JP4373563B2 - 遊技島および遊技媒体搬送装置 - Google Patents

遊技島および遊技媒体搬送装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の遊技機を連設して成る遊技島であり、該遊技島の上部または下部の少なくとも一方に、各遊技機に遊技媒体を搬送しあるいは、各遊技機からの遊技媒体を搬送するための遊技媒体搬送装置を配したものに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の遊技島としては、例えば、特開平7−148334号公報に開示されたものがある。
すなわち、複数の遊技機を連接して成る遊技島の上部および下部に、遊技媒体であるメダルを各遊技機へ搬送しあるいは、各遊技機からのメダルを回収するための遊技媒体搬送路が形成されているものである。その遊技媒体搬送路は直線的に延設されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の遊技島では、遊技媒体搬送路を延設していく方向が直線的であるので、直線的に延設していく先に、遊技場の柱や壁などの障害物が配置されていると、障害物の所で遊技媒体搬送路が途切れてしまい、それ以上遊技媒体搬送路を延ばすことができず、遊技媒体搬送路が短めになるので、遊技島が2、3台の遊技機から構成される小規模のものになる。一方、小規模の遊技島においても、遊技島全体に遊技媒体を循環するための各種の駆動装置は必要であり、遊技機1台を稼働するためのコストが嵩むようになり、また、遊技場に設置可能な遊技機の数が減少し、遊技場の収益が低下する要因になるという問題点があった。
【0004】
このような小規模の遊技島が多く存在する傾向は、遊技場の床面が理想的な矩形状でなく、L字形や湾曲形などの異形状である場合や、遊技場の周囲壁に凹凸がある場合に顕著になる。
【0005】
また、小規模の遊技島が遊技場の中で離れ小島の如く孤立してしまうと、遊技場の見栄えがよくないという問題点があった。
【0006】
本発明は、このような従来の問題点に着目してなされたもので、遊技媒体搬送装置を折り曲げ可能に構成することにより、遊技媒体搬送装置が例えば、障害物などを迂回可能になり、遊技島を本来の十分な長さに延設することができ、遊技島における遊技機1台を稼働するためのコストを低減し、遊技場に設置可能な遊技機の数の減少を防止し、遊技場の収益を向上し、また、遊技場の見栄えを良くすることができる遊技島または遊技媒体搬送装置を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するための本発明の要旨とするところは、次の各項の発明に存する。
[1]複数の遊技機(11)を連設して成る遊技島(10)であり、各遊技機(11)に遊技媒体を搬送しあるいは、各遊技機(11)からの遊技媒体を搬送すべく、前記遊技島(10)の上部または下部の少なくとも一方に遊技媒体搬送装置(20)を配したものにおいて、
前記遊技媒体搬送装置(20)は、遊技媒体を略水平かつ直線方向に搬送するための直線搬送機構(30)の一対と、該一対の直線搬送機構(30)の間の隙間に介在する中継搬送機構(40)とを有し、
前記中継搬送機構(40)は、遊技媒体を略水平かつ円周方向に搬送するための回転板(61)と、該回転板(61)により搬送される遊技媒体を前記次の直線搬送機構(30)へ導出するための導出部材(62)と、前記回転板(61)の回転中心を同心にして回動可能にそれぞれ支持される一対の本体(41)と、を有し、
前記中継搬送機構(40)は、前記一対の本体(41)の各本体に前記直線搬送機構(30)が連結され、前記直線搬送機構(30)から搬入された遊技媒体の搬送方向を略水平面上で転換して、次の直線搬送機構(30)に搬出可能なものであることを特徴とする遊技島(10)。
【0008】
[2]所定方向あるいは所定位置に遊技媒体を搬送するための遊技媒体搬送装置(20)において、
遊技媒体を略水平かつ直線方向に搬送するための直線搬送機構(30)の一対と、該一対の直線搬送機構(30)の間の隙間に介在する中継搬送機構(40)とを有し、
前記中継搬送機構(40)は、遊技媒体を略水平かつ円周方向に搬送するための回転板(61)と、該回転板(61)により搬送される遊技媒体を前記次の直線搬送機構(30)へ導出するための導出部材(62)と、前記回転板(61)の回転中心を同心にして回動可能にそれぞれ支持される一対の本体(41)と、を有し、
