JP4375762B2 - 厨芥処理機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、生ごみ等の厨芥を乾燥処理する厨芥処理機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の厨芥処理機としては、生ごみ等の厨芥を乾燥状態にして腐敗しないようにすると共に、処理中に発生する臭い成分を脱臭処理するものが知られている。このような厨芥処理機は、厨芥を加熱して発生した水蒸気を脱臭して排出するような構造になっている。
【0003】
ところで、生ごみは、主にキッチンで発生することから、厨芥処理機を室内に設置すると使い勝手がよいが、それにより、臭気の発生、水蒸気の排出による湿度の上昇、熱源による室温の上昇といった室内環境を悪化させる要因がもたらされるため、厨芥処理機の室内設置が困難であった。これに対し、処理槽に収容した厨芥を処理槽を加熱する主ヒータにより加熱する加熱部と、水蒸気を冷却して凝縮させる凝縮部とを備え、厨芥を加熱することにより発生する水蒸気により加熱部と凝縮部との連通する空間に存在する気体を押し出した状態でこの空間を密閉し、水蒸気の凝縮量を多くすることでこの密閉された空間(以下、密閉空間と記す)内を負圧にして乾燥処理することが考えられる。
【0004】
このように密閉空間を負圧にすることにより、ふた等のシール部分からの臭気漏れを防止できると共に、水蒸気の沸点を低下させて低温処理することができる。しかも、厨芥から発生した臭いの成分を凝縮した水と共に下水管等のような外部排水機構に排水することにより、臭気や水蒸気を室内に排出しなくてもよいので、厨芥処理機を室内で使用することができる。特に、厨芥処理機をシンクキャビネット等の厨房器具内に収容することにより、厨芥処理機を別途スペースを設けることなくかつ周囲から目に付かないように配設することができ好適である。
【0005】
また、この厨芥処理機においては、水蒸気により空間内の気体を押し出して密閉後の気体の大部分を水蒸気にすることにより、凝縮部で気体を冷却した際の体積収縮率を高くできるので、加熱部で発生した水蒸気を凝縮部内にスムーズに流すことができる。このような密閉空間を形成する機構として、凝縮部から排出される水を貯留すると共に、加熱部及び凝縮部側を外気から遮断する貯留部と、貯留部の側部に設けた開口に連結されて外部に延出され下水管等に接続される排出路とを備えた排水部を用いることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、この厨芥処理機においては、厨芥の乾燥処理開始時より、処理槽に収容された厨芥を処理槽の壁部側から主ヒータにより加熱して、処理槽内の厨芥から水分を蒸発させて乾燥させるものであるが、加熱を続けることによりまず処理槽に近接した部分の厨芥が水分の蒸発により乾燥状態になる。このように乾燥した厨芥の層が断熱層となって、主ヒータから厨芥全体への熱の伝播を妨げることになる。そのため、主ヒータによる加熱効率を低下させるばかりでなく、処理槽が過度に加熱されて高温となり外部に放熱することにより、厨芥処理機周囲の温度を高くしてしまうという問題があった。特に、厨芥処理機が、シンクキャビネット等の厨房器具内のような閉鎖空間内に収容されている場合には、処理槽からの放熱により、空間内部が高温にされるため、器具に損傷を与える等の問題を生じることになる。
【0007】
本発明は、上記した問題を解決しようとするもので、厨芥を収容する処理槽自体の過度の温度上昇を抑え、主ヒータの加熱効率を高めると共に周囲の温度上昇を防止できる厨芥処理機を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために上記請求項1に係る発明の構成上の特徴は、処理槽内に収容した生ごみ等の厨芥を処理槽を加熱する主ヒータにより加熱する加熱部と、加熱部と連通され厨芥から発生した水蒸気を含む気体を冷却する凝縮部と、凝縮部で凝縮された水を外部に排水する排水部と、凝縮部で冷却した気体を加熱部に強制的に送り返す返還手段と、返還手段により加熱部に強制的に送り返される凝縮部で冷却した気体を加熱する戻りヒータとを備えた厨芥処理機であって、主ヒータと気体ヒータとの加熱割合を、厨芥の乾燥処理途中で主ヒータのみの駆動を停止させるか又はその加熱能力が低下した状態で駆動させることにより変更する加熱割合変更手段を設け、加熱割合変更手段による加熱割合の変更時期を、厨芥の乾燥処理開始時からの経過時間により規定することにある。
