JP4367048B2 - 不揮発性記憶装置およびこれを用いた電子機器 - Google Patents

不揮発性記憶装置およびこれを用いた電子機器 Download PDF

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Description

本発明は、強誘電体キャパシタやラッチ回路を含む不揮発性記憶装置、およびこれを用いた電子機器に関するものである。
従来、この種の不揮発性記憶装置としては、例えば図24に示すものが知られている(例えば、非特許文献1参照)。
この不揮発性記憶装置は、図24に示すように、インバータINV12,INV13からなる通常のラッチ回路と、2つの強誘電体キャパシタC11,C12との他に、インバータINV11と、MOSトランジスタM21,M22からなる電子スイッチと、MOSトランジスタM23,M24からなる電子スイッチと、を備えている。
インバータINV12,INV13には、MOSトランジスタM25,M26が接続され、このMOSトランジスタM25,M26を電源オンオフ信号PWRL,PWRHでオンオフ制御し、これによりインバータINV12,INV13への電源電圧VDDの供給制御を行うようにしている。
強誘電体キャパシタC11,C12には、ポンプ信号PUMP信号が供給されるようになっている。インバータINV11には、入力データDINが供給されるようになっている。MOSトランジスタM21,M24はクロック信号CLKによりオンオフ制御が行われ、MOSトランジスタM22,M23はクロック信号CLKXによりオンオフ制御が行われるようになっている。
次に、このような構成からなる従来の不揮発性記憶装置の動作例について、図24〜図27を参照して説明する。
まず、この従来装置の通常動作について、図24および図25を参照して説明する。この通常動作に先立って、電源オンオフ信号PWRLはLレベル、電源オンオフ信号PWRHはHレベルであるので、MOSトランジスタM25,M26はオンの状態にある。このため、インバータINV12,INV13に電源電圧VDDが供給されている。この状態は、以後維持される。
この通常動作の初期状態(図25の期間T1以前)では、出力データDOUTと、強誘電体キャパシタC11,C12の分極方向は不定である。
図25の期間T1では、入力データDINの入力動作を行う。
この期間T1では、入力データDINはHレベルとなっている。また、この期間T1では、クロック信号CLKはHレベル、クロック信号CLKXはLレベルであるので、MOSトランジスタM21,M22がオン、MOSトランジスタM23,M24がオフとなる。さらに、ポンプ信号PUMPはLレベルである。
このとき、入力データDINのHレベルは、インバータINV11でLレベルに反転されてLレベルとなり、インバータINV13の入力データQ2はLレベルとなる。従って、そのLレベルの入力データQ2がインバータINV13で反転されて、出力データDOUTはHレベルとなる。
また、このときには、Hレベルの出力データDOUTは、インバータINV12で反転され、インバータINV12の出力データQ1はLレベルとなる。このとき、強誘電体キャパシタC11の両端には、その出力データQ1のLレベルとポンプ信号PUMPのLレベルが印加されており、その両端の電位差がないので、分極方向は不定のままである。一方、強誘電体キャパシタC12の両端には、出力データDOUTのHレベルとポンプ信号PUMPのLレベルが印加されている。このときの強誘電体キャパシタC12の分極方向を、図25に示すように、下向き(図25では「↓」と表すものとする)とする。
以上の説明から明らかのように、図25の期間T1では、入力データDINがHレベルであり、そのHレベルの状態が出力データDOUTとしてそのまま現れることになる。
図25の期間T2では、入力データDINのラッチ回路へのラッチ動作、および強誘電体キャパシタC11,C12の分極方向の書き込み動作を行う。
この期間T2では、入力データDINはHレベルとなっている。また、この期間T2では、クロック信号CLKはLレベル、クロック信号CLKXはHレベルであるので、MOSトランジスタM21,M22がオフ、MOSトランジスタM23,M24がオンとなる。さらに、ポンプ信号PUMPはHレベルである。
このように期間T2では、MOSトランジスタM21,M22がオフ、MOSトランジスタM23,M24がオンとなるので、入力データDINのHレベルが、インバータINV12,INV13からなるラッチ回路ラッチされることになる。このため、期間T2では、出力データDOUTはHレベルの状態が維持され、Q1、Q2のレベルはLレベルのままとなる。
この結果、強誘電体キャパシタC11の両端には、Q1のLレベルとポンプ信号PUMPのHレベルが印加されるので、分極方向は上向き(図25では「↑」と表すものとする)となる。一方、強誘電体キャパシタC12の両端には、出力データDOUTのHレベルとポンプ信号PUMPのHレベルが印加され、強誘電体キャパシタC12の両端には電位差がないので、その分極方向は前の状態を維持する。すなわち、分極方向は下向きとなる。
以上の説明から明らかのように、図25の期間T2では、入力データDINがHレベルであり、その入力データDINのラッチ回路へのラッチと、強誘電体キャパシタC11,C12の分極方向の書き込み状態となる。
図25の期間T3は、入力データDINのラッチ回路および強誘電体キャパシタC11,C12でのラッチ状態を示し、その期間T3と期間T2の各部の波形では、ポンプ信号PUMPのレベルが異なっている。
以上述べた各動作は、入力データDINがHレベルの場合であるが、入力データDINがLレベルの場合の各部の動作波形は、図25の期間T4〜T6のようになる。
ここで、期間T4〜期間T6の各動作は、期間T1〜期間T3の各動作に対応するので、ここではその説明は省略する。なお、この場合には、入力データDINがLレベルであるので、図25の期間T5からわかるように、強誘電体キャパシタC11,C12の書き込まれた分極方向が、期間T2に比べて逆になっていることがわかる。
次に、上記のようにして、強誘電体キャパシタC11,C12に保持されたデータの読み出し方法について、図24、図26、および図27を参照して説明する。
ここで、図26は、データ「1」の読み出し時の各部の動作波形を示す。また、図27は、データ「0」の読み出し時の各部の動作波形例を示す。
このデータの読み出し時には、以下のように設定する必要がある。すなわち、入力データDINはLレベル、クロック信号CLKはLレベル、クロック信号CLKXはHレベルとする。このため、MOSトランジスタM21,M22がオフ、MOSトランジスタM23,M24がオンの状態になる。
図26の期間T1では、上記の状態で、かつ、ポンプ信号PUMPがHレベル、電源オンオフ信号PWRLがHレベル、電源オンオフ信号PWRHがLレベルとする。このため、インバータINV12,INV13は、電源電圧VDDが供給されない状態となり、これもデータを読み出すのに必要な設定である。
このときには、強誘電体キャパシタC11,C12にはデータ「1」が保持されているものとしているので、その分極方向は、図26の期間T1に示すようになる。
図26の期間T2では、ポンプ信号PUMPをHレベルにする。この結果、強誘電体キャパシタC11,C12は、その分極方向に応じた電荷を出力し、出力データDOUTとQ1(Q2)のレベルは期間T2に示すように変化する。出力データDOUTは、強誘電体キャパシタC12の分極方向に変化があるので高い電圧になり、Q1(Q2)のレベルは強誘電体キャパシタC11の分極方向に変化がないので、出力データDOUTよりも低い電位になる。
以上からわかるように、期間T2では、データの読み出しを行っていることがわかる。
図26の期間T3では、電源オンオフ信号PWRLがLレベル、電源オンオフ信号PWRHがHレベルとする。このため、インバータINV12,INV13は、電源電圧VDDが供給される状態となる。これにより、出力データDOUTとQ1の電圧の差が広げられるので、出力データDOUTはHレベルに、Q1(Q2)はLレベルになる。
以上からわかるように、期間T3では、データの復元を行っていることがわかる。
図26の期間T4では、読み出したデータの書き込みを行う。図26の期間T3において、強誘電体キャパシタC11の分極は、図中の丸印で示すように実際には分極方向に変化はないが、分極量(電荷の保存量)に変化があり、このままでは、次回の読み出し時にデータを正常に読み出せないおそれがある。そこで、図26の期間T4で、データの書き込みを行うようにしている。
図26の期間T5は、データのラッチ状態であり、この際の各部の波形は図示のようになる。
図27は、データ「0」の読み出し時の各部の動作波形例を示す。
この場合には、強誘電体キャパシタC11,C12にはデータ「0」が保持されている点が、上記の場合と異なり、その読み出しの制御は上記の場合と基本的に同様であるので、その動作説明については省略する。なお、図27の期間T1〜T5は、図26の期間T1〜T5に対応する。
日経マイクロデバイス 2002年12月号 P140
ところが、図24に示す従来の不揮発性記憶装置では、以下のような不具合が考えられる。
(1)強誘電体キャパシタを2つ使用しているので、製造の際の歩留りが低下する。
(2)データのラッチ時に、2つの強誘電体キャパシタに電圧が常に印加された状態になるので、強誘電体キャパシタの寿命が短くなり、この結果、装置の寿命が短くなる。
(3)装置の構成上、ラッチしているデータ以外のデータを、強誘電体キャパシタに保持することができないので、電源の投入後の出力に自由度がない。
このため、上記のような不具合を解消できる不揮発性記憶装置の出現、およびこれを利用した電子機器の出現が望まれる。さらに、その新たな不揮発性記憶装置の出現に際しては、データの記憶処理などの制御動作の簡易化が望まれる。
そこで、本発明の目的は、歩留りの向上、寿命の長期化、データ処理の自由度の増加、およびデータの記憶処理などの制御動作の容易化が実現できるようにした不揮発性記憶装置を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、上記のような不揮発性記憶装置を用いた電子機器を提供することにある。
上記の課題を解決し本発明の目的を達成するために、各発明は、以下のように構成した。
すなわち、第1の発明は、強誘電体キャパシタを含む強誘電体メモリと、前記強誘電体キャパシタへ書き込む入力データまたは前記強誘電体キャパシタから読み出す出力データに基づく第1のデータをラッチするラッチ回路と、前記出力データに基づく第2のデータが入力され、前記第1のデータを出力するクロックドインバータと、を備え、前記入力データを前記強誘電体キャパシタに書き込むときには、前記入力データを前記出力データとして前記第1のデータをラッチ回路がラッチすることが可能となっており、前記入力データを前記強誘電体キャパシタの一端に印加し、前記入力データを反転させた反転入力データを前記強誘電体キャパシタの他端に印加し、前記出力データを前記強誘電体キャパシタから読み出すときには、前記他端に読み出し用の信号を印加するとともに前記一端から前記出力データを読み出し、前記クロックドインバータを動作させて前記第1のデータを前記ラッチ回路がラッチするようになっている。
