JP3454701B2 - ガス試料捕集装置及びその使用方法 - Google Patents
ガス試料捕集装置及びその使用方法Info
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- JP3454701B2 JP3454701B2 JP01035598A JP1035598A JP3454701B2 JP 3454701 B2 JP3454701 B2 JP 3454701B2 JP 01035598 A JP01035598 A JP 01035598A JP 1035598 A JP1035598 A JP 1035598A JP 3454701 B2 JP3454701 B2 JP 3454701B2
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- pipe
- gas bag
- gas
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はガス試料を分析試験
のために捕集する装置及びその使用方法に関し、殊にエ
ンジン排気ガスの分析試験のために一旦大型ガスバッグ
に捕集されたガス試料を分析試験機器へ供給するために
小型ガスバッグに分取するのに使用するガス試料捕集装
置及びその使用方法に関する。
のために捕集する装置及びその使用方法に関し、殊にエ
ンジン排気ガスの分析試験のために一旦大型ガスバッグ
に捕集されたガス試料を分析試験機器へ供給するために
小型ガスバッグに分取するのに使用するガス試料捕集装
置及びその使用方法に関する。
【0002】
【従来の技術】エンジン、例えばディーゼルエンジンの
試験は、例えば13モードの運転パターンを50分間の
サイクルで実施するが、その際には排ガスの組成分析が
重要な検査項目の一つである。そのような分析の対象と
なる物質としては、排ガス試料中にppb(10億分の
1)のオーダーで存在するベンゼン、1,3−ブタジエ
ン、その他の炭化水素系化合物等の微量成分であること
が多い。エンジン試験においては、一般に排ガスの試料
は排気管途中の適所に排ガス試料採取のために取り付け
らたダイリューショントンネル装置を介してプラスチッ
ク製大型ガスバッグ(例えば約100lないし数百lの
内容積)に一旦捕集され貯留され、しかる後にその大型
ガスバッグから分析試験機器(例えばガスクロマトグラ
フ装置)へ供給するためのプラスチック製小型ガスバッ
グ(例えば約10lまたはそれ以下の内容積)中に分取
される。それらのガスバッグを製造するためのプラスチ
ック材料は、普通ポリエチレン、ポリプロピレン等のポ
リオレフィン系重合体及び共重合体である。
試験は、例えば13モードの運転パターンを50分間の
サイクルで実施するが、その際には排ガスの組成分析が
重要な検査項目の一つである。そのような分析の対象と
なる物質としては、排ガス試料中にppb(10億分の
1)のオーダーで存在するベンゼン、1,3−ブタジエ
ン、その他の炭化水素系化合物等の微量成分であること
が多い。エンジン試験においては、一般に排ガスの試料
は排気管途中の適所に排ガス試料採取のために取り付け
らたダイリューショントンネル装置を介してプラスチッ
ク製大型ガスバッグ(例えば約100lないし数百lの
内容積)に一旦捕集され貯留され、しかる後にその大型
ガスバッグから分析試験機器(例えばガスクロマトグラ
フ装置)へ供給するためのプラスチック製小型ガスバッ
グ(例えば約10lまたはそれ以下の内容積)中に分取
される。それらのガスバッグを製造するためのプラスチ
ック材料は、普通ポリエチレン、ポリプロピレン等のポ
リオレフィン系重合体及び共重合体である。
【0003】このような排ガスの化学分析の試料分取操
作において注意すべき重要なことは、極微量成分の捕集
であるため捕集容器(例えば小型ガスバッグ)内面への
目的成分の吸着による濃度減少が分析精度及び信頼性に
重大な影響を与えることである。あるいは小型ガスバッ
グに試料を充填したままそれを放出すると試料の微量成
分濃度が次第に低減変動する傾向があり、その原因とし
て最も確実視されていることは、小型ガスバッグの内表
面へのある種の微量成分の吸着、吸収作用である。大型
ガスバッグにおける微量成分濃度の変動傾向は、同材質
の小型ガスバッグの場合と比較して極めて小さく、ほと
んどの場合に無視しうるものである。すなわち、現在実
用されている排ガス試料採取用プラスチック製大型ガス
バッグについては、収容ガスの体積とバッグ内表面積の
の比が比較的大であるから、たとえ微量成分が内表面へ
吸着、吸収されたとしてもその微量成分の濃度変化の割
合は無視しうる程度に小である。これに対して試料分取
用プラスチック製小型ガスバッグについては、収容ガス
の体積とバッグ内表面積の比が比較的に小さくなり、微
量成分分子がバッグ内表面に衝突する機会も増大するの
で吸着、吸収による微量成分の濃度変化割合が大きく現
れるものと考えられる。
作において注意すべき重要なことは、極微量成分の捕集
であるため捕集容器(例えば小型ガスバッグ)内面への
目的成分の吸着による濃度減少が分析精度及び信頼性に
重大な影響を与えることである。あるいは小型ガスバッ
グに試料を充填したままそれを放出すると試料の微量成
分濃度が次第に低減変動する傾向があり、その原因とし
て最も確実視されていることは、小型ガスバッグの内表
面へのある種の微量成分の吸着、吸収作用である。大型
ガスバッグにおける微量成分濃度の変動傾向は、同材質
の小型ガスバッグの場合と比較して極めて小さく、ほと
んどの場合に無視しうるものである。すなわち、現在実
用されている排ガス試料採取用プラスチック製大型ガス
バッグについては、収容ガスの体積とバッグ内表面積の
の比が比較的大であるから、たとえ微量成分が内表面へ
吸着、吸収されたとしてもその微量成分の濃度変化の割
合は無視しうる程度に小である。これに対して試料分取
用プラスチック製小型ガスバッグについては、収容ガス
の体積とバッグ内表面積の比が比較的に小さくなり、微
量成分分子がバッグ内表面に衝突する機会も増大するの
で吸着、吸収による微量成分の濃度変化割合が大きく現
れるものと考えられる。
【0004】エンジン試験における排ガス試料採取に関
して別の重要な事項は、前述のようにエンジン試験が一
定時間のモードサイクルに従って実施されるために、そ
れぞれのモードにおいて当該モードを正確に代表する排
ガス試料を遅滞なく採取し、分析試験機器へ供給する必
要がある。
して別の重要な事項は、前述のようにエンジン試験が一
定時間のモードサイクルに従って実施されるために、そ
れぞれのモードにおいて当該モードを正確に代表する排
ガス試料を遅滞なく採取し、分析試験機器へ供給する必
要がある。
【0005】従って、小型ガスバッグの内側表面への分
析対象微量成分の吸着、吸収による小型ガスバッグ内の
試料ガスの微量成分の濃度変化を低減するための手段と
して、大型ガスバッグから分取された排ガス試料を含む
小型ガスバッグの内側表面へ微量成分を吸着されまたは
吸収さるに任せてその内側表面を微量成分で一旦飽和さ
せた状態またはそれに近い安定化状態とした後に、小型
ガスバッグからガスを排出し、空にしてから、再度大型
ガスバッグから新鮮な排ガス試料を小型ガスバッグへ導
入すれば、もはや内側表面は微量成分で飽和された状態
またはそれに近い安定化状態にあるから、小型ガスバッ
グ内での微量成分の濃度変化はほとんど、または全く起
こらなくなり、正確な分析が行ないうる。そのような
「小型ガスバッグへの試料ガスの導入充填」→「内側表
面への分析目的成分の吸着、吸収による飽和化ないし安
定化」→「ガスの排出」の操作は、必要に応じて繰り返
えすべきである。しかしながら小型ガスバッグへの試料
ガスの導入充填及びそのバッグからの試料ガスの排出
は、ガスバッグの材料の柔軟性の故に困難なことが多
く、殊にガスバッグからの試料ガスの排出は、有意な圧
力差を生じさせる等の何らかの外部助力を加えないと迅
速かつ完全な排出を行なうのが著しく困難である。従っ
て、エンジン試験のモードサイクルに同調して迅速に試
料を小型ガスバッグに分取し、前述のような「飽和化
(安定化)」処理を行い、該当モードを正確に代表する
試料を次々に準備しうる装置手段を提供することは、排
ガス、特にエンジン試験に伴う排ガスの分析作業にとっ
て便利有用である。
析対象微量成分の吸着、吸収による小型ガスバッグ内の
試料ガスの微量成分の濃度変化を低減するための手段と
して、大型ガスバッグから分取された排ガス試料を含む
小型ガスバッグの内側表面へ微量成分を吸着されまたは
吸収さるに任せてその内側表面を微量成分で一旦飽和さ
せた状態またはそれに近い安定化状態とした後に、小型
ガスバッグからガスを排出し、空にしてから、再度大型
ガスバッグから新鮮な排ガス試料を小型ガスバッグへ導
入すれば、もはや内側表面は微量成分で飽和された状態
またはそれに近い安定化状態にあるから、小型ガスバッ
グ内での微量成分の濃度変化はほとんど、または全く起
こらなくなり、正確な分析が行ないうる。そのような
「小型ガスバッグへの試料ガスの導入充填」→「内側表
面への分析目的成分の吸着、吸収による飽和化ないし安
定化」→「ガスの排出」の操作は、必要に応じて繰り返
えすべきである。しかしながら小型ガスバッグへの試料
ガスの導入充填及びそのバッグからの試料ガスの排出
は、ガスバッグの材料の柔軟性の故に困難なことが多
く、殊にガスバッグからの試料ガスの排出は、有意な圧
力差を生じさせる等の何らかの外部助力を加えないと迅
速かつ完全な排出を行なうのが著しく困難である。従っ
て、エンジン試験のモードサイクルに同調して迅速に試
料を小型ガスバッグに分取し、前述のような「飽和化
(安定化)」処理を行い、該当モードを正確に代表する
試料を次々に準備しうる装置手段を提供することは、排
ガス、特にエンジン試験に伴う排ガスの分析作業にとっ
て便利有用である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、エンジンの
排出ガス等の試料ガス中の分析対象微量成分の濃度の変
化(例えば吸着、吸収等による濃度低下)を防止して、
分析試験機器へ正確な代表試料を迅速に供給するガス試
料捕集装置を提供することを主要な目的としている。ま
たそのような装置を使用することにより分析の精度及び
信頼性を向上することを目的としている。本発明は試料
収容大型ガスバッグと試料分取小型ガスバッグを結ぶパ
イプ系をその小型ガスバッグと同時にフラッシングして
から小型ガスバッグに試料分取を行ない分析の精度及び
信頼性を向上することも目的としている。
排出ガス等の試料ガス中の分析対象微量成分の濃度の変
化(例えば吸着、吸収等による濃度低下)を防止して、
分析試験機器へ正確な代表試料を迅速に供給するガス試
料捕集装置を提供することを主要な目的としている。ま
たそのような装置を使用することにより分析の精度及び
信頼性を向上することを目的としている。本発明は試料
収容大型ガスバッグと試料分取小型ガスバッグを結ぶパ
イプ系をその小型ガスバッグと同時にフラッシングして
から小型ガスバッグに試料分取を行ない分析の精度及び
信頼性を向上することも目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】従って、本発明は上記目
的を達成するため、大型ガスバッグ内に採取されたガス
試料を分析試験機器へ供給するための小型ガスバッグに
分取するガス試料捕集装置であって: (イ) 小型ガスバッグを収容するための真空チャンバ
ー、(ロ) 装置外の大型ガスバッグに接続されるパイ
プ;三方向電磁弁;及び終端部を前記真空チャンバー内
に突出させ、その終端部に前記小型ガスバッグを接続す
るためのパイプ;の各要素を結んでなるガス試料導入
系、(ハ) 小型ガスバッグ内のガス試料を排出するた
め前記(ロ)の小型ガスバッグ接続パイプ;前記(ロ)
の三方向電磁弁;別の三方向電磁弁;排気ポンプ;の各
要素を結んでなるガス試料排出系、(ニ) 真空チャン
バーを大気から遮断し、大気へ開放するための電磁弁;
真空チャンバーの減圧のため真空チャンバーを前記
(ハ)の別の三方向電磁弁を介して排気ポンプへ結んで
なる排気系、(ホ) 各電磁弁の開閉及び排気ポンプの
作動時間を制御するタイマ;またはガス試料排出系内の
真空度を検出する圧力センサ;真空チャンバー内の真空
度を検出する圧力センサ;からなる制御系、を含むこと
を特徴とする前記ガス試料捕集装置を提供する。
的を達成するため、大型ガスバッグ内に採取されたガス
試料を分析試験機器へ供給するための小型ガスバッグに
分取するガス試料捕集装置であって: (イ) 小型ガスバッグを収容するための真空チャンバ
ー、(ロ) 装置外の大型ガスバッグに接続されるパイ
プ;三方向電磁弁;及び終端部を前記真空チャンバー内
に突出させ、その終端部に前記小型ガスバッグを接続す
るためのパイプ;の各要素を結んでなるガス試料導入
系、(ハ) 小型ガスバッグ内のガス試料を排出するた
め前記(ロ)の小型ガスバッグ接続パイプ;前記(ロ)
の三方向電磁弁;別の三方向電磁弁;排気ポンプ;の各
要素を結んでなるガス試料排出系、(ニ) 真空チャン
バーを大気から遮断し、大気へ開放するための電磁弁;
真空チャンバーの減圧のため真空チャンバーを前記
(ハ)の別の三方向電磁弁を介して排気ポンプへ結んで
なる排気系、(ホ) 各電磁弁の開閉及び排気ポンプの
作動時間を制御するタイマ;またはガス試料排出系内の
真空度を検出する圧力センサ;真空チャンバー内の真空
度を検出する圧力センサ;からなる制御系、を含むこと
を特徴とする前記ガス試料捕集装置を提供する。
【0008】本発明はその具体的な好ましい態様とし
て、大型ガスバッグ(1)内に採取されたガス試料を分
析試験機器へ供給するための弁付き小型ガスバッグ
(2)に分取するガス試料捕集装置であって: (イ) 弁付き小型ガスバッグ(2)を収容するための
真空チャンバー(3)、(ロ) 装置外の大型ガスバッ
グ(1)に接続される弁及びコネクタ付きパイプ
(E);三方向電磁弁(5);及び終端部を前記真空チ
ャンバー内に突出させ、その終端部に弁付き小型ガスバ
ッグを接続させるコネクタ(11)を備えたパイプ
(A);の各要素を結んでなるガス試料導入系、(ハ)
弁付き小型ガスバッグ内のガス試料を排出するため前
記パイプ(A);前記三方向電磁弁(5);パイプ
(B);三方向電磁弁(6);入口側パイプ付き排気ポ
ンプ(4);及び排気パイプ(D);の各要素を結んで
なるガス試料排出系、(ニ) 真空チャンバー内の弁付
き小型ガスバッグのガス試料の導入及び排出の主作動を
起こす大気遮断及び開放を行う電磁弁(7)付きパイ
プ;真空チャンバーを減圧する排気パイプ(C);前記
三方向電磁弁(6);前記入口側パイプ付き排気ポンプ
(4);及び前記排気パイプ(D);の各要素から構成
される排気系、(ホ) 前記パイプ(B)に取り付けら
れ排出ガスの真空度を検出する圧力センサ(8);前記
排気パイプ(C)に取り付けられ真空チャンバー(3)
の圧力を検出する圧力サセン(12);前記の電磁弁
(5)、(6)及び(7)の開閉と前記排気ポンプ
(4)の作動時間を制御するタイマ(9)からなる制御
系、からなることを特徴とする前記ガス試料捕集装置を
提供する。
て、大型ガスバッグ(1)内に採取されたガス試料を分
析試験機器へ供給するための弁付き小型ガスバッグ
(2)に分取するガス試料捕集装置であって: (イ) 弁付き小型ガスバッグ(2)を収容するための
真空チャンバー(3)、(ロ) 装置外の大型ガスバッ
グ(1)に接続される弁及びコネクタ付きパイプ
(E);三方向電磁弁(5);及び終端部を前記真空チ
ャンバー内に突出させ、その終端部に弁付き小型ガスバ
ッグを接続させるコネクタ(11)を備えたパイプ
(A);の各要素を結んでなるガス試料導入系、(ハ)
弁付き小型ガスバッグ内のガス試料を排出するため前
記パイプ(A);前記三方向電磁弁(5);パイプ
(B);三方向電磁弁(6);入口側パイプ付き排気ポ
ンプ(4);及び排気パイプ(D);の各要素を結んで
なるガス試料排出系、(ニ) 真空チャンバー内の弁付
き小型ガスバッグのガス試料の導入及び排出の主作動を
起こす大気遮断及び開放を行う電磁弁(7)付きパイ
プ;真空チャンバーを減圧する排気パイプ(C);前記
三方向電磁弁(6);前記入口側パイプ付き排気ポンプ
(4);及び前記排気パイプ(D);の各要素から構成
される排気系、(ホ) 前記パイプ(B)に取り付けら
れ排出ガスの真空度を検出する圧力センサ(8);前記
排気パイプ(C)に取り付けられ真空チャンバー(3)
の圧力を検出する圧力サセン(12);前記の電磁弁
(5)、(6)及び(7)の開閉と前記排気ポンプ
(4)の作動時間を制御するタイマ(9)からなる制御
系、からなることを特徴とする前記ガス試料捕集装置を
提供する。
【0009】本発明の装置の一例の概略の構造は図1の
示されている。この例の装置は単一の真空チャンバー
(3)を有し、内部観察用の透明なプラスチック(例:
アクリル)製の蓋(10)を有する。ガス試料分取のた
めには、蓋(10)を開けて、空の弁付き小型ガスバッ
グ(2)を真空チャンバー(3)内に配置して、その弁
付き小型ガスバッグの口をパイプ(A)の終端部の弁付
きコネクタ(11)に接続してそれらの弁を開く。但
し、それらの弁は適宜に省略しうる。装置外の既採取ガ
ス試料を含む大型ガスバッグ(1)にパイプ(E)を接
続する。次いでパイプ(E)の弁を開ける。大型ガスバ
ッグ(1)の試料ガスがパイプ(A)を経て真空チャン
バー(3)内の弁付き小型ガスバッグ(2)へ向けて流
動するように三方向電磁弁(5)の弁位置を制御する。
大型ガスバッグ(1)中の気圧はほぼ大気圧であるか
ら、弁付き小型ガスバッグ(2)へのガス試料の流入を
促進助長するために、真空チャンバー(3)の電磁弁
(7)を閉じた状態として、真空チャンバー(3)内の
空気をパイプ(C)、三方向電磁弁(6)を経て入口側
パイプ付き排気ポンプ(4)によって大気中へ排出し、
それによりチャンバー(3)内を減圧とする。この操作
は、タイマー(9)またはパイプ(C)に取り付けの圧
力センサ(12)による制御により入口側パイプ付きポ
ンプ(4)を所定時間駆動させて実施され、通常は弁付
き小型ガスバッグ(2)が満杯またはそれに近い状態と
なるように行なわれる。上記圧力センサ(12)は、真
空チャンバー(3)内の空気を排気し、減圧する時に排
気系における負圧を感知し、ガス試料が導入されつつあ
る弁付き小型ガスバッグが破裂しないように、その感知
負圧が強度が大きくなり過ぎたときには真空チャンバー
の減圧を停止する制御をなすものであり、タイマ制御と
併用できるようになっている。この段階では、ガス試料
中の成分、殊に絶対濃度が低い微量成分が、パイプ類の
内壁や小型ガスバッグの内側表面に吸着され、または吸
収されることによって大きな濃度変動(低下)を生じる
ので、弁付き小型ガスバッグ内のガス試料は、分析その
他の試験に供されるのには適切ではない。
示されている。この例の装置は単一の真空チャンバー
(3)を有し、内部観察用の透明なプラスチック(例:
アクリル)製の蓋(10)を有する。ガス試料分取のた
めには、蓋(10)を開けて、空の弁付き小型ガスバッ
グ(2)を真空チャンバー(3)内に配置して、その弁
付き小型ガスバッグの口をパイプ(A)の終端部の弁付
きコネクタ(11)に接続してそれらの弁を開く。但
し、それらの弁は適宜に省略しうる。装置外の既採取ガ
ス試料を含む大型ガスバッグ(1)にパイプ(E)を接
続する。次いでパイプ(E)の弁を開ける。大型ガスバ
ッグ(1)の試料ガスがパイプ(A)を経て真空チャン
バー(3)内の弁付き小型ガスバッグ(2)へ向けて流
動するように三方向電磁弁(5)の弁位置を制御する。
大型ガスバッグ(1)中の気圧はほぼ大気圧であるか
ら、弁付き小型ガスバッグ(2)へのガス試料の流入を
促進助長するために、真空チャンバー(3)の電磁弁
(7)を閉じた状態として、真空チャンバー(3)内の
空気をパイプ(C)、三方向電磁弁(6)を経て入口側
パイプ付き排気ポンプ(4)によって大気中へ排出し、
それによりチャンバー(3)内を減圧とする。この操作
は、タイマー(9)またはパイプ(C)に取り付けの圧
力センサ(12)による制御により入口側パイプ付きポ
ンプ(4)を所定時間駆動させて実施され、通常は弁付
き小型ガスバッグ(2)が満杯またはそれに近い状態と
なるように行なわれる。上記圧力センサ(12)は、真
空チャンバー(3)内の空気を排気し、減圧する時に排
気系における負圧を感知し、ガス試料が導入されつつあ
る弁付き小型ガスバッグが破裂しないように、その感知
負圧が強度が大きくなり過ぎたときには真空チャンバー
の減圧を停止する制御をなすものであり、タイマ制御と
併用できるようになっている。この段階では、ガス試料
中の成分、殊に絶対濃度が低い微量成分が、パイプ類の
内壁や小型ガスバッグの内側表面に吸着され、または吸
収されることによって大きな濃度変動(低下)を生じる
ので、弁付き小型ガスバッグ内のガス試料は、分析その
他の試験に供されるのには適切ではない。
【0010】従って、上記のようにして最初に弁付き小
型ガスバッグに分取されたガス試料は、排出するのが適
当である。この弁付き小型ガスバッグからのガス試料の
排出は、タイマー(9)での制御により、チャンバー
(3)の壁に設けた電磁弁(7)を開けて、大気をチャ
ンバー内に流入させて、それまでの減圧を大気圧に戻
し、それと同時に二つの三方向電磁弁(5)及び(6)
を切り替えて、弁付き小型ガスバッグ(2)がパイプ
(A)及び(B)を介して入口側パイプ付き排気ポンプ
(4)へ連絡するようにして、排気ポンプ(4)を駆動
させて、弁付き小型ガスバッグ(2)に分取保留されて
いたガスを、真空センサ(8)、例えば圧力スイッチが
所定の真空度を感知するまで、パイプ(D)により系外
へ除去する。
型ガスバッグに分取されたガス試料は、排出するのが適
当である。この弁付き小型ガスバッグからのガス試料の
排出は、タイマー(9)での制御により、チャンバー
(3)の壁に設けた電磁弁(7)を開けて、大気をチャ
ンバー内に流入させて、それまでの減圧を大気圧に戻
し、それと同時に二つの三方向電磁弁(5)及び(6)
を切り替えて、弁付き小型ガスバッグ(2)がパイプ
(A)及び(B)を介して入口側パイプ付き排気ポンプ
(4)へ連絡するようにして、排気ポンプ(4)を駆動
させて、弁付き小型ガスバッグ(2)に分取保留されて
いたガスを、真空センサ(8)、例えば圧力スイッチが
所定の真空度を感知するまで、パイプ(D)により系外
へ除去する。
【0011】通常は、上記のようなガス試料分取及び排
出の操作を経ると弁付き小型ガスバッグの内側表面の分
析対象成分に対しての吸着ないし吸収能は大幅に減退
し、従ってその弁付き小型ガスバッグに再び大型ガスバ
ッグからガス試料を分取すれば、例えばガスクロマトグ
ラフィによる分析精度に著しく悪影響を及ぼすような、
ガス試料中の成分濃度の変動(低下)はほとんどまたは
全く認められなくなる。従って、前記のような分取操作
によって再び大型ガスバッグ(1)から弁付き小型ガス
バッグ(2)へガス試料を分取し、分析あるいはその他
の試験に供することができる。但し、特に所望される場
合や必要とされる場合(例えば特定の成分についてさら
に濃度変動が生じる場合)には前記の分取及び排出の操
作をさらに1回またはそれ以上繰り返して、弁付き小型
ガスバッグの内側表面を充分に安定化した後に分析試験
用の試料分取を行ないうる。
出の操作を経ると弁付き小型ガスバッグの内側表面の分
析対象成分に対しての吸着ないし吸収能は大幅に減退
し、従ってその弁付き小型ガスバッグに再び大型ガスバ
ッグからガス試料を分取すれば、例えばガスクロマトグ
ラフィによる分析精度に著しく悪影響を及ぼすような、
ガス試料中の成分濃度の変動(低下)はほとんどまたは
全く認められなくなる。従って、前記のような分取操作
によって再び大型ガスバッグ(1)から弁付き小型ガス
バッグ(2)へガス試料を分取し、分析あるいはその他
の試験に供することができる。但し、特に所望される場
合や必要とされる場合(例えば特定の成分についてさら
に濃度変動が生じる場合)には前記の分取及び排出の操
作をさらに1回またはそれ以上繰り返して、弁付き小型
ガスバッグの内側表面を充分に安定化した後に分析試験
用の試料分取を行ないうる。
【0012】かくして、本発明は、本発明のガス試料捕
集装置を使用してガス試料を捕集する方法であって、 (イ) 空の弁付き小型ガスバッグ(2)を真空チャン
バー(3)内に配置して、その弁付き小型ガスバッグの
口をパイプ(A)の終端部のコネクタ(11)に接続し
てその弁を開き; (ロ) 装置外のガス試料含有大型ガスバッグ(1)に
パイプ(E)を接続して、三方向電磁弁(5)及びパイ
プ(A)を経て弁付き小型ガスバッグ(2)に向かうガ
ス試料導入系流路を形成するように三方向電磁弁(5)
を操作し; (ハ) 真空チャンバー(3)を大気から遮断するよう
に電磁弁(7)を操作し; (ニ) 真空チャンバー(3)から排気パイプ(C)及
び三方向電磁弁(6)を経て入口側パイプ付き排気ポン
プ(4)へ向かう排気系気体通路を形成するように三方
向電磁弁(6)を操作し; (ホ) 入口側パイプ付き排気ポンプ(4)を作動させ
て真空チャンバー(3)内の空気を排気パイプ(D)を
経て排出せしめることにより真空チャンバー(3)内に
減圧を生じさせると共に、その減圧の作用によって大型
ガスバッグ(1)から前記(ロ)で形成のガス試料導入
系流路で弁付き小型ガスバッグ(2)へガス試料をタイ
マ(9)または圧力センサ(12)により適宜な時間に
わたり導入して弁付き小型ガスバッグ(2)をガス試料
で充満させた後、三方向電磁弁(5)の操作によりガス
導入を停止し; (ヘ) 弁付き小型ガスバッグ(2)の内側面に導入ガ
ス試料を接触させてガス試料中の成分の弁付き小型ガス
バッグ(2)内側面への吸収または吸着が減少して弁付
き小型ガスバッグ(2)内側面が充分に安定化するまで
の時間にわたりガス導入弁付き小型ガスバッグ(2)を
放置し; (ト) しかる後に真空チャンバー(3)の電磁弁
(7)を開けて真空チャンバー(3)を大気に開放する
と共に、三方向電磁弁(5)及び三方向電磁弁(6)を
操作して、弁付き小型ガスバッグ(2)からパイプ
(A)、三方向電磁弁(5)、パイプ(B)及び三方向
電磁弁(6)を経て入口側パイプ付き排気ポンプ(4)
までのガス試料排出系流路を形成し、かつ入口側パイプ
付き排気ポンプ(4)を作動させて弁付き小型ガスバッ
グ(2)からガス試料を排気パイプ(D)から排出し; (チ) 必要により上記の小型ガスバッグ内側面安定化
の操作(ロ)〜(ト)を繰り返し; (リ) 内側面安定化済みの弁付き小型ガスバッグ
(2)に上記操作(ロ)〜(ホ)を繰り返して試料ガス
を分取し; (ヌ) 減圧状態にある真空チャンバー(3)を電磁弁
(7)によって大気に開放し、ガス試料を含む弁付き小
型ガスバッグ(2)の弁を閉めて、パイプ(A)から外
し、真空チャンバー(3)から取り出す;ことからなる
上記ガス試料捕集方法をも提供する。
集装置を使用してガス試料を捕集する方法であって、 (イ) 空の弁付き小型ガスバッグ(2)を真空チャン
バー(3)内に配置して、その弁付き小型ガスバッグの
口をパイプ(A)の終端部のコネクタ(11)に接続し
てその弁を開き; (ロ) 装置外のガス試料含有大型ガスバッグ(1)に
パイプ(E)を接続して、三方向電磁弁(5)及びパイ
プ(A)を経て弁付き小型ガスバッグ(2)に向かうガ
ス試料導入系流路を形成するように三方向電磁弁(5)
を操作し; (ハ) 真空チャンバー(3)を大気から遮断するよう
に電磁弁(7)を操作し; (ニ) 真空チャンバー(3)から排気パイプ(C)及
び三方向電磁弁(6)を経て入口側パイプ付き排気ポン
プ(4)へ向かう排気系気体通路を形成するように三方
向電磁弁(6)を操作し; (ホ) 入口側パイプ付き排気ポンプ(4)を作動させ
て真空チャンバー(3)内の空気を排気パイプ(D)を
経て排出せしめることにより真空チャンバー(3)内に
減圧を生じさせると共に、その減圧の作用によって大型
ガスバッグ(1)から前記(ロ)で形成のガス試料導入
系流路で弁付き小型ガスバッグ(2)へガス試料をタイ
マ(9)または圧力センサ(12)により適宜な時間に
わたり導入して弁付き小型ガスバッグ(2)をガス試料
で充満させた後、三方向電磁弁(5)の操作によりガス
導入を停止し; (ヘ) 弁付き小型ガスバッグ(2)の内側面に導入ガ
ス試料を接触させてガス試料中の成分の弁付き小型ガス
バッグ(2)内側面への吸収または吸着が減少して弁付
き小型ガスバッグ(2)内側面が充分に安定化するまで
の時間にわたりガス導入弁付き小型ガスバッグ(2)を
放置し; (ト) しかる後に真空チャンバー(3)の電磁弁
(7)を開けて真空チャンバー(3)を大気に開放する
と共に、三方向電磁弁(5)及び三方向電磁弁(6)を
操作して、弁付き小型ガスバッグ(2)からパイプ
(A)、三方向電磁弁(5)、パイプ(B)及び三方向
電磁弁(6)を経て入口側パイプ付き排気ポンプ(4)
までのガス試料排出系流路を形成し、かつ入口側パイプ
付き排気ポンプ(4)を作動させて弁付き小型ガスバッ
グ(2)からガス試料を排気パイプ(D)から排出し; (チ) 必要により上記の小型ガスバッグ内側面安定化
の操作(ロ)〜(ト)を繰り返し; (リ) 内側面安定化済みの弁付き小型ガスバッグ
(2)に上記操作(ロ)〜(ホ)を繰り返して試料ガス
を分取し; (ヌ) 減圧状態にある真空チャンバー(3)を電磁弁
(7)によって大気に開放し、ガス試料を含む弁付き小
型ガスバッグ(2)の弁を閉めて、パイプ(A)から外
し、真空チャンバー(3)から取り出す;ことからなる
上記ガス試料捕集方法をも提供する。
【0013】図2に図1のガス試料捕集装置のガス試料
分取操作の際の分取ガス試料の流れ及び真空チャンバー
からの排気の流れを太い実線の矢印で、そして排出操作
の際の排出ガス試料の流れ及び真空チャンバーへの大気
の流れを太い破線の矢印で示す。いずれの場合にも真空
チャンバー内の小型ガスバッグの内外に圧力差が生じ
て、ガスの流入、排出が促進される。
分取操作の際の分取ガス試料の流れ及び真空チャンバー
からの排気の流れを太い実線の矢印で、そして排出操作
の際の排出ガス試料の流れ及び真空チャンバーへの大気
の流れを太い破線の矢印で示す。いずれの場合にも真空
チャンバー内の小型ガスバッグの内外に圧力差が生じ
て、ガスの流入、排出が促進される。
【0014】以上図1及び図2を参照して、本発明によ
るガス捕集装置のうちで単一の真空チャンバーを有する
装置を説明したが、本発明による装置は真空チャンバー
を2個またはそれ以上を連装してガス試料分取を能率よ
く実施できる構成のものとすることができる。その一例
を図3にフローチャートで例示する(この図ではタイマ
ー制御装置系統は簡明のため省略されている)。図3の
装置は、図1の装置と比較して、真空チャンバーを増設
したことに伴ない三方向電磁弁の数及びそれに関連する
制御系統ライン、配管に多少の設計変更がなされている
が、基本的構成は同じである。図4に、図3の装置にお
いて、小型ガスバッグ1にガス試料を分取する際の分取
ガス試料の流れ及びチャンバーからの排気の流れを太い
実線の矢印で、そして排出操作の際の排出ガス試料の流
れ及びチャンバーへの大気の流れを太い破線の矢印で示
す。このように開示すれば、さらに説明しなくても図3
の装置において小型ガスバッグ2にガス試料を分取し、
それを排出する際のガス試料の流れ及び大気の流れは、
当業者には明白であろう。また真空チャンバーの数をさ
らに増加した場合の設計変更及び操作方式も当業者に容
易に承知されるところであろう。
るガス捕集装置のうちで単一の真空チャンバーを有する
装置を説明したが、本発明による装置は真空チャンバー
を2個またはそれ以上を連装してガス試料分取を能率よ
く実施できる構成のものとすることができる。その一例
を図3にフローチャートで例示する(この図ではタイマ
ー制御装置系統は簡明のため省略されている)。図3の
装置は、図1の装置と比較して、真空チャンバーを増設
したことに伴ない三方向電磁弁の数及びそれに関連する
制御系統ライン、配管に多少の設計変更がなされている
が、基本的構成は同じである。図4に、図3の装置にお
いて、小型ガスバッグ1にガス試料を分取する際の分取
ガス試料の流れ及びチャンバーからの排気の流れを太い
実線の矢印で、そして排出操作の際の排出ガス試料の流
れ及びチャンバーへの大気の流れを太い破線の矢印で示
す。このように開示すれば、さらに説明しなくても図3
の装置において小型ガスバッグ2にガス試料を分取し、
それを排出する際のガス試料の流れ及び大気の流れは、
当業者には明白であろう。また真空チャンバーの数をさ
らに増加した場合の設計変更及び操作方式も当業者に容
易に承知されるところであろう。
【0015】真空チャンバーを複数連装した装置を用い
ると、マルチモードのエンジンテストのように頻々と排
ガスの試料が大型ガスバッグに捕集される場合であって
も、複数の真空チャンバーを切り替え使用することによ
り、限られた時間に滞りなくガス試料を小型ガスバッグ
に分取し、分析試験機器に順次ガス試料を供給すること
ができる。
ると、マルチモードのエンジンテストのように頻々と排
ガスの試料が大型ガスバッグに捕集される場合であって
も、複数の真空チャンバーを切り替え使用することによ
り、限られた時間に滞りなくガス試料を小型ガスバッグ
に分取し、分析試験機器に順次ガス試料を供給すること
ができる。
【0016】以上説明した通り、本発明の装置によれば
捕集容器(小型ガスバッグ)及び流路に対して大容積供
給源(大型ガスバッグ)からのガス試料の成分を意図的
に(または積極的に)吸着または吸収させることによ
り、成分のさらなる濃度低下を防ぐための分取→排出→
分取の基本操作ならびに必要によりその繰り返し操作を
自動的に迅速に行なうことができ、また分析の信頼性及
び精度を向上できる。
捕集容器(小型ガスバッグ)及び流路に対して大容積供
給源(大型ガスバッグ)からのガス試料の成分を意図的
に(または積極的に)吸着または吸収させることによ
り、成分のさらなる濃度低下を防ぐための分取→排出→
分取の基本操作ならびに必要によりその繰り返し操作を
自動的に迅速に行なうことができ、また分析の信頼性及
び精度を向上できる。
【図1】本発明によるガス捕集装置の一例の概略縦断面
図。
図。
【図2】操作時の気体の流れを記入した図1の縦断面
図。
図。
【図3】本発明による連装式ガス捕集装置のフロシー
ト。
ト。
【図4】操作時の気体の流れを記入した図3のフロシー
ト。
ト。
1 大型ガスバッグ
2 小型ガスバッグ
3 真空チャンバー
4 ポンプ(排気)
5,6 三方向電磁弁
7 電磁弁
8 真空センサ
9 タイマー制御装置
10 蓋(透明アクリル板)
11 コネクタ
12 圧力センサ
A,B,C,D,E パイプ
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
G01N 1/00 - 1/44
G01M 15/00 - 17/06
JICSTファイル(JOIS)
Claims (4)
- 【請求項1】 大型ガスバッグ内に採取されたガス試料
を分析試験機器へ供給するための小型ガスバッグに分取
するガス試料捕集装置であって: (イ) 小型ガスバッグを収容するための真空チャンバ
ー、 (ロ) 装置外の大型ガスバッグに接続されるパイプ;
三方向電磁弁;及び終端部を前記真空チャンバー内に突
出させ、その終端部に前記小型ガスバッグを接続するた
めのパイプ;の各要素を結んでなるガス試料導入系、 (ハ) 小型ガスバッグ内のガス試料を排出するため前
記(ロ)の小型ガスバッグ接続パイプ;前記(ロ)の三
方向電磁弁;別の三方向電磁弁;排気ポンプ;の各要素
を結んでなるガス試料排出系、 (ニ) 真空チャンバーを大気から遮断し、大気へ開放
するための電磁弁;及び真空チャンバーの減圧のため真
空チャンバーを前記(ハ)の別の三方向電磁弁を介して
排気ポンプへ結んでなる排気系、 (ホ) 各電磁弁の開閉及び排気ポンプの作動時間を制
御するタイマ;またはガス試料排出系内の真空度を検出
する圧力センサ;真空チャンバー内の真空度を検出する
圧力センサ;からなる制御系、を含むことを特徴とする
前記ガス試料捕集装置。 - 【請求項2】 (イ) 弁付き小型ガスバッグ(2)を
収容するための真空チャンバー(3)、 (ロ) 装置外の大型ガスバッグ(1)に接続される弁
及びコネクタ付きパイプ(E);三方向電磁弁(5);
及び終端部を前記真空チャンバー内に突出させ、その終
端部に弁付き小型ガスバッグを接続させる弁付きコネク
タ(11)を備えたパイプ(A);の各要素を結んでな
るガス試料導入系、 (ハ) 弁付き小型ガスバッグ内のガス試料を排出する
ため前記パイプ(A);前記三方向電磁弁(5);パイ
プ(B);三方向電磁弁(6);入口側パイプ付き排気
ポンプ(4);及び排気パイプ(D);の各要素を結ん
でなるガス試料排出系、 (ニ) 真空チャンバー内の弁付き小型ガスバッグのガ
ス試料の導入及び排出の主作動を起こす大気遮断及び開
放を行う電磁弁(7)付きパイプ;真空チャンバーを減
圧する排気パイプ(C);前記三方向電磁弁(6);前
記入口側パイプ付き排気ポンプ(4);及び前記排気パ
イプ(D);の各要素から構成される排気系、 (ホ) 前記パイプ(B)に取り付けられ排出ガスの真
空度を検出する圧力センサ(8);前記排気パイプ
(C)に取り付けられ真空チャンバー(3)の圧力を検
出する圧力センサ(12);前記の電磁弁(5)、
(6)及び(7)の開閉と前記排気ポンプ(4)の作動
時間を制御するタイマ(9)からなる制御系、からなる
ことを特徴とする請求項1のガス試料捕集装置。 - 【請求項3】 真空チャンバーを複数連装し、それらの
真空チャンバー切り替え用三方向電磁弁を増設した請求
項1または2のガス試料捕集装置。 - 【請求項4】 請求項2のガス試料捕集装置を使用して
ガス試料を捕集する方法であって、 (イ) 空の弁付き小型ガスバッグ(2)を真空チャン
バー(3)内に配置して、その弁付き小型ガスバッグの
口をパイプ(A)の終端部の弁付きコネクタ(11)に
接続してパイプ(A)と小型ガスバッグ(2)の弁を開
き; (ロ) 装置外のガス試料含有大型ガスバッグ(1)に
パイプ(E)を接続して、三方向電磁弁(5)及びパイ
プ(A)を経て弁付き小型ガスバッグ(2)に向かうガ
ス試料導入系流路を形成するように三方向電磁弁(5)
を操作し; (ハ) 真空チャンバー(3)を大気から遮断するよう
に電磁弁(7)を操作し; (ニ) 真空チャンバー(3)から排気パイプ(C)及
び三方向電磁弁(6)を経て入口側パイプ付き排気ポン
プ(4)へ向かう排気系気体通路を形成するように三方
向電磁弁(6)を操作し; (ホ) 入口側パイプ付き排気ポンプ(4)を作動させ
て真空チャンバー(3)内の空気を排気パイプ(D)を
経て排出せしめることにより真空チャンバー(3)内に
減圧を生じさせると共に、その減圧の作用によって大型
ガスバッグ(1)から前記(ロ)で形成のガス試料導入
系流路で弁付き小型ガスバッグ(2)へガス試料を圧力
センサ(12)またはタイマ(9)により適宜な時間に
わたり導入して弁付き小型ガスバッグ(2)をガス試料
で充満させた後、三方向電磁弁(5)の操作によりガス
導入を停止し; (ヘ) 弁付き小型ガスバッグ(2)の内側面に導入ガ
ス試料を接触させてガス試料中の成分の弁付き小型ガス
バッグ(2)内側面への吸収または吸着が減少して弁付
き小型ガスバッグ(2)内側面が充分に安定化するまで
の時間にわたりガス導入弁付き小型ガスバッグ(2)を
放置し; (ト) しかる後に真空チャンバー(3)の電磁弁
(7)を開けて真空チャンバー(3)を大気に開放する
と共に、三方向電磁弁(5)及び三方向電磁弁(6)を
操作して、弁付き小型ガスバッグ(2)からパイプ
(A)、三方向電磁弁(5)、パイプ(B)及び三方向
電磁弁(6)を経て入口側パイプ付き排気ポンプ(4)
