JP4371062B2 - 電力系統インピーダンスの推定方法及び装置 - Google Patents

電力系統インピーダンスの推定方法及び装置 Download PDF

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Description

本発明は、電力系統インピーダンスの推定方法及び装置に関する。
現状では、電力系統インピーダンス(以下、単に系統インピーダンスという)の大きな変化、またはそれと等価な現象を検出(推定)する技術は存在するが、精度良く推定する技術は存在しない。系統インピーダンスの大きな変化を検出(推定)する技術として、例えば、電力系統側の停電を検出する装置(単独運転検出装置)がある。この装置は、各種の検出手法を用いて系統側遮断機の開放つまり停電を検出するものであるが、この検出手法の1つとして小容量の次数間高調波を系統側に注入することによって系統側遮断機の開放による系統インピーダンスの変化を検出するものである。
また、系統インピーダンスの大きな変化とそれと等価な現象を検出(推定)する技術としては、例えば同じく単独運転検出装置のうち、検出手法として、有効電力または無効電力を変動させて電圧変動または周波数変動が一定の閾値を越えるか否かを判定し、単独運転を検出するものがある(特許文献1)。
特開2003−180036号公報
ところで、上記従来技術は、系統インピーダンスの大きな変化またはそれと等価な現象を検出するものであり、系統側遮断機の開放の有無を検出することはできても、他に有効な応用が考えられない。本発明者等は、系統インピーダンスを精度良く推定する技術には様々な応用が考えられると考え、電力関連技術として様々な応用が期待される基礎技術として本発明を出願する。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、系統インピーダンスを精度良く推定することを目的とするものである。
上記目的を達成するために、本発明では、電力系統インピーダンス推定方法に係わる第
1の解決手段として、負荷に電力を供給する既存の電力系統との連系点に有効電力P
び無効電力Qを出力し、前記有効電力P及び/あるいは無効電力Qを意図的に変動させた時の前記連系点の電圧の実効値V(連系点電圧)及び前記有効電力P及び無効電力Qを時系列的に順次検出し、前記連系点電圧Vの電圧変動ΔV、前記負荷が消費する負荷電力P+jQ、前記既存の電力系統の電力系統インピーダンスR+jXからなる下記関係式(1)に、時系列的な複数時刻について検出された前記連系点電圧Vの電圧変動ΔV、有効電力P及び無効電力Qを各々代入して得られた連立方程式を解くことにより前記電力系統インピーダンスR+jXを推定する、という手段を採用する。
Figure 0004371062
また、電力系統インピーダンス推定方法に係わる第2の解決手段として、上記第1の解決手段において、複数の連系点において同時に電力系統インピーダンスR+jXを推定する場合には、前記連系点電圧V、有効電力P及び無効電力Qを各連系点でそれぞれ異なる時刻に検出する、という手段を採用する。
また、電力系統インピーダンス推定方法に係わる第3の解決手段として、上記第1または2の解決手段において、連系点電圧Vをノイズ除去用フィルタに通した値に基づいて電力系統インピーダンスR+jXを推定する、という手段を採用する。
また、電力系統インピーダンス推定方法に係わる第4の解決手段として、上記第1ま
たは2の解決手段において、時系列的に複数取得した電力系統インピーダンスR+jXの
推定値を一定個数平均演算した値を最終的な推定値とする、という手段を採用する。
また、電力系統インピーダンス推定方法に係わる第5の解決手段として、負荷に電力を
供給する既存の電力系統との連系点に有効電力P及び無効電力Qを出力し、前記無効
電力Qを第1の周期で変動させた場合における前記連系点電圧Vの周波数成分の内、前
記第1の周期に対応する周波数成分に基づいて前記既存の電力系統の電力系統インピーダ
ンスR+jXの虚部Xを求め、前記有効電力Pを第2の周期で変動させた場合における
前記連系点電圧Vの周波数成分の内、前記第2の周期に対応する周波数成分に基づいて電
力系統インピーダンスR+jXの実部Rを求める、という手段を採用する。
また、電力系統インピーダンス推定方法に係わる第6の解決手段として、上記第5の
解決手段において、複数の連系点において同時に電力系統インピーダンスR+jXを推定
する場合には、各連系点でそれぞれ異なった周期で無効電力Q及び有効電力Pを変動
させる、という手段を採用する。
また、電力系統インピーダンス推定方法に係わる第7の解決手段として、上記第1〜6