第2の発明は、強誘電体キャパシタを含む強誘電体メモリと、前記強誘電体キャパシタへ書き込む入力データまたは前記強誘電体キャパシタから読み出す出力データに基づく第1のデータをラッチするラッチ回路と、前記第1のデータを前記ラッチ回路に供給するか否かを制御する第1スイッチと、前記強誘電体メモリの動作を制御する制御回路と、を備え、前記強誘電体メモリは、前記入力データを前記強誘電体キャパシタの一端に供給するか否かを制御する第2スイッチと、前記入力データを反転させた反転データを前記強誘電体キャパシタの他端に供給するか否かを制御する第3スイッチと、前記一端に固定電位を供給するか否かを制御する第4スイッチと、前記他端に読み出し用の信号を印加するか否かを制御する第5スイッチと、をさらに含み、前記制御回路は、前記入力データを前記強誘電体キャパシタに書き込むときには、前記入力データを前記出力データとして前記第1のデータをラッチ回路がラッチすることを可能とし、前記第2スイッチおよび前記第3スイッチをオンにし、前記出力データを前記強誘電体キャパシタから読み出すときには、前記第4スイッチをオフにするとともに前記第5スイッチをオンにして前記出力データを読み出し、前記第1スイッチをオンにして前記第1のデータを前記ラッチ回路がラッチするようになっている。
第3の発明は、強誘電体キャパシタを含む強誘電体メモリと、前記強誘電体キャパシタへ書き込む入力データまたは前記強誘電体キャパシタから読み出す出力データに基づく第1のデータをラッチするラッチ回路と、前記出力データに基づく第2のデータが入力され、前記第1のデータを出力するクロックドインバータと、前記強誘電体メモリの動作を制御する制御回路と、を備え、前記強誘電体メモリは、前記入力データを前記強誘電体キャパシタの一端に供給するか否かを制御する第1スイッチと、前記入力データを反転させた反転データを前記強誘電体キャパシタの他端に供給するか否かを制御する第2スイッチと、前記一端に固定電位を供給するか否かを制御する第3スイッチと、前記他端に読み出し用の信号を印加するか否かを制御する第4スイッチと、をさらに含み、前記制御回路は、前記入力データを前記強誘電体キャパシタに書き込むときには、前記入力データを前記出力データとして前記第1のデータをラッチ回路がラッチすることを可能とし、前記第1スイッチおよび前記第2スイッチをオンにし、前記出力データを前記強誘電体キャパシタから読み出すときには、前記第3スイッチをオフにするとともに前記第4スイッチをオンにして前記出力データを読み出し、前記クロックドインバータを動作させて前記第1のデータを前記ラッチ回路がラッチするようになっている。
第4の発明は、第1乃至第3のうちのいずれかの発明において、前記入力データまたは前記強誘電体キャパシタから読み出す出力データの2値化を行うコンパレータを、さらに備えるようにした。
第5の発明は、第1乃至第4のうちのいずれかの発明において、前記ラッチ回路の出力データを前記強誘電体キャパシタに帰還自在に構成し、前記ラッチ回路の出力データを前記強誘電体キャパシタに再書き込みするようになっている。
第6の発明は、第3の発明において、前記クロックドインバータを、インバータと電子スイッチに置き換えるようにした。
第7の発明は、第3の発明である不揮発性記憶装置を複数個備えるとともに、前記複数の不揮発性記憶装置がそれぞれ有する前記制御回路を共通の制御信号生成回路に置き換え、前記制御信号生成回路は、データの書き込み、データの保持、またはデータの読み出しの動作のうちのいずれか1つを設定する2ビットの動作設定信号が入力されると、その動作設定信号に従って前記各不揮発性記憶装置の前記クロックドインバータおよび前記第1スイッチ乃至第4スイッチをそれぞれオンオフ制御するようになっている。
第8の発明は、強誘電体キャパシタを含む強誘電体メモリと、前記強誘電体キャパシタへ書き込む入力データまたは前記強誘電体キャパシタから読み出す出力データに基づく第1のデータをラッチするラッチ回路と、前記出力データに基づく第2のデータが入力され、前記第1のデータを出力するクロックドインバータと、前記強誘電体メモリの動作を制御する制御回路と、を備え、前記ラッチ回路は、2つのインバータと、第1スイッチと、を含み、前記第1スイッチがオンのときフリップフロップとなる回路であり、前記強誘電体メモリは、前記入力データを前記強誘電体キャパシタの一端に供給するか否かを制御する第2スイッチと、前記入力データを反転させた反転データを前記強誘電体キャパシタの他端に供給するか否かを制御する第3スイッチと、前記一端に固定電位を供給するか否かを制御する第4スイッチと、前記他端に読み出し用の信号を印加するか否かを制御する第5スイッチと、をさらに含み、前記制御回路は、前記入力データを前記強誘電体キャパシタに書き込むときには、前記入力データを前記出力データとして前記第1のデータをラッチ回路がラッチすることを可能とし、前記第2スイッチおよび前記第3スイッチをオンにし、前記出力データを前記強誘電体キャパシタから読み出すときには、前記第4スイッチをオフにするとともに前記第5スイッチをオンにして前記出力データを読み出し、前記クロックドインバータを動作させるとともに前記第1スイッチをオンにして前記第1のデータを前記ラッチ回路がラッチするようになっている。
第9の発明は、第8の発明において、前記ラッチ回路の出力データを前記強誘電体キャパシタに帰還自在に構成し、前記ラッチ回路の出力データを前記強誘電体キャパシタに再書き込みするようにした。
第10の発明は、第8または第9の発明において、前記クロックドインバータを、インバータと電子スイッチに置き換えるようにした。
第11の発明は、データを読み書き自在な不揮発性メモリを含み、前記不揮発性メモリに各種のデータを読み書きすることができるようになっている電子機器において、前記不揮発性メモリは、第1乃至第10のうちのいずれかの発明の不揮発性記憶装置からなるようにした。
上記のような構成からなる本発明の不揮発性記憶装置によれば、歩留りの向上、寿命の長期化、データ処理の自由度の増加、またはデータの記憶処理などの制御動作の容易化が実現できる。
また、上記のような構成からなる本発明の電子機器によれば、その不揮発性記憶装置が、上記の各効果を発揮することができる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の不揮発性記憶装置の第1実施形態の構成を示す回路図である。
この第1実施形態に係る不揮発性記憶装置1は、図1に示すように、1つの強誘電体キャパシタCを含み、その強誘電体キャパシタCに対して1ビットの入力データDINの書き込みまたは読み出しが可能な強誘電体メモリ2と、入力データDINまたは強誘電体メモリ2からの読み出しデータの記憶(ラッチ)が可能なラッチ回路5と、データの2値化を行うコンパレータ3と、強誘電体メモリ2とラッチ回路5との間にコンパレータ3を介して介在されるクロックドインバータ4と、強誘電体メモリ2の制御やクロックドインバータ4のオンオフ制御を行う各種の制御信号を生成する制御回路(図示せず)と、を備えている。
また、この第1実施形態は、図1に示すように、入力データDINが供給される入力端子6と、出力データDOUTを取り出す出力端子7と、クロックドインバータ4のMOSトランジスタM6,M7をオンオフするオンオフ信号LTH,LTHXが供給される制御端子8、9と、N型のMOSトランジスタM1,M2をオンオフするオンオフ信号DSが供給される制御端子10と、N型のMOSトランジスタM3をオンオフするオンオフ信号SPが供給される制御端子11と、強誘電体キャパシタCに供給するポンプ信号PUMPが供給される制御端子12と、コンパレータ3に供給する基準電圧(リファレンス電圧)が供給される基準電圧供給端子13と、N型のMOSトランジスタM4をオンオフするオンオフ信号PPONが供給される制御端子14と、を備えている。
強誘電体メモリ2は、1つの強誘電体キャパシタCと、この強誘電体キャパシタCの一端側に1ビットからなる入力データDINの印加を行うスイッチとしてのMOSトランジスタM1と、入力データDINの反転を行うインバータINV3と、インバータINV3で反転させた入力データDINの強誘電体キャパシタCの他端側への取り込みを行うスイッチとしてのMOSトランジスタM2と、強誘電体キャパシタCの一端側をグランドGNDと接続させるスイッチとしてのMOSトランジスタM3と、強誘電体キャパシタCの他端側にポンプ信号を供給するスイッチとしてのMOSトランジスタM4と、を含んでいる。
さらに詳述すると、入力端子6とグランドとの間にMOSトランジスタM1,M3が直列接続されている。また、入力端子6と制御端子12との間には、インバータINV3、MOSトランジスタM2、およびMOSトランジスタM4が直列に接続されている。
MOSトランジスタM1,M2の各ゲートには、制御端子10に供給されるオンオフ信号DSが印加され、これによりMOSトランジスタM1,M2がオンオフ制御されるようになっている。MOSトランジスタM3のゲートには、制御端子11に供給されるオンオフ信号SPが印加され、これによりMOSトランジスタM3がオンオフ制御されるようになっている。MOSトランジスタM4のゲートには、制御端子14に供給されるオンオフ信号PPONが印加され、これによりMOSトランジスタM4がオンオフ制御されるようになっている。
MOSトランジスタM1とMOSトランジスタM3の共通接続点であるノードQは、強誘電体キャパシタCの一方の端子とコンパレータ3の正の入力端子とにそれぞれ接続されている。また、MOSトランジスタM2とMOSトランジスタM4の共通接続点であるノードQXは、強誘電体キャパシタCの他方の端子に接続されている。
コンパレータ3は、入力データDINまたは強誘電体メモリ2(強誘電体キャパシタC)からの読み出しデータを、基準電圧供給端子13に供給される基準電圧VREFと比較して、そのデータが基準電圧VREF以上の場合にはHレベルを出力し、そのデータが基準電圧VREF以下の場合にはLレベルを出力するようになっている。コンパレータ3の出力Q1は、クロックドインバータ4に入力されるようになっている。
クロックドインバータ4は、N型のMOSトランジスタM5およびP型のMOSトランジスタM8からなるCMOSインバータと、このインバータの両側にインバータへの電源の供給制御を行うP型のMOSトランジスタM7とN型のMOSトランジスタM6とを設けるようにしたものである。
すなわち、MOSトランジスタM6のゲートには、制御端子8に供給されるオンオフ信号LTHが印加され、これによりMOSトランジスタM6がオンオフ制御されるようになっている。MOSトランジスタM7のゲートには、制御端子9に供給されるオンオフ信号LTHXが印加され、これによりMOSトランジスタM7オンオフ制御されるようになっている。
従って、クロックドインバータ4は、データの反転機能と、データの通過を制御するスイッチ機能とを備えている。
ラッチ回路5は、入力端子6に供給される入力データDIN、または強誘電体キャパシタCの読み出しデータを、コンパレータ3およびクロックドインバータ4を介して一時的に記憶するものである。このために、このラッチ回路5は、図1に示すように、2つのインバータINV1とインバータINV2の入力と出力を相互に接続させたフリップフロップからなる。このラッチ回路5の出力が、出力データDOUTとして出力端子7から取り出されるようになっている。
