JP4371053B2 - グリシジルエーテル類の製造法 - Google Patents

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Description

本発明は、医薬品や農薬、さらには生理活性物質の合成中間体として重要なグリシジルエーテル類およびその光学活性体の製造法に関する。
グリシジルエーテル類は、各種医薬品の中間体の製造において重要な合成中間体であり、特に光学活性グリシジルエーテル類は、近年、光学活性な医薬品の開発において利用されている。
一般に光学活性な医薬品およびその中間体には98%ee以上の光学純度が求められている。従って、これら光学活性グリシジルエーテル類を高い光学純度でかつ容易に製造する方法の確立が重要な課題である。
これまでに、エポキシ樹脂のモノマー製造に用いられるラセミ体グリシジルエーテル類の一般的な製造手法として、水酸化アルカリ水溶液中、フェノール類に対して3〜7当量のエピクロロヒドリンを用い、45〜90℃で数時間反応させる方法が開発されている。
また、医薬品であるアテノロールの合成中間体である式
Figure 0004371053
で表される光学活性グリシジルエーテルに関しては、4−カルバモイルメチルフェノールと光学活性エピクロロヒドリンとを含水溶媒中、水酸化アルカリおよび第4級アンモニウム塩の存在下で製造する手法が開示されている(日本特許特公平6−37482号公報)。
グリシジルエーテル類およびその光学活性体の収率、並びにその光学活性体の光学純度において、なお満足できるものではなかった。
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、塩基の存在下、アルコール類とエピハロヒドリンとを反応させてグリシジルエーテル類を製造するに際して、非水溶性有機溶媒/水溶液の二層系中で反応させることによって高収率で、そしてその光学活性体において高光学純度で得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は下記式(1)
ArOH (1)
(式中、Arは無置換もしくは置換基を有する芳香族基を表す。)
で表されるアルコール類に対して1当量以上の塩基を用い、1〜3当量の下記式(2)
Figure 0004371053
(式中、Xはハロゲン原子を表す。)
で表されるエピハロヒドリンを非水溶性有機溶媒/水溶液の二層系中で反応させることを特徴とする下記式(3)
Figure 0004371053
(式中、Arは前記と同じ意味を表す。)
で表されるグリシジルエーテル類の製造法に関する。
さらには、上記方法において、下記式(4)
(4)
(R、R、RおよびRは互いに異なっていてもよいアルキル基、アルケニル基、アラルキル基またはアリール基を表し、Xは塩素イオン、臭素イオン、ヨウ素イオン、硫酸水素イオンまたは水酸イオンを表す。)
で表される第4級アンモニウム塩を添加することを特徴とするグリシジルエーテル類の製造法にも関する。
本発明によれば、エピハロヒドリンを光学活性体の形で用いると、目的のグリシジルエーテル類もラセミ化を殆ど起こさず、高光学純度の光学活性体で得ることができる。
本発明に係る反応原理は、非水溶性であるエピハロヒドリンと塩基性水溶液中に存在するアルコール類が反応する際、非水溶性有機溶媒を添加することによってエピハロヒドリンおよび生成する非水溶性のグリシジルエーテル類が低濃度になることにある。その結果、非水溶性有機溶媒中のエピハロヒドリン、グリシジルエーテル類、および塩基性水溶液中のアルコール類による副反応が抑制され、高収率で高純度のグリシジルエーテルが得られる。このような反応原理は、エピハロヒドリンからグリシジルエーテル類を製造する方法に関して、従来報告されたことがない新しい知見である。
発明を実施するための好ましい形態
本反応で用いられる式(1)で表されるアルコール類としては水酸基で置換された芳香族化合物が挙げられる。
