JP4366864B2 - 光輝性を有する塗料、或いはインキの塗布、或いは印刷方法 - Google Patents

光輝性を有する塗料、或いはインキの塗布、或いは印刷方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光輝性を有する塗料、或いはインキの汲み上げ方法に関し、特に、光輝性を有する塗料、或いはインキの転移性、光輝感等を低下させない汲み上げ方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、金属缶、金属蓋の表面には、防錆、或いはその上に施される印刷の印刷特性を向上させる目的で各種コーティング層が施されており、また、金属缶、缶蓋、金属キャップ等の金属性包装体の外観適性をより向上させるため、コーティング層に光輝性を付与する目的で、アルミフレークや微粒子被覆パール顔料等の光輝性顔料を含有する塗料も使用されている。
この断面構造は、例えば図4に示すように、金属基体40の外表面に光輝性コーティング層41、仕上げワニス層42、及び必要に応じて印刷インキ層43を設けた構造となっている。
【0003】
一方、金属缶、缶蓋、金属キャップ等の金属蓋、合成樹脂から成るボトル、カップ、キャップ等の表面には、内容物やそのイメージ、或いはその出所をデザインで表示し、また、商品価値を高める目的で各種印刷が施され、光輝性を付与するためアルミフレークや微粒子被覆パール顔料等の光輝性顔料を含有するインキも使用されている。
この断面構造は、前述した図4を引用すると、光輝性コーティング層41を通常のベースコートとし、その外表面の印刷インキ層43に光輝性を付与して仕上げワニス層42が設けられた構造となっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前者の光輝性顔料を含有する塗料は、例えば缶体Cの塗装機10は、図5に示すように、前記塗料をポンプPによって塗料パン11から彫刻ロール12に供給すると共に余分な塗料をドクターブレード13で掻き落としてピックアップし、アプリケーターロール14を介して缶体Cの表面に塗装される。
一方、後者の光輝性顔料を含有するインキは、例えば缶体Cの印刷機20は、図6に示すように、前記インキをポンプPによってインキチャンバー21から彫刻ロール22に供給すると共に余分なインキをドクターブレード23で掻き落としてピックアップし、版胴24を介してブランケット25に転写し、缶体Cの表面に印刷される。
【0005】
そこで、本発明者らは、光輝感の向上のため、特開平11−91031号において、光輝性顔料による被覆面積率を5乃至50%にすること、及びコーティング層中の光輝性顔料の平均粒径が5乃至20μmであることが重要であることを提案した。
また、本発明者らは、特願平11−212223号において、光輝性インキの転移性、印刷の光輝感及び画線再現性の向上のため、平均粒径を5乃至25μmとした光輝性顔料を含む光輝性インキを彫刻ロールによりピックアップして刷版に供給し、前記刷版上のインキを、ブランケットホイールを介して缶胴上に施すことを提案した。
【0006】
その際、前記彫刻ロールを、互いに交差する2種類の等間隔な平行線群より形成される格子部分に断面形状が台形の微小孔を設け、平行線のピッチを80乃至220線/inchの範囲とし、前記平行線を軸線に対して25乃至75度の範囲とするのが良く、この平行線と軸対称に他方の平行線を設け、前記微小孔の径を80乃至300μm、深さを6乃至50μmとすることも提案した。
しかしながら、アルミフレークや微粒子被覆パール顔料等の光輝性顔料を含有する塗料、或いはインキを、彫刻ロールで汲み上げてアプリケーターロールや版胴に供給すると、時間の経過と共に前記塗料、インキに配合した光輝性顔料が変形、微細化し、塗装、或いは印刷した際の光輝性顔料の本来の光輝性能が低下するといった問題があり、特に、前記光輝性顔料の平均粒子径が大きい程、その傾向が顕著となる。
