JP4365925B2 - ファインダ内表示装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ファインダ視野内に焦点検出領域をスーパーインポーズ表示する表示手段を有するファインダ内表示装置の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、複数の焦点検出領域を有するカメラ等において用いられ、選択された焦点検出領域をファインダ視野内の被写体像に重ねて表示する所謂スーパーインポーズ表示技術が知られている。例えば、ピント板の近傍に液晶などの透過率可変の表示素子を重ねて配置し、ピント板上のファインダ像と表示素子の情報パターンとを重ねて観察するファインダ内表示装置や、予めピント板上に表示すべき情報を刻印しておき、その刻印をLED等の光源で照明することによって視野内に情報表示するファインダ内表示装置が知られている。
【0003】
しかしながら、液晶などの表示素子を用いた前者のファインダ内表示装置では、液晶パネルの光軸方向の位置が撮影レンズのピント板上結像位置と正確には一致せず、ファインダ観察時の視度が若干ずれることや明快でデリケートな視感が要求される一眼レフカメラのファインダ光路中に常に液晶部材が存在することになり、著しいファインダ像の品位と光量の低下を免れない。
【0004】
また、ピント板上に予め情報を刻印しておく後者のファインダ内表示装置では、情報を表示する位置に予め刻印をしておかなければならないため、任意の位置に情報を表示出来ないという問題がある。更に、刻印された情報はLED等の光源で照明され、表示されていない時も常にファインダ内で視認されるため、表示情報が多くなるとファインダ視野内が煩雑になり、ファインダ像が見づらくなるという問題もある。
【0005】
上記の問題を解決するために、特開平7−333711号では、ファインダ光路外に複数の光源から成るLEDアレイを配置し、焦点検出装置または視線検出装置によって選択された焦点検出領域をファインダ視野内に表示するファインダ内表示装置が提案されている。
【0006】
近年、焦点検出を行う点が超多点化する傾向にあり、該装置によれば上記問題を解決しつつ超多点の焦点検出に対応した焦点検出領域の表示が可能となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開平7−333711号に提案の従来装置によれば、選択された焦点検出領域のみをスーパーインポーズ表示しているため、焦点検出を行う点が増えるに従い、全焦点検出領域に対し現在選択している焦点検出領域がどの位置に位置しているのかが判りづらいと言う欠点が生じてくる。特に焦点検出領域を撮影者が任意に選択する場合、一番端の焦点検出領域を選択したつもりが実は一つ内側の焦点検出領域を選択していたり、焦点検出領域を移動する際に移動先の指標となるものが無いために操作にまごついてしまうと言う問題がある。
【0008】
(発明の目的)
本発明の目的は、誤選択することなく、スムーズに焦点検出領域の選択を行うことのできるファインダ内装置を提供しようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、ファインダ視野内に複数の焦点検出領域をスーパーインポーズ表示する表示手段を有し、前記焦点検出領域を任意に選択可能にする焦点検出領域手動選択モードと焦点検出領域自動選択モードを少なくとも持つファインダ内表示装置において、前記表示手段を制御する表示制御手段を有し、前記表示制御手段が、前記焦点検出領域自動選択モードにおいて、第1の表示モードでスーパーインポーズ表示させる一方、前記焦点検出領域手動選択モードにおいて、前記第1の表示モードとは異なる第2の表示モードで、現在選択されている焦点検出領域と該焦点検出領域以外の焦点検出領域の表示形態を異ならせて両領域ともにスーパーインポーズ表示させ、前記焦点検出領域自動選択モードでの合焦の際には合焦している焦点検出領域をスーパーインポーズ表示させる一方、前記焦点検出領域手動選択モードでの合焦の際には選択している焦点検出領域をスーパーインポーズ表示させ、該焦点検出領域以外の焦点検出領域のスーパーインポーズ表示をさせないファインダ内表示装置とするものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図示の実施の形態に基づいて詳細に説明する。
