JP4376085B2 - 引戸装置用カバー帯端部の結合装置及び引戸装置 - Google Patents

引戸装置用カバー帯端部の結合装置及び引戸装置 Download PDF

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Description

この発明は、バリアフリーサッシと呼ばれる、下枠の上面を平坦にした窓枠に引戸障子を建て込んで成る引戸装置の改良に関する。
高齢者や身体障害者の移動の容易性を確保する為に、バリアフリーサッシと呼ばれる、下枠の上面を平坦にした窓枠の構造が、例えば特許文献1〜4に記載される等により、従来から各種知られている。これら各特許文献に記載された構造は、何れも、引戸障子の下框に設置した戸車の外周面が単なる円筒面で、上記下枠の上面でこの戸車の外周面が転がり接触する部分が平坦面となっている。
この様な従来構造の場合、戸車として、従来一般的に使用されていたものとは異なる、特殊なものを使用する為、今後広く普及しない限り、コストが嵩む可能性がある。特に現状では、故障した戸車を修理・交換する際に、戸車の取り寄せに要する手間やコストが、一般的な、外周面に全周に亙って凹溝を形成したものに比べて嵩む可能性がある。又、戸車と下枠との係合部で、引戸障子の屋内外方向に関する位置決めを図れない為、別途この引戸障子の屋内外方向に関する位置決めを図る為の構造が必要になる。
この様な事情を考慮した場合、下枠として上面に下部案内レールを備えたものを使用すると共に、この下部案内レールの上端縁を、この下枠の上面のうちで人や物が移動する部分よりも下方に位置させる構造を採用する事が有利である。この場合、下枠の上面に凹部を、引戸障子の移動方向に亙って設け、上記下部案内レールを、この凹部の底面から上方に突出する状態で設ける。従って上記下枠の上面には、この凹部の開口部が存在し、この開口部の中央部に上記下部案内レールの上端縁が存在する状態となる。
上記凹部及び下部案内レールは、上記下枠の全長に亙って設けるのに対し、上記引戸障子の長さ(幅)はこの下枠の全長よりも短い。この為、上記凹部の開口部及び下部案内レールの上端縁の長さ方向の一部は、上記引戸障子により覆われる事なく露出する。この為、当該部分の体裁が悪くなるだけでなく、異物が上記凹部内に落下した場合に、この異物を取り出しにくくなる。即ち、上記凹部の開口部のほぼ中間部に上記下部案内レールの上端縁が存在する為、この開口部は幅方向に2分割されて狭くなる。この結果、上記凹部内にピン等の異物が落下した場合に、この異物を取り出しにくくなる。
特許文献5には、昇降式のシャッタの両側縁部を案内する為の昇降案内溝の一部でシャッタパネルを巻き上げた場合にこのシャッタパネルの下方に露出する部分を、帯状封止材により覆う構造が記載されている。但し、この様な特許文献5に記載された構造は、鉛直方向に存在する溝の開口部を覆う事のみを意図していて、引戸装置の下枠の上面に存在する溝部の上端開口を覆う事を意図しているものではない。又、帯状封止材を巻き取り機構により巻き取る等、構造が複雑で、設置スペースが限られた引戸装置に適用する事は難しい。
実公昭55−19814号公報 特開2000−96934号公報 特許第3233920号公報 特許第3233921号公報 特開平5−340173号公報
本発明は、上述の様な事情に鑑みて、下枠として上面に下部案内レールを備えたものを使用すると共に、この下部案内レールの上端縁を、この下枠の上面のうちで人や物が移動する部分よりも下方に位置させた構造で、下枠上面の体裁を良好にし、且つ、凹部内への異物の落下を防止できる構造を実現すべく発明したものである。
同時に本発明は、上記落下を防止すべく、上記凹部の上端開口部を覆うカバー帯の一端部を、引戸障子を構成する竪框の下端部に結合する作業を容易に行なえる構造を実現できる様にするものである。
本発明の引戸装置用カバー帯端部の結合装置及び引戸装置のうち、請求項1に記載した引戸装置用カバー帯端部の結合装置は、係止側ブラケットと、係止切り欠き部とを備える。
このうちの係止側ブラケットは、引戸装置を構成する下枠の上面に引戸障子の移動方向に亙って設けられた凹部の上端開口部のうちでこの引戸障子により覆われない部分を覆う、帯状で可撓性を有するカバー帯の一端部に結合されたもので、係止部を有する。
又、上記係止切り欠き部は、上記引戸障子を構成する竪框の下端部若しくはこの竪框の下端部外側面に固定された受側ブラケットに形成されたもので、係止縁を有する。
そして、上記係止切り欠き部に上記係止部を、上記係止側ブラケットが有する弾性力により係止する事で、上記引戸障子の移動に伴って上記カバー帯の一端部を上記下枠に沿って押し引き自在としている。
又、請求項10に記載した引戸装置は、従来から一般的に実施されている引戸装置と同様に、下辺を構成する下框に複数の戸車を、横軸を中心とする回転自在に支持した引戸障子と、これら各戸車の外周面に全周に亙って形成した凹溝と係合する事でこの引戸障子の水平移動を案内する下部案内レールをその上面に形成した下枠を含む窓枠とを備える。
特に、本発明の引戸装置に於いては、上記下部案内レールは、上記下枠の上面に上記引戸障子の移動方向に亙って存在する凹部の底面から上方に突出した状態で設けられ、その上端縁が上記下枠の上面のうちでこの凹部の両側に存在する部分よりも上方には突出しないものである。
又、上記引戸障子の縦辺を構成する竪框の下端部と上記窓枠の端部との間に設けたカバー帯をこの引戸障子の移動に伴って移動させる事により、上記凹部の上端開口部で上記引戸障子により覆われていない部分を覆う様に構成している。
上記カバー帯は、薄肉のステンレス鋼板等の、可撓性及び押し付け力により移動可能な程度の剛性を有する弾性材製である。このカバー帯は、その一端が上記竪框の下端部に結合されると共に、その中間部が、互いに直角に結合された下枠と竪枠との連続部に固定されたガイド部材の内部に設けられたガイド通路に案内されて、移動方向を水平方向から垂直方向に90度変更されている。又、垂直方向に移動する上記カバー帯の一部は、上記竪枠内に存在している。
そして、上記カバー帯の一端が上記竪框の下端部に、前述の様な引戸装置用カバー帯端部の結合装置により結合されている。
上述の様に構成する本発明の引戸装置の場合、下枠として上面に下部案内レールを備えたものを使用する為、引戸障子の下框に設ける戸車として、外周面に全周に亙って凹溝を形成したものを使用できる。この為、戸車自体のコストを低く抑えられる他、戸車と下部案内レールとの係合部で、引戸障子の屋内外方向に関する位置決めを図れる。従って、別途この引戸障子の屋内外方向に関する位置決めを図る為の構造を設ける必要がなく、この面からもコスト低減を図れる。
又、上記下部案内レールの上端縁を、この下枠の上面のうちで人や物が移動する部分よりも下方に位置させているので、下枠の上面を実質的に平坦にして、この人や物の移動を容易に行なえる様にできる。