いずれかの解決手段において、電力系統インピーダンスR+jXの前回値と今回値との差
が所定の範囲を超えた場合は、前記既存の電力系統の構成が変化したと判定する、という
手段を採用する。
また、電力系統インピーダンス推定方法に係わる第8の解決手段として、上記第1の解決手段において、既存の電力系統に接続された負荷の変動によって前記負荷に流れる無効電流ΔIの値が既知の場合には、負荷に電力を供給する既存の電力系統との連系点の電圧(連系点電圧V)を検出し、前記連立方程式を解くことにより前記電力系統インピーダンスR+jXを求めることに加えて、前記無効電流ΔIと前記連系点電圧Vの変動ΔVとの関係式X=ΔV/ΔIによって電力系統インピーダンスR+jXの虚部Xを求める、という手段を採用する。
一方、本発明では、電力系統インピーダンス推定装置に係わる第1の解決手段として、
負荷に電力を供給する既存の電力系統との連系点に有効電力P及び無効電力Qを出力する電力発生手段と、前記有効電力P及び/あるいは無効電力Qを意図的に変動させた時の前記連系点の電圧の実効値V(連系点電圧)及び前記有効電力P及び無効電力Qを時系列的に順次検出する検出手段と、前記連系点電圧Vの電圧変動ΔV、前記負荷が消費する負荷電力P+jQ、前記既存の電力系統の電力系統インピーダンスR+jXからなる上記関係式(1)に、時系列的な複数時刻について検出された前記連系点電圧Vの電圧変動ΔV、有効電力P及び無効電力Qを各々代入して得られた連立方程式を解くことにより前記電力系統インピーダンスR+jXを推定する演算処理手段とを具備する、という手段を採用する。
また、電力系統インピーダンス推定装置に係わる第2の解決手段として、上記第1の解決手段において、複数の電力系統インピーダンス推定装置が各々の連系点で電力系統インピーダンスR+jXを推定する場合に対応し、検出手段は、他の電力系統インピーダンス推定装置における連系点電圧V、有効電力P及び無効電力Qの検出時刻と異なる時刻に連系点電圧V、有効電力P及び無効電力Qを検出する、という手段を採用する。
また、電力系統インピーダンス推定装置に係わる第3の解決手段として、上記第1または2の解決手段において、演算処理手段は、連系点電圧Vをノイズ除去用フィルタに通した値に基づいて電力系統インピーダンスR+jXを推定する、という手段を採用する。
また、電力系統インピーダンス推定装置に係わる第4の解決手段として、上記第1また
は2の解決手段において、演算処理手段は、時系列的に複数取得した電力系統インピー
ダンスR+jXの推定値を一定個数平均演算した値を最終的な推定値とする、という手段
を採用する。
また、電力系統インピーダンス推定装置に係わる第5の解決手段として、負荷に電力を
供給する既存の電力系統との連系点に有効電力P及び無効電力Qを出力する電力発生
手段と、前記有効電力P及び無効電力Qの周期を意図的に変動させた時の前記連系点
電圧Vを検出する検出手段と前記無効電力Qを第1の周期で変動させた場合における前
記連系点電圧Vの周波数成分の内、前記第1の周期に対応する周波数成分に基づいて前記
既存の電力系統の電力系統インピーダンスR+jXの虚部Xを求め、また、前記有効電力
を第2の周期で変動させた場合における連系点電圧Vの周波数成分の内、前記第2の
周期に対応する周波数成分に基づいて電力系統インピーダンスR+jXの実部Rを求める
演算処理手段とを具備する、という手段を採用する。
また、電力系統インピーダンス推定装置に係わる第6の解決手段として、上記第5の解
決手段において、複数の電力系統インピーダンス推定装置が各々の連系点で電力系統インピーダンスR+jXを推定する場合に対応し、演算処理手段は、他の電力系統インピーダ
ンス推定装置における周期とは異なる周期で無効電力Q及び有効電力Pを変動させる、という手段を採用する。
また、電力系統インピーダンス推定装置に係わる第7の解決手段として、上記第1〜6
いずれかの解決手段において、演算処理手段は、電力系統インピーダンスR+jXの前回値と今回値との差が所定の範囲を超えた場合は、前記既存の電力系統の構成が変化したと判定する、という手段を採用する。
また、電力系統インピーダンス推定装置に係わる第8の解決手段として、上記第1の解決手段において、既存の電力系統に接続された負荷の変動によって前記負荷に流れる無効電流ΔIの値が既存の場合には、前記検出手段は、前記負荷に電力を供給する既存の電力系統との連系点の電圧(連系点電圧V)を検出し、前記演算処理手段は、前記連立方程式を解くことにより前記電力系統インピーダンスR+jXを求めることに加えて、前記無効電流ΔIと前記連系点電圧Vの変動ΔVとの関係式X=ΔV/ΔIによって電力系統インピーダンスR+jXの虚部Xを求める、という手段を採用する。
