が設けられる。駆動部81は、下部電極80を昇降させる。
下部電極80の内部には、熱媒循環流路82が設けられる。熱媒循環流路82には、温調手段(図示せず)により適当な温度に温度調節された熱媒が熱媒導入管83を介して導入される。熱媒導入管83から導入された熱媒は熱媒循環流路82内を循環し、これによって、下部電極80が所望の温度に調節される。そして、下部電極80の熱が、下部電極80の上面に載置された上ウェハW1または下ウェハW2に伝達されて、上ウェハW1または下ウェハW2が所望の温度に調節される。
なお、下部電極80の温度を調節する温度調節機構は、熱媒循環流路82に限定されず、冷却ジャケット、ヒータ等、その他の機構を用いることもできる。
下部電極80の上部には、上ウェハW1または下ウェハW2を静電吸着する静電チャック90が設けられる。静電チャック90は、たとえばポリイミド樹脂などの高分子絶縁材料からなる2枚のフィルム91、92の間に、たとえば銅箔などの導電膜93を配置した構造を有する。導電膜93は、配線94、コイル等のフィルタ95を介して高圧電源96に接続される。プラズマ処理時には、高圧電源96から、任意の直流電圧に設定された高電圧が、フィルタ95で高周波をカットされて、導電膜93に印加される。こうして導電膜93に印加された高電圧により発生されたクーロン力によって、下部電極80の上面(静電チャック90の上面)に上ウェハW1または下ウェハW2が静電吸着される。
下部電極80の上面には、上ウェハW1または下ウェハW2の裏面に向けて伝熱ガスを供給する複数の伝熱ガス供給穴100が設けられる。図5に示すように、複数の伝熱ガス供給穴100は、下部電極80の上面において複数の同心円状に均一に配置されている。
各伝熱ガス供給穴100には、図4に示すように伝熱ガス供給管101が接続される。伝熱ガス供給管101は、ガス供給源(図示せず)に連通し、当該ガス供給源よりヘリウムなどの伝熱ガスが、下部電極80の上面と上ウェハW1または下ウェハW2の非接合面W1n,W2nとの間に形成される微小空間に供給される。これにより、下部電極80の上面から上ウェハW1または下ウェハW2に効率よく熱が伝達される。
なお、上ウェハW1または下ウェハW2に十分効率よく熱が伝達される場合には、伝熱ガス供給穴100と伝熱ガス供給管101を省略してもよい。
下部電極80の上面の周囲には、下部電極80の上面に載置された上ウェハW1または下ウェハW2の外周を囲むように、環状のフォーカスリング102が配置される(図5参照)。フォーカスリング102は、反応性イオンを引き寄せない絶縁性または導電性の材料からなり、反応性イオンを、内側の上ウェハW1または下ウェハW2にだけ効果的に入射せしめるように作用する。
下部電極80と処理容器70の内壁との間には、複数のバッフル孔が設けられた排気リング103が配置される。この排気リング103により、処理容器70内の雰囲気が処理容器70内から均一に排気される。
下部電極80の下面には、中空に成形された導体よりなる給電棒104が接続される。給電棒104には、たとえばブロッキングコンデンサなどから成る整合器105を介して、第1の高周波電源106が接続される。プラズマ処理時には、第1の高周波電源106から、たとえば2MHzの高周波電圧が、下部電極80に印加される。
下部電極80の上方には、上部電極110が配置される。下部電極80の上面と上部電極110の下面は、互いに平行に、所定の間隔をあけて対向して配置される。下部電極80の上面と上部電極110の下面の間隔は、駆動部81により調節される。
上部電極110には、たとえばブロッキングコンデンサなどから成る整合器111を介して第2の高周波電源112が接続される。プラズマ処理時には、第2の高周波電源112から、たとえば60MHzの高周波電圧が上部電極110に印加される。このように、第1の高周波電源106と第2の高周波電源112から下部電極80と上部電極110に高周波電圧が印加されることにより、処理容器70の内部にプラズマが生成される。
なお、静電チャック90の導電膜93に高電圧を印加する高圧電源96、下部電極80に高周波電圧を印加する第1の高周波電源106、上部電極110に高周波電圧を印加する第2の高周波電源112は、後述する制御装置300によって制御される。
上部電極110の内部には中空部120が形成される。中空部120には、ガス供給管121が接続される。ガス供給管121は、内部に処理ガスを貯留するガス供給源122に連通している。また、ガス供給管121には、処理ガスの流れを制御するバルブや流量調節部等を含む供給機器群123が設けられる。そして、ガス供給源122から供給された処理ガスは、供給機器群123で流量制御され、ガス供給管121を介して、上部電極110の中空部120に導入される。なお、処理ガスには、たとえば酸素ガス、窒素ガス、アルゴンガス等が用いられる。
中空部120の内部には、処理ガスの均一拡散を促進するためのバッフル板124が設けられる。バッフル板124には、多数の小孔が設けられる。上部電極110の下面には、中空部120から処理容器70の内部に処理ガスを噴出させる多数のガス噴出口125が形成される。
処理容器70の下方には、吸気口130が形成される。吸気口130には、処理容器70の内部の雰囲気を所定の真空度まで減圧する真空ポンプ131に連通する吸気管132が接続される。
なお、下部電極80の下方には、上ウェハW1または下ウェハW2を下方から支持し昇降させるための昇降ピン(図示せず)が設けられる。昇降ピンは、下部電極80に形成された貫通孔(図示せず)を挿通し、下部電極80の上面から突出可能に構成される。
<3.表面親水化装置の構成>
次に、上述した表面親水化装置40の構成について図6を参照して説明する。図6は、表面親水化装置40の構成を示す模式側面図である。
図6に示すように、表面親水化装置40は、処理容器45と、スピンチャック150と、第1供給部160と、第2供給部170と、カップ180とを備える。処理容器45の側面には、上ウェハW1および下ウェハW2の搬入出口(図示せず)が形成され、かかる搬入出口には開閉シャッタ(図示せず)が設けられる。
処理容器45内の中央部には、スピンチャック150が配置される。スピンチャック150は、保持部151と、シャフト152と、回転機構153とを備える。