又、上記下部案内レールの上端縁を上方に突出させない様にする為に上記下枠の上面に設けた凹部の上端開口部で上記引戸障子により覆われていない部分を、カバー帯により覆う為、上記下枠上面の体裁を良好にし、且つ、凹部内への異物の落下を防止できる。
更に、上記カバー帯の一端部を上記引戸障子を構成する竪框の下端部に、容易に結合できる為、現場での工事を容易且つ迅速に行なえる。
本発明を実施する場合に、好ましくは、例えば請求項2に記載した様に、係止側ブラケットを、カバー帯の一端部を結合する為の下側素子と、この下側素子の上側に、昇降自在に支持された上側素子と、この上側素子を上方に向け押圧する弾性部材とから構成する。又、係止部を、この上側素子の一部に形成して、この上側素子が下方から上方に変位するのに伴って係止切り欠き部の上端縁と係合する様にする。
この様に構成すれば、係止側ブラケットを竪框の下端部に結合する作業を容易に行なえる。
又、上述の様な請求項2に記載した発明を実施する場合に、更に好ましくは、請求項3に記載した様に、上記カバー帯の一端部にL字形の係止金具を結合固定し、この係止金具のうちで、このカバー帯に対し直角方向に折れ曲がった係止板部に係止孔を形成する。一方、下側素子の一部に、この係止板部を挿入自在な係止スリットを形成し、この係止スリット内に、この係止板部がこの係止スリット内に進入するのを許容し、この係止板部がこの係止スリットから抜け出る事を阻止する係止凸部を形成する。
この様に構成すれば、上記カバー帯の一端部を上記係止側ブラケットに結合する作業も、容易に行なえる。
又、本発明を実施する、他の好ましい形態として、請求項4に記載した様に、カバー帯の一端部上面に弾性材製の係止側ブラケットの基端部を結合固定する。そして、この係止側ブラケットの上半部に、上記カバー帯の幅方向の寸法を弾性的に収縮可能で、自由状態での幅寸法が係止切り欠き部の幅寸法よりも大きな係止部を設ける。この係止部の形状は、この係止部を竪框又は受側ブラケットの外側面側から上記係止切り欠き部の内側に迄押し込む場合にこの係止切り欠き部の幅方向両側縁との係合により上記係止部の幅寸法を弾性的に縮める方向の力が作用するが、この係止部を上記係止切り欠き部の内側から抜き出す方向の力が作用した状態では、この係止部の幅寸法を弾性的に縮める方向の力が作用しない形状とする。
この様な構成によっても、係止側ブラケットを竪框の下端部に結合する作業を容易に行なえる。
又、上述の様な請求項4に記載した発明を実施する場合に好ましくは、請求項5に記載した様に、上記係止部を、上記竪框の外側面側が開口した半円弧形若しくは山形とする。そして、この係止部の幅寸法を、この半円弧若しくは山形の両端部内径寄り部分から、この半円弧若しくは山形の中央より離れる方向に延出した1対の摘み部同士の間隔を縮める事で、上記係止切り欠き部の幅寸法以下に収縮自在とする。
この様に構成すれば、上記係止部と上記係止切り欠き部との係脱を、容易且つ確実に行なわせる事ができる。
更に、上述の様な請求項5に記載した発明を実施する場合に好ましくは、請求項6に記載した様に、上記係止切り欠き部を、押し出し型材製の竪框の一部で下枠の長さ方向に対して直角方向に設けられた第一壁部の下端部に形成する。
或は請求項7に記載した様に、上記係止切り欠き部を、押し出し型材製の竪框の下端部内側に、この竪框の一部に下枠の長さ方向に対して直角方向に設けられた第一壁部の内側面に隣接する状態で保持固定された受側ブラケットの一部でこの第一壁部に対向する部分に形成する。又、この第一壁部のうちで上記係止切り欠き部に対向する部分に切り欠きを形成する。
又、この第一壁部の外側面と、この第一壁部の外側面の幅方向両端部から突出する状態で形成された第二、第三両壁部の互いに対向する側面とにより三方を囲まれた上下方向に長い空間内に、取り外し用ブラケットを、昇降可能に保持する。そして、この取り外し用ブラケットの下端部に、この取り外し用ブラケットの下降に伴って上記1対の摘み部と係合し、これら両摘み部同士の間隔を縮める傾斜面部を設ける。
この様に構成すれば、特に工具等を使用する事なく、前記係止側ブラケットの一端部を上記竪框の下端部から取り外す事ができる。
図1〜16は、請求項1〜3、10に対応する、本発明の実施例1を示している。本実施例は、本発明を、掃き出し窓として一般的な、引違戸に適用した場合に就いて示している。この為に本実施例の場合には、窓枠1の内側に、それぞれが特許請求の範囲に記載した引戸障子である1対のガラス障子2a、2bを、引き違い式に建て込んでいる。このうちの窓枠1は、上辺を構成する上枠3と、下辺を構成する下枠4と、左右の縦辺を構成する竪枠5a、5bとにより、矩形に構成している。これら各枠3、4、5a、5bは、それぞれアルミニウム合金の一体押し出し成形材製である。又、上記各ガラス障子2a、2bは、それぞれの上辺を構成する上框6a、6bと、同じく下辺を構成する下框7a、7bと、左右の縦辺を構成する竪框である、召し合わせ框8a、8b及び突き合わせ框9a、9bとにより、ガラスパネル10a、10bの四辺を囲んで成る。これら各框6a、6b、7a、7b、8a、8b、9a、9bも、アルミニウム合金の一体押し出し成形材製である。このうちの召し合わせ框8a、8bは、上記掃き出し窓の閉鎖時に上記窓枠1の中央に位置して、屋内外方向に亙り互いに対向する。これに対して上記各突き合わせ框9a、9bは、上記掃き出し窓の閉鎖時に上記窓枠1の端部に位置して、上記各竪枠5a、5bに突き合わされる。
上記各ガラス障子2a、2bは上記窓枠1の内側に、一般的に知られている引違戸と同様の構造により、水平移動自在に建て込まれている。この為に、上記上枠3の下面に1対の上部案内レール11a、11bを、屋内外方向に離隔した状態で設けている。そして、上記各召し合わせ框8a、8b及び突き合わせ框9a、9bの上端部に支持したガイドブロック12a、12bに形成したガイド溝13a、13bに上記各上部案内レール11a、11bを係合させている。この構成により、上記各ガラス障子2a、2bの上端部を上記上枠3に沿う水平移動自在に支持している。
これに対して、上記下枠4に1対の下部案内レール14a、14bを、屋内外方向に離隔した状態で設けている。但し、本実施例の場合、一般的な引違戸を構成する下枠とは異なり、上記各下部案内レール14a、14bを、上記下枠4の上面にこの下枠4の全長に亙って設けた1対の凹部15a、15bの底面から、上方に突出した状態で設けている。又、上記各下部案内レール14a、14bの高さ寸法は上記各凹部15a、15bの深さ寸法よりも小さくして、これら各下部案内レール14a、14bの上端縁が、上記下枠4の上面のうちで上記各凹部15a、15bの両側に存在する部分よりも下方に位置する様にしている。この構成により、上記各下部案内レール14a、14bの存在に拘らず、上記下枠4の上面を幅の狭い上記各凹部15a、15bの上端開口部を除き、実質的に平坦にして、高齢者や障害者、更には車椅子等の移動を容易に行なえる様にしている。