図示しない制御回路は、上記のように、オンオフ信号LTH,LTHX、オンオフ信号DS,SP、オンオフ信号PPON、およびポンプ信号PUMPなどを生成し、この生成した各信号を上記のように各部に供給し、後述のように、データの書き込み動作や読み出し動作などの際に、各部のオンオフ制御などを行うようになっている。
次に、このような構成からなる第1実施形態の動作について、図1〜図7を参照して説明する。
まず、図1〜図4を参照して、この第1実施形態におけるデータの書き込み動作(入力動作)、およびその書き込んだデータのラッチ動作(保持動作)について説明する。
図2において、期間T20,T21では、データの書き込み(強誘電体キャパシタCへの分極方向データの書き込み)と出力動作を行う。また、期間T10,T11,T12では、その書き込んだデータの保持動作(ラッチ動作)を行う。以下に、これら動作について詳述する。
まず、図2の期間T10の動作について説明する。
図2の期間T10では、オンオフ信号DSはLレベルにあるので、MOSトランジスタM1,M2はオフの状態にあり、入力データDINは強誘電体メモリ2には入力されない。このとき、オンオフ信号SPはHレベルにあるので、MOSトランジスタM3はオン状態にあり、MOSトランジスタM1とMOSトランジスタM3の共通接続点であるノードQは、グランドGNDに接続されてLレベルにある。このとき、ポンプ信号PUMPは、Lレベルにある。
また期間T10では、オンオフ信号PPONはHレベルでMOSトランジスタM4はオンのため、ノードQXにポンプ信号PUMPが入力される。このとき、ポンプ信号PUMPはLレベルであるので、そのノードQXはグランドGNDと同電位となる。
さらに、期間T10では、オンオフ信号LTHはLレベル、オンオフ信号LTHXはHレベルであるので、MOSトランジスタM6,M7はいずれもオフとなり、クロックドインバータ4は電源電圧VDDが供給されない動作がオフの状態となる。また、このときには、出力データDOUTは、前の状態が定義されていないので、図示のように不定である。
このように、期間T10はデータのラッチ状態であるが、ラッチしているデータを定義していないので、出力データDOUTは図示のように不定になる。
以上述べた図2の期間T10における動作の等価回路は、図3に示すようになる。
次に、図2の期間T20の動作について、図4を参照して説明する。
図2の期間T20では、オンオフ信号DSはHレベルであるので、MOSトランジスタM1,M2はオンになる。このため、入力データDINは、MOSトランジスタM1を介して強誘電体キャパシタCの一端側に印加され、その入力データDINはインバータINV3で反転されて強誘電体キャパシタCの他端側に印加される。
この例では、入力データDINとして、Hレベルのデータが入力されている。このため、そのHレベルの入力データDINによってノードQがHレベルになるとともにノードQXがLレベルとなり、強誘電体キャパシタCの両端にはそのレベル差(電位差)が生じ、これにより強誘電体キャパシタCに分極方向データが書き込まれる。強誘電体キャパシタCの両端に上記のような電位が印加された場合の強誘電体キャパシタCの分極方向を、図2に示すように下向きの矢印「↓」とする。この結果、強誘電体キャパシタCにHレベルのデータとして分極方向が下向きのデータが書き込まれる。
期間T20では、オンオフ信号SPはLレベルにあるので、MOSトランジスタM3はオフ状態になり、ノードQが接地されることはない。また、オンオフ信号PPONはLレベルでMOSトランジスタM4はオフのため、ノードQXにポンプ信号PUMPが入力されることはない。
さらに、期間T20では、オンオフ信号LTHはHレベル、オンオフ信号LTHXはLレベルであるので、MOSトランジスタM6,M7はいずれもオンとなり、クロックドインバータ4は電源電圧VDDが供給されて動作状態にある。このときの等価回路は、図4に示すようになる。
この例では、入力データDINがHレベルであるので、ノードQはHレベルとなる。コンパレータ3には、そのHレベルの入力データDINが入力され、これが基準電圧VREF以上であるので、コンパレータ3の出力Q1はHレベルとなる。このコンパレータ3の出力Q1は、クロックドインバータ4で反転され、その出力Q2はLレベルとなる。
ここで、クロックドインバータ4の出力Q2の駆動能力は、ラッチ回路5を構成するインバータINV2の駆動能力よりも高く設定されている。すなわち、クロックドインバータ4の出力インピーダンス値は、インバータINV1の出力インピーダンス値より、小さな値となっている。このため、ラッチ回路5の入力は、クロックドインバータ4の出力Q2に従い、出力Q2がLレベルであるので、ラッチ回路5の出力である出力データDOUTはHレベルとなる。
次に、図2の期間T11の動作について説明する。
図2の期間T11の各部の制御波形は、すでに説明した同図の期間T10の各部の制御波形と同じになり、また期間T11における等価回路は図3に示すようになる。
このため、期間T11では、強誘電体キャパシタCの両端はLレベル(グランド電位)になっているので、電位差のない状態になっている。従って、強誘電体キャパシタCは、期間T20での下向きの分極方向が保持される。また、ノードQがLレベルのため、コンパレータ3の出力信号Q1はLレベルとなる。
さらに、クロックドインバータ4は電源電圧VDDが供給されない動作がオフ状態にあるので、コンパレータ3の出力信号Q1がクロックドインバータ4の出力信号Q2に影響を与えることはない。このため、ラッチ回路5の入力信号Q2と出力データDOUTは期間T20の状態を維持し、その出力データDOUTはHレベルとなり、ラッチ動作が行われる。
ここで、ラッチ回路5によるラッチが行われるのは、図2のオンオフ信号LTHの立ち下がりとオンオフ信号LTHXの立ち上がり(図2中に矢印で表記)であるので、入力データDINはこの瞬間にのみ確定していれば良い。ただし、期間T20では、入力データDINはスルーの状態である。
次に、図2の期間T21の動作について説明する。
図2の期間T21の各部の制御波形は、すでに説明した同図の期間T20の各部の制御波形と同じになり、また期間T21における等価回路は図4に示すようになる。
ただし、この期間T21では、入力データDINがLレベルであるので、強誘電体キャパシタCにはLレベルの分極方向データが書き込まれ、出力端子7から出力される出力データDOUTはLレベルとなる点が、期間T20の場合の動作とは異なる。
さらに要点を説明すると、この期間T21では、そのLレベルの入力データDINによりノードQがLレベル、ノードQXがHレベルとなり、強誘電体キャパシタCの両端にはそのレベル差(電位差)が生じ、これにより強誘電体キャパシタCに分極方向データが書き込まれる。強誘電体キャパシタCの両端に上記のような電位が印加された場合の強誘電体キャパシタCの分極方向を、図2に示すように上向きの矢印「↑」とする。この結果、強誘電体キャパシタCにLレベルのデータとして分極方向が上向きのデータが書き込まれる。
また、期間T21では、入力データDINがLレベルであるので、ノードQはLレベルとなる。このため、コンパレータ3には、そのノードQのLレベルが入力され、これが基準電圧VREF以下であるので、コンパレータ3の出力Q1はLレベルとなる。このコンパレータ3の出力Q1は、クロックドインバータ4で反転され、その出力Q2はHレベルとなり、これがラッチ回路5に入力される。この結果、ラッチ回路5の出力はLレベルとなり、出力データDOUTはLレベルとなる。
次に、図2の期間T12の動作について説明する。
図2の期間T12の各部の制御波形は、すでに説明した同図の期間T10,T11の各部の制御波形と同じになり、また期間T12における等価回路は図3に示すようになる。
このため、期間T12では、強誘電体キャパシタCは、期間T21での上向きの分極方向が保持される。また、ラッチ回路5の出力データDOUTは期間T21の状態が維持され、その出力データDOUTはLレベルとなる。
次に、図5〜図7を参照して、強誘電体キャパシタCに保持されたデータの読み出し動作について説明する。
図5(a)は、強誘電体キャパシタCの保持データが「1」の場合の読み出し動作時の各部の波形を示し、図5(b)はその保持データが「0」の場合の読み出し動作時の各部の波形を示す。
図5において、期間T10,T20は電源がオフの状態である。また、期間T11,T21,T13,T23では、強誘電体キャパシタCがデータ保持(ラッチ)の動作を行う。さらに、期間T12、T22では、データの読み出し(強誘電体キャパシタCの分極方向データの読み出し)動作を行う。
次に、図5(a)の期間T10,T11,T12,T13の各動作を以下に詳述する。
まず、図5(a)の期間T10は電源がオフの状態である。この場合には、強誘電体キャパシタCの保持データは「1」であるので、その分極方向は下向きである。
次に、図5(a)の期間T11の動作について説明する。
この期間T11では、電源がオンされ、ラッチ状態にあり、このときの等価回路は図3に示すようになる。期間T11は電源投入直後でデータの設定はされていないので、出力データDOUTは不定になっている。
このとき、強誘電体キャパシタCの両端の電圧は、図2のラッチ状態と同様にLレベルになっているので、強誘電体キャパシタCの両端の電位差はなく、分極方向の変化はない。このため、その分極方向は下向きのままである。
次に、図5(a)の期間T12の動作について、図6を参照して説明する。
この期間T12では、オンオフ信号DSはLレベルにあるので、MOSトランジスタM1、M2はオフ状態にある。このため、入力データDINとその入力データDINがインバータINV3で反転されたデータは、強誘電体キャパシタCには入力されない。このとき、オンオフ信号SPはLレベルにあるので、MOSトランジスタM3はオフ状態にある。
また期間T12では、オンオフ信号PPONはHレベルでMOSトランジスタM4はオンのため、ノードQXにポンプ信号PUMPが入力される。このとき、ポンプ信号PUMPはHレベルであるので、そのノードQXはHレベルとなる。またこのとき、ノードQのレベルは期間T11ではLレベルであり、期間T12になった時点ではLレベルのままである。
この結果、強誘電体キャパシタCは、ノードQ側がLレベルでノードQX側がHレベルの電圧が印加されることになるので、その分極方向は上向きとなる。このように、期間T11から期間T12への遷移では、強誘電体キャパシタCの分極方向に変化があるので、ノードQは高い電圧となる。コンパレータ3には、そのノードQの高電圧が入力され、これが基準電圧VREF以上であるので、コンパレータ3の出力Q1はHレベルとなる。
このとき、オンオフ信号LTHはHレベル、オンオフ信号LTHXはLレベルであるので、MOSトランジスタM6,M7はいずれもオンとなり、クロックドインバータ4は電源電圧VDDが供給されて動作状態にある。このため、このコンパレータ3のHレベルの出力Q1は、クロックドインバータ4で反転され、その出力Q2はLレベルとなる。そして、ラッチ回路5の出力データDOUTは、Hレベルとなる。