【0011】
図1は本発明の実施の第1の形態に係る一眼レフカメラの概略図であり、同図において、1は撮影レンズであり、本実施の形態では便宜上1a,1bの2枚レンズで示しているが、実際はさらに多数のレンズから構成されていることは周知の通りである。2は主ミラーであり、観察状態の時は撮影光路に斜設され、撮影状態時は退去される。3はサブミラーであり、主ミラー2を透過した光束をカメラボディの下方へ向けて反射する。4はシャッタ、5は撮影画像を記録するための感光部材であり、銀塩フィルム或いはCCDやMOS型等の固体撮像素子あるいはビディコン等の撮像管である。6は、結像面近傍に配置されたフィールドレンズ6a、反射ミラー6b及び6c、2次結像レンズ6e、絞り6d、複数のCCDから成るラインセンサ6f等から構成されている周知の位相差方式の焦点検出装置であり、図4で後述するファインダ視野内の焦点検出領域50〜94の位置において、被写界の45箇所の領域を焦点検出可能なように構成されている。
【0012】
7は撮影レンズ1の予定結像面に配置されたピント板、8はファインダ視野領域を形成する視野マスクである。9はファインダ光路変更用のペンタダハプリズムであり、該ペンタダハプリズム9の射出面後方には、例えば可視光を透過し赤外光を反射させるダイクロイックミラーから成る光分割器10、接眼レンズ11が配置され、ピント板7に結像された被写体像の光束が撮影者の眼球12に達し観察される。13,14は観察画面内の被写体輝度を測定するための結像レンズと測光センサであり、結像レンズ13はペンタダハプリズム9内の反射光路を介してピント板7と測光センサ14を共役な結像関係に位置付けている。15a〜15fは従来より一眼レフカメラ等に用いられている光源の角膜反射による反射像と瞳孔の関係から視線方向を検出するための撮影者の眼球12を照明する光源であり、赤外発光ダイオードから成り、接眼レンズ11の回りに配置されている。
【0013】
照明された眼球像(角膜反射による虚像)は接眼レンズ11を透過し光分割器10で反射され、受光レンズ17によってCCD等の光電素子列を2次元的に配したイメージセンサ18上に結像される。受光レンズ17は撮影者の眼球12の瞳孔とイメージセンサ18を共役な結像関係に位置付けている。イメージセンサ18上に結像された眼球像と光源15a〜15fの角膜反射による虚像の位置関係から所定のアルゴリズムで視線方向を検出する。
【0014】
19は明るい被写体の中でも視認できる赤外光を発する高輝度LED、20は前記LED19と撮影者の瞳孔を共役な結像関係にして、効率よく観察者の瞳孔へ入射するための所謂コンデンサレンズの働きをしている集光レンズである。21は前記45個の焦点検出領域を複数のセグメントによりパターン化し、選択されたセグメント領域のみを光透過可能とする電解効果型のツイステッドネマティックモード(Twisted Nematic Mode)を利用したTN液晶表示器から成るスーパーインポーズ用LCDである。前記LED19から発せられた光束は、集光レンズ20、スーパーインポーズ用LCD21の透過セグメントを通過し、投光レンズ22及び可視光を透過して赤外光を反射するダイクロイックミラーから成る光分割器16を介し光分光器10に達する。ここでピント板7に結像された被写体像と透過セグメントのパターンが重ねて表示され、接眼レンズ11を介して観察者の眼球12に達し、観察される。
【0015】
23はファインダ視野外に撮影情報を表示するためのファインダ内LCDであり、照明用LED24(F−LED)によって照明され、前記LCD23を透過した光が三角プリズム25によってファインダ内に導かれ、ファインダ視野外に表示され、撮影者は撮影情報を知ることができる。
【0016】
26は撮影レンズ1内に設けた絞り、27は絞り制御回路110を含む絞り駆動装置、28はレンズ駆動用モータ、29は駆動ギヤ等から成るレンズ駆動部材である。30はフォトカプラーであり、レンズ駆動部材29に連動するパルス板31の回転を検知してレンズ焦点調節回路109に伝えている。焦点調節回路109は、この情報とカメラ側からのレンズ駆動量の情報に基づいてレンズ駆動用モータ28を所定量駆動させ、撮影レンズ1aを合焦位置に移動させるようになっている。32は公知のカメラとレンズとのインターフェイスとなるマウント接点である。