保持部151は、上ウェハW1または下ウェハW2を水平に吸着保持する。上ウェハW1または下ウェハW2は、接合面W1j,W2jが上方を向くように保持部151に保持される。なお、保持部151としては、たとえばポーラスチャックを用いることができる。
保持部151の下方には、たとえばモータなどを備えた回転機構153が配置される。回転機構153は、鉛直方向に延在するシャフト152を介して保持部151と接続され、シャフト152を鉛直軸回りに回転させることによって保持部151を回転させる。シャフト152は、軸受を介して処理容器45および後述するカップ180に回転自在に支持される。また、回転機構153は、たとえばシリンダなどの昇降機構源を備えており、保持部151に吸着保持された上ウェハW1または下ウェハW2を昇降させることができる。
スピンチャック150の周囲には、上ウェハW1または下ウェハW2から飛散又は落下する液体を受け止めて回収するカップ180が配置される。カップ180の下面には、回収した液体を外部へ排出する排出管181と、カップ180内の雰囲気を排気する排気管182とが接続される。
カップ180の外側には、第1供給部160および第2供給部170が配置される。第1供給部160は、上ウェハW1または下ウェハW2の外方から上ウェハW1または下ウェハW2の上方に移動し、上ウェハW1または下ウェハW2に対して親水化処理液を供給する。
第1供給部160は、第1ノズル161と、第1ノズル161を水平に支持する第1アーム162と、第1アーム162を旋回および昇降させる第1旋回昇降機構163とを備える。
第1ノズル161には、バルブ164を介して純水供給源165が接続される。そして、第1供給部160は、純水供給源165から供給される純水をバルブ164を介して上ウェハW1または下ウェハW2の接合面W1j,W2jへ供給する。このように、第1供給部160は、上ウェハW1または下ウェハW2に対し、親水化処理液として純水を供給する。
具体的には、表面親水化装置40は、まず、スピンチャック150を用いて上ウェハW1または下ウェハW2を所定の回転速度(たとえば、1000rpm)で回転させる。つづいて、表面親水化装置40は、第1旋回昇降機構163を用いて第1アーム162を旋回させて、第1ノズル161を上ウェハW1または下ウェハW2の中央上方へ配置させる。そして、表面親水化装置40は、回転する上ウェハW1または下ウェハW2に対して第1ノズル161から親水化処理液である純水を供給する。
上ウェハW1および下ウェハW2の接合面W1j,W2jは、表面改質装置30によって改質されており、かかる改質された接合面W1j,W2jに親水化処理液である純水が供給されることで、接合面W1j,W2jに水酸基(シラノール基)が付着して接合面W1j,W2jが親水化される。
ここで、第1ノズル161から接合面W1j,W2jに供給された純水のうち、一部の純水は上述したように接合面W1j,W2jを親水化するために用いられるが、残りの余分な純水は接合面W1j,W2jに残存する。
このように接合面W1j,W2jに余分な純水が残存した状態で、後述する接合装置41によって上ウェハW1と下ウェハW2とを接合すると、たとえば接合システム1が設置されるクリーンルーム内の温度や湿度によっては、上ウェハW1および下ウェハW2間の周縁部に気泡(エッジボイド)が発生する場合がある。
ここで、エッジボイドが周縁部に発生する理由の1つとして、たとえば以下の理由が考えられる。すなわち、本実施形態に係る接合システム1において、上ウェハW1と下ウェハW2との接合部位は、上ウェハW1および下ウェハW2の中心部から周縁部へ向けて略同心円状に拡散する。この接合部位の拡散に伴い、接合面W1j,W2jに残存する純水が上ウェハW1および下ウェハW2の中心部から周縁部へ押し出され、周縁部に到達した純水が気化することにより、上ウェハW1および下ウェハW2間の周縁部においてエッジボイドが発生すると考えられる。したがって、エッジボイドは、上ウェハW1および下ウェハW2の接合面W1j,W2jに残存する純水の量が多いほど生じ易いと考えられる。
エッジボイドが発生すると、その部分を製品として使用することができなくなるため、歩留まりの低下につながる。このため、上ウェハW1と下ウェハW2とを接合する場合には、エッジボイドを極力発生させないことが好ましい。
そこで、本実施形態に係る表面親水化装置40は、接合面W1j,W2jに対して気体を供給する第2供給部170を備えることとした。第2供給部170は、上ウェハW1または下ウェハW2の外方から上ウェハW1または下ウェハW2の上方に移動し、上ウェハW1または下ウェハW2に対して気体を吹き付ける。これにより、上ウェハW1または下ウェハW2の接合面W1j,W2jに残存する水分を減らすことができ、上述したエッジボイドの発生を抑えることができる。
第2供給部170は、第2ノズル171と、第2ノズル171を水平に支持する第2アーム172と、第2アーム172を旋回および昇降させる第2旋回昇降機構173とを備える。
第2ノズル171には、バルブ174を介してN2供給源175が接続される。そして、第2供給部170は、N2供給源175から供給されるN2をバルブ174を介して上ウェハW1または下ウェハW2の接合面W1j,W2jへ供給する。
具体的には、表面親水化装置40は、第2旋回昇降機構173を用いて第2アーム172を旋回させて、第2ノズル171を上ウェハW1または下ウェハW2の周縁部へ移動させた後、上ウェハW1または下ウェハW2の周縁部へ向けてN2を吹き付ける。
このように、エッジボイドの発生場所である上ウェハW1または下ウェハW2の周縁部に対してN2を吹き付けることで、効率的にエッジボイドの発生を抑えることができる。
また、表面親水化装置40は、第1ノズル161から上ウェハW1または下ウェハW2に対して純水を供給する際の上ウェハW1または下ウェハW2の回転速度よりも速い回転速度(たとえば、2000rpm)で上ウェハW1または下ウェハW2を回転させた状態で、上ウェハW1または下ウェハW2に対してN2を吹き付ける。これにより、接合面W1j,W2jに残存する純水をより短時間で減らすことができる。
また、第2供給部170から供給されるN2は、不活性ガスであるため、接合面W1j,W2jに残存する純水と反応することはない。なお、第2供給部170から供給される気体は、N2以外の不活性ガスであってもよいし、不活性ガス以外の気体であってもよい。