次に、図5(a)の期間T13では、期間T12にラッチ回路5で記憶された読み出しデータのラッチ動作が行われる。
次に、図5(b)の期間T20,T21,T22,T23の各動作について、以下に詳述する。
まず、図5(b)の期間T20は電源がオフの状態である。この場合には、強誘電体キャパシタCの保持データは「0」であるので、その分極方向は上向きである。
次に、図5(b)の期間T21の動作について説明する。
この期間T21では、電源がオンされ、ラッチ状態にあり、このときの等価回路は図3に示すようになる。期間T21は電源投入直後でデータの設定はされていないので、出力データDOUTは不定になっている。
このとき、強誘電体キャパシタCの両端の電圧は、図2のラッチ状態と同様にLレベルになっているので、強誘電体キャパシタCの両端の電位差はなく、分極方向の変化はない。このため、その分極方向は上向きのままである。
次に、図5(b)の期間T22の動作について、図6を参照して説明する。
この期間T22では、オンオフ信号DSはLレベルにあるので、MOSトランジスタM1、M2はオフ状態にある。このため、入力データDINとその入力データDINがインバータINV3で反転されたデータは、強誘電体キャパシタCには入力されない。このとき、オンオフ信号SPはLレベルにあるので、MOSトランジスタM3はオフ状態にある。
また期間T22では、オンオフ信号PPONはHレベルでMOSトランジスタM4はオンのため、ノードQXにポンプ信号PUMPが入力される。このときポンプ信号PUMPはHレベルであるので、そのノードQXはHレベルとなる。このとき、ノードQのレベルは期間T21ではLレベルであり、期間T22になった時点ではLレベルのままである。
この結果、強誘電体キャパシタCは、ノードQ側がLレベルでノードQX側がHレベルの電圧が印加されることになるので、その分極方向は上向きとなる。このように、期間T21から期間T22への遷移では、強誘電体キャパシタCの分極方向に変化がないので、ノードQは低い電圧となる。コンパレータ3には、そのノードQの低電圧が入力され、これが基準電圧VREF以下であるので、コンパレータ3の出力Q1はLレベルとなる。
このとき、オンオフ信号LTHはHレベル、オンオフ信号LTHXはLレベルであるので、MOSトランジスタM6,M7はいずれもオンとなり、クロックドインバータ4は電源電圧VDDが供給されて動作状態にある。このため、このコンパレータ3のLレベルの出力Q1は、クロックドインバータ4で反転され、その出力Q2はHレベルとなる。そして、ラッチ回路5の出力データDOUTは、Lレベルとなる。
次に、図5(b)の期間T23では、期間T22にラッチ回路5で記憶された読み出しデータのラッチ動作が行われる。
次に、強誘電体キャパシタCからのデータ出力動作について、図7を参照して説明する。
図7(a)に示すように、図1のノードQには、配線パターンやMOSトランジスタM1,M3等とグランドとの間に、浮遊容量C1が存在する。また、この浮遊容量C1は、管理され、回路動作に最適化された値になるように設計されている。
図5(a)の期間T12、図5(b)の期間T22の動作のときの等価回路は図6に示すようになり、図6と図7(a)は近似し、強誘電体キャパシタCに印加されるポンプ信号PUMPがHレベルであり、ノードQからデータを出力している。ここで、ノードQのレベル(電圧値)は、ポンプ信号PUMPの電圧を強誘電体キャパシタCとキャパシタC1の各容量値で分割した値になる。
このときのノードQのレベルの変化ΔVは、強誘電体キャパシタCの分極方向の変化に依存する。これは、分極方向の変化がある場合とない場合では、強誘電体キャパシタCから出力される電荷の量に違いがあるからである。すなわち、強誘電体キャパシタCからの出力される電荷量は、分極方向に大きな変化があるときには多く、その変化がないときに少ない。このため、ノードQの電圧レベルは以下のようになる。
図7(b)は強誘電体キャパシタCに分極方向の変化がない場合を示し、これは図5(b)の期間T21から期間T22に遷移する場合に相当する。このときの時間とノードQの電圧との関係は、図7(c)に示すようになる。
図7(d)は強誘電体キャパシタCに分極方向の変化がある場合を示し、これは図5(a)の期間T11から期間T12に遷移する場合に相当する。このときの時間とノードQの電圧との関係は、図7(e)に示すようになる。
図7(c)(e)からわかるように、強誘電体キャパシタCの分極方向に変化がある場合とない場合では、そのノードQの電圧差がΔVある。すなわち、強誘電体キャパシタCの保持データが「1」の場合と「0」の場合とでは、ノードQの電位差がΔVある。
そこで、図7(c)(e)に示すように、例えばその電位差ΔVの中間に基準電圧VREFを設定すれば、コンパレータ3を使用してノードQの電圧を2値化できる。
ここで、電位差ΔVの大きさなどの条件を満たせば、コンパレータ3に代えて、MOSトランジスタのインバータなどを使用するようにしても良い。
次に、以上の説明を踏まえて、図5(a)(b)を参照してノードQの出力について説明する。
まず、保持データが「1」の場合の読み出しについて、図5(a)を参照して説明する。
この場合は図5(a)の期間T11から期間T12への遷移であって、分極方向に変化があるので、図7(e)の状態になり、ノードQの電圧は高電位となる。このノードQの電圧は、コンパレータ3で基準電圧VREFと比較され、その出力Q1はHレベルとなる。このとき、クロックドインバータ4は動作状態にあるので、その出力Q2はLレベルとなり、ラッチ回路5から出力される出力データDOUTはHレベルとなる。
次に、保持データが「0」の場合の読み出しについて、図5(b)を参照して説明する。
この場合は図5(b)の期間T21から期間T22への遷移であって、分極方向に変化がないので、図7(c)の状態になり、ノードQの電圧は低電位となる。このノードQの電圧は、コンパレータ3で基準電圧VREFと比較され、その出力Q1はLレベルとなる。このとき、クロックドインバータ4は動作状態にあるので、その出力Q2はHレベルとなり、ラッチ回路5から出力される出力データDOUTはLレベルとなる。
以上説明したように、第1実施形態によれば、強誘電体キャパシタを1つにできるので、その製造の際の歩留りが向上する。
また、第1実施形態によれば、強誘電体キャパシタにデータ書き込み後は、それに電圧を印加しなくても良いので、強誘電体キャパシタの寿命の長期化を図ることができる。
さらに、第1実施形態によれば、強誘電体キャパシタへのデータの書き込みとデータの入力を同時に行うことができるので、分極方向・データの書き込み、データのラッチ、データの読み出しの3つの設定になる。このため、その制御が容易となる。
さらにまた、第1実施形態によれば、強誘電体メモリ2とラッチ回路5とを物理的に分離できるので、データ処理の自由度を大きくすることが可能となる。

次に、本発明の第2実施形態の構成について、図8を参照して説明する。
この第2実施形態に係る不揮発性記憶装置1Aは、図1に示す第1実施形態を基本とし、これに図8に示すようなオンオフ自在なスイッチ素子であるMOSトランジスタM9,M10を追加し、ラッチ回路5の出力データDOUTを強誘電体メモリ2に帰還できるようにし、これによりその出力データDOUTを強誘電体メモリ2(強誘電体キャパシタC)に再書き込みできるようにした。
具体的には、MOSトランジスタM9を、ラッチ回路5の入力端子と強誘電体キャパシタCのノードQXとの間に接続するようにした。また、MOSトランジスタM10を、ラッチ回路5の出力端子と強誘電体キャパシタCのノードQとの間に接続するようにした。さらに、MOSトランジスタM9,M10の各ゲートには、制御端子15に供給されるオンオフ信号DSRを印加し、これによりMOSトランジスタM9,M10のオンオフ制御を行うようにした。
なお、この第2実施形態の他の部分の構成は図1の回路の構成と同一であるので、その同一の構成要素については、同一符号を付してその説明は省略する。
次に、このような構成からなる第2実施形態の動作について、図8〜図11を参照して説明する。
図9は、この第2実施形態のデータの書き込み動作、およびその書き込んだデータの保持動作のときの各部の波形図である。この動作時には、オンオフ信号DSRはLレベルであり、MOSトランジスタM9,M10はオフ状態にある。
従って、この図9の各部の波形図は、第1実施形態におけるデータの書き込み動作、およびその書き込んだデータの保持動作のときの各部の波形図を示す図2と同じである。
このため、第2実施形態のデータの書き込み動作、およびその書き込んだデータの保持動作は、上述した第1実施形態のデータの書き込み動作、およびその書き込んだデータの保持動作と同じになるので、その動作の説明はここでは省略する。
ところで、図5(a)(b)の期間T12,T22において、強誘電体キャパシタCからデータを読み出したときに、分極方向が変化し、その後も変化したままとなっている。これは破壊読み出しを意味し、強誘電体キャパシタCに保持されていた「1」または「0」のデータが消えたことになる。
そこで、この第2実施形態では、MOSトランジスタM9,M10を利用して、その消えたデータをもう一度強誘電体キャパシタCに書き込むようにしたので、その動作について図10を参照して説明する。
ここで、図10(a)(b)は、第2実施形態が、強誘電体キャパシタCに保持されたデータの読み出し及びその再書き込みの動作の際の各部の波形であり、図5(a)(b)に対応する。
まず、強誘電体キャパシタCの保持データ「1」のときに、これを読み出すとともに再書き込みする動作について、図10(a)を参照して説明する。
図10(a)において、期間T10は電源がオフの状態、期間T11では強誘電体キャパシタCがデータ保持の動作を行い、期間T12では強誘電体キャパシタCの分極方向データの読み出し動作を行い、期間T13ではその読み出したデータの再書き込み動作を行い、期間T14ではデータの保持動作を行う。
ここで、図10(a)の期間T10,T11,T12の各動作は、図5(a)の期間T10,T11,T12の各動作と同様であるので、その説明は省略し、期間T13,T14の動作について説明する。
まず、図10(a)の期間T13における分極方向の再書き込み動作について、図11を参照して説明する。
この期間T13では、オンオフ信号DSはLレベルにあるので、MOSトランジスタM1、M2はオフ状態にある。このため、入力データDINとその入力データDINがインバータINV3で反転されたデータは、強誘電体キャパシタCには入力されない。このとき、オンオフ信号SPはLレベルにあるので、MOSトランジスタM3はオフ状態にある。
また期間T13では、オンオフ信号PPONはLレベルでMOSトランジスタM4はオフのため、ノードQXにポンプ信号PUMPは入力されない。このとき、オンオフ信号LTHはLレベル、オンオフ信号LTHXはHレベルであるので、MOSトランジスタM6,M7はいずれもオフとなり、クロックドインバータ4は電源電圧VDDが供給されず動作がオフ状態にある。
さらに、期間T13では、オンオフ信号DSRはHレベルにあるので、MOSトランジスタM9,M10はオンになる。このときの等価回路は、図11に示すようになる。