本発明によれば、負荷に電力を供給する既存の電力系統に連系して電力系統インピーダンスZを推定する電力系統インピーダンス推定装置が、自己の出力する有効電力P及び無効電力Qを変動させ、上記有効電力P及び無効電力Qの変動に起因する連系点電圧Vの変動ΔVから電力系統インピーダンスZを求める場合に、負荷変動及び計測ノイズによる影響及び複数の電力系統インピーダンス推定装置間の相互干渉を排除するので電力系統インピーダンスZを精度良く推定することができる。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
〔第1実施形態〕
図1は、本発明の第1実施形態に係わる電力系統インピーダンス推定装置(以下系統インピーダンス推定装置という)のブロック図である。なお、図1において系統インピーダンス推定装置は既存の電力系統と連系点において連系しているものである。
図1において、符号Sは配電用変電所、Cは配電線、Lは負荷、Aは系統インピーダンス推定装置である。配電用変電所S及び配電線Cは既存の電力系統を構成しており、負荷Lに電力を供給する。系統インピーダンス推定装置Aは、連系点において上記配電線Cと接続しており、連系点から見た既存の電力系統のインピーダンス、すなわち系統インピーダンスZ=R+jXを推定するものである。
系統インピーダンス推定装置Aは、主な機能構成要素として電圧計1、電流計2、検出電力演算部3、演算制御部4、記憶部5、電力発生部6及び演算結果出力部7を備えている。電圧計1は、配電線Cの連系点における電圧の瞬時値を検出して検出電力演算部3に出力する。電流計2は、電力発生部6が連系点に出力する出力電流の瞬時値を検出して検出電力演算部3に出力する。
検出電力演算部3は、上記電圧計1から入力された連系点の電圧瞬時値及び上記電流計2から入力された出力電流瞬時値に基づいて電力発生部6から連系点に出力される出力電力(つまり有効電力P及び無効電力Q)を演算し、検出電力として演算制御部4に出力すると共に、電圧計1から入力された連系点の電圧瞬時値に基づいて当該連系点の電圧の実効値演算を行い、連系点電圧の実効値(連系点電圧V)として演算制御部4に出力する。
演算制御部4は、検出電力演算部3から入力される検出電力(有効電力P及び無効電力Q)と連系点電圧Vとを記憶部5に出力して記憶させる一方、当該記憶部5に記憶さ
れた連系点電圧Vと有効電力P及び無効電力Qとに基づいて電力制御信号を生成して電力発生部6を制御する。この電力制御信号は、電力発生部6が連系点に出力する有効電力Pと無効電力Qとを個別に制御するものである。
詳細は後述するが、演算制御部4は、所定の系統インピーダンス推定方法に基づいて電力発生部6に対して有効電力P及び無効電力Qを意図的に変動させる電力制御信号を出力し、その有効電力P及び無効電力Qの変動によって生じる連系点電圧Vの変動に基づいて系統インピーダンスZを推定する。また、演算制御部4は、系統インピーダンスZの推定値を演算結果出力部7へ出力する。演算結果出力部7は、上記推定値を推定結果として外部へ出力する。
ここで、系統インピーダンス推定装置Aの機能構成要素のうち、電力発生部6は電力発生手段であり、また電圧計1、電流計2及び検出電力演算部3は検出手段を構成し、演算制御部4及び記憶部5は演算処理手段を構成している。
次に、系統インピーダンス推定装置Aの動作について詳しく説明する。
図1において、系統インピーダンスZを「R+jX」、配電用変電所Sの出力電圧を
「E」、系統インピーダンス推定装置Aから出力される電力を「P+jQ」、また連系点から負荷Lが消費する負荷電力を「P+jQ」とする。負荷電力P+jQのうち、「P」は負荷実効電力を、また「Q」は負荷無効電力をそれぞれ示している。
上記のような各値を変数あるいは定数として用いると連系点電圧Vの変動ΔVについて以下の近似式(1)が成立する。
ΔV=E−V
=R(P−P)+X(Q−Q) (1)
すなわち、系統インピーダンス推定装置Aから出力される有効電力P及び無効電力Qを意図的に変化させ、その時の連系点における電圧Vを検出し、連系点電圧Vの変動ΔVを検出すれば、上記関係式(1)の連立方程式を解くことにより系統インピーダンスZを求めることができる。この系統インピーダンス推定方法を以下では瞬時変動法と呼ぶ。
[瞬時変動法]
演算制御部4は、負荷電力P+jQが変動しないような比較的短期間内の3時刻t1、t2、t3について、有効電力Pを指定値PG1〜PG3に設定し、無効電力Qを指定値QG1〜QG3に設定させる電力制御信号を電力発生部6に出力し、このときの連系点電圧V〜V、有効電力PG1〜PG3及び無効電力QG1〜QG3を検出電力演算部3から取得する。そして、演算制御部4は、これら連系点電圧V〜V、有効電力PG1〜PG3及び無効電力QG1〜QG3を上式(1)に代入して得られる連立方程式(2)〜(4)を解くことにより系統インピーダンスZの実部R及び虚部Xを求める。