<4.接合装置の構成>
次に、上述した接合装置41の構成について図7〜図16を参照して説明する。図7は、接合装置41の構成を示す模式平面図であり、図8は、同模式側面図である。また、図9は、位置調節機構の構成を示す模式側面図である。また、図10は、反転機構の構成を示す模式平面図であり、図11および図12は、同模式側面図である。また、図13は、保持アームおよび保持部材の構成を示す模式側面図である。また、図14は、上チャック230および下チャック231の構成を示す模式側面図であり、図15は、上チャックを下方から見た模式平面図であり、図16は、下チャックを上方から見た模式平面図である。
図7に示すように、接合装置41は、内部を密閉可能な処理容器190を有する。処理容器190の搬送領域60側の側面には、上ウェハW1、下ウェハW2および重合ウェハTの搬入出口191が形成され、当該搬入出口191には開閉シャッタ192が設けられる。
処理容器190の内部は、内壁193によって搬送領域T1と処理領域T2に区画される。上述した搬入出口191は、搬送領域T1における処理容器190の側面に形成される。また、内壁193にも、上ウェハW1、下ウェハW2および重合ウェハTの搬入出口194が形成される。
搬送領域T1のY軸負方向側には、上ウェハW1、下ウェハW2および重合ウェハTを一時的に載置するためのトランジション200が設けられる。トランジション200は、たとえば2段に形成され、上ウェハW1、下ウェハW2および重合ウェハTのいずれか2つを同時に載置することができる。
搬送領域T1には、搬送機構201が設けられる。搬送機構201は、図7および図8に示すようにたとえば鉛直方向、水平方向および鉛直軸周りに移動自在な搬送アームを有する。そして、搬送機構201は、搬送領域T1内、または搬送領域T1と処理領域T2との間で上ウェハW1、下ウェハW2および重合ウェハTを搬送する。
搬送領域T1のY軸正方向側には、上ウェハW1および下ウェハW2の水平方向の向きを調節する位置調節機構210が設けられる。位置調節機構210は、図9に示すように基台211と、上ウェハW1および下ウェハW2を吸着保持して回転させる保持部212と、上ウェハW1および下ウェハW2のノッチ部の位置を検出する検出部213と、を有する。
かかる位置調節機構210では、保持部212に吸着保持された上ウェハW1および下ウェハW2を回転させながら検出部213で上ウェハW1および下ウェハW2のノッチ部の位置を検出することで、当該ノッチ部の位置を調節して上ウェハW1および下ウェハW2の水平方向の向きを調節する。
また、搬送領域T1には、上ウェハW1の表裏面を反転させる反転機構220が設けられる。反転機構220は、図10〜図13に示すように上ウェハW1を保持する保持アーム221を有する。
保持アーム221は、水平方向に延在する。また保持アーム221には、上ウェハW1を保持する保持部材222がたとえば4箇所に設けられる。保持部材222は、図13に示すように保持アーム221に対して水平方向に移動可能に構成されている。また保持部材222の側面には、上ウェハW1の外周部を保持するための切り欠き223が形成される。これら保持部材222は、上ウェハW1を挟み込んで保持することができる。
保持アーム221は、図10〜図13に示すように、たとえばモータなどを備えた第1の駆動部224に支持される。この第1の駆動部224によって、保持アーム221は水平軸周りに回動自在である。また保持アーム221は、第1の駆動部224を中心に回動自在であると共に、水平方向に移動自在である。
第1の駆動部224の下方には、たとえばモータなどを備えた第2の駆動部225が設けられる。この第2の駆動部225によって、第1の駆動部224は鉛直方向に延在する支持柱226に沿って鉛直方向に移動可能である。
このように、保持部材222に保持された上ウェハW1は、第1の駆動部224と第2の駆動部225によって水平軸周りに回動することができるとともに、鉛直方向および水平方向に移動することができる。また、保持部材222に保持された上ウェハW1は、第1の駆動部224を中心に回動して、位置調節機構210から後述する上チャック230との間を移動することができる。
処理領域T2には、図7および図8に示すように、上ウェハW1を下面で吸着保持する上チャック230と、下ウェハW2を上面で吸着保持する下チャック231とが設けられる。下チャック231は、上チャック230の下方に設けられ、上チャック230と対向配置可能に構成される。すなわち、上チャック230に保持された上ウェハW1と下チャック231に保持された下ウェハW2とは、対向して配置可能となっている。
上チャック230は、図8に示すように、処理容器190の天井面に設けられた支持部材232に支持される。支持部材232は、上チャック230の上面外周部を支持する。下チャック231の下方には、シャフト233を介してチャック駆動部234が設けられる。チャック駆動部234は、下チャック231を鉛直方向および水平方向へ移動させるとともに、鉛直軸周りに回転させる。
なお、下チャック231の下方には、下ウェハW2を下方から支持して昇降させる昇降ピン(図示せず)が設けられる。昇降ピンは、下チャック231に形成された貫通孔(図示せず)を挿通し、下チャック231の上面から突出可能に構成される。
図14に示すように、上チャック230は、複数、たとえば3つの領域230a、230b、230cに区画される。これら領域230a、230b、230cは、図15に示すように、上チャック230の中心部から外周部に向けてこの順で設けられる。領域230aは平面視において円形状を有し、領域230b、230cは平面視において環状形状を有する。
各領域230a、230b、230cには、図14に示すように上ウェハW1を吸着保持するための吸引管240a、240b、240cがそれぞれ独立して設けられる。各吸引管240a、240b、240cには、異なる真空ポンプ241a、241b、241cがそれぞれ接続される。このように、上チャック230は、各領域230a、230b、230c毎に上ウェハW1の真空引きを設定可能に構成されている。