図10(a)の期間T12から期間T13への遷移において、図8および図11に示すクロックドインバータ4はオフの状態になっている。このため、期間T13の出力データDOUTは、期間T12にラッチ回路5でラッチされたHレベルとなる。
また、図11によれば、ラッチ回路5の出力データDOUTが強誘電体キャパシタCのノードQに帰還されるとともに、ラッチ回路5の入力信号Q2がノードQXに帰還される。この場合に、ラッチ回路5の入力信号がLレベルでその出力データDOUTがHレベルであるので、ノードQがHレベルでノードQXがLレベルになる。従って、強誘電体キャパシタCは、ノードQ側にHレベルの電位が印加され、ノードQX側にLレベルの電位が印加されるので、分極方向は下向きとなる。
以上の説明により、期間T13では、期間T12で破壊された強誘電体キャパシタCの分極方向を修復していることがわかる。
図10(a)の期間T14では、期間T12にラッチ回路5で記憶された読み出しデータのラッチ動作が行われる。
次に、強誘電体キャパシタCの保持データ「0」のときに、これを読み出すとともに再書き込みする動作について、図10(b)を参照して説明する。
図10(b)において、期間T20は電源がオフの状態、期間T21では強誘電体キャパシタCがデータ保持の動作を行い、期間T22では強誘電体キャパシタCの分極方向データの読み出し動作を行い、期間T23ではその読み出したデータの再書き込み動作を行い、期間T24ではデータの保持動作を行う。
ここで、図10(b)の期間T20,T21,T22の各動作は、図5(b)の期間T20,T21,T22の各動作と同様であるので、その説明は省略し、期間T23,T24の動作について説明する。
まず、図10(b)の期間T23における分極方向の再書き込み動作について、図11を参照して説明する。
この期間T23では、オンオフ信号DSはLレベルにあるので、MOSトランジスタM1、M2はオフ状態にある。このため、入力データDINとその入力データDINがインバータINV3で反転されたデータは、強誘電体キャパシタCには入力されない。このとき、オンオフ信号SPはLレベルにあるので、MOSトランジスタM3はオフ状態にある。
また期間T23では、オンオフ信号PPONはLレベルでMOSトランジスタM4はオフのため、ノードQXにポンプ信号PUMPは入力されない。このとき、オンオフ信号LTHはLレベル、オンオフ信号LTHXはHレベルであるので、MOSトランジスタM6,M7はいずれもオフとなり、クロックドインバータ4は電源電圧VDDが供給されず動作がオフ状態にある。
さらに、期間T23では、オンオフ信号DSRはHレベルにあるので、MOSトランジスタM9,M10はオンになる。このときの等価回路は、図11に示すようになる。
図10(b)の期間T22から期間T23への遷移において、図8および図11に示すクロックドインバータ4はオフの状態になっている。このため、期間T23の出力データDOUTは、期間T22にラッチ回路5でラッチされたLレベルになる。
また、図11によれば、ラッチ回路5の出力データDOUTが強誘電体キャパシタCのノードQに帰還されるとともに、ラッチ回路5の入力信号Q2がノードQXに帰還される。この場合に、ラッチ回路5の入力信号がHレベルでその出力データDOUTがLレベルであるので、ノードQがLレベルでノードQXがHレベルになる。従って、強誘電体キャパシタCは、ノードQ側にLレベルの電位が印加され、ノードQX側にHレベルの電位が印加されるので、分極方向は上向きとなる。
以上の説明により、期間T23では、期間T22で破壊された強誘電体キャパシタCの分極方向を修復していることがわかる。
次に、図10(b)の期間T24では、期間T22にラッチ回路5で記憶された読み出しデータのラッチ動作が行われる。
以上説明したように、第2実施形態によれば、強誘電体キャパシタへのデータの書き込みとデータの入力を同時に行うことができるので、分極方向・データの書き込み、データのラッチ、データの読み出し、およびデータの再書き込みの4つの動作の設定で足りる。このため、その制御が容易となる。
次に、本発明の第3実施形態について、図12〜図14を参照しながら説明する。
図8に示す第2実施形態に係る不揮発性記憶装置1Aは、1ビットの入力データDINが記憶できるにすぎず、複数ビットの入力データを記憶できる不揮発性記憶装置が望まれる。さらに、その記憶処理の際に、その制御が容易にできる上にその誤制御がないことが望まれる。
そこで、この第3実施形態に係る不揮発性記憶装置は、複数ビット(この例では8ビット)の入力データを記憶処理できるようにするとともに、その記憶処理の際に、その制御の容易化と誤制御の防止が図れるようにしたものである。
このため、第3実施形態は、図12に示すように、8ビットの入力データDIN0、DIN1・・・・DIN7を記憶するために、図8に示す不揮発性記憶装置1Aを8つ備えるとともに、その8つの不揮発性記憶装置1に共通に使用する制御信号を生成する制御信号生成回路21を備えるようにした。
制御信号生成回路21は、図8に示す不揮発性記憶装置1Aの動作に基づいて構成するようにしたので、まずこの点について説明する。
図8に示す不揮発性記憶装置1Aの動作をまとめると、次の(1)〜(4)の4種類となる。
(1)データの書き込みと出力動作
(2)データの読み出し動作(強誘電体キャパシタCへの分極方向データの読み出し動作)
(3)ラッチ動作(分極方向の保持と出力データの保持)
(4)分極方向の再書き込み動作
これらの4つの動作と、その各動作に対応する各部のオンオフ信号SP,DS、ポンプ信号PUMP、オンオフ信号PPON,LTH,LTHX,DSRの状態を、図9及び図10を参照してまとめると、図13に示す表のようになる。
ここで、図13において、「データ入力」は「データの書き込みと出力動作」のことであり、「ラッチ」は「ラッチ動作」のことであり、「データリード」は「データの読み出し動作」のことであり、「リライト」は「分極方向の再書き込み動作」のことである。
図8に示す不揮発性記憶装置1Aは、上記のように、分極方向の書き込みとデータの書き込みとを同時に行えるようにしたので、必要な動作は上記の4種類で実現できる。その4種類の動作の設定は、2種類(2ビット)の動作設定信号TRG,MEMの組み合わせで実現できる。
すなわち、上記の4種類の動作は、図13に示すように、動作設定信号TRG,MEMの「1」または「0」の状態の組み合わせにより設定できる。例えば、図13に示すように、「データ入力」の場合は「10」、「ラッチ」の場合は「00」、「データリード」の場合は「11」、「リライト」の場合は「01」である。
また、その2ビットの動作設定信号TRG,MEMに基づき、これに対応するオンオフ信号SP,DS、ポンプ信号PUMP、オンオフ信号PPON,LTH,LTHX,DSRを生成することは、論理回路の使用により容易に可能である。
そこで、制御信号生成回路21は、図14に示すような論理回路で構成するようにし、その入力信号として動作設定信号TRG,MEMを入力するようにし、これに基づいて図13に示すようなオンオフ信号SP,DS、ポンプ信号PUMP、オンオフ信号PPON,LTH,LTHX,DSRを生成して出力するようにした。
具体的には、制御信号生成回路21は、図14に示すように、インバータ211、212と、ノア回路213〜217と、インバータ218とから構成するようにした。
すなわち、動作設定信号TRGをそのままオンオフ信号LTHとして使用するようにした。動作設定信号TRGをインバータ211に入力するようにし、インバータ211の出力によりオンオフ信号LTHXを得るようにした。動作設定信号TRG,MEMをノア回路213に入力するようにし、ノア回路213の出力によりオンオフ信号SPを得るようにした。インバータ211の出力と動作設定信号MEMとをノア回路214に入力するようにし、ノア回路214の出力によりオンオフ信号DSを得るようにした。
また、インバータ211の出力と、動作設定信号MEMをインバータ212で反転させた信号とをノア回路215に入力するようにし、ノア回路215の出力によりポンプ信号PUMPを得るようにした。動作設定信号TRGとインバータ212の出力とをノア回路216に入力するようにし、ノア回路216の出力によりオンオフ信号DSRを得るようにした。ノア回路213の出力とノア回路215の出力をノア回路217に入力するようにし、ノア回路218の出力をインバータ218で反転させ、この反転信号をオンオフ信号PPONとして得るようにした。
この制御信号生成回路21で生成されるオンオフ信号SP,DS、ポンプ信号PUMP、オンオフ信号PPON,LTH,LTHX,DSRは、図12に示すように、8つの不揮発性記憶装置1Aにそれぞれ供給するように構成される。
次に、このような構成からなる第3実施形態の動作について、図15および図16を参照して説明する。
図15は、この第3実施形態のデータの書き込み動作、およびその書き込んだデータの保持動作のときの各部の波形図である。この動作のときには、第3実施形態の各不揮発性記憶装置1Aは、図8に示す不揮発性記憶装置1Aと同じ動作を行う。従って、この動作のときには、図12に示す各不揮発性記憶装置1Aの各部の波形は、図9に示すようになる。
図16は、強誘電体キャパシタCに保持されたデータの読み出し及びその再書き込みの動作の際の各部の波形図である。この動作のときには、第3実施形態の各不揮発性記憶装置1Aは、図8に示す不揮発性記憶装置1Aと同じ動作を行う。従って、この動作のときには、図12に示す各不揮発性記憶装置1Aの各部の波形は、図10に示すようになる。
ここで、図15によれば、データの書き込み動作、およびその書き込んだデータの保持動作のときには、動作設定信号TRGの設定動作のみで、その動作の制御ができる。このため、その制御がきわめて容易である。
また、図16によれば、強誘電体キャパシタCに保持されたデータの読み出し及びその再書き込みの動作のときには、動作設定信号MEMをHレベルにするようになっている。このため、その動作の際の制御を誤る可能性が低くなる上に、その制御も容易に行える。
次に、本発明の第4実施形態の構成について、図17を参照して説明する。
この第4実施形態に係る不揮発性記憶装置1Bは、図8に示す第2実施形態を基本とし、図17に示すように、図8のコンパレータ3を省略するとともに、図8のラッチ回路5をラッチ回路5Aに置き換えたものである。
ラッチ回路5Aは、図8に示すラッチ回路5に、MOSトランジスタM11,M12からなる電子スイッチ22を含ませるようにしたものである。すなわち、ラッチ回路5Aは、図17に示すように、インバータINV1,INV2を入力と出力とを相互に接続させたフリップフロップと、そのフリップフロップのループ内に挿入された電子スイッチ22とからなる。
電子スイッチ22は、N型のMOSトランジスタM11とP型のMOSトランジスタM12とを図示のように組み合わせたものである。そして、MOSトランジスタM11のゲートにはオンオフ信号LTHXが印加され、これによりMOSトランジスタM11のオンオフ制御を行うようにした。また、MOSトランジスタM12のゲートにはオンオフ信号LTHが印加され、これによりMOSトランジスタM12のオンオフ制御を行うようにした。
