JP6613631B2 - 系統電圧上昇原因判別支援装置及び方法 - Google Patents

系統電圧上昇原因判別支援装置及び方法 Download PDF

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Description

本発明は、配電系統の系統電圧上昇が分散電源設備を有した需要家設備による系統電圧上昇か否かを判定する系統電圧上昇原因判別支援装置及び方法に関する。
電力の需要家において、太陽光発電設備、燃料電池、風力発電装置などの分散電源設備を設置し、分散電源設備を配電系統に連系させることによって分散電源設備の余剰電力を配電系統に供給し、再生可能エネルギーの有効活用を図っている。
例えば、太陽光発電設備(PV: Photovoltaic Power Generation System )は、大量に導入が進んでおり、太陽光発電設備の出力電力が需要家の使用機器の消費電力を上回るようになってきている。そうすると、太陽光発電設備が接続された配電系統への逆潮流が多くなるので系統電圧が上昇する。系統電圧が所定値(例えば、107V)を超えると、その系統に接続されている負荷に悪影響を及ぼすおそれがある。そこで、太陽光発電設備は出力抑制機能を有しており、系統電圧が 所定値を超えると出力抑制機能が動作し出力を抑制して系統電圧の上昇を抑制するようにしている。
配電系統への逆潮流による系統電圧の電圧上昇を抑制するものとして、発電量に比例させて売電電力量の閾値を設定し、売電電力量が閾値以下となるように配電系統への逆潮流を抑制することにより、需要家の経済的損失を低減しつつ、逆潮流電力を必要に応じて抑制するようにしたものがある(例えば、特許文献1参照)。また、有効電流出力を一定に保ちながら進相無効電流を流すことによって受電点の電圧上昇を抑制するようにしたものもある(例えば、特許文献2参照)。
特開2014−187876号公報 特許第3528879号公報
しかし、需要家が設置した太陽光発電設備の出力抑制機能が動作した場合、その動作の原因が太陽光発電設備の出力電力増加による系統電圧上昇ではなく、進相コンデンサの動作や配電系統の電圧調整範囲を超えた場合も考えられ、系統電圧上昇の主原因の特定が困難であった。
太陽光発電設備の出力電力増加による系統電圧上昇か否かを判断するには、系統解析ツールによる電圧上昇計算を行うことで判断することが可能であるが、その計算に用いる入力パラメータは設計値であるため、現実の数値と異なり、現場に即した所望の結果を得ることができない場合がある。また、算出結果の精度が悪いため、結果として電圧上昇の原因を精度良く判断することができないこともあった。
一方、太陽光発電設備の出力抑制機能の動作を抑制するには、柱上変圧器のタップ切り替えを行うことで、柱上変圧器の二次側出力電圧を低下させる対策も考えられるが、柱上変圧器から複数の需要家への引き込みがある場合は、他の需要家への供給電圧も低下する。これを避けるには、需要家ごとに柱上変圧器を設置する必要があるが、設計から設置までに日数を要し迅速な対応が困難となり、ループ切替を伴うと停電する課題があった。
本発明の目的は、系統電圧上昇の原因が需要家の分散電源設備の出力増加によるものか否かを簡易に特定できる系統電圧上昇原因判別支援装置及び方法を提供することである。
本発明に係る系統電圧上昇原因判別装置は、配電変圧器と分散電源設備の接続点との間に探査電力を注入する電力注入装置と、前記電力注入装置で探査電力を注入した状態で前記配電変圧器の二次側電圧を測定する第1電圧検出器と、前記電力注入装置で探査電力を注入した状態で前記電力注入装置の接続点の電圧を測定する第2電圧検出器と、前記第1電圧検出器で検出された前記配電変圧器の二次側電圧と前記第2電圧検出器で検出された前記電力注入装置の接続点の電圧との差電圧及び前記電力注入装置で注入した探査電力に基づいて前記配電変圧器と前記電力注入装置の接続点との間の線路定数を演算する線路定数演算手段とを備え、前記線路定数演算手段で演算した前記線路定数と前記分散電源設備の出力電力に基づいて前記分散電源設備の出力電力が増加しているときは配電系統の系統電圧上昇の原因が分散電源設備を有した需要家設備の出力電力によるものであると判別することを特徴とする。
本発明に係る系統電圧上昇原因判別方法は、配電変圧器と分散電源設備の接続点との間に探査電力を電力注入装置から注入し、前記電力注入装置で探査電力を注入した状態で測定した前記配電変圧器の二次側電圧と前記電力注入装置で探査電力を注入した状態で測定した前記電力注入装置の接続点の電圧との差電圧を演算し、演算した差電圧と前記電力注入装置で注入した探査電力とに基づいて前記配電変圧器と前記電力注入装置の接続点との間の線路定数を演算し、前記線路定数と前記分散電源設備の出力電力に基づいて前記分散電源設備の出力電力が増加しているときは配電系統の系統電圧上昇の原因が分散電源設備を有した需要家設備の出力電力によるものであると判別することを特徴とする。