【0017】
図2は前記構成の一眼レフカメラに内蔵された電気的構成を示すブロック図であり、図1と同一のものは同一番号を付けている。
【0018】
カメラ本体に内蔵されたマイクロコンピュータの中央処理装置(以下、CPUと記す)100には、視線検出回路101,測光回路102,自動焦点検出回路103,信号入力回路104,LCD駆動回路105,IRED駆動回路106,シャッタ制御回路107,モータ制御回路108、及び、LED駆動回路111が接続されている。また、撮影レンズ1内に配置された焦点調節回路109,絞り制御回路110とは、図1で示したマウント接点32を介して信号の伝達がなされる。CPU100に付随したEEPROM100aは、各種調整データを記憶する記憶機能を有している。
【0019】
前記視線検出回路101は、イメージセンサ18(CCD−EYE)からの眼球像の出力をA/D変換し、この像情報をCPU100に送信し、該CPU100は視線検出に必要な眼球像の各特徴点を所定のアルゴリズムに従って抽出し、更に各特徴点の位置から撮影者の視線を算出する。前記測光回路102は、測光センサ14からの被写界の明るさに対応した輝度信号出力を増幅後、対数圧縮、A/D変換し、各センサの被写界輝度情報としてCPU100に送信する。測光センサ14は多分割されたファインダ視野(不図示)の各領域に対応したSPC−A〜SPC−Oの15のフォトダイオードから構成されている。ラインセンサ6fは前述のように画面内の45の焦点検出領域50〜94に対応した45組のラインセンサCCD−1〜CCD−45から構成される公知のCCDラインセンサである。前記自動焦点検出回路103は、前記ラインセンサ6fにて得られた電圧をA/D変換し、CPU100に送信する。
【0020】
前記信号入力回路104には、不図示のレリーズ釦の第一ストロークでONし、カメラの測光,焦点検出,視線検出動作を開始するためのスイッチSW1、レリーズ釦の第二ストロークでONし、レリーズ動作を開始するための視線スイッチSW2、カメラの撮影モードを選択するために不図示のモードダイヤル内に設けられたスイッチSW−M、選択されたモードの中でさらに選択し得る設定値を選択するための不図示の電子ダイヤル内に設けられたダイヤルスイッチSW−DIAL、視線検出か否かを選択するための不図示の視線ダイヤル内に設けられたスイッチSW−S、焦点検出を自動で行うか否かを選択するためAM/MF切換えスイッチスイッチSW−AF/MF、焦点検出領域を自動で行うか否かを選択するための焦点検出領域選択スイッチSW−K、及び、焦点検出領域の切換えを開始するための焦点検出領域切換えスイッチスイッチSW−Cが接続され、これら各スイッチの信号が信号入力回路104に入力され、データバスによってCPU100に送信される。
【0021】
尚、ダイヤルスイッチSW−DIALの状態変化の信号は信号入力回路104内のアップダウンカウンタに入力され、電子ダイヤルの回転クリック量としてカウントされ、この値がCPU100に送信される。
【0022】
前記LCD駆動回路105は、スーパーインポーズ用LCD21,ファインダ内LCD23,モニター用LCD44を表示駆動させるための公知の回路であり、CPU100からの信号に従い、各LCDの表示内容を制御する。前記IRED駆動回路106は、赤外発光ダイオード(IRED15a〜15f)を状況に応じて選択的に点灯させる。前記LED駆動回路111は、照明用LED24(F−LED)及びスーパーインポーズ用LED19(SI−LED)を点灯制御する。
【0023】
前記シャッタ制御回路107は、通電すると先幕を走行させるマグネットMG−1と後幕を走行させるマグネットMG−2を制御し、感光部材に所定光量を露光させる。前記モータ制御回路108は、フィルムの巻き上げ、巻戻しを行うモータM1と主ミラー2及びシャッタ4のチャージを行うモータM2を制御するためのものである。これらシャッタ制御回路107とモータ制御回路108によって一連のカメラのレリーズシーケンスが行われる。
【0024】
図3は、スーパーインポーズ用LCD21の全表示セグメントの内容を示した図である。
【0025】
