JP4370514B2 - 半導体記憶装置及びその製造方法 - Google Patents
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Description
図1は、本発明の第一の実施の形態に係る半導体記憶装置の構成を示す回路図である。この半導体記憶装置は、マトリックス状に配置された複数のメモリセル(メモリセルアレイ10)を備える。図1において、4ビット分のメモリセルアレイ10、すなわちメモリセル11a〜11dが示されている。複数のメモリセルの各々(11a〜11d)は、トランジスタ30、キャパシタ40、及び不揮発性メモリ50を備える。後述されるように、この不揮発性メモリ50は、「非導通」の特性を備えている。トランジスタ30として、MOSFETが例示され、このトランジスタ30とキャパシタ40の組は、以下、「DRAM素子」と参照される。
本発明に係るメモリセル11において、不揮発性メモリ50は常に非導通状態にあるので、通常動作時、このメモリセル11は、通常のDRAMメモリセルと等価である。ここで、「通常動作」とは、電源から電力が供給されている状態における動作を意味する。従って、データの読み書きは、通常のDRAMに対する方法と同様の方法により実行される。また、メモリセル11に格納されたデータの保持は、通常のDRAMにおけるリフレッシュ方法と同様の方法により実行される。
装置への電力供給が停止される時、本発明に係る半導体記憶装置において、「セルフリフレッシュ動作」が実行される。電力供給の停止動作は、例えば、周知の電圧感知回路によって検出される。あるいは、後述されるスイッチング検出器を用いることによって、電源スイッチのスイッチング動作が監視されてもよい。電力供給の停止動作が検出された後、以下に示される「セルフリフレッシュ動作」が実行された後に、電力供給が停止される。
本発明によれば、メモリセル11のデータの復活に対して、上述の接合リーク電流ILC(GIDL電流)が積極的に活用される。電源がオフされ、フローティングゲート53に電子が注入された場合、メモリセル11のリーク電流特性は、図5中の特性C2で表される。一方、フローティングゲート53に電子が注入されなかった場合、メモリセル11のリーク電流特性は、図5中の特性C1で表される。このように、もともとキャパシタ40に格納されていたデータに応じて、メモリセル11のリーク電流特性は変化する。そして、このリーク電流特性は、装置への電力供給が断たれた後も、不揮発性メモリ50のおかげで保持され続ける。
最後に、通常の手法を用いて、不揮発性メモリ50の初期化が行われる。つまり、第2ワード線22及び第2ビット線24に適正な電圧が印加され、電子がフローティングゲート53から引き抜かれる。これにより、不揮発性メモリ50は、初期状態に戻る。この初期化動作のタイミングは、装置の設計者により適宜決定され得る。例えば、ノイズによるデータ破壊を防ぐために、この初期化動作は、電源がオフされる際の上述の書き込み動作の直前に行われる。
本発明の第二の実施の形態に係る半導体記憶装置によれば、電源がオフされる時、不揮発性メモリ50の第2ワード線22(コントロールゲート54)に、負の制御電圧VCGが印加される。具体的には、制御電圧VCGと第2ビット線24に印加されるLow電圧との差によって「トンネル現象」が発生しない値に、制御電圧VCGは設定される。その他の動作は、第一の実施の形態における動作と同様であり、その説明は適宜省略される。
キャパシタ40に格納されていたデータがLowの場合、上述の通り、第2ビット線24にはHigh電圧が印加されている。従って、コントロールゲート54と第2ビット線との電圧差により、トンネル絶縁膜56に十分な強度の電界が加わる。これにより、電子が、トンネル絶縁膜56を通過し、フローティングゲート53から引き抜かれる(F−Nトンネル効果)。これは、今考慮しているメモリセル11のリーク電流特性が、例えば、図5中の線C1で示される特性になることを意味する。