なお、以下において、上述した3つの領域230a、230b、230cを、それぞれ第1領域230a、第2領域230b、第3領域230cという場合がある。また、吸引管240a、240b、240cを、それぞれ第1吸引管240a、第2吸引管240b、第3吸引管240cという場合がある。さらに、真空ポンプ241a、241b、241cを、それぞれ第1真空ポンプ241a、第2真空ポンプ241b、第3真空ポンプ241cという場合がある。
上チャック230の内部には、上ウェハW1を加熱する第1加熱機構242が設けられる。第1加熱機構242には、たとえばヒータが用いられる。なお、上チャック230は、必ずしも第1加熱機構242を備えることを要しない。
上チャック230の中心部には、当該上チャック230を厚み方向に貫通する貫通孔243が形成される。この上チャック230の中心部は、当該上チャック230に吸着保持される上ウェハW1の中心部に対応している。そして、貫通孔243には、後述する押動部材250の押動ピン251が挿通するようになっている。
上チャック230の上面には、上ウェハW1の中心部を押圧する押動部材250が設けられる。押動部材250は、シリンダ構造を有し、押動ピン251と当該押動ピン251が昇降する際のガイドとなる外筒252とを有する。押動ピン251は、たとえばモータを内蔵した駆動部(図示せず)によって、貫通孔243を挿通して鉛直方向に昇降自在になっている。そして、押動部材250は、後述する上ウェハW1および下ウェハW2の接合時に、上ウェハW1の中心部と下ウェハW2の中心部とを当接させて押圧することができる。
上チャック230には、下ウェハW2の接合面W2jを撮像する上部撮像部材253が設けられる。上部撮像部材253には、たとえば広角型のCCDカメラが用いられる。なお、上部撮像部材253は、上チャック230上に設けられていてもよい。
下チャック231は、図16に示すように、複数、たとえば2つの領域231a、231bに区画される。これら領域231a、231bは、下チャック231の中心部から外周部に向けてこの順で設けられる。そして、領域231aは平面視において円形状を有し、領域231bは平面視において環状形状を有する。
各領域231a、231bには、図14に示すように下ウェハW2を吸着保持するための吸引管260a、260bがそれぞれ独立して設けられる。各吸引管260a、260bには、異なる真空ポンプ261a、261bがそれぞれ接続される。このように、下チャック231は、各領域231a、231b毎に下ウェハW2の真空引きを設定可能に構成されている。
下チャック231の内部には、下ウェハW2を加熱する第2加熱機構262が設けられる。第2加熱機構262には、たとえばヒータが用いられる。なお、下チャック231は、必ずしも第2加熱機構262を備えることを要しない。
下チャック231の外周部には、上ウェハW1、下ウェハW2および重合ウェハTが当該下チャック231から飛び出したり、滑落したりするのを防止するストッパ部材263が設けられる。ストッパ部材263は、その頂部が少なくとも下チャック231上の重合ウェハTよりも上方に位置するように鉛直方向に延在する。また、ストッパ部材263は、図16に示すように下チャック231の外周部に複数箇所、たとえば5箇所に設けられる。
下チャック231には、図14に示すように上ウェハW1の接合面W1jを撮像する下部撮像部材264が設けられる。下部撮像部材264には、たとえば広角型のCCDカメラが用いられる。なお、下部撮像部材264は、下チャック231上に設けられていてもよい。
接合システム1は、図1に示すように、制御装置300を備える。制御装置300は、接合システム1の動作を制御する。かかる制御装置300は、たとえばコンピュータであり、図示しない制御部および記憶部を備える。記憶部には、接合処理等の各種処理を制御するプログラムが格納される。制御部は記憶部に記憶されたプログラムを読み出して実行することによって接合システム1の動作を制御する。
なお、かかるプログラムは、コンピュータによって読み取り可能な記録媒体に記録されていたものであって、その記録媒体から制御装置300の記憶部にインストールされたものであってもよい。コンピュータによって読み取り可能な記録媒体としては、たとえばハードディスク(HD)、フレキシブルディスク(FD)、コンパクトディスク(CD)、マグネットオプティカルディスク(MO)、メモリカードなどがある。
<5.接合システムの具体的動作>
次に、以上のように構成された接合システム1の具体的な動作について図17および図18A〜図18Fを参照して説明する。図17は、接合システム1が実行する処理の処理手順を示すフローチャートである。また、図18A〜図18Fは、接合装置41の動作説明図である。
先ず、複数枚の上ウェハW1を収容したカセットC1、複数枚の下ウェハW2を収容したカセットC2、および空のカセットC3が、搬入出ステーション2の所定の載置板11に載置される。その後、搬送装置22によりカセットC1内の上ウェハW1が取り出され、処理ステーション3の第3処理ブロックG3のトランジション装置50に搬送される。
次に、上ウェハW1は、搬送装置61によって第1処理ブロックG1の表面改質装置30に搬送される。表面改質装置30に搬入された上ウェハW1は、搬送装置61から下部電極80の上面に受け渡され載置される。その後、搬送装置61が表面改質装置30から退出し、ゲートバルブ72が閉じられる。
その後、真空ポンプ131を作動させ、吸気口130を介して処理容器70の内部の雰囲気が所定の真空度、たとえば67Pa〜333Pa(0.5Torr〜2.5Torr)まで減圧される。そして、後述するように上ウェハW1を処理中、処理容器70内の雰囲気は上記所定の真空度に維持される。
また、高圧電源96から静電チャック90の導電膜93に、たとえば2500Vの直流電圧に設定された高電圧が印加される。こうして静電チャック90に印加された高電圧により発生されたクーロン力によって、下部電極80の上面に上ウェハW1が静電吸着させられる。また、下部電極80に静電吸着された上ウェハW1は、熱媒循環流路82の熱媒によって所定の温度、たとえば25℃〜30℃に維持される。
その後、ガス供給源122から供給された処理ガスが、上部電極110の下面のガス噴出口125から、処理容器70の内部に均一に供給される。そして、第1の高周波電源106から下部電極80に、たとえば2MHzの高周波電圧が印加され、第2の高周波電源112から上部電極110に、たとえば60MHzの高周波電圧が印加される。そうすると、上部電極110と下部電極80との間に電界が形成され、この電界によって処理容器70の内部に供給された処理ガスがプラズマ化される。
