JP4370183B2 - 車体フレーム構造 - Google Patents

車体フレーム構造 Download PDF

Info

Publication number
JP4370183B2
JP4370183B2 JP2004031839A JP2004031839A JP4370183B2 JP 4370183 B2 JP4370183 B2 JP 4370183B2 JP 2004031839 A JP2004031839 A JP 2004031839A JP 2004031839 A JP2004031839 A JP 2004031839A JP 4370183 B2 JP4370183 B2 JP 4370183B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wall
frame member
space
frame
adapter
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004031839A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005219695A (ja
Inventor
正弘 鈴木
渉 中里
圭三 佐々井
聡 上田
裕一 黒田
義行 池田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Subaru Corp
Original Assignee
Fuji Jukogyo KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Jukogyo KK filed Critical Fuji Jukogyo KK
Priority to JP2004031839A priority Critical patent/JP4370183B2/ja
Publication of JP2005219695A publication Critical patent/JP2005219695A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4370183B2 publication Critical patent/JP4370183B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Description

本発明は、車体フレーム構造に関し、特に異種金属材料のフレーム部材が連結する車体フレーム構造に関する。
自動車のサイドフロントフレーム等の車体フレームとして、軽量で、かつ衝突や接触した際に塑性変形により効率的に衝撃吸収が得られるアルミニウム系材料の車体フレームが種々提案されている(例えば、特許文献1)。
しかし、アルミニウム系材料は、鉄系材料に比べて強度、成形性、溶接性及びコストなどの点で劣るため、全ての車体フレームをアルミニウム系材料に置き換えることは困難である。また、鉄系材料とアルミニウム系材料を抵抗溶接すると、異種金属材料が接触することによるイオン化傾向の相違による電気化学的腐食、いわゆる電食が発生することが懸念される。
そこで、溶接結合によらず、アダプタを介在させて鉄系材料のフレーム部材とアルミニウム系材料のフレーム部材をボルト結合して車体フレームを形成することが考えられる。
例えば、図8に要部分解斜視図を示すように、筒状体を半割状に形成した鉄系材料からなるアウタパネル112とインナパネル113によって形成された後部フレーム部材111と、筒状に押出成形されたアルミニウム系材料からなる前部フレーム部材115を接合するにあたり、板状の基部121の一端面から筒状に突出する後部側接合部122及び基部121の他端面から前部フレーム部材115の端部内周に接合可能に突出する一対の前部側接合部123、124を備えたアルミニウム系材料のアダプタ120を準備する。
そして、アダプタ120の後部側接合部122の外周に、互いに対向するアウタパネル112の端部112aと、インナパネル113の端部113aを嵌合させて、互いに嵌合するアダプタ120の後部側接合部122とアウタパネル112の端部112a及び後部側接合部122とインナパネル113の端部113aをボルト125によって結合すると共に、一対の前部側接合部123、124に前部フレーム部材115の端部115aを嵌合させ、互いに嵌合する前部フレーム部材115の端部115aと前部側接合部123、124をボルト125によって結合する。
特開平8−216916号公報
しかし、図8に示すようにアルミニウム系材料のアダプタ120を介在して鉄系材料の後部フレーム部材111とアルミニウム系材料の前部フレーム部材115をボルト125によって連結するフレーム構造によると、アダプタ120の後部側接合部122にアウタパネル112の端部112aがボルト125により締結することから、アウタパネル112の後部側接合部122にボルト125によって締結された部分は後部側接合部122と密着するが、ボルト125による締結によって局部的に変形して後部側接合部122とアウタパネル112との間に微小な隙間が発生することがある。同様にインナパネル113においてもボルト125によって後部側接合部122に締結された部分は密着するが、該部が局部的に変形して後部側接合部122とインナパネル113との間に微小な隙間が発生することがある。
