JP4372375B2 - ウェハ上のic検出方法及び処理方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ウェハ上のICの欠けやバッドマークや位置及び傾きなどを検出し、正常なICを順次ピックアップしたり、バンプを接合したりするウェハ上のIC検出方法及び処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、電子機器においては小型化が求められており、それに伴って電子回路の実装密度を高めることを目的として、半導体ICを実装する方式が多用されている。実装するICはウェハとして生成され、ウェハ上に生成されたICは全てが良品ではなく、パターン形成で不良になったIC、または欠けて不良になったICにはバッドマークが付与される。これら不良のICはそのままにして良品ICのみ確実に検出する機能が要求されている。
【0003】
ウェハ上のICを検出し、ピックアップする従来の技術としては、例えば特開平9−115932号公報に開示されたものが知られている。
【0004】
以下、図5、図6を参照して説明する。図5は、ウェハ上のICを検出するときの概念図を示し、図6は動作及び処理のフローチャートである。図5において、1はウェハ、2はIC、3は認識カメラの視野である。
【0005】
図6において、まず、ウェハ1上のIC2のサイズと認識カメラ視野3のサイズの関係から、1視野で認識可能か、2視野で認識可能かを判定し(ステップ#25)、認識視野数をチェックする(ステップ#26)。
【0006】
1視野の場合は、IC2の中心が認識カメラの中心に映るように移動させ(ステップ#27)、IC2の全体を認識する(ステップ#28)。この認識でIC2の位置、傾き及び4コーナー部の欠けの有無を検出後、正常と判断すれば(ステップ#29)、バッドマークの検出を行い(ステップ#30)、バッドマークも無ければ(ステップ#31)、正常なIC2としてピックアップして行く(ステップ#32)。バッドマークを検出した場合や、IC2の認識で異常を検出した場合は、認識したIC2をそのままにして次のIC2へ処理を移す(ステップ#33)。
【0007】
2視野の場合は、データ作成時に左上コーナーと右下コーナーの情報を登録していた場合は、第1点目を左上コーナー、第2点目を右下コーナーと設定し(ステップ#34)、第1点目としてIC2の左上コーナーが認識カメラの中心に映るように移動させ(ステップ#35)、コーナーの検出及び欠けの有無の検出を行い(ステップ#36)、正常であれば(ステップ#37)、バッドマーク位置へ移動し(ステップ#38)、バッドマークの検出を行う(ステップ#39)。ここで、バッドマークが無ければ(ステップ#40)、第2点目のIC2の右下コーナーが認識カメラの中心に映るように移動させ(ステップ#41)、コーナーの検出及び欠けの有無の検出を行い(ステップ#42)、正常であれば(ステップ#43)、IC2の全体が正常だと判断して位置及び傾きを算出し(ステップ#44)、ピックアップして行く(ステップ#45)。もし、IC2の認識で異常を検出するかバッドマークを検出した場合は、認識したIC2をそのままにして次のIC2へ処理を移す(ステップ#46)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような構成では、2視野でIC2を認識する場合、ウェハ1の外周部に接しているIC2のコーナーが欠けている場合や、パターンが生成されていない場合が多いが、認識するコーナーを予め登録して固定しているために、問題が発生し易いコーナーを認識しない場合が出てくる。このために、本当は欠けているIC2を正常なIC2と誤判定してしまうことがある。このようなウェハ1の周辺部の欠けたIC2にバッドマークが全て付加されていれば、バッドマーク検出で排除できるが、欠けていることさえ検出できれば良品と判断することはないということを前提条件として、コストを少しでも抑えようとする観点から、ウェハ1周辺の欠けたIC2にはバッドマークを付加しないことでマークを付加する作業時間及びインクを節約することも多いため、良品と検出してピックアップし、後続の生産工程に流してしまい、後続の生産工程で不良を発生し、無駄な生産をすることになるという問題があった。
【0009】