この第4実施形態では、図8に示すコンパレータ3を省略するようにしたので、ノードQの電圧レベルの2値化(Hレベル/Lレベルの判定)する機能は、クロックドインバータ4が直接行うようになっている。従って、この場合には、その2値化の際の基準電圧VREFは、クロックドイバータ4の有するしきい値電圧となる。
次に、このような構成からなる第4実施形態の動作について、図面を参照して説明する。
この第4実施形態は、図8に示す第2実施形態とは回路構成に上記のような差異があるが、その各部に供給される制御信号は第2実施形態の場合と同じとなる。このため、第4実施形態のデータの書き込み動作、およびそのデータの保持動作時の各部の信号波形は、図9に示すようになり、その保持データの読み出し、およびその再書き込み動作時の各部の信号波形は、図10に示すようになる。そこで、以下の動作説明では、図9、図10などを参照しながら行う。
まず、図9を参照して、この第4実施形態のデータの書き込み動作、およびそのデータの保持動作について説明する。
図9において、期間T20,T21では、データの書き込み(強誘電体キャパシタCへの分極方向データの書き込み)と出力動作を行う。また、期間T10,T11,T12では、その書き込んだデータの保持動作(ラッチ動作)を行う。以下に、これら動作について詳述する。
まず、図9の期間T10の動作について説明する。
図9の期間T10では、オンオフ信号DSはLレベルにあるので、MOSトランジスタM1はオフの状態にあり、入力データDINは強誘電体メモリ2には入力されない。このとき、オンオフ信号SPはHレベルにあるので、MOSトランジスタM3はオン状態にあり、MOSトランジスタM1とMOSトランジスタM3の共通接続点であるノードQは、グランドGNDに接続されてLレベルにある。このとき、ポンプ信号PUMPは、Lレベルにある。
また期間T10では、オンオフ信号PPONはHレベルでMOSトランジスタM4はオンのため、ノードQXのポンプ信号PUMPが入力される。このとき、ポンプ信号PUMPはLレベルであるので、そのノードQXはグランドGNDと同電位となる。
さらに、期間T10では、オンオフ信号LTHはLレベル、オンオフ信号LTHXはHレベルである。このため、MOSトランジスタM6,M7はいずれもオフとなり、クロックドインバータ4は電源電圧VDDが供給されず動作がオフの状態となる。また、MOSトランジスタM11,M12はオンとなり、電子スイッチ22はオンとなる。
また、期間T10では、オンオフ信号DSRはLレベルであるので、MOSトランジスタM9,M10はオフである。さらに、このときには、出力データDOUTは、前の状態が定義されていないので、図示のように不定である。
このように、期間T10はデータのラッチ状態であるが、ラッチしているデータを定義していないので、出力データDOUTは図示のように不定になる。
以上述べた図9の期間T10における動作の等価回路は、図19に示すようになる。
次に、図9の期間T20の動作について、図18を参照して説明する。
図9の期間T20では、オンオフ信号DSはHレベルであるので、MOSトランジスタM1,M2はオンになる。このため、入力データDINは、MOSトランジスタM1を介して強誘電体キャパシタCの一端側に印加され、その入力データDINはインバータINV3で反転されて強誘電体キャパシタCの他端側に印加される。
この例では、入力データDINとして、Hレベルのデータが入力されている。このため、そのHレベルの入力データDINによってノードQがHレベルになるとともにノードQXがLレベルとなり、強誘電体キャパシタCの両端にはそのレベル差(電位差)が生じ、これにより強誘電体キャパシタCに分極方向データが書き込まれる。従って、強誘電体キャパシタCの分極方向は下向きとなる。
期間T20では、オンオフ信号SPはLレベルにあるので、MOSトランジスタM3はオフ状態になり、ノードQが接地されることはない。また、オンオフ信号PPONはLレベルでMOSトランジスタM4はオフのため、ノードQXにポンプ信号PUMPが入力されることはない。
さらに、期間T20では、オンオフ信号LTHはHレベル、オンオフ信号LTHXはLレベルである。このため、MOSトランジスタM6,M7はいずれもオンとなり、クロックドインバータ4は電源電圧VDDが供給されて動作状態にある。また、MOSトランジスタM11,M12はオフとなり、電子スイッチ22はオフとなる。このとき、オンオフ信号DSRはLレベルであるので、MOSトランジスタM9,M10はオフである。
この期間T20における等価回路は、図18に示すようになる。
期間T20では、入力データDINがHレベルであるので、ノードQはHレベルとなる。このときには、クロックドインバータ4は動作状態であるので、インバータとして動作することになる。従って、ノードQの電位がHレベルであり、この電位が基準電圧VREF(クロックドインバータ4の有するしきい値電圧)を上回るので、そのHレベルの電位はクロックドインバータ4で反転されて、クロックドインバータ4の出力Q1はLレベルとなる。
ここで、クロックドインバータ4の出力Q1は、図18に示すように、ラッチ回路5AのインバータINV1にのみ供給され、その出力Q1はLレベルであるので、ラッチ回路5Aの出力である出力データDOUTはHレベルとなる。
次に、図9の期間T11の動作について説明する。
図9の期間T11の各部の制御波形は、すでに説明した同図の期間T10の各部の制御波形と同じになり、また期間T11における等価回路は図19に示すようになる。
このため、期間T11では、強誘電体キャパシタCの両端はLレベル(グランド電位)になっているので、電位差のない状態になっている。このため、強誘電体キャパシタCは、期間T20での下向きの分極方向が保持される。また、ノードQはLレベルとなる。
さらに、クロックドインバータ4は電源電圧VDDが供給されない動作がオフ状態にあるので、そのノードQのLレベルがクロックドインバータ4の出力信号Q1に影響を与えることはない。このため、ラッチ回路5Aの入力信号Q1と出力データDOUTは期間T20の状態を維持し、その出力データDOUTはHレベルとなり、ラッチ動作が行われる。
次に、図9の期間T21の動作について説明する。

図9の期間T21の各部の制御波形は、すでに説明した同図の期間T20の各部の制御波形と同じになり、また期間T21における等価回路は図18に示すようになる。
ただし、この期間T21では、入力データDINがLレベルであるので、強誘電体キャパシタCにはLレベルの分極方向データが書き込まれ、出力端子7から出力される出力データDOUTはLレベルとなる点が、期間T20の場合の動作とは異なる。
さらに要点を説明すると、この期間T21では、そのLレベルの入力データDINによりノードQがLレベル、ノードQXがHレベルとなり、強誘電体キャパシタCの両端にはそのレベル差(電位差)が生じ、これにより強誘電体キャパシタCに分極方向データが書き込まれる。従って、強誘電体キャパシタCの分極方向は上向きとなる。
また、期間T21では、入力データDINがLレベルであるので、ノードQはLレベルとなる。このため、クロックドインバータ4の出力Q1はHレベルとなり、ラッチ回路5Aの出力である出力データDOUTはLレベルとなる。
次に、図9の期間T12の動作について説明する。
図9の期間T12の各部の制御波形は、すでに説明した同図の期間T10,T11の各部の制御波形と同じになり、また期間T12における等価回路は図19に示すようになる。
このため、期間T12では、強誘電体キャパシタCは、期間T21での上向きの分極方向が保持される。また、ラッチ回路5の出力データDOUTは期間T21の状態が維持され、その出力データDOUTはLレベルとなる。
次に、強誘電体キャパシタCに保持されたデータの読み出し及びその再書き込み動作について説明する。
まず、強誘電体キャパシタCの保持データが「1」のときに、これを読み出すとともに再書き込みする動作について、図10(a)を参照して説明する。
図10(a)において、期間T10は電源がオフの状態、期間T11では強誘電体キャパシタCがデータ保持の動作を行い、期間T12では強誘電体キャパシタCの分極方向データの読み出し動作を行い、期間T13ではその読み出したデータの再書き込み動作を行い、期間T14ではデータの保持動作を行う。
次に、図10(a)の期間T10,T11,T12,T13の各動作を以下に詳述する。
まず、図10(a)の期間T10は電源がオフの状態である。この場合には、強誘電体キャパシタCの保持データは「1」であるので、その分極方向は下向きである。
次に、図10(a)の期間T11の動作について説明する。
この期間T11では、電源がオンされ、ラッチ状態にあり、このときの等価回路は図19に示すようになる。期間T11は電源投入直後でデータの設定はされていないので、出力データDOUTは不定になっている。このとき、強誘電体キャパシタCの両端の電圧は、Lレベルになっているので、強誘電体キャパシタCの両端の電位差はなく、分極方向の変化はない。このため、その分極方向は下向きのままである。
次に、図10(a)の期間T12の動作について、図20を参照しながら説明する。
この期間T12では、オンオフ信号DSはLレベルにあるので、MOSトランジスタM1、M2はオフ状態にある。このため、入力データDINとその入力データDINがインバータINV3で反転されたデータは、強誘電体キャパシタCには入力されない。このとき、オンオフ信号SPはLレベルにあるので、MOSトランジスタM3はオフ状態にある。
また期間T12では、オンオフ信号PPONはHレベルでMOSトランジスタM4はオンのため、ノードQXにポンプ信号PUMPが入力される。このとき、ポンプ信号PUMPはHレベルであるので、そのノードQXはHレベルとなる。またこのとき、ノードQのレベルは期間T11ではLレベルであり、期間T12になった時点ではLレベルのままである。
この結果、強誘電体キャパシタCは、ノードQ側がLレベルでノードQX側がHレベルの電圧が印加されることになるので、その分極方向は上向きとなる。このように、期間T11から期間T12への遷移では、強誘電体キャパシタCの分極方向に変化があるので、ノードQは高い電圧となる。クロックドインバータ4には、そのノードQの高電圧が入力される。このとき、クロックドインバータ4は動作状態であるので、クロックドインバータ4の出力Q1はLレベルとなる。ラッチ回路5Aの出力データDOUTは、Hレベルとなる。
次に、図10(a)の期間T13における分極方向の再書き込み動作について、図21を参照して説明する。
この期間T13では、オンオフ信号DSはLレベルにあるので、MOSトランジスタM1、M2はオフ状態にある。このため、入力データDINとその入力データDINがインバータINV3で反転されたデータは、強誘電体キャパシタCには入力されない。このとき、オンオフ信号SPはLレベルにあるので、MOSトランジスタM3はオフ状態にある。
また期間T13では、オンオフ信号PPONはLレベルでMOSトランジスタM4はオフのため、ノードQXにポンプ信号PUMPは入力されない。このとき、オンオフ信号LTHはLレベル、オンオフ信号LTHXはHレベルであるので、MOSトランジスタM6,M7はいずれもオフとなり、クロックドインバータ4は電源電圧VDDが供給されず動作がオフ状態にある。
さらに、期間T13では、オンオフ信号DSRはHレベルにあるので、MOSトランジスタM9,M10はオンになる。このときの等価回路は、図21に示すようになる。