【0009】
上記のように請求項1に係る発明を構成したことにより、加熱部にて処理槽に収容された生ごみ等の厨芥を主ヒータにより処理槽壁部側から加熱して厨芥に含まれる水分を蒸発させ、加熱部と連通する凝縮部で気体を冷却して水蒸気を凝縮させる。さらに、凝縮部で冷却した気体を、返還手段により強制的に加熱部に送り返すことにより、加熱部内の水蒸気を多く含んだ気体を凝縮部にスムーズに送ると共に、凝縮部で冷却されて水蒸気の含有量が大幅に少なくなった気体を再び加熱部に送り返すようになっている。そのため、厨芥に含まれる水分を効率よく蒸発させることができると共に、その水蒸気を効率よく凝縮させることができる。また、厨芥から発生した臭気のほとんどを、凝縮した水と共に排水部から厨芥処理機の外部の下水管等に排水することができる。
【0010】
さらに、請求項1の発明によれば、厨芥の乾燥処理開始時には、主ヒータにより処理槽に収容された厨芥を内部から加熱することにより、処理槽に近接した部分を中心として厨芥が加熱されてその内部に含まれる水分が水蒸気となってスムーズに蒸発を開始する。さらに厨芥を加熱する処理が続けられると、処理槽に近接した部分を中心とした厨芥が加熱によってその内部に含まれる水分が蒸発によって失われて乾燥状態になる。そのため、処理槽に近接した部分の厨芥が断熱層として働くようになり、主ヒータから処理槽内の厨芥全体への熱の伝達が悪くなるが、ここで、加熱割合変更手段により、主ヒータと戻りヒータとの加熱割合が変更され、主ヒータによる加熱から戻りヒータによる加熱が主になるようにされる。すなわち、戻りヒータの加熱により、凝縮部から加熱部に戻される気体が加熱されて、処理槽内で露出した厨芥に吹き付けられる。そのため、処理槽からの加熱が従あるいはゼロにされ、一方処理槽近接部分以外の露出した厨芥が、戻りヒータにより加熱された気体によって効率よく加熱される。そのため、ヒータによる加熱効率を低下させることがなく、また処理槽が過剰に加熱される不都合を防止できる。
【0011】
また、加熱割合変更手段による加熱割合の変更時期を、厨芥の乾燥処理開始時からの経過時間により規定することにより、加熱割合の変更時期を、処理槽の容量や厨芥の収容量等により予め適正に設定することができる。
【0012】
また、上記請求項2に係る発明の構成上の特徴は、処理槽内に収容した生ごみ等の厨芥を処理槽を加熱する主ヒータにより加熱する加熱部と、加熱部と連通され厨芥から発生した水蒸気を含む気体を冷却する凝縮部と、凝縮部で凝縮された水を外部に排水する排水部と、凝縮部で冷却した気体を加熱部に強制的に送り返す返還手段と、返還手段により加熱部に強制的に送り返される凝縮部で冷却した気体を加熱する戻りヒータとを備えた厨芥処理機であって、主ヒータと気体ヒータとの加熱割合を、厨芥の乾燥処理途中で主ヒータのみの駆動を停止させるか又はその加熱能力が低下した状態で駆動させることにより変更する加熱割合変更手段を設け、加熱割合変更手段による加熱割合の変更時期を、処理槽またはその周囲の温度が予め定めた規定温度以上になったときとすることにある。処理槽の周囲の温度とは、処理槽周囲空間の温度や処理槽に近接した厨芥の温度等である。これにより、厨芥等の温度変化により厨芥の乾燥状況を容易に検出することができ、処理槽の容量や厨芥の収容量等に拘らず、加熱割合の変更時期を適正に規定することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を用いて説明すると、図1は、第1の実施形態に係るキッチンのシンクキャビネットK内に設置される厨芥処理機の概略構成を断面図により示したものであり、図2は、厨芥処理機のシンクキャビネットK内への設置状態を模式図により示したものである。
【0014】
厨芥処理機は、生ごみAを加熱する加熱部10と、加熱部10内の生ごみAから発生した水蒸気を凝縮させる凝縮部20と、凝縮部20と外部の下水管Gとを連通して排水すると共に貯留水の状態に応じて通気を遮断する遮断排水部(排水部)30と、凝縮部20で冷却した気体を再び加熱部10に送り返す返還手段40と、処理機の動作を制御する制御装置50を備えている。
【0015】