この様な構成を有する上記下枠4に沿う移動を可能にする為に、上記各ガラス障子2a、2bの下辺を構成する前記下框7a、7bの両端部近傍部分に戸車16a、16bを、屋内外方向に設けられた横軸を中心とする回転自在に支持している。これら各戸車16a、16bは、従来から一般的な引違戸に使用されていた戸車と同様のもので、外周面中央部に凹溝17a、17bを、全周に亙り形成している。この様な凹溝17a、17bを設けた上記各戸車16a、16bをそれぞれ1対ずつ支持した上記各下框7a、7bは、上記下部案内レール14a、14bと上記各凹溝17a、17aとを係合させる事で、上記下枠4の上方位置に、この下枠4に沿った水平移動を自在に支持している。
以上の構成により、上記各ガラス障子2a、2bを上記窓枠1の内側に、水平移動自在に建て込んでいる。
又、図示の例では、上記下枠4の屋外側端部(図6、7の左端部)上面に形成した屋外端突条18と、上記1対の凹部15a、15b同士を仕切る中央突条19との屋内側面(図6、7の右側面)に、それぞれブラケット20a、20bを係止している。上記各下部案内レール14a、14bのうち、屋外側の下部案内レール14aの上半部は、屋外側のブラケット20aと上記中央突条19との間に存在する。そして、上記屋外側の戸車16aの一部は、これらブラケット20aと中央突条19との上半部同士の間に入り込んでいる。これに対して、屋内側の下部案内レール14bの上半部は、屋内側のブラケット20bと、上記下枠4の屋内側端部(図6、7の右端部)上面に形成した屋内端突条21との間に存在する。そして、上記屋内側の戸車16bの一部は、これら屋内側のブラケット20bと屋内端突条21との上半部同士の間に入り込んでいる。
又、前記各下框7a、7bの屋内側壁22a、22bの下端部を下方に延長する事で、それぞれ垂下壁部23a、23bを形成している。そして、前記屋外側のガラス障子2aに関する垂下壁部23aの上下方向中間部乃至下端部を、上記屋外側の下部案内レール14aの上半部屋内側面と、上記中央突条19の上半部屋外側面との間に進入させている。これに対して、前記屋内側のガラス障子2bに関する垂下壁部23bの上下方向中間部乃至下端部を、上記屋内側の下部案内レール14bの上半部屋内側面と、上記屋内端突条21の上半部屋外側面との間に進入させている。
上述の様に、前記各戸車16a、16bの下端部と上記各垂下壁部23a、23bの上下方向中間部乃至下端部とを進入させた、上記各凹部15a、15bの上端開口部で前記各ガラス障子2a、2bの下框7a、7bにより覆われない部分は、次述するカバー帯24a〜24dにより覆う様にしている。上記各凹部15a、15bの内側面上端部には、これら各カバー帯24a〜24dの両側端縁を案内する為のガイド溝25a、25bを、互いに対向する状態で設けている。
上記各ガイド溝25a、25bは、それぞれガイド部材26a、26bにより構成している。このうち、各凹部15a、15b毎に屋内側となる、上記中央突条19の上端部屋外側面と上記屋内端突条21の上端部屋外側面とに係止したガイド部材26aは、上端部屋外側面に設けられた上記ガイド溝25aと、中間部屋外側面にその基端部を連結したシールリップ27とを備える。このうちのガイド溝25aは、上記各カバー帯24a〜24dの屋内側端縁を案内して、これら各カバー帯24a〜24dの屋内側端縁が、上記各凹部15a、15bの上端開口部から浮き上がる事を防止する。又、上記シールリップ27の屋外側面の先端寄り部分は、上記各垂下壁部23a、23bの屋内側面に摺接して、上記各下框7a、7bと前記下枠4との間をシールする。一方、上記各凹部15a、15b毎に屋外側となる、前記各ブラケット20a、20bの上端部屋内側面に係止したガイド部材26bには、上記ガイド溝25bのみを設け、シールリップは設けていない。
上述の様な両ガイド部材26a、26bは、上記各凹部15a、15bの内側面上端部に、これら各ガイド部材26a、26bのガイド溝25a、25bを同じ高さに位置させて互いに対向させた状態で設けている。そして、これら各ガイド溝25a、25bに、上記各カバー帯24a〜24dの両側端縁を係合させると共に、これら各カバー帯24a〜24dの一端部を前記各ガラス障子2a、2bの縦辺を構成する召し合わせ框8a、8b又は突き合わせ框9a、9bの下端部に結合している。又、上記各カバー帯24a〜24dの中間部乃至他端部は、前記窓枠1の縦辺を構成する竪枠5a、5b内に出入りさせる様にしている。この構成により、この窓枠1の下辺を構成する下枠4の上面に存在する上記各凹部15a、15bの上端開口部で、上記各ガラス障子2a、2bの下框7a、7bにより覆われていない部分を、上記各カバー帯24a〜24dにより覆う様にしている。
本実施例の場合、次の(1) 〜(4) に示すカバー帯24a〜24dにより、前記各下部案内レール14a、14bを設置した凹部15a、15bの上端開口の4個所位置を、それぞれ覆う(図2参照)。
(1) 屋外側のガラス障子2aの突き合わせ框9aと一方(図2の左方)の竪枠5aの下端部との間に設け、このガラス障子2aを解放方向(図2の右方向)に移動させた場合に、屋外側の凹部15aの片半部(図2の左半部)の上端開口を覆うカバー帯24a。
(2) 屋外側のガラス障子2aの召し合わせ框8aと他方(図2の右方)の竪枠5bの下端部との間に設け、このガラス障子2aを閉鎖方向(図2の左方向)に移動させた場合に、屋外側の凹部15aの他半部(図2の右半部)の上端開口を覆うカバー帯24b。
(3) 屋内側のガラス障子2bの突き合わせ框9bと他方の竪枠5bの下端部との間に設け、このガラス障子2bを解放方向(図2の左方向)に移動させた場合に、屋内側の凹部15bの片半部(図2の右半部)の上端開口を覆うカバー帯24c。
(4) 屋内側のガラス障子2bの召し合わせ框8bと一方の竪枠5aの下端部との間に設け、このガラス障子2bを閉鎖方向(図2の右方向)に移動させた場合に、屋内側の凹部15bの他半部(図2の左半部)の上端開口を覆うカバー帯24d。
この様なカバー帯24a〜24dは、それぞれ金属製の巻き尺を構成する金属板の如きステンレス鋼板、或は合成樹脂を一体押し出し成形する事により造られた長尺材等、可撓性及び押し付け力により移動可能な程度の剛性を有する弾性材製である。本実施例の場合には、上記各カバー帯24a〜24dとして、自由状態での断面形状が円弧形となるものを使用して、これら各カバー帯24a〜24dの肉厚を小さく抑えつつ、上記剛性の確保を図っている。尚、これら各カバー帯24a〜24dの湾曲方向は、上記各凹部15a、15bの上端開口を覆った状態で、それぞれの上面が凸曲面となる方向としている。この理由は、上記各カバー帯24a〜24dと前記各下部案内レール14a、14bの上端縁との干渉を防止しつつ、これら各下部案内レール14a、14bの高さ寸法を確保する為である。
この様な上記各カバー帯24a〜24dの一端部は、それぞれ上記各ガラス障子2a、2bの召し合わせ框8a、8b又は突き合わせ框9a、9bの下端部に結合し、これら各ガラス障子2a、2bの移動に伴って押し引きされる様にしている。本実施例の場合、上記各カバー帯24a〜24dの一端部を上記各框8a、8b、9a、9bの下端部に、図8〜16に示す様な構造により結合している。このうちの図8〜12は、上記各カバー帯24a、24cの一端部と上記各突き合わせ框9a、9bの下端部とを結合する部分の構造を、図13〜16は、上記各カバー帯24b、24dの一端部と上記各召し合わせ框8a、8bの下端部とを結合する構造を、それぞれ示している。