本発明によれば、配電変圧器と分散電源設備の接続点との間に探査電力を電力注入装置から注入し、配電変圧器と電力注入装置の接続点との間の線路定数を演算するので、演算した線路定数と分散電源設備を有した需要家設備の出力電力とから、電圧上昇の原因が分散電源設備を有した需要家設備の出力電力によるものか否かを簡易に判別できる。
本発明の第1実施形態に係る系統電圧上昇原因判別装置を配電系統に適用した一例の構成図。 本発明の第1実施形態に係る系統電圧上昇原因判別装置の線路定数演算手段での線路抵抗や線路リアクタンスの求め方の説明図。 本発明の第1実施形態で配電変圧器と電力注入装置の接続点との間の線路抵抗を求める一例の説明図。 本発明の第1実施形態で配電変圧器と電力注入装置の接続点との間の線路抵抗を求める他の一例の説明図。 本発明の第1実施形態で配電変圧器と電力注入装置の接続点との間の線路リアクタンスを求める一例の説明図。 本発明の第1実施形態で配電変圧器と電力注入装置の接続点との間の線路リアクタンスを求める他の一例の説明図。 本発明の第1実施形態で配電変圧器と電力注入装置の接続点との間の線路抵抗及び線路リアクタンスを一括して求める一例の説明図。 本発明の第1実施形態で配電変圧器と電力注入装置の接続点との間の線路抵抗及び線路リアクタンスを一括して求める他の一例の説明図。 本発明の第1実施形態に係る系統電圧上昇原因判別装置を配電系統に適用した他の一例の構成図。 本発明の第1実施形態に係る系統電圧上昇原因判別方法の一例を示すフローチャート。 本発明の第2実施形態に係る系統電圧上昇原因判別装置を配電系統に適用した一例の構成図。 本発明の第2実施形態に係る系統電圧上昇原因判別支援装置を配電系統に適用した他の一例の構成図。 本発明の第2実施形態に係る系統電圧上昇原因判別支援方法の一例を示すフローチャート。
以下、本発明の実施形態を説明する。図1は本発明の第1実施形態に係る系統電圧上昇原因判別支援装置を配電系統に適用した一例の構成図である。配電変圧器11から配電線12及び柱上変圧器13を介して引き込み線14により需要家設備15に電力が供給されている。需要家設備15は分散電源設備16を有しており、図1では分散電源設備16は太陽光発電設備17である場合を示している。太陽光発電設備17で発電した電力はインバータ18で交流に変換され、需要家設備15の負荷19に電力を供給すると共に余剰電力は引き込み線14に供給される。また、需要家設備15は誘導性負荷に対して無効電力を供給するための調相設備20を備えている。また、図1では一つの需要家設備15を示しているが、実際には配電線12が分岐して複数の配電線12から電力が供給され、末端の柱上変圧器13からも複数の引き込み線14が設けられている場合もある。
本発明の第1実施形態に係る系統電圧上昇原因判別支援装置は、配電変圧器11の二次側からの配電線12と分散電源設備16が接続された引き込み線14の接続点C1との間の配電系統に探査電力を注入する電力注入装置21を有している。電力注入装置21は、図1では、引き込み線14上で分散電源設備16の接続点C1の直近位置C2に接続された場合を示している。
電力注入装置21は探査電力として有効電力と無効電力とを供給できるようになっている。有効電力である探査電力(以下、有効分探査電力ΔPという)はバッテリ22からDC/DCコンバータ23及びスイッチ24aを介して配電系統に供給される。即ち、バッテリ22に蓄電された直流電力をDC/DCコンバータ23を介してパルス状の有効分探査電力ΔPをスイッチ24aを介して配電系統に供給する。一方、無効電力である探査電力(以下、無効分探査電力ΔQという)は無効電力発生装置25からスイッチ24bを介して配電系統に供給される。即ち、無効電力発生装置25からパルス状の無効分探査電力ΔQをスイッチ24bを介して配電系統に供給する。なお、電力注入装置21には、バッテリ22の代わりに抵抗負荷を用い負電力を注入する場合や、キャパシタの代わりにリアクトルも用い進み無効電力を注入する場合も含まれる。
配電変圧器11の二次側には、配電変圧器11の二次側電圧Esを測定する第1電圧検出器26が設けられ、電力注入装置21で探査電力ΔP、ΔQを注入した状態で第1電圧検出器26で測定された配電変圧器11の二次側電圧Esは、演算装置27の線路定数演算手段28に入力される。同様に、電力注入装置21の接続点C2の電圧を測定する第2電圧検出器29が設けられ、電力注入装置21で探査電力ΔP、ΔQを注入した状態で第2電圧検出器29で測定された電力注入装置21の接続点C2の電圧Erは、演算装置27の線路定数演算手段28に入力される。