同図において、50〜94は、焦点検出を行うための45組のラインセンサCCD−1〜CCD−45に対応し、レンズ合焦時、あるいは、後述する焦点検出領域選択手段または視線検出により選択された焦点検出領域をファインダ視野内にスーパーインポーズ表示するための焦点検出領域セグメントである。これらの焦点検出領域セグメントの内いずれかがスーパーインポーズ表示されることにより、選択された焦点検出領域の確認を行える。21aは前記セグメントにLCD駆動回路105からの信号を伝達するための不図示のプリント基板とのコネクト部である。
【0026】
図4は、カメラのファインダ画面内に表示される表示内容を全て表示させた状態を示すファインダ視野図である。
【0027】
同図において、8は視野マスク、7aはピント板7に形成された焦点検出領域を示す焦点検出視野枠である。該焦点検出視野枠内には前述の焦点検出領域セグメント50〜94がスーパーインポーズ表示される。ファインダ視野外には合焦時に点灯する合焦マーク40とシャッタスピード表示部41と絞り表示部42、視線検出モード状態を示す視線入力マーク43が表示される。
【0028】
図5は上記構成における一眼レフカメラの一連の動作を示すフローチャ−トであり、以下、図4、図6及び図7を用いて説明する。
【0029】
カメラを不作動状態から所定の撮影モードに設定すると(本実施の形態では、シャッタ優先AEに設定された場合をもとに説明する)、カメラの電源がONされ(#100)、CPU100はレリーズ釦が押し込まれてスイッチSW1がONされるまで待機する(#101)。レリーズ釦が押し込まれ、スイッチSW1がONされたことを信号入力回路104を介して検知すると、CPU100はカメラに装着されたレンズとの間で相互通信を行い、カメラが測光や焦点検出を実行するのに必要なレンズ情報、例えば撮影レンズの開放FNO. 、ベストピント位置等の情報をメモリに取り込む。また、ここで45組のラインセンサCCD−1〜CCD−45は被写界光の蓄積動作を開始し、現時点での像ずれ量(デフォーカス量)を測定する(#102)。
【0030】
次に、焦点検出を行うために視線検出モードか否かの設定確認を行う(#103)。視線スイッチSW−SがONされていると視線検出の原理に基づき視線検出を実行し(#104)、撮影者の視線方向に対応した焦点検出領域を決定する。この時、LCD駆動回路105は図4のファインダ内LCD23の視線入力マーク43を点灯させ、撮影者に視線検出モードであることを知らしめる。尚、視線検出の原理については本発明とは関係ないため、ここでの説明は割愛する。
【0031】
また、視線スイッチSW−SがOFFの場合は、焦点検出領域選択スイッチSW−Kが自動選択モードになっているか、手動選択モードになっているかの設定確認を行う(#105)。自動選択モードに設定されたならば、図6に示すように焦点検出領域50〜94のうち、外周部の焦点検出領域50〜57,66,67,77,78,87〜94を点灯表示し、自動選択モードに設定されたことを撮影者に知らしめる。また、ファインダ視野外の表示も焦点検出領域選択モードが自動選択モードであることが判るように、シャッタスピード表示部41に[ ]の表示を、絞り表示部42にAF(オートフォーカス)の表示を、それぞれ行う。そして、所定時間経過後、前記焦点検出領域及びファインダ視野外の表示を消する。
【0032】
前記自動選択モードでは、前記45個の焦点検出領域における像ずれ量を基に、焦点検出領域自動選択サブルーチン(#106)によって特定の焦点検出領域を選択する。焦点検出領域自動選択のアルゴリズムとしてはいくつかの方法が考えられるが、多点AFカメラでは公知となっている中央焦点検出領域に重み付けを置いた近点優先アルゴリズムが有効である。一方、焦点検出領域選択スイッチSW−Kが手動選択モードになっていれば、焦点検出領域手動選択モードに入り(#107)、撮影者による任意の焦点検出領域への切換えが可能となる。焦点検出領域の切換えは焦点検出領域切換えスイッチSW−Cをオンにし(#116)、撮影者が電子ダイヤルを操作することでこれに応答してダイヤルスイッチSW−DIALが状態変化し、この信号により該焦点検出領域の位置を1個づづ順次変えることができ、撮影者は焦点検出領域45個の内の1個を任意に選択することが可能となる(#117)。