先ず、上記各カバー帯24a、24cの一端部と上記各突き合わせ框9a、9bの下端部とを結合する部分の構造に就いて、図2の右下部の突き合わせ框9bの下端部とカバー帯24cの一端部との結合部を例にして説明する。尚、図2の左上部の突き合わせ框9aの下端部とカバー帯24aの一端部との結合部の構造に就いても、左右勝手が逆になる以外、同様に構成する。
上記カバー帯24cの一端部と上記突き合わせ框9bの下端部とは、図8に示す様に、係止側ブラケット28を介して結合している。この係止側ブラケット28は、それぞれがポリアミド樹脂等の合成樹脂を射出成形して成る下側素子29と上側素子30とを、圧縮コイルばね31等の弾性部材を介して、上下方向に互いに離れる方向の弾力を付与した状態に組み合わせて成る。
このうちの下側素子29は、上記カバー帯24cの一端部を結合する為のもので、全体を大略L字形に形成されている。このうちの下辺を構成する基部32の上面中央部には円柱状のガイドロッド33を、このガイドロッド33を囲む四辺部には抑え板部34a、34bを、それぞれ上方に突出する状態で形成している。これら4枚の抑え板部34a、34bは、自由状態で上記基部32に対する角度が直角となる方向に形成されている。又、上記ガイドロッド33の上端部は、上記各抑え板部34a、34bの上端縁よりも上方に突出している。又、長さ方向(図8〜10、12の左右方向)両端に設けた各抑え板部34a、34aの上端部には、互いに近づく方向に折れ曲がった鉤部を設けている。幅方向(図8〜10、12の表裏方向)両端に設けた各抑え板部34bは、この様な鉤部を持たない、単なる平板状に形成している。又、上記基部32の下面一端寄り(図8〜10、12の右寄り)部分には凸部35を形成している。本実施例の結合装置を組み立てた状態でこの凸部35の先端面(下面)は、上記カバー帯24cの中間部一端寄りの上面に突き当たる。
又、上記基部32の他端部(図8〜10、12の左端部)上面に係止受部36を、上方に延出する状態で形成している。この係止受部36の上端部には、上記カバー帯24cの一端部を結合する為の係止スリット37を、前記突き合わせ框9b側が開口する状態で形成している。又、この係止スリット37を仕切る上下両面のうちの何れかの面に、係止凸部38を突設している。この係止凸部38は、円柱を斜切した如き形状を有し、その先端面(図示の例では下面)は、この係止スリット37の開口部に向う程突出量が小さくなる方向に傾斜している。又、上記係止受部36の中間部で上記係止スリット37よりも少し下側部分の、上記突き合わせ框9bに対向する面には、凹部39を形成している。
一方、前記上側素子30は、ガイド筒部40の上下方向中間部と摘み部41の下端部とを連結部42により連結して成る。そして、これらガイド筒部40の上端部側面と摘み部41の下端部側面と連結部42の上面とにより三方を囲まれた部分を、スリット状の係止部43としている。又、上記ガイド筒部40の下端部外周面には、外向フランジ状の鍔部44を形成している。この鍔部44の外周縁形状は矩形であり、上記各抑え板部34a、34bにより周囲を囲まれた空間内に挿入自在な大きさを有する。尚、上記摘み部41のうちの外側面側部分には凹部51を、上下方向に形成している。この凹部51は、前記突き合わせ框9bを前記竪枠5bに突き合わせた状態で、この竪枠5bの内側面に形成した突条との干渉を防止する為に設けている。
この様な上側素子30と、上述の様な下側素子29とは、上記ガイド筒部40の中心孔45に前記ガイドロッド33を挿入した状態に組み合わせる。この際、上記ガイドロッド33の先端面(上端面)と上記中心孔45の奥端面との間に、前記圧縮コイルばね31を設ける。又、上記鍔部44は、それぞれの上端部に前記鉤部を備えた抑え板部34a、34aを弾性変形させつつ、上記各抑え板部34a、34bにより周囲を囲まれた空間内に入り込む。この様にして、上記下側素子29と上記上側素子30とを組み合わせた状態で、これら両素子29、30同士を近づけ合う方向の力を除けば、上記圧縮コイルばね31の弾力によりこれら両素子29、30が、上記鍔部44と上記両抑え板部34a、34aの上端部に形成した鉤部とが当接する迄遠ざかる傾向になる。
上述の様に、下側素子29と上側素子30とを組み合わせて成る前記係止側ブラケット28のうち、この下側素子29にその一端部を結合すべく、前記カバー帯24cの一端部には、十分な強度及び剛性を有する金属板をL字形に折り曲げて成る係止金具46を結合固定している。この係止金具46は、基板部47と係止板部48とを備え、このうちの基板部47と上記カバー帯24cの一端部とを、互いに重ね合わせた状態で、リベット49により結合固定している。又、上記係止板部48の中央部には、係止孔50を形成している。この係止孔50は、その内側に前記係止スリット37内に存在する前記係止凸部38が進入自在な大きさを有する。
上述の様な係止金具46を固定した上記カバー帯24cの一端部を上記下側素子29に結合する際には、上記係止板部48を上記係止スリット37内に、図10に示した状態から図9に示した状態に迄押し込む。前述した通り、この係止スリット37内に設けられた上記係止凸部38の先端面は、この係止スリット37の開口部に向かう程突出量が小さくなる方向に傾斜している。従って、上記係止板部48の押し込みに伴って、上記係止スリット37の上側に存在する、前記係止受部36の上端部が上方に弾性変形し、上記係止板部48の先端部が上記係止凸部38を形成した部分を通過する事を許容する。そして、この係止凸部38と、上記係止孔50とが整合した状態で上記係止受部36の上端部が弾性的に(下方に)復元し、この係止凸部38がこの係止孔50内に入り込む。この結果、上記カバー帯24cの一端部が上記下側素子29に結合される。この状態で、上記リベット49の頭部は、前記凹部39内に入り込む。尚、上記カバー帯24cの一端部と下側素子29との結合は、上記係止受部36の上端部をドライバ等の工具で上方に弾性変形させない限り、外れる事はない。
上述の様にして、上記カバー帯24cの一端部を結合した係止側ブラケット28を結合する為に、前記突き合わせ框9bを構成する、前記下枠4の長さ方向に対して直角方向に設けられた第一壁部52の下端部に、図11に示す様な、係止縁を有する係止切り欠き部53を、この第一壁部52の下端縁に開口する状態で形成している。この係止切り欠き部53の幅寸法は、上記係止側ブラケット28のうち、少なくとも前記摘み部41以外の部分の幅寸法よりも大きい。
