JP4371868B2 - コージェネレーション装置 - Google Patents

コージェネレーション装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4371868B2
JP4371868B2 JP2004079916A JP2004079916A JP4371868B2 JP 4371868 B2 JP4371868 B2 JP 4371868B2 JP 2004079916 A JP2004079916 A JP 2004079916A JP 2004079916 A JP2004079916 A JP 2004079916A JP 4371868 B2 JP4371868 B2 JP 4371868B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
power
output
control
output power
inverter
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004079916A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005264850A (ja
Inventor
伸 岩田
善隆 柴田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Osaka Gas Co Ltd
Original Assignee
Osaka Gas Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Osaka Gas Co Ltd filed Critical Osaka Gas Co Ltd
Priority to JP2004079916A priority Critical patent/JP4371868B2/ja
Publication of JP2005264850A publication Critical patent/JP2005264850A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4371868B2 publication Critical patent/JP4371868B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E20/00Combustion technologies with mitigation potential
    • Y02E20/14Combined heat and power generation [CHP]
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

Landscapes

  • Control Of Eletrric Generators (AREA)
  • Heat-Pump Type And Storage Water Heaters (AREA)

Description

本発明は、外部から供給される燃料を使用して第1の電力を発生する発電機ユニットと、第1の電力を所定の電圧と周波数の第2の交流電力に変換するインバータと、発電機ユニットの排出する排熱を回収する排熱回収装置とを備えてなるコージェネレーション装置に関し、特に、コージェネレーション装置のエネルギ効率の向上が可能な運転制御技術に関する。
近年、CO排出量の削減や省エネルギを志向した分散型エネルギシステムの開発が活発であり実用化も進んでおり、一般家庭、集合住宅、オフィスなどにおいても電力消費地で発電を行う分散型発電システムの利用が今後急速に進展するものと考えられる。特に、熱電併給可能なガスエンジンコージェネレーション装置等は、電力のみならず、ガスエンジンの発生する熱エネルギを同時に有効利用できるため、全体的なエネルギ効率の高さで注目を集めている。
ところで、コージェネレーション装置の運転制御として、ガスエンジンを予め設定した回転数で定格運転させる制御と、電力負荷の変動に追従してガスエンジンの回転数を増減させて負荷追従運転させる制御がある。前者の例として、例えば下記の特許文献1に、後者の例として、例えば下記の特許文献2に、各制御方法が開示されている。
特開2000−87801号公報 特開平10−280971号公報
しかしながら、コージェネレーション装置の運転制御として、エンジン回転数を固定する第1の制御と、エンジン回転数を可変とする第2の制御は、何れも特定の運転領域、つまり、コージェネレーション装置の一定の出力範囲では、高効率運転が可能で、コージェネレーション装置としての省エネルギ性を発揮するが、運転領域の全域では、最大限に高効率運転とはなっていない。
本発明は、上述の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、運転領域の全域で高効率運転が可能なコージェネレーション装置を提供することにある。
この目的を達成するための本発明に係るコージェネレーション装置の第一の特徴構成は、外部から供給される燃料を使用して回転エネルギを発生するエンジンと、前記エンジンの回転エネルギから第1の交流電力を発生する発電機と、前記第1の交流電力を所定の電圧と周波数の第2の交流電力に変換するインバータと、前記エンジンの排出する排熱を回収する排熱回収装置とを備えてなるコージェネレーション装置であって、前記インバータから外部に出力される出力電力が予め設定された第1閾値電力以上の場合は、前記エンジンの回転数を前記出力電力に応じて制御する第1制御モードで制御を行い、前記出力電力が前記第1閾値電力未満の場合は、前記エンジンの回転数を一定値に固定し、前記インバータの出力を可変にして制御する第2制御モードで制御を行う運転制御装置を備え、前記出力電力が前記第1閾値電力未満では、同じ電力負荷と熱負荷に対して商用電源と補助熱源を用いた場合と比較したコージェネレーション装置の所定の目的に対する性能を表す目的関数が、前記エンジンの回転数仮に前記出力電力に応じて可変に制御した場合と比較して増大する点にある。
上記コージェネレーション装置の第一の特徴構成によれば、コージェネレーション装置から外部に出力される出力電力(インバータの出力電力からコージェネレーション装置内で消費される電力を差し引いた正味の出力電力)が第1閾値電力以下では、エンジンの回転数を一定値に固定することにより、コージェネレーション装置の目的関数が、当該回転数を出力電力に応じて可変に制御した場合と比較して増大するため、当該目的関数の改善が図れる。更に、当該一定値を適切に選択すれば、当該目的関数を最大或いは略最大とする一定値に固定して運転する制御を行うことができ、当該目的関数の更なる改善が図れる。