図10(a)の期間T12から期間T13への遷移において、クロックドインバータ4はオフの状態になっている。このため、期間T13の出力データDOUTは、期間T12にラッチ回路5AでラッチされたHレベルとなる。
また、図21によれば、ラッチ回路5Aの出力データDOUTが強誘電体キャパシタCのノードQに帰還されるとともに、ラッチ回路5Aの入力信号Q1がノードQXに帰還される。この場合に、ラッチ回路5Aの入力信号がLレベルでその出力データDOUTがHレベルであるので、ノードQがHレベルでノードQXがLレベルになる。従って、強誘電体キャパシタCは、ノードQ側にHレベルの電位が印加され、ノードQX側にLレベルの電位が印加されるので、分極方向は下向きとなる。
以上の説明により、期間T13では、期間T12で破壊された強誘電体キャパシタCの分極方向を修復していることがわかる。
図10(a)の期間T14では、期間T12にラッチ回路5で記憶された読み出しデータのラッチ動作が行われる。
次に、強誘電体キャパシタCの保持データが「0」のときに、これを読み出すとともに再書き込みする動作について、図10(b)を参照して説明する。
図10(b)において、期間T20は電源がオフの状態、期間T21では強誘電体キャパシタCがデータ保持の動作を行い、期間T22では強誘電体キャパシタCの分極方向データの読み出し動作を行い、期間T23ではその読み出したデータの再書き込み動作を行い、期間T24ではデータの保持動作を行う。
次に、図10(b)の期間T20,T21,T22,T23の各動作を以下に詳述する。
まず、図10(b)の期間T20は電源がオフの状態である。この場合には、強誘電体キャパシタCの保持データは「0」であるので、その分極方向は上向きである。
次に、図10(b)の期間T21の動作について説明する。
この期間T21では、電源がオンされ、ラッチ状態にあり、このときの等価回路は図19に示すようになる。期間T21は電源投入直後でデータの設定はされていないので、出力データDOUTは不定になっている。このとき、強誘電体キャパシタCの両端の電圧は、Lレベルになっているので、強誘電体キャパシタCの両端の電位差はなく、分極方向の変化はない。このため、その分極方向は上向きのままである。
次に、図10(b)の期間T22の動作について、図20を参照しながら説明する。
この期間T22では、オンオフ信号DSはLレベルにあるので、MOSトランジスタM1、M2はオフ状態にある。このため、入力データDINとその入力データDINがインバータINV3で反転されたデータは、強誘電体キャパシタCには入力されない。このとき、オンオフ信号SPはLレベルにあるので、MOSトランジスタM3はオフ状態にある。
また期間T22では、オンオフ信号PPONはHレベルでMOSトランジスタM4はオンのため、ノードQXにポンプ信号PUMPが入力される。このとき、ポンプ信号PUMPはHレベルであるので、そのノードQXはHレベルとなる。またこのとき、ノードQのレベルは期間T21ではLレベルであり、期間T22になった時点ではLレベルのままである。
この結果、強誘電体キャパシタCは、ノードQ側がLレベルでノードQX側がHレベルの電圧が印加されることになるので、その分極方向は上向きとなる。このように、期間T21から期間T22への遷移では、強誘電体キャパシタCの分極方向に変化がないので、ノードQは低い電圧となる。クロックドインバータ4には、そのノードQの低電圧が入力される。このとき、クロックドインバータ4は動作状態にあるので、その出力Q1はHレベルとなる。ラッチ回路5Aの出力データDOUTは、Lレベルとなる。
次に、図10(b)の期間T23における分極方向の再書き込み動作について、図21を参照して説明する。
この期間T23では、オンオフ信号DSはLレベルにあるので、MOSトランジスタM1、M2はオフ状態にある。このため、入力データDINとその入力データDINがインバータINV3で反転されたデータは、強誘電体キャパシタCには入力されない。このとき、オンオフ信号SPはLレベルにあるので、MOSトランジスタM3はオフ状態にある。
また期間T23では、オンオフ信号PPONはLレベルでMOSトランジスタM4はオフのため、ノードQXにポンプ信号PUMPは入力されない。このとき、オンオフ信号LTHはLレベル、オンオフ信号LTHXはHレベルであるので、MOSトランジスタM6,M7はいずれもオフとなり、クロックドインバータ4は電源電圧VDDが供給されず動作がオフ状態にある。
さらに、期間T23では、オンオフ信号DSRはHレベルにあるので、MOSトランジスタM9,M10はオンになる。このときの等価回路は、図21に示すようになる。
図10(b)の期間T22から期間T23への遷移において、クロックドインバータ4はオフの状態になっている。このため、期間T23の出力データDOUTは、期間T22にラッチ回路5AでラッチされたLレベルとなる。
また、図21によれば、ラッチ回路5Aの出力データDOUTが強誘電体キャパシタCのノードQに帰還されるとともに、ラッチ回路5Aの入力信号Q1がノードQXに帰還される。この場合に、ラッチ回路5Aの入力信号がHレベルでその出力データDOUTがLレベルであるので、ノードQがLレベルでノードQXがHレベルになる。従って、強誘電体キャパシタCは、ノードQ側にLレベルの電位が印加され、ノードQX側にHレベルの電位が印加されるので、分極方向は上向きとなる。
以上の説明により、期間T23では、期間T22で破壊された強誘電体キャパシタCの分極方向を修復していることがわかる。
図10(b)の期間T24では、期間T22にラッチ回路5で記憶された読み出しデータのラッチ動作が行われる。
次に、図17に示す第4実施形態の利点について、図8に示す第2実施形態と比較して説明する。
(1)第4実施形態は、第2実施形態よりも消費電力が少ない。
図8に示す第2実施形態では、クロックドインバータ4とラッチ回路5のインバータINV2とのドライブ能力の差によって駆動させている。しかし、第4実施形態は、図17および図18から明らかのように、クロックドイバータ4の動作時に、クロックドインバータ4とインバータINV2とが電気的に接続されない。このため、第4実施形態では、インバータINV2を駆動するための電流が不要となり、消費電力の低減に寄与できる。
(2)第4実施形態では、第2実施形態で使用されるコンパレータ(図8参照)が不要である。
図8に示す第2実施形態では、クロックドインバータ4とラッチ回路5のインバータINV2とのドライブ能力の差によって駆動させているので、安定動作させるためにクロックドインバータ4を構成するMOSトランジスタM5〜M8のトランジスタサイズを大きくする必要がある。そのトランジスタサイズを大きくすると、MOSトランジスタM5〜M8の寄生容量が大きくなるので、データ読み出し時の浮遊容量C1が大きくなる(図7参照)。
浮遊容量C1が大きくなることは、データの読み出し時にノードQの出力電圧が低くなり、HレベルまたはLレベル時の出力電圧の電位差ΔVが小さくなる。このため、ノードQの出力電圧を、コンパレータを使用せずにインバータで2値化するのは難しくなる。
これからわかるように、第2実施形態でもインバータによりその出力電圧の検出(2値化)は可能であるが、第4実施形態の方が、インバータでの検出がより安定となる。このため、第4実施形態では、コンパレータを省略することができる。
次に、本発明の第5実施形態の構成について、図22を参照して説明する。
この第5実施形態に係る不揮発性記憶装置1Cは、図17に示す第4実施形態を基本とし、図17のクロックドインバータ4を、図22に示すように、インバータ4Aおよび電子スイッチ4Bに置き換え、これらを強誘電体メモリ2とラッチ回路5Aとの間に設けるようにしたものである。
図17に示すクロックドインバータ4は、図示のように、MOSトランジスタM5,M8からなるCMOSインバータを有し、このCMOSインバータの両端に設けたMOSトランジスタM6,M7をオンオフ制御して電源電圧VDDの供給制御を行うことにより、CMOSインバータの動作が制御できるようになっている。
そこで、この第5実施形態に係る不揮発性記憶装置1Cは、図17に示すクロックドインバータ4を、図22に示すように、MOSトランジスタM5,M8からなるインバータ4Aと、MOSトランジスタM6,M7からなる電子スイッチ4Bとに置き換え、クロックドインバータ4と実質的に同一の機能を実現するようにした。
すなわち、インバータ4Aは、N型のMOSトランジスタM5とP型のMOSトランジスタM8を組み合わせたCMOSインバータからなり、その一端側に電源電圧VDDが印加され、その他端側がグランドGNDに接続されている。また、インバータ4Aの入力側は図17に示す強誘電体メモリ2の出力側と接続され、インバータ4Aの出力側は電子スイッチ4Bの一端側に接続されている。
電子スイッチ4Bは、N型のMOSトランジスタM6とP型のMOSトランジスタM7とを並列に接続して構成され、その一端側がインバータ4Aの出力側に接続され、その他端側がラッチ回路5Aの入力側に接続されている。そして、MOSトランジスタM6のゲートにはオンオフ信号LTHが印加され、MOSトランジスタM6のオンオフ制御を行うようになっている。また、MOSトランジスタM7のゲートにはオンオフ信号LTHXが印加され、MOSトランジスタM7のオンオフ制御を行うようになっている。
なお、この第5実施形態の上記以外の構成は、図22には描かれていないが、図17に示す第4実施形態の構成と同じであるので、その説明は省略する。
次に、本発明の第6実施形態の構成について、図23を参照して説明する。
この第6実施形態に係る不揮発性記憶装置1Dは、図1に示す第1実施形態を基本とし、図1のクロックドインバータ4を、図21に示すように、インバータ4Aおよび電子スイッチ4Bに置き換え、これらをコンパレータ3とラッチ回路5との間に直列に設けるようにしたものである。
この第6実施形態の構成の基本的な考え方は、図22に示す第5実施形態と同じ考え方に基づくものであるので、その説明は省略する。
図23に示すように、インバータ4Aは、図22に示すインバータ4Aと同様に構成されている。また、インバータ4Aの入力側は図1に示すコンパレータ3の出力側と接続され、インバータ4Aの出力側は電子スイッチ4Bの一端側に接続されている。さらに、図23に示す電子スイッチ4Bは、図22に示す電子スイッチ4Bと同様に構成されている。
なお、この第6実施形態の上記以外の構成は、図23には描かれていないが、図1に示す第1実施形態の構成と同じであるので、その説明は省略する。
なお、上記の各実施形態では、データを強誘電体キャパシタCに書き込むときにクロックドインバータ4を動作状態にしてそのデータをラッチ回路5にラッチするようにした。しかし、そのデータの強誘電体キャパシタCへの書き込みの際に、そのラッチ回路5へデータをラッチことは必ずしも必要でなく、必要に応じてラッチするようにしても良い。
以上説明した本発明の不揮発性記憶装置の第1実施形態〜第6実施形態は、データを読み書き自在な不揮発性メモリとして使用できる。このため、上記の第1実施形態〜第7実施形態は、本発明の電子機器に適用できる。
そこで、本発明の電子機器に、上記の第1実施形態〜第6実施形態を適用した場合について説明する。ここで、その電子機器の具体例としては、パーソナルコンピュータ、液晶表示装置、電子スチルカメラなどがある。