上記カバー帯24cの一端部を結合した係止側ブラケット28は、次の様にして、上記係止切り欠き部53部分に係止する。尚、この係止作業は、上記突き合わせ框9bを備えた前記ガラス障子2bを前記窓枠1内に建て込むと共に、上記カバー帯24cをこの窓枠1の竪枠5bと下枠4とに装着した状態で行なう。先ず、図12に示す様に、前記摘み部41を手指で下方に押す事により、前記圧縮コイルばね31の弾力に抗して前記上側素子30を下方に、前記ガイド筒部40の上端面が前記係止切り欠き部53の上端縁よりも下方に位置するまで押し下げる。次いで、この状態のまま、上記ガラス障子2bを移動させて、図12に示す様に、上記突き合わせ框9bを上記係止側ブラケット28の上方に位置させる。そして、この状態で、上記摘み部41を下方に押圧している力を解除する。この結果、上記上側素子30が上記圧縮コイルばね31の弾力に基づいて、図8に示した状態にまで上昇する。そして、上記係止切り欠き部53の上端縁部と上記上側素子30の係止部43とが係合し、上記突き合わせ框9bの動きが、上記係止側ブラケット28を介して、上記カバー帯24cに伝達される様になる。尚、上記係止側ブラケット28と上記カバー帯24cの一端部との結合部は、図示の場合とは異なり、この係止側ブラケット28を構成する下側素子29の下面部分に設ける事もできる。この場合には、上記カバー帯24cの一端部を上方に曲げ起こす必要はなくなる。
次に、前記各召し合わせ框8a、8bの下端部と、前記各カバー帯24b、24dの一端部との結合部の構造に就いて、図13〜16により説明する。この図13〜16は、屋外側のガラス障子2aの召し合わせ框8aの下端部とカバー帯24bの一端部との結合部に就いて示している。屋内側のガラス障子2bの召し合わせ框8bの下端部とカバー帯24dの一端部との結合部に就いても、左右勝手が逆になる以外、同様に構成する。
上記召し合わせ框8aの下端部外側面に受側ブラケット54を、ねじ止め等により固定している。この受側ブラケット54は、合成樹脂を射出成形して成るもので、外端面に上
下方向に長い凹部55を備え、この凹部55の奥端面に、係止縁を有する係止切り欠き部53aを形成している。図13〜16に示した構造では、この様な受側ブラケット54に、下側素子29aと上側素子30aとから成り、上記カバー帯24bの一端部に結合した係止側ブラケット28aを結合する様にしている。結合した状態で、上記上側素子30aの係止部43aは上記係止切り欠き部53aの上端縁部に係合し、同じく摘み部41aは上記凹部55内に、同じく下側素子29aは上記受側ブラケット54の下部内側に、それぞれ収納された状態となる。上記係止側ブラケット28aを、上記召し合わせ框8aの下端部に直接結合するのではなく、上記受側ブラケット54を介して結合する様に構成し、これに合わせて上記係止側ブラケット28aの形状を多少異ならせた点以外は、先に述べた、突き合わせ框9bの下端部とカバー帯24cの一端部との結合部とほぼ同様である。従って、重複する説明は省略する。
又、前記下枠4の両端部のそれぞれ2個所位置ずつ、合計4個所位置に、それぞれ図17に示す様なガイドブラケット56a、56bを設けている。これら各ガイドブラケット56a、56b内には、上記各カバー帯24a〜24dの方向を90度変更する為のガイド通路が設けられている。このガイド通路は、水平部と鉛直部とを四分の一円弧状の湾曲部により滑らかに連続させて成る。この様なガイド通路を有する上記各ガイドブラケット56a、56bは、それぞれ上記下枠4の両端部上面と前記各竪枠5a、5bの下端部内側面との間に掛け渡している。この状態で、上記各ガイドブラケット56a、56bのガイド通路の水平部側開口端部は、前記各凹部15a、15bの水平方向端上端部に、同じく鉛直部側開口部は前記各竪枠5a、5bに設けた収納部57a〜57dの下端開口部に、それぞれ整合している。
図示の例では、上記各ガイドブラケット56a、56bのうち、召し合わせ框8a、8bに対向するガイドブラケット56aは、この召し合わせ框8a、8bと竪枠5a、5bとが衝突するのを防止するストッパとしての機能を備える為、上記下枠4の長さ方向の寸法を確保している。これに対して、突き合わせ框9a、9bに対向するガイドブラケット56bは、この突き合わせ框9a、9bが上記竪枠5a、5bに十分に近接できる様にする為、上記下枠4の長さ方向の寸法を小さくしている。内部に設けるガイド通路の形状に就いては、上記各ガイドブラケット56a、56b同士の間で、基本的な差はない。但し、本実施例の場合、上記各召し合わせ框8a、8bの下端部外側面に固定した受側ブラケット54(図5、13、16参照)が、これら各召し合わせ框8a、8bと上記各竪枠5a、5bとが衝突するのを防止するストッパとしての機能を果たす為、上記ガイドブラケット56aの長さ寸法も短くする事もできる。
又、上記各収納部57a〜57dを設ける為に、上記各竪枠5a、5bはそれぞれ、図2〜4に示す様に、竪枠本体58a、58bの内側面に、内側ブラケット59a、59bを突き合わせ結合して成る。そして、これら各竪枠本体58a、58bの内側面とこれら各内側ブラケット59a、59bの外側面との間の隙間の一部を、上記各収納部57a〜57dとしている。尚、上記各内側ブラケット59a、59bは、上記各竪枠本体58a、58bの下端部には設けず、この下端部には、上記各ガイドブラケット56a、56bの一部を突き当てている。そして、上記各収納部57a〜57dの下端開口部と、これら各ガイドブラケット56a、56bのガイド通路の鉛直部側(上端)開口部とは、互いに突き合わせ、上記各収納部57a〜57dと上記ガイド通路とを連続させている。この構成により、これら各収納部57a〜57dとガイド通路との間で、上記各カバー帯24a〜24dを受け渡し自在としている。本実施例の場合には、上記各収納部57a〜57dの内面のうちで上記各カバー帯24a〜24dと摺接する部分を、合成樹脂製のライナ部材60、60により覆って、上記各収納部57a〜57d内での上記各カバー帯24a〜24dの移動に対する摩擦抵抗の低減を図っている。
又、本実施例の場合には、前記各ガイド部材26a、26bに形成した前記各ガイド溝25a、25bの水平方向端部と、上記各ガイドブラケット56a、56bのガイド通路の水平部側開口端部とを、互いに突き合わせ、上記各ガイド溝25a、25bと上記ガイド通路とを連続させている。この構成により、これら各ガイド溝25a、25bとガイド通路との間で、上記各カバー帯24a〜24dを受け渡し自在としている。
上述の様に構成する本実施例の場合、前記各ガラス障子2a、2bを移動させれば、当該ガラス障子2a、2bの召し合わせ框8a、8b及び突き合わせ框9a、9bと前記各竪枠5a、5bとの間で上記各カバー帯24a〜24dの受け渡しが行なわれる。そして、前記各凹部15a、15bの一部で、上記各ガラス障子2a、2bの下框7a、7bにより覆われない部分を、上記各カバー帯24a〜24dにより覆う。即ち、上記各ガラス障子2a、2bの移動に伴って、上記各框8a、8b、9a、9bが、対向する竪枠5a、5bから離れると、当該竪框8a、8b、9a、9bの下端部に結合された上記各カバー帯24a〜24dが、当該竪枠5a、5bの収納部57a〜57dから、前記ガイドブラケット56a、56bに設けたガイド通路部分で方向を90度変更されつつ、引き出される。そして、これら各カバー帯24a〜24dが、上記各竪框8a、8b、9a、9bの下端部と上記各竪枠5a、5bの下端部との間に掛け渡された状態で、上記各凹部15a、15bの上端開口のうち、上記各竪框8a、8b、9a、9bの下端部と上記各竪枠5a、5bの下端部との間に露出した部分を覆う。この状態では、この下枠4の上面のうちで上記各竪框8a、8b、9a、9bの下端部と上記各竪枠5a、5bの下端部との間部分の体裁を良好にし、且つ、この間部分で、上記各凹部15a、15b内に異物が落下する事を防止できる。