このようにアルミニウム系材料のアダプタ120の後部側接合部122と鉄系材料のアウタパネル112の端部112a及び後部側接合部122とインナパネル113の端部113aとの間に微小な隙間が発生すると、この隙間に水分が浸入して該部に滞留する要因となる。後部側接合部122とアウタパネル112の端部112a及び後部側接合部122とインナパネル113の端部113aとの隙間に滞留した水分によって電食が促進されることが懸念される。
また、アダプタを介して異種金属系材料のフレーム部材を連結する他の車体フレームにおいても同様に電食の発生が懸念される。
従って、かかる点に鑑みなされた本発明の目的は、耐電食性に優れた異種金属材料のフレーム部材からなる車体フレーム構造を提供することにある。
上記目的を達成する請求項1に記載の車体フレーム構造の発明は、中空部を有する閉断面形状の第1フレーム部材と第2フレーム部材とを、第1フレーム部材と異種金属材料のアダプタを介在して連結する車体フレーム構造において、上記アダプタは、上記第1フレーム部材の中空部内に挿入されて外周面に、第1フレーム部材の内面に当接してボルト結合される複数の当接面及び該隣接する当接面の間に亘って上記第1フレーム部材の内面との間に空間部を形成する空間形成部が形成された第1フレーム結合部と、該第1フレーム結合部と一体形成されて上記第2フレーム部材が結合される第2フレーム結合部とを備えたことを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1の車体フレーム構造において、上記第1フレーム結合部は、外周面に上記当接面が形成された複数の突部を有し、上記空間形成部が隣接する突部間に形成された凹部であることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項2の車体フレーム構造において、上記第1フレーム部材は、下側壁、内側壁、上側壁、外側壁が連続形成された略矩形の中空閉断面形状であって、上記第1フレーム結合部は、上記下側壁の内面に対向して下側壁との間に空間部を形成する下側面と、上記内側壁の内面に当接して上側壁にボルト結合される当接面が形成された一対の突部及び該両突部間に凹設されて上記内側壁の内面との間に空間部を形成する凹部が形成された内側面と、上側壁の内面に当接して内側壁にボルト結合される当接面が形成された突部及び該突部に隣接して凹設されて上記上側壁の内面との間に空間部を形成する凹部を有する上側面と、上記外側壁の内面に当接して外側壁にボルト結合される当接面が形成された一対の突部及び該両突部間に凹設されて上記外側壁の内面との間に空間部を形成する凹部を有する外側面とが順に連続形成された外周面を備えたことを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3の車体フレーム構造において、上記アダプタは、表面に絶縁被膜を形成する絶縁処理が施されたことを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4の車体フレーム構造において、上記第1フレーム部材は鉄系材料で形成され、上記第2フレーム部材及びアダプタはアルミニウム系材料で形成されたことを特徴とする。
請求項1の発明によると、アダプタの第1フレーム結合部の外周面に第1フレーム部材の内周面に当接してボルト結合される複数の当接面と、空間形成部を形成することによって、第1フレーム部材の内面とアダプタの当接面とが当接する当接部分を除いて空間形成部によって第1フレーム部材と第1フレーム結合部の間に空間部が形成される。よって、水分が第1フレーム部材内に浸入しても空間部内に腐食媒体となる水分が滞留することが回避され、該部における第1フレーム部材とアダプタの間における電食の発生が回避或いは極めて抑制される。一方、第1フレーム部材とアダプタの当接部分となる第1フレーム部材の内面とアダプタの当接面は、ボルト締結によって互いに密着して該部に水分等が浸入することが防止され、該部における電食の発生が回避乃至極めて抑制できる。従って、異種金属材料によって形成された第1フレーム部材とアダプタとの間の電食が回避或いは抑制され、耐電食性に優れた異種金属系材料のフレーム部材からなる車体フレームが確保できる。
請求項2の発明によると、当接面を有する突部間の凹部によって第1フレーム部材の内面とアダプタの間に空間部を形成するための空間形成部を形成することができる。
請求項3の発明は、第1フレーム部材及びアダプタの第1フレーム結合部の具体的構成であって、下側壁、内側壁、上側壁、外側壁を備えた矩形の中空閉断面形状の第1フレーム部材に、下側壁の内面に対向して下側壁との間に空間部を形成する下側面と、内側壁の内面に当接して内側壁にボルト結合される当接面が形成された一対の突部及び該両突部間に凹設されて内側壁の内面との間に空間部を形成する凹部が形成された内側面と、上側壁の内面に当接して上側壁にボルト結合される当接面が形成された突部及び該突部に隣接して凹設されて上側壁の内面との間に空間部を形成する凹部を有する上側面と、外側壁の内面に当接して外側壁にボルト結合される当接面が形成された一対の突部及び該両突部間に凹設されて外側壁の内面との間に空間部を形成する凹部を有する外側面とが順に連続形成された外周面を備えた第1結合部を嵌合して結合することによって有効的に空間部を確保することができる。
請求項4の発明によると、アダプタの表面に絶縁被膜を形成することによって、更に確実に電食の発生が抑制できる。