例えば、無置換のフェノールや置換基を有するフェノール類が挙げられる。置換基は、本反応に影響を与えない基である限り特に限定されず、例えば、メチル、エチル、アリルなどの飽和もしくは不飽和アルキル基、メトキシメチル、2−メトキシエチル、アリルオキシメチル、(2−メトキシエトキシ)メチル、(2−イソプロポキシエトキシ)メチルなどのエーテル結合を有するアルキル基、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨードなどのハロゲン原子、トリフルオロメチル、クロロメチルなどのハロゲン化アルキル基、メトキシ、アリルオキシ、メトキシメトキシなどのアルコキシ基、アセチルアミドなどのアミド基、カルバモイル基、アルデヒド基、アセチル、ベンゾイルなどのアシル基、ニトロ基などが挙げられ、テトラメチレン基やメチレンジオキシ基などのように橋を形成していてもよい。また、上記の置換基が同時に複数個存在していてもよい。
上記水酸基で置換された芳香族化合物には、α−ナフトール、β−ナフトール、7−ヒドロキシインデンなどの水酸基で置換された多環式芳香族化合物も含まれる。また、2−ピリジルアルコール、3−ヒドロキシフラン、4−ヒドロキシインドール、5−ヒドロキシキノリンなどの水酸基で置換された複素環式芳香族化合物も含まれる。
アルコール類(1)のうち、フェノール類が好ましく、特に好ましくは、フェノール、4−フルオロフェノール、4−メチルフェノール、4−メトキシフェノールおよび2−アリルオキシフェノールを挙げることができる。
本反応で用いられる塩基としては、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの水酸化アルカリ、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどの炭酸アルカリやtert−ブトキシカリウムなど、水溶性の塩基が挙げられるが、水酸化アルカリが好ましく、特に好ましくは水酸化ナトリウムや水酸化カリウムである。用いられる塩基の量は、アルコール類(1)に対して1当量以上が好ましく、さらに好ましくは1〜2当量である。
本反応で用いられる式(2)で表されるエピハロヒドリンとしては、エピクロロヒドリン、エピブロモヒドリンおよびエピヨードヒドリンが挙げられるが、好ましくはエピクロロヒドリンやエピブロモヒドリンである。エピハロヒドリンの使用量は、アルコール類(1)に対して1〜3当量であり、好ましくは1.5〜2当量である。その使用量が3当量を超えてもよいが収量の大きな増加は望めない。また、使用量が1当量より少ないと未反応のアルコール(1)と生成したグリシジルエーテル類(3)がさらに反応し、純度および収量低下の原因となる。
本反応で用いられる非水溶性有機溶媒は、塩基性水溶液と混合および反応をせず、エピハロヒドリン(2)やグリシジルエーテル類(3)が溶解する非水溶性有機溶媒であれば特に限定されず、ヘキサンやヘプタンなどのアルカン類、ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、tert−ブチルメチルエーテルなどのエーテル類、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族系炭化水素、クロロホルム、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタンなどのハロゲン系溶媒が挙げられるが、トルエン、tert−ブチルメチルエーテルおよび1,2−ジクロロエタンが好ましい。
本反応で用いられる水の量は、アルコール類(1)に対して1〜20倍(w/w)が適量である。非水溶性有機溶媒の量は、水に対して0.5〜3倍(v/v)が好ましい。
本反応は、第4級アンモニウム塩を添加すると反応が加速され、目的物の式(3)で表されるグリシジルエーテル類の収率を向上させることができる。
第4級アンモニウム塩(4)の具体例としては、塩化ベンジルトリメチルアンモニウム、塩化ジアリルジメチルアンモニウム、臭化ベンジルトリメチルアンモニウム、臭化n−オクチルトリメチルアンモニウム、臭化ステアリルトリメチルアンモニウム、臭化セチルジメチルエチルアンモニウム、ヨウ化テトラn−ブチルアンモニウム、ヨウ化β−メチルコリン、硫酸水素テトラ−n−ブチルアンモニウム、フェニルトリメチルアンモニウムヒドロキシドなどが挙げられるが、これらに限定されない。
用いられる第4級アンモニウム塩(4)の量は、アルコール類(1)に対して触媒量でよく、0.005〜0.1当量が好ましい。