又、本実施例の場合には、前記各収納部57a〜57dから引き出されて上記各凹部15a、15bの一部を覆った、上記各カバー帯24a〜24dの両側端縁が、上記各ガイド溝25a、25bに係止された状態となる。この為、これら各カバー帯24a〜24dの両側端縁が上記各凹部15a、15bの開口縁部から浮き上がる事を確実に防止できる。この結果、これら各凹部15a、15b内に細かい異物が入り込んだり、上記各カバー帯24a〜24dに何らかの物が引っ掛かる事を有効に防止できる。
一方、上記各ガラス障子2a、2bの移動に伴って、上記各框8a、8b、9a、9bが対向する竪枠5a、5bに近づくと、当該竪框8a、8b、9a、9bの下端部に結合された上記各カバー帯24a〜24dが、当該竪枠5a、5bの収納部57a〜57d内に、前記ガイドブラケット56a、56bに設けたガイド通路部分で方向を90度変更されつつ、押し込まれる。上記各カバー帯24a〜24dは、金属製の巻き尺の如き性状で、押し付け方向に対し或る程度の剛性を有するので、上記各ガラス障子2a、2bの移動に伴って、上記各収納部57a〜57d内に確実に押し込まれる。
図18〜31は、請求項1、4、5、7、10に対応する、本発明の実施例2を示している。尚、以下の説明は、図2の右下部の突き合わせ框9bの下端部とカバー帯24cの一端部との結合部を例にして説明する。図2の左上部の突き合わせ框9aの下端部とカバー帯24aの一端部との結合部の構造に就いても、左右勝手が逆になる以外、同様に構成する。更に、各召し合わせ框8a、8bの下端部とカバー帯24b、24dの一端部との結合部に就いても、ほぼ同様に構成できる。但し、上記各召し合わせ框8a、8bの下端部と上記各カバー帯24b、24dの一端部との結合部に関しては、必要に応じて、前述の図5、13、16に示す様な受側ブラケット54を介在させる。
本実施例の場合には、上記カバー帯24cの一端部上面に、ポリアミドの如き合成樹脂等の弾性材を射出成形する事により、図21〜23に詳示する様な形状とした係止側ブラケット61の基端部を結合固定している。この係止側ブラケット61は、下半部に取付基部62を、上半部に係止部63を、それぞれ設けて成る。このうちの取付基部62は、取付板部64の上面に脚部65を設けて成る。又、上記係止部63は、この脚部65の上端から連続する状態で形成されたもので、その平面形状は、次の様に規制している。即ち、上記係止部63を前記突き合わせ框9bの外側面側(竪枠に対向する面側)からこの突き合わせ框9bの第一壁部52の下端部に形成した係止切り欠き部53の内側に迄押し込む場合に、この係止切り欠き部53の幅方向両側縁との係合により上記係止部63の幅寸法を弾性的に縮める方向の力が作用するが、この係止部63を上記係止切り欠き部53の内側から抜き出す方向の力が作用した状態では、この係止部63の幅寸法を弾性的に縮める方向の力が作用しない形状とする。
具体的には、本実施例の場合、上記係止部63の平面形状は、上記突き合わせ框9bの外側面側が開口した半円弧形である。この様な係止部63と上記脚部65の上端との連続部は、この半円弧の中央部に存在する。この様な係止部63は、上記カバー帯24cの幅方向(図18、22の上下方向、図19〜21の表裏方向、図22の左右方向)の寸法を弾性的に収縮可能で、自由状態での幅寸法W63が、後述する係止切り欠き部53bの幅寸法W53よりも大きい。又、上記係止部63の両端部は、径方向内方にほぼ直角に折れ曲がった、折れ曲がり鉤部66、66としている。又、本実施例の場合には、上記両折れ曲がり鉤部66、66の内径側端部からそれぞれ摘み部67、67を、上記係止部63の半円弧から離れる方向に延出している。上記係止部63の幅寸法は、上記両摘み部67、67同士の間隔を縮める事で、上記係止切り欠き部53bの幅寸法W53以下に収縮自在である。
上述の様な係止側ブラケット61は、図20に示す様に、上記カバー帯24cの一端部上面に、図24〜26に詳示する様な結合金具68を介して、結合固定している。この結合金具68は、上記係止側ブラケット61に先立って、上記カバー帯24cの一端部上面に、リベット69により結合固定しておく。この状態では、図27〜28に示す様に、上記結合金具68の両端部に設けた1対の抑え部70、70同士の間隔は、未だ開いたままの状態としておく。
上記カバー帯24cの一端部上面に上記係止側ブラケット61を結合固定する際には、前記取付板部64の下面に形成した1対の位置決め凸部を、上記結合金具68の両端寄り部分に形成した円孔に係合させた状態で、図29に示した状態から図20に示した状態にまで、上記両抑え部70、70同士を互いに近づく方向に折り曲げ、これら両抑え部70、70により、上記取付板部64の上面を抑え付ける。この作業により、上記図20に示した様に、上記カバー帯24cの一端部上面に上記係止側ブラケット61が結合固定される。
上述の様にその上面に上記係止側ブラケット61を結合固定した、上記カバー帯24cの一端部を結合すべき、前記突き合わせ框9bの下端部に、下方が開口した箱状の受側ブラケット75を内嵌固定している(図18、19参照)。又、この突き合わせ框9bを構成する第一壁部52の下端部でこの受側ブラケット75に対向する部分に、図30に示す様な切り欠き76を形成している。尚、この切り欠き76の幅寸法は、前記係止部63の自由状態での幅寸法W63と同程度としている。更に、上記受側ブラケット75の一部でこの切り欠き76に整合する部分に、前記係止切り欠き部53bを形成している。この様な係止切り欠き部53bと上記切り欠き76とを形成した、上記突き合わせ框9bの下端部に上記カバー帯24cの一端部を結合する作業は、次の様にして行なう。
先ず、図31に示す様に、予めこのカバー帯24cの一端部上面に結合固定した上記係止側ブラケット61の係止部63を、上記切り欠き76及び上記係止切り欠き部53bに対向させる。この状態から、上記カバー帯24cの一端部を上記第一壁部52に近づける事で、上記係止部63を上記係止切り欠き部53bに押し付ける。この押し付け作業の結果、この係止部63の外周面とこの係止切り欠き部53bの両側縁との係合に基づいて、この係止部63の幅寸法が弾性的に縮まり、この係止部63が上記係止切り欠き部53bを通過する。そして、通過後は、この係止部63の幅寸法がこの係止切り欠き部53bの幅寸法よりも大きくなるまで弾性的に拡がる。この結果、図18、19に示す様に、上記係止部63の両端部に形成された前記両折れ曲がり鉤部66、66と上記受側ブラケット75の内側面で上記係止切り欠き部53bの両側部分とが係合し、上記係止側ブラケット61が上記突き合わせ框9bの下端部に、不離に結合される。この状態では、この突き合わせ框9bを設けたガラス障子2bの移動に伴って、上記カバー帯24cの一端部を押し引きする。
