JP4374813B2 - 温度補償可能なタンデム走査光学系 - Google Patents

温度補償可能なタンデム走査光学系 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はタンデム走査光学系に関するものであり、例えばカラーレーザープリンタ,カラーデジタル複写機等の画像形成装置において、複数のレーザー光束を走査しながら複数の被走査面上に画像を露光記録するタンデム用の温度補償可能な走査光学系に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
レーザー走査によりカラー画像を形成する場合、通常、4つの感光体(例えば、Y:イエロー,M:マゼンタ,C:シアン,B:ブラックの各色用の感光体)が必要である。4つの感光体に対して画像記録を行うタンデム走査光学系としては、例えば特開2000−162523号公報や特開2000−98279号公報で提案されているように、複数のレーザー光束を副走査方向に異なる角度でポリゴンミラーに入射させ、その後で副走査方向に光路分離を行う構成が一般的である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
特開2000−162523号公報で提案されているタンデム走査光学系では、ポリゴン面と感光体との間に位置する走査系が、すべてガラスレンズで構成されている。このため温度補償上の問題はないが、ガラスレンズが軸対称な面で構成されているため収差補正上の問題はある。つまり、光路分離のためにレーザー光束が走査系に対して副走査方向に斜入射することにより発生する収差を、良好に補正することが困難なのである。光路分離を容易にするために斜入射角度をより大きくすれば、収差補正は更に困難になる。
【0004】
特開2000−98279号公報では、走査系がすべて樹脂レンズで構成されているため、上述の収差を補正することはできても、温度変化による樹脂レンズの焦点距離変動は大きく、したがって像面のフォーカス位置ズレも大きくなる。さらにこの走査光学系では、副走査倍率が高倍になる構成をとっているため、副走査方向のフォーカス位置ズレが拡大されてしまい、良好な像面性能を維持することが困難である。
【0005】
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであって、その目的は、良好な像面性能を有するとともに、温度が変化しても良好な像面性能を維持することの可能なタンデム走査光学系を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、第1の発明のタンデム走査光学系は、複数の光源と、各光源からの光束を偏向させる単一の偏向手段と、その偏向手段で偏向した複数の光束を各光源に対応する複数の被走査面に分けて導くとともに各被走査面上で結像走査させる走査系と、を備えたタンデム走査光学系であって、前記走査系が、前記偏向手段の同一面で偏向した複数の光束に対して共通に配置された第1光学系と、その第1光学系を通過した複数の光束に対応するように複数配置された第2光学系と、を有し、前記第1光学系が樹脂レンズ及びガラスレンズから構成され、前記樹脂レンズの面形状が主走査方向に非軸対称であり、以下の条件式(1)及び(2)を満足することを特徴とする。
0.8<Fyg/Fy<1.2 …(1)
|βz|<1.0 …(2)
ただし、
Fyg:ガラスレンズの主走査方向の焦点距離、
Fy:走査系の主走査方向の焦点距離、
βz:走査系の副走査倍率、
である。
【0008】
の発明のタンデム走査光学系は、上記第1の発明の構成において、前記第2光学系が、副走査方向に非軸対称な面形状を有する樹脂レンズで構成されていることを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を実施した温度補償可能なタンデム走査光学系を、図面を参照しつつ説明する。図1はタンデム走査光学系の一実施の形態を模式的に示す副走査断面図であり、これをスルー系(光路の折り返しが無い状態)で示したものが図2の主走査断面図と図3の副走査断面図である。また図4は、このタンデム走査光学系の全体構成を主走査断面で示す模式図である。
【0010】