本願の発明者は、エンジンの回転数を当該一定値に固定して運転すると目的関数が最大となる出力電力範囲が、出力電力の低出力領域に存在することを見出し、更に、当該出力電力範囲の上限値を超えた領域では、出力電力の上昇とともに、目的関数を最大とするエンジンの回転数が高くなることを見出した。この結果、当該出力電力範囲の上限値を第1閾値電力に設定して、出力電力が第1閾値電力未満では、エンジンの回転数固定の第2制御モードで、出力電力が第1閾値電力以上では、エンジンの回転数可変の第1制御モードで、運転制御することで、全ての出力電力範囲(運転領域)で所定の目的関数を最適化するエンジン回転数の制御が可能となる。
従って、本特徴構成のコージェネレーション装置では、電力負荷、或いは、系統連系時においては電力負荷と系統連系状態に応じて出力電力の制御値が別途決定されると、その決定された出力電力に対して目的関数を最適化するエンジン回転数での運転が可能となる。
同第二の特徴構成は、上記第一の特徴構成に加えて、前記運転制御装置が、前記エンジンの回転数を前記第1制御モードで制御する場合、前記出力電力に応じて予め設定された回転数に制御し、前記予め設定された回転数が、前記出力電力を出力可能な複数の回転数候補の中から前記目的関数が最大となる回転数を選択して決定される点にある。
上記コージェネレーション装置の第二の特徴構成によれば、出力電力が第1閾値電力以上で変化する場合に、出力電力に応じた予め設定された回転数でエンジンの運転制御を行うことで、目的関数を最適化するエンジン回転数の制御が可能となる。また、出力電力の変化に応じてその都度目的関数を演算しながら制御する必要がなく制御が簡単化される。
同第三の特徴構成は、外部から供給される燃料を使用して第1の電力を発生する発電機ユニットと、前記第1の電力を所定の電圧と周波数の第2の交流電力に変換するインバータと、前記発電機ユニットの排出する排熱を回収する排熱回収装置とを備えてなるコージェネレーション装置であって、前記インバータから外部に出力される出力電力が予め設定された第2閾値電力以上の場合は、前記インバータの出力を前記出力電力に応じて可変にして制御する第3制御モードで制御を行い、前記出力電力が前記第2閾値電力未満の場合は、前記インバータの出力を一定値に固定し、前記出力電力と前記第2閾値電力の差分を内蔵の電気ヒータで消費するように制御する第4制御モードで制御を行う運転制御装置を備え、前記出力電力が前記第2閾値電力より小さい場合に、前記第3制御モードより前記第4制御モードで制御する方が、同じ電力負荷と熱負荷に対して商用電源と補助熱源を用いた場合と比較したコージェネレーション装置の所定の目的に対する性能を表す目的関数が増大する点にある。
上記コージェネレーション装置の第三の特徴構成によれば、コージェネレーション装置から外部に出力される出力電力(インバータの出力電力からコージェネレーション装置内で消費される電力を差し引いた正味の出力電力)が第2閾値電力以下では、インバータ出力を固定し、出力電力と第2閾値電力の差分を内蔵の電気ヒータで消費する第4制御モードでの制御によって、コージェネレーション装置の目的関数の改善が図れる。
本願の発明者は、発電機ユニットから出力される一定の電力を、インバータを制御して出力電力として出力する場合に、出力電力の低下に追従させてインバータの出力を制御すると、出力電力の低出力領域において、インバータの出力を一定値に固定し、出力電力と第2閾値電力の差分を内蔵の電気ヒータで消費せることで、目的関数を増大可能であることを見出した。この結果、当該出力電力の低出力領域の上限値を第2閾値電力に設定して、出力電力が第2閾値電力未満では、インバータ出力固定の第4制御モードで、出力電力が第2閾値電力以上では、インバータ出力を出力電力に追従させて可変とする第3制御モードで、夫々運転制御することで、全ての出力電力範囲(運転領域)で所定の目的関数を最適化するインバータ制御が可能となる。
従って、本特徴構成のコージェネレーション装置では、電力負荷、或いは、系統連系時においては電力負荷と系統連系状態に応じて出力電力の制御値が別途決定されると、その決定された出力電力に対して目的関数を最適化するインバータ出力での運転が可能となる。
同第四の特徴構成は、上記第一または第二の特徴構成に加えて、前記運転制御装置が、前記出力電力が前記第1閾値電力より小さい所定の第2閾値電力以上で前記第1閾値電力未満の場合は、前記エンジンの回転数を一定値に固定し、前記インバータの出力を前記出力電力に応じて可変にして制御する第5制御モードで制御を行い、前記出力電力が前記第2閾値電力未満の場合は、前記エンジンの回転数を一定値に固定し、且つ、前記インバータの出力を一定値に固定し、前記出力電力と前記第2閾値電力の差分を内蔵の電気ヒータで消費するように制御する第6制御モードで制御を行い、前記出力電力が前記第2閾値電力より小さい場合に、前記第5制御モードより前記第6制御モードで制御する方が、前記目的関数が増大する点にある。
上記コージェネレーション装置の第四の特徴構成によれば、第2制御モードでの制御を、出力電力が第2閾値電力以下では、第6制御モードで制御を行うことで、更に目的関数の最適化がなされる。従って、上記第一または第二の特徴構成の作用効果に加えて、上記第三の特徴構成の作用効果が加わり、全ての出力電力範囲(運転領域)で所定の目的関数を最適化するエンジン回転数及びインバータ出力の制御が可能となる。
同第五の特徴構成は、上記第一、第二または第四の特徴構成に加えて、前記第1閾値電力の設定が、前記排熱回収装置で回収された排熱の利用形態と時間帯の少なくとも何れか一方に応じて変更可能である点にある。
同第六の特徴構成は、上記第三または第四の特徴構成に加えて、前記第2閾値電力の設定が、前記排熱回収装置で回収された排熱の利用形態と時間帯の少なくとも何れか一方に応じて変更可能である点にある。
コージェネレーション装置の目的関数は、同じ電力負荷と熱負荷に対して商用電源と補助熱源を用いた場合と比較したコージェネレーション装置の所定の目的に対する性能を表す指標であるため、例えば、上記目的が省エネルギである場合は、商用電源の使用する発電・送電設備の効率及び補助熱源(例えば、ガスボイラ等)の効率と、コージェネレーション装置の発電効率と排熱回収効率との総合的な比較が目的関数となる。しかし、時間帯によって、商用電源の使用する発電設備が異なると、発電効率が変化し、また、排熱の利用形態によって補助熱源の負荷が変動して効率が変化する。また、上記目的がCO排出量削減でも同様である。従って、上記コージェネレーション装置の第五または第六の特徴構成によれば、時間帯或いは排熱の利用形態によって目的関数の定義が異なっても、目的関数の変化に対応した目的関数の最適化が図れる。
同第七の特徴構成は、上記何れかの特徴構成に加えて、前記目的関数が前記コージェネレーション装置の発電効率と排熱回収効率の線形和で表される点にある。ここで、線形和とは、発電効率に所定の係数を乗じ、排熱回収効率に所定の係数を乗じ、両者を足し合わせたものである。
上記コージェネレーション装置の第七の特徴構成によれば、発電効率に乗じる所定の係数と、排熱回収効率に乗じる所定の係数を、夫々適宜選択することで、目的関数の目的として種々のものが選択でき、且つ、時間帯或いは排熱の利用形態によって目的関数の定義が異なる場合にも、当該係数の変更によって対応可能となる。