上記係止側ブラケット61が上記突き合わせ框9bの下端部とを分離する際には、前記両摘み部67、67同士の間隔を縮める事により上記係止部63の幅寸法を、上記係止切り欠き部53bの幅寸法W53以下に縮める。そして、この状態のまま、上記係止側ブラケット61と上記突き合わせ框9bとを引き離す。本実施例の場合には、上記第一壁部52の外側面と、この第一壁部52の外側面の幅方向両端部から突出する状態で形成された第二、第三両壁部71、72の互いに対向する側面とにより三方を囲まれた上下方向に長い空間73内に取り外し用ブラケット74を、昇降可能に保持している。この取り外し用ブラケット74の下端部には、この取り外し用ブラケット74の下降に伴って上記両摘み部67、67と係合し、これら両摘み部67、67同士の間隔を縮める傾斜面部を設けている。従って、上記両摘み部67、67同士の間隔を縮める作業は、特に工具を必要とせずに、容易に行なえる。尚、この作業を工具により行なう代わりに、上記取り外し用ブラケット74を省略する事もできる。又、請求項6に係る発明の様に、上記受側ブラケット75を省略し、上記第一壁部52に上記係止側ブラケット61を係止する為の係止切り欠き部を形成する事もできる。
各框の下端部と各カバー帯の一端部との結合部以外の構成及び作用は、前述した実施例1と同様であるから、同等部分に関する図示並びに説明は省略する。
図32〜35は、請求項1、4、5、7、9、10に対応する、本発明の実施例3を示している。本実施例の場合には、係止側ブラケット61aの係止部63aの平面形状を、山形(おむすび形)としている。又、取り外し用ブラケット74の上下方向中間部に、先端面が半球状である係止突片77を設けている。この係止突片77は、上記取り外し用ブラケット74の基部78の下面から下方に突出した弾性腕部79の先端部片面に突設させている。又、突き合わせ框9bを構成する第一壁部52の一部で、上記取り外し用ブラケット74を上昇させた場合に上記係止突片77と整合する位置に、係止孔80を形成している。この係止突片77をこの係止孔80に係合させた状態では、上記取り外し用ブラケット74に設けた傾斜面部81、81が、上記係止側ブラケット61aを構成する1対の摘み部67a、67aの上方に位置して、これら両摘み部67a、67aと係合しない。その他の部分の構成及び作用は、上述した実施例2と同様である。
図36〜37は、請求項1、4、5、8、9、10に対応する、本発明の実施例4を示している。本実施例の場合には、召し合わせ框8a、8bの下端部外側面に受側ブラケット75a、75bを固定し、これら各受側ブラケット75a、75bに、係止側ブラケット61aの係止部63aを係止する為の係止切り欠き部53c、53cを設けている。その他の部分の構成及び作用は、上述した実施例3と同様である。
図示の実施例は、本発明を引違戸に適用した場合に就いて説明した。これに対して本発明は、図示の様な引違戸に限らず、障子を水平方向に移動して開口部の開閉を行なう引戸装置であれば実施できる。例えば、引戸障子を1枚のみ設けた引戸でも、本発明を実施する事はできる。
本発明の実施例1を示す、引戸障子を屋内側から見た略正面図。 一部を省略して示す、図1の拡大A−A断面図。 図2の左端部拡大図。 同右端部拡大図。 同中央部拡大図。 図1の拡大B−B断面図。 図6の下端部拡大図。 図4のC矢視図。 カバー帯と係止側ブラケットとを取り出して図8と同方向から見た図。 カバー帯と係止側ブラケットとを取り出して結合する以前の状態を示す、図9と同様の図。 突き合わせ框の下端部に形成した切り欠きを、図8の右方から見た状態で示す図。 係止ブラケットを突き合わせ框の下端部に結合する状態を示す、図8と同様の図。 図5のD矢視図。 カバー帯と係止側ブラケットとを取り出して図13と同方向から見た図。 カバー帯と係止側ブラケットとを取り出して結合する以前の状態を示す、図14と同様の図。 係止ブラケットを召し合わせ框の下端部に結合する状態を示す、図13と同様の図。 窓枠の下隅角部内面の略斜視図。 本発明の実施例2を示す、図4と同様の図。 図18のE矢視図。 カバー帯の一端部に係止側ブラケットを結合した状態を、図19と同方向から見た状態で示す側面図。 係止側ブラケットを取り出して図20と同方向から見た状態で示す側面図。 同じく平面図。 図21の左方から見た図。 カバー帯の一端部と係止側ブラケットとを結合する為の結合金具を図19〜20と同方向から見た状態で示す側面図。 同平面図。 図24の側方から見た図。 カバー帯の一端部上面に結合金具を固定した状態を、図19〜20と同方向から見た状態で示す側面図。 同じく平面図。 カバー帯の一端部と係止側ブラケットとを結合する途中の状態を示す、図20と同様の図。 突き合わせ框の下端部に形成した切り欠きを、図19の右方から見た状態で示す図。 突き合わせ框の下端部とカバー帯の一端部とを結合する作業の途中状態を示す平面図。 本発明の実施例3を示す、図4と同様の図。 図32の下方から見た側面図。 取り外し用ブラケットを図33と同方向から見た図。 同じく図34の左方から見た図。 本発明の実施例4を示す、図2の中央部に相当する平面図。 図36のF矢視図。
符号の説明
1 窓枠
2a、2b ガラス障子
3 上枠
4 下枠
5a、5b 竪枠
6a、6b 上框
7a、7b 下框
8a、8b 召し合わせ框
9a、9b 突き合わせ框
10a、10b ガラスパネル
11a、11b 上部案内レール
12a、12b ガイドブロック
13a、13b ガイド溝
14a、14b 下部案内レール
15a、15b 凹部
16a、16b 戸車
17a、17b 凹溝
18 屋外端突条
19 中央突条
20a、20b ブラケット
21 屋内端突条
22a、22b 屋内側壁
23a、23b 垂下壁部
24a、24b、24c、24d カバー帯
25a、25b ガイド溝
26a、26b ガイド部材
27 シールリップ
28、28a 係止側ブラケット
29、29a 下側素子
30、30a 上側素子
31 圧縮コイルばね
32 基部
33 ガイドロッド
34a、34b 抑え板部
35 凸部
36 係止受部
37 係止スリット
38 係止凸部
39 凹部
40 ガイド筒部
41、41a 摘み部
42 連結部
43、43a 係止部
44 鍔部
45 中心孔
46 係止金具
47 基板部
48 係止板部
49 リベット
50 係止孔
51 凹部
52 第一壁部
53、53a、53b、53c 係止切り欠き部
54 受側ブラケット
55 凹部
56a、56b ガイドブラケット
57a、57b、57c、57d 収納部
58a、58b 竪枠本体