E−V=R(P−PG1)+X(Q−QG1) (2)
E−V=R(P−PG2)+X(Q−QG2) (3)
E−V=R(P−PG3)+X(Q−QG3) (4)
式(3)から式(2)を引くことにより下式(5)が得られ、また式(4)から式(2)を引くことにより下式(6)が得られる。
−V=R(PG1−PG2)+X(QG1−QG2) (5)
−V=R(PG1−PG3)+X(QG1−QG3) (6)
ここで、ΔP=PG1−PG2、ΔP=PG1−PG3、ΔQ=QG1−QG2、ΔQ=QG1−QG3、またΔV=V−V、ΔV=V−Vと置くと、上式(5)、(6)は以下の行列式(7)として表される。
Figure 0004371062
そして、この行列式(7)から系統インピーダンスZの実部R及び虚部Xは下式(8)によって求められる。演算制御部4は、この式(8)に検出電力演算部3から取得される連系点電圧V〜V、有効電力PG1〜PG3及び無効電力QG1〜QG3を代入することにより系統インピーダンスZの実部R及び虚部Xを求める。
Figure 0004371062
上記のような瞬時変動法では、負荷Lの変動が無いとみなせる短期間について連系点電圧Vを検出する必要があるが、実際に電力系統に接続される負荷Lには、常時ある周期で変動しているものや、または瞬間的に変動するものが存在する。このような負荷Lが接続されている場合、連系点電圧Vの変動ΔVには、系統インピーダンス推定装置Aから出力された有効電力P及び無効電力Qに起因する連系点電圧の変動に加え、上記のような負荷Lの変動に起因する連系点電圧の変動が重畳することになり、結果として系統インピーダンスZの推定値に誤差が生じることになる。また、連系点電圧Vを検出する際の計測ノイズも系統インピーダンス推定値に誤差を生じる原因になる。
このような負荷Lの変動に起因する連系点電圧変動及び連系点電圧の計測ノイズの影響を除去するために、瞬時変動法を用いた系統インピーダンス推定時においては、有効電力P及び無効電力Qを変動させた時に検出する連系点電圧Vをローパスフィルタに通した値に基づいて系統インピーダンスZを推定する。これにより、高周波の負荷変動に起因する連系点電圧変動のみならず連系点電圧の計測ノイズの影響を除去し、系統インピーダンス推定値の誤差を軽減できる。
また、他の方法として、系統インピーダンス推定値を時系列データとして記憶部5に記憶しておき、それら時系列データの平均値を求め、その値を最終的な系統インピーダンスZの推定値として用いることによっても高周波の負荷変動に起因する連系点電圧変動のみならず連系点電圧の計測ノイズの影響を除去し、系統インピーダンス推定値の誤差を軽減できる。なお、系統インピーダンス推定値の時系列データにデジタルローパスフィルタをかけることで平均化処理を行っても良い。
一方、負荷Lの負荷変動が予めわかっている場合には、以下の方法により系統インピーダンスZの虚部Xの推定精度を上げることができる。
図1において、負荷L(ここでは誘導機とする)の起動時に生じる突入電流をΔIとする。ここで、負荷Lの起動時の突入電流ΔIは無効成分がほとんどであると考えると、上記突入電流ΔIによって生じる連系点電圧の変動ΔVを検出することで系統インピーダンスZの虚部XをX=ΔV/ΔIによって求めることができる。
従って、負荷Lの起動時の突入電流ΔIの値が予めわかっていれば、系統インピーダンス推定装置Aの記憶部5に突入電流値ΔIを記憶しておき、常時連系点電圧Vを検出して、突入電流ΔIに起因する電圧変動ΔVが検出された時に演算制御部4は記憶部5から突入電流値ΔIを読み出し、系統インピーダンスの虚部X=ΔV/ΔIを算出する。ここで突入電流ΔIに起因する電圧変動ΔVは、スパイク状の大きな電圧変動であるので、ある閾値を設定しておき、その閾値を超えた電圧変動ΔVを検出した場合に突入電流ΔIに起因する電圧変動ΔVと判断し、系統インピーダンスの虚部Xを算出する。
突入電流ΔIの値は負荷Lの定格容量の数倍に達し、突入電流ΔIによる連系点の電圧変動ΔVは系統インピーダンス推定装置Aによる有効電力P及び無効電力Qの出力による連系点電圧の変動幅よりはるかに大きいため、計測ノイズ等の外乱の影響を受けず、系統インピーダンスの虚部Xの推定精度を上げることができる。よって、瞬時変動法によって系統インピーダンスZ=R+jXを求めた場合、虚部Xについては、上記の方法で求めた虚部Xを用いることにより推定精度を上げることができる。