図1〜図4中、1はポリゴンミラー、Sはポリゴン面(つまりミラー面から成る偏向反射面)、Wはポリゴンウィンドウ、2Y,2M,2Cは光路分離用ミラー、3Y,3M,3C,3Bは折り返しミラー、4(4Y,4M,4C,4B)は光源、5(5Y,5M,5C,5B)はコリメータレンズ、6はシリンダレンズ、7Y,7M,7Cは光路合成用ミラー、8は折り返しミラー、11は第1レンズ、12は第2レンズ、21Y,21M,21C,21Bは第3レンズ、IY,IM,IC,IBは被走査面を構成する感光体(Y:イエロー,M:マゼンタ,C:シアン,B:ブラックの各色用の感光体)、LY,LM,LC,LBはレーザー光束であり、AXは第1,第2レンズ(11,12)から成る第1光学系の光軸(仮想)である。
【0011】
図2及び図3では、図1中のミラー(2Y,2M,2C;3Y,3M,3C,3B)を図示省略しており、図1及び図3では、図2及び図4中のポリゴンミラー(1)より前の光学構成を図示省略している。また図2では、図4中のシリンダレンズ(6)より前の光学構成については、1つの光源(4)とコリメータレンズ(5)のみを代表して図示しており、図4では、図1中の第2レンズ(12)より後の光学構成を図示省略している。また、図3では4本のレーザー光束(LY,LM,LC,LB)のうちの2本(LY,LM)のみを示しており、他の2本(LC,LB)は図示省略している。このタンデム走査光学系では、副走査方向の斜入射角度を±の振り分けとしているため(後述する表6参照。)、残りの2本のレーザー光束(LC,LB)は光軸(AX)に対して鏡像の関係になっている。
【0012】
なお、図2,図3中のX,Y,Zは互いに直交する方向を示しており、ポリゴンミラー(1)の回転軸に対して平行な方向をZ方向とし、感光体(IY,IM,IC,IB)上での主走査方向をY方向とし、光軸(AX)に対して平行な方向をX方向としている。また、主走査方向はレーザー光束(LY,LM,LC,LB)が各感光体(IY,IM,IC,IB)を走査する方向であり、副走査方向は主走査方向に対して垂直な方向である。
【0013】
この実施の形態のタンデム走査光学系は、図4に示すように、レーザー光束(LY,LM,LC,LB)を1本ずつ射出する4つの光源(4Y,4M,4C,4B)と、コリメータレンズ(5Y,5M,5C,5B),シリンダレンズ(6)等から成る光源光学系と、各光源(4Y,4M,4C,4B)から発せられた計4本のレーザー光束(LY,LM,LC,LB)を偏向させる単一のポリゴンミラー(1)と、を備えている。各光源(4Y,4M,4C,4B)から発せられたレーザー光束(LY,LM,LC,LB)は、コリメータレンズ(5Y,5M,5C,5B)でそれぞれ略平行光に変換された後、光路合成用ミラー(7Y,7M,7C)での反射又は透過により主走査方向に光路合成される。そして、共通の折り返しミラー(8)での反射により光路が折り返され、シリンダレンズ(6)で副走査方向に集光作用を受けた後、ポリゴンミラー(1)へと導光される。ここでレーザー光束(LY,LM,LC,LB)は、コリメータレンズ(5Y,5M,5C,5B)とシリンダレンズ(6)によってビーム整形される。ビーム整形の結果、各レーザー光束(LY,LM,LC,LB)は、主走査方向については略平行光となり、副走査方向についてはポリゴンミラー(1)のポリゴン面(S)近傍で集光することになる。
【0014】
ビーム整形及び光路合成された4本のレーザー光束(LY,LM,LC,LB)は、ポリゴンミラー(1)において同一位置にある1つのポリゴン面(S)で同時に偏向反射される。このときポリゴン面(S)には、4本のレーザー光束(LY,LM,LC,LB)が副走査方向に互いに異なる角度で入射して、互いに異なる角度で偏向反射される。シリンダレンズ(6)への入射高さ(副走査方向)は、このポリゴンミラー(1)への斜入射角(副走査方向)に対応した高さに設定されている。シリンダレンズ(6)は全光源(4Y,4M,4C,4B)に対して共通であるため、光源(4Y,4M,4C,4B)間で主走査方向にフォーカス調整量のバラツキがある場合、それは副走査方向のフォーカスバラツキとして残ることになる。しかし、光源光学系を含む全系の主走査倍率を副走査倍率よりも小さくすることにより、このバラツキを小さく抑えることが可能である。
【0015】