この処理ガスのプラズマ(以下、「処理用プラズマ」という場合がある。)によって、下部電極80上の上ウェハW1の接合面W1jがその後親水化されやすくなるようにSiO2の結合が切断されて改質されると共に、当該接合面W1j上の有機物が除去される。このとき、主として処理用プラズマ中の酸素ガスのプラズマが接合面W1j上の有機物の除去に寄与する。さらに、酸素ガスのプラズマは、上ウェハW1の接合面W1jの酸化、すなわち親水化を促進させることもできる。また、処理用プラズマ中のアルゴンガスのプラズマはある程度の高エネルギーを有しており、このアルゴンガスのプラズマによって接合面W1j上の有機物が積極的(物理的)に除去される。さらに、アルゴンガスのプラズマは、処理容器70内の雰囲気中に含まれる残留水分を除去するという効果もある。こうして処理用プラズマによって、上ウェハW1の接合面W1jが改質される(図17のステップS101)。
次に、上ウェハW1は、搬送装置61によって第2処理ブロックG2の表面親水化装置40に搬入される。表面親水化装置40に搬入された上ウェハW1は、搬送装置61からスピンチャック150に受け渡され吸着保持される。
つづいて、第1アーム162を旋回させて第1ノズル161を上ウェハW1の中央上方に位置させる。その後、スピンチャック150によって上ウェハW1を回転させながら、第1ノズル161から上ウェハW1上に純水を供給する。そうすると、表面改質装置30において改質された上ウェハW1の接合面W1jに水酸基(シラノール基)が付着して当該接合面W1jが親水化される(図17のステップS102)。
つづいて、第1ノズル161を上ウェハW1の外方へ移動させ、スピンチャック150による上ウェハW1の回転速度を増速させた後、第2アーム172を旋回させて第2ノズル171を上ウェハW1の周縁部の上方に位置させる。そして、上ウェハW1の周縁部に対して第2ノズル171からN2を吹き付ける(図17のステップS103)。これにより、上ウェハW1の周縁部に残存する純水が減り、エッジボイドの発生が抑制される。
次に、上ウェハW1は、搬送装置61によって第2処理ブロックG2の接合装置41に搬入される。接合装置41に搬入された上ウェハW1は、トランジション200を介して搬送機構201により位置調節機構210に搬送される。そして位置調節機構210によって、上ウェハW1の水平方向の向きが調節される(図17のステップS104)。
その後、位置調節機構210から反転機構220の保持アーム221に上ウェハW1が受け渡される。つづいて搬送領域T1において、保持アーム221を反転させることにより、上ウェハW1の表裏面が反転される(図17のステップS105)。これにより、上ウェハW1の接合面W1jが下方に向けられる。
その後、反転機構220の保持アーム221が、第1の駆動部224を中心に回動して上チャック230の下方に移動する。そして、反転機構220から上チャック230に上ウェハW1が受け渡される。上ウェハW1は、上チャック230にその非接合面W1nが吸着保持される(図17のステップS106)。
このとき、すべての真空ポンプ241a、241b、241cを作動させ、上チャック230のすべての領域230a、230b、230cにおいて、上ウェハW1を真空引きしている。上ウェハW1は、後述する下ウェハW2が接合装置41に搬送されるまで上チャック230で待機する。
上ウェハW1に上述したステップS101〜S106の処理が行われている間、当該上ウェハW1につづいて下ウェハW2の処理が行われる。先ず、搬送装置22によりカセットC2内の下ウェハW2が取り出され、処理ステーション3のトランジション装置50に搬送される。
次に、下ウェハW2は、搬送装置61によって表面改質装置30に搬送され、上述した上ウェハW1と同様の手順で、下ウェハW2の接合面W2jが改質される(図17のステップS107)。
次に、下ウェハW2は、搬送装置61によって表面親水化装置40に搬入される。表面親水化装置40に搬入された下ウェハW2は、搬送装置61からスピンチャック150に受け渡され吸着保持される。
つづいて、第1アーム162を旋回させて第1ノズル161を下ウェハW2の中央上方に位置させる。その後、スピンチャック150によって下ウェハW2を回転させながら、第1ノズル161から下ウェハW2上に純水を供給する。そうすると、表面改質装置30において改質された下ウェハW2の接合面W2jに水酸基(シラノール基)が付着して当該接合面W2jが親水化される(図17のステップS108)。
つづいて、第1ノズル161を下ウェハW2の外方へ移動させ、スピンチャック150による下ウェハW2の回転速度を増速させた後、第2アーム172を旋回させて第2ノズル171を下ウェハW2の周縁部の上方に位置させる。そして、下ウェハW2の周縁部に対して第2ノズル171からN2を吹き付ける(図17のステップS109)。これにより、下ウェハW2の周縁部に残存する純水が減り、エッジボイドの発生が抑制される。
なお、表面親水化装置40は、上ウェハW1および下ウェハW2に対して供給するN2の流量または時間を、上ウェハW1と下ウェハW2とで異ならせてもよい。たとえば、表面親水化装置40は、製品ウェハである上ウェハW1に対して供給するN2の流量または時間を、ベアウェハである下ウェハW2に対して供給するN2の流量または時間よりも多くまたは長くしてもよい。
製品ウェハである上ウェハW1の接合面W1jには、電子回路が形成される。あるいは、電子回路が形成された接合面W1jにHDP酸化膜などの膜が形成される。これに対し、ベアウェハである下ウェハW2の接合面W2jは平坦面である。このため、上ウェハW1の接合面W1jは、下ウェハW2の接合面W2jと比べて、純水が残存し易い可能性がある。言い換えれば、下ウェハW2の接合面W2jは、上ウェハW1の接合面W1jと比べて、残存する純水を除去しやすい。
そこで、上ウェハW1に対して供給するN2の流量または時間を、下ウェハW2に対して供給するN2の流量または時間よりも多くまたは長くすることで、一連の接合処理に要する時間を短縮することができる。