なお、このように突入電流ΔIによって生じるスパイク状の連系点電圧変動ΔVによって系統インピーダンスZの虚部Xを推定する場合、上記で説明したローパスフィルタを用いることはできない。従って、系統インピーダンスの実部Rを求める際には、瞬時変動法によって推定した実部Rを時系列データとして記憶しておき、その時系列データの平均値を実部Rの最終値とすることで実部Rについても精度の良い推定値とすることができる。
また、上述したような瞬時変動法に代えて、以下に説明する周期変動法を用いて系統インピーダンスZを求めても良い。
[周期変動法]
周期変動法によれば、処理が複雑になるものの、瞬時変動法で用いたようなローパスフィルタや平均化処理を行う必要がなく、外乱(負荷変動及び計測ノイズ)による連系点電圧Vの変動の影響を除去することが可能であり、精度良く系統インピーダンスZを求めることができる。
図2は、上記周期変動法の処理手順を示すフローチャートである。
この図に示すように、演算制御部4は、規定時刻になると(ステップS1)、有効電力Pを第1の周期で変動させる有効電力制御信号を電力発生部6に出力して連系点に出力される有効電力Pを第1の周期で変動させ(ステップS2)、このときの連系点電圧Vを検出電力演算部3から時系列的に順次取得する(ステップS3)。そして、演算制御部4は、この連系点電圧Vの時系列データをDFT(Discrete Fourier Transform)処理することにより、有効電力Pの変動周波数ωと同一周波数の成分V(ω)を抽出する(ステップS4)。ここで、連系点電圧Vに対する負荷電力P,Qの同一周波数成分による影響を無視できるとし、無効電力Qを当該期間中一定に保持しておけば、連系点電圧Vの時系列データについて抽出された上記同一周波数成分V(ω)は、有効電力Pの影響によるものだけとなるため、V(ω)≒R・Pとなる。演算制御部4は、このようにして抽出された有効電力Pの変動周波数と一致する連系点電圧Vの周波数成分V(ω)に基づいて系統インピーダンスZの実部Rを算出する(ステップS5)。
続いて、演算制御部4は、無効電力Qを第2の周期で変動させる無効電力制御信号を電力発生部6に出力して連系点に出力される無効電力Qを第2の周期で変動させ(ステップS6)、このときの連系点電圧Vを検出電力演算部3から時系列的に順次取得する(ステップS7)。そして、演算制御部4は、この連系点電圧Vの時系列データをDFT処理することにより、無効電力Qの変動周波数と同一周波数の成分を抽出し(ステップS8)、このように抽出した連系点電圧Vの周波数成分に基づいて系統インピーダンスZの虚部Xを算出する(ステップS9)。
そして、演算制御部4はステップS1〜S9の一連の処理が完了すると、処理をステップS1に戻し、次の規定時刻になると(ステップS1)、ステップS2以降の処理を繰り返すことにより所定時間間隔で系統インピーダンスZを推定する。このような周期変動法によれば、有効電力P及び無効電力Qの変動周波数に合致する周波数の連系点電圧Vを用いて系統インピーダンスZを推定するので、外乱を排除して系統インピーダンスZを精度良く推定することができる。
以上が本実施形態の系統インピーダンス推定装置Aの構成及び動作説明であるが、上記では説明の簡略化のため、既存の電力系統に1つの系統インピーダンス推定装置A及び負荷Lが接続されている場合について説明した。しかし、実際は図3に示すような複数の負荷に電力を供給する一般的な電力系統の系統インピーダンスZを推定する場合も考えられ、また、電力系統の様々な場所に系統インピーダンス推定装置Aが連系される場合もあり得る。
以下では、上記のような実際の電力系統において精度良く系統インピーダンスZを推定する方法について説明する。
図3において、符号Sは配電用変電所、C0は高圧配電線、T1は配電用変圧器(柱上変圧器)、C1は低圧配電線、A1、A2及びA3は系統インピーダンス推定装置、L1、L2及びL3は負荷である。
配電用変電所Sは高圧配電線C0を介して配電用変圧器T1の一次側に接続されている。高圧配電線C0は、上記配電用変電所Sから出力された高圧電力(例えば6600V)を配電用変圧器T1まで供給する。配電用変圧器T1は、高圧配電線C0を介して供給された高圧電力を例えば200Vの低圧電力に電圧変換し低圧配電線C1に供給する。低圧配電線C1は、配電用変圧器T1と負荷L1、L2及びL3との間に設けられており、低圧電力を負荷L1、L2及びL3に供給する。
ここで、上記配電用変電所S、高圧配電線C0、配電用変圧器T1、低圧配電線C1は、市中にツリー状またはネットワーク状に敷設された既存の電力系統を構成している。系統インピーダンス推定装置A1、A2及びA3は、それぞれ連系点1、2及び3において低圧配電線C1と接続されており、各連系点からみた既存の電力系統の系統インピーダンスZを推定する。図3では省略したが、高圧配電線C0には、配電用変圧器T1、低圧配電線C1、負荷L1、L2及びL3等で構成されるような低圧電力系統が複数接続されている。