電源がオンされると、まず、キャパシタ40に「Highデータ」が書き込まれる。次に、不揮発性メモリ50の第2ワード線22(コントロールゲート54)に、負の制御電圧VCGが印加される。具体的には、図5に示された特性C2の場合に接合リーク電流ILCが流れ、特性C1の場合に接合リーク電流ILCが流れない値に、制御電圧VCGは設定される。これにより、電源オフ時にキャパシタ40に格納されていたデータに依って、接合リーク電流ILC(GIDL電流)が流れる。
図8は、本発明の第三の実施の形態に係る半導体記憶装置の構造を示す断面図である。本実施の形態によれば、トンネル絶縁膜56は、フローティングゲート53と拡散領域2bとの間に形成される。そして、第1ゲート絶縁膜51は、フローティングゲート53と拡散領域2cとの間に形成されている。この拡散領域2bが、トランジスタ30及びキャパシタ40に接続され、拡散領域2cは、第2ビット線24に接続される。すなわち、不揮発性メモリ50へのデータの書き込みは、拡散領域2b側から直接行われる。半導体記憶装置のその他の構造は、第一の実施の形態において示された構造(図3参照)と同様であり、その説明は省略される。
本実施の形態によれば、不揮発性メモリ50の第2ワード線22(コントロールゲート54)に、正の制御電圧VCGが印加される。具体的には、制御電圧VCGとキャパシタ40(下部電極43)に印加されるHigh電圧との差によって「トンネル現象」が発生しない値に、制御電圧VCGは設定される。
電源がオンされると、まず、キャパシタ40に「Highデータ」が書き込まれる。次に、不揮発性メモリ50の第2ワード線22(コントロールゲート54)に、負の制御電圧VCGが印加される。具体的には、図5に示された特性C2の場合に接合リーク電流ILCが流れ、特性C1の場合に接合リーク電流ILCが流れない値に、制御電圧VCGは設定される。これにより、電源オフ時にキャパシタ40に格納されていたデータに依って、接合リーク電流ILC(GIDL電流)が流れる。
本発明の第四の実施の形態に係る半導体記憶装置の構造は、第三の実施の形態に係る構造と同様である(図8参照)。本実施の形態によれば、電源がオフされる時、不揮発性メモリ50の第2ワード線22(コントロールゲート54)に、負の制御電圧VCGが印加される。具体的には、制御電圧VCGとキャパシタ40(下部電極43)に印加されるLow電圧との差によって「トンネル現象」が発生しない値に、制御電圧VCGは設定される。
キャパシタ40に格納されていたデータがHighの場合、コントロールゲート54と下部電極43との電圧差により、トンネル絶縁膜56に十分な強度の電界が加わる。これにより、電子が、トンネル絶縁膜56を通過し、フローティングゲート53から引き抜かれる(F−Nトンネル効果)。これは、今考慮しているメモリセル11のリーク電流特性が、例えば、図5中の線C1で示される特性になることを意味する。
電源がオンされると、まず、キャパシタ40に「Highデータ」が書き込まれる。次に、不揮発性メモリ50の第2ワード線22(コントロールゲート54)に、負の制御電圧VCGが印加される。具体的には、図5に示された特性C2の場合に接合リーク電流ILCが流れ、特性C1の場合に接合リーク電流ILCが流れない値に、制御電圧VCGは設定される。これにより、電源オフ時にキャパシタ40に格納されていたデータに依って、接合リーク電流ILC(GIDL電流)が流れる。
図9は、本発明の第五の実施の形態に係るメモリセルアレイ10´の構成を示す回路図である。図9において、図1と同様の構成には同一の符号が付され、その説明は適宜省略される。本実施の形態によれば、全てのメモリセル11(11a〜11d)において、素子とビット線23、24との接続関係は同一である。つまり、トランジスタ30(30a〜30d)は、第1ビット線23に接続され、不揮発性メモリ50(50a〜50d)は、第2ビット線24に接続される。この半導体記憶装置の動作は、既述の実施の形態における動作と同様であり、既述の実施の形態と同様の効果が得られる。