までのガス試料排出系流路を形成し、かつ入口側パイプ
付き排気ポンプ(4)を作動させて弁付き小型ガスバッ
グ(2)からガス試料を排気パイプ(D)から排出し; (チ) 必要により上記の弁付き小型ガスバッグ内側面
安定化の操作(ロ)〜(ト)を繰り返し; (リ) 内側面安定化済みの弁付き小型ガスバッグ
(2)に上記操作(ロ)〜(ホ)を繰り返して試料ガス
を分取し; (ヌ) 減圧状態にある真空チャンバー(3)を電磁弁
(7)によって大気に開放し、ガス試料を含む弁付き小
型ガスバッグ(2)の弁を閉めて、パイプ(A)から外
し、真空チャンバー(3)から取り出す;ことからなる
上記ガス試料捕集方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP01035598A JP3454701B2 (ja) | 1998-01-22 | 1998-01-22 | ガス試料捕集装置及びその使用方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP01035598A JP3454701B2 (ja) | 1998-01-22 | 1998-01-22 | ガス試料捕集装置及びその使用方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11211630A JPH11211630A (ja) | 1999-08-06 |
JP3454701B2 true JP3454701B2 (ja) | 2003-10-06 |
Family
ID=11747883
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP01035598A Expired - Fee Related JP3454701B2 (ja) | 1998-01-22 | 1998-01-22 | ガス試料捕集装置及びその使用方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3454701B2 (ja) |
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KR20020081189A (ko) * | 2002-10-01 | 2002-10-26 | (주)엠바이오시스 | 다중 튜브와 진공에 의한 시료 이동 장치 |
JP2008157682A (ja) * | 2006-12-21 | 2008-07-10 | Horiba Ltd | 排ガス計測用バッグ |
KR101156695B1 (ko) | 2010-07-07 | 2012-06-14 | 주식회사 부일켐텍 | 진공 샘플러 |
JP6062191B2 (ja) * | 2012-09-03 | 2017-01-18 | 大陽日酸株式会社 | 試料ガスのサンプリング方法 |
CN103487292A (zh) * | 2013-09-09 | 2014-01-01 | 刘建军 | 常压气体采样器 |
CN103487295B (zh) * | 2013-10-16 | 2015-11-18 | 无锡市尚沃医疗电子股份有限公司 | 呼气一氧化氮测量采样装置 |
CN105572271B (zh) * | 2015-08-11 | 2017-11-21 | 陕西延长石油(集团)有限责任公司研究院 | 一种气相色谱全自动气体恒压进样装置的控制方法 |
CN108801716A (zh) * | 2018-05-23 | 2018-11-13 | 上海北裕分析仪器股份有限公司 | 一种采集平行气体的采气装置和方法 |
CN109406222B (zh) * | 2018-09-29 | 2020-11-17 | 南通职业大学 | 一种瞬时相位可调的柴油机缸内气体采样装置及采样方法 |
CN109556926A (zh) * | 2018-12-18 | 2019-04-02 | 青海煤炭地质勘查院 | 一种野外勘探气体采集装置 |
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KR102274152B1 (ko) * | 2020-07-08 | 2021-07-09 | (주) 에이스엔 | 자동 수분 제거 기능을 가지는 시료 채취장치 |
CN114354290B (zh) * | 2021-12-16 | 2023-11-24 | 中国科学院生态环境研究中心 | 一种动态测量水体温室气体排放通量的装置及方法 |
CN114535214A (zh) * | 2022-01-18 | 2022-05-27 | 深圳市步锐生物科技有限公司 | 一种可拼接式的气袋清洗装置及洗袋方法 |
CN114593767B (zh) * | 2022-02-28 | 2023-09-01 | 龙南骏亚精密电路有限公司 | 一种用于pcb车间环境质量的控制系统及装置 |
CN115372104B (zh) * | 2022-09-06 | 2024-01-02 | 国网江苏省电力有限公司电力科学研究院 | 直接溯源到质量的油中溶解气体标准油样配制装置及方法 |
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-
1998
- 1998-01-22 JP JP01035598A patent/JP3454701B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH11211630A (ja) | 1999-08-06 |
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