反応温度は0〜50℃が好ましく、さらに好ましくは0〜40℃である。0℃未満では反応が抑制され、水が凍結することもあるので適当でない。また、反応温度が50℃を超えると、副反応が進行して収率低下の原因となったり、さらに光学活性なエピハロヒドリン(2)を用いた場合は、ラセミ化が進行して光学活性グリシジルエーテル類(1)の光学純度が低下するなど、好ましくない。
本発明に係る反応の利点は、反応終了後に有機層を取り出して希塩酸などの希鉱酸で中和し、有機溶媒を留去するという、非常に簡便な操作で目的のグリシジルエーテル類(3)が高収率かつ高純度で得られることにある。さらに、光学活性なエピハロヒドリン(2)を用いた場合は、その光学純度を殆ど保ったまま光学活性グリシジルエーテル類(3)を得ることができる。殊に生成物のグリシジルエーテル類が液状物である場合には、晶析法が使えないことから、本発明方法を実施することによって、一度に高光学純度で得ることができる。
収率が低い場合は、反応終了後、食塩、塩化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、硫酸マグネシウム、硫酸ナトリウムを適量添加してから有機層を取り出すとよい。必要であれば、有機溶媒の留去後に蒸留、晶析およびカラムクロマトグラフィーなどの精製を行ってもよい。
以下の実施例によって本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
反応槽に99%eeの(R)−エピクロロヒドリン60.0g(0.64mol)、塩化ベンジルトリメチルアンモニウム0.80g、トルエン140mLおよび水140mLを入れて氷冷した。4−フルオロフェノール48.5g(0.43mol)を加えた後に、撹拌しながら24%NaOH水溶液94.0g(0.56mol)を1時間かけて滴下した。氷冷したまま30分間、さらに室温で48時間撹拌を行った。反応終了後、水層を取り除き、有機層を5%HCl水溶液140mLで洗浄し、さらに水70mLで洗浄した。トルエンを留去し、さらに蒸留することによって目的の(S)−グリシジル−4−フルオロフェニルエーテル61.5g(収率85%、光学純度99%ee)を無色透明液体として得た。
沸点 73−75℃/0.6−0.7 Torr
NMR(270MHz,CDCl)σ2.75(1H,dd),2.92(1H,dd),3.34(1H,dddd),3.90(1H,dd),4.20(1H,dd),6.77−7.02(4H,m)
反応槽に99%eeの(S)−エピクロロヒドリン30.0g(0.32mol)、塩化ベンジルトリメチルアンモニウム0.80g、トルエン70mLおよび水70mLを入れて氷冷した。フェノール20.3g(0.22mol)を加えた後に、撹拌しながら24%NaOH水溶液54.0g(0.33mol)を1時間かけて滴下した。氷冷したまま30分間、さらに室温で39時間撹拌を行った。反応終了後、水層を取り除き、有機層を5%HCl水溶液70mLで中和し、さらに水40mLで洗浄した。トルエンを留去し、さらに蒸留することによって目的の(R)−グリシジルフェニルエーテル27.0g(収率83%、光学純度98%ee)を無色透明液体として得た。
沸点 85−86℃/0.8 Torr
NMR(270MHz,CDCl)σ2.76(1H,dd),2.91(1H,dd),3.36(1H,dddd),3.97(1H,dd),4.21(1H,dd),6.91−6.99(3H,m),7.25−7.32(2H,m)
反応槽に99%eeの(S)−エピクロロヒドリン2.64g(29mmol)、トルエン6mLおよび水6mLを入れて氷冷した。フェノール1.78g(19mmol)を加えた後に、撹拌しながら24%NaOH水溶液4.75g(29mmol)を10分間かけて滴下した。氷冷したまま30分間、さらに室温で50時間撹拌を行った。水層を取り除いた後に有機層を5%HClで中和し、さらに水洗を2回行なった。溶媒を留去して、目的の(R)−グリシジルフェニルエーテルの粗体(定量値1.96g、収率69%、光学純度98%ee)を油状物として得た。