図10は、本発明の第六の実施の形態に係るメモリセルアレイ10aの構成を示す回路図である。図10において、図1と同様の構成には同一の符号が付され、その説明は適宜省略される。図10に示されるように、メモリセル11a(11c)において、トランジスタ30a(30c)のゲートは第1ワード線21Aに接続され、そのドレインは第1ビット線23A(23B)に接続されている。また、不揮発性メモリ50a(50c)のゲートは第2ワード線22に接続され、ソース・ドレインの一方は第2ビット線24A(24B)に接続され、他方はキャパシタ40a(40c)の一端に接続される。また、ビット線対23A、24A(23B、24B)は、同一のセンスアンプ60A(60B)に接続される。
2 拡散領域
5 層間絶縁膜
10 メモリセルアレイ
11 メモリセル
21 第1ワード線
22 第2ワード線
23 第1ビット線
24 第2ビット線
25 対向電極
27 ビット線コンタクト
30 トランジスタ
31 ゲート絶縁膜
32 ゲート電極
40 キャパシタ
41 上部電極
42 誘電体膜
43 下部電極
44 キャパシタコンタクト
50 不揮発性メモリ
51 第1ゲート絶縁膜
52 第2ゲート絶縁膜
53 フローティングゲート
54 コントロールゲート
56 トンネル絶縁膜
57 埋め込み絶縁膜
58 PNダイオード
60 センスアンプ
81、83、84 絶縁膜
82、85 ポリシリコン膜
100 半導体記憶装置
110 チップ
120 電源
130 制御ユニット
132 スイッチング検出器
Claims (23)
- マトリックス状に配置された複数のメモリセルを有し、
前記複数のメモリセルの各々は、第1、第2ワード線、及び第1、第2ビット線に接続され、
前記複数のメモリセルの各々は、
トランジスタと、
キャパシタと、
不揮発性メモリと
を具備し、
前記トランジスタは、
前記第1ワード線に接続されたゲートと、
前記第1ビット線に接続されたドレインと、
前記キャパシタに接続されたソースと
を備え、
前記不揮発性メモリは、
基板の上に形成されるコントロールゲートと、
前記基板と前記コントロールゲートとの間に絶縁膜に囲まれて形成されるフローティングゲートと、
前記基板中に形成された第1拡散領域及び第2拡散領域と
を備え、
前記コントロールゲートは、前記第2ワード線に接続され、
前記第1拡散領域は、前記第2ビット線に接続され、
前記第2拡散領域は、前記トランジスタの前記ソースに接続され、
前記第1拡散領域と前記第2拡散領域との間の領域が非導通になるように、前記第1拡散領域と前記第2拡散領域との間に埋め込み絶縁膜が形成された
半導体記憶装置。 - 請求項1に記載の半導体記憶装置において、
前記複数のメモリセルは、
第1メモリセルと、
第2メモリセルと
を含み、
前記第1メモリセルに接続する前記第1ビット線は、前記第2メモリセルに接続する前記第2ビット線と共通であり、
前記第1メモリセルに接続する前記第2ビット線は、前記第2メモリセルに接続する前記第1ビット線と共通である
半導体記憶装置。 - 請求項1又は2に記載の半導体記憶装置において、
前記第1ビット線と前記第2ビット線は、同一のセンスアンプに接続される
半導体記憶装置。 - 請求項1乃至3のいずれかに記載の半導体記憶装置において、
前記基板の導電型はp型であり、
前記第1拡散領域及び前記第2拡散領域の導電型はn型である
半導体記憶装置。 - 請求項1乃至4のいずれかに記載の半導体記憶装置において、
トンネル絶縁膜が、前記第1拡散領域と前記フローティングゲートとの間に形成され、
電子は、トンネル効果により、前記トンネル絶縁膜を通過する
半導体記憶装置。 - 請求項1乃至4のいずれかに記載の半導体記憶装置において、
トンネル絶縁膜が、前記第2拡散領域と前記フローティングゲートとの間に形成され、
電子は、トンネル効果により、前記トンネル絶縁膜を通過する
半導体記憶装置。 - 請求項5に記載の半導体記憶装置において、
電源がオフされる時、
前記第1ワード線にゲート電圧が印加され、
前記第2ワード線に第1制御電圧が印加され、
前記キャパシタに蓄積されている第1データ電荷に対応するバックアップ電荷が、前記フローティングゲートに現れる
半導体記憶装置。 - 請求項7に記載の半導体記憶装置において、
前記第2ビット線に印加される電圧レベルは、前記第1ビット線に印加される電圧レベルの逆に設定される
半導体記憶装置。 - 請求項7又は8に記載の半導体記憶装置において、
前記第1制御電圧は、正の電圧である
半導体記憶装置。 - 請求項7又は8に記載の半導体記憶装置において、