また、1視野で認識できないIC2の欠け検出を実行するために、4コーナーの全てを認識しようとすると、コーナー部の欠け検出はできるが、IC2の検出に時間がかかり、生産時間に対する生産量の割合が約半減してしまうという問題が発生する。
【0010】
本発明は、上記従来の問題点に鑑み、ウエハ上のICを2視野で検出する場合に、欠ける可能性が最も高いコーナーを自動判断して検出して不良ICを良品として検出するのを防止し、また認識回数が増加せず生産効率の低下を来すことのないウェハ上のIC検出方法及び処理方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明のウェハ上のIC検出方法は、ウェハ上のICを認識カメラにて2視野以上で、全てのコーナーの認識を除く少なくともICの2つのコーナーを認識してICの欠けや位置及び傾きなどを検出するウェハ上のIC検出方法において、ウェハをその中心を通る縦及び横方向の中心線で4つのエリアに分割する第1工程と、検出するICの中心がどのエリアに所属しているかを判定する第2工程と、所属するエリアによって認識するコーナーをウェハの外周部に最も近いコーナーとその他のコーナーの組み合わせに決定し、認識するコーナーをこれらのコーナーに切り替え、各コーナーを認識してIC検出を行う第3工程とを有するものであり、IC欠けの可能性の最も高いウェハの外周部に近い方のコーナーを確実に認識することで、2つのコーナーの認識にてICの位置及び傾きを検出すると同時にICのコーナーの欠けを検出することができ、また認識点数を増やさないため生産効率を低下することなく、良品ICを検出することができる。
【0012】
また、本発明のウェハ上のIC処理方法は、ウェハをウェハ固定部にセットし、ウェハ上のICを認識カメラにて2視野以上で、全てのコーナーの認識を除く少なくともICの2つのコーナーを認識してICの欠けや位置及び傾きなどを検出し、正常なICを順次処理するウェハ上のIC処理方法において、ウェハをその中心を通る縦及び横方向の中心線で4つのエリアに分割する第1工程と、検出するICの中心がどのエリアに所属しているかを判定する第2工程と、所属するエリアによって認識するコーナーをウェハの外周部に最も近いコーナーとその他のコーナーの組み合わせに決定し、認識するコーナーをこれらのコーナーに切り替える第3工程と、各コーナーを認識してIC検出を行い、正常なICを順次処理する第4工程とを有するものであり、上記のように生産効率よくICの位置及び傾きと同時にICの欠けを検出して良品ICを処理することができる。
【0013】
また、ウェハを90度単位で回転可能なウェハ固定部にセットし、ウェハの1/4円部上のICを認識カメラにて2視野以上で、全てのコーナーの認識を除く少なくともICの2つのコーナーを認識してICの欠けや位置及び傾きなどを検出し、正常なICを順次処理し、1/4円部の処理が終了するとウェハを90度回転させて同様の処理を行うという動作を4回繰り返すことでウェハの全体を処理するウェハ上のIC処理方法においても、処理するウェハの1/4円部がウェハの中心を通る縦及び横方向の中心線で分割された4つのエリアのどの部分になるかを判定する第1工程と、所属するエリアによって認識するコーナーをウェハの外周部に最も近いコーナーとその他のコーナーの組み合わせに決定し、認識するコーナーをこれらのコーナーに切り替える第2工程と、各コーナーを認識してIC検出を行い、正常なICを順次処理する第3工程と、1/4円部の処理が終了するとウェハを90度回転させる第4工程とを有することにより、同様の作用効果が得られる。
【0014】
また、ウェハを180度単位で回転可能なウェハ固定部にセットし、ウェハの半円部上のICを認識カメラにて2視野以上で、全てのコーナーの認識を除く少なくともICの2つのコーナーを認識してICの欠けや位置及び傾きなどを検出し、正常なICを順次処理し、半円部の処理が終了するとウェハを180度回転させて同様の処理を行うという動作を2回繰り返すことでウェハの全体を処理するウェハ上のIC処理方法においても、処理するICがウェハの中心を通る縦及び横方向の中心線で分割された4つのエリアのどのエリアに所属するかを判定する第1工程と、所属するエリアによって認識するコーナーをウェハの外周部に最も近いコーナーとその他のコーナーの組み合わせに決定し、認識するコーナーをこれらのコーナーに切り替える第2工程と、各コーナーを認識してIC検出を行い、正常なICを順次処理する第3工程と、半円部の処理が終了するとウェハを180度回転させる第4工程とを有することにより、同様の作用効果が得られる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のウェハ上のIC処理方法の一実施形態について、図1〜図4を参照して説明する。