【0007】
そこで、本発明者らは、光輝性顔料を含有する塗料、或いはインキを彫刻ロールで汲み上げてアプリケーターロールや版胴に供給した場合でも、時間の経過と共に前記塗料、インキに配合した光輝性顔料が変形、微細化せず、塗装、或いは印刷した際の光輝性顔料の本来の光輝性能が得られる要因について鋭意検討を重ねた結果、一定の平均粒子径を有する光輝性顔料を用い、彫刻ロール表面に一定の傾斜角度を有する線状凹溝を設けること、及び前記線状凹溝を単位長さ当たり一定の線数設けることが前記問題点の解決に有効であることを見出した。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、平均粒径が5乃至25μmの金属フレーク及び微粒子被覆パール顔料から成る群より選択された光輝性顔料を含有するインキ、或いは塗料を塗布、或いは印刷する方法において、光輝性を付与する部分に対応するロール表面のみに、傾斜角度が70度乃至90度未満の線状凹溝を設け、且つ、前記線状凹溝を80乃至200線/inch未満設けた彫刻ロールを用いてピックアップする光輝性を有する塗料、或いはインキの塗布、或いは印刷方法が提供される。本発明では、特に、前記線状凹溝の傾斜角度を70度乃至85度とするのが好ましい
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の光輝性を有する塗料、或いはインキの塗布、或いは印刷方法では、金属フレーク及び微粒子被覆パール顔料から成る群より選択された少なくとも1種の光輝性顔料を含有するインキ、或いは塗料を用いて、塗装、或いは印刷を行うが、この光輝性顔料として平均粒径5乃至25μmものを選択すること、及び少なくとも光輝性を付与する部分に対応するロール表面に、傾斜角度が70度乃至90度未満の線状凹溝を設け、且つ、前記線状凹溝を80乃至200線/inch未満設けた彫刻ロールを用いて光輝性塗料、或いは光輝性インキをピックアップすることが特徴である。
【0010】
塗装塗膜層、或いは印刷インキ層に存在する金属フレーク顔料は、入射光に対して金属的反射光、即ち正面反射光を与えるものであり、また、微粒子被覆パール顔料は、入射光に対して多重反射による特異な干渉色光を与えるものである。
これらの顔料は、何れも塗装塗膜層、或いは印刷インキ層に光輝性の外観を与える点で共通している。
【0011】
しかしながら、これらの光輝性顔料を含む塗料、インキにおける光輝感は、光輝性顔料の平均粒径と密接な関係にあり、平均粒径が5乃至25μmのものを用いるのが光輝感の点で重要であることが判った。 即ち、この平均粒径が前記範囲を下回ると、塗装塗膜層、或いは印刷インキ層が全体的に暗くなる傾向があり、光輝性が不十分になることが確認されている。
一方、平均粒径が前記範囲を上回ると、光輝性顔料のある部分とない部分の反射の差が大きくなり、バランスの良い光輝性が得られないことが確認されている。
これに対して、前記範囲の平均粒径を有するものでは、明るく、しかもバランスの良い光輝感が発現される。
【0012】
ところが、前記のような粒径の光輝性顔料を含む塗料、インキを、彫刻ロールを用いてピックアップして塗装、或いは印刷を行うと、時間の経過と共に前記塗料、インキに配合した光輝性顔料が彫刻ロールによって変形、微細化し、塗装、或いは印刷した際の光輝性顔料の本来の光輝性能が低下するといった問題があることが判った。
【0013】
本発明によれば、前記した問題点は、少なくとも光輝性を付与する部分に対応するロール表面に傾斜角度が70度乃至90度未満の線状凹溝を設け、且つ、前記線状凹溝を80乃至200線/inch未満設けた彫刻ロールを用いて光輝性顔料を含む塗料、インキをピックアップすることより解消することができる。