同第八の特徴構成は、上記何れかの特徴構成に加えて、前記目的関数の前記目的が前記コージェネレーション装置によるエネルギ消費量削減、CO排出量削減、エネルギコスト削減の内の1つである点にある。
上記コージェネレーション装置の第八の特徴構成によれば、エネルギ消費量削減効果、CO排出量削減効果、または、エネルギコスト削減効果を指標として、コージェネレーション装置の運転制御を行うことができ、結果として、全ての運転領域において、エネルギ消費量削減、CO排出量削減、または、エネルギコスト削減を図ることができる。
本発明に係るコージェネレーション装置(以下、適宜「本発明装置」という。)の実施の形態につき、図面に基づいて説明する。
図1に示すように、本発明装置1は、都市ガス(外部から供給される燃料に相当)を燃焼して回転エネルギを発生するガスエンジンやマイクロガスタービン等のエンジン2と、エンジン2の回転エネルギから第1の交流電力を発生する発電機3とからなる発電機ユニット4、発電機3が発生した第1の交流電力を所定の電圧と周波数の第2の交流電力に変換するインバータ5、エンジン2の排出する排熱を回収して熱負荷32に対して熱エネルギを供給する排熱回収装置6、インバータ5から出力される一部の電力を消費して排熱回収装置6に熱エネルギを供給する電気ヒータ7、インバータ5から外部に出力される正味の出力電力P1を電力負荷31と系統電源30との連系状態等に応じて制御する制御値を決定する出力制御手段8、及び、インバータ5の出力を制御する第1運転制御部9とエンジン2の回転数を制御する第2運転制御部10と電気ヒータ7の動作を制御する第3運転制御部11からなる運転制御手段12を備えて構成される。また、本発明装置1は、一例として、インバータ5の出力が系統電源30と系統連系して電力負荷31に対して電力供給する構成となっている。
インバータ3は、発電機3が発生した第1の交流電力を直流電力に変換するAC/DC変換部と、AC/DC変換部で変換された直流電力を系統電源30と同じ電圧と周波数の第2の交流電力に変換するDC/AC変換部と、DC/AC変換部で変換された第2の交流電力と系統電源30の交流電力とを連系接続する連系継電器等を備えて構成される。インバータ3は公知の回路構成をもって実現されるので詳細な説明は割愛する。
排熱回収装置6は、エンジン2の排出する排熱を熱交換により熱媒体(例えば水)を加熱して回収する熱交換器、貯湯槽、ガスボイラ等の補助熱源機等からなり、家庭内の浴槽、浴室、台所等への給湯、及び、各室の暖房用の循環給湯等の熱負荷32に対して、温水を媒体として熱エネルギを供給可能に構成されている。
出力制御手段8は、電力負荷31と系統電源30との連系状態を、インバータ5内及び外部に設置された電流計及び電圧計(図示せず)の計測値に基づいて判定し、その判定結果に基づいて、或いは、予め設定された運転計画に基づいて、本発明装置1の外部に出力する出力電力P1の制御値を決定する。例えば、系統電源30への逆潮流を行わずに、電力負荷31の変化に追従する場合は、本発明装置1の最大出力までは、電力負荷31の消費電力と出力電力P1が一致するように出力電力P1の制御値が設定される。
運転制御手段12の各制御部9〜11は、出力制御手段8が決定した出力電力P1の制御値に基づいて、後述する運転制御を実行する。以下、運転制御手段12の各制御部9〜11の制御動作について、3つの実施形態を説明する。
出力制御手段8及び運転制御手段12は、夫々の処理をソフトウェア的に実行することで実現され、全体は、例えばマイクロコンピュータ等のストアードプログラム方式のコンピュータシステムを応用して構成される。
〈第1実施形態〉
第1実施形態に係る運転制御は、専ら第1運転制御部9と第2運転制御部10によって実行される。図2に示すように、出力電力P1が、予め設定された第1閾値電力Pt1以上では、第1制御モードによる制御が、第1閾値電力Pt1未満では、第2制御モードによる制御が実行される。第1制御モードでは、出力電力P1とエンジン2の最適回転数Rxとの対応関係が予め設定されテーブル化或いは関数化されたものを使用して、第2運転制御部10が出力電力P1に対応する最適回転数Rxでエンジン2の回転数Rを制御する。また、第2制御モードでは、出力電力P1と最適回転数Rxとの対応関係において、出力電力P1が第1閾値電力Pt1のときの最適回転数Rx1に固定してエンジン2の回転数Rを制御する。第1制御モードと第2制御モードの何れの制御モードにおいても、第1運転制御部9は、出力電力P1が、出力制御手段8が決定した制御値と一致するようにインバータ5の出力を制御する。ここで、インバータ出力をP2とし、インバータ出力P2の一部であって本発明装置1の内部(例えば、発電機ユニット4の補機や上述の電気ヒータ7等)で消費される内部電力負荷P3とすると、出力電力P1は、P1=P2−P3で与えられる。従って、第1運転制御部9は、内部電力負荷P3を計測して、その計測値P3と出力電力P1の和となるように、インバータ出力P2を制御する。尚、内部電力負荷P3が既知の場合は、その既知の値を使用する。
次に、第1制御モードと第2制御モードの境界値である第1閾値電力Pt1及び出力電力P1と最適回転数Rxとの対応関係の導出方法について説明する。
本発明装置1または本発明装置1と同じ型式の同一機種を用いて、エンジン2の回転数Rを低回転から高回転(例えば、600rpm〜2800rpm)まで段階的に変化させて、複数通りの出力電力P1毎に、各回転数での本発明装置1の発電効率Yeと排熱回収効率Yhを実験により求める。発電効率Yeは、本発明装置1に対して投入された1次エネルギ(都市ガスの熱量)に対してインバータ5から出力され外部で有効に利用できる出力電力P1の比率で求められ、上述の如く、内部電力負荷P3は除外される。また、排熱回収効率Yhは、本発明装置1に対して投入された1次エネルギ(都市ガスの熱量)に対して、エンジン2から排出される排熱の回収熱で、排熱回収装置6での放熱分を差し引いた熱負荷32で有効に利用できる正味の熱出力の比率で与えられる。
エンジン2の出力は、エンジン2の回転数Rとトルクの積で与えられるため、一定のエンジン出力に対して、回転数とトルクの組み合わせが多数存在する。ここで、エンジン2の軸出力の効率だけを見ると、低回転・高トルクで運転した方が効率は良い。また、エンジン回転数Rと発電機3の出力電圧Vgの関係は、回転数にほぼ比例して出力電圧Vgが高くなる。例えば、回転数R=800rmpで140Vの場合は、回転数R=2400rmpで420Vとなる。ところで、インバータ5の変換効率は、発電機3の出力電圧Vgが所定電圧(例えば、350V)以上では、例えば95%程度の高効率を維持するものの、例えば300V以下では、発電機3の出力電圧Vgの低下とともにインバータ5の変換効率が急激に低下し、140V(回転数R=800rmp)では、約70%にまで低下する。エンジン2の軸出力は低回転域で高効率であるが、インバータ5の変換効率は高回転域で高効率となるため、総合的な発電効率Yeは、出力電力P1に応じて最適な回転数が異なることになる。