前記中継搬送機構(40)は、前記一対の本体(41)の各本体に前記直線搬送機構(30)が連結され、前記直線搬送機構(30)から搬入された遊技媒体の搬送方向を略水平面上で転換して、次の直線搬送機構(30)に搬出可能なものであることを特徴とする遊技媒体搬送装置(20)。
【0011】
]前記直線搬送機構(30)は、所定の複数個の支流通路(35)が連結されており、前記各々の支流通路(35)は、前記直線搬送機構(30)に連結される側の該支流通路(35)の一端(351)側を中心にして回動可能に枢支されていることを特徴とする[1]に記載の遊技島(10)または、[2]に記載の遊技媒体搬送装置(20)。
【0012】
]前記中継搬送機構(40)は、前記直線搬送機構(30)に連動することを特徴とする[1]に記載の遊技島(10)または、[2]に記載の遊技媒体搬送装置(20)。
【0013】
]前記直線搬送機構(30)は、搬送ベルト(32)を有し、
前記直線搬送機構(30)の搬送ベルト(32)および前記中継搬送機構(40)の回転板(61)を駆動するための各駆動部(50,60)は、1つの電動機(51)を動力源にしていることを特徴とする[1]に記載の遊技島(10)または、[2]に記載の遊技媒体搬送装置(20)。
【0014】
]前記直線搬送機構(30)は、搬送ベルト(32)を有し、
前記直線搬送機構(30)の搬送ベルト(32)および前記中継搬送機構(40)の回転板(61)を駆動するための各駆動部(50,60)は、1つの電動機(51)を動力源にしており、
前記電動機(51)および前記各駆動部(50,60)は、前記中継搬送機構(40)の本体(41)側に配されていることを特徴とする[1]に記載の遊技島(10)または、[2]に記載の遊技媒体搬送装置(20)。
【0015】
]前記直線搬送機構(30)は、搬送ベルト(32)を有し、
前記直線搬送機構(30)の搬送ベルト(32)および前記中継搬送機構(40)の回転板(61)を駆動するための各駆動部(50,60)は、1つの電動機(51)を動力源にしており、
前記直線搬送機構(30)の搬送ベルト(32)は、前記直線搬送機構(30)と前記中継搬送機構(40)とを連結した際に、前記電動機(51)の動力を伝達可能な状態になるものであることを特徴とする[1]に記載の遊技島(10)または、[2]に記載の遊技媒体搬送装置(20)。
【0017】
]前記一対の本体(41)は、前記回転板(61)の回転中心を同心にして円弧状の円周壁(413)を有し、
前記一対の本体(41)の各円周壁(413)は相互に重なる重なり部を有し、
前記各円周壁(413)の重なり部を所定の重なり状態に拘束して、前記一対の本体(41)を所定の回動角度に維持する拘束手段(415)を有することを特徴とする[]に記載の遊技島(10)または[2]に記載の遊技媒体搬送装置(20)。
【0018】
次に、前記各項に記載された発明の作用について説明する。
遊技媒体が直線搬送機構(30)から中継搬送機構(40)に搬入されると、中継搬送機構(40)によって、遊技媒体の搬送方向が略水平面上で転換され、方向転換された遊技媒体が次の直線搬送機構(30)に搬出される。
【0019】
それにより、例えば、障害物の手前側の所定位置に中継搬送機構(40)を配し、障害物の手前側で搬送方向を転換し、遊技媒体が障害物を迂回して搬送可能になる。その結果、障害物を迂回するようにして遊技島(10)を十分な長さに延設することができ、遊技島(10)が十分に大きな規模になり、遊技島(10)を構成する遊技機(11)の数が十分なものになる。
【0020】
したがって、遊技場の床面が異形状であり、あるいは、遊技場の周囲壁に凹凸がある場合にも、その異形場の床面あるいは、周囲壁の凹凸に合わせて、遊技島(10)を十分な長さに延設することができ、遊技島(10)が小規模にならないようにし、遊技場に設置可能な遊技機(11)の数を増やすことができる。
【0021】
また、遊技媒体搬送装置(20)を遊技島(10)から独立させたものでは、遊技媒体搬送装置(20)によって、例えば遊技場の景品交換所から各遊技島(10)に遊技媒体を搬送することができる。この際にも、遊技媒体の搬送路を所々曲げたりして自在に形成することができ、それにより、遊技媒体搬送装置(20)を各方面に使用することができる。
【0022】
さらに、中継搬送機構(40)が回転板(61)と導出部材(62)とを有しているので、相互に所定の角度を成す一対の直線搬送機構(30)の間の隙間に中継搬送機構(40)が介在していて、中継搬送機構(40)は、その所定の角度分だけ、遊技媒体の搬送方向を転換する。
【0023】