【0014】
彫刻ロール1は、図1に示すように、ロール表面に傾斜角度が70度乃至90度未満の彫刻、エッチング処理或いはレーザーによる線状凹溝2が設けられたロールである。
前記線状凹溝2の傾斜角度は、70度以下であるとその角度が小さくなる程、光輝性顔料の時間の経過による光輝性顔料の変形、微細化が進み、また、90度になると前記線状凹溝が常にドクターブレードの同一部分と接触し、前記線状凹溝の土手部(ロール表面と線状凹溝の稜線部)がドクターブレードを局所的に摩耗させ、掻き取り不良が発生するため前記範囲の70度乃至90度未満とし、特に、70度乃至85度とするのが好ましい
【0015】
そして、前記線状凹溝2は、ロール表面に環状或いはスパイラル状に80乃至200線/inch未満設ける。
前記線状凹溝2の線数は、80線/inch未満であると、画線の再現性や線目、或いは彫刻模様が生じて意匠性が低下し、また、200線/inchを越えると、彫刻ロールとドクターブレードとの間で光輝性顔料の変形、微細化が顕著になるため、前記範囲の80乃至200線/inchとする。
尚、前記線状凹溝の断面形状は、図2に示す倒立三角形状、或いは図3に示す倒立台形形状といった種々の形状とすることができ、その目的等に応じて適宜選択すれば良い。
【0016】
本発明の彫刻ロール1における前記線状凹溝2は、ロール表面の全体に亘って設けても良いし、或いは光輝性を付与する部分に対応するロール表面のみ設けても良い。
しかしながら、光輝性塗料、或いは光輝性インキのピックアップや転移時における光輝性顔料の線状凹溝2による変形、微細化等のダメージの点から、光輝性を付与する部分に対応するロール表面のみに前記線状凹溝2を設けるのが好ましい。
【0017】
本発明を塗装に適用する場合は、その塗料としては熱硬化性塗料、或いは紫外線硬化性塗料のいずれであっても良く、前記塗料に光輝性顔料を分散させたもので、一方、本発明を印刷に適用する場合は、そのインキとしては光輝性顔料をビヒクル及び添加剤に、必要に応じて他の着色剤と共に分散させたものである。
そして、前記光輝性塗料、或いは光輝性インキは、温度35℃及び剪断速度100sec−1で2Pa・sec以下の粘度を有するものであることが、彫刻ロールの線上凹溝内に滞留させない点で好ましい。
【0018】
本発明において用いる光輝性顔料は、金属フレーク及び微粒子被覆パール顔料から成る群より選択された少なくとも1種から成り、前述した範囲の平均粒径を有するものである。
これらの光輝性顔料粒子は、何れも偏平であって、塗装、或いは印刷の際に面方向に平行に配向する傾向を有するものであり、特異な金属光沢、或いは真珠光沢を有する。
【0019】
金属フレークとしては、少なくとも表面が金属で形成されおり、フレーク状のものが使用され、例えば、ステンレススチール、鋼、鉄、黄銅、銅、真鍮、アルミニウム、ニッケル、銀、金等から成るフレークが使用される。
また、前記金属を蒸着した樹脂も使用される。
そして、これらの内でも、アルミニウムフレークが効果及び経済性の点で優れており、リーフィング型のものとノンリーフィング型のものが知られている。
【0020】
前記リーフィング型のものは、ステアリン酸により処理されており、塗膜層、或いはインキ層の表面に浮く傾向があり、ややキラキラ感に欠ける傾向があるが、金属的な光沢を強く発現するものである。
一方、前記ノンリーフィング型のものは、オレイン酸で処理されており、塗膜層、或いはインキ層の表面に浮く傾向が無く、見る角度によってキラキラ感が強くなる傾向がある。