【0016】
図1において、1は処理対象となるウェハ、2はウェハ1上のIC、3はIC2を認識するコーナーであり、対角位置の2つのコーナーである。4〜6は、ウェハ1をその中心を通る縦方向と横方向の互いに直交する2本の中心線8、9で4分割したときのそれぞれのエリアを示す。
【0017】
以下、ウェハ1上の各IC2を検出して処理する動作を、図2のフローチャートを参照して説明する。ウェハ1の中心から縦方向及び横方向に計算上で中心線8、9を引いてウェハ1をエリア4〜7に4等分する(ステップ#1)。また、ウェハ1上のIC2のサイズと認識カメラの視野3のサイズの関係から、1視野で認識可能か、2視野で認識可能かを決定し(ステップ#2)、認識視野数をチェックする(ステップ#3)。
【0018】
1視野で認識する場合はIC2の中心が認識カメラの中心に映るように移動させ(ステップ#4)、IC2を認識する(ステップ#5)。認識結果から正常なICと判定した場合は(ステップ#6)、バッドマークの検出を行い(ステップ#7)、バッドマークが検出されなければ(ステップ#8)、良品ICとして処理する(ステップ#9)。認識で異常またはバッドマークが検出された場合や、IC2の認識で異常と判断された場合は、認識したIC2をそのままにして次のIC2へ処理を移す(ステップ#10)。
【0019】
2視野で認識する場合は、今から認識するIC2の中心がステップ#1で分割したウェハ1上の領域4〜7のどの領域に属しているかを判定し(ステップ#11)、第1または第3象限のエリア4またはエリア6にあれば、認識の第1点目をIC2の左下コーナー、認識の第2点目をIC2の右上コーナーに決定し(ステップ#12)、第2または第4象限のエリア5またはエリア7にあれば、認識の第1点目をIC2の左上コーナー、認識の第2点目をIC2の右下コーナーに決定する(ステップ#13)。
【0020】
次に、認識1点目が認識カメラの中心に映るように移動させ(ステップ#14)、認識を実行し、コーナーの位置及び欠けやパターン未形成の不良がないかを検出する(ステップ#15)。結果が正常であれば(ステップ#16)、バッドマーク位置へ移動し、バッドマークが認識カメラ中心に映るように移動させ(ステップ#17)、検出を実行し(ステップ#18)、バッドマークが検出されなければ(ステップ#19)、認識2点目が認識カメラの中心に映るように移動させ(ステップ#20)、認識を実行し、コーナーの位置及び欠けやパターン未形成の不良がないかを検出する(ステップ#21)。正常であれば(ステップ#22)、検出したIC2を処理するが(ステップ#23)、異常であれば検出したICをそのままにして次のICへ処理を移す(ステップ#24)。
【0021】
以上の実施形態の説明では、ウェハ1を回転させずに処理することを前提にしていたが、図3に示すように、90°単位でウェハ1を回転させて処理する場合は、今から処理するエリア(図の斜線部分)が、ウェハ1が0°状態の時にどのエリアに該当していたかを判断して、ウェハ1の外周部に近いコーナーと他のコーナーの組み合わせで、IC2のコーナーを認識することで、同様の処理を行うようにすれば良い。
【0022】
また、図4に示すように、180°単位でウェハ1を回転させて処理する場合も、図4の斜線部を処理するときは、このエリアを2分割し、それぞれのエリアにおけるウェハ1の外周部に近いコーナーと他のコーナーの組み合わせで、IC2のコーナーを認識することで処理し、図4の斜線部の処理が全て終了した時点でウェハ1を180°回転させ、回転前と同様の考え方でウェハ1の外周部に近いコーナーと他のコーナーの組み合わせで、IC2のコーナーを認識することで、同様の処理を行うようにすれば良い。
【0023】
【発明の効果】