すなわち、遊技媒体が直線搬送機構(30)から回転板(61)に搬入されると、遊技媒体が回転板(61)に載り、回転板(61)と共に周回していき、やがて導出部材(62)により次の直線搬送機構(30)の方へ導出され、次の直線搬送機構(30)に載って所定方向に搬送されていき、結果的に遊技媒体の搬送方向が前記所定の角度分だけ転換するようになる。
【0024】
さらに、また、中継搬送機構(40)の一対の本体(41)が回転板(61)の回転中心を同心にして回動可能にそれぞれ支持されているので、各本体(41)に直線搬送機構(30)をそれぞれ連結しておけば、回転板(61)の回転中心を同心にして、各本体(40)に連結された直線搬送機構(30)が回動可能に支持されることになる。
【0025】
さらに、直線搬送機構(30)が、中継搬送機構(40)に連結され、回転板(61)の回転中心を同心にして回動可能に支持されているので、予め一対の直線搬送機構(30)を中継搬送機構(40)を介して連結しておき、遊技媒体搬送装置(20)の組付時に、回転板(61)の回転中心を同心にして一対の直線搬送機構(30)を適宜折り曲げるようにして、一対の直線搬送機構(30)が所定の角度を成すようにすればよい。すなわち、遊技媒体搬送装置(20)を組付する現場で、一対の直線搬送機構(30)の成す角度を調整することができ、組付性がよくなる。
【0026】
さらに、支流通路(35)が、本流である直線搬送機構(30)に支流通路(35)の一端(351)側を中心にして回動可能に枢支されているものでは、支流通路(35)の一端(351)側を中心にして回動することにより、直線搬送機構(30)から支流通路(35)の他端(352)までの最短距離が可変になり、したがって、支流通路(35)の一端(351)側を中心にして回動することにより、直線搬送機構(30)からの距離がまちまちな遊技媒体の搬送元や搬送先に、支流通路(35)の他端(352)側を連結することができる。それにより、同一形状の支流通路(35)の所定の複数個を直線搬送機構(30)に連結すればよく、コストを低減することができる。
【0027】
さらに、中継搬送機構(40)が直線搬送機構(30)に連動するので、直線搬送機構(30)により搬入された遊技媒体の搬送方向が中継搬送機構(40)で確実に転換し、次の直線搬送機構(30)に確実に搬出され、遊技媒体がつまることなく、所定方向へ搬送される。また、中継搬送機構(40)のみが不必要に駆動し続けることを防止することもできる。
【0028】
さらに、直線搬送機構(30)の搬送ベルト(32)および中継搬送機構(40)の回転板(61)を駆動するための各駆動部(50,60)が1つの電動機(51)を動力源にしているので、直線搬送機構(30)用の電動機(51)および中継搬送機構(40)用の電動機(51)の如く、別個に設けないで済み、電動機(51)の個数が減少して、コストの低減に寄与することができる。
【0029】
さらに、電動機(51)並びに、直線搬送機構(30)用および中継搬送機構(40)用の各駆動部(50,60)が中継搬送機構(40)の本体(41)側に配されているものでは、直線搬送機構(30)が簡単な構成になり、例えば、直線搬送機構(30)を中継搬送機構(40)に連結する際に、直線搬送機構(30)の搬送ベルト(32)を中継搬送機構(40)側の駆動部(50,60)に巻き掛けられるだけでよく、組付性が向上する。
【0030】
さらに、直線搬送機構(30)の搬送ベルト(32)が、直線搬送機構(30)と中継搬送機構(40)とを連結した際に、電動機(51)の動力を伝達可能な状態になるものでは、直線搬送機構(30)と中継搬送機構(40)との連結の際に、例えば、直線搬送機構(30)の搬送ベルト(32)を駆動部(50,60)側に巻掛けたりする必要がなく、遊技媒体搬送装置(20)の組付性がさらに向上する。
【0031】
さらに、一対の本体(41)の各円周壁(413)の重なり部を所定の重なり状態に拘束して、一対の本体(41)を所定の回動角度に維持する拘束手段(415)を有するものでは、一対の本体(41)を所定の回動角度に調整した後に、拘束手段(415)により、一対の本体(41)を所定の回動角度に維持すればよく、それにより、一対の本体(41)にそれぞれ連結された直線搬送機構(40)も所定の回動角度に維持することができる。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づき本発明の一実施の形態を説明する。各図は本発明の一実施の形態を示している。図1は遊技媒体搬送装置の部分拡大平面図、図2は遊技島の斜視図、図3は遊技媒体搬送装置の部分平面図である。