演算装置27は、例えばパーソナルコンピュータであり、線路定数演算手段28を有する。線路定数演算手段28は、第1電圧検出器26で検出された配電変圧器11の二次側電圧Esと第2電圧検出器29で検出された電力注入装置21の接続点の電圧Erとの差電圧ΔE、及び電力注入装置21で注入した探査電力ΔP、ΔQに基づいて、配電変圧器11と電力注入装置21の接続点C2との間の配電系統の線路定数を演算するものである。線路定数は配電変圧器11と電力注入装置21の接続点C2との間の線路インピーダンスの線路抵抗Rや線路リアクタンスXであり、図1の場合は、線路抵抗R(=Ra)、線路リアクタンスX(=Xa)である。線路定数演算手段28での線路抵抗Rや線路リアクタンスXの求め方については後述する。
線路定数演算手段28で演算された線路定数(線路抵抗Rや線路リアクタンスX)は、必要に応じて出力装置30に出力される。出力装置30は表示装置やプリンタなどである。
次に、線路定数演算手段28での線路抵抗Rや線路リアクタンスXの求め方について説明する。図2は線路定数演算手段28での線路抵抗Rや線路リアクタンスXの求め方の説明図であり、図2(a)は配電系統の送電端と受電端との回路図、図2(b)は電気量のベクトル図である。
図2(a)において、配電系統の送電端電圧は配電変圧器11の二次側電圧Esであり、配電系統の受電端電圧は電力注入装置21の接続点の電圧Erである。以下、送電端電圧Es、受電端電圧Erということにする。また、配電変圧器11と電力注入装置21の接続点C2との間の線路インピーダンスの線路定数は、線路抵抗R、線路リアクタンスXであり、電流Iが流れ送電端である配電変圧器11の二次側から受電端側に有効電力P及び無効電力Qが供給されているとする。この場合、送電端電圧Esは(1)式で示される。
Es=Er+(R+jX)I …(1)
図2(b)に示すように、電流Iは受電端電圧Erに対し遅れ位相θであるとすると、(1)式の右辺は、遅れ位相θを含んだ形で表すと(2)式で示される。
Es=(Er+R・Icosθ+X・Isinθ)
+j(X・Icosθ−R・Isinθ) …(2)
一方、送電端から受電端に送られる有効電力Pは(3)式で示され、送電端から受電端に送られる無効電力Qは(4)式で示される。
P=Er・Icosθ …(3)
Q=Er・Isinθ …(4)
そして、(3)式、(4)式を変形すると、(5)式、(6)式が得られる。
Icosθ=P/Er …(5)
Isinθ=Q/Er …(6)
(5)式、(6)式を(2)式に代入すると、(7)式が得られる
Es=(Er+R・P/Er+X・Q/Er)
+j(X・P/Er−R・Q/Er) …(7)
(7)式の2項は図2(b)のεの部分であり、小さいので無視すると、送電端電圧Esの大きさは、(8)式で近似できる。
Es≒Er+R・P/Er+X・Q/Er …(8)
(8)式から、送電端電圧Esと受電端電圧Erとの差電圧ΔEは、(9)式で示される。
ΔE=Es−Er≒R・P/Er+X・Q/Er …(9)
定格電圧付近では、Es≒1[pu]、Er≒1[pu]であるので、Er≒1[pu]を(9)式の右辺に代入すると、(10)式が得られる。
ΔE=Es−Er=R・P+X・Q[pu] …(10)
この(10)式は、電力の送電端と受電端との電圧降下の関係を示した電圧降下関係式であり、電力注入装置21から注入した電力についても成立するものである。そこで、本発明の第1実施形態では、(10)式を用いて、配電変圧器11と電力注入装置21の接続点C2との間の線路インピーダンスの線路定数である線路抵抗R、線路リアクタンスXを求める。すなわち、送電端電圧Es及び受電端電圧Erを計測し、その差電圧ΔEを求めて(10)式に代入すると共に、電力注入装置21から注入した探査電力ΔP、ΔQを(10)式に代入して、線路抵抗R、線路リアクタンスXを求めることになる。
図3は、配電変圧器11と電力注入装置21の接続点C2との間の線路抵抗Rを求める一例の説明図であり、図3(a)はその処理内容のフローチャート、図3(b)は電力注入装置21から注入する有効分探査電力ΔPの波形図である。図3(a)において、まず、線路抵抗Rを求める場合には、図3(b)に示すようなパルス状の有効分探査電力ΔPを電力注入装置21から発生させ(S1)、配電系統に注入する。
線路定数演算手段28は、パルス状の有効分探査電力ΔPが配電系統に注入されている状態で、送電端電圧Esと受電端電圧Erとの差電圧ΔEを算出する(S2)。この差電圧ΔEは、前述したように、第1電圧検出器26で測定された配電変圧器11の二次側電圧Esと、第2電圧検出器29で測定された電力注入装置21の接続点C2の電圧Erとの差分で求められる。
線路定数演算手段28は、求めた差電圧ΔE、及び電力注入装置21から注入した有効分探査電力ΔPを(10)式に代入する。この場合、電力注入装置21から注入される無効分探査電力ΔQは0であるので(11)式が成立する。
ΔE=R・ΔP …(11)