加熱部10は、生ごみAを貯留する処理槽12を収容する断熱密閉構造の加熱室11と、処理槽12の底面外側に設けられて処理槽12を加熱する主ヒータ13を備えている。加熱室11の上面には、処理槽12を出し入れするための開口を開閉する蓋14が設けられている。ただし、蓋14については、加熱室11の一側面に設けるようにしてもよい。処理槽12の外壁には、処理槽12の温度を検出する温度センサ16が設けられており、温度センサ16は後述する制御装置50の入力側に接続されている。
【0016】
凝縮部20は、フィンチューブ式の熱交換器22により構成されており、その上流側は連通管21によって加熱室11の側面上端部に連通されており、また下流側は連通管23を介して上記遮断排水部30及び返還手段40に接続されている。連通管23の下端は、後述するファン42の吸込側に接続されている。なお、凝縮部については、フィンチューブ式の熱交換器を用いる代わりに、例えば複数のパイプを任意の傾きをもって並設した構造のものであってもよい。
【0017】
遮断排水部30は、水を溜めるタンク31と、ファン42の吐出側に接続されてタンク31の上面を貫通してその底面に臨んで垂下し凝縮部20からの水を下方に流す凝縮水排出管32と、タンク31の側面上部に設けた開口31aに接続されて、タンク31と下水管Gとを連通してタンク31内の設定水位bである開口31aの下端を越えた分の水を下水管Gに排水する排水路である排出管33とを備えている。
【0018】
返還手段40は、上記凝縮水排出管32から分岐して加熱室11の側壁に接続されて凝縮部20と加熱部10とを連通させる返還管41と、上記連通管23の下端側に接続されたファン42とにより構成されている。ファン42は、凝縮部20で冷却された気体を加熱室11の方向に強制的に流すものである。また、返還管41の加熱部10側の端部には、加熱室11内の生ごみAに向けて気体を噴射するノズル43が設けられている。そして、返還管41の一部には、戻りヒータ45が設けられている。戻りヒータ45は、返還管41に巻き付けられた線状のものであるが、その他板状、筒状等板状のものであってもよい。また、返還管41に埋め込んだような形式のヒータであってもよい。
【0019】
制御装置50は、マイクロコンピュータ等からなる制御部分と、駆動部分とにより構成されており、図3に示す「乾燥処理制御プログラム」に基づいて、ファン42の駆動と、主ヒータ13及び戻りヒータ45の切替駆動を制御する。主ヒータ13と戻りヒータ45の切替制御については、乾燥処理動作の開始から所定の切替時間t経過後に主ヒータ13及び戻りヒータ45から戻りヒータ45のみへの切替が行なわれる。切替時間tは、主ヒータ13の加熱により処理槽12の近傍に位置する厨芥が十分に乾燥するのに要する時間を意味するもので、処理槽の容量や、厨芥の量等により予め規定されるもので、例えば1時間程度である。また、主ヒータ13と戻りヒータ45の加熱割合のコントロールについては、いずれか一方を100%で他方を0%にすることもできるが、両者を所定割合で同時に加熱させることも可能である。
【0020】
つぎに、上記のように構成した厨芥処理機の動作について説明する。
加熱室11内に、生ごみAが投入された処理槽12が収容され、蓋14が閉じられた後、電源が投入されて制御装置50により「乾燥処理制御プログラム」の実行が開始され、ファン42及び戻りヒータ45をオフにする等各種変数の初期設定処理が行なわれた後、主ヒータ13及び戻りヒータ45による加熱が開始され、ファン42がオンし生ごみAの乾燥処理が行われる(ステップ60〜63)。乾燥処理開始時点では、加熱室11、凝縮部20及び各管内は大気圧になっているため、図4(a)に示すように、タンク31内の水位と、凝縮水排出管32の水位は同一になっている。
【0021】
加熱により処理槽12及び加熱室11内の温度が上昇して生ごみAに含まれる水分が蒸発すると共に、加熱室11内の空気が膨張するので、加熱室11内が加圧される。加熱室11内の圧力上昇は、凝縮水排出管32内の水に伝わり、凝縮水排出管32内の水面が押し下げられる。凝縮水排出管32内の水面が管の先端(下端)の水位aに達すると、図4(b)に示すように、凝縮水排出管32の先端から加熱室11内の空気の一部がタンク31内に排出され、加熱室11内の圧力上昇が止まる。すなわち、加熱室11内の圧力上昇は、タンク31内の水位差hによって制限される。
【0022】