その後、下ウェハW2は、搬送装置61によって接合装置41に搬入される。接合装置41に搬入された下ウェハW2は、トランジション200を介して搬送機構201により位置調節機構210に搬送される。そして位置調節機構210によって、下ウェハW2の水平方向の向きが調節される(図17のステップS110)。
その後、下ウェハW2は、搬送機構201によって下チャック231に搬送され、下チャック231に吸着保持される(図17のステップS111)。このとき、すべての真空ポンプ261a、261bを作動させ、下チャック231のすべての領域231a、231bにおいて、下ウェハW2を真空引きしている。そして、下ウェハW2の接合面W2jが上方を向くように、当該下ウェハW2の非接合面W2nが下チャック231に吸着保持される。
次に、上チャック230に保持された上ウェハW1と下チャック231に保持された下ウェハW2との水平方向の位置調節を行う。図18Aに示すように、下ウェハW2の接合面W2jには予め定められた複数、たとえば4点以上の基準点Aが形成され、同様に上ウェハW1の接合面W1jには予め定められた複数、たとえば4点以上の基準点Bが形成される。これら基準点A、Bとしては、たとえば上ウェハW1または下ウェハW2上に形成された所定のパターンがそれぞれ用いられる。そして、上部撮像部材253を水平方向に移動させ、下ウェハW2の接合面W2jが撮像される。また、下部撮像部材264を水平方向に移動させ、上ウェハW1の接合面W1jが撮像される。
その後、上部撮像部材253が撮像した画像に表示される下ウェハW2の基準点Aの位置と、下部撮像部材264が撮像した画像に表示される上ウェハW1の基準点Bの位置とが合致するように、下チャック231によって下ウェハW2の水平方向の位置(水平方向の向きを含む)が調節される。すなわち、チャック駆動部234によって、下チャック231を水平方向に移動させて、下ウェハW2の水平方向の位置が調節される。こうして上ウェハW1と下ウェハW2との水平方向の位置が調節される(図17のステップS112)。なお、上部撮像部材253と下部撮像部材264を移動させる代わりに、下チャック231を移動させてもよい。
なお、上ウェハW1および下ウェハW2の水平方向の向きは、ステップS104およびステップS110において位置調節機構210によって調節されているが、ステップS112において微調節が行われる。また、本実施形態のステップS112では、基準点A、Bとして、上ウェハW1または下ウェハW2上に形成された所定のパターンを用いていたが、その他の基準点を用いることもできる。たとえば上ウェハW1または下ウェハW2の外周部とノッチ部を基準点として用いることができる。
その後、チャック駆動部234によって、図18Bに示すように、下チャック231を上昇させ、下ウェハW2を所定の位置に配置する。このとき、下ウェハW2の接合面W2jと上ウェハW1の接合面W1jとの間の間隔が所定の距離、たとえば80μm〜200μmになるように下ウェハW2を配置する。こうして上ウェハW1と下ウェハW2との鉛直方向の位置が調節される(図17のステップS113)。
なお、ステップS106〜S113において、上チャック230のすべての領域230a、230b、230cにおいて、上ウェハW1を真空引きしている。同様にステップS111〜S113において、下チャック231のすべての領域231a、231bにおいて、下ウェハW2を真空引きしている。
その後、第1真空ポンプ241aの作動を停止して、図18Cに示すように、第1領域230aにおける第1吸引管240aからの上ウェハW1の真空引きを停止する。このとき、第2領域230bと第3領域230cでは、上ウェハW1が真空引きされて吸着保持されている。その後、押動部材250の押動ピン251を下降させることによって、上ウェハW1の中心部を押圧しながら当該上ウェハW1を下降させる。このとき、押動ピン251には、上ウェハW1がない状態で当該押動ピン251が70μm移動するような荷重、たとえば200gがかけられる。そして、押動部材250によって、上ウェハW1の中心部と下ウェハW2の中心部を当接させて押圧する(図17のステップS114)。
そうすると、押圧された上ウェハW1の中心部と下ウェハW2の中心部との間で接合が開始する(図18C中の太線部)。すなわち、上ウェハW1の接合面W1jと下ウェハW2の接合面W2jはそれぞれステップS101,S107において改質されているため、先ず、接合面W1j,W2j間にファンデルワールス力(分子間力)が生じ、当該接合面W1j,W2j同士が接合される。さらに、上ウェハW1の接合面W1jと下ウェハW2の接合面W2jはそれぞれステップS102,S108において親水化されているため、接合面W1j,W2j間の親水基が水素結合し、接合面W1j,W2j同士が強固に接合される。
その後、図18Dに示すように、押動部材250によって上ウェハW1の中心部と下ウェハW2の中心部を押圧した状態で、第2真空ポンプ241bの作動を停止して、第2領域230bにおける第2吸引管240bからの上ウェハW1の真空引きを停止する。
そうすると、第2領域230bに保持されていた上ウェハW1が下ウェハW2上に落下する。さらにその後、第3真空ポンプ241cの作動を停止して、第3領域230cにおける第3吸引管240cからの上ウェハW1の真空引きを停止する。このように上ウェハW1の中心部から外周部に向けて、上ウェハW1の真空引きを停止し、上ウェハW1が下ウェハW2上に順次落下して当接する。そして、上述した接合面W1j,W2j間のファンデルワールス力と水素結合による接合が順次拡がる。
こうして、図18Eに示すように上ウェハW1の接合面W1jと下ウェハW2の接合面W2jが全面で当接し、上ウェハW1と下ウェハW2が接合される(図17のステップS115)。
ステップS115では、上ウェハW1および下ウェハW2の接合面W1j,W2jの拡散する接合、いわゆるボンディングウェーブが生じる。本実施形態に係る接合システム1では、ステップS103,S109において上ウェハW1および下ウェハW2から余分な純水が除去されているため、エッジボイドの発生が抑制される。したがって、本実施形態に係る接合システム1によれば、上ウェハW1と下ウェハW2とを適切に接合することができる。
その後、図18Fに示すように、押動部材250を上チャック230まで上昇させる。また、下チャック231において吸引管260a、260bからの下ウェハW2の真空引きを停止して、下チャック231による下ウェハW2の吸着保持を停止する。