59a、59b 内側ブラケット
60 ライナ部材
61、61a 係止側ブラケット
62 取付基部
63 係止部
64 取付板部
65 脚部
66 折れ曲がり鉤部
67、67a 摘み部
68 結合金具
69 リベット
70 抑え部
71 第二壁部
72 第三壁部
73 空間
74 取り外し用ブラケット
75、75a、75b 受側ブラケット
76 切り欠き
77 係止突片
78 基部
79 弾性腕部
80 係止孔
81 傾斜面部

Claims (10)

  1. 引戸装置を構成する下枠の上面に引戸障子の移動方向に亙って設けられた凹部の上端開口部のうちでこの引戸障子により覆われない部分を覆う、帯状で可撓性を有するカバー帯の一端部に結合された、係止部を有する係止側ブラケットと、上記引戸障子を構成する竪框の下端部若しくはこの竪框の下端部外側面に固定された受側ブラケットに形成された、係止縁を有する係止切り欠き部とを備え、この係止切り欠き部に上記係止部を、上記係止側ブラケットが有する弾性力により係止する事で、上記引戸障子の移動に伴って上記カバー帯の一端部を上記下枠に沿って押し引き自在とした引戸装置用カバー帯端部の結合装置。
  2. 係止側ブラケットが、カバー帯の一端部を結合する為の下側素子と、この下側素子の上側に、昇降自在に支持された上側素子と、この上側素子を上方に向け押圧する弾性部材とから成るものであり、係止部はこの上側素子の一部に形成されていて、この上側素子が下方から上方に変位するのに伴って係止切り欠き部の上端縁と係合するものである、請求項1に記載した引戸装置用カバー帯端部の結合装置。
  3. カバー帯の一端部に結合固定したL字形の係止金具のうちで、このカバー帯に対し直角方向に折れ曲がった係止板部に係止孔が形成されており、下側素子の一部にこの係止板部を挿入自在な係止スリットが形成されており、この係止スリット内に、この係止板部がこの係止スリット内に進入するのを許容し、この係止板部がこの係止スリットから抜け出る事を阻止する係止凸部が形成されている、請求項2に記載した引戸装置用カバー帯端部の結合装置。
  4. カバー帯の一端部上面に弾性材製の係止側ブラケットの基端部が結合固定されており、この係止側ブラケットの上半部に、上記カバー帯の幅方向の寸法を弾性的に収縮可能で、自由状態での幅寸法が係止切り欠き部の幅寸法よりも大きな係止部が設けられており、この係止部の形状は、この係止部を竪框又は受側ブラケットの外側面側から上記係止切り欠き部の内側に迄押し込む場合にこの係止切り欠き部の幅方向両側縁との係合により上記係止部の幅寸法を弾性的に縮める方向の力が作用するが、この係止部を上記係止切り欠き部の内側から抜き出す方向の力が作用した状態では、この係止部の幅寸法を弾性的に縮める方向の力が作用しない形状である、請求項1に記載した引戸装置用カバー帯端部の結合装置。
  5. 係止部は、上記竪框の外側面側が開口した半円弧形若しくは山形であり、この係止部の幅寸法は、この半円弧若しくは山形の両端部内径寄り部分から、この半円弧若しくは山形の中央より離れる方向に延出した1対の摘み部同士の間隔を縮める事で、上記係止切り欠き部の幅寸法以下に収縮自在である、請求項4に記載した引戸装置用カバー帯端部の結合装置。
  6. 係止切り欠き部は、押し出し型材製の竪框の一部で下枠の長さ方向に対して直角方向に設けられた第一壁部の下端部に形成されており、この第一壁部の外側面と、この第一壁部の外側面の幅方向両端部から突出する状態で形成された第二、第三両壁部の互いに対向する側面とにより三方を囲まれた上下方向に長い空間内に取り外し用ブラケットが、昇降可能に保持されており、この取り外し用ブラケットの下端部に、この取り外し用ブラケットの下降に伴って1対の摘み部と係合し、これら両摘み部同士の間隔を縮める傾斜面部を設けている、請求項5に記載した引戸装置用カバー帯端部の結合装置。
  7. 係止切り欠き部は、押し出し型材製の竪框の下端部内側に、この竪框の一部に下枠の長さ方向に対して直角方向に設けられた第一壁部の内側面に隣接する状態で保持固定された受側ブラケットの一部でこの第一壁部に対向する部分に形成されており、この第一壁部のうちで上記係止切り欠き部に対向する部分に切り欠きが形成されており、この第一壁部の外側面と、この第一壁部の外側面の幅方向両端部から突出する状態で形成された第二、第三両壁部の互いに対向する側面とにより三方を囲まれた上下方向に長い空間内に取り外し用ブラケットが、昇降可能に保持されており、この取り外し用ブラケットの下端部に、この取り外し用ブラケットの下降に伴って1対の摘み部と係合し、これら両摘み部同士の間隔を縮める傾斜面部を設けている、請求項5に記載した引戸装置用カバー帯端部の結合装置。
  8. 係止切り欠き部は、押し出し型材製の竪框の下端部外側面に保持固定された受側ブラケットの一部に形成されており、この受側ブラケットの上部に取り外し用ブラケットが、昇降可能に保持されており、この取り外し用ブラケットの下端部に、この取り外し用ブラケットの下降に伴って1対の摘み部と係合し、これら両摘み部同士の間隔を縮める傾斜面部を設けている、請求項5に記載した引戸装置用カバー帯端部の結合装置。
  9. 取り外し用ブラケットの一部に係止切り欠き部を設けた部材の側に突出する係止突片を設け、この係止突片をこの係止切り欠き部を設けた部材若しくはこの部材を固定した他の部材の一部に設けた係止孔若しくは係止凹部に係合させた状態で、上記取り外し用ブラケットに設けた傾斜面部が1対の摘み部の上方に位置してこれら両摘み部と係合しない、請求項6〜8の何れかに記載した引戸装置用カバー帯端部の結合装置。
  10. 下辺を構成する下框に複数の戸車を、横軸を中心とする回転自在に支持した引戸障子と、これら各戸車の外周面に全周に亙って形成した凹溝と係合する事でこの引戸障子の水平移動を案内する下部案内レールをその上面に形成した下枠を含む窓枠とを備えた引戸装置に於いて、この下部案内レールは、この下枠の上面に上記引戸障子の移動方向に亙って存在する凹部の底面から上方に突出した状態で設けられ、その上端縁がこの下枠の上面のうちでこの凹部の両側に存在する部分よりも上方には突出しないものであり、上記引戸障子の縦辺を構成する竪框の下端部と上記窓枠の端部との間に設けたカバー帯をこの引戸障子の移動に伴って移動させる事により、上記凹部の上端開口部で上記引戸障子により覆われていない部分を覆う様に構成しており、上記カバー帯は、可撓性及び押し付け力により移動可能な程度の剛性を有する弾性材製であり、このカバー帯の一端が上記竪框の下端部に、請求項1〜9の何れかに記載した引戸装置用カバー帯端部の結合装置により結合されると共に、上記カバー帯の中間部が、互いに直角に結合された下枠と竪枠との連続部に固定されたガイド部材の内部に設けられたガイド通路に案内されて、移動方向を水平方向から垂直方向に90度変更されており、垂直方向に移動する上記カバー帯の一部は、上記竪枠内に存在している引戸装置。
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