反応槽に99%eeの(S)−エピクロロヒドリン2.64g(29mmol)、塩化ベンジルトリメチルアンモニウム36mg、1,2−ジクロロエタン6mLおよび水6mLを入れて氷冷した。フェノール1.78g(19mmol)を加えた後に、撹拌しながら24%NaOH水溶液4.10g(25mmol)を10分間かけて滴下した。氷冷したまま30分間、さらに室温で42時間撹拌を行った。水層を取り除いた後に有機層を取り出し、有機層を5%HClで中和し、さらに水洗を2回行なった。溶媒を留去して、目的の(R)−グリシジルフェニルエーテルの粗体(定量値2.27g、収率80%、光学純度98%ee)を油状物として得た。
反応槽に99%eeの(S)−エピクロロヒドリン2.64g(29mmol)、塩化ベンジルトリメチルアンモニウム72mg、tert−ブチルメチルエーテル6mLおよび水6mLを入れて氷冷した。フェノール1.78g(19mmol)を加えた後に、撹拌しながら24%NaOH水溶液4.75g(29mmol)を10分間かけて滴下した。氷冷したまま30分間、さらに室温で37時間撹拌を行った。水層を取り除いた後に有機層を取り出し、有機層を5%HClで中和し、さらに水洗を2回行なった。溶媒を留去して、目的の(R)−グリシジルフェニルエーテルの粗体(定量値2.13g、収率75%、光学純度98%ee)を油状物として得た。
反応槽に99%eeの(R)−エピクロロヒドリン5.00g(54mmol)、塩化ベンジルトリメチルアンモニウム50mg、トルエン45mLおよび水15mLを入れて氷冷した。p−クレゾール2.92g(27mmol)を加えた後に、撹拌しながら24%NaOH水溶液6.75g(40mmol)を10分かけて滴下した。氷冷したまま30分間、さらに45℃で30時間撹拌を行った。室温下で冷却した後に有機層を取り出し、有機層を5%HCl水溶液30mLで洗浄し、さらに水30mLで2回洗浄した。トルエンを留去することにより目的の(S)−グリシジル−4−メチルフェニルエーテルの粗体(定量値3.58g、収率81%、光学純度98%ee)を油状物として得た。
NMR(270MHz,CDCl)σ2.45(3H,S),2.76(1H,dd),2.91(1H,dd),3.37(1H,dddd),3.83(1H,dd),4.17(1H,dd),6.57−7.12(4H,m)
反応槽に98%eeの(R)−エピブロモヒドリン7.40g(54mmol)、塩化ベンジルトリメチルアンモニウム0.54g、トルエン15mLおよび水15mLを入れて氷冷した。4−メトキシフェノール6.70g(27mmol)を加えた後に、撹拌しながら24%NaOH水溶液6.75g(40mmol)を10分間かけて滴下した。氷冷したまま30分間、さらに室温で35時間撹拌を行った。水層を取り除いた後に有機層を取り出し、有機層を5%HCl水溶液15mLで洗浄し、さらに水15mLで2回洗浄した。トルエンを留去することにより目的の(S)−グリシジル−4−メトキシフェニルエーテルの粗体(定量値4.33g、収率89%、光学純度98%ee)を油状物として得た。
NMR(270MHz,CDCl)σ2.75(1H,dd),2.90(1H,dd),3.37(1H,dddd),3.84(1H,dd),3.95(3H,S),4.19(1H,dd),6.61−6.93(4H,m)
反応槽に99%eeの(R)−エピクロロヒドリン3.00g(32mmol)、塩化ベンジルトリメチルアンモニウム40mg、2−アリルオキシフェノール3.24g(21mmol)、トルエン7.2mLおよび水7.2mLを入れて氷冷した。撹拌しながら24%NaOH水溶液5.40g(32mmol)を15分かけて滴下した。氷冷したまま30分間、さらに室温で48時間撹拌を行った。反応終了後、水層を取り除き、有機層を5%HCl水溶液10mLで洗浄し、さらに水10mLで洗浄した。トルエンを留去することにより目的の(S)−アリルグリシジルエーテルの粗体(定量値3.79g、収率86%、光学純度98%ee)を油状物として得た。
NMR(270MHz,CDCl)σ2.76(1H,dd),2.89(1H,dd),3.36−3.40(1H,m),4.04(1H,dd),4.25(1H,dd),4.57−4.61(2H,m),5.25−5.30(1H,m),5.37−5.45(1H,m),6.01−6.13(1H,m),6.88−96(4H,m)
比較例1