本発明においては、これらのいずれのアルミニウムフレークも使用可能であり、また、所望によってノンリーフィング型にリーフィング型を混ぜて使用することもできる。 また、アルミニウムフレークに、微粒子や着色物質を付着させて、特異な色調のメタリック感を有する着色アルミニウムフレークも使用可能である。
【0021】
微粒子被覆パール顔料としては、フレーク状基体の表面を微粒子で被覆したそれ自体公知で任意の微粒子被覆顔料のいずれも使用できるが、特に好適なものとして雲母チタン顔料が挙げられる。
【0022】
本発明の光輝性を有する塗料の塗布、或いは印刷方法は、シームレス缶やスリーピース缶等の金属缶、缶蓋、金属キャップ等のそれ自体公知の任意の金属性包装体に適用することができる。一方、本発明の光輝性を有するインキの汲み上げ方法は、シームレス缶やスリーピース缶等の金属缶、缶蓋、金属キャップ等の金属性包装体、或いはボトル、カップ、キャップ等のそれ自体公知の合成樹脂性包装体に適用することができる。そして、前記シームレス缶の例としては、絞り成形、絞り−深絞り成形、絞り−薄肉化絞り成形、絞り−しごき成形、絞り−薄肉化絞り−しごき成形等で形成されたシームレス缶が挙げられ、一方、スリーピース缶の例としては、サイドシームを電気抵抗溶接した溶接缶が挙げられる。
【0023】
また、これらの金属缶の内、内外面の有機被膜としてポリエステル樹脂等の結晶性熱可塑性樹脂を用いた場合は、本発明によって得られる光輝性を有する塗膜層、或いは印刷層は、外面の前記有機被膜上に施される。
この場合、前記熱可塑性樹脂は、溶融樹脂押し出しラミネート、或いはキャストフィルム、二軸延伸フィルムの形で金属板にラミネートされ、必要に応じて外面の熱可塑性樹脂には、金属板の色調を隠蔽する目的で無機フィラー(顔料)を含有させることができる。
尚、金属性包装体用の金属板上への塗装、印刷にも適用することが可能である。
【0024】
【実施例】
以下、実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
[インキ]
アルミニウムフレーク、微粒子被覆パールを表1に記載の配合でビヒクルに分散させて光輝性インキを調整した。
【0025】
[塗料]
アルミニウムフレークを表1に記載の配合で分散させて光輝性塗料を調整した。
【0026】
[粘度測定]
コーン/プレート型回転粘度計ARES−100FRT−BATH−STD(レオメトリックスサイエンティフィック・エフイー(株))を用いて、35℃で剪断速度100sec−1における塗料、インキの見掛け粘度を測定した。
結果は表1に記載した。
【0027】
表1
Figure 0004366864
【0028】
【試験条件】
[試験機]
図7に概略図を示した試験機を使用した。 試験機30は、インキ(塗料)パン31、ドクターブレード32及び彫刻ロール33から構成され、パン31に供給されたインキ(塗料)は、彫刻ロール33で汲み上げられた後、余分なインキ(塗料)がドクターブレード32で掻き落とされる。
ドクターブレード32にはスウェーデン鋼を用い、彫刻ロール33にはクロムめっき被覆ロールを使用し、彫刻ロール33の表面の凹溝は、単位面積当たり8cc/m2のインキ(塗料)を供給できる深さとした。
【0029】
[実施条件]
インキパン31に、表1に記載した光輝性インキ(塗料)を約200g供給した後、彫刻ロール33を30m/分の速度で90分間連続運転した。
運転前と90分運転後のインキ(塗料)をそれぞれ2g採取し、バーコーター#4を用いて白色顔料含有のポリエステルフィルムを被覆した鋼板上に塗装し、前記インキ(塗料)を硬化させた。
尚、バーコーターを用いた試験では、全て「塗装」に分類されるため、ポリエステルフィルムを被覆した鋼板上にインキを塗布した金属板も、以下「塗装板」という。
【0030】
[評価]
実施後にインキ(塗料)パン内に残ったインキ(塗料)中の光輝性顔料の平均粒子径を、レーザー回折式粒度分布計で測定すると共に、塗装板の光輝感を視感にて評価した。