また、コージェネレーション装置としての本発明装置1の総合効率(Ye+Yh)は、同じ出力電力P1におけるエンジン回転数Rの変化に対して、発電効率Yeに比べて大きくは変化しない。従って、排熱回収効率Yhは、エンジン回転数Rに対して発電効率Yeとは逆の特性を示す。
さて、コージェネレーション装置は投入された1次エネルギ(都市ガスの熱量)に対して電力と熱エネルギの2つのエネルギを発生することから、コージェネレーション装置の性能評価の指標として、数1に示す目的関数Ixを用いて、同じ電力負荷と熱負荷に対して商用電源と補助熱源を用いて電力供給及び熱エネルギ供給を行った場合の性能と比較することができる。ここで、商用電源と補助熱源はコージェネレーション装置を使用しない場合の代替手段であり、仮に従来装置と呼ぶ。本発明装置1では、1次エネルギとして都市ガスを使用し、排熱回収装置6の補助熱源機としてガスボイラを想定しているので、従来装置の補助熱源も同じく都市ガスを燃料とするガスボイラを想定する。
(数1)
Ix=(Ke×Ye+Kh×Yh)×100 (%)
数1において、Keはコージェネレーション装置の発電効率と商用電源の発電効率を比較対照するための係数で、比較する性能に応じて設定が異なる。また、Khはコージェネレーション装置の排熱回収効率と従来装置の補助熱源(ガスボイラ)の熱効率を比較対照するための係数で、比較する性能に応じて設定が異なる。比較する性能とは、コージェネレーション装置の導入により改善しようとする対象目的の性能であり、例えば、エネルギ消費量削減、CO排出量削減、及び、エネルギコスト削減等が挙げられる。
例えば、エネルギ消費量削減を目的とした場合の性能比較では、数1に示す目的関数Ixの各係数Ke、Khは、夫々、火力発電所の効率0.4の逆数と一般的なガスボイラの熱効率0.88の逆数で与えられる。ここで、従来装置に比べてコージェネレーション装置の方が、電力と熱エネルギを総合して省エネルギである場合には、数1の目的関数Ixが100(%)を超える。従って、本発明装置1が従来装置と比べて所定の目的において高性能であるためには、Ix>100が条件となる。更に、この目的関数が全ての運転領域で最大値を取り得れば、当該所定の目的(例えば、エネルギ消費量削減)において最適運転がなされることになる。
ここで、エネルギ消費量削減を目的とした場合において、上記要領でエンジン2の回転数Rを段階的に変化させて、複数通りの出力電力P1毎に求められた発電効率Yeと排熱回収効率Yhを、数1の目的関数Ixに代入することで、複数通りの出力電力P1に対して回転数Rをパラメータとする目的関数Ixの特性を導出できる。例えば、図3に示すような特性が得られる。図3では、説明の簡単のために回転数Rとして、800、1200、1600、2000、2400、2800(rpm)の6通りの場合について示す。
本実施形態では、図3に示すように、出力電力P1が1500W以下では、回転数Rが1200rpmの場合に目的関数Ixが高くなり、出力電力P1が1500W以上では、出力電力P1の増大とともに、目的関数Ixが最大となるエンジン2の最適回転数Rxも高くなることが分かる。従って、出力電力P1に対して回転数Rをパラメータとする目的関数Ixの特性より、出力電力P1に対して目的関数Ixの最大値を与える最適回転数Rxの関係が求まるので、これを予めテーブル化或いは関数化しておき、上述の第1制御モードと第2制御モードにおけるエンジン2の回転数を制御に用いる。また、出力電力P1と最適回転数Rxの対応関係より、出力電力P1を減少させても、最適回転数Rxが減少しなくなる境界点の出力電力P1が、第1閾値電力Pt1となる。図3に示す例では、第1閾値電力Pt1は1500Wとなり、第2制御モードにおける固定回転数Rx1は1200rpmとなる。
出力電力P1の低出力領域において出力電力P1を減少させても、最適回転数Rxが減少しなくなるのは、上述のように、エンジン回転数Rを低下させるとインバータ5の変換効率の低下が顕著になることと、排熱回収効率Yhにおいて、エンジン回転数Rに関係なく排熱回収装置6からの一定量の放熱が存在するため、エンジン回転数Rを低下させると排熱回収効率Yhも実質的に低下することが原因するものと考えられる。
〈第2実施形態〉
第2実施形態に係る運転制御は、専ら第1運転制御部9と第3運転制御部11によって実行される。図4に示すように、出力電力P1が、予め設定された第2閾値電力Pt2以上では、第3制御モードによる制御が、第2閾値電力Pt2未満では、第4制御モードによる制御が実行される。第3制御モードでは、第1運転制御部9がインバータ5の出力P2を出力電力P1に応じて可変にして制御する。具体的には、第1運転制御部9は、出力電力P1が、出力制御手段8が決定した制御値と一致し、P1=P2−P3の関係を維持するようにインバータ出力P2を制御する。また、第4制御モードでは、第1運転制御部9がインバータ5の出力を一定値P2xに固定し、第3運転制御部11が、電気ヒータ7を作動させて、出力電力P1と第2閾値電力Pt2の差分を消費するように制御する。従って、インバータ出力P2を一定値P2xに固定した状態で、出力電力P1が第2閾値電力Pt2より小さくなってくると、P1=P2x−P3の関係を維持するためには、内部電力負荷P3の消費電力を電気ヒータ7の作動によって増加させる必要が生じる。当該増加分は、(Pt2−P1)で与えられる。尚、本実施形態では、第2運転制御部10はエンジン2の回転数Rを一定値に固定して制御を行う場合を想定する。
次に、第3制御モードと第4制御モードの境界値である第2閾値電力Pt2の導出方法について説明する。
本発明装置1または本発明装置1と同じ型式の同一機種を用いて、複数の第2閾値電力Pt2の候補を選択して、複数通りの出力電力P1毎に、夫々の第2閾値電力Pt2に対応した第3制御モードまたは第4制御モードでのインバータ5及び電気ヒータ7の制御を行い、本発明装置1の発電効率Yeと排熱回収効率Yhを実験により求める。発電効率Yeと排熱回収効率Yhの定義は、第1実施形態で説明した通りであり、同じ要領で発電効率Yeと排熱回収効率Yhを測定する。
次に、出力電力P1及び第2閾値電力Pt2の各条件で発電効率Yeと排熱回収効率Yhが求まると、第1実施形態と同様に、数1の目的関数に代入することで、複数通りの出力電力P1に対して第2閾値電力Pt2をパラメータとする目的関数Ixの特性を導出できる。例えば、図5に示すような特性が得られる。図5では、説明の簡単のために第2閾値電力Pt2として、2000W、1000W、0Wの3通りの場合について示す。Pt2=2000Wの場合は、図5に示す第2閾値電力Pt2の範囲では、常時インバータ5の出力P2が、2000W+P3に固定され、第2閾値電力Pt2(=2000W)と出力電力P1の差分が電気ヒータ7で消費される(第4制御モード)。Pt2=1000Wの場合は、図5に示す第2閾値電力Pt2の範囲では、出力電力P1が1000W以上でインバータ出力P2が、P1=P2−P3の関係を維持すべく可変となり(第3制御モード)、出力電力P1が1000W未満でインバータ5の出力P2が、1000W+P3に固定され、第2閾値電力Pt2(=1000W)と出力電力P1の差分が電気ヒータ7で消費される(第4制御モード)。また、Pt2=0Wの場合は、図5に示す第2閾値電力Pt2の範囲では、常時インバータ出力P2が、P1=P2−P3の関係を維持すべく可変となり、電気ヒータ7は作動しない(第3制御モード)。