一方、主ヒータ13及び戻りヒータ45により加熱を開始してから若干時間が経つと、加熱室11内の水蒸気を多く含んだ気体は凝縮部20に流れて熱交換器22を通過する際に冷却され、返還管41を通って加熱室11内に送り返される。その際、加熱室11から熱交換器22に送られた気体は冷却されて露点が下がるため、気体に含まれた水蒸気が凝縮して水となり、連通管23及び凝縮水排出管32内を流下してタンク31内に流れ落ちる。
【0023】
加熱室11は、タンク31内に溜まっている凝縮水により大気と遮断されているため、水蒸気の凝縮により加熱室11及び凝縮部20を含む密閉空間の気圧が徐々に低下し、大気圧より低くなるとタンク31内の水が凝縮水排出管32内に吸引され、図4(c)に示すように、凝縮水排出管32の水位がタンク31内の水位より上昇する。また、加熱室11内が負圧となることにより、加熱室11内の水蒸気の沸点が低下し、低い温度で水分を蒸発させることができ、また臭い成分を加熱室11と蓋14との隙間から外部に漏れにくくさせることができる。さらに、厨芥から発生した臭い成分は、そのほとんどが凝縮水に溶け込むので、凝縮水と共に排出される。
【0024】
そして、凝縮部20において水蒸気の含有量が少なくなった気体は、返還管41を流通し、ノズル43により処理槽12内の生ごみAに噴射される。このように湿度の低下した気体を生ごみAに直接噴射することで、生ごみAに含まれる水分の蒸発が促進される。
【0025】
一方、タンク31には、凝縮部20から流下しつづける凝縮水が溜まっていくが、タンク31内の水が設定水位bを越えた分は排出管32を通して下水管Gに流れるため、水が増え過ぎることはない。そのため、タンク31側の水面が、設定水位bより高くなることがないので、水面の上昇による密閉空間内の圧力上昇が防止され、その結果、加熱室11からの臭い漏れを防止できる。
【0026】
なお、密閉空間内の圧力が大気圧を大幅に下回って降下する場合には、凝縮水排出管32内の水位が上昇すると共に、タンク31内の水位が下降していき、タンク31内の水が水位aまで下降すると、図4(d)に示すように、タンク31内の気体が凝縮水排出管32内に吸入される。従って、密閉空間内の圧力は、水位差hに基づく凝縮水排出管32内の水位hにより決まる所定値までしか低下しない。
【0027】
上記主ヒータ13による処理槽12の加熱を続けることにより、処理槽12内に収容された厨芥の内の処理槽12の壁部近傍に在る厨芥が十分に加熱されて乾燥し、この厨芥が断熱層として作用するようになり、主ヒータ13からの熱が厨芥に効率よく伝達され難くなる。このような状態を放置することにより、処理槽12が過剰に加熱され、その熱が周囲に放熱されることにより周囲温度を高めるような状態になる。ここで、このような加熱状態になる予め規定された上記切替時間tを経過すると、制御装置50は、加熱割合を変更し、これまでの主ヒータ13の加熱を停止し、戻りヒータ45のみに加熱を行なわせる(ステップ64,65)。
【0028】
そのため、処理槽12はそれ以上加熱されないので、処理槽12内の壁部近傍位置の厨芥の加熱が行なわれない。一方、処理槽12近接部分以外の厨芥については、戻りヒータ45により加熱されて加熱室11に戻された気体が、ノズル43を通して噴射され、露出した厨芥に吹き付けられることにより、厨芥の加熱が非常に効率よく行なわれる。
【0029】
その結果、ヒータによる加熱効率を低下させることなく、厨芥全体が効率よく加熱され、厨芥処理機の乾燥性能を高めることができる。また処理槽12が過剰に加熱されて温度上昇し、その高熱が発散されて周囲の温度が上昇するという不都合を確実に防止できる。従って、厨芥処理機を、シンクキャビネット内等の密閉された空間内に設置しても、内部空間の温度上昇を抑制できるので、シンクキャビネット及びキャビネット内に収容されている物に熱的な損傷を与えることがなく、適正に設置される。また、厨芥処理機を人目に触れずにコンパクトな形で設置できるので便利である。そして、所定の乾燥処理時間tが経過すると、戻りヒータ45がオフにされ、さらに処理槽12の温度TがTs(例えば70℃)まで下がるとファン42がオフにされることにより、厨芥の乾燥処理運転が停止され、制御装置50の制御が終了する(ステップ66〜71)。
【0030】