ポリゴンミラー(1)で偏向反射された4本のレーザー光束(LY,LM,LC,LB)は、ポリゴンウィンドウ(W;図2,図3)を通過した後、第1,第2光学系等から成る走査系に入射する。第1光学系は第1レンズ(11)と第2レンズ(12)とから成っており、同一のポリゴン面(S)で偏向した4本のレーザー光束(LY,LM,LC,LB)に対して共通に配置されている。一方、第2光学系は第3レンズ(21Y,21M,21C,21B)のみから成っており、第1光学系(11,12)を通過した計4本のレーザー光束(LY,LM,LC,LB)に対応するように光源(4Y,4M,4C,4B)毎に配置されている。このタンデム走査光学系では、1つの光源(4Y,4M,4C,4B)から1本のレーザー光束(LY,LM,LC,LB)が射出するので、レーザー光束(LY,LM,LC,LB)毎に第2光学系(21Y,21M,21C,21B)が配置されることになる。
【0016】
第1光学系(11,12)を通過した4光束(LY,LM,LC,LB)は、図1に示すように光路分離される。つまり、レーザー光束(LB)は折り返しミラー(3B)で反射された後、第3レンズ(21B)を通って感光体(IB)上で結像し、レーザー光束(LC)は光路分離用ミラー(2C),折り返しミラー(3C)の順で反射された後、第3レンズ(21C)を通って感光体(IC)上で結像し、レーザー光束(LM)は光路分離用ミラー(2M),折り返しミラー(3M)の順で反射された後、第3レンズ(21M)を通って感光体(IM)上で結像し、レーザー光束(LY)は光路分離用ミラー(2Y),折り返しミラー(3Y)の順で反射された後、第3レンズ(21Y)を通って感光体(IY)上で結像する。
【0017】
以上のようにして、走査系は光路分離用ミラー(2Y,2M,2C)で4本のレーザー光束(LY,LM,LC,LB)を各光源(4Y,4M,4C,4B)に対応する4つの感光体(IY,IM,IC,IB)に1本ずつ分けて導くとともに、第1〜第3レンズ(11;12;21Y,21M,21C,21B)から成る第1,第2光学系で、各レーザー光束(LY,LM,LC,LB)をスポット状に集光させて感光体(IY,IM,IC,IB)に対する露光走査を行う。なお、この実施の形態では1つの光源が1本のレーザー光束を射出し、1つの感光体に対する露光走査を1本のレーザー光束で行う構成になっているが、これに限らない。例えば、2本以上のレーザー光束を射出するマルチビームタイプの光源を用いて、1つの感光体に対する露光走査を2本以上のレーザー光束で行う構成にしてもよい。
【0018】
表1〜表6に、この実施の形態のコンストラクションデータを示す。表1中の面頂点座標と表2中の偏芯ベクトルデータ(ティルト偏芯しているもののみ記す。)は、スルー系のレーザー光束(LY,LM)に対応したものであり(図3)、光軸(AX)方向をX方向、主走査方向をY方向、副走査方向をZ方向とするグローバル座標系(X,Y,Z)におけるローカル座標系(x,y,z)の原点及びベクトルで各光学面(面頂点基準)の配置を表している{なお、()内に数値が記載されている心厚は偏芯を考慮しないときの直線距離である。}。また、表1中の曲率半径の欄に「自由曲面」と記載されている光学面は、その面形状が以下の式(FS)によって表現される自由曲面である。用いられている自由曲面の自由曲面係数Cijを表3〜表5に示す(ただし、E-n=×10-nである。)。また、表6にポリゴン面(S)に対する入射条件を示し、表7に第1〜第3レンズ(11;12;21Y,21M,21C,21B)を構成しているレンズ材料と、後述する条件式▲1▼,▲2▼の対応データ及び関連データを示す。
【0019】
【数1】
Figure 0004374813
【0020】
【表1】
Figure 0004374813
【0021】
【表2】
Figure 0004374813
【0022】
【表3】
Figure 0004374813
【0023】
【表4】
Figure 0004374813
【0024】
【表5】
Figure 0004374813
【0025】
【表6】
Figure 0004374813
【0026】
【表7】
Figure 0004374813
【0027】