本実施形態では、図5に示すように、出力電力P1が1000W未満では、Pt2=1000W(第4制御モード)とPt2=0W(第3制御モード)を比較すると、Pt2=1000Wの方が、目的関数Ixが大きいことが分かる。つまり、第2閾値電力Pt2を1000Wとした場合に、出力電力P1が第2閾値電力Pt2より小さい場合に、第3制御モードより第4制御モードで制御する方が、目的関数Ixが増大し、本発明装置1をより高効率、省エネルギで運転できることになる。
更に、図5に示すように、出力電力P1が1000W以上では、Pt2=1000W(第3制御モード)とPt2=0W(第3制御モード)を比較すると、何れも第3制御モードでの制御となり、条件が同じになり目的関数Ixが一致する。これに対し、Pt2=2000W(第4制御モード)は、Pt2=1000W(第3制御モード)とPt2=0W(第3制御モード)より目的関数Ixが小さいことが分かる。ここで、第4制御モード領域では、出力電力P1と目的関数Ixは線形な特性となっている。
仮に、第2閾値電力Pt2の候補として、1000W〜2000Wの中間値を選択すると、出力電力P1が当該中間値以上では、第3制御モードでの制御となり、当該中間値未満では、第4制御モードでの制御となるが、その特性の傾きは、Pt2=2000WとPt2=1000Wと中間的な傾きとなり、出力電力P1が当該中間値未満の全領域で、必ずしも目的関数Ixが最大とはならない。つまり、Pt2=0W(第3制御モード)より目的関数Ixが小さい領域が存在する。更に、第2閾値電力Pt2の候補として、0W〜1000Wの中間値を選択すると、明らかに出力電力P1が1000W未満の領域で、目的関数Ixがより大きな第2閾値電力Pt2が存在する。従って、本実施形態では、図5に示すように、第2閾値電力Pt2は1000Wに設定し、出力電力P1が1000W以上で第3制御モードでの制御、出力電力P1が1000W未満で第4制御モードでの制御を夫々実行すると、出力電力P1の全領域で目的関数Ixを最適化可能な運転が可能となる。
以上を纏めると、第2閾値電力Pt2の設定は、複数の第2閾値電力Pt2の候補を選択して、複数通りの出力電力P1毎に、夫々の第2閾値電力Pt2に対応した第3制御モードまたは第4制御モードでのインバータ5及び電気ヒータ7の制御を行い、本発明装置1の発電効率Yeと排熱回収効率Yhを実験により求める。そして、発電効率Yeと排熱回収効率Yhを数1に代入して目的関数Ixを求め、複数通りの出力電力P1に対して第2閾値電力Pt2をパラメータとする目的関数Ixの特性を導出する。そして、得られた目的関数Ixの特性から、出力電力P1が第2閾値電力Pt2より小さい場合に、第3制御モードより第4制御モードで制御する方が、目的関数Ixが増大する第2閾値電力Pt2の最大値を抽出する。
出力電力P1の低出力領域では、発電効率Yeが極端に低下するが、発電機3の出力が一定の場合に、第3制御モードから第4制御モードに制御を切り替えると、インバータ5の出力増加に伴い発電機3の出力負荷が増大して、エンジン2の排熱回収による排熱回収効率Yhは減少するが、電気ヒータ7の加熱による排熱回収効率Yhがそれを上回って増加するため、目的関数Ixが増大する。従って、出力電力P1の低出力領域において、インバータ5の出力を一定値P2xに固定し、電気ヒータ7を作動させて、出力電力P1と第2閾値電力Pt2の差分を消費するように制御することで目的関数Ixが改善される。
〈第3実施形態〉
第3実施形態に係る運転制御は、第1運転制御部9と第2運転制御部10と第3運転制御部11によって実行される。図6に示すように、出力電力P1が、予め設定された第1閾値電力Pt1以上では、第1制御モードによる制御が、第1閾値電力Pt1未満で予め設定された第2閾値電力Pt2以上では、第5制御モードによる制御が、第2閾値電力Pt2未満では、第6制御モードによる制御が実行される。第1制御モードでは、出力電力P1とエンジン2の最適回転数Rxとの対応関係が予め設定されテーブル化或いは関数化されたものを使用して、第2運転制御部10が出力電力P1に対応する最適回転数Rxでエンジン2の回転数Rを制御する。第5及び第6制御モードでは、第2運転制御部10が出力電力P1と最適回転数Rxとの対応関係において、出力電力P1が第1閾値電力Pt1のときの最適回転数Rx1に固定してエンジン2の回転数Rを制御する。第1及び第5制御モードでは、第1運転制御部9は、出力制御手段8が決定した制御値と一致し、P1=P2−P3の関係を維持するようにインバータ出力P2を制御する。第6制御モードでは、第1運転制御部9がインバータ5の出力を一定値P2xに固定し、第3運転制御部11が、電気ヒータ7を作動させて、出力電力P1と第2閾値電力Pt2の差分を消費するように制御する。従って、インバータ出力P2を一定値P2xに固定した状態で、出力電力P1が第2閾値電力Pt2より小さくなってくると、P1=P2x−P3の関係を維持するためには、内部電力負荷P3の消費電力を電気ヒータ7の作動によって増加させる必要が生じる。当該増加分は、(Pt2−P1)で与えられる。
第3実施形態では、第1実施形態における第2制御モードを第2実施形態における第3制御モードと第4制御モードによって分割して、夫々第5制御モードと第6制御モードとしている。従って、第5制御モードによる制御は、第2及び第3制御モードの制御を同時に実行することになり、第6制御モードによる制御は、第2及び第4制御モードの制御を同時に実行することになる。従って、本実施形態では、上記第1実施形態と第2実施形態の特徴を兼ね備えることになり、出力電力P1の全領域で、目的関数Ixの最適化がより一層図れることになる。
第1制御モードと第5制御モードの境界値である第1閾値電力Pt1、第5制御モードと第6制御モードの境界値である第2閾値電力Pt2、及び、出力電力P1と最適回転数Rxとの対応関係の導出方法は、夫々第1実施形態及び第2実施形態で説明したものと同じであり、重複する説明は割愛する。
以下に、別の実施形態につき説明する。