なお、本実施形態においては、主ヒータ13と戻りヒータ45の加熱割合の切替において、主ヒータ13の駆動を停止し、戻りヒータ45のみを駆動させているが、戻りヒータ45に加えて、主ヒータ13についても加熱能力を数10%程度に低下した状態で駆動させるようにしてもよい。さらに、本実施形態においては、加熱割合の切替を1回行なっているが、これを加熱割合を変えて複数回行なうようにすることも可能である。
【0031】
また、本実施形態の厨芥処理機によれば、凝縮部20の熱交換器22で冷却した気体を加熱室11に送り返すための返還管41を設け、密閉空間内の気体をファン42により強制的に循環させることで、生ごみAの加熱により発生する水蒸気を多く含んだ気体を熱交換器22に流すと共に、熱交換器22で冷却されて水蒸気の含有量が少なくなった気体を再び加熱室11に送り返すことができる。そのため、生ごみAに含まれる水の蒸発及び発生した水蒸気の凝縮を効率よく行うことができ、厨芥処理機の生ごみ乾燥性能を高めることができる。
【0032】
また、タンク31に溜まった水により、凝縮水排出管32からタンク31への気体の連通する流路を遮断する簡易な構造とすることにより、複雑な機構の電磁弁等の開閉弁を用いることなく加熱室11及び凝縮部20を含む空間を外部に対して密閉することができる。そのため、厨芥処理機を安価にかつ故障の無い構成とすることができ、しかもタンク31の水が設定水位bを越えた分は下水管Gに流れるため、密閉空間を維持しつつ排水することができる。また、凝縮水排出管32とタンク31との水位差により密閉空間内の圧力範囲を調整することができるため、密閉空間内が高圧となることによる加熱効率の低下や臭い成分の漏れを防ぐことができると共に、低圧となることによるタンク31からの水の逆流を防止できる。
【0033】
また、厨芥処理機を、加熱した生ごみAから発生した水蒸気を凝縮して臭気と共に排水する構造としたことにより、臭気漏れや湿度上昇を防止できるため、室内環境の悪化を防止できる。さらに、加熱室11内が負圧となることで、蓋14等との隙間からの臭気漏れを防ぐことができるため、装置のシール性能を不必要に高くすることもなく、しかも沸点が低下して低い温度で乾燥処理を行うことができるため、加熱に要する消費電力を低減させることができると共に、室内の温度上昇を抑制することができる。さらに、加熱室11内を負圧にするために真空ポンプ等の高価な装置を設ける必要がなく、さらに脱臭装置や水蒸気排出装置等を設ける必要も無いため、厨芥処理機の構造を簡易にすることができ、そのコストを低減することができる。
【0034】
つぎに、第2の実施形態について説明する。
本実施形態では、主ヒータ13と戻りヒータ45の加熱割合の切替の時期について、上記実施形態に示した乾燥処理の開始から所定時間経過後に行なうことに代えて、処理槽12の温度変化を検出し、処理槽12の温度が予め定めた規定の温度T以上になったときに、主ヒータ13の駆動を停止し、戻りヒータ45のみを駆動させるように切り替えるようにしたものである。処理槽12の温度の検出については、上記温度センサ16により行なわれる。さらに、制御装置50により実行される「乾燥処理制御プログラム」のステップ64の部分を図5に示すようにステップ64a及び64bに変更した。
【0035】
上記構成により、処理槽12内に収容された厨芥の内の処理槽12の壁部近傍に在る厨芥が十分に加熱されて乾燥し、主ヒータ13からの熱が厨芥に効率よく伝達され難くなり、処理槽12が過剰に加熱されて温度が所定温度T以上に上昇すると、温度センサ16がこれを感知して信号を出力する(ステップ64a,64b)。それに応じて、制御装置50は、主ヒータ13の駆動を停止し、戻りヒータ45のみを駆動させるように切替制御を行なう(ステップ65)。その結果、本実施形態においても上記実施形態と同様の効果が得られる。
なお、本実施形態において、温度検出については、温度センサ16を処理槽12の壁面に取り付ける代わりに、処理槽12の底面、厨芥の温度、あるいは加熱室11内外の雰囲気温度を検出するようにしてもよい。
【0036】
なお、上記各実施形態において、遮断排水部を上記タンク形式のものに変えて、図6に示すように、S字管を用いることもできる。すなわち、遮断排水部80は、凝縮部20の連通管23に設けたファン42の高圧側に連結されて、凝縮された水を下方に流す下り管部81と、下り管部81から一旦上がる上り管部82と、上り管部82から再び下り下水管Gに連通する排出管部83とからなる。このS字管のサイフォン効果により、遮断排水部80においても、上記遮断排水部30によって得られる作用効果と同様の作用効果を得ることができる。