【0033】
尚、焦点検出領域手動選択モードを選択し、焦点検出領域切換えスイッチSW−Cがオンされているときは、図7に示すように現在選択されている焦点検出領域のみ点滅表示とし、他の焦点検出領域は点灯表示とすることで、全焦点検出領域に対する現在選択されている焦点検出領域の位置を把握できるようにしている。また、ファインダ視野外の表示も焦点検出領域選択モードが手動選択モードであることが判るように、シャッタスピード表示部41にSELの表示を、絞り表示部42にAFの表示を、それぞれ行う。そして、所定時間経過後、前記焦点検出領域及びファインダ視野外の表示を消する。
【0034】
また、焦点検出領域切換えスイッチSW−C及びダイヤルスイッチSW−DIALの状態変化の信号が入力されないときは、今まで選択されていた焦点検出領域となる。
【0035】
上記のカメラ任せの自動選択、あるいは撮影者の手動入力、あるいは視線検出による選択によって、焦点検出領域が確定する(#108)。
【0036】
次に、確定された焦点検出領域において、自動焦点検出回路103は焦点検出演算を行い、焦点検出可能であるか否かを判定し(#109)、不能であればCPU100はLCD駆動回路105に信号を送って図4のファインダ内LCD23の合焦マーク40を点滅させ、焦点検出がNGであることを撮影者に警告する。一方、焦点検出が可能であり、所定のアルゴリズムで選択された焦点検出領域または視線検出により選択された焦点検出領域、または、手動で選択した焦点検出領域の焦点調節状態が合焦でなければ、CPU100はレンズ焦点調節回路109に信号を送って所定量撮影レンズ1を駆動させる(#110)。
【0037】
レンズ駆動後は、撮影レンズ1が合焦しているか否かの判定を行う(#111)。所定の焦点検出領域において撮影レンズ1が合焦していたならば、CPU100はLCD駆動回路105に信号を送ってスーパーインポーズ用LCD21及びファインダ内LCD23の制御を行い、さらにLED駆動回路111にも信号を送って、F−LED24及びSI−LED19を点灯させることによってそれぞれ、図4中の合焦マーク40及び焦点検出領域自動選択モードを選択時は合焦している焦点検出領域50〜94の少なくとも一つ以上を、焦点検出領域手動選択モード及び視線検出モード時は、選択されている焦点検出領域をスーパーインポーズ表示することによって、撮影レンズが合焦状態にあることと、合焦している焦点検出領域の位置を撮影者に知らしめる。また同時に、CPU100は測光回路102に信号を送信して測光を行わせる(#112)。
【0038】
次に、撮影者が該焦点検出領域位置でのピント状態と測光値を容認しているか否かの判定をスイッチSW1のON,OFFで判定し(#113)、さらにレリーズ釦が押し込まれてスイッチSW2がONされているかどうかの判定を行い、スイッチSW2がOFF状態であれば再びスイッチSW1の状態の確認を行う(#114)。また、スイッチSW2がONされたならばCPU100はシャッタ制御回路107,モータ制御回路108,絞り駆動回路110にそれぞれ信号を送信する。具体的には、まずモータM2に通電し、主ミラー2をアップさせ、絞り26を絞り込んだ後、マグネットMG1に通電してシャッタ4の先幕を開放する。絞り26の絞り値及びシャッタ4のシャッタスピードは、前記測光回路102にて検知された露出値とフィルム5の感度から決定される。所定のシャッタ秒時経過後、マグネットMG2に通電し、前記シャッタ4の後幕を閉じる。フィルム5への露光が終了すると、前記モータM2に再度通電し、ミラーダウン,シャッタチャージを行うと共にモータM1にも通電し、フィルムの1駒送りを行い、一連のシャッタレリーズシーケンスの動作が終了する(#115)。その後、カメラは再びスイッチSW1がONされるまで待機する(#101)。
【0039】
(実施の第2の形態)
上記実施の第1の形態では、焦点検出領域手動選択時に全焦点検出領域に対して現在選択されている焦点検出領域の位置を撮影者に把握させるようにするため、撮影者により選択されている焦点検出領域のみを点滅表示とし、他の焦点検出領域は点灯表示とするようにしているが、本発明の実施の第2の形態においては、選択されている焦点検出領域と他の焦点検出領域の形状を異ならせることにより、現在選択されている焦点検出領域の位置を撮影者に把握させきるようにするものである。