【0033】
図1〜図3に示すように、遊技島10は、複数の遊技機11および複数の遊技媒体貸し機12を連設して成る。遊技島10の上部および下部には、各遊技機11に遊技媒体を搬送しおよび、各遊技機11および各遊技媒体貸機12からの遊技媒体を搬送するための遊技媒体搬送装置20がそれぞれ配されている。
【0034】
遊技島10の一端側には遊技媒体貸し機を兼ねる揚送装置13が設けられ、遊技島10の他端側には、連結用パイプ14が配されている。上下の遊技媒体搬送装置20、揚送装置13および連結用パイプ14により、遊技媒体の循環路が形成されている。
【0035】
遊技媒体搬送装置20は、遊技媒体を略水平かつ直線方向に搬送するための直線搬送機構30と、その直線搬送機構30の一対の間の隙間に介在する中継搬送機構40とから成る。
【0036】
直線搬送機構30の本体31は略矩形状の中空断面に成形され、本体31の底面部33に沿って搬送ベルト32が延ばされている。また、本流である直線搬送機構30には、所定の複数個所に支流通路35が連結されている。支流通路35の一端351および他端352は、遊技媒体用の入口あるいは出口にそれぞれ成っている。
【0037】
図4は中継搬送機構の拡大平面図、図5は中継搬送機構の拡大正面図、図6は図4のVI−VI線断面図、図7は直線搬送機構と中継搬送機構との連結状態を示す平面図、図8は直線搬送機構の支流通路の支持状態を示す平面図である。
【0038】
図1〜図8に示すように、上部の遊技媒体搬送装置20において、支流通路35の一端351は、直線搬送機構30の底面部33に回動可能に連結されている。直線搬送機構30の支流通路35の他端352は、遊技機11および遊技媒体貸し機12の各々のホッパー15,16側に連通している。遊技媒体搬送装置20には、非案内時に搬送ベルト32上から退避し、案内時に搬送ベルト32上に進出して、搬送ベルト32によって搬送される遊技媒体を支流通路35の一端351の入口へ導くための案内弁(図示省略)が設けられている。
【0039】
また、下部の遊技媒体搬送装置20において、支流通路35の一端351は、直線搬送機構30の天井部34に回動可能に連結されている。直線搬送機構30の支流通路35の他端352は、遊技機11および遊技媒体貸し機12のホッパー15,16のオーバーフロー管(図示省略)に連通している。
【0040】
中継搬送機構40は、直線搬送機構30から搬入された遊技媒体の搬送方向を略水平面上で転換して、次の直線搬送機構30に搬出可能なものである。中継搬送機構40は、一対の本体41の基端部411が垂直軸である枢軸42を中心にして回動可能に支持されている。本体41の各先端部412は、直線搬送機構30の本体31の端部311に嵌合した状態で連結されている。それにより、一対の直線搬送機構30は、枢軸42を中心にして相互に回動可能に連結されている。
【0041】
本体41の基端部411には、枢軸42を中心とする円周壁413が形成され、各本体41の円周壁413は、どのような回動状態であっても、常に相互に重なる重なり部が形成されて、相互の間に隙間がない一連の円周壁を形成している。
【0042】
各本体41の円周壁413には、長穴414が枢軸42を中心とする円周方向に延設され、長穴414には、ロックネジである拘束手段415が相対移動可能に貫通している。拘束手段415は、締め込むことにより一対の直線搬送機構30を相対回動不能に拘束するためのものである。
【0043】
各本体41の円周壁413により囲まれる円形断面空間には、枢軸42を中心にして回転可能に支持され、遊技媒体を略水平かつ円周方向に搬送するための回転板61と、その回転板61により搬送される遊技媒体を次の直線搬送機構30へ導出するための導出部材62と、前の直線搬送機構30から搬入される遊技媒体を回転板61上に導入するための導入部材63とが配されている。回転板61の上面にはラバー部材611が貼着されている。
【0044】
導出部材62の一端側の軸受621は枢軸42に回転可能に枢着され、導出部材62の他端側は次の直線搬送機構30の本体31の一方の側壁に連結されている。また、導入部材63の一端側の軸受631は枢軸42に回転可能に枢着され、導入部材63の他端側は前の直線搬送機構30の本体31の一方の側壁に連結されている。
【0045】
中継搬送機構40は、直線搬送機構30に連動するものである。具体的には、直線搬送機構30の搬送ベルト32を駆動するための駆動部50および中継搬送機構40の回転板61を駆動するための駆動部60は、1つの電動機51を動力源にしている。