このような構成の電力系統内で複数の系統インピーダンス推定装置A1、A2及びA3が同時に系統インピーダンス推定動作を行った場合には以下のような問題がある。
まず、系統インピーダンス推定装置A1、A2及びA3が瞬時変動法により系統インピーダンス推定動作を行った場合、各系統インピーダンス推定装置は負荷が一定とみなせる短期間の3つの時刻について有効電力P及び無効電力Qを意図的に変動させ、連系点1、2及び3での電圧変動ΔVを検出することになる。このような動作が同時に行われると、各連系点電圧の変動ΔVの値は、各系統インピーダンス推定装置が出力する有効電力P及び無効電力Qに起因する電圧変動が重畳することになり、各連系点からみた系統インピーダンス推定値に大きな誤差が生じることになる。
そこで、上記のような場合では、有効電力P及び無効電力Qを変動させる時刻を各系統インピーダンス推定装置間で異なるように設定する。例えば、各系統インピーダンス推定装置をオンラインで接続し、他の系統インピーダンス推定装置の有効電力P及び無効電力Qを変動させる時刻を検出して、その時刻が自己の系統インピーダンス推定装置と同じ時刻であれば、自立的に自己の有効電力P及び無効電力Qを変動させる時刻を変更するようにする。
このようにすれば、他の系統インピーダンス推定装置が有効電力P及び無効電力Qを変動させる時刻と同期することがなくなり、系統インピーダンス推定動作を行った系統インピーダンス推定装置自身の有効電力及び無効電力の変動に起因する連系点電圧変動のみを抽出することができる。その結果、系統インピーダンス推定値の誤差も軽減することができる。
一方、系統インピーダンス推定装置A1、A2及びA3が周期変動法により系統インピーダンス推定動作を行った場合にも、各系統インピーダンス推定装置が有効電力及び無効電力を周期的に変動させるため、変動周期が他の系統インピーダンス推定装置と一致した場合に系統インピーダンス推定値に大きな誤差が生じることになる。
そこで、このように系統インピーダンス推定装置が周期変動法により系統インピーダンス推定動作を行った場合、有効電力P及び無効電力Qを変動させる周期を各系統インピーダンス推定装置で異なるように設定する。例えば、上記同様に、各系統インピーダンス推定装置をオンラインで接続し、他の系統インピーダンス推定装置の有効電力P及び無効電力Qの変動周期を検出し、他の系統インピーダンス推定装置と変動周期が一致すれば自立的に自己の変動周期を変更するようにする。
このようにすれば他の系統インピーダンス推定装置による有効電力及び無効電力変動周期と一致することなく、系統インピーダンス推定動作を行った系統インピーダンス推定装置自身の有効電力及び無効電力変動周期に起因する連系点電圧のみを抽出することができるので、その結果、系統インピーダンス推定値の誤差も軽減することができる。
また、以上のような系統インピーダンス推定方法により推定した系統インピーダンスZは、電力系統の構成に大きな変化がなければ大きく変動をすることはない。従って、系統インピーダンス推定値に大きな変動があった場合、それを電力系統構成の変化と判定することができる。
具体的には、系統インピーダンス推定装置が一定期間毎に系統インピーダンスZを推定し、その推定値を時系列データとして記憶部5に記憶しておく。そして、系統インピーダンス推定値の今回値をZ=R+jXとし、前回値をZ=R+jXとすると、演算制御部4は実部R及び虚部Xのそれぞれについて今回値と前回値との差ΔR=R−R、ΔX=X−Xを求める。このΔR及びΔXが一定の範囲内であれば電力系統構成に変化無しと判定し、一定の値を超えれば電力系統構成に変化有りと判定する。なお、系統インピーダンスZの前回値として、それまで時系列データとして記憶していたn個の系統インピーダンス推定値の平均値を用いても良い。
以上のように本系統インピーダンス推定装置によれば、複数の系統インピーダンス推定装置間の相互干渉を排除して系統インピーダンスZを精度良く推定することが可能である。
また、このようにして求めた系統インピーダンスZによって、電力系統構成の変化を正確に把握することができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、例えば以下のような変形例が考えられる。