また、各ロールを使用した場合の印刷(塗装)適性を評価した。
【0031】
[実施例1]
彫刻ロール33に、ロール軸線に対して70度傾斜した線状凹溝を190線/inchのピッチで螺旋状に設け、表1に記載の光輝性インキAを印刷し、硬化させた。
この時の運転前と90分運転後におけるインキの顔料粒径の変化率は−1.3%で、変形、微細化は殆ど発生せず、また、塗装板の光輝感を視感にて評価した結果、光輝感も良好で、未使用インキを用いた塗装板とほぼ同等であった。
【0032】
[実施例2]
彫刻ロール33の線状凹溝を、ロール軸線に対して75度傾斜させ、140線/inchで設けた以外は実施例1と同様の試験と評価を行った。
顔料粒径の変化率は−1.1%で、変形、微細化は殆ど発生せず、また、塗装板の光輝感も良好で、未使用のインキを用いた塗装板と同等であった。
【0033】[実施例3]
彫刻ロール33の線状凹溝を、ロール軸線に対して85度傾斜させ、80線/inchで設けた以外は実施例1と同様の試験と評価を行った。
顔料粒径の変化率は−1.0%で、変形、微細化は殆ど発生せず、また、塗装板の光輝感も良好で、未使用のインキを用いた塗装板と同等であった。
【0034】
[実施例4]
表1に記載の光輝性インキBを使用し、彫刻ロール33の線状凹溝を、ロール軸線に対して70度傾斜させ、80線/inchで設けた。
この時の運転前と90分運転後におけるインキの顔料粒径の変化率は−1.3%で、変形、微細化は殆ど発生せず、また、塗装板の光輝感も良好で、未使用のインキを用いた塗装板と同等であった。
【0035】
[実施例5]
彫刻ロール33の線状凹溝を、ロール軸線に対して80度傾斜させ、130線/inchで設けた以外は実施例2と同様の試験と評価を行った。
顔料粒径の変化率は−1.3%で、変形、微細化は殆ど発生せず、また、塗装板の光輝感も良好で、未使用のインキを用いた塗装板と同等であった。
【0036】
[実施例6]
ロール軸線に対して85度傾斜した線状凹溝を190線/inchのピッチで設けた以外は、実施例2と同様の試験と評価を行った。 顔料粒径の変化率は−1.3%で、変形、微細化は殆ど発生せず、また、塗装板の光輝感も良好で、未使用のインキを用いた塗装板と同等であった。
【0037】
[実施例7]
表1に記載の光輝性塗料Cを使用し、彫刻ロール33の線状凹溝を、ロール軸線に対して70度傾斜させ、80線/inchで設けた。
この時の運転前と90分運転後における塗料の顔料粒径の変化率は−0.9%で、変形、微細化は殆ど発生せず、また、塗装板の光輝感も良好で、未使用の塗料を用いた塗装板と同等であった。
【0038】
[実施例8]
ロール軸線に対して80度傾斜した線状凹溝を150線/inchのピッチで設けた以外は、実施例7と同様の試験と評価を行った。
顔料粒径の変化率は−0.8%で、変形、微細化は殆ど発生せず、また、塗装板の光輝感も良好で、未使用の塗料を用いた塗装板と同等であった。
【0039】
[実施例9]
ロール軸線に対して85度傾斜した線状凹溝を190線/inchのピッチで設けた以外は、実施例7と同様の試験と評価を行った。
顔料粒径の変化率は−0.8%で、変形、微細化は殆ど発生せず、また、塗装板の光輝感も良好で、未使用の塗料を用いた塗装板と同等であった。
【0040】
【比較例】
[比較例1]
ロール軸線に対して60度傾斜した線状凹溝を150線/inchのピッチで設けた彫刻ロールを使用した以外は、実施例1と同様の試験と評価を行った。
顔料粒径の変化率は−1.9%で、塗装板の光輝感も未使用インキを用いた塗装板に劣っていた。
【0041】
[比較例2]
ロールの軸線に対して90度の線状凹溝を150線/inchのピッチで設けた彫刻ロールを使用した以外は、実施例1と同様の試験と評価を行った。