請求項5の発明は、異種金属材料を具体的に限定するもので、強度、成形性、溶接性及びコストに優れた鉄系材料で第1フレーム部材を形成、軽量で塑性変形による衝撃吸収に優れたアルミニウム系材料で第2フレーム部材及びアダプタを形成することによって、衝突や接触時の衝撃吸収特性に優れ、軽量で製造コストが抑制できる車体フレームが得られ、車体フレームの設計の自由度が確保できる。
以下本発明による車体フレーム構造の実施の形態を、フロントサイドフレームを例に図を参照して説明する。
図1は自動車の車体前部の概要を示す斜視図であり、図2は図1のA部拡大図、図3は図2の分解斜視図、図4はアダプタの説明図、図5は図2のI−I線断面図、図6は図2のII−II線断面図である。なお、矢印Fは車体前方方向を示している。
車体1の前部分は、図1に要部を示すように車幅方向に延在するトーボード2によって車室RとエンジンルームEとに区画され、後部がトーボード2の下部から図示しないフロアパネルの下面に亘って取り付けられてエンジンルームEの両側に沿って車体前方方向Fに延在する左右一対の車体フレームであるフロントサイドフレーム10と、トーボード2の上部から車体前方方向Fに延在する左右一対のフロントアッパフレーム3を備え、フロントサイドフレーム10とフロントアッパフレーム3との間にフロントサスペンション用のストラットタワー5が組み付けられている。
フロントサイドフレーム10は、図2に図1のA部拡大図を示すと共に図3に図2の分解斜視図を示すように、後部がトーボード2の下部からフロアパネルの下面に亘って取り付けられて車体前方方向Fに延在する鉄系材料の第1フレーム部材である後部フレーム部材11と、この後部フレーム部材11の前端にアダプタ31を介在して連結されて車体前方方向Fに延在するアルミニウム系材料の第2フレーム部材である前部フレーム部材21によって構成されている。
後部フレーム部材11は、図3及び図5に示すように下側壁13の両端からそれぞれ内側壁14及び外側壁15が上方に折曲形成されて上方が開放された断面略U字状で車体前後方向に延在するロアパネル12と、ロアパネル12の対向する内側壁14と外側壁15の上部間に嵌合する上側壁17の両端からそれぞれ内側壁14の上部及び外側壁15の上部に溶接結合される内側フランジ18と外側フランジ19が上方に折曲形成されて前後方向に延在するアッパパネル16とを有し、ロアパネル12とアッパパネル16によって車体前後方向に延在する中空部20が形成された中空閉断面形状に構成されている。
ロアパネル12の内側壁14の前端縁14aに沿って一対の取付孔14b、14cが穿設され、外側壁15の前端縁15aに沿って取付孔14b、14cに対向する取付孔15b、15cが穿設されている。また、アッパパネル16の上側壁17の前端縁17aの中央近傍に取付孔17bが穿設されている。
一方、前部フレーム部材21は、図3及び図6に示すように、対向する内側壁22と外側壁23及びこれらの内側壁22と外側壁23の上端及び下端を連結する上側壁24と下側壁25を有する断面略矩形で、かつ内部を内側壁22と外側壁23の中央部間を連結する隔壁26によって上部空間部27と下部空間部28に区画されて車体前後方向に延在する断面略日字状に押出形成によって形成されている。内側壁22の後端縁及び外側壁23の後端縁に沿って、それぞれ上部空間部27及び下部空間部28を介して対向する取付孔22b、22c及び23b、23cが穿設されている。
アダプタ31は、図3、図4及び斜視図を図5に示すようにアルミニウム系材料からなるブロック状で、後部フレーム部材11を形成するロアパネル12の下側壁13、内側壁14、外側壁15及びアッパパネル16の上側壁17の各前端縁13a、14a、15a、17aに周囲が当接可能な第1面33と、前部フレーム部材21の内側壁22、外側壁23、上側壁24、下側壁25、隔壁26の各後端縁に当接可能な第2面34が形成された矩形板状の基部32を有している。
基部32の第1面33に後部フレーム部材11の中空部20内に挿入して嵌合可能な第1フレーム結合部35が突設され、第2面34に前部フレーム部材21の上部空間部27及び下部空間部28に挿入して嵌合可能な第2フレーム結合部51が突設形成されている。
第1フレーム結合部35は、図4に示すと共に図5に図2のI−I線断面図を示すように、後部フレーム部材11の下側壁13の前端縁13aに沿ってその内面13dに対向して空間形成部となる下側面36、内側壁14の前端縁14aに沿ってその内面14dに対向する内側面37、外側壁15の前端縁15aに沿ってその内面15dに対向する外側面41、上側壁17の前端縁17aに沿ってその内面17dに対向する上側面45の外周面及び略四角形の凹陥部49を有する略四角筒状で基部32の第1面33に突出形成されている。
更に、後部フレーム部材11の中空部20内に挿入して嵌合した状態で下側面36が、下側壁13の内面13dから全範囲に亘って離れ、下側面36と下側壁13の内面13dとの間に間隙が少なくとも3mm以上確保された空間部50aが形成される。内側面37の上部及び下部に、内側壁14の内面14dに取付孔14b、14cの開口端外周に沿って当接面38a、39aが当接可能でかつ当接面38a、39aに開口するねじ穴38b、39bが形成された一対の突部38、39が突出形成され、かつ当接面38aと当接面39aとの間に連続して空間形成部となる凹部40が形成されて、凹部40と内面14dとの間に間隙が3mm以上の空間部50bが形成される。