そして、(11)式から線路定数である線路抵抗Rを求めると(12)式が成立する(S3)。
R=ΔP・ΔE …(12)
このように、配電変圧器11と電力注入装置21の接続点C2との間の線路インピーダンスの線路定数として、線路抵抗Rを求める場合には、電力注入装置21で有効分探査電力ΔPを注入した状態で、送電端電圧Esと受電端電圧Erとの差電圧ΔE、及び電力注入装置21から注入した有効分探査電力ΔPを(10)式に代入して、線路抵抗Rを求める。
以上の説明では、電力注入装置21から注入する有効分探査電力ΔPは、パルス状の有効分探査電力ΔPを1個だけ注入する場合について説明したが、図4に示すように、複数個(n個)のパルス状の有効分探査電力ΔPを注入して複数個(n個)の線路抵抗Rを求め、それらの平均値を求めるようにしてもよい。図4(a)はその処理内容のフローチャート、図4(b)は電力注入装置21から注入する有効分探査電力ΔPの波形図である。図4(b)に示すように、複数個(n個)のパルス状の有効分探査電力ΔPを時系列的に注入する。
図4(a)において、最初はインデックス変数iに1をセットし(U1)、1個目のパルス状の有効分探査電力ΔPiを発生させ(U2)、配電系統に注入する。そして、差電圧ΔEiを算出し(U3)、求めた差電圧ΔEi、及び注入した有効分探査電力ΔPiを(10)式に代入してi個目の線路抵抗Riを求め(U4)、インデックス変数iがnであるかどうかを確認し(U5)、n個目の線路抵抗Rnが得られるまでステップU2〜U5を繰り返し行う。そして、n個目の線路抵抗Rnが得られると、1個目の線路抵抗R1からn個目の線路抵抗Rnを加算しnで除算して平均値を求める(U7)。これにより、算出した線路抵抗Rの精度が向上する。
次に、図5は、配電変圧器11と電力注入装置21の接続点C2との間の線路リアクタンスXを求める一例の説明図であり、図5(a)はその処理内容のフローチャート、図5(b)は電力注入装置21から注入する無効分探査電力ΔQの波形図である。図5(a)において、まず、線路リアクタンスXを求める場合には、図5(b)に示すようなパルス状の無効分探査電力ΔQを電力注入装置21から発生させ(T1)、配電系統に注入する。
線路定数演算手段28は、パルス状の無効分探査電力ΔQが配電系統に注入されている状態で、送電端電圧Esと受電端電圧Erとの差電圧ΔEを算出する(T2)。さらに、線路定数演算手段28は、求めた差電圧ΔE、及び電力注入装置21から注入した、無効分探査電力ΔQを(10)式に代入する。この場合、電力注入装置21から注入される有効分探査電力ΔPは0であるので(13)式が成立する。
ΔE=R・ΔQ …(13)
そして、(13)式から線路定数である線路リアクタンスXを求めると(14)式が成立する(T3)。
X=ΔQ・ΔE …(14)
このように、配電変圧器11と電力注入装置21の接続点C2との間の線路インピーダンスの線路定数として、線路リアクタンスXを求める場合には、電力注入装置21で無効分探査電力ΔQを注入した状態で、送電端電圧Esと受電端電圧Erとの差電圧ΔE、及び電力注入装置21から注入した無効分探査電力ΔQを(10)式に代入して、線路リアクタンスXを求める。
以上の説明では、電力注入装置21から注入する無効分探査電力ΔQは、パルス状の無効分探査電力ΔQを1個だけ注入する場合について説明したが、図6に示すように、複数個(n個)のパルス状の無効分探査電力ΔQを注入して複数個(n個)の線路リアクタンスXを求め、それらの平均値を求めるようにしてもよい。図6(a)はその処理内容のフローチャート、図6(b)は電力注入装置21から注入する無効分探査電力ΔQの波形図である。図6(b)に示すように、複数個(n個)のパルス状の無効分探査電力ΔQを時系列的に注入する。
図6(a)において、最初はインデックス変数iに1をセットし(V1)、1個目のパルス状の無効分探査電力ΔQiを発生させ(V2)、配電系統に注入する。そして、差電圧ΔEiを算出し(V3)、求めた差電圧ΔEi、及び注入した無効分探査電力ΔQiを(10)式に代入してi個目の線路リアクタンスXiを求め(V4)、インデックス変数iがnであるかどうかを確認し(V5)、n個目の線路リアクタンスXnが得られるまでステップV2〜V5を繰り返し行う。そして、n個目の線路リアクタンスXnが得られると、1個目の線路リアクタンスX1からn個目の線路リアクタンスXnを加算しnで除算して平均値を求める(V7)。これにより、算出した線路リアクタンスXの精度が向上する。
以上の説明では、配電変圧器11と電力注入装置21の接続点C2との間の線路抵抗Rや線路リアクタンスXを個別に求める場合について説明したが、図7に示すように、線路抵抗Rや線路リアクタンスXを一括して求めるようにしてもよい。図7(a)はその処理内容のフローチャート、図7(b)は電力注入装置21から注入する探査電力ΔP、ΔQの波形図である。図7(b)に示すように、パルス状の有効分探査電力ΔP及びパルス状の無効分探査電力ΔQを時系列的に注入する。