【0040】
図8に、スーパーインポーズ用LCD21の全表示セグメントの内容を示す。
【0041】
150〜194は焦点検出を行うための45組のラインセンサCCD−1〜CCD−45に対応し、レンズ合焦時、あるいは、焦点検出点選択手段または視線検出により選択された焦点検出領域をファインダ視野内にスーパーインポーズ表示するための焦点検出領域セグメントである。これらの焦点検出領域セグメントの内いずれかががスーパーインポーズ表示されることにより、選択された焦点検出領域の確認を行えることになる。また、前記150〜194の個々の焦点検出領域セグメントは194a,194bに示すように二重枠から形成されている。
【0042】
21aは前記セグメントにLCD駆動回路105からの信号を伝達するための不図示のプリント基板とのコネクト部である。
【0043】
図9は、焦点検出領域手動選択モード時にファインダ画面内に表示される表示内容を示したファインダ視野図である。
【0044】
8は視野マスク、7aはピント板7に形成された焦点検出領域を示す焦点検出視野枠である。該焦点検出視野枠内には現在選択されている焦点検出領域(ここでは一例として194の焦点検出領域が選択されている状態を示す)と他の焦点検出領域が表示される。現在選択されている焦点検出領域は194aと194bのセグメントを点灯させることで二重枠で表示し、他の焦点検出領域は二重枠のセグメントの内どちらか一方のセグメントのみを点灯させることで、全焦点検出領域に対する現在選択されている焦点検出領域の位置を撮影者に把握させるようにしている。
【0045】
また、ファインダ視野外の表示も焦点検出領域選択モードが手動選択モードであることが判るように、シャッタスピード表示部41にSELの表示を、絞り表示部42にAFの表示を、それぞれ行う。そして、所定時間経過後、前記焦点検出領域及びファインダ視野外の表示を消する。
【0046】
なお、この実施の第2の形態では、一例として二重枠と一重枠の形状の違いで現在選択されている焦点検出領域の位置を把握できるようにしているが、形状はこれに限定されるものではなく、円形等差別化できる形状であれば同様に適用できるものである。
【0047】
上記以外のカメラの構成や動作は、上記実施の第1の形態と同一のため、その説明は割愛する。
【0048】
(実施の第3の形態)
上記実施の第1及び第2の形態では、焦点検出領域のスーパーインポーズ表示を、高輝度LED19,集光レンズ20,複数のセグメントをパターン化したLCD21により行っていたが、本発明の実施の第3の形態においては、これに代え、図10に示す様に、45点の焦点検出領域に対応した45個のLEDを平面上に配列したLEDアレイ200を用いるようにしている。
【0049】
レンズ合焦時、あるいは、焦点検出点選択手段または視線検出により選択された焦点検出領域に対応したLEDが、LED駆動回路111により入力ピン200aに電圧が印加されて点灯し、ファインダ視野内にスーパーインポーズ表示される。前記LEDアレイ200は光源が各々独立しているため、焦点検出領域手動選択モード時の全焦点検出領域に対する現在選択されている焦点検出領域の位置を撮影者に把握させる手段として、現在選択されている焦点検出領域の輝度と他の焦点検出領域の輝度を異ならせる、あるいはLEDアレイ200の個々のLEDを多色LEDとし、現在選択されている焦点検出領域の色と他の焦点検出領域の色を異ならせるといったことが考えられる。
【0050】
上記以外のカメラの構成や動作は上記実施の第1の形態と同一のため、ここではその説明は割愛する。
【0051】
(変形例)
上記実施の第1の形態〜第3の形態では、焦点検出領域を45点で説明しているが、この45点以上であっても以下であっても良い。
【0052】
また、レンズのデフォーカス量を得る為の焦点検出領域をファインダ内に表示する例を示しているが、カメラと被写体との距離を測定する為の測距領域に適用するようにしても良い。
【0053】
また、一眼レフカメラに適用した例を述べているが、その他のカメラや、カメラ以外の情報検出用の領域を表示する機能を有する光学装置への適用も可能である。
【0054】