外側面41の上部及び下部に、外側壁15の内面15dに取付孔15b、15cの開口端外周に沿って当接面42a、43aが当接可能で当接面42a、43aに開口するねじ穴42b、43bが形成された一対の突部42、43が突出形成され、かつ当接面42aと当接面43aの間に凹部44が形成されて内面15dとの間に間隙が3mm以上の空間部50cが形成される。上側面45の中央部に上側壁17の内面17dに取付孔17bの開口端外周に沿って当接面46aが当接可能でかつ当接面46aにねじ穴46bが開口する突部46が突出形成され、かつ当接面46aの内方及び外側に空間形成部となる凹部47、48が形成されて内面17dとの間に間隙が3mm以上の空間部50d、50eが形成される。
第2フレーム結合部51は、図3に示すと共に図6に図2のII−II線断面図を示すように基部32の第2面34に突設されて前部フレーム部材21の上部中空部27内に挿入して内側壁22の内面22dに側面52aが当接すると共に取付孔22bに対応してねじ穴52bが形成された第1結合部52と、下部中空部28内に挿入して内側壁22の内面22dに側面53aが当接すると共に取付孔22cに対応してねじ穴53bが形成された第2結合部53と、上部中空部27内に挿入して外側壁23の内面23dに側面54aが当接すると共に取付孔23bに対応してねじ穴54bが形成された第3結合部54と、下部中空部28内に挿入して外側壁23の内面23dに側面55aが当接すると共に取付孔23cに対応してねじ穴55bが形成された第4結合部55によって構成されている。このように形成されたアダプタ31は、電着塗装によって表面に絶縁被膜を形成する絶縁処理を施す。
次に、アダプタ31を介して後部フレーム部材11と前部フレーム部材21との連結について説明する。
まず、後部フレーム部材11の中空部20にアダプタ31の第1フレーム結合部35を挿入して基部32の第1面33をロアパネル12の下側壁13の前端縁13a、内側壁14の前端縁14a、外側壁15の前端縁15a及びアッパパネル16の上側壁17の前端縁17aに当接させる。
これにより後部フレーム部材11の内側壁14に穿設された取付孔14b、14cと第1フレーム結合部35の内側面37に形成された突部38、39のねじ穴38b、39bとが位置合わせされる。同様に外側壁15の取付孔15b、15cと外側面41に形成された突部42、43のねじ穴42b、43b、及び上側壁17の取付孔17bと上側面45に形成された突部46のねじ穴46bが位置合わせされる。
この位置合わせされた取付孔14b、14cから挿入してねじ穴38b、39bに螺合するボルト56によって重ね合わされた後部フレーム部材11の内側壁14と第1フレーム結合部35の内側面37に突設された突部38、39を結合する。同様に取付孔15b、15cから挿入してねじ穴42b、43bに螺合するボルト56によって外側壁15と突部42、43を結合し、かつ取付孔17bから挿入してねじ穴46bに螺合するボルト56によって上側壁17と突部46を結合して、後部フレーム部材11の前端にアダプタ31を取り付ける。
次に、後部フレーム部材11の前端に取り付けられたアダプタ31の第2フレーム結合部51の第1結合部52と第3結合部54及び第2結合部53と第4結合部55にそれぞれ前部フレーム部材21の上部空間部27と下部空間部28を嵌合させて前部フレーム部材21の後端縁をアダプタ31の基部32の第2面34に当接させる。
これにより前部フレーム部材21の内側壁22に穿設された取付孔22b、22cと第2フレーム結合部51の第1結合部52及び第2結合部53に形成されたねじ穴52b、53bとが位置合わせされる。同様に外側壁23に穿設された取付孔23b、23cと第3結合部54及び第4結合部55に形成されたねじ穴54b、55bとが位置合わせされる。
この位置合わせされた取付孔22b、22cから挿入してねじ穴52b、53bに螺合するボルト56によって重ね合わされた前部フレーム部材21の内側壁22と第1結合部52及び内側壁22と第2結合部53を結合する。同様に取付孔23b、23cから挿入してねじ穴54b、55bに螺合するボルト56によって外側壁23と第3結合部54及び外側壁23と第4結合部55を結合して後部フレーム部材11の前端にアダプタ31を介在して前部フレーム部材21が連結される。
このようにアダプタ31を介して後部フレーム部材11の前端に前部フレーム部材21を連結することによって、鉄系材料の後部フレーム11とアルミニウム系材料のアダプタ31は、図5に図2のI−I線断面図を示すようにロアパネル12の下側壁13の内面13dとアダプタ31の第1フレーム結合部35の下側面36との間に空間部50aが形成される。また、ロアパネル12とアダプタ31の結合面となる内側壁14の内面14dと突部38の当接面38aがボルト結合されて密着し、同様に内側壁14の内面14dと突起39の当接面39aがボルト結合されて密着すると共に、これら当接部分を除いて凹部40によって内側壁14の内面14dと内側面37との間に空間部50bが形成される。外側壁15の内面15dと突部42の当接面42a及び外側壁15の内面15dと突起43の頂面43aがそれぞれボルト結合されて密着すると共に、これら当接部分を除いて凹部44によって外側壁15の内面15dと外側面37との間に空間部50cが形成される。上側壁17の内面17dと突部56の頂面46aがボルト結合された密着すると共に、この当接部分を除いて凹部47、48によって上側壁17の内面17dと上側面45との間に空間部50d及び50eが形成される。