図7(a)において、パルス状の有効分探査電力ΔPを発生させ(W1)、配電系統に注入する。そして、差電圧ΔEを算出し(W2)、求めた差電圧ΔE、及び注入した有効分探査電力ΔPを(10)式に代入して線路抵抗Rを求める(W3)。そして、パルス状の無効分探査電力ΔQを発生させ(W4)、配電系統に注入し、差電圧ΔEを算出し(W5)、求めた差電圧ΔE、及び注入した無効分探査電力ΔQを(10)式に代入して線路リアクタンスXを求める(W6)。これにより、線路抵抗Rや線路リアクタンスXを一括して求めることができ作業性が向上する。
図7の説明では、有効分探査電力ΔPや無効分探査電力ΔQは1パルスのみの場合について説明したが、図4や図5の場合と同様に、複数個のパルスを注入し、線路抵抗Rや線路リアクタンスXを平均値で求めるようにしてもよい。
次に、図8は、線路抵抗Rや線路リアクタンスXを一括して求める他の一例の説明図であり、図8(a)はその処理内容のフローチャート、図8(b)は電力注入装置21から注入する探査電力ΔP、ΔQの波形図である。図8(b)に示すように、大きさの異なるパルス状の有効分探査電力ΔP1、ΔP2及び大きさの異なるパルス状の無効分探査電力ΔQ1、ΔQ2を時系列的に注入する。
図8(a)において、1個目のパルス状の有効分探査電力ΔP1及び無効分探査電力ΔQ1を発生させ(H1)、同時に配電系統に注入し、差電圧ΔE1を算出する(H2)。次に、2個目のパルス状の有効分探査電力ΔP2及び無効分探査電力ΔQ2を発生させ(H3)、同時に配電系統に注入し、差電圧ΔE2を算出する(H4)。
そして、1個目のパルス状の有効分探査電力ΔP1及び無効分探査電力ΔQ1で求めた差電圧ΔE1、1個目のパルス状の有効分探査電力ΔP1及び無効分探査電力ΔQ1を(10)式に代入して、(15)式に示す1個目の方程式を作成する。
ΔE1=R・ΔP1+X・ΔQ1 …(15)
同様に、2個目のパルス状の有効分探査電力ΔP2及び無効分探査電力ΔQ2で求めた差電圧ΔE2、2個目のパルス状の有効分探査電力ΔP2及び無効分探査電力ΔQ2を(10)式に代入して、(16)式に示す2個目の方程式を作成する。
ΔE2=R・ΔP2+X・ΔQ2 …(16)
そして、(15)式及び(16)式を連立方程式として、線路抵抗R及び線路リアクタンスXを求める(H5)。
図8の説明では、パルス状の有効分探査電力ΔP1、ΔP2は1パルスのみの場合について説明したが、図4や図5の場合と同様に、複数個のパルスを注入し、線路抵抗Rや線路リアクタンスXを平均値で求めるようにしてもよい。
次に、本発明の第1実施形態に係る系統電圧上昇原因判別支援装置を配電系統に適用した他の一例を説明する。図9は本発明の第1実施形態に係る系統電圧上昇原因判別支援装置を配電系統に適用した他の一例の構成図である。この他の一例は、電力注入装置21を引き込み線14上で分散電源設備16の接続点C1の直近位置C2に接続した図1に示した一例に対し、電力注入装置21を配電線12上で柱上変圧器13の直近位置C3に接続したものである。
図9に示すように、電力注入装置21は、配電線12上で柱上変圧器13の直近位置C3に接続されている。これに伴い、電力注入装置21の接続点C3の電圧を測定する第2電圧検出器29は電力注入装置21の接続点C3近傍の配電線12に設けられている。線路定数演算手段28が演算する線路定数は、配電変圧器11と電力注入装置21の接続点C3との間の線路インピーダンスの線路抵抗Rや線路リアクタンスXであり、図9の場合は、線路抵抗R(=Rb)、線路リアクタンスX(=Xb)である。その他の構成は図1と同様であるので、同一要素には同一符号を付し重複する説明は省略する。
図9に示した他の一例では、配電変圧器11の二次側から柱上変圧器13までの線路抵抗Rb、線路リアクタンスXbを求めることができ、また、配電変圧器11の二次側から柱上変圧器13までの需要家設備15による系統電圧上昇を判定できる。従って、図1に示した一例で得られた線路抵抗Ra、線路リアクタンスXa、配電変圧器11の二次側から柱上変圧器13を経由した引き込み線14までの需要家設備15による系統電圧上昇と比較することで、引き込み線14の線路抵抗Rc、線路リアクタンスXc、引き込み線14での需要家設備15による系統電圧上昇を判定できる。
図10は本発明の第1実施形態に係る系統電圧上昇原因判別支援方法の一例を示すフローチャートである。まず、電力注入装置21から探査電力を注入する(K1)。配電系統の配電変圧器11と分散電源設備16の接続点との間に電力注入装置21から探査電力ΔP、ΔQを注入する。