また、ファインダ視野内にスーパーインポーズにより表示する例を示しているが、これに限定されるものではない。
【0055】
また、実施の第1の形態では、現在選択されている焦点検出領域を点滅表示とし、他の焦点検出領域を点灯表示としているが、逆であっても良い。
【0056】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、誤選択することなく、スムーズに焦点検出領域の選択を行うことができるファインダ内表示装置を提供できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の第1の形態に係るカメラの概略を示す構成図である。
【図2】図1のカメラの回路構成を示すブロック図である。
【図3】図1のカメラにおけるスーパーインポーズ用LCDの全表示セグメントを示す図である。
【図4】図1のカメラにおけるファインダ視野内の表示内容を全て点灯させた状態を示す図である。
【図5】図1のカメラ全体の動作を示すフローチャートである。
【図6】図1のカメラにおける焦点検出領域自動選択モード時のファインダ視野内の表示内容を示す図である。
【図7】本発明の実施の第2の形態に係るカメラにおける焦点検出領域手動選択モード時のファインダ視野内での表示内容を示す図である。
【図8】本発明の実施の第2の形態に係るカメラにおけるスーパーインポーズ用LCDの全表示セグメントである。
【図9】本発明の実施の第2の形態係るカメラにおける焦点検出領域手動選択モード時のファインダ視野内の表示内容を示す図である。
【図10】本発明の実施の第3の形態に係るLEDアレイの発光表示部材を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 撮影レンズ
6 焦点検出装置
12 眼球
19 高輝度LED
21 スーパーインポーズ用LCD
23 ファインダ内LCD
24 照明用LED
50〜94,150〜194 焦点検出領域セグメント
200 LEDアレイ
Claims (6)
- ファインダ視野内に複数の焦点検出領域をスーパーインポーズ表示する表示手段を有し、前記焦点検出領域を任意に選択可能にする焦点検出領域手動選択モードと焦点検出領域自動選択モードを少なくとも持つファインダ内表示装置において、
前記表示手段を制御する表示制御手段を有し、
前記表示制御手段は、
前記焦点検出領域自動選択モードにおいて、第1の表示モードでスーパーインポーズ表示させる一方、前記焦点検出領域手動選択モードにおいて、前記第1の表示モードとは異なる第2の表示モードで、現在選択されている焦点検出領域と該焦点検出領域以外の焦点検出領域の表示形態を異ならせて両領域ともにスーパーインポーズ表示させ、
前記焦点検出領域自動選択モードでの合焦の際には合焦している焦点検出領域をスーパーインポーズ表示させる一方、前記焦点検出領域手動選択モードでの合焦の際には選択している焦点検出領域をスーパーインポーズ表示させ、該焦点検出領域以外の焦点検出領域のスーパーインポーズ表示をさせないことを特徴とするファインダ内表示装置。 - 前記表示制御手段は、現在選択されている焦点検出領域を点滅表示させ、該焦点検出領域以外の焦点検出領域を点灯表示させることを特徴とする請求項1記載のファインダ内表示装置。
- 前記表示制御手段は、現在選択されている焦点検出領域の表示形状と、該焦点検出領域以外の焦点検出領域の表示形状を異ならせることを特徴とする請求項1記載のファインダ内表示装置。
- 前記表示制御手段は、現在選択されている焦点検出領域の表示輝度と、該焦点検出領域以外の焦点検出領域の表示輝度を異ならせることを特徴とする請求項1記載のファインダ内表示装置。
- 前記表示制御手段は、現在選択されている焦点検出領域の表示の色と、該焦点検出領域以外の焦点検出領域の表示の色を異ならせることを特徴とする請求項1記載のファインダ内表示装置。
- 前記表示制御手段は、前記焦点検出領域の選択が為された後は、予め定められた時間が経過すると前記焦点検出領域の表示を消灯することを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載のファインダ内表示装置。
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