〈1〉上記第1または第3実施形態では、運転制御手段12が運転制御モードの判定に使用する第1閾値電力Pt1は、数1に示す目的関数Ixに基づいて設定された1つの値を使用する場合を説明した。しかし、目的関数Ixの各係数Ke、Khは、エネルギ消費量削減を目的とした場合の性能比較では、夫々、火力発電所の効率0.4の逆数と一般的なガスボイラの熱効率0.88の逆数で与えられる。従って、時間帯によって商用電源の発電設備が変わる場合には、例えば、夏期の昼間の電力ピーク時間帯には、老朽火力発電所も稼働状態となるため、効率が0.4から0.35程度に低下するので、係数Keが大きくなり目的関数Ixの計算結果が変わる。この結果、時間帯に適合した第1閾値電力Pt1を予め導出しておき、運転制御手段12が時間帯を識別して、適切な第1閾値電力Pt1を選択して使用するのも好ましい実施の形態である。更に、出力電力P1と最適回転数Rxとの対応関係についても、時間帯に適合した対応関係を予め導出しておき、運転制御手段12が時間帯を識別して、適切な第1閾値電力Pt1と対応関係を選択して使用する。
また、ガスボイラの熱効率は、給湯需要と暖房需要で異なる。つまり、給湯需要では、例えば加熱温度範囲が水温から42℃前後であり、暖房需要では、例えば加熱温度範囲が60℃から80℃であるので、給湯需要に対する効率が0.88に対して、暖房需要に対する効率は0.8に下がるので、排熱回収装置6で回収された排熱の利用形態(給湯、暖房の割合)によって係数Khが変化し目的関数Ixの計算結果が変わる。また、暖房需要に対する効率は、使用する機器の暖房効率が暖房熱負荷量によって変化する場合がある。例えば、定格運転(出力5kW)では、効率が0.8であるところ、部分負荷運転(出力2kW)では、効率が0.75に低下する場合等において、係数Khが変化し目的関数Ixの計算結果が変わる。この結果、排熱回収装置6で回収された排熱の種々の利用形態(給湯・暖房の割合、暖房負荷状態)に適合した第1閾値電力Pt1を、予め複数通り導出しておき、運転制御手段12が当該利用形態を識別して、適切な第1閾値電力Pt1を選択して使用するのも好ましい実施の形態である。更に、出力電力P1と最適回転数Rxとの対応関係についても、当該利用形態に適合した対応関係を予め導出しておき、運転制御手段12が当該利用形態を識別して、適切な第1閾値電力Pt1と対応関係を選択して使用する。
〈2〉上記第2または第3実施形態では、運転制御手段12が運転制御モードの判定に使用する第2閾値電力Pt2は、数1に示す目的関数Ixに基づいて設定された1つの値を使用する場合を説明した。この場合も、上記別実施形態〈1〉と同様に、時間帯に適合した第2閾値電力Pt2を予め導出しておき、運転制御手段12が時間帯を識別して、適切な第2閾値電力Pt2を選択して使用するのも好ましい実施の形態である。
更に、排熱回収装置6で回収された排熱の種々の利用形態(給湯・暖房の割合、暖房負荷状態)に適合した第2閾値電力Pt2を、予め複数通り導出しておき、運転制御手段12が当該利用形態を識別して、適切な第2閾値電力Pt2を選択して使用するのも好ましい実施の形態である。
〈3〉上記第各実施形態において、エネルギ消費量削減を目的とした場合の目的関数Ixを用いた場合を説明したが、目的関数Ixの目的、つまり、性能比較の対象は、エネルギ消費量削減(省エネルギ)の他に、CO排出量削減やエネルギコスト削減であっても構わない。この場合、目的関数Ixの各係数Ke、Khが目的の違いに応じて変化する。
例えば、CO排出量削減が目的の場合には、同じ出力電力に対して、コージェネレーション装置と商用電源で効率が異なり、更に、単位1次エネルギ量に対するCO排出量が異なるため、火力発電所の効率0.4の逆数で与えられる係数Keをコージェネレーション装置と商用電源間の上記CO排出量の比で補正することで、CO排出量削減を目的とする目的関数Ixが得られる。尚、従来装置の補助熱源がガスボイラの場合は、1次エネルギが同じ都市ガスであるので、係数Khに対する補正は必要ない。
また、エネルギコスト削減が目的の場合には、同じ出力電力に対して、電力単価と、当該出力電力を発生するのに使用した都市ガスのガス料金の間に差があるので、係数Keは、火力発電所の効率の逆数に代えて、出力電力の単位電力量1kWh当りの電力単価を同単位電力量1kWh当りの都市ガス単価で除したものを使用する。尚、従来装置の補助熱源がガスボイラの場合は、1次エネルギが同じ都市ガスであるので、係数Khはそのまま変更せずにガスボイラの熱効率の逆数を使用する。
ここで、CO排出量削減やエネルギコスト削減が目的の場合についても、係数Keが時間帯によって異なり、係数Khが排熱回収装置6で回収された排熱の種々の利用形態(給湯、暖房の割合)によって異なるので、上記別実施形態〈1〉及び〈2〉と同様に、時間帯或いは当該利用形態に適合した第1閾値電力Pt1、第2閾値電力Pt2、出力電力P1と最適回転数Rxとの対応関係を予め導出しておき、運転制御手段12が時間帯を識別して、適切な第1閾値電力Pt1、第2閾値電力Pt2、出力電力P1と最適回転数Rxとの対応関係を選択して使用するのが好ましい。
〈4〉上記実施形態において、本発明装置1は、エンジン2と発電機3とからなる発電機ユニット4を備えたガスエンジン式のコージェネレーション装置を例に目的関数Ixを最適化可能な運転制御方法を説明したが、上記第2実施形態で説明した制御は、ガスエンジン式のコージェネレーション装置以外に、例えば、燃料電池式のコージェネレーション装置にも適用可能である。
〈5〉上記実施形態において、電気ヒータ7は、インバータ5の交流出力P2で電力供給される場合を説明したが、電気ヒータ7は、インバータ5の内部電力、例えば、AC/DC変換部で変換された直流電力の一部を用いて電力供給する構成であっても構わない。
〈6〉上記実施形態において、出力電力P1、エンジン回転数R、最適回転数Rx、第1閾値電力Pt1、第2閾値電力Pt2、目的関数Ix、各係数Ke、Kh等の値は、一例を参考に示したものであり、上記実施形態の値に限定されるものではない。
また、目的関数Ixとして、数1に示すコージェネレーション装置の発電効率Yeと排熱回収効率Yhの線形和で表される場合を示したが、数1に示すIxの逆数を目的関数として用いても構わない。この場合、目的関数を最小化することで、所定の目的に対して最適化がなされる。
本発明に係るコージェネレーション装置の一実施形態を示すブロック構成図 本発明に係るコージェネレーション装置の第1実施形態に係る運転制御を模式的に示す図 回転数Rをパラメータとする出力電力P1と目的関数Ixの関係を示す特性図 本発明に係るコージェネレーション装置の第2実施形態に係る運転制御を模式的に示す図 第2閾値電力Pt2をパラメータとする出力電力P1と目的関数Ixの関係を示す特性図 本発明に係るコージェネレーション装置の第3実施形態に係る運転制御を模式的に示す図
符号の説明
1: 本発明に係るコージェネレーション装置
2: エンジン
3: 発電機
4: 発電機ユニット
5: インバータ
6: 排熱回収装置
7: 電気ヒータ
8: 出力制御手段
9: 第1運転制御部
10: 第2運転制御部
11: 第3運転制御部
12: 運転制御手段
30: 系統電源
31: 電力負荷
32: 熱負荷
Ix: 目的関数
P1: 出力電力
P2: インバータ出力
P3: 内部電力負荷
Pt1: 第1閾値電力
Pt2: 第2閾値電力
R: エンジン回転数
Rx: 最適回転数