次に、配電変圧器の二次側電圧と電力注入装置の接続点の電圧との差電圧を演算する(K2)。すなわち、電力注入装置21で探査電力ΔP、ΔQを注入した状態で、測定した配電変圧器11の二次側電圧Esと、測定した電力注入装置21の接続点の電圧Erとの差電圧ΔEを演算する。
そして、差電圧と探査電力と探査電力とに基づいて線路定数を演算する(K3)。これは、配電線の電圧降下関係式により、演算した差電圧ΔEと電力注入装置21で注入した探査電力ΔP、ΔQとに基づいて行われる。線路定数は配電変圧器11と電力注入装置21の接続点との間の線路抵抗Rや線路リアクタンスXである。
本発明の第1実施形態によれば、配電系統に探査電力ΔP、ΔQを注入し、線路抵抗Rや線路リアクタンスXを求めることにより、電圧上昇の原因機器が当該分散電源設備を有した需要家設備であるか否かを特定するので、配電系統の電圧上昇の原因が分散電源設備を有した需要家設備の出力電力によるものか否かを簡易に判別できる。すなわち、演算した線路定数と分散電源設備を有した需要家設備の出力電力とから、電圧上昇の原因が分散電源設備を有した需要家設備の出力電力によるものか否かを簡易に判別できる。
次に本発明の第2実施形態を説明する。図11は本発明の第2実施形態に係る系統電圧上昇原因判別支援装置を配電系統に適用した一例の構成図である。この第2実施形態は、図1に示した第2実施形態に対し、演算装置27は、線路定数演算手段28に加え、電圧上昇判定式演算手段31と電圧上昇判定手段32とを追加して設けたものである。電圧上昇判定式演算手段31は、線路定数演算手段28で演算された線路定数を用いて分散電源設備16が接続された配電系統の系統電圧の電圧上昇判定式を演算するものであり、電圧上昇判定手段32は需要家設備15の出力電力Pd、Qdを電圧上昇判定式に代入し系統電圧が所定値以上であるときは需要家設備15による系統電圧上昇であると判定するものである。その他の構成は図1と同様であるので、図1と同一要素には同一符号を付し重複する説明は省略する。
前述したように、線路定数演算手段28は、配電変圧器11と電力注入装置21の接続点C2との間の線路定数(線路抵抗Rや線路リアクタンスX)を演算する。図11の場合は、線路抵抗R(=Ra)、線路リアクタンスX(=Xa)である。
線路定数演算手段28で演算された線路定数(線路抵抗Rや線路リアクタンスX)は、電圧上昇判定式演算手段31に入力され、電圧上昇判定式演算手段31は線路定数である線路抵抗Rや線路リアクタンスXを用いて分散電源設備16が接続された配電系統の系統電圧E(=Er)の電圧上昇判定式を演算する。電圧上昇判定式は(18)式で示される。
E=R・Pd+X・Qd>Eo …(18)
E:分散電源設備16が接続された配電系統の系統電圧、R:配電変圧器11と電力注入装置21の接続点C2との間の線路抵抗、X:配電変圧器11と電力注入装置21の接続点C2との間の線路リアクタンス、Pd:需要家設備15から出力される有効電力、Qd:需要家設備15から出力される無効電力、Eo:所定値
(18)式に示される電圧上昇判定式と、線路抵抗Rや線路リアクタンスXを求めるための(10)式に示される電圧降下関係式とを比較すると、(10)式の差電圧ΔEが(18)式において配電系統の系統電圧Eに置き換わった関係にある。これは、(10)式は探査電力ΔP、ΔQを対象とし、一方、(18)式は需要家設備15から出力される電力Pd、Qdを対象とするからである。
電圧上昇判定手段32は、(18)式に示される電圧上昇判定式に、需要家設備15から出力される有効電力Pd、需要家設備15から出力される無効電力Qdを代入して、分散電源設備16が接続された配電系統の系統電圧Eを求め、分散電源設備16が接続された配電系統の系統電圧Eが所定値Eo以上であるか否かを判定し、所定値Eo以上であるときは分散電源設備16を有した需要家設備15による系統電圧上昇であると判定する。その判定結果は出力装置30に出力される。
次に、本発明の第2実施形態に係る系統電圧上昇原因判別支援装置を配電系統に適用した他の一例を説明する。図12は本発明の第2実施形態に係る系統電圧上昇原因判別支援装置を配電系統に適用した他の一例の構成図である。この他の一例は、電力注入装置21を引き込み線14上で分散電源設備16の接続点C1の直近位置C2に接続した図11に示した一例に対し、電力注入装置21を配電線12上で柱上変圧器13の直近位置C3に接続したものである。
図12に示すように、電力注入装置21は、配電線12上で柱上変圧器13の直近位置C3に接続されている。これに伴い、電力注入装置21の接続点C3の電圧を測定する第2電圧検出器29は電力注入装置21の接続点C3近傍の配電線12に設けられている。線路定数演算手段28が演算する線路定数は、配電変圧器11と電力注入装置21の接続点C3との間の線路インピーダンスの線路抵抗Rや線路リアクタンスXであり、図9の場合は、線路抵抗R(=Rb)、線路リアクタンスX(=Xb)である。その他の構成は図11と同様であるので、同一要素には同一符号を付し重複する説明は省略する。