反応槽に99%eeの(R)−エピクロロヒドリン1.00g(11mmol)、4−フルオロフェノール1.21g(11mmol)、塩化ベンジルトリメチルアンモニウム10mgおよび水3.6mLを入れて氷冷した。24%NaOH水溶液2.16g(13mmol)を10分間かけて滴下した後、氷冷したまま1時間、さらに室温で28時間撹拌を行った。反応終了後、トルエン3.6mLを加えて抽出し、分液後、有機層を5%HCl水溶液で洗浄した。水洗を2回行った後、溶媒を留去することによって目的の(S)−グリシジル−4−フルオロフェニルエーテルの粗体(定量値0.98g、収率54%、光学純度95%ee)を油状物として得た。
比較例2
反応槽に99%eeの(S)−エピクロロヒドリン2.64g(29mmol)、メタノール9mlおよび水6mLを入れて氷冷した。フェノール1.79g(19mmoL)を加えた後に、撹拌しながら24%NaOH水溶液4.10g(25mmol)を10分間かけて滴下した。氷冷したまま30分間、さらに室温で37時間撹拌を行った。メタノールを留去した後トルエンで抽出し、有機層を5%HClで中和し、さらに水洗を2回行った。溶媒留去後(R)−グリシジルフェニルエーテルの粗体(定量値1.49g、収率52%、光学純度92%ee)を油状物として得た。
比較例3
反応槽に99%eeの(S)−エピクロロヒドリン2.64g(29mmol)、テトラヒドロフラン9mL、塩化ベンジルトリメチルアンモニウム36mgおよび水6mLを入れて氷冷した。フェノール1.79g(19mmol)を加えた後に、撹拌しながら24%NaOH水溶液4.75g(29mmol)を10分間かけて滴下した。氷冷したまま30分間、さらに室温で41時間撹拌を行った。テトラヒドロフランを留去した後にトルエンで抽出し、有機層を5%HClで中和し、さらに水洗を2回行った。溶媒留去後、(R)−グリシジルフェニルエーテルの粗体(定量値1.08g、収率38%、光学純度92%ee)を油状物として得た。
産業上の利用の可能性
本発明方法によれば、反応終了後に有機層を取り出して希塩酸などの希鉱酸で中和し、有機溶媒を留去するという、非常に簡便な操作で目的の式(3)で表されるグリシジルエーテル類が高収率かつ高純度、そして光学活性体においては高光学純度で得られる。

Claims (8)

  1. 下記式(1)
    ArOH (1)
    (式中、Arは無置換もしくは置換基を有する芳香族基を表す。)
    で表されるアルコール類に対して1当量以上の塩基を用い、1〜3当量の下記式(2)
    Figure 0004371053
    (式中、Xはハロゲン原子を表す。)
    で表されるエピハロヒドリンを非水溶性有機溶媒/水溶液の二層系中で反応させることを特徴とする下記式(3)
    Figure 0004371053
    (式中、Arは前記と同じ意味を表す。)
    で表されるグリシジルエーテル類の製造法。
  2. 反応系に下記式(4)
    (4)
    (R、R、RおよびRは互いに異なっていてもよいアルキル基、アルケニル基、アラルキル基またはアリール基を表し、Xは塩素イオン、臭素イオン、ヨウ素イオン、硫酸水素イオンまたは水酸イオンを表す。)
    で表される第4級アンモニウム塩を添加することを特徴とする請求項1に記載のグリシジルエーテル類の製造法。
  3. エピハロヒドリンのハロゲン原子が塩素または臭素である請求項1または2に記載のグリシジルエーテル類の製造法。
  4. 塩基が水酸化アルカリである請求項1〜3のいずれかに記載のグリシジルエーテル類の製造法。
  5. アルコールがフェノール類である請求項1〜4のいずれかに記載のグリシジルエーテル類の製造法。
  6. フェノール類がフェノール、4−フルオロフェノール、4−メチルフェノール、4−メトキシフェノールまたは2−アリルオキシフェノールである請求項5に記載のグリシジルエーテル類の製造法。
  7. 非水溶性有機溶媒がトルエン、tert−ブチルメチルエーテルまたは1,2−ジクロロエタンである請求項1〜6のいずれかに記載のグリシジルエーテル類の製造法。
  8. エピハロヒドリンが光学活性体である請求項1〜7のいずれかに記載の方法による光学活性グリシジルエーテル類の製造法。
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