【0037】
なお、主ヒータ13については、ガスバーナや高周波等の加熱手段を代わりに用いてもよい。また、本実施形態では、ファン42を主ヒータ13による加熱を開始してから所定時間経過後に作動させるようにしたが、これに限らず、例えば熱交換器22内の温度、処理槽12の温度、加熱室11内の温度や湿度や圧力等、あるいは遮断排水部30における水位を検出し、それらの検出値に基づいて作動させるようにしてもよく、また主ヒータ13による加熱と同時に作動させるようにしてもよい。
その他、上記各実施形態に示した厨芥処理機については、一例であり、本発明の要旨を逸脱しない範囲においては、種々の形態で実施することができる。
【0038】
【発明の効果】
上記請求項1,2の発明によれば、厨芥の乾燥処理途中で主ヒータと戻りヒータの加熱割合を変更することにより、両ヒータの加熱効率を高めることができ、厨芥を効率よく加熱し乾燥させることができる。また、処理槽が過剰に加熱される不都合を防止できるため、厨芥処理機をシンクキャビネット等の器具の閉鎖された空間内に配設しても器具及び器具内に収容されている物に損傷をもたらす等の問題はない。
【0039】
また、主ヒータと戻りヒータの切替については、乾燥処理開始からの時間経過により、あるいは処理槽等の温度変化等により簡易にかつ確実に行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態である厨芥処理機の概略構成を示す断面図である。
【図2】シンクキャビネットへの厨芥処理機の設置状態を示す模式図である。
【図3】制御装置により実行される「乾燥処理制御プログラム」のフローチャートである。
【図4】遮断排水部の動作を説明する説明図である。
【図5】他の実施形態において制御装置により実行される「乾燥処理制御プログラム」のフローチャートの変更部分を示す図である。
【図6】遮断排水部の他の例を示す断面図である。
【符号の説明】
10…加熱部、11…加熱室、12…処理槽、13…主ヒータ、16…温度センサ、20…凝縮部、21…連通管、22…熱交換器、23…連通管、30…遮断排水部、31…タンク、32…凝縮水排出管、33…排出管、40…返還手段、41…返還管、42…ファン、43…ノズル、45…戻りヒータ、50…制御装置。

Claims (2)

  1. 処理槽内に収容した生ごみ等の厨芥を該処理槽を加熱する主ヒータにより加熱する加熱部と、
    該加熱部と連通され前記厨芥から発生した水蒸気を含む気体を冷却する凝縮部と、
    該凝縮部で凝縮された水を外部に排水する排水部と、
    該凝縮部で冷却した気体を前記加熱部に強制的に送り返す返還手段と、
    該返還手段により前記加熱部に強制的に送り返される気体を加熱する戻りヒータと
    を備えた厨芥処理機であって、
    前記主ヒータと前記戻りヒータとの加熱割合を、厨芥の乾燥処理途中で該主ヒータのみの駆動を停止させるか又はその加熱能力が低下した状態で駆動させることにより変更する加熱割合変更手段を設け、
    前記加熱割合変更手段による前記加熱割合の変更時期を、厨芥の乾燥処理開始時からの経過時間により規定することを特徴とする厨芥処理機。
  2. 処理槽内に収容した生ごみ等の厨芥を該処理槽を加熱する主ヒータにより加熱する加熱部と、
    該加熱部と連通され前記厨芥から発生した水蒸気を含む気体を冷却する凝縮部と、
    該凝縮部で凝縮された水を外部に排水する排水部と、
    該凝縮部で冷却した気体を前記加熱部に強制的に送り返す返還手段と、
    該返還手段により前記加熱部に強制的に送り返される気体を加熱する戻りヒータと
    を備えた厨芥処理機であって、
    前記主ヒータと前記戻りヒータとの加熱割合を、厨芥の乾燥処理途中で該主ヒータのみの駆動を停止させるか又はその加熱能力が低下した状態で駆動させることにより変更する加熱割合変更手段を設け、
    前記加熱割合変更手段による前記加熱割合の変更時期を、前記処理槽またはその周囲の温度が予め定めた規定温度以上になったときとすることを特徴とする厨芥処理機。
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