図12に示した他の一例では、配電変圧器11の二次側から柱上変圧器13までの線路抵抗Rb、線路リアクタンスXbを求めることができ、また、配電変圧器11の二次側から柱上変圧器13までの需要家設備15による系統電圧上昇を判定できる。従って、図11に示した一例で得られた線路抵抗Ra、線路リアクタンスXa、配電変圧器11の二次側から柱上変圧器13を経由した引き込み線14までの需要家設備15による系統電圧上昇と比較することで、引き込み線14の線路抵抗Rc、線路リアクタンスXc、引き込み線14での需要家設備15による系統電圧上昇を判定できる。
図13は本発明の第2実施形態に係る系統電圧上昇原因判別支援方法の一例を示すフローチャートである。まず、電力注入装置21から探査電力を注入する(L1)。配電系統の配電変圧器11と分散電源設備16の接続点との間に電力注入装置21から探査電力ΔP、ΔQを注入する。
次に、配電変圧器の二次側電圧と電力注入装置の接続点の電圧との差電圧を演算する(L2)。すなわち、電力注入装置21で探査電力ΔP、ΔQを注入した状態で、測定した配電変圧器11の二次側電圧Esと、測定した電力注入装置21の接続点の電圧Erとの差電圧ΔEを演算する。
そして、差電圧と探査電力と探査電力とに基づいて線路定数を演算する(L3)。これは、配電線の電圧降下関係式により、演算した差電圧ΔEと電力注入装置21で注入した探査電力ΔP、ΔQとに基づいて行われる。線路定数は配電変圧器11と電力注入装置21の接続点との間の線路抵抗Rや線路リアクタンスXである。
線路定数が演算されると、系統電圧の電圧上昇判定式を演算する(L4)。すなわち、演算された線路定数(線路抵抗Rや線路リアクタンスX)を用いて、分散電源設備16が接続された配電系統の系統電圧の電圧上昇判定式を演算する。電圧上昇判定式は(18)式に示される。
そして、電圧上昇判定式に分散電源設備の出力電力を代入し系統電圧を求める(L5)。分散電源設備16を有した需要家設備15の出力電力Pd、Qdを、(18)式の電圧上昇判定式に代入して、需要家設備15の出力電力Pd、Qdによる系統電圧Eを求める。
系統電圧が求まると、系統電圧は所定値以上か否かを判定する(L6)。すなわち、需要家設備15の出力電力Pd、Qdによる系統電圧Eが所定値Eo以上であるか否かを判定し、その系統電圧Eが所定値Eo以上であるときは、当該分散電源設備を有した需要家設備による系統電圧上昇であると判断する(L7)。一方、その系統電圧Eが所定値Eo以上でないときは、当該分散電源設備を有した需要家設備による系統電圧上昇ではないと判断する(L8)。
本発明の第2実施形態によれば、電力注入装置21から配電系統に探査電力ΔP、ΔQを注入した状態で、配電変圧器11の二次側電圧Esと電力注入装置21の接続点の電圧Erとの差電圧ΔEを求め、その差電圧ΔEを用いて、配電系統の線路抵抗R及び線路リアクタンスXを算出するので、分散電源設備を有した需要家設備ごとに配電系統の線路抵抗R及び線路リアクタンスXを算出できる。
そして、算出された線路抵抗Rや線路リアクタンスXを用いて(18)式に示す電圧上昇判定式を演算し、(18)式に示す電圧上昇判定式に需要家設備15の出力電力Pd、Qdを代入して、需要家設備15の出力電力Pd、Qdによる系統電圧Eを求め、需要家設備15の出力電力Pd、Qdによる系統電圧上昇か否かを判定するので、系統電圧の上昇原因が需要家設備の出力電力によるものか否かを簡易に判別できる。
例えば、需要家設備15の分散電源設備16が太陽光発電設備17である場合には、出力電力は有効電力Pdのみであることが多いので、太陽光発電設備17の出力である有効電力Pdと線路抵抗Rとの積(Pd・R)が所定値Eo(例えば107V)以上であれば、当該太陽光発電設備17の逆潮流が電圧上昇の動作原因と判断できる。なお、所定値Eo(=107V)は引き込み線14の電圧の所定値である。
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
11…配電変圧器、12…配電線、13…柱上変圧器、14…引き込み線、15…需要家設備、16…分散電源設備、17…太陽光発電設備、18…インバータ、19…負荷、20…調相設備、21…電力注入装置、22…バッテリ、23…DC/DCコンバータ、24…スイッチ、25…無効電力発生装置、26…第1電圧検出器、27…演算装置、28…線路定数演算手段、29…第2電圧検出器、30…出力装置、32…電圧上昇判定式演算手段、32…電圧上昇判定手段

Claims (8)

  1. 配電変圧器と分散電源設備の接続点との間に探査電力を注入する電力注入装置と、
    前記電力注入装置で探査電力を注入した状態で前記配電変圧器の二次側電圧を測定する第1電圧検出器と、