【0046】
駆動部50は、搬送ベルト32が巻き掛けられた従動プーリ52、電動機51の駆動軸に固定された駆動プーリ53、駆動プーリ53と一体的に回転する平歯車54、従動プーリ52と駆動プーリ53とに巻き掛けられた第1ベルト55、搬送ベルト32の弛みを防止するためのテンションプーリ56およびアイドラプーリ57並びに、従動プーリ52の回転を検出するための回転検出器58を有している。
【0047】
駆動部60は、前記平歯車54に噛合する平歯車64、平歯車64と一体的に回転する第1中継プーリ651、第1中継プーリ651と第2中継プーリ652とに巻き掛けられた第2ベルト66、第2中継プーリ652と一体的に回転する第1かさ歯車671、枢軸42により回転可能に支持され、第1かさ歯車671に噛合する第2かさ歯車672、同じく枢軸42により回転可能に支持され、その下面側が第2かさ歯車672に固定され、その上面側が回転板61に固定される回転板支持部材68を有している。
【0048】
以上の駆動部50の各構成部品および、駆動部60の各構成部品は、中継搬送機構40の本体41内に配されている。
【0049】
次に、前記実施の形態に係る遊技媒体搬送装置20の作用について説明する。一対の直線搬送機構30と中継搬送機構40とは以下のように組み付けられる。すなわち、一対の直線搬送機構30の本体31の端部311を本体41の各先端部412に連結固定する。
【0050】
次に、必要により各拘束手段415を弛めて、各拘束手段415が長穴414内を移動可能な状態にする。それにより、一対の直線搬送機構30が、中継搬送機構40の枢軸42を中心にして相互に回動可能に連結される。
【0051】
直線搬送機構30を中継搬送機構40に連結する際に、直線搬送機構30の搬送ベルト32を中継搬送機構40側の駆動部50の従動プーリ52に巻き掛けられるだけでよく、組付性が向上する。
【0052】
このようにして、予め一対の直線搬送機構30を中継搬送機構40を介して連結しておき、遊技媒体搬送装置20の組付時に、枢軸42を中心にして一対の直線搬送機構30を適宜折り曲げるようにして、一対の直線搬送機構30が所定の角度を成すようにすればよい。一対の直線搬送機構30が所定の角度を成したならば、拘束手段415を締めることにより、一対の直線搬送機構30を中継搬送機構40の枢軸42を中心にして相互に回動不能に拘束する。それにより、遊技媒体搬送装置20自体の組付性がよくなる。
【0053】
また、遊技媒体搬送装置20を遊技島10に暫定的に組付した後であっても、一対の直線搬送機構30の成す角度を調整することができ、遊技媒体搬送装置20の遊技島10への組付性がよくなる。
【0054】
以上により、本流である直線搬送機構30は遊技島10に組み付けられるが、支流通路35の遊技島10への組付は、以下の如くなる。すなわち、支流通路35が、本流である直線搬送機構30に支流通路35の一端351側を中心にして回動可能に枢支されているので、支流通路35の一端351側を中心にして回動することにより、直線搬送機構30から支流通路35の他端352までの最短距離が可変になる。
【0055】
したがって、支流通路35の一端351側を中心にして回動することにより、直線搬送機構30からの距離がまちまちな遊技媒体の搬送先である遊技機11や遊技媒体貸機12の各ホッパーや搬送元である各ホッパーのオーバーフロー管に、支流通路35の他端352側を連結することができる。それにより、同一形状の支流通路35の所定の複数個を直線搬送機構30に連結すればよく、コストを低減することができる。
【0056】
このようにして、本流である直線搬送機構30および支流通路35が遊技島10に組み付けられた状態において、電動機51を運転することにより、電動機51の動力が駆動プーリ53〜第1ベルト55〜従動プーリ52〜平歯車54に伝わり、平歯車54に噛合する平歯車64〜第1中継プーリ651〜第2ベルト66〜第2中継プーリ652〜第1かさ歯車671〜第2かさ歯車672に伝わる。それにより、搬送ベルト32および回転板61が駆動される。
【0057】
このようにして、搬送ベルト32に載った遊技媒体は直線搬送機構30からやがて中継搬送機構40に搬入される。搬入された遊技媒体は、導入部材63に導入されて回転板61に載る。回転板61の上面が衝撃吸収材であってかつ摩擦係数の高いラバー部材611になっているために、遊技媒体が回転板61に載った際に発生する異音を低く抑えることができ、また、導入された遊技媒体が回転板61上を滑らない。
【0058】