Claims (8)

  1. 外部から供給される燃料を使用して回転エネルギを発生するエンジンと、前記エンジンの回転エネルギから第1の交流電力を発生する発電機と、前記第1の交流電力を所定の電圧と周波数の第2の交流電力に変換するインバータと、前記エンジンの排出する排熱を回収する排熱回収装置とを備えてなるコージェネレーション装置であって、
    前記インバータから外部に出力される出力電力が予め設定された第1閾値電力以上の場合は、前記エンジンの回転数を前記出力電力に応じて制御する第1制御モードで制御を行い、前記出力電力が前記第1閾値電力未満の場合は、前記エンジンの回転数を一定値に固定し、前記インバータの出力を可変にして制御する第2制御モードで制御を行う運転制御装置を備え、
    前記出力電力が前記第1閾値電力未満では、同じ電力負荷と熱負荷に対して商用電源と補助熱源を用いた場合と比較したコージェネレーション装置の所定の目的に対する性能を表す目的関数が、前記エンジンの回転数仮に前記出力電力に応じて可変に制御した場合と比較して増大することを特徴とするコージェネレーション装置。
  2. 前記運転制御装置は、前記エンジンの回転数を前記第1制御モードで制御する場合、前記出力電力に応じて予め設定された回転数に制御し、
    前記予め設定された回転数は、前記出力電力を出力可能な複数の回転数候補の中から前記目的関数が最大となる回転数を選択して決定されることを特徴とする請求項1に記載のコージェネレーション装置。
  3. 外部から供給される燃料を使用して第1の電力を発生する発電機ユニットと、前記第1の電力を所定の電圧と周波数の第2の交流電力に変換するインバータと、前記発電機ユニットの排出する排熱を回収する排熱回収装置とを備えてなるコージェネレーション装置であって、
    前記インバータから外部に出力される出力電力が予め設定された第2閾値電力以上の場合は、前記インバータの出力を前記出力電力に応じて可変にして制御する第3制御モードで制御を行い、前記出力電力が前記第2閾値電力未満の場合は、前記インバータの出力を一定値に固定し、前記出力電力と前記第2閾値電力の差分を内蔵の電気ヒータで消費するように制御する第4制御モードで制御を行う運転制御装置を備え、
    前記出力電力が前記第2閾値電力より小さい場合に、前記第3制御モードより前記第4制御モードで制御する方が、同じ電力負荷と熱負荷に対して商用電源と補助熱源を用いた場合と比較したコージェネレーション装置の所定の目的に対する性能を表す目的関数が増大することを特徴とするコージェネレーション装置。
  4. 前記運転制御装置が、前記出力電力が前記第1閾値電力より小さい所定の第2閾値電力以上で前記第1閾値電力未満の場合は、前記エンジンの回転数を一定値に固定し、前記インバータの出力を前記出力電力に応じて可変にして制御する第5制御モードで制御を行い、前記第2閾値電力未満では、前記エンジンの回転数を一定値に固定し、且つ、前記インバータの出力を一定値に固定し、前記出力電力と前記第2閾値電力の差分を内蔵の電気ヒータで消費するように制御する第6制御モードで制御を行い、
    前記出力電力が前記第2閾値電力より小さい場合に、前記第5制御モードより前記第6制御モードで制御する方が、前記目的関数が増大することを特徴とする請求項1または2に記載のコージェネレーション装置。
  5. 前記第1閾値電力の設定が、前記排熱回収装置で回収された排熱の利用形態と時間帯の少なくとも何れか一方に応じて変更可能であることを特徴とする請求項1、2または4に記載のコージェネレーション装置。
  6. 前記第2閾値電力の設定が、前記排熱回収装置で回収された排熱の利用形態と時間帯の少なくとも何れか一方に応じて変更可能であることを特徴とする請求項3または4に記載のコージェネレーション装置。
  7. 前記目的関数が前記コージェネレーション装置の発電効率と排熱回収効率の線形和で表されることを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載のコージェネレーション装置。
  8. 前記目的関数の前記目的が前記コージェネレーション装置によるエネルギ消費量削減、CO排出量削減、エネルギコスト削減の内の1つであることを特徴とする請求項1〜7の何れか1項に記載のコージェネレーション装置。
JP2004079916A 2004-03-19 2004-03-19 コージェネレーション装置 Expired - Fee Related JP4371868B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004079916A JP4371868B2 (ja) 2004-03-19 2004-03-19 コージェネレーション装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004079916A JP4371868B2 (ja) 2004-03-19 2004-03-19 コージェネレーション装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005264850A JP2005264850A (ja) 2005-09-29
JP4371868B2 true JP4371868B2 (ja) 2009-11-25