表7に示されているように、第1レンズ(11)は樹脂レンズ、第2レンズ(12)はガラスレンズ、第3レンズ(21Y,21M,21C,21B)は樹脂レンズである。ガラスから成る第2レンズ(12)の主走査方向の焦点距離(Fyg)は、走査系全体の主走査方向の焦点距離(Fy)とほぼ等価に設定されており、第1レンズ(11)と第3レンズ(21Y,21M,21C,21B)は主走査方向にほとんどパワーをもっていない。よって、温度変化に対する主走査方向の焦点距離変動は、ガラスから成る第2レンズ(12)で決まるため小さく抑えられ、良好な像面性能が得られる。副走査方向に関しては、樹脂から成る第1,第3レンズ(11;21Y,21M,21C,21B)もパワーを持っているため、主走査方向に比べて焦点距離変動は大きくなる。しかし、副走査倍率(βz)を0.5倍に設定しているので、フォーカス位置変動は縮小されて小さく抑えられ、良好な像面性能が得られる。なお、樹脂の具体例としては、例えば非晶質ポリオレフィン系樹脂(商品名:ZEONEX等)が挙げられる。
【0028】
上述した観点から、第1光学系は樹脂レンズ及びガラスレンズから構成されるとともに、以下の条件式▲1▼及び▲2▼を満足することが望ましい。
0.8<Fyg/Fy<1.2 …▲1▼
|βz|<1.0 …▲2▼
ただし、
Fyg:ガラスレンズの主走査方向の焦点距離、
Fy:走査系の主走査方向の焦点距離、
βz:走査系の副走査倍率、
である。
【0029】
条件式▲1▼を満足することは、走査系の主走査方向のパワー(正)のほとんどをガラスレンズに持たせることを意味し、条件式▲2▼を満足することは、走査系の副走査倍率を低倍にすることを意味する。条件式▲1▼を満たせば、温度変化に対する主走査方向の焦点距離変動がガラスレンズでほとんど決まるため、焦点距離変動は小さく抑えられる。また、副走査方向の焦点距離変動は主走査方向の焦点距離変動に比べて大きくなるが、条件式▲2▼を満たせば副走査倍率が低倍になるため、フォーカス位置変動は縮小される。したがって、条件式▲1▼及び▲2▼を満たすことにより、温度が変化しても良好な像面性能を維持することができる。
【0030】
条件式▲1▼の上限を超えると、他のレンズ{例えば第1レンズ(11)}にパワー(正)をつけすぎることになって、温度補償できなくなる。条件式▲1▼の下限を超えると、ポリゴンミラー(1)から感光体(IY,IM,IC,IB)までの距離が短くなって光路分離しにくくなる、他のレンズにパワー(負)をつけすぎることになって温度補償できなくなる等の不具合が生じる。条件式▲2▼の範囲を外れると、焦点距離変動によるフォーカス位置ズレが拡大されてしまう。
【0031】
表8に、主走査方向・副走査方向の像面変化量とその計算に用いた評価条件を示す。ここでは、本実施の形態における像面変化量のほかに、それとの比較のために光学構成を変えた場合の像面変化量を2つの例について挙げている。一方は、第2レンズ(12)をガラスレンズから樹脂レンズに変更した場合の像面変化量であり、第1レンズ(11)と同じ線膨張係数の樹脂から成る第2レンズ(12)を使用している。他方は、副走査倍率(βz)を本実施の形態の2倍に設定した場合の像面変化量(推定値)である。
【0032】
【表8】
Figure 0004374813
【0033】
表8から分かるように、本実施の形態では温度変化による副走査方向の像面変化量が若干大きめではあるが、許容できる範囲の変化量であると考えられる。第2レンズ(12)を樹脂レンズに変更した場合、副走査方向の像面にはほとんど変化はないが、主走査方向の像面変化量が線膨張係数の比で大きくなっている。この変化量は、温度変化量40deg,50degを想定した場合には無視できなくなる量である。一方、副走査倍率(βz)を2倍に設定した場合、副走査方向の像面変化量が4倍の感度を持つことになる。
【0034】
この実施の形態を構成している走査系では、軸対称なガラスレンズで補正しきれない収差を、樹脂レンズに形成した自由曲面で補正している。例えば、第4面及び第5面の自由曲面係数Cijから分かるように、第1レンズ(11)の主走査方向の面形状を非軸対称にしている。これはポリゴンミラー(1)での反射点移動に伴う収差(例えば像面のうねり等の性能劣化)を補正するためである。この収差補正の機能を第1レンズ(11)に持たせる理由は2つある。第1の理由は、ガラスから成る第2レンズ(12)の面形状を主走査方向に非軸対称にすると、製造費が高くなって第2レンズ(12)が高価になってしまうからである。第2の理由は、第3レンズ(21Y,21M,21C,21B)の面形状を主走査方向に非軸対称にすると、副走査方向の斜入射角の±で同じ種類のレンズを第3レンズ(21Y,21M,21C,21B)として使用することができなくなるからである。したがって、第1光学系を構成している樹脂レンズの面形状を、主走査方向に非軸対称にすることが望ましい。