このように構成された本実施の形態によると、アダプタ31の表面には、電着塗装による絶縁被膜が形成されると共に、後部フレーム部材11とアダプタ31の結合面となるロアパネル12の内側壁14の内面14dとアダプタ31の当接面38a及び当接面39aの当接部分、外側壁15の内面15dと当接面42a及び当接面43a、アッパパネル16の上側壁17の内面17dと当接面56aの当接部分の各当接部分を除いて、下側壁13の内面13dと下側面37との間に十分な間隙が確保された空間部50aが形成され、内側壁14の内面14dに凹部40によって十分な間隙が確保された空間部50bが形成され、外側壁15の内面15dと外側面41との間に凹部44によって十分な間隙が確保された空間部50cが形成され、上側壁17の内面17dと上側面45との間に凹部47及び凹部48によって十分な間隙が確保された空間部50d及び空間部50eが積極的に形成されて、雨水や洗車等によって水分がフロントフレーム10内に浸入してもこれら空間部50a、50b、50c、50d、50e内に腐食媒体となる水分が滞留することが回避され、該部に存在する水分が排除されて後部フレーム部材11とアダプタ31における電食の発生が回避或いは極めて抑制される。
一方、後部フレーム部材11とアダプタ31とが結合する内側壁14の内面14dと突部38の当接面38a及び突部39の当接面39aがボルト56による締結によって密着し、同様に外側壁15の内面15dと突部42の当接面42a及び突部43の当接面43aがボルト56による締結によって密着し、上側壁17の内面17aと突部46の当接面46aにおいてもボルト56による締結によって密着し、雨水や洗車等によって水分がフロントフレーム10内に浸入してもこれら密着した当接部分に水分等が浸入することはなく、該部の電食の発生が回避乃至極めて抑制できる。
従って、鉄系材料の後部フレーム部材11とアルミニウム系材料の前部フレーム部材21をアルミニウム系材料のアダプタ31を介して連結するフロントサイドフレーム10において、優れた耐電食性が確保できてフロントサイドフレーム10の耐久性が向上すると共に、強度、成形性、溶接性及びコストに優れた鉄系材料の後部フレーム部材11と、軽量でかつ塑性変形による衝撃吸収に優れたアルミニウム系材料の前部フレーム部材21との連結によりフロントサイドフレーム10を構成することから、衝突や接触時の衝撃吸収特性に優れ、軽量でかつフロントサイドフレーム10の製造コストを抑制しつつ設計の自由度が確保できる。
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されることなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。例えば、上記実施の形態ではアダプタ31の第1フレーム結合部35の内側面37に凹設された凹部40により内側壁14との間に空間部50bを形成し、外側面41に凹設された凹部44により外側壁15と間に空間部50cを形成し、上側面45に凹設した凹部47及び凹部48によって上側壁17との間に空間部50d及び空間部50eを形成したが、図7に図5と対応する断面図を示し、対応する部分に同一符号を付することで詳細な説明は省略するが内側壁14に膨出部14eを形成して空間部50bを形成し、同様に外側壁15に膨出部15eを形成した空間部50cを形成し、上側壁17に膨出部17e及び膨出部17fを形成して空間部50d及び空間部50eを形成することもできる。
また、上記実施の形態では後部フレーム部材11が矩形断面形状に後部フレーム部材11を例に説明したが、例えば断面六角形や断面八角形等他の多角形の後部フレーム部材に適用することもできる。また、フロントサイドフレーム10を例に説明したが、リヤサイドフレームやフロントアッパサイドフレーム等他の車体フレームに適用することもできる。更に、鉄系材料とアルミニウム系材料のフレーム部材を連結する場合例に説明したが、他の異種金属材料によるフレーム部材を連結することもできる。
本発明による車体フレーム構造の実施の形態の概要を示す自動車の車体前部の斜視図である。 図1のA部拡大図である。 図2の分解斜視図である。 アダプタの説明図である。 図2のI−I線断面図である。 図2のII−II線断面図である。 他の形態における図2のI−I線断面図である。 鉄系材料のフレーム部材とアルミニウム系材料のフレーム部材をアダプタを介して連結する例を示す図である。
符号の説明
10 フロントサイドフレーム(車体フレーム)
11 後部フレーム部材(第1フレーム部材)
12 ロアパネル
13 下側壁
13a 前端縁
14 内側壁
14a 前端縁
14d 内面
15 外側壁
15a 前端縁
15d 内面
16 アッパパネル
17 上側壁
17a 前端縁
17d 内面
20 中空部
21 前部フレーム部材(第2フレーム部材)
31 アダプタ
32 基部
35 第1フレーム結合部
36 下側面
37 内側面
38、39、42、43、46 突部
38a、39a、42a、43a、46a 当接面
40、44、47、48 凹部
41 外側面
45 上側面
50a、50b、50c、50d、50e 空間部
51 第2フレーム結合部