(1)上記のように複数の系統インピーダンス推定装置が同時に瞬時変動法により系統インピーダンスを推定する場合において、各系統インピーダンス推定装置で有効電力及び無効電力を変動させる時刻を異なるように設定する方法に変えて、その時刻を各系統インピーダンス推定装置毎に一定の周期でランダムに変更するようにしても良い。なお、この方法に加えて、系統インピーダンスZの推定値を2回連続して求め、その2つの推定値がある一定の誤差内で同じ値になることを確認する。このようにすれば、有効電力P及び無効電力Qを変動させる時刻が他の系統インピーダンス推定装置と一時的に一致した場合であっても、2回連続して一致する可能性は低いので、系統インピーダンスZが2回連続してある一定の誤差内で同じ値になれば、それは系統インピーダンス推定動作を行った系統インピーダンス推定装置自身の有効電力P及び無効電力Qの変動によって求められた系統インピーダンスZであると推定できる。
(2)また、上記のように複数の系統インピーダンス推定装置が同時に周期変動法により系統インピーダンスを推定する場合において、各系統インピーダンス推定装置間で有効電力P及び無効電力Qを変動させる周期を異なるように設定する方法に変えて、その有効電力P及び無効電力Qを変動させる周期をある一定の期間毎に各系統インピーダンス推定装置でランダムに変更するようにしても良い。なお、これらの方法により系統インピーダンスを推定する際、さらに周期を変更して系統インピーダンスを2回連続して求めるようにする。このようにすれば、有効電力P及び無効電力Qを変動させる周期が他の系統インピーダンス推定装置と一時的に一致した場合であっても、2回連続して一致する可能性は低いので、系統インピーダンスの推定値が2回連続して同じ値になれば、それは系統インピーダンス推定動作を行った系統インピーダンス推定装置自身の有効電力P及び無効電力Qの変動によって求められた系統インピーダンスZであると推定できる。また、電力系統電圧の周波数スペクトルを観測し、系統内に存在しない周波数成分で有効電力P及び無効電力Qを変動させて系統インピーダンスを推定しても良い。
本発明の第1実施形態に係わる系統インピーダンス推定装置のブロック図である。 本発明の第1実施形態における周期変動法の処理手順を示すフローチャートである。 本発明の系統インピーダンス推定装置が複数接続された既存の電力系統を示す図である。
符号の説明
S…配電用変電所、C…配電線、A…系統インピーダンス推定装置、L…負荷、1…電圧計、2…電流計、3…検出電力演算部、4…演算制御部、5…記憶部、6…電力発生部、7…演算結果出力部

Claims (16)

  1. 負荷に電力を供給する既存の電力系統との連系点に有効電力P及び無効電力Qを出力し、
    前記有効電力P及び/あるいは無効電力Qを意図的に変動させた時の前記連系点の電圧の実効値V(連系点電圧)及び前記有効電力P及び無効電力Qを時系列的に順次検出し、
    前記連系点電圧Vの電圧変動ΔV、前記負荷が消費する負荷電力P+jQ、前記既存の電力系統の電力系統インピーダンスR+jXからなる下記関係式(1)に、時系列的な複数時刻について検出された前記連系点電圧Vの電圧変動ΔV、有効電力P及び無効電力Qを各々代入して得られた連立方程式を解くことにより前記電力系統インピーダンスR+jXを推定する
    ことを特徴とする電力系統インピーダンス推定方法。
    Figure 0004371062
  2. 複数の連系点において同時に電力系統インピーダンスR+jXを推定する場合には、前記連系点電圧V、有効電力P及び無効電力Qを各連系点でそれぞれ異なる時刻に検出することを特徴とする請求項1記載の電力系統インピーダンス推定方法。
  3. 連系点電圧Vをノイズ除去用フィルタに通した値に基づいて電力系統インピーダンスR+jXを推定することを特徴とする請求項1または2記載の電力系統インピーダンス推定方法。
  4. 時系列的に複数個取得したR+jXの推定値から高周波で変動する成分を取り除く処理により得られた値を最終的な推定値とすることを特徴とする請求項1または2記載の電力系統インピーダンス推定方法。
  5. 負荷に電力を供給する既存の電力系統との連系点に有効電力P及び無効電力Qを出力し、
    前記無効電力Qを第1の周期で変動させた場合における前記連系点電圧Vの周波数成分の内、前記第1の周期に対応する周波数成分に基づいて前記既存の電力系統の電力系統インピーダンスR+jXの虚部Xを求め、
    前記有効電力Pを第2の周期で変動させた場合における前記連系点電圧Vの周波数成分の内、前記第2の周期に対応する周波数成分に基づいて電力系統インピーダンスR+jXの実部Rを求める
    ことを特徴とする電力系統インピーダンス推定方法。
  6. 複数の連系点において同時に電力系統インピーダンスR+jXを推定する場合には、各連系点でそれぞれ異なった周期で無効電力Q及び有効電力Pを変動させることを特徴とする請求項5記載の電力系統インピーダンス推定方法。