本発明のウエハ上のIC検出方法及び処理方法によれば、以上のようにウェハをその中心から4等分してエリア分割し、今からどのエリアに属しているICを検出するかによって、認識するコーナーを切り替える処理を設けることによって、ICで欠ける可能性が最も高いウェハ外周部に近い方のコーナーを検出するため、ICのコーナーの状態をより確実に検出でき、また認識点数を増加しないため生産効率を落とすこともなく、生産効率を維持しつつ信頼性の高いIC検出を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のウェハ上のIC検出方法の一実施形態の概念図である。
【図2】同実施形態の処理動作のフローチャートである。
【図3】同実施形態でウェハを90°単位で回転させる場合の概念図である。
【図4】同実施形態でウェハを180°単位で回転させる場合の概念図である。
【図5】従来例のウェハ上のIC検出方法の概念図である。
【図6】同従来例の処理動作のフローチャートである。
【符号の説明】
1 ウェハ
2 IC
3 認識カメラの視野
4〜7 ウェハを4等分したエリア
8、9 中心線
Claims (4)
- ウェハ上のICを認識カメラにて2視野以上で、全てのコーナーの認識を除く少なくともICの2つのコーナーを認識してICの欠けや位置及び傾きを検出するウェハ上のIC検出方法において、ウェハをその中心を通る縦及び横方向の中心線で4つのエリアに分割する第1工程と、検出するICの中心がどのエリアに所属しているかを判定する第2工程と、所属するエリアによって認識するコーナーをウェハの外周部に最も近いコーナーとその他のコーナーの組み合わせに決定し、認識するコーナーをこれらのコーナーに切り替え、各コーナーを認識してIC検出を行う第3工程とを有することを特徴とするウェハ上のIC検出方法。
- ウェハをウェハ固定部にセットし、ウェハ上のICを認識カメラにて2視野以上で、全てのコーナーの認識を除く少なくともICの2つのコーナーを認識してICの欠けや位置及び傾きを検出し、正常なICを順次処理するウェハ上のIC処理方法において、ウェハをその中心を通る縦及び横方向の中心線で4つのエリアに分割する第1工程と、検出するICの中心がどのエリアに所属しているかを判定する第2工程と、所属するエリアによって認識するコーナーをウェハの外周部に最も近いコーナーとその他のコーナーの組み合わせに決定し、認識するコーナーをこれらのコーナーに切り替える第3工程と、各コーナーを認識してIC検出を行い、正常なICを順次処理する第4工程とを有することを特徴とするウェハ上のIC処理方法。
- ウェハを90度単位で回転可能なウェハ固定部にセットし、ウェハの1/4円部上のICを認識カメラにて2視野以上で、全てのコーナーの認識を除く少なくともICの2つのコーナーを認識してICの欠けや位置及び傾きを検出し、正常なICを順次処理し、1/4円部の処理が終了するとウェハを90度回転させて同様の処理を行うという動作を4回繰り返すことでウェハの全体を処理するウェハ上のIC処理方法において、処理するウェハの1/4円部がウェハの中心を通る縦及び横方向の中心線で分割された4つのエリアのどの部分になるかを判定する第1工程と、所属するエリアによって認識するコーナーをウェハの外周部に最も近いコーナーとその他のコーナーの組み合わせに決定し、認識するコーナーをこれらのコーナーに切り替える第2工程と、各コーナーを認識してIC検出を行い、正常なICを順次処理する第3工程と、1/4円部の処理が終了するとウェハを90度回転させる第4工程とを有することを特徴とするウェハ上のIC処理方法。
- ウェハを180度単位で回転可能なウェハ固定部にセットし、ウェハの
半円部上のICを認識カメラにて2視野以上で、全てのコーナーの認識を除く少なくともICの2つのコーナーを認識してICの欠けや位置及び傾きを検出し、正常なICを順次処理し、半円部の処理が終了するとウェハを180度回転させて同様の処理を行うという動作を2回繰り返すことでウェハの全体を処理するウェハ上のIC処理方法において、処理するICがウェハの中心を通る縦及び横方向の中心線で分割された4つのエリアのどのエリアに所属するかを判定する第1工程と、所属するエリアによって認識するコーナーをウェハの外周部に最も近いコーナーとその他のコーナーの組み合わせに決定し、認識するコーナーをこれらのコーナーに切り替える第2工程と、各コーナーを認識してIC検出を行い、正常なICを順次処理する第3工程と、半円部の処理が終了するとウェハを180度回転させる第4工程とを有することを特徴とするウェハ上のIC処理方法。
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