    前記電力注入装置で探査電力を注入した状態で前記電力注入装置の接続点の電圧を測定する第2電圧検出器と、
    前記第1電圧検出器で検出された前記配電変圧器の二次側電圧と前記第2電圧検出器で検出された前記電力注入装置の接続点の電圧との差電圧及び前記電力注入装置で注入した探査電力に基づいて前記配電変圧器と前記電力注入装置の接続点との間の線路定数を演算する線路定数演算手段とを備え、
    前記線路定数演算手段で演算した前記線路定数と前記分散電源設備の出力電力に基づいて前記分散電源設備の出力電力が増加しているときは配電系統の系統電圧上昇の原因が分散電源設備を有した需要家設備の出力電力によるものであると判別することを特徴とする系統電圧上昇原因判別支援装置。
  2. 前記線路定数演算手段で演算された線路定数を用いて前記分散電源設備が接続された配電系統の系統電圧の電圧上昇判定式を演算する電圧上昇判定式演算手段と、
    前記分散電源設備を有した需要家設備の出力電力を前記電圧上昇判定式に代入し前記系統電圧が所定値以上であるときは前記分散電源設備を有した需要家設備による系統電圧上昇であると判定する電圧上昇判定手段とを備えたことを特徴とする請求項1に記載の系統電圧上昇原因判別支援装置。
  3. 前記電力注入装置は、前記配電変圧器からの配電線に柱上変圧器及び引き込み線を介して接続された前記分散電源設備の接続点の直近の引き込み線、または前記柱上変圧器の直近の配電線に探査電力を注入することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の系統電圧上昇原因判別支援装置。
  4. 前記線路定数演算手段は、前記電力注入装置から前記探査電力として有効電力が注入されたとき、その状態での前記差電圧と前記電力注入装置で注入された有効電力とに基づいて、前記電力注入装置の接続点と前記配電変圧器との間の前記線路定数として線路抵抗を求めることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の系統電圧上昇原因判別支援装置。
  5. 前記線路定数演算手段は、前記電力注入装置から前記探査電力として無効電力が注入されたとき、その状態での前記差電圧と前記電力注入装置で注入した無効電力とに基づいて、前記電力注入装置の接続点と前記配電変圧器との間の前記線路定数として線路リアクタンスを求めること特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の系統電圧上昇原因判別支援装置。
  6. 前記線路定数演算手段は、前記電力注入装置から前記探査電力として有効電力及び無効電力が2回に亘って注入されたとき、その2回の状態での2個の前記差電圧と、前記電力注入装置で2回に亘って注入された2組の有効電力及び無効電力とに基づいて、前記電力注入装置の接続点と前記配電変圧器との間の前記線路定数として線路抵抗及び線路リアクタンスを求めること特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の系統電圧上昇原因判別支援装置。
  7. 配電変圧器と分散電源設備の接続点との間に探査電力を電力注入装置から注入し、
    前記電力注入装置で探査電力を注入した状態で測定した前記配電変圧器の二次側電圧と前記電力注入装置で探査電力を注入した状態で測定した前記電力注入装置の接続点の電圧との差電圧を演算し、
    演算した差電圧と前記電力注入装置で注入した探査電力とに基づいて前記配電変圧器と前記電力注入装置の接続点との間の線路定数を演算し、
    前記線路定数と前記分散電源設備の出力電力に基づいて前記分散電源設備の出力電力が増加しているときは配電系統の系統電圧上昇の原因が分散電源設備を有した需要家設備の出力電力によるものであると判別することを特徴とする系統電圧上昇原因判別支援方法。
  8. 配電変圧器と分散電源設備の接続点との間に探査電力を電力注入装置から注入し、
    前記電力注入装置で探査電力を注入した状態で測定した前記配電変圧器の二次側電圧と前記電力注入装置で探査電力を注入した状態で測定した前記電力注入装置の接続点の電圧との差電圧を演算し、
    演算した差電圧と前記電力注入装置で注入した探査電力とに基づいて前記配電変圧器と前記電力注入装置の接続点との間の線路定数を演算し、
    演算された線路定数を用いて前記分散電源設備が接続された配電系統の系統電圧の電圧上昇判定式を演算し、
    前記分散電源設備を有した需要家設備の出力電力を前記電圧上昇判定式に代入し前記系統電圧が所定値以上であるときは前記分散電源設備を有した需要家設備による系統電圧上昇であると判定することを特徴とする系統電圧上昇原因判別支援方法。
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