前記第1制御電圧は、負の電圧である
半導体記憶装置。 - 請求項7乃至10のいずれかに記載の半導体記憶装置において、
電源がオンされる時、
前記第2ワード線に第2制御電圧が印加され、
前記バックアップ電荷に対応する第2データ電荷が、前記キャパシタに蓄積される
半導体記憶装置。 - 請求項7乃至10のいずれかに記載の半導体記憶装置において、
電源がオンされる時、
前記キャパシタの電圧レベルがHighに設定された後に、前記第2ワード線に第2制御電圧が印加され、
前記バックアップ電荷に対応する第2データ電荷が、前記キャパシタに蓄積される
半導体記憶装置。 - 請求項11又は12に記載の半導体記憶装置において、
GIDL(Gate Induced Drain Leakage)電流が、前記第2拡散領域を介して、前記キャパシタと前記基板の間に流れる
半導体記憶装置。 - 請求項11乃至13のいずれかに記載の半導体記憶装置において、
前記第2制御電圧は、負の電圧である
半導体記憶装置。 - マトリックス状に配置された複数のメモリセルを有し、
前記複数のメモリセルの各々は、
キャパシタと、
前記キャパシタに接続されたトランジスタと、
前記トランジスタ及び前記キャパシタに接続された不揮発性メモリと
を具備し、
前記不揮発性メモリは、
基板の上に形成されるコントロールゲートと、
前記基板と前記コントロールゲートとの間に絶縁膜に囲まれて形成されるフローティングゲートと、
前記基板中に形成された第1拡散領域及び第2拡散領域と
を備え、
前記第1拡散領域と前記第2拡散領域との間の領域が非導通になるように、前記第1拡散領域と前記第2拡散領域との間に埋め込み絶縁膜が形成され、
電源がオフされる時、前記キャパシタに蓄積されている第1データ電荷に対応するバックアップ電荷が、前記不揮発性メモリに記憶され、
電源がオンされる時、前記バックアップ電荷に対応する第2データ電荷が、前記キャパシタに蓄積される
半導体記憶装置。 - 請求項11乃至15のいずれかに記載の半導体記憶装置において、
前記第2データ電荷は、前記第1データ電荷が示すデータが反転されたデータを示す
半導体記憶装置。 - 請求項16に記載の半導体記憶装置において、
電源がオンされた後、前記複数のメモリセルにおいて、ビット反転操作が行われる
半導体記憶装置。 - 請求項6に記載の半導体記憶装置において、
電源がオフされる時、
前記第2ワード線に第1制御電圧が印加され、
前記キャパシタに蓄積されている第1データ電荷に対応するバックアップ電荷が、前記フローティングゲートに現れる
半導体記憶装置。 - 請求項18に記載の半導体記憶装置において、
前記第1制御電圧は、正の電圧である
半導体記憶装置。 - 請求項18に記載の半導体記憶装置において、
前記第1制御電圧は、負の電圧である
半導体記憶装置。 - 請求項18乃至20のいずれかに記載の半導体記憶装置において、
電源がオンされる時、
前記キャパシタの電圧レベルがHighに設定された後に、前記第2ワード線に第2制御電圧が印加され、
前記バックアップ電荷に対応する第2データ電荷が、前記キャパシタに蓄積される
半導体記憶装置。 - 請求項21に記載の半導体記憶装置において、
前記第2制御電圧は、負の電圧であり、
GIDL(Gate Induced Drain Leakage)電流が、前記第2拡散領域を介して、前記キャパシタと前記基板の間に流れる
半導体記憶装置。 - 請求項7乃至22のいずれかに記載の半導体記憶装置において、
前記複数のメモリセルにおけるデータを制御する制御ユニットと、
スイッチと、
前記スイッチ及び前記制御ユニットに接続されたスイッチング検出器と
を更に具備し、
前記スイッチング検出器は、前記スイッチがオフにされたことを検出し、前記スイッチがオフになったことを示すスイッチオフ信号を前記制御ユニットに出力し、
前記制御ユニットは、前記スイッチオフ信号を受け取った場合、前記バックアップ電荷が前記不揮発性メモリに記憶された後に電源がオフされるように、前記複数のメモリセルを制御する
半導体記憶装置。
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