Claims (5)

  1. 中空部を有する閉断面形状の第1フレーム部材と第2フレーム部材とを、第1フレーム部材と異種金属材料のアダプタを介在して連結する車体フレーム構造において、
    上記アダプタは、
    上記第1フレーム部材の中空部内に挿入されて外周面に、第1フレーム部材の内面に当接してボルト結合される複数の当接面及び該隣接する当接面の間に亘って上記第1フレーム部材の内面との間に空間部を形成する空間形成部が形成された第1フレーム結合部と、
    該第1フレーム結合部と一体形成されて上記第2フレーム部材が結合される第2フレーム結合部とを備えたことを特徴とする車体フレーム構造。
  2. 上記第1フレーム結合部は、外周面に上記当接面が形成された複数の突部を有し、上記空間形成部が隣接する突部間に形成された凹部であることを特徴とする請求項1に記載の車体フレーム構造。
  3. 上記第1フレーム部材は、下側壁、内側壁、上側壁、外側壁が連続形成された略矩形の中空閉断面形状であって、
    上記第1フレーム結合部は、
    上記下側壁の内面に対向して下側壁との間に空間部を形成する下側面と、
    上記内側壁の内面に当接して内側壁にボルト結合される当接面が形成された一対の突部及び該両突部間に凹設されて上記内側壁の内面との間に空間部を形成する凹部が形成された内側面と、
    上側壁の内面に当接して上側壁にボルト結合される当接面が形成された突部及び該突部に隣接して凹設されて上記上側壁の内面との間に空間部を形成する凹部を有する上側面と、
    上記外側壁の内面に当接して外側壁にボルト結合される当接面が形成された一対の突部及び該両突部間に凹設されて上記外側壁の内面との間に空間部を形成する凹部を有する外側面とが順に連続形成された外周面を備えたことを特徴とする請求項2に記載の車体フレーム構造。
  4. 上記アダプタは、表面に絶縁被膜を形成する絶縁処理が施されたことを特徴とする請求項1〜3に記載の車体フレーム構造。
  5. 上記第1フレーム部材は鉄系材料で形成され、上記第2フレーム部材及びアダプタはアルミニウム系材料で形成されたことを特徴とする請求項1〜4に記載の車体フレーム構造。
JP2004031839A 2004-02-09 2004-02-09 車体フレーム構造 Expired - Fee Related JP4370183B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004031839A JP4370183B2 (ja) 2004-02-09 2004-02-09 車体フレーム構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004031839A JP4370183B2 (ja) 2004-02-09 2004-02-09 車体フレーム構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005219695A JP2005219695A (ja) 2005-08-18
JP4370183B2 true JP4370183B2 (ja) 2009-11-25