回転板61上の遊技媒体は回転板61と共に周回していき、やがて導出部材62により次の直線搬送機構30の方へ導出され、次の直線搬送機構30に載って所定方向に搬送されていき、結果的に遊技媒体の搬送方向が前記所定の角度分だけ転換するようになる。
【0059】
すなわち、電動機51を運転すれば、中継搬送機構40が直線搬送機構30に連動するようになるので、直線搬送機構30により搬入された遊技媒体の搬送方向が中継搬送機構40で確実に転換し、次の直線搬送機構30に確実に搬出され、遊技媒体がつまることなく、所定方向へ搬送される。
【0060】
具体的には、遊技媒体搬送装置20を遊技島10に組み付ける際に、例えば、障害物の手前側の所定位置に中継搬送機構40を配し、障害物の手前側で遊技媒体の搬送方向を転換し、遊技媒体が障害物を迂回して搬送可能になる。
【0061】
このような遊技媒体搬送装置20を遊技島10に組み付けることにより、障害物を迂回するようにして遊技島10を十分な長さに延設することができ、遊技島10が十分に大きな規模になり、遊技島10を構成する遊技機11の数が十分なものになる。
【0062】
したがって、遊技島を設置すべき遊技場の床面が異形状であったり、遊技島の延ばす方向線上に柱が存在していたり、遊技島をそれに沿って延設しようとする遊技場の周囲壁に凹凸がある場合にも、その異形場の床面や周囲壁の凹凸に合わせるようにし、また、柱を迂回すれば、遊技島10を十分な長さに延設することができ、遊技島10が小規模にならないようにし、遊技場に設置可能な遊技機11の数を増やすことができる。
【0063】
次に、上部の遊技媒体搬送装置20においては、本流である直線搬送機構30から支流通路35へ遊技媒体が流れる。また、下部の遊技媒体搬送装置20においては、支流通路35から直線搬送機構30へ遊技媒体が流れる。
【0064】
具体的には、上部の遊技媒体搬送装置20においては、各遊技機11や各遊技媒体貸し機12の要求により、退避状態の案内弁が直線搬送機構30上に進出する進出状態になると、直線搬送機構30上の遊技媒体が案内弁に堰き止められ、かつ、誘導されて、支流通路35の一端351側に流入する。流入された遊技媒体は、支流通路35の他端352から各遊技機11や遊技媒体貸し機12のホッパーに投入され、補充される。
【0065】
下部の遊技媒体搬送装置20においては、各遊技機11や各遊技媒体貸し機12のホッパーから溢れた遊技媒体は、各オーバーフロー管を通って、支流通路35の他端352側に流入し、流入された遊技媒体は、支流通路35の一端351から直線搬送機構30の搬送ベルト32上に投入され、回収される。
【0066】
前記実施の形態に係る遊技媒体搬送装置20によれば、直線搬送機構30の搬送ベルト32および中継搬送機構40の回転板61を駆動するための各駆動部50,60が1つの電動機51を動力源にしているので、電動機51の個数が減少して、コストの低減に寄与することができる。
【0067】
なお、前記実施の形態においては、遊技媒体搬送装置20を遊技島10に組み付けたものを示したが、遊技媒体搬送装置20を遊技島10から独立させて用いてもよい。それにより、遊技媒体搬送装置20によって、例えば遊技場の景品交換所から各遊技島10に遊技媒体を搬送することができる。この際にも、遊技媒体の搬送路を所々曲げたりして自在に形成することができ、それにより、遊技媒体搬送装置20を各方面に使用することができる。
【0068】
また、前記遊技媒体搬送装置20は、直線搬送機構30の端部311と次の直線搬送機構30の端部311との間の隙間に中継搬送機構40を介在させて成るものを示したが、直線搬送機構30の中間部と次の直線搬送機構30の中間部との間の隙間に中継搬送機構40を介在させたものであってもよい。それにより、遊技媒体の搬送路をさらに自在に形成することができ、結果的に、様々な形の遊技島20に遊技媒体搬送装置20を適用することができる。
【0069】
さらに、直線搬送機構30の中間部と次の直線搬送機構30の中間部との間の隙間に中継搬送機構40を介在させることにより、直線搬送機構30の長さが異なるものを二種以上用意すべき場合においても、一種類の直線搬送機構30で足りるようになる。
【0070】
さらに、直線搬送機構30を中継搬送機構40に連結する際に、直線搬送機構30の搬送ベルト32を駆動部50の従動プーリ52にわざわざ巻き掛けるものを示したが、直線搬送機構30の搬送ベルト32は、直線搬送機構30と中継搬送機構40とを連結した際に、前記電動機51の動力を伝達可能な状態になるように構成してもよい。それにより、直線搬送機構30と中継搬送機構40との連結の際に、搬送ベルト32を駆動部50,60に巻掛ける必要がなく、組付性がさらに向上する。