  7. 電力系統インピーダンスR+jXの前回値と今回値との差が所定の範囲を超えた場合は、前記既存の電力系統の構成が変化したと判定することを特徴とする請求項1〜6いずれかに記載の電力系統インピーダンス推定方法。
  8. 既存の電力系統に接続された負荷の変動によって前記負荷に流れる無効電流ΔIの値が既知の場合には、
    負荷に電力を供給する既存の電力系統との連系点の電圧(連系点電圧V)を検出し、前記連立方程式を解くことにより前記電力系統インピーダンスR+jXを求めることに加えて、前記無効電流ΔIと前記連系点電圧Vの変動ΔVとの関係式X=ΔV/ΔIによって電力系統インピーダンスR+jXの虚部Xを求める
    ことを特徴とする請求項1記載の電力系統インピーダンス推定方法。
  9. 負荷に電力を供給する既存の電力系統との連系点に有効電力P及び無効電力Qを出力する電力発生手段と、
    前記有効電力P及び/あるいは無効電力Qを意図的に変動させた時の前記連系点の電圧の実効値V(連系点電圧)及び前記有効電力P及び無効電力Qを時系列的に順次検出する検出手段と、
    前記連系点電圧Vの電圧変動ΔV、前記負荷が消費する負荷電力P+jQ、前記既存の電力系統の電力系統インピーダンスR+jXからなる上記関係式(1)に、時系列的な複数時刻について検出された前記連系点電圧Vの電圧変動ΔV、有効電力P及び無効電力Qを各々代入して得られた連立方程式を解くことにより前記電力系統インピーダンスR+jXを推定する演算処理手段と
    を具備することを特徴とする電力系統インピーダンス推定装置。
  10. 複数の電力系統インピーダンス推定装置が各々の連系点で電力系統インピーダンスR+jXを推定する場合に対応し、
    検出手段は、他の電力系統インピーダンス推定装置における連系点電圧V、有効電力P及び無効電力Qの検出時刻と異なる時刻に連系点電圧V、有効電力P及び無効電力Qを検出することを特徴とする請求項9記載の電力系統インピーダンス推定装置。
  11. 演算処理手段は、連系点電圧Vをノイズ除去用フィルタに通した値に基づいて電力系統インピーダンスR+jXを推定することを特徴とする請求項9または10記載の電力系統インピーダンス推定装置。
  12. 演算処理手段は、時系列的に複数取得した電力系統インピーダンスR+jXの推定値を
    一定個数平均値演算した値を最終的な推定値とすることを特徴とする請求項9または10記載の電力系統インピーダンス推定装置。
  13. 負荷に電力を供給する既存の電力系統との連系点に有効電力P及び無効電力Qを出力する電力発生手段と、
    前記有効電力P及び無効電力Qの周期を意図的に変動させた時の前記連系点電圧Vを検出する検出手段と
    前記無効電力Qを第1の周期で変動させた場合における前記連系点電圧Vの周波数成分の内、前記第1の周期に対応する周波数成分に基づいて前記既存の電力系統の電力系統インピーダンスR+jXの虚部Xを求め、また、前記有効電力Pを第2の周期で変動させた場合における連系点電圧Vの周波数成分の内、前記第2の周期に対応する周波数成分に基づいて電力系統インピーダンスR+jXの実部Rを求める演算処理手段と
    を具備することを特徴とする電力系統インピーダンス推定装置。
  14. 複数の電力系統インピーダンス推定装置が各々の連系点で電力系統インピーダンスR+jXを推定する場合に対応し、
    演算処理手段は、他の電力系統インピーダンス推定装置における周期とは異なる周期で無効電力Q及び有効電力Pを変動させることを特徴とする請求項13記載の電力系統インピーダンス推定装置。
  15. 演算処理手段は、電力系統インピーダンスR+jXの前回値と今回値との差が所定の
    範囲を超えた場合は、前記既存の電力系統の構成が変化したと判定することを特徴とする請求項9〜14いずれかに記載の電力系統インピーダンス推定装置。
  16. 既存の電力系統に接続された負荷の変動によって前記負荷に流れる無効電流ΔIの値が既存の場合には、
    前記検出手段は、前記負荷に電力を供給する既存の電力系統との連系点の電圧(連系点電圧V)を検出し、
    前記演算処理手段は、前記連立方程式を解くことにより前記電力系統インピーダンスR+jXを求めることに加えて、前記無効電流ΔIと前記連系点電圧Vの変動ΔVとの関係式X=ΔV/ΔIによって電力系統インピーダンスR+jXの虚部Xを求める
    ことを特徴とする請求項9記載の電力系統インピーダンス推定装置。
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