上ウェハW1と下ウェハW2が接合された重合ウェハTは、搬送装置61によってトランジション装置51に搬送され、その後、搬入出ステーション2の搬送装置22によって所定の載置板11のカセットC3に搬送される。こうして、一連の上ウェハW1および下ウェハW2の接合処理が終了する。
上述してきたように、本実施形態に係る接合システム1は、表面改質装置30と、表面親水化装置40と、接合装置41とを備える。表面改質装置30は、上ウェハW1および下ウェハW2の接合面W1j,W2jを改質する。表面親水化装置40は、表面改質装置30によって改質された上ウェハW1および下ウェハW2の接合面W1j,W2jを親水化する。接合装置41は、表面親水化装置40によって親水化された上ウェハW1および下ウェハW2を接合する。また、表面親水化装置40は、保持部151と、第1ノズル161(液供給部の一例に相当)と、第2ノズル171(気体供給部の一例に相当)とを備える。保持部151は、上ウェハW1または下ウェハW2を保持する。第1供給部160は、保持部151に保持された上ウェハW1または下ウェハW2の改質された接合面W1j,W2jに対して親水化処理液である純水を供給する。また、第2供給部170は、第1供給部160によって純水が供給された上ウェハW1または下ウェハW2の接合面W1j,W2jに対してN2を供給する。
したがって、本実施形態に係る接合システム1によれば、基板間の周縁部に気泡が発生するのを抑制して、基板同士を適切に接合することができる。
ところで、上述してきた実施形態では、上ウェハW1または下ウェハW2の接合面W1j,W2jの周縁部にN2を供給することで、接合面W1j,W2jの周縁部に残存する水分を減らすこととしたが、接合面W1j,W2jの周縁部以外の場所にもN2を供給してもよい。
たとえば、表面親水化装置40は、接合面W1j,W2jの中央部から周縁部に向けて第2ノズル171をスキャンさせながら、接合面W1j,W2jに対してN2を供給してもよい。これにより、接合面W1j,W2jの周縁部以外の場所に残存する水分も減らすことができる。
このように第2ノズル171をスキャンさせる場合でも、接合面W1j,W2jの周縁部に対してN2を重点的に供給することが好ましい。たとえば、表面親水化装置40は、第2ノズル171のスキャン速度を、接合面W1j,W2jの中央部から周縁部へ向かうにつれて徐々に遅くしてもよい。また、表面親水化装置40は、第2ノズル171を接合面W1j,W2jの中央部から周縁部へ向けて一定速度でスキャンさせた後、接合面W1j,W2jの周縁部で停止させて、その場で所定時間N2を供給してもよい。
このように、接合面W1j,W2jの周縁部に対してN2を重点的に供給することで、接合面W1j,W2jの周縁部に発生するエッジボイドをより効率的に抑えることができる。
<他の実施形態>
本願の開示する表面親水化装置の構成は、上述した構成に限定されない。以下では、表面親水化装置の他の構成例について図19Aおよび図19Bを参照して説明する。図19Aは、第1変形例に係る表面親水化装置の構成を示す模式側面図であり、図19Bは、第2変形例に係る表面親水化装置の構成を示す模式側面図である。
なお、以下の説明では、既に説明した部分と同様の部分については、既に説明した部分と同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図19Aに示す第1変形例に係る表面親水化装置40Aは、供給部160Aを備える。供給部160Aは、第1ノズル161と、第2ノズル171と、第1ノズル161および第2ノズル171を支持するアーム162Aと、アーム162Aを旋回および昇降させる旋回昇降機構163Aとを備える。第1ノズル161は、バルブ164を介して純水供給源165に接続され、第2ノズル171は、バルブ174を介してN2供給源175に接続される。
このように、純水を供給する第1ノズル161と、N2を供給する第2ノズル171とは、1つのアームに設けられてもよい。
また、図19Bに示す第2変形例に係る表面親水化装置40Bは、供給部160Bを備える。供給部160Bは、第3ノズル400と、第3ノズル400を支持するアーム162Bと、アーム162Bを旋回および昇降させる旋回昇降機構163Bとを備える。
第3ノズル400は、たとえば2流体ノズルである。2流体ノズルは、気体と液体を混合することによって液滴を生成し、生成した液滴を噴射する。かかる第3ノズル400は、バルブ164を介して純水供給源165に接続されるとともに、バルブ174を介してN2供給源175に接続される。なお、第3ノズル400の構成については、いずれの従来技術を用いても構わない。
表面親水化装置40Bでは、たとえば、第3ノズル400から純水とN2とを混合して生成される液滴を上ウェハW1または下ウェハW2に噴射することで、上ウェハW1または下ウェハW2の接合面W1j,W2jに付着したパーティクルの除去を行う。
その後、バルブ174を閉鎖し、第3ノズル400から純水のみを接合面W1j,W2jに供給することで、接合面W1j,W2jを親水化させる。そして、バルブ164を閉鎖し、バルブ174を開放して、第3ノズル400からN2のみを接合面W1j,W2jに供給することで、接合面W1j,W2jに残存する水分を減らす。
また、第3ノズル400は、2流体ノズルではなく、通常のノズルであってもよい。かかる場合、まず、バルブ164のみを開放して接合面W1j,W2jを親水化させた後、バルブ174のみを開放して接合面W1j,W2jに残存する純水を減らせばよい。このように、純水の供給とN2の供給とを1つのノズルを用いて行うこととしてもよい。
なお、第1変形例に係る表面親水化装置40Aは、第1ノズル161に代えて、第3ノズル400を備えていてもよい。かかる場合、パーティクルの除去と親水化を第3ノズル400を用いて行い、接合面W1j,W2jに残存する純水の除去を第2ノズル171を用いて行えばよい。第3ノズル400とは異なり、第2ノズル171内には純水が残存することがないため、接合面W1j,W2jに残存する純水をより短時間で減らすことができる。
さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。このため、本発明のより広範な態様は、以上のように表しかつ記述した特定の詳細および代表的な実施形態に限定されるものではない。したがって、添付の特許請求の範囲およびその均等物によって定義される総括的な発明の概念の精神または範囲から逸脱することなく、様々な変更が可能である。