顔料粒径の変化率は−0.8%で、塗装板の光輝感も良好であった。
しかしながら、線状凹溝の土手部(ロール表面と線状凹溝の稜線部)が、ドクターブレードを局所的に摩耗させ、早期に掻き取り不良が発生した。
【0042】
[比較例3] ロールの軸線に対して80度傾斜した線状凹溝を200線/inchのピッチで設けた彫刻ロールを使用した以外は、実施例4と同様の試験と評価を行った。
顔料粒径の変化率は−1.7%で、塗装板の光輝感も未使用インキを用いた塗装板に劣っていた。
【0043】
[比較例4]
ロールの軸線に対して85度傾斜した線状凹溝を70線/inchのピッチで設けた彫刻ロールを使用した以外は、実施例4と同様の試験と評価を行った。
顔料粒径の変化率は−1.0%で、塗装板の光輝感も良好であった。
しかしながら、図6に例示した印刷機を使用して印刷した結果、画線ベタ部分に斜線模様が発生したり、細線の内、再現できない部分が多くなり、意匠性が低下した。
【0044】
[比較例5]
ロールの軸線に対して60度傾斜した線状凹溝を200線/inchのピッチで設けた彫刻ロールを使用した以外は、実施例4と同様の試験と評価を行った。顔料粒径の変化率は−3.3%で、塗装板の光輝感も未使用インキを用いた塗装板に大きく劣っていた。
【0045】
[比較例6]
ロールの軸線に対して90度の線状凹溝を80線/inchのピッチで設けた彫刻ロールを使用した以外は、実施例7と同様の試験と評価を行った。
顔料粒径の変化率は−0.7%で、塗装板の光輝感も良好であった。
しかしながら、線状凹溝の土手部(ロール表面と線状凹溝の稜線部)が、ドクターブレードを局所的に摩耗させ、早期に掻き取り不良が発生した。
以上,実施例及び比較例の評価の結果を表2にまとめた。
【0046】
表2
Figure 0004366864
【0047】
【発明の効果】
本発明によれば、光輝性顔料を含む塗料、インキを、彫刻ロールを用いてピックアップして塗装、或いは印刷を行う際に、時間の経過と共に前記光輝性顔料が彫刻ロールによって変形、微細化することがなく、塗装、或いは印刷した際の光輝性顔料の本来の光輝性能が低下することがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に使用される彫刻ロールの参考図
【図2】本発明に使用される彫刻ロールの線状凹溝の断面参考図
【図3】本発明に使用される彫刻ロールの線状凹溝の断面参考図
【図4】金属性包装体の参考断面図
【図5】缶体の塗装機の参考図
【図6】缶体の印刷機の参考図
【図7】試験機の参考図
【符号の説明】
1 彫刻ロール
2 線状凹溝
10 塗装機
11 塗料パン
12 彫刻ロール
13 ドクターブレード
14 アプリケーターロール
20 印刷機
21 インキチャンバー
22 彫刻ロール
23 ドクターブレード
24 版胴
25 ブランケット胴
30 試験機
31 インキ(塗料)パン
32 彫刻ロール
33 ドクターブレード

Claims (2)

  1. 平均粒径が5乃至25μmの金属フレーク及び微粒子被覆パール顔料から成る群より選択された光輝性顔料を含有するインキ、或いは塗料を塗布、或いは印刷する方法において、光輝性を付与する部分に対応するロール表面のみに、傾斜角度が70度乃至90度未満の線状凹溝を設け、且つ、前記線状凹溝を80乃至200線/inch未満設けた彫刻ロールを用いてピックアップすることを特徴とする光輝性を有する塗料、或いはインキの塗布、或いは印刷方法。
  2. 線状凹溝の傾斜角度を70度乃至85度とした請求項1に記載の光輝性を有する塗料、或いはインキの塗布、或いは印刷方法。
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