Family

ID=34995660

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004031839A Expired - Fee Related JP4370183B2 (ja) 2004-02-09 2004-02-09 車体フレーム構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4370183B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5001783B2 (ja) * 2007-10-19 2012-08-15 トヨタ自動車株式会社 衝撃吸収部材の取付部構造
JP5487001B2 (ja) * 2010-04-23 2014-05-07 本田技研工業株式会社 多角形断面フレーム
JP6215978B2 (ja) * 2016-02-01 2017-10-18 本田技研工業株式会社 自動車の車体構造および自動車の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005219695A (ja) 2005-08-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9878743B2 (en) Front vehicle-body structure of vehicle
JP6500768B2 (ja) 車両の前部車体構造
US8833832B2 (en) Node for connecting vehicle body portions
TWI485080B (zh) 車輛之前部車體結構
US6802558B2 (en) Rear body structure for vehicle body
US7328928B2 (en) Vehicle rear tray structure
US20100187800A1 (en) Reinforcement Member for Directly Jointed Tubular Components
WO2015146902A1 (ja) 車体側部構造
US3724153A (en) Joint construction
JP2006168594A (ja) 車体骨格フレームの補強構造
JP4370183B2 (ja) 車体フレーム構造
JP4370184B2 (ja) 車体フレーム構造及び異種金属フレーム部材連結用アダプタ
JP2006273296A (ja) センタピラーレス車のロッカ構造
JP2007039003A (ja) 自動車ドアにおけるドアビームの取付構造及びドアビームのブラケット
JP6390604B2 (ja) 車両の前部車体構造
JP4133723B2 (ja) 自動車の前部車体構造
JP4413029B2 (ja) 車体フレーム構造
JP2000255451A (ja) 自動車の前部車体構造
JP4454395B2 (ja) 車体フレーム構造
US11214315B2 (en) Underbody structure of vehicle
JP4392293B2 (ja) 車体フレームの製造方法
JP4271135B2 (ja) 自動車の後部車体構造
KR100412874B1 (ko) 자동차의 전방차체구조
JP4384553B2 (ja) 車体フレーム構造
JP2004203328A (ja) 車体構造

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20061207

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090819

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090825

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090831

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4370183

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120904

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130904

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees