JP4366861B2 - 通気処理器具及び通気処理機構並びにパージアンドトラップシステム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、サンプル液に通気処理を施すための通気処理器具及びそれを用いた通気処理機構、並びに通気処理機構を備え、通気処理機構からのサンプルガス中の目的成分を捕集及び濃縮するパージアンドトラップシステムに関するものである。
通気処理器具、通気処理機構及びパージアンドトラップシステムは、例えば上水道水中に含まれるカビ臭原因物質の測定など、水中のVOC(揮発性有機物質)の分析に用いられる。
【0002】
【従来の技術】
水中のVOCを測定するためには、スパージボトルにサンプル液を収容し、ヘリウムガスや窒素ガスなどの不活性ガス(パージガス)によってサンプル液に対してバブリング(通気処理)を行ない、水中に溶存するVOCをパージガス中に回収する方法が用いられている。
【0003】
図7は従来の通気処理機構を示す流路図である。
通気処理を行なうためにサンプル液を収容するスパージボトル2が設けられている。
スパージボトル2の側面には、サンプル液を供給するためのサンプル液供給機構3からのサンプル液をスパージボトル2内へ導入するためのサンプル液導入流路5が接続されている。
スパージボトル2の底部付近に、パージガスをスパージボトル2内に導くためのパージガス流路7の一端が設けられている。パージガス流路7の他端は、開閉バルブ11及び流路8を介して、パージガスを供給するためのパージガス供給機構9に接続されている。
【0004】
スパージボトル2内の上部に、スパージボトル2内からサンプルガスを回収するためのサンプルガス流路13の一端が設けられている。サンプルガス流路13の一端は、スパージボトル2内に収容されるサンプル液に接触しない位置に設けられている。サンプルガス流路13の他端は、三方電磁バルブ15及び流路14を介してサンプルガス出口17に接続されている。
【0005】
バルブ15には、流路18を介して、清浄ガスを供給するための清浄ガス供給機構19も接続されており、バルブ15はサンプルガス流路13を流路14又は流路18に切り換えて接続する。
スパージボトル2の底部には、サンプル液を排出するためのサンプル液排出流路21が接続されている。サンプル液排出流路21の他端は開閉バルブ23を介して液排出口25に接続されている。
【0006】
従来の通気処理機構において、通気処理を行なう際、バルブ11及び23を閉じ、バルブ15によりスパージボトル2からのサンプルガス流路13を流路14に接続し、サンプル液供給機構3を作動させて、サンプル液導入流路5からスパージボトル2内にサンプル液を導入する。所定量のサンプル液をスパージボトル2内に導入した後、バルブ11を開いて、パージガス供給機構9により流路8及びパージガス流路7を介してスパージボトル2の底部付近にパージガスを供給する。このとき、サンプル液導入流路5のサンプル液供給機構3側端は、サンプル液供給機構3により閉じられた状態になっている。通気処理後のパージガスは、サンプルガス流路13、バルブ15及び流路14を介してサンプルガス出口17へ導かれる。
【0007】
通気処理が完了した後、バルブ11を閉じてパージガスの供給を停止し、バルブ23を開き、バルブ15を切り換えて、スパージボトル2からのサンプルガス流路13を流路18に接続する。清浄ガス供給機構19から流路18、バルブ15及びサンプルガス流路13を介して清浄ガスをスパージボトル2内に供給してスパージボトル2内を加圧し、スパージボトル2内に収容されたサンプル液をサンプル液排出流路21及びバルブ23を介して液排出口25から排出する。
【0008】
図7に示す通気処理機構のサンプルガス出口17から得られるサンプルガス中の測定対象成分であるVOC濃度が低い場合、吸着剤が充填されてサンプルガス中のVOCを捕集した後、脱離させうる濃縮カラムと、流路切換え機構を通気処理機構に接続し、VOCを捕集及び濃縮する。
VOCを捕集及び濃縮するとき、流路切換え機構によりサンプルガス出口17を濃縮カラムの一端に接続する。所定量のサンプルガスを濃縮カラムへ導入した後、流路切換え機構を切り換えて濃縮カラムの一端を分析計へつながる流路に接続し、濃縮カラムの他端をキャリアガス供給機構へつながる流路に接続する。その後、濃縮カラムの吸着剤に吸着したVOCを脱離させ、キャリアガスとともに分析計へ導入する。
本明細書では、通気処理機構、濃縮カラム及び流路切換え機構により構成される機構をパージアンドトラップシステムという。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
従来の通気処理機構では、スパージボトル2にサンプル液を導入及び排出し、サンプル液に通気処理を施すためにはサンプル液導入流路5、パージガス流路7、サンプルガス流路13及びサンプル液排出流路21の4ラインが必要であり、パージガス流路7、サンプルガス流路13、サンプル液排出流路21にはバルブ11、23、25が必要なので、配管及びバルブが多く、流路構成が複雑であった。さらに、そのような通気処理機構を用いたパージアンドトラップシステムの流路構成も複雑であった。
本発明は、通気処理器具、通気処理機構及びパージアンドトラップシステムの流路構成の簡略化を図ることを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明にかかる通気処理機器具は、サンプル液を一時的に収容するスパージボトルと、一端がスパージボトルに接続され、他端がサンプル液を供給するためのサンプル液供給機構に接続されるサンプル液導入流路と、スパージボトルの上部で、スパージボトル内に収容されるサンプル液に接触しない位置に一端が設けられたサンプルガス流路と、スパージボトル内の底部付近に一端が設けられたパージガス流路と、スパージボトル外でパージガス流路の他端に接続され、パージガス流路を液排出口又はパージガスを供給するためのパージガス供給機構に切り換えて接続する第1の流路切換え機構と、スパージボトル外でサンプルガス流路の他端に接続され、サンプルガス流路をサンプルガス出口又は清浄ガスを供給するための清浄ガス供給機構に切り換えて接続する第2の流路切換え機構とを備えたものである。
【0011】
本発明にかかる通気処理機構は、上記通気処理器具と、パージガス供給機構と、清浄ガス供給機構とを備えたものである。
【0012】
本発明にかかるパージアンドトラップシステムの第1の態様は、上記通気処理機構と、吸着剤が充填され、サンプルガス中の目的成分を捕集した後、脱離させうる濃縮カラムと、スパージボトル外でサンプルガス流路の途中に設けられ、サンプルガス流路間に濃縮カラムを接続し、キャリアガスを供給するためのキャリアガス流路と分析計へつながる分析流路を接続する第1の流路接続状態と、サンプルガス流路間を直接接続し、濃縮カラムを介してキャリアガス流路と分析流路を接続する第2の流路接続状態との間で切り換えられる第3の流路切換え機構とを備えたものである。
【0013】
本発明にかかるパージアンドトラップシステムの第2の態様は、上記通気処理機構と、スパージボトル外でサンプル流路の途中に設けられ、吸着剤が充填され、サンプルガス中の目的成分を捕集した後、脱離させうる濃縮カラムと、サンプルガス流路のスパージボトル、濃縮カラム間に設けられ、スパージボトルを濃縮カラムに接続し、キャリアガスを供給するためのキャリアガス流路と分析計へつながる分析流路を接続する第1の流路接続状態と、スパージボトルを濃縮カラムに接続せず、濃縮カラムを介してキャリアガス流路と分析流路を接続する第2の流路接続状態との間で切り換えられる第3の流路切換え機構とを備えたものである。
【0014】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明にかかる通気処理器具及び通気処理機構の一例の流路構成及び動作を示す流路図であり、(A)はサンプル液導入時、(B)は通気処理時、(C)はサンプル液排出時を示す。
スパージボトル1にサンプル液供給機構3からのサンプル液をスパージボトル1内へ導入するためのサンプル液導入流路5が接続されている。
スパージボトル1の底部付近にパージガス流路7の一端が設けられており、パージガス流路7の他端は第1の流路切換え機構27に接続されている。第1の流路切換え機構27にはパージガス供給機構9につながる流路8及び液排出口25につながる流路24も接続されており、第1の流路切換え機構27はパージガス流路7を流路8又は流路24に切り換えて接続する。
【0015】
スパージボトル1内のサンプル液に接触しない位置にサンプルガス流路13の一端が設けられている。サンプルガス流路13の他端は第2の流路切換え機構15に接続されている。第2の流路切換え機構15にはサンプルガス出口17につながる流路14及び清浄ガス供給機構19につながる流路18も接続されており、第2の流路切換え機構15はサンプルガス流路13を流路14又は流路18に切り換えて接続する。
本発明にかかる通気処理器具は、スパージボトル1、サンプル液導入流路5、パージガス流路7、サンプル流路13、第1の流路切換え機構27及び第2の流路切換え機構15により構成される。
【0016】
図1を参照して本発明にかかる通気処理器具及び通気処理機構の動作の一例を説明する。
(A)第1の流路切換え機構27によりスパージボトル1からのパージガス流路7を流路24に接続し、第2の流路切換え機構15によりスパージボトル1からのサンプルガス流路13を流路14に接続し、サンプル液供給機構3を作動させて、サンプル液導入流路5からスパージボトル1内にサンプル液を導入する。ここで、第1の流路切換え機構27及び第2の流路切換え機構15の流路接続状態は上記に限定されるものではない。ただし、サンプル液をスパージボトル1内に導入する際に、スパージボトル1内の気体が排出されるように第1の流路切換え機構27及び第2の流路切換え機構15の流路接続状態を制御する必要がある。又は、スパージボトル1内の気体排出用のドレインバルブをスパージボトル1、パージガス流路7又はサンプルガス流路13のいずれかに設けてもよい。
【0017】
(B)所定量のサンプル液をスパージボトル1内に導入した後、第1の流路切換え機構27を切り換えて、スパージボトル1からのパージガス流路7を流路8に接続し、パージガス供給機構9により流路8、第1の流路切換え機構27及びパージガス流路7を介してスパージボトル1の底部付近にパージガスを供給し、スパージボトル1に収容されたサンプル液に通気処理を施す。このとき、サンプル液導入流路5のサンプル液供給機構3側端はサンプル液供給機構3により閉じられた状態になっている。通気処理後のパージガスは、サンプルガス流路13、第2の流路切換え機構15及び流路14を介してサンプルガス出口17へ導かれる。
【0018】
(C)所定量のパージガスをスパージボトル1内に供給した後、第1の流路切換え機構27を切り換えてスパージボトル1からのパージガス流路7を流路24に接続してパージガスの供給を停止し、通気処理を完了する。第2の流路切換え機構15を切り換えて、スパージボトル1からのサンプルガス流路13を流路18に接続する。清浄ガス供給機構19から流路18、第2の流路切換え機構15及びサンプルガス流路13を介して清浄ガスをスパージボトル1内に供給してスパージボトル1内を加圧し、スパージボトル1内に収容されたサンプル液をパージガス流路7、第1の流路切換え機構27及び流路24を介して液排出口25から排出する。
【0019】
本発明にかかる通気処理機構では、図7に示す従来の通気処理機構と比べてスパージボトル1にサンプル液排出流路21及びバルブ23を設ける必要がなく、流路構成を簡単にすることができる。さらに、流路構成が簡単になることにより、流路内及びスパージボトル内汚染時の洗浄や部品交換が容易になる。
【0020】
図2及び図3は本発明にかかるパージアンドトラップシステムの第1の態様の流路構成及び動作を示す流路図である。図2(A)はサンプル液導入時、図2(B)は通気処理及び目的成分捕集時、図3(C)は目的成分脱離時、図3(D)は濃縮カラム洗浄動作(バックフラッシュ動作という)及びサンプル液排出時を示す。
図1に示す通気処理機構が備えられている。吸着剤が充填され、サンプルガス中の目的成分を捕集した後、脱離させうる濃縮カラム31が設けられている。サンプルガス流路13に相当するサンプルガス流路13a,13b間に第3の流路切換え機構29が設けられている。第3の流路切換え機構29は、サンプルガス流路13a,13b間に濃縮カラム31を接続し、キャリアガスを供給するためのキャリアガス流路33と分析計へつながる分析流路35を接続する第1の流路接続状態と、サンプルガス流路13a,13b間を直接接続し、濃縮カラム31を介してキャリアガス流路33と分析流路35を接続する第2の流路接続状態との間で切り換えられる。
【0021】
図2及び図3を参照して本発明にかかるパージアンドトラップシステムの第1の態様の動作を説明する。
(A)第3の流路切換え機構29を第2の流路接続状態にして、スパージボトル1につながるサンプルガス流路13a、第2の流路切換え機構15につながるサンプルガス流路13b間を直接接続し、濃縮カラム31を介してキャリアガス流路33と分析流路35を接続する。キャリアガス流路33にはキャリアガスが供給されており、キャリアガスはキャリアガス流路33から第3の流路切換え機構29、濃縮カラム31、第3の流路切換え機構29の他のポート及び分析流路35を介して分析計へ供給されている。第1の流路切換え機構27によりスパージボトル1からのパージガス流路7を流路24に接続し、第2の流路切換え機構15により第3の流路切換え機構29につながるサンプルガス流路13bを流路14に接続する。サンプル液供給機構3を作動させて、サンプル液導入流路5からスパージボトル1内にサンプル液を導入する。
【0022】
(B)所定量のサンプル液をスパージボトル1内に導入した後、第3の流路切換え機構29を切り換えて第1の流路接続状態にして、サンプルガス流路13a,13b間に濃縮カラム31を接続し、キャリアガス流路33と分析流路35を接続する。第1の流路切換え機構27を切り換えて、スパージボトル1からのパージガス流路7を流路8に接続する。パージガス供給機構9により流路8、第1の流路切換え機構27及びパージガス流路7を介してスパージボトル1の底部付近にパージガスを供給し、スパージボトル1に収容されたサンプル液に通気処理を施す。このとき、サンプル液導入流路5のサンプル液供給機構3側端は、サンプル液供給機構3により閉じられた状態になっている。通気処理後のパージガスは、サンプルガス流路13aから第3の流路切換え機構29を介して濃縮カラム31に導かれる。濃縮カラム31はサンプルガス中の目的成分を捕集する。濃縮カラム31を通過したサンプルガスは、第3の流路切換え機構29、サンプルガス流路13b、第2の流路切換え機構15及び流路14を介してサンプルガス出口17へ導かれる。
【0023】
(C)所定量のパージガスをスパージボトル1内に供給した後、第1の流路切換え機構27を切り換えてパージガス流路7を流路24に接続してパージガスの供給を停止し、通気処理を完了する。第3の流路切換え機構29を切り換えて第2の流路接続状態にして、サンプルガス流路13a,13b間を直接接続し、濃縮カラム31を介してキャリアガス流路33と分析流路35を接続する。濃縮カラム31の吸着剤に吸着した目的成分を脱離させ、キャリアガス流路33から濃縮カラム31にキャリアガスを供給し、脱離させた目的成分をキャリアガスとともに分析流路35を経て分析計に導入する。
【0024】
(D)濃縮カラム31に所定量のキャリアガスを供給した後、第3の流路切換え機構29を切り換えて第1の流路接続状態にして、サンプルガス流路13a,13b間に濃縮カラム31を接続し、キャリアガス流路33と分析流路35を接続する。第2の流路切換え機構15を切り換えて、サンプルガス流路13bを流路18に接続する。清浄ガス供給機構19から流路18、第2の流路切換え機構15、サンプルガス流路13b及び第3の流路切換え機構29を介して清浄ガスを濃縮カラム31に供給し、濃縮カラム31の洗浄を行なう(バックフラッシュ動作)。さらに、濃縮カラム31を通過した清浄ガスを第3の流路切換え機構29及びサンプルガス流路13aを介してスパージボトル1内に供給してスパージボトル1内を加圧し、スパージボトル1内に収容されたサンプル液をパージガス流路7、第1の流路切換え機構27及び流路24を介して液排出口25から排出する。
【0025】
本発明にかかるパージアンドトラップシステムでは、本発明にかかる通気処理器具及び通気処理機構を用いることにより、流路構成が簡単になる。さらに、パージアンドトラップシステムでは濃縮カラムを清浄ガスにより洗浄するバックフラッシュ動作が必要であるが、本発明にかかるパージアンドトラップシステムでは、バックフラッシュ動作時の清浄ガス圧力を利用してスパージボトル内のサンプル液の排出を行なうので、バックフラッシュ動作とサンプル液排出動作を同時に行なうことができ、これらの動作に要する処理時間を短縮することができる。
【0026】
図4及び図5は本発明にかかるパージアンドトラップシステムの第2の態様の流路構成及び動作を示す流路図である。図4(A)はサンプル液導入時、図4(B)は通気処理及び目的成分捕集時、図5(C)は目的成分脱離時、図5(D)は濃縮カラム洗浄動作及びサンプル液排出時を示す。
図1に示す通気処理機構が備えられている。サンプルガス流路13に相当するサンプルガス流路13c,13d,13eが設けられ、サンプルガス流路13c,13d間に第3の流路切換え機構29が設けられており、サンプルガス流路13d,13e間に濃縮カラム31が設けられている。流路14に相当する流路14a,14bが設けられており、流路14a,14b間に第3の流路切換え機構29が設けられている。第3の流路切換え機構29は、スパージボトル1を濃縮カラム31に接続し、キャリアガス流路33と分析流路35を接続する第1の流路接続状態と、スパージボトル1を濃縮カラム31に接続せず、濃縮カラム31を介してキャリアガス流路33と分析流路35を接続する第2の流路接続状態との間で切り換えられる。
【0027】
図4及び図5を参照して本発明にかかるパージアンドトラップシステムの第2の態様の動作を説明する。
(A)第2の流路切換え機構15により、サンプルガス流路13eを流路14aに接続する。第3の流路切換え機構29を第2の流路接続状態にして、サンプルガス流路13cと流路14bを接続し、流路14a、第2の流路切換え機構15、サンプルガス流路13e、濃縮カラム31及びサンプルガス流路13dを介してキャリアガス流路33と分析流路35を接続する。キャリアガス流路33にはキャリアガスが供給されており、キャリアガスはキャリアガス流路33から第3の流路切換え機構29、流路14a、第2の流路切換え機構15、サンプルガス流路13e、濃縮カラム31及びサンプルガス流路13d、第3の流路切換え機構29の他のポート及び分析流路35を介して分析計へ供給されている。第1の流路切換え機構27によりパージガス流路7を流路24に接続する。サンプル液供給機構3を作動させて、サンプル液導入流路5からスパージボトル1内にサンプル液を導入する。
【0028】
(B)所定量のサンプル液をスパージボトル1内に導入した後、第3の流路切換え機構29を切り換えて第1の流路接続状態にして、サンプルガス流路13cと13dを接続し、キャリアガス流路33と分析流路35を接続し、流路14aと14bを接続する。第1の流路切換え機構27を切り換えて、パージガス流路7を流路8に接続する。パージガス供給機構9により流路8、第1の流路切換え機構27及びパージガス流路7を介してスパージボトル1の底部付近にパージガスを供給し、スパージボトル1に収容されたサンプル液に通気処理を施す。このとき、サンプル液導入流路5のサンプル液供給機構3側端は、サンプル液供給機構3により閉じられた状態になっている。通気処理後のパージガスは、サンプルガス流路13cから第3の流路切換え機構29及びサンプルガス流路13dを介して濃縮カラム31に導かれる。濃縮カラム31はサンプルガス中の目的成分を捕集する。濃縮カラム31を通過したサンプルガスは、サンプルガス流路13e、第2の流路切換え機構15、流路14a、第3の流路切換え機構29及び流路14bを介してサンプルガス出口17へ導かれる。
【0029】
(C)所定量のパージガスをスパージボトル1内に供給した後、第1の流路切換え機構27を切り換えてパージガス流路7を流路24に接続してパージガスの供給を停止し、通気処理を完了する。第3の流路切換え機構29を切り換えて第2の流路接続状態にして、サンプルガス流路13cと流路14bを接続し、流路14a、第2の流路切換え機構15、サンプルガス流路13e、濃縮カラム31及びサンプルガス流路13dを介してキャリアガス流路33と分析流路35を接続する。濃縮カラム31の吸着剤に吸着した目的成分を脱離させ、キャリアガス流路33から第3の流路切換え機構29、流路14a、第2の流路切換え機構15及びサンプルガス流路13eを経て濃縮カラム31にキャリアガスを供給し、脱離させた目的成分をキャリアガスとともに、サンプルガス流路13d、第3の流路切換え機構29の他のポート及び分析流路35を経て分析計に導入する。
【0030】
(D)濃縮カラム31に所定量のキャリアガスを供給した後、第3の流路切換え機構29を切り換えて第1の流路接続状態にして、サンプルガス流路13cと13dを接続し、キャリアガス流路33と分析流路35を接続し、流路14aと14bを接続する。第2の流路切換え機構15を切り換えて、サンプルガス流路13eを流路18に接続する。清浄ガス供給機構19から流路18、第2の流路切換え機構15及びサンプルガス流路13eを介して清浄ガスを濃縮カラム31に供給し、濃縮カラム31の洗浄を行なう。さらに、濃縮カラム31を通過した清浄ガスをサンプルガス流路13d、第3の流路切換え機構29及びサンプルガス流路13cを介してスパージボトル1内に供給してスパージボトル1内を加圧し、スパージボトル1内に収容されたサンプル液をパージガス流路7、第1の流路切換え機構27及び流路24を介して液排出口25から排出する。
このように、図4及び図5に示す流路構成においても、バックフラッシュ動作とサンプル液排出動作を同時に行なうことができる。
【0031】
本発明にかかるパージアンドトラップシステムは、図2から図5に示す流路構成に限定されるものではなく、請求項1に記載の通気処理機構を含み、バックフラッシュ動作とサンプル液排出動作を同時に行なうことができる流路構成であれば、どのような流路構成であってもよい。
また、図1から図5に示す流路図では、第1の流路切換え機構27及び第2の流路切換え機構15として三方切換えバルブを用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載の要旨の範囲内で、流路構成及び流路切換え機構の変更が可能である。
【0032】
また、図2から図5に示す流路図では、第3の流路切換え機構29として六方切換えバルブを用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載の要旨の範囲内で、流路構成及び流路切換え機構の変更が可能である。
また、パージボトル1の形状、並びにパージボトル1へのサンプル液導入流路3、パージガス流路7及びサンプルガス流路13の接続位置は図1から図5の流路図に示すものに限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載の要旨の範囲内で、流路構成及び流路切換え機構の変更が可能である。
【0033】
本発明にかかるパージアンドトラップシステムにおいて、スパージボトルからのサンプルガス中の水分を除去してから濃縮カラムに送るためのサンプルガス乾燥機構をサンプルガス流路にさらに備えていることが好ましい。その結果、スパージボトルからのサンプルガスを乾燥させた状態で濃縮カラムに導入することができる。この態様は、分析計として水分により測定誤差を生じるものを用いる場合に特に有効である。
【0034】
【実施例】
図6は、本発明を適用したVOC測定装置のパージアンドトラップユニットの一例を示す流路図である。
採水ユニット(サンプル液供給機構)3には、上水道水などの測定対象水中の浮遊物などを除去するためのウオーターバス39が設けられている。ウオーターバス39内には間仕切り板39a及びフィルター39bが設けられており、ウオーターバス39内に導入された測定対象水はフィルター39bを介して採水流路41の入口に導かれる。ウオーターバス39には、フィルター39bを通過した測定対象水を排出するための排出流路43と、洗浄用水道水を導入するための洗浄流路45が接続されている。
【0035】
ウオーターバス39からの採水流路41の他端は、8ポートバルブ47の1つのポートに接続されている。8ポートバルブ47の共通ポートには、サンプルループ49及び3方電磁バルブ51を介してマイクロシリンジ53が接続されている。マイクロシリンジ53は8ポートバルブ47のいずれのポートとも接続されるようになっている。
【0036】
8ポートバルブ47のそれぞれのポートには、採水流路41のほか、校正用の標準試料55,57,59のいずれかにつながる流路、洗浄液61につながる流路、不要な液を排出するためのドレインにつながる流路、パージアンドトラップユニット63につながるサンプル液導入流路5がそれぞれ接続されている。バルブ51には洗浄液61につながる流路が接続されており、バルブ51はマイクロシリンジ53をサンプルループ49につながる流路又は洗浄液61につながる流路に切り換えて接続する。
【0037】
パージアンドトラップユニット63には、採水ユニット3から送られたサンプル液に通気処理を施すためのスパージボトル1が設けられている。スパージボトル1内には、スパージボトル1内にパージガス及び清浄ガスを兼ねるキャリアガスを供給するためのパージガス流路7と、スパージボトル1内の気体を取り出すためのサンプルガス流路13aが導かれている。パージガス流路7の一端は、スパージボトル1内に導入されたサンプル液に浸かるように一端がスパージボトル1の底部付近に配置されている。サンプルガス流路13aの一端はスパージボトル1内に導入されたサンプル液を吸い込まないようにスパージボトル1の上部付近に配置されている。
【0038】
パージアンドトラップユニット63内にキャリアガスを供給するためのキャリアガス入口(CARRIER IN)65が設けられている。キャリアガス入口65にはパージガス供給機構(図示は省略)が接続される。キャリアガスとしてはヘリウムガスや窒素ガスなどの不活性ガスが用いられる。キャリアガス入口65はキャリアガスの圧力を調節するための調圧器67、圧力を監視するための圧力計69、流量を調節するためのニードルバルブ71、及び第1の流路切換え機構としての3方電磁バルブ27を介してパージガス流路7に接続されている。キャリアガス入口65、調圧器67、圧力計69、ニードルバルブ71、バルブ27間の流路は、図2及び図3に示す流路8を構成する。バルブ27には流路24を介してドレイン出口(液排出口)25も接続されており、バルブ27はパージガス流路7をニードルバルブ71又はドレイン出口25に切り換えて接続する。
【0039】
サンプルガス流路13aには、サンプルガス流路13aからのキャリアガスを乾燥させるための二重管を備えたドライヤ73が設けられている。ドライヤ73を構成する二重管の内側の管は水分通過性の材料により形成されており、サンプルガス流路13aからのキャリアガスが二重管の内側の管内を通され、外側の管内には乾燥エアーが通されることにより、キャリアガス内の水分が乾燥エアー側に移動してキャリアガスが乾燥する。ドライヤ73からの乾燥エアーはベント75から排出される。
【0040】
パージアンドトラップユニット63内に乾燥エアーを供給するための乾燥エアー入口(Purgegas in)77が設けられている。乾燥エアー入口77には乾燥エアー供給機構(図示は省略)が接続される。乾燥エアー入口77は、乾燥エアーの圧力を調節するための調圧器79、圧力を監視するための圧力計81、乾燥エアーの供給を開始及び停止させるための電磁バルブ83、並びに流量を調節するためのニードルバルブ85を介してドライヤ73に接続されている。
【0041】
ドライヤ73からのサンプルガス流路は、3方電磁バルブ87を介して、第3の流路切換え機構としての6方切換えバルブ29に接続されている。バルブ87には標準ガス入口89につながる流路も接続されており、バルブ87は切換えバルブ29につながる流路をドライヤ73又は標準ガス入口89に切り換えて接続する。ドライヤ73、バルブ87、切換えバルブ29間の流路は、図2及び図3のサンプルガス流路13aを構成する。
【0042】
切換えバルブ29には、吸着剤としての活性炭を充填した濃縮カラム31の両端につながる流路と、3方ジョイント91を介してGCMS(ガスクロマトグラフ・質量分析計)のカラムへつながる分析流路35と、キャリアガスを供給するためのキャリアガス流路33と、第2の流路切換え機構としての3方電磁バルブ15につながるサンプルガス流路13bが接続されている。3方ジョイント91は切換えバルブ29からのガスの一部をスプリッター93を経て廃棄するためのものである。
濃縮カラム31の付近には、濃縮カラム31を加熱及び冷却するためのペルチェ素子(図示は省略)が配置されている。ペルチェ素子に付着する霜を除去するために、乾燥エアー用の圧力計81から抵抗器95及び電磁バルブ97を介して乾燥エアー噴出用の流路がペルチェ素子付近に導かれている。
【0043】
バルブ15からの流路14は流量を制御するためのマスフローコントローラ(MFC)99、3方電磁バルブ101、及びサンプルガス出口17を介して吸引ポンプ103に接続されている。MFC99、バルブ101、サンプルガス出口17間の流路は、図2及び図3の流路14を構成する。バルブ15には抵抗器105を介してキャリアガス用の圧力計69につながる流路18も接続されており、バルブ15は、切換えバルブ29からの流路13bをMFC99につながる流路14又は抵抗器105につながる流路18に切り換えて接続する。
また、バルブ101には配管洩れを検査するためのリークチェックバルブ107につながる流路も接続されており、バルブ87は、MFC99をポンプ103又はバルブ107に切り換えて接続する。
【0044】
図2及び図3も参照して、この実施例の動作を説明する。
切換えバルブ29を第2の流路接続状態にして(図2(A)参照)、バルブ87へつながる流路(サンプルガス流路13a)と濃縮カラム31の一端につながる流路を接続し、濃縮カラム31の他端とバルブ15へつながる流路(サンプルガス流路13b)を接続し、キャリアガス流路33と分析流路35を接続する。キャリアガス流路33にはキャリアガスが供給されており、キャリアガスはキャリアガス流路33から切換えバルブ29、濃縮カラム31、切換えバルブ29の他のポート、分析流路35及びジョイント91を介してGCMSへ供給されている。
【0045】
サンプル採取時間になると、マルチポートバルブ47によりサンプルループ49を採水流路に接続し、バルブ51によりサンプルループ49とシリンジ53を接続した後、シリンジ53を吸引動作させて、フィルター39bを通過したウオーターバス39内の測定対象水を採水流路41及びマルチポートバルブ47を介してサンプルループ49内にサンプル液として採取する。
【0046】
マルチポートバルブ47を切り換えて、サンプルループ49をサンプル液導入流路5に接続した後、シリンジ53を吐出動作させて、サンプルループ49内のサンプル液をマルチポートバルブ47及びサンプル液導入流路5を介してスパージボトル1に導入する。このとき、バルブ27によりサンプルガス流路7はドレイン出口25に接続されており、スパージボトル1内の気体はサンプルガス流路7、バルブ27及び流路24を介してドレイン出口25から排出される。
【0047】
予めバルブ83を開き、乾燥エアー入口77、調圧器79、圧力計81、バルブ83及びニードルバルブ85を介してドライヤ73に乾燥エアーを供給しておき、ドライヤ73の二重管内を乾燥させておく。
切換えバルブ29を切り換えて第1の流路接続状態にし(図2(B)参照)、バルブ87につながる流路(サンプルガス流路13a)、サンプルガス流路13b間に濃縮カラム31を接続し、キャリアガス流路33と分析流路35を接続する。バルブ27を切り換えてパージガス流路7をニードルバルブ71につながる流路(流路8)に接続し、バルブ87により切換えバルブ29をドライヤ73に接続し、バルブ15によりサンプルガス流路13bを流路14に接続し、バルブ101によりMFC99をサンプルガス出口17に接続する。
【0048】
ポンプ103を作動させ、キャリアガス入口65から供給されるキャリアガス圧力及びポンプ103の吸引力により、キャリアガス入口65から供給されるキャリアガスを、調圧器67、圧力計69、ニードルバルブ71、バルブ27及びパージガス流路7を介してスパージボトル1内に供給する。スパージボトル1内では、スパージボトル1内の底部付近に配置されたパージガス流路7の一端からキャリアガスが噴出され、サンプル液に通気処理が施される。
【0049】
通気処理後のキャリアガスは、サンプルガス流路13aを介してドライヤ73へ導かれて乾燥された後、バルブ87及び切換えバルブ29を介して濃縮カラム31へ導かれる。濃縮カラム31では、通気処理後のキャリアガス中のVOCが活性炭に吸着される。濃縮カラム31を通過したキャリアガスは、切換えバルブ29、サンプルガス流路13b、バルブ15、流路14に設けられたMFC99及びバルブ101、サンプルガス出口17、並びにポンプ103を介して排出される。
【0050】
所定量のキャリアガスをスパージボトル1に導入した後、バルブ27を切り換えてパージガス流路7を流路24に接続し、スパージボトル1へのパージガスの供給を停止する。切換えバルブ29を切り換えて第2の流路接続状態にして(図3(C)参照)、バルブ87につながる流路(サンプルガス流路13a)、サンプルガス流路13b間を接続し、濃縮カラム31を介してキャリアガス流路33と分析流路35を接続する。ペルチェ素子により濃縮カラム31を加熱し、濃縮カラム31に充填された活性炭に吸着したVOCを熱脱離させ、脱離したVOCをキャリアガス流路33から供給されるキャリアガスとともに、切換えバルブ29、分析流路35及びジョイント91を介してGCMSへ導入する。
【0051】
所定量のキャリアガスを濃縮カラム31に導入した後、切換えバルブ29を切り換えて第1の流路接続状態にして(図3(D)参照)、バルブ87につながる流路(サンプルガス流路13a)、サンプルガス流路13b間に濃縮カラム31を接続し、キャリアガス流路33と分析流路35を接続する。バルブ15を切り換えて、サンプルガス流路13bを流路18に接続する。清浄ガスとしてのキャリアガスをキャリアガス供給口65、調圧器67、圧力計69、流路18に設けられた抵抗器105、バルブ15、サンプルガス流路13b及び切換えバルブ29を介して濃縮カラム31に供給し、濃縮カラム31の洗浄を行なう。
【0052】
濃縮カラム31を通過したキャリアガスを切換えバルブ29、サンプルガス流路13aに設けられたバルブ87及びドライヤ73を介してスパージボトル1内に供給してキャリアガスによりスパージボトル1内を加圧し、スパージボトル1内に収容されたサンプル液をパージガス流路7及びバルブ27を介してドレイン出口25から排出する。所定量のキャリアガスを濃縮カラム31、ドライヤ73及びスパージボトル1内に導入した後、バルブ15を切り換えてバックフラッシュ動作を終了する。
【0053】
また、測定終了後には、バルブ83を開いて、ペルチェ素子に向けて乾燥エアーを噴射し、ペルチェ素子に付着した霜を吹き飛ばす。
GCMSの校正は、マルチポートバルブ47の切換え及びシリンジの吸引吐出動作により、サンプルループ49に標準サンプル55,57,59のいずれかを吸引し、スパージボトル1に標準サンプルを導入した後、上記と同様にして標準サンプル中の目的成分を測定することにより行なうことができる。
【0054】
サンプルループ49内の洗浄は、バルブ51によりシリンジ53を洗浄液61につながる流路に接続し、シリンジ53を吸引動作させて洗浄水37をシリンジ53内に吸引し、バルブ51を切り換えてシリンジ53をサンプルループ49に接続し、マルチポートバルブ47によりサンプルループ49をドレインに接続した後、シリンジ53を吐出動作させて行なう。
【0055】
上記実施例ではパージガス及び清浄ガスとして共通のキャリアガス供給機構により供給されるキャリアガスを用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パージガスを供給するガス供給機構と清浄ガスを供給するガス供給機構をそれぞれ設けてもよい。
本発明を構成するサンプル液供給機構は、上記採水ユニット3に限定されるものではなく、所定量のサンプル液をスパージボトルに注入できる機構であればどのような機構であってもよい。
【0056】
【発明の効果】
本発明にかかる通気処理器具では、スパージボトルと、サンプル液導入流路と、サンプルガス流路と、パージガス流路と、スパージボトルからのパージガス流路をパージガス供給機構又は液排出口に切り換えて接続する第1の流路切換え機構と、スパージボトルからのサンプルガス流路をサンプルガス出口又は清浄ガス供給機構に切り換えて接続する第2の流路切換え機構とを備え、本発明にかかる通気処理機構では、上記通気処理器具と、パージガス供給機構と、清浄ガス供給機構とを備え、スパージボトル内に収容されたサンプル液を排出する際に、清浄ガス供給機構から供給される清浄ガスを第2の切換え機構及びサンプルガス流路を介してスパージボトル内に供給してスパージボトル内を加圧し、パージガス流路及び第1の流路切換え機構を介して液排出口からサンプル液を排出するようにしたので、スパージボトルにサンプル液排出用流路を設ける必要がなくなり、さらにサンプル液排出用流路に開閉バルブを設ける必要がなくなり、流路構成を簡単にすることができる。
【0057】
本発明にかかるパージアンドトラップシステムの第1の態様では、上記通気処理機構と、濃縮カラムと、スパージボトル外でサンプルガス流路の途中に設けられ、サンプルガス流路間に分離濃縮カラムを接続し、キャリアガス流路と分析流路を接続する第1の流路接続状態と、サンプルガス流路間を直接接続し、濃縮カラムを介してキャリアガス流路と分析流路を接続する第2の流路接続状態との間で切り換えられる第3の流路切換え機構とを備え、濃縮カラムのバックフラッシュ動作時に、清浄ガス供給機構からの清浄ガスを濃縮カラムに供給し、濃縮カラムを通過した清浄ガスをサンプルガス流路を介してスパージボトル内に導入するようにしたので、バックフラッシュ動作とサンプル液排出動作を同時に行なうことができ、これらの動作に要する処理時間を短縮することができる。さらに上記通気処理機構を採用することにより流路構成が簡単になる。
【0058】
本発明にかかるパージアンドトラップシステムの第2の態様では、上記通気処理機構と、濃縮カラムと、サンプルガス流路のスパージボトル、濃縮カラム間に設けられ、スパージボトルを濃縮カラムに接続し、キャリアガス流路と分析流路を接続する第1の流路接続状態と、スパージボトルを濃縮カラムに接続せず、濃縮カラムを介してキャリアガス流路と分析流路を接続する第2の流路接続状態との間で切り換えられる第3の流路切換え機構とを備え、濃縮カラムのバックフラッシュ動作時に、清浄ガス供給機構からの清浄ガスを濃縮カラムに供給し、濃縮カラムを通過した清浄ガスをサンプルガス流路を介してスパージボトル内に導入するようにしたので、バックフラッシュ動作とサンプル液排出動作を同時に行なうことができ、これらの動作に要する処理時間を短縮することができる。さらに上記通気処理機構を採用することにより流路構成が簡単になる。
【0059】
本発明にかかるパージアンドトラップシステムにおいて、スパージボトルからのサンプルガス中の水分を除去してから濃縮カラムに送るためのサンプルガス乾燥機構をサンプルガス流路にさらに備えるようにすれば、スパージボトルからのサンプルガスを乾燥させた状態で濃縮カラムに導入することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる通気処理機構の一例の流路構成及び動作を示す流路図であり、(A)はサンプル液導入時、(B)は通気処理時、(C)はサンプル液排出時を示す。
【図2】本発明にかかるパージアンドトラップシステムの第1の態様の流路構成及び動作を示す流路図であり、(A)はサンプル液導入時、(B)は通気処理及び目的成分捕集時を示す。
【図3】本発明にかかるパージアンドトラップシステムの第1の態様の流路構成及び動作を示す流路図であり、(C)は目的成分脱離時、(D)は濃縮カラム洗浄動作及びサンプル液排出時を示す。
【図4】本発明にかかるパージアンドトラップシステムの第2の態様の流路構成及び動作を示す流路図であり、(A)はサンプル液導入時、(B)は通気処理及び目的成分捕集時を示す。
【図5】本発明にかかるパージアンドトラップシステムの第2の態様の流路構成及び動作を示す流路図であり、(C)は目的成分脱離時、(D)は濃縮カラム洗浄動作及びサンプル液排出時を示す。
【図6】本発明を適用したVOC測定装置のパージアンドトラップユニットの一例を示す流路図である。
【図7】従来の通気処理機構を示す流路図である。
【符号の説明】
1 スパージボトル
3 サンプル液供給機構
5 サンプル液導入流路
7 パージガス流路
8,14,14a,14b,18,24 流路
9 パージガス供給機構
13,13a,13b,13c,13d,13e サンプルガス流路
15 第1の流路切換え機構
17 サンプルガス出口
19 清浄ガス供給機構
25 液排出口
27 第1の流路切換え機構
29 第3の流路切換え機構
31 濃縮カラム
33 キャリアガス流路
35 分析流路

Claims (5)

  1. サンプル液を一時的に収容するスパージボトルと、
    一端が前記スパージボトルに接続され、他端がサンプル液を供給するためのサンプル液供給機構に接続されるサンプル液導入流路と、
    前記スパージボトルの上部で、前記スパージボトル内に収容されるサンプル液に接触しない位置に一端が設けられたサンプルガス流路と、
    前記スパージボトル内の底部付近に一端が設けられたパージガス流路と、
    前記スパージボトル外で前記パージガス流路の他端に接続され、前記パージガス流路を液排出口又はパージガスを供給するためのパージガス供給機構に切り換えて接続する第1の流路切換え機構と、
    前記スパージボトル外で前記サンプルガス流路の他端に接続され、前記サンプルガス流路をサンプルガス出口又は清浄ガスを供給するための清浄ガス供給機構に切り換えて接続する第2の流路切換え機構と、を備えた通気処理器具。
  2. 請求項1に記載の通気処理器具と、前記パージガス供給機構と、前記清浄ガス供給機構と、を備えた通気処理機構。
  3. 請求項2に記載の通気処理機構と、
    吸着剤が充填され、サンプルガス中の目的成分を捕集した後、脱離させうる濃縮カラムと、
    前記スパージボトル外で前記サンプルガス流路の途中に設けられ、前記サンプルガス流路間に前記濃縮カラムを接続し、キャリアガスを供給するためのキャリアガス流路と分析計へつながる分析流路を接続する第1の流路接続状態と、サンプルガス流路間を直接接続し、前記濃縮カラムを介して前記キャリアガス流路と前記分析流路を接続する第2の流路接続状態との間で切り換えられる第3の流路切換え機構と、を備えたパージアンドトラップシステム。
  4. 請求項2に記載の通気処理機構と、
    前記スパージボトル外で前記サンプル流路の途中に設けられ、吸着剤が充填され、サンプルガス中の目的成分を捕集した後、脱離させうる濃縮カラムと、
    前記サンプルガス流路の前記スパージボトル、前記濃縮カラム間に設けられ、前記スパージボトルを前記濃縮カラムに接続し、キャリアガスを供給するためのキャリアガス流路と分析計へつながる分析流路を接続する第1の流路接続状態と、前記スパージボトルを前記濃縮カラムに接続せず、前記濃縮カラムを介して前記キャリアガス流路と前記分析流路を接続する第2の流路接続状態との間で切り換えられる第3の流路切換え機構と、を備えたパージアンドトラップシステム。
  5. 前記スパージボトルからのサンプルガス中の水分を除去してから前記濃縮カラムに送るためのサンプルガス乾燥機構を前記サンプルガス流路にさらに備えた請求項3又は4に記載のパージアンドトラップシステム。
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