【0071】
すなわち、直線搬送機構30と中継搬送機構40とを連結する前に、搬送ベルト32を駆動部50の従動プーリ52に巻き掛けておき、直線搬送機構30と中継搬送機構40とを連結した際に、駆動部60側の摩擦伝達機構などの伝達手段が従動プーリ52に接して、駆動部60が電動機51により運転されると、従動プーリ52が連動して、搬送ベルト32が駆動するような構成にすればよい。
【0072】
また、従動プーリ52を直線搬送機構30側に設け、直線搬送機構30と中継搬送機構40とを連結した際に、従動プーリ52と一体的に回転する平歯車54が駆動部60側の平歯車64と噛合するように構成してもよい。
【0073】
さらに前記実施の形態においては、中継搬送機構40により、一対の直線搬送機構30を徐々に曲げるようにすることで、遊技機11の正面側を凸にして湾曲させた遊技島10を示したが、遊技機11の正面側を凹にして湾曲させた遊技島10であってもよい。
【0074】
さらに、図9に示すように、複数の遊技機11を円周形状に配列して成る遊技島10にしてもよい。図10に示し、また、図11に拡大して示す遊技媒体搬送装置20のように、一対の直線搬送機構30が直角を成すように形成することにより、遊技場のコーナ部に沿って遊技島10を延ばすことができる。
【0075】
【発明の効果】
本発明に係る遊技島によれば、遊技媒体搬送装置が、遊技媒体を略水平かつ直線方向に搬送するための直線搬送機構と、直線搬送機構の一対の間の隙間に介在する中継搬送機構とから成り、中継搬送機構が、直線搬送機構から搬入された遊技媒体の搬送方向を略水平面上で転換して、次の直線搬送機構に搬出するように構成したので、例えば、障害物の手前側の所定位置に中継搬送機構を配し、障害物の手前側で搬送方向を転換し、遊技媒体が障害物を迂回して搬送可能になり、障害物を迂回するようにして遊技島を十分な長さに延設することができ、遊技島が十分に大きな規模になり、遊技島を構成する遊技機の数が十分なものになり、遊技島における遊技機1台を稼働するためのコストを低減し、遊技場に設置可能な遊技機の数の減少を防止し、遊技場の収益を向上し、また、遊技場の見栄えを良くすることができる。また、遊技媒体搬送装置を遊技島から独立させたものでは、遊技媒体搬送装置によって、例えば遊技場の景品交換所から各遊技島に遊技媒体を搬送することができる。この際にも、遊技媒体の搬送路を所々曲げたりして自在に形成することができ、それにより、遊技媒体搬送装置を各方面に使用することができる。
【0076】
また、中継搬送機構が遊技媒体を略水平かつ円周方向に搬送するための回転板と、該回転板により搬送される遊技媒体を前記次の直線搬送機構へ導出するための導出部材と、前記回転板の回転中心を同心にして回動可能にそれぞれ支持される一対の本体と、を有し、前記一対の本体の各本体に前記直線搬送機構が連結されているので、遊技媒体が直線搬送機構から回転板に搬入される遊技媒体が回転板に載ると、回転板と共に周回していき、やがて導出部材により次の直線搬送機構の方へ導出され、次の直線搬送機構に載って所定方向に搬送されていき、結果的に遊技媒体の搬送方向を所定の角度分だけ転換することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る遊技媒体搬送装置の部分拡大平面図である。
【図2】本発明の一実施の形態に係る遊技島の斜視図である。
【図3】本発明の一実施の形態に係る遊技媒体搬送装置の部分平面図である。
【図4】本発明の一実施の形態に係る中継搬送機構の拡大平面図である。
【図5】本発明の一実施の形態に係る中継搬送機構の拡大正面図である。
【図6】図4のVI−VI線断面図である。
【図7】本発明の一実施の形態に係る直線搬送機構と中継搬送機構との連結状態を示す平面図である。
【図8】本発明の一実施の形態に係る直線搬送機構の支流通路の支持状態を示す平面図である。
【図9】本発明の一実施の形態に係る遊技媒体搬送装置を備えた遊技島の斜視図である。
【図10】本発明の一実施の形態に係る遊技媒体搬送装置の使用状態を示す平面図である。
【図11】図10の部分拡大図である。
【符号の説明】
10…遊技島
11…遊技機
12…遊技媒体貸し機
13…揚送装置
14…連結用のパイプ
15,16…ホッパー
20…遊技媒体搬送装置
30…直線搬送機構
31…本体
32…搬送ベルト
33…底面部
34…天井部
35…支流通路
40…中継搬送機構
41…本体