この場合には、その電子機器は、データを読み書き自在な不揮発性メモリを含み、その不揮発性メモリに各種のデータが書き換え自在に構成されている。そして、その不揮発性メモリとして、本発明の不揮発性記憶装置の第1実施形態〜第6実施形態を適用するようにした。このような構成によれば、その各実施形態の効果が発揮できる電子機器を提供することができる。
本発明の不揮発性記憶装置の第1実施形態の構成を示す回路図である。 その第1実施形態のデータ書き込みとデータ保持動作のときの各部の信号波形例を示す波形図である。 その第1実施形態のデータ保持動作のときの等価回路を示す図である。 その第1実施形態のデータ書き込み動作のときの等価回路を示す図である。 その第1実施形態の保持データの読み出し時の各部の信号波形例を示す波形図である。 その第1実施形態の保持データの読み出し動作のときの等価回路を示す図である。 図1の強誘電体キャパシタからのデータの読み出し動作を説明するための説明図である。 本発明の不揮発性記憶装置の第2実施形態の構成を示す回路図である。 その第2実施形態のデータ書き込みとデータ保持動作のときの各部の信号波形例を示す波形図である。 その第2実施形態の保持データの読み出し時の各部の信号波形例を示す波形図である。 その第2実施形態の読み出しデータの再書き込み動作のときの等価回路を示す図である。 本発明の不揮発性記憶装置の第3実施形態の構成を示す回路図である。 その第3実施形態の各動作と、その各動作に対応する動作設定信号と、それに対応する各制御信号との関係を示す図である。 その第3実施形態の制御信号生成回路の構成の一例を示す回路図である。 その第3実施形態のデータ書き込みとデータ保持動作のときの各部の信号波形例を示す波形図である。 その第3実施形態の保持データの読み出し時の各部の信号波形例を示す波形図である。 本発明の不揮発性記憶装置の第4実施形態の構成を示す回路図である。 その第4実施形態のデータ書き込みのときの等価回路を示す図である。 その第4実施形態のデータ保持動作のときの等価回路を示す図である。 その第4実施形態のデータ読み出し動作のときの等価回路を示す図である。 その第4実施形態の読み出しデータの再書き込み動作のときの等価回路を示す図である。 本発明の不揮発性記憶装置の第5実施形態の構成を示す回路図である。 本発明の不揮発性記憶装置の第6実施形態の構成を示す回路図である。 従来装置の構成を示す回路図である。 その従来装置の通常動作時の各部の信号波形例を示す波形図である。 その従来装置の保持データの読み出し時の各部の信号波形例を示す波形図である。 その従来装置の保持データの読み出し時の各部の他の信号波形例を示す波形図である。
符号の説明
C・・・・強誘電体キャパシタ、M1〜M12・・・・MOSトランジスタ、INV1,INV2,INV3・・・・インバータ、DIN・・・・入力データ、DOUT・・・・出力データ、PUMP・・・・ポンプ信号、1、1A〜1D・・・・不揮発性記憶装置、2・・・・強誘電体メモリ、3・・・・コンパレータ、4・・・・クロックドインバータ、4A・・・・インバータ、4B・・・・電子スイッチ、5,5A・・・・ラッチ回路、6・・・・入力端子、7・・・・出力端子、21・・・・制御信号生成回路、22・・・・電子スイッチ。

Claims (11)

  1. 強誘電体キャパシタを含む強誘電体メモリと、
    前記強誘電体キャパシタへ書き込む入力データまたは前記強誘電体キャパシタから読み出す出力データに基づく第1のデータをラッチするラッチ回路と、
    前記出力データに基づく第2のデータが入力され、前記第1のデータを出力するクロックドインバータと、
    を備え、
    前記入力データを前記強誘電体キャパシタに書き込むときには、前記入力データを前記出力データとして前記第1のデータをラッチ回路がラッチすることが可能となっており、前記入力データを前記強誘電体キャパシタの一端に印加し、前記入力データを反転させた反転入力データを前記強誘電体キャパシタの他端に印加し、
    前記出力データを前記強誘電体キャパシタから読み出すときには、前記他端に読み出し用の信号を印加するとともに前記一端から前記出力データを読み出し、前記クロックドインバータを動作させて前記第1のデータを前記ラッチ回路がラッチすることを特徴とする不揮発性記憶装置。
  2. 強誘電体キャパシタを含む強誘電体メモリと、
    前記強誘電体キャパシタへ書き込む入力データまたは前記強誘電体キャパシタから読み出す出力データに基づく第1のデータをラッチするラッチ回路と、
    前記第1のデータを前記ラッチ回路に供給するか否かを制御する第1スイッチと、
    前記強誘電体メモリの動作を制御する制御回路と、
    を備え、
    前記強誘電体メモリは、
    前記入力データを前記強誘電体キャパシタの一端に供給するか否かを制御する第2スイッチと、
    前記入力データを反転させた反転データを前記強誘電体キャパシタの他端に供給するか否かを制御する第3スイッチと、
    前記一端に固定電位を供給するか否かを制御する第4スイッチと、
    前記他端に読み出し用の信号を印加するか否かを制御する第5スイッチと、
    をさらに含み、
    前記制御回路は、
    前記入力データを前記強誘電体キャパシタに書き込むときには、前記入力データを前記出力データとして前記第1のデータをラッチ回路がラッチすることを可能とし、前記第2スイッチおよび前記第3スイッチをオンにし、
    前記出力データを前記強誘電体キャパシタから読み出すときには、前記第4スイッチをオフにするとともに前記第5スイッチをオンにして前記出力データを読み出し、前記第1スイッチをオンにして前記第1のデータを前記ラッチ回路がラッチすることを特徴とする不揮発性記憶装置。
  3. 強誘電体キャパシタを含む強誘電体メモリと、
    前記強誘電体キャパシタへ書き込む入力データまたは前記強誘電体キャパシタから読み出す出力データに基づく第1のデータをラッチするラッチ回路と、
    前記出力データに基づく第2のデータが入力され、前記第1のデータを出力するクロックドインバータと、
    前記強誘電体メモリの動作を制御する制御回路と、
    を備え、
    前記強誘電体メモリは、
    前記入力データを前記強誘電体キャパシタの一端に供給するか否かを制御する第1スイッチと、
    前記入力データを反転させた反転データを前記強誘電体キャパシタの他端に供給するか否かを制御する第2スイッチと、
    前記一端に固定電位を供給するか否かを制御する第3スイッチと、
    前記他端に読み出し用の信号を印加するか否かを制御する第4スイッチと、
    をさらに含み、
    前記制御回路は、
    前記入力データを前記強誘電体キャパシタに書き込むときには、前記入力データを前記出力データとして前記第1のデータをラッチ回路がラッチすることを可能とし、前記第1スイッチおよび前記第2スイッチをオンにし、
    前記出力データを前記強誘電体キャパシタから読み出すときには、前記第3スイッチをオフにするとともに前記第4スイッチをオンにして前記出力データを読み出し、前記クロックドインバータを動作させて前記第1のデータを前記ラッチ回路がラッチすることを特徴とする不揮発性記憶装置。
  4. 前記入力データまたは前記強誘電体キャパシタから読み出す出力データの2値化を行うコンパレータを、さらに備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項3のうちのいずれかに記載の不揮発性記憶装置。
  5. 前記ラッチ回路の出力データを前記強誘電体キャパシタに帰還自在に構成し、前記ラッチ回路の出力データを前記強誘電体キャパシタに再書き込みするようになっていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のうちのいずれかに記載の不揮発性記憶装置。
  6. 前記クロックドインバータを、インバータと電子スイッチに置き換えたことを特徴とする請求項3に記載の不揮発性記憶装置。
  7. 請求項3に記載の不揮発性記憶装置を複数個備えるとともに、
    前記複数の不揮発性記憶装置がそれぞれ有する前記制御回路を共通の制御信号生成回路に置き換え、
    前記制御信号生成回路は、データの書き込み、データの保持、またはデータの読み出しの動作のうちのいずれか1つを設定する2ビットの動作設定信号が入力されると、その動作設定信号に従って前記各不揮発性記憶装置の前記クロックドインバータおよび前記第1スイッチ乃至第4スイッチをそれぞれオンオフ制御するようになっていることを特徴とする不揮発性記憶装置。
  8. 強誘電体キャパシタを含む強誘電体メモリと、
    前記強誘電体キャパシタへ書き込む入力データまたは前記強誘電体キャパシタから読み出す出力データに基づく第1のデータをラッチするラッチ回路と、
    前記出力データに基づく第2のデータが入力され、前記第1のデータを出力するクロックドインバータと、
    前記強誘電体メモリの動作を制御する制御回路と、
    を備え、
    前記ラッチ回路は、
    2つのインバータと、第1スイッチと、を含み、前記第1スイッチがオンのときフリップフロップとなる回路であり、
    前記強誘電体メモリは、
    前記入力データを前記強誘電体キャパシタの一端に供給するか否かを制御する第2スイッチと、
    前記入力データを反転させた反転データを前記強誘電体キャパシタの他端に供給するか否かを制御する第3スイッチと、
    前記一端に固定電位を供給するか否かを制御する第4スイッチと、
    前記他端に読み出し用の信号を印加するか否かを制御する第5スイッチと、
    をさらに含み、
    前記制御回路は、
    前記入力データを前記強誘電体キャパシタに書き込むときには、前記入力データを前記出力データとして前記第1のデータをラッチ回路がラッチすることを可能とし、前記第2スイッチおよび前記第3スイッチをオンにし、
    前記出力データを前記強誘電体キャパシタから読み出すときには、前記第4スイッチをオフにするとともに前記第5スイッチをオンにして前記出力データを読み出し、前記クロックドインバータを動作させるとともに前記第1スイッチをオンにして前記第1のデータを前記ラッチ回路がラッチすることを特徴とする不揮発性記憶装置。
  9. 前記ラッチ回路の出力データを前記強誘電体キャパシタに帰還自在に構成し、前記ラッチ回路の出力データを前記強誘電体キャパシタに再書き込みするようになっていることを特徴とする請求項8に記載の不揮発性記憶装置。
  10. 前記クロックドインバータを、インバータと電子スイッチに置き換えたことを特徴とする請求項8または請求項9に記載の不揮発性記憶装置。
  11. データを読み書き自在な不揮発性メモリを含み、前記不揮発性メモリに各種のデータを読み書きすることができるようになっている電子機器において、
    前記不揮発性メモリは、請求項1乃至請求項10のうちのいずれかに記載の不揮発性記憶装置からなることを特徴とする電子機器。
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