W1 上ウェハ
W2 下ウェハ
T 重合ウェハ
1 接合システム
2 搬入出ステーション
3 処理ステーション
30 表面改質装置
40 表面親水化装置
41 接合装置
230 上チャック
231 下チャック
300 制御装置

Claims (6)

  1. 基板同士を分子間力によって接合する接合方法であって、
    前記基板の接合される表面を改質する表面改質工程と、
    前記表面改質工程によって改質された前記基板の表面に対して親水化処理液を供給して該表面を親水化する表面親水化工程と、
    前記表面親水化工程によって親水化された前記基板の表面に対して気体を供給して該表面に残存する前記親水化処理液を減らす気体供給工程と、
    前記気体供給工程後の前記基板同士を接合する接合工程と
    を含み、
    前記気体供給工程は、
    前記基板の表面に対して気体を供給する気体供給部を、前記基板の表面の周縁部に位置させた後、前記気体供給部から前記周縁部へ向けて気体を供給すること
    を特徴とする接合方法。
  2. 基板同士を分子間力によって接合する接合方法であって、
    前記基板の接合される表面を改質する表面改質工程と、
    前記表面改質工程によって改質された前記基板の表面に対して親水化処理液を供給して該表面を親水化する表面親水化工程と、
    前記表面親水化工程によって親水化された前記基板の表面に対して気体を供給して該表面に残存する前記親水化処理液を減らす気体供給工程と、
    前記気体供給工程後の前記基板同士を接合する接合工程と
    を含み、
    前記気体供給工程は、
    前記基板の表面に対して気体を供給する気体供給部を、前記基板の表面の中央部から周縁部へ移動させながら、かつ、前記気体供給部が前記基板の表面の中央部から周縁部へ移動するにつれて前記気体供給部の移動速度を徐々に遅くしながら、前記気体供給部から前記基板の表面へ向けて気体を供給すること
    を特徴とする接合方法。
  3. 基板同士を分子間力によって接合する接合方法であって、
    前記基板の接合される表面を改質する表面改質工程と、
    前記表面改質工程によって改質された前記基板の表面に対して親水化処理液を供給して該表面を親水化する表面親水化工程と、
    前記表面親水化工程によって親水化された前記基板の表面に対して気体を供給して該表面に残存する前記親水化処理液を減らす気体供給工程と、
    前記気体供給工程後の前記基板同士を接合する接合工程と
    を含み、
    前記気体供給工程は、
    前記基板の表面に対して気体を供給する気体供給部から前記基板の表面に対して気体を供給しながら前記気体供給部を前記基板の表面の中央部から周縁部へ移動させた後、前記気体供給部を前記基板の周縁部で停止させて、前記気体供給部から前記周縁部へ向けて気体を供給すること
    を特徴とする接合方法。
  4. 基板同士を分子間力によって接合する接合システムであって、
    前記基板の接合される表面を改質する表面改質装置と、
    前記表面改質装置によって改質された前記基板の表面を親水化する表面親水化装置と、
    前記表面親水化装置によって親水化された前記基板同士を接合する接合装置と
    を備え、
    前記表面親水化装置は、
    前記基板を保持する保持部と、
    前記保持部に保持された前記基板の改質された表面に対して親水化処理液を供給する液供給部と、
    前記液供給部によって前記親水化処理液が供給された前記基板の表面に対して気体を供給する気体供給部と
    前記気体供給部を移動させる移動機構と、
    前記移動機構を用いて前記気体供給部を前記基板の表面の周縁部に位置させた後、前記気体供給部から前記周縁部へ向けて気体を供給させる制御部と
    を備えることを特徴とする接合システム。
  5. 基板同士を分子間力によって接合する接合システムであって、
    前記基板の接合される表面を改質する表面改質装置と、
    前記表面改質装置によって改質された前記基板の表面を親水化する表面親水化装置と、
    前記表面親水化装置によって親水化された前記基板同士を接合する接合装置と
    を備え、
    前記表面親水化装置は、
    前記基板を保持する保持部と、
    前記保持部に保持された前記基板の改質された表面に対して親水化処理液を供給する液供給部と、
    前記液供給部によって前記親水化処理液が供給された前記基板の表面に対して気体を供給する気体供給部と、
    前記気体供給部を移動させる移動機構と、
    前記移動機構を用いて前記気体供給部を前記基板の表面の中央部から周縁部へ移動させながら、かつ、前記気体供給部が前記基板の表面の中央部から周縁部へ移動するにつれて、前記気体供給部の移動速度を徐々に遅くしながら、前記気体供給部から前記基板の表面へ向けて気体を供給させる制御部と
    を備えることを特徴とする接合システム。
  6. 基板同士を分子間力によって接合する接合システムであって、
    前記基板の接合される表面を改質する表面改質装置と、
    前記表面改質装置によって改質された前記基板の表面を親水化する表面親水化装置と、
    前記表面親水化装置によって親水化された前記基板同士を接合する接合装置と
    を備え、
    前記表面親水化装置は、
    前記基板を保持する保持部と、
    前記保持部に保持された前記基板の改質された表面に対して親水化処理液を供給する液供給部と、
    前記液供給部によって前記親水化処理液が供給された前記基板の表面に対して気体を供給する気体供給部と、
    前記気体供給部を移動させる移動機構と、
    前記気体供給部から前記基板の表面に対して気体を供給させながら前記移動機構を用いて前記気体供給部を前記基板の表面の中央部から周縁部へ移動させた後、前記気体供給部を前記基板の周縁部で停止させて、前記気体供給部から前記周縁部へ向けて気体を供給させる制御部と
    を備えることを特徴とする接合システム。
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