42…枢軸
50…駆動部
51…電動機
52…従動プーリ
53…駆動プーリ
54…平歯車
55…第1ベルト
56…テンションプーリ
57…アイドラプーリ
58…回転検出器
60…駆動部
61…回転板
62…導出部材
63…導入部材
64…平歯車
66…第2ベルト
68…回転板支持部材
311…端部
351…支流通路の一端
352…支流通路の他端
411…本体の基端部
412…本体の先端部
413…円周壁
414…長穴
415…拘束手段
611…ラバー部材
621…軸受
631…軸受
651…第1中継プーリ
652…第2中継プーリ
671…第1かさ歯車
672…第2かさ歯車

Claims (8)

  1. 複数の遊技機を連設して成る遊技島であり、各遊技機に遊技媒体を搬送しあるいは、各遊技機からの遊技媒体を搬送すべく、前記遊技島の上部または下部の少なくとも一方に遊技媒体搬送装置を配したものにおいて、
    前記遊技媒体搬送装置は、遊技媒体を略水平かつ直線方向に搬送するための直線搬送機構の一対と、該一対の直線搬送機構の間の隙間に介在する中継搬送機構とを有し、
    前記中継搬送機構は、遊技媒体を略水平かつ円周方向に搬送するための回転板と、該回転板により搬送される遊技媒体を前記次の直線搬送機構へ導出するための導出部材と、前記回転板の回転中心を同心にして回動可能にそれぞれ支持される一対の本体と、を有し、
    前記中継搬送機構は、前記一対の本体の各本体に前記直線搬送機構が連結され、前記直線搬送機構から搬入された遊技媒体の搬送方向を略水平面上で転換して、次の直線搬送機構に搬出可能なものであることを特徴とする遊技島。
  2. 所定方向あるいは所定位置に遊技媒体を搬送するための遊技媒体搬送装置において、
    遊技媒体を略水平かつ直線方向に搬送するための直線搬送機構の一対と、該一対の直線搬送機構の間の隙間に介在する中継搬送機構とを有し、
    前記中継搬送機構は、遊技媒体を略水平かつ円周方向に搬送するための回転板と、該回転板により搬送される遊技媒体を前記次の直線搬送機構へ導出するための導出部材と、前記回転板の回転中心を同心にして回動可能にそれぞれ支持される一対の本体と、を有し、
    前記中継搬送機構は、前記一対の本体の各本体に前記直線搬送機構が連結され、前記直線搬送機構から搬入された遊技媒体の搬送方向を略水平面上で転換して、次の直線搬送機構に搬出可能なものであることを特徴とする遊技媒体搬送装置。
  3. 前記直線搬送機構は、所定の複数個の支流通路が連結されており、
    前記各々の支流通路は、前記直線搬送機構に連結される側の該支流通路の一端側を中心にして回動可能に枢支されていることを特徴とする請求項1に記載の遊技島または、請求項2に記載の遊技媒体搬送装置。
  4. 前記中継搬送機構は、前記直線搬送機構に連動することを特徴とする請求項に記載の遊技島または、請求項2に記載の遊技媒体搬送装置。
  5. 前記直線搬送機構は、搬送ベルトを有し、
    前記直線搬送機構の搬送ベルトおよび前記中継搬送機構の回転板を駆動するための各駆動部は、1つの電動機を動力源にしていることを特徴とする請求項1に記載の遊技島または、請求項2に記載の遊技媒体搬送装置。
  6. 前記直線搬送機構は、搬送ベルトを有し、
    前記直線搬送機構の搬送ベルトおよび前記中継搬送機構の回転板を駆動するための各駆動部は、1つの電動機を動力源にしており、
    前記電動機および前記各駆動部は、前記中継搬送機構の本体側に配されていることを特徴とする請求項1に記載の遊技島または、請求項2に記載の遊技媒体搬送装置。
  7. 前記直線搬送機構は、搬送ベルトを有し、
    前記直線搬送機構の搬送ベルトおよび前記中継搬送機構の回転板を駆動するための各駆動部は、1つの電動機を動力源にしており、
    前記直線搬送機構の搬送ベルトは、前記直線搬送機構と前記中継搬送機構とを連結した際に、前記電動機の動力を伝達可能な状態になるものであることを特徴とする請求項1に記載の遊技島または、請求項2に記載の遊技媒体搬送装置。
  8. 前記一対の本体は、前記回転板の回転中心を同心にして円弧状の円周壁を有し、
    前記一対の本体の各円周壁は相互に重なる重なり部を有し、
    前記各円周壁の重なり部を所定の重なり状態に拘束して、前記一対の本体を所定の回動角度に維持する拘束手段を有することを特徴とする請求項1に記載の遊技島または、請求項2に記載の遊技媒体搬送装置。
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