【0035】
また、第8面の自由曲面係数Cijから分かるように、第3レンズ(21Y,21M,21C,21B)の副走査方向の面形状を非軸対称にしている。これは副走査方向の斜入射に伴う収差を補正するためである。したがって第2光学系は、副走査方向に非軸対称な面形状を有する樹脂レンズで構成されることが望ましい。前述したように本実施の形態では副走査方向の斜入射角度を±の振り分け(表6,図3)としているため、第1レンズ(11)の面形状を副走査方向には軸対称としているが、斜入射角度の条件によっては第1レンズ(11)の面形状を副走査方向に非軸対称にしてもよい。
【0036】
また、ポリゴンミラー(1)に対する全てのレーザー光束(LY,LM,LC,LB)の入射位置を、副走査方向に略一致させることが望ましい。図1や表6に示すように、ポリゴンミラー(1)への副走査方向の入射位置(すなわちポリゴン反射点位置)を全レーザー光束(LY,LM,LC,LB)で略同じにすることにより、ポリゴンミラー(1)を副走査方向に薄型化することができる。ポリゴンミラー(1)において必要な厚みを薄くすることにより、低コストのポリゴンミラー(1)の使用が可能となる。
【0037】
【発明の効果】
以上説明したように本発明のタンデム走査光学系によれば、温度が変化してもフォーカス位置ズレが主走査方向・副走査方向共に小さく抑えられるため、良好な像面性能を維持することが可能である。また、ガラスレンズに自由曲面等を用いて収差補正を行うと一般にレンズ製造費は高くなるが、主走査方向にほとんどパワーを持たない樹脂レンズにその収差補正の機能を持たせることで、コストアップさせることなく良好な像面性能を達成することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】タンデム走査光学系の一実施の形態を示す副走査断面図。
【図2】図1のタンデム走査光学系をスルー系で示す主走査断面図。
【図3】図1のタンデム走査光学系をスルー系で示す副走査断面図。
【図4】図1のタンデム走査光学系の全体構成を主走査断面で示す模式図。
【符号の説明】
1 …ポリゴンミラー(偏向手段)
S …ポリゴン面
4,4Y,4M,4C,4B …光源
11 …第1レンズ(第1光学系の一部,走査系の一部)
12 …第2レンズ(第1光学系の一部,走査系の一部)
21Y,21M,21C,21B …第3レンズ(第2光学系,走査系の一部)
IY,IM,IC,IB …感光体(被走査面)
2Y,2M,2C …光路分離用ミラー
3Y,3M,3C,3B …折り返しミラー
LY,LM,LC,LB …レーザー光束
AX …第1光学系の光軸

Claims (2)

  1. 複数の光源と、各光源からの光束を偏向させる単一の偏向手段と、その偏向手段で偏向した複数の光束を各光源に対応する複数の被走査面に分けて導くとともに各被走査面上で結像走査させる走査系と、を備えたタンデム走査光学系であって、
    前記走査系が、前記偏向手段の同一面で偏向した複数の光束に対して共通に配置された第1光学系と、その第1光学系を通過した複数の光束に対応するように複数配置された第2光学系と、を有し、前記第1光学系が樹脂レンズ及びガラスレンズから構成され、前記樹脂レンズの面形状が主走査方向に非軸対称であり、以下の条件式(1)及び(2)を満足することを特徴とするタンデム走査光学系;
    0.8<Fyg/Fy<1.2 …(1)
    |βz|<1.0 …(2)
    ただし、
    Fyg:ガラスレンズの主走査方向の焦点距離、
    Fy:走査系の主走査方向の焦点距離、
    βz:走査系の副走査倍率、
    である。
  2. 前記第2光学系が、副走査方向に非軸対称な面形状を有する樹脂レンズで構成されていることを特徴とする請求項1記載のタンデム走査光学系。
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