Family

ID=35089664

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004079916A Expired - Fee Related JP4371868B2 (ja) 2004-03-19 2004-03-19 コージェネレーション装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4371868B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4592025B2 (ja) * 2004-09-17 2010-12-01 本田技研工業株式会社 コジェネレーション装置
JP5868170B2 (ja) * 2011-12-28 2016-02-24 大阪瓦斯株式会社 コージェネレーションシステム及びその制御方法
CN112968479B (zh) * 2021-03-12 2022-10-21 全球能源互联网集团有限公司 考虑p2x变工况特性的电力系统调度运行方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005264850A (ja) 2005-09-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4543217B2 (ja) 系統情報監視システム
US8263276B1 (en) Startup power control in a fuel cell system
JP2006274868A (ja) ガスタービン発電機の運転制御装置
JP2008107000A (ja) 空調・発電装置及びその制御方法
WO2016117236A1 (ja) 発電システム、発電制御方法およびプログラム
JP3640686B2 (ja) コージェネレーションシステム
JP4371868B2 (ja) コージェネレーション装置
JP4545069B2 (ja) コージェネレーションシステム及び制御装置
CN113659598A (zh) 一种基于电力和燃气互补控制的混合供能控制方法和系统
JP2004327160A (ja) 燃料電池コージェネレーションシステム
JP5295694B2 (ja) 燃料電池システムとその運転方法
JP4889214B2 (ja) コージェネレーションシステム
JP6584774B2 (ja) 電力制御システム、電力制御装置及び電力制御方法
JP4180042B2 (ja) コージェネレーションシステム
JP2007291985A (ja) コージェネレーション装置
JP4684119B2 (ja) 設置台数推定システム及びコージェネレーションシステムの制御装置
JP2004186081A (ja) コジェネレーションシステムおよびその運転方法
JP2019092235A (ja) 発電制御装置
KR100987453B1 (ko) 발전시스템의 제어방법
JP7369634B2 (ja) 分散型電源装置
Krishna et al. Optimal sizing and operational strategies for diesel engine driven CCHP system
Kim et al. A study on a multi-input/output power supply system that can improve energy operation efficiency and reduce greenhouse gas emissions in small ship
JP5643709B2 (ja) コージェネレーションシステム
JP4180041B2 (ja) コージェネレーションシステム
JP2005278232A (ja) 発電システム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070117

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090302

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090407

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090525

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090901

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090901

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120911

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120911

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150911

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees