JP3912853B2 - カメラ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、被写界(ファインダー視野)を複数の領域に分割して測光するカメラに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
被写界を複数の領域に分割し、それぞれの領域毎の輝度信号を用いて撮影画面に適正露出を与えるようにしたカメラが種々提案されている。例えば、特開平3−223825号公報には、複数の測光領域毎の輝度を検出する一方、それぞれ独立に焦点検出が可能な複数の焦点検出領域から少なくとも1つの領域を選択し、複数の測光領域を選択された焦点検出領域を中心とした同心円状にグループ化してこれらグループ化された測光領域の平均輝度に対する重み付けを変えて被写界全体の測光値を演算するカメラが提案されている。
【0003】
また、上記公報等により明らかなように,撮影主被写体位置に相当する測光領域の決定は、複数の焦点検出領域からの距離(焦点)情報が得られた場合には被写体距離が最も近距離である焦点検出領域が撮影すべき主被写体位置である、との判断に従ってこの焦点検出領域に対応した測光領域を選択することによって行われ、さらに決定された測光領域を最重視した重み付け測光演算を行う測光方式が一般的に用いられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記測光方式では、被写界において主被写体がカメラに対し最も近距離にあることが前提となっており、この前提に合致しない場合も少なからず発生する。例えば、人物を撮影しようとした場合、人物の顔を最も最適な露出にするため、撮影画面上の人物の顔の位置に対応する測光領域を、測光演算の最も重み付けが高くなるように設定したいにもかかわらず、人物の体の一部がたまたま顔よりもカメラに近いという状況になっていると、カメラに最も近い体の一部に対応した焦点検出領域の選択がなされる同時にこの焦点検出領域に対応する測光領域が最大重み付け領域として決定される。そしてこれにより、人物の顔とは異なる位置、例えば人物の着ている服を重視した測光が行われてしまい、服の色や反射率左右されて人物の顔に対し適正な露出制御が得られない可能性がある。
【0005】
なお、撮影者の視線を検出して撮影者の考えている撮影すべき主被写体を指定することのできる機能をカメラに付加すれば、ほぼ正確に焦点検出領域および測光領域を選択することは可能であるが、カメラ製品としてのコストの上昇やスペース上の制約といった新たな問題が発生する。
【0006】
そこで、本発明は、視線検出機能等を用いることなく、撮影画面内の複数の測光領域の中から撮影すべき主被写体中心に対応した測光領域を選択して、主被写体を重視した最適な測光を行えるようにしたカメラを提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明では、複数の測光領域と複数の焦点検出領域とを有するカメラにおいて、複数の焦点検出領域の中から、焦点検出状態が所定の合焦範囲内にある複数の焦点検出領域を特定焦点検出領域として選択する焦点検出領域選択手段と、焦点検出領域選択手段により特定焦点検出領域が複数選択されたときに、複数の測光領域のうち選択された特定焦点検出領域に対応する複数の特定測光領域の各輝度と、複数の測光領域のうち選択された特定測光領域以外の他の測光領域の平均輝度とを比較し、この差が最も小さい特定測光領域を決定する測光領域決定手段と、測光領域決定手段によって決定された特定測光領域に対して、この特定測光領域以外の他の測光領域よりも大きな重み付けをかけて測光演算を行う演算手段と、を設けている。
【0008】
具体的には、一般に主被写体のうち撮影中心部(顔等)の輝度が被写界全体の輝度や主被写体以外の部分の輝度に対して極端に異なっていることは少ないと考えられるため、複数の特定測光領域での各輝度と、全測光領域又は特定測光領域以外のすべての領域平均輝度との差が最小となる特定測光領域を所定(最大)の重み付けをかける領域として決定することにより、カメラに最も近い位置に主被写体のうち撮影中心部以外の部分があっても、この部分の輝度に左右されずに撮影中心部の輝度に応じた適正露出が得られるようにしている。
【0009】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
図1〜図3には、本発明の第1実施形態である一眼レフカメラを示している。図1において、1は撮影レンズである。なお、図には2枚のレンズ1a,1bのみを示したが、実際はさらに多数のレンズを有している。2は主ミラーで、ファインダ系観察状態と撮影状態とに応じて撮影光路に対し斜設されたり退避されたりする。3はサブミラーで、主ミラー2を透過した光束をカメラボディの下方へ
向けて反射する。
【0010】
4はシャッタである。5は感光部材で、銀塩フィルム又はCCDやMOS型等の固体撮像素子やビディコン等の撮像管より成る。6は焦点検出部であり、結像面近傍に配置されたフィールドレンズ6a,反射ミラー6b,6c,2次結像レンズ6d,絞り6eおよび複数のCCDからなるラインセンサ6f等から構成されている。
【0011】
ここで、本実施形態における焦点検出部6は周知の位相差方式の焦点検出を行うものであり、図3のファインダ視野図に示すように、被写界内の複数の焦点検出領域F0〜F4(マーク70〜74に対応)にて焦点調節動作が可能に構成されている。
【0012】
7は撮影レンズ1の予定結像面に配置されたピント板、8はファインダ光路変更用のペンタプリズムである。
【0013】
9,10はそれぞれ、被写界内の被写体輝度を測定するための結像レンズと測光センサで、結像レンズ9はペンタプリズム8内の反射光路を介してピント板7と測光センサ10を共役に関係付けている。
【0014】
ここで測光センサ10は、図3に示すように、被写界内を19個の測光領域S0〜S18に分割して、各々の領域の輝度を検出することが可能な19個の領域センサ(図2に示すブロック図上のSPC−0〜SPC−18)からなる19分割センサである。また、図3に示すように、上記焦点検出領域F0〜F4はそれぞれ測光領域S0〜S4のほぼ重心に配置されている。なお、図3に示したファインダ視野内の各測光領域の境界線は測光センサ10の分割状態をファインダ上に投影して示した仮想線であって、実際のファインダではこれらの線は見ることはできない。
【0015】
11はペンタプリズム8の射出面後方に配設された接眼レンズ11であり、撮影者の眼によるピント板7の観察に使用される。そして、主ミラー2、ピント板7、ペンタプリズム8、接眼レンズ11によってファインダ光学系が構成されている。
【0016】
21は明るい被写体の中でも視認できる高輝度LED(以下、SI−LEDと記す)で、中心波長680ナノメータの赤色光を発光する。さらに、22は前記5個の焦点検出領域F0〜F4の位置をパターン化したLCD(以下、SI−LCDと記す)であり、後述する焦点検出領域選択がなされた位置に相当するLCDのパターンのみを透過状態とする。LCD後方のLED21から発せられた光は、SI−LCD22の前記透過パターンのみを通過し、投光レンズ23、ダイクロイックミラ−24を介し接眼レンズ11を通って撮影者の眼球に到達する。これにより、撮影者はファインダー画面上で焦点検出領域表示パターンを目視することができる。つまり、図3に示したファインダ視野図から分かるように、焦点検出領域F0〜F4に対応するパターンの少なくとも1つがファインダ視野内で光り、選択がなされた焦点検出領域を表示させることができる。
【0017】
ここで、ダイクロイックミラー24は波長680ナノメータ以上の光を反射する特性を有しており、SI−LED21の光を効率良く観察者の眼に導くとともに、撮影レンズからの光をほとんど光量落ちなしにファインダー被写界像として撮影者に観察させることができる。
【0018】
25はファインダ視野外に撮影情報を表示するためのファインダ内LCD(以下、F−LCDと記す)で、照明用LED26によって照明される。照明用LED26にて発光した光は、F−LCD25を透過し三角プリズム27によって図3に示すようにファインダ視野外に導かれる。これにより、撮影者は各種の撮影情報を知ることができる。ここで、28はシャッタ速度表示、29は絞り値表示、30は撮影レンズ1の合焦状態を示す合焦マークである。
【0019】
また、図1に示す31は撮影レンズ1内に設けられた絞り、32は後述する絞り駆動回路111を含む絞り駆動装置、33はレンズ駆動用モータ、34は駆動ギヤ等からなるレンズ駆動部材である。
【0020】
35はフォトカプラで、レンズ駆動部材34に連動するパルス板36の回転を検知してレンズ焦点調節回路110に伝える。焦点調節回路110は、この回転検知情報とカメラ側からのレンズ駆動量の情報とに基づいてレンズ駆動用モータ33を所定量駆動させ、撮影レンズ1を合焦位置に移動させる。37は公知のカメラとレンズとのインターフェイスとなるマウント接点である。
【0021】
図2には、本実施形態のカメラの電気的構成を示している。100はカメラ本体に内蔵されたマイクロコンピュータの中央処理装置(以下、CPUと記す)であり、このCPU100には測光回路102、自動焦点検出回路103、信号入力回路104、LCD駆動回路105、LED駆動回路106、シャッタ制御回路108およびモータ制御回路109が接続されている。また、CPU100は、撮影レンズ1内に配置された焦点調節回路110、絞り駆動回路111とは図1で示したマウント接点37を介して信号の伝達を行う。
【0022】
CPU100にはEEPROM100aが付随しており、このEEPROM100aは各種調整データを記憶する記憶機能を有している。
【0023】
測光回路102は、測光センサ10から送られてくる19個の領域センサSPC−0〜SPC−18の輝度信号を増幅後、対数圧縮、A/D変換し、各センサの輝度情報としてCPU100に送信する。
【0024】
ラインセンサ6fは、ファインダ画面内の5個の焦点検出領域F0〜F4に対応した5組のラインセンサCCD−0〜CCD−4によって構成される公知のCCDラインセンサである。自動焦点検出回路103は、これらラインセンサ6fから得た電圧をA/D変換し、CPU100に送る。
【0025】
SW1(12)はレリーズボタンの第1ストロークでONし、測光、AF、視線検出動作を開始させる測光スイッチであり、SW2(13)はレリーズボタンの第2ストロークでONするレリーズスイッチである。SW−DIAL1とSW−DIAL2(15)は、不図示の電子ダイヤル内に設けられたダイヤルスイッチで、このスイッチからの信号は信号入力回路104のアップダウンカウンターに入力され、アップダウンカウンターは電子ダイヤルの回転クリック量をカウントする。また、SW−AF(14)は、焦点検出領域選択モードがカメラまかせの自動選択か、撮影者が手動で選択するかを切り換える焦点検出領域選択スイッチである。そして、これらスイッチの信号は信号入力回路104に入力された後、データバスによってCPU100に送信される。
【0026】
105は液晶表示素子LCDを表示駆動させるための公知のLCD駆動回路で、CPU100からの信号に従って絞り値、シャッタ秒時、設定した撮影モード等の表示外部モニタ用LCD25aとF−LCD25とスーパーインポーズ用のSI−LCD22とを同時に制御し、情報を表示させる。LED駆動回路106は、F−LED26とSI−LED21を点灯・点滅制御する。
【0027】
シャッタ制御回路108は、通電されると先幕を走行させるマグネットMGー1と、後幕を走行させるマグネットMG−2とを制御し、感光部材に所定光量を露光させる。モータ制御回路109は、フィルムの巻上げ、巻戻しを行なうモータM1と主ミラー2およびシャッタ4のチャージを行なうモータM2とを制御する。シャッタ制御回路108およびモータ制御回路109によって一連のカメラのレリーズシーケンスが制御される。
【0028】
次に、本実施形態のカメラの動作を図4のフローチャートに従って説明する。カメラを不作動状態から所定の撮影モードに設定すると(本実施形態では、シャッタ優先AEに設定された場合について説明する)、カメラの電源がONされ(ステップ#100)、カメラはレリーズボタンが押し込まれてスイッチSW1(12)がONされるまで待機する(ステップ#101)。
【0029】
レリーズボタンが押し込まれスイッチSW1がONされたことを信号入力回路104が検知すると、CPU100はカメラに装着されたレンズとの間で相互通信を行い、カメラが測光やAFを実行するのに必要なレンズ情報、例えば撮影レンズの開放Fナンバー、ベストピント位置等の情報がカメラのメモリに転送される(ステップ#102)。
【0030】
次に、5組のラインセンサCCD−0〜CCD−4は被写界光の蓄積動作を開始し、現時点での撮影画面に対応したセンサ各々のデフォーカス量(像ズレ量)DEF0〜DEF4を算出する(ステップ#103)。このデフォーカス量を求める過程は公知であり、ここでは説明を省略する。
【0031】
次に焦点検出を行うために、焦点検出領域選択スイッチ(SW−AF)14が自動モードになっているか手動モードになっているかの設定確認を行う(ステップ#104)。ここで焦点検出領域選択が自動モードに設定されていたならば、前記5個の焦点検出領域F0〜F4におけるデフォーカス量DEF0〜DEF4を基に、焦点検出領域自動選択サブルーチン(ステップ#105)によって特定の焦点検出領域を選択する。
【0032】
焦点検出領域自動選択におけるサブルーチンのアルゴリズムとしてはいくつかの方法が考えられるが、多点AFカメラでは公知となっている中央焦点検出領域に重み付けを置いた近点優先アルゴリズムが有効である。なお、焦点検出領域選択スイッチ14をONすることにより焦点検出領域選択手動モードに入る。このモードでは、撮影者がスイッチダイヤル(SW−DIAL1、2)15の操作を通じて5個の焦点検出領域はF0〜F4のうちの1個を選択する任意選択が可能である(ステップ#106)。
【0033】
こうして自動又は手動により焦点検出領域(特定焦点検出領域の1つ)が確定すると(ステップ#107)、次に確定した焦点検出領域において自動焦点検出回路103に焦点検出演算を行わせ、この領域で焦点検出可能であるか否かを判定する(ステップ#108)。焦点検出不可能であれば、CPU100はLCD駆動回路105に信号を送ってF−LCD25の合焦マーク30を点滅させ、焦点検出が不可能であることを撮影者に警告する。一方、焦点検出可能であり、所定のアルゴリズムで選択された焦点検出領域の焦点検出状態(デフォーカス量)が合焦状態でなければ、CPU100は焦点調節回路110に信号を送って所定量撮影レンズ1を駆動させる(ステップ#109)。
【0034】
レンズ駆動後、再度焦点検出領域のデフォーカスを測定し、所定の合焦幅内にピントずれが収まっているか否かで撮影レンズ1が合焦しているか否かの判定を行う(ステップ#110)。確定した焦点検出領域において撮影レンズ1が合焦していたならば、CPU100はLCD駆動回路105に信号を送ってF−LCD25の合焦マーク30を点灯させるとともに、LED駆動回路106にも信号を送って合焦している焦点検出領域に対応したSI−LED21を点灯させ、この焦点検出領域に対応するセグメントを光らせることで合焦表示させる。また、同時にCPU100は測光回路102に信号を送信して測光を行なわせる(ステップ#111)。このとき、主被写体位置(合焦した焦点検出領域)に対応した測光領域に重み付けを置いた測光演算を行うが、測光演算の詳細は後述する。そして、演算結果をセグメントと小数点を用いて撮影レンズ絞り値(例えば、F5.6)29を表示する。
【0035】
次に、撮影者が該焦点検出領域でのピント状態と測光値を容認しているか否かの判定をSW1のON,OFFで判定し(ステップ#112)、さらにレリーズボタンが押し込まれてスイッチSW2がONされているかどうかの判定を行なって、スイッチSW2がOFF状態であれば再びスイッチSW1の状態の確認を行なう(ステップ#113)。
【0036】
スイッチSW2がONされたときは、CPU100はシャッタ制御回路108、モータ制御回路109および絞り駆動回路111にそれぞれ信号を送信する。シャッタ制御回路108はモータM2に通電して主ミラー2をアップ(退避)させ、絞り駆動回路111により絞り31が絞り込まれた後、マグネットMG−1に通電してシャッタ4の先幕を開放する。絞り31の絞り値およびシャッタ4のシャッタスピードは、測光回路102にて検知された測光値とフィルム5の感度とから決定される。
【0037】
そして、所定のシャッター秒時(1/125秒)経過後、シャッタ制御回路108はマグネットMG−2に通電し、シャッタ4の後幕を閉じる。こうしてフィルム5への露光が終了すると、シャッタ制御回路108はマグネットMG−2に再度通電し、ミラーダウン、シャッターチャージを行なうとともにモータ制御回路109がモータM1に通電し、フィルムのコマ送りを行ない、一連のシャッターレリーズシーケンスの動作を終了する(ステップ#114)。
【0038】
この後、カメラは再びスイッチSW1がONされるまで待機する(ステップ#101にリターンする)。
【0039】
次に、上記測光演算(ステップ#111)について図5のフローチャートおよび図6のファインダー視野図を用いて詳しく説明する。なお、図6は、本測光演算が効果を発揮するカメラの撮影シーンの一例を示したものである。
【0040】
図6において、まず主被写体の身体の一部に相当する焦点検出領域F1がカメラの近点優先の焦点検出領域自動選択によって決定し、カメラの撮影レンズの焦点調節動作はこの焦点検出領域F1に対して行われ、前述したステップ#110にて合焦状態に至る。このとき、以下の測光演算動作を行う。
【0041】
まず、CPU100は測光演算を実行するのに、最初に測光センサ10の測光回路から送られてくる19個の分割センサ出力(被写体輝度生信号)を取り込んで出力のAD変換を行う(ステップ#200)。
【0042】
次に、ステップ#102のレンズ通信で得られた撮影レンズ1のレンズ情報である開放Fナンバー値、周辺光量落ち等のデータを用いて、AD変換された分割センサ出力に補正を行い、撮影被写体の正しい輝度信号値に変換する。以降、これら各測光領域S0〜S18の補正後の輝度信号値をe0〜e18とする(ステップ#201)。
【0043】
次に、焦点検出領域選択スイッチ14がONしているか否かで、焦点検出領域選択モードが自動選択か手動選択かの判断を行う(ステップ#202)。
【0044】
焦点検出領域選択モードが自動選択に設定されているときは、ステップ#109で行われた撮影レンズ1駆動後のデフォーカス量再測定より得られた焦点検出領域F0〜F4のデフォーカス量において、ステップ#107で確定した焦点検出領域と他の焦点検出領域のデフォーカス量とを比較して所定の合焦幅に入っている他の焦点検出領域(もう1つの特定焦点検出領域)を選択する許容焦点検出領域選択動作を行う(ステップ#203)。
【0045】
図6の例では、まず焦点検出領域F1に対して焦点調節がなされた状態において、焦点検出領域F1のデフォーカス量とF1以外の焦点検出領域のデフォーカス量との差をとることで、撮影フィルム面上での各焦点検出領域のピントずれ量、言い換えれば被写界の距離情報が算出される。また、撮影レンズ1の開放Fナンバー値から撮影フィルム面上での許容可能なピントずれ量、いわゆる深度は、35mm銀塩写真フィルムの場合、最小錯乱円径を0.035mmとして、
±Fナンバー×0.035mm
で表すことができるので、この値を許容合焦幅として焦点検出領域F1以外の焦点検出領域の選択を行う。この結果、図6においては、主被写体の顔の位置に相当する焦点検出領域F2がF1以外に新たに許容された焦点検出領域となっている(ステップ#203)。
【0046】
次に、許容焦点検出領域として最終的に選択された焦点検出領域が1つだけか複数かの判定を行い(ステップ#204)、図6のようにF1とF2の2つの場合は、測光領域選択手段▲1▼を実施する。
【0047】
測光領域選択手段▲1▼では、まず最初に上記許容焦点検出領域として選択された焦点検出領域F1、F2に対応する測光領域S1、S2(特定測光領域)がそれぞれ選択される。次に測光領域S1、S2に対応した輝度信号値e1、e2と19個の測光領域の輝度値の平均値であるEavとの差の絶対値が少ない測光領域が、測光演算を行う上での重要領域として確定される(ステップ#205)。
【0048】
ここでの測光領域の選択は、適正露光を行いたい撮影対象である主被写体の中心となる領域に相当する測光領域を選択することを意味している。本来、適正露光を与えたい主被写体領域が撮影構図の中で全体の輝度値に対して極端に値が異なっている確率は一般的に低いと考えられる。従って、主被写体が着ている服の色が黒あるいは白のように反射率が極端な場合、この服の位置に相当する測光領域はステップ#205の選択手段▲1▼によって排除され、主被写体の顔の位置にある測光領域が優先的に選択され、主被写体に適正な露光がなされることになる。つまり、図6の例では、
|e1−Eav|>|e2−Eav |
ただし Eav=(e0+e1+e2+〜e18)/19
という結果が得られ、測光領域選択手段▲1▼では主被写体の顔の位置にある測光領域S2が選択される。
【0049】
なお、本実施形態では、計算の簡略化のために、選択された複数の測光領域の輝度値を19個の測光領域の輝度値の平均値であるEavと比較して1つの測光領域を確定したが、選択された複数の測光領域の各々の輝度値を除いた平均値と比較した方がその輝度自体を含まないので、測光領域選択の精度をより高めることができる。この場合、図6の例では、
|e1−Eav1|>|e2−Eav2|
ただし Eav1=(e0+e2+e3+〜e18)/18
Eav2=(e0+e1+e3+〜e18)/18
という結果が得られる。
一方、ステップ#202で焦点検出領域選択モードが手動選択に設定されているときは、測光領域選択手段▲2▼に進む(ステップ#206)。また、ステップ#204において、許容焦点検出領域が1つのみであるときは、同様に測光領域選択手段▲2▼に進む。
【0050】
測光領域選択手段▲2▼においては、焦点検出領域選択の自動あるいは手動動作によって焦点検出領域が1個のみ決定しているので、この焦点検出領域に対応した測光領域が1つだけ無条件に選択される。
【0051】
以上のようにしてステップ#205又はステップ#206の各測光領域選択手段によって測光領域S0〜S4のうちいずれか1つが測光演算を行う上での重要な測光領域として確定される(ステップ#207)。
【0052】
次に、確定した測光領域に対し最も大きな重み付けを置いた測光演算を以下の方法で行う。測光演算式は、上記ステップ#207において最大の重み付けを置く測光領域が測光領域S0〜S4の中から1つ決定されることから、結果的に5つの演算式に分類することができる。
【0053】
ここでは、上記例に従って、測光領域S2が確定した場合を想定して説明し、他のS0、S1、S3、S4の小領域が確定した場合については、最終的な測光演算式のみを提示する。
【0054】
ステップ#207にて測光領域S2が確定すると、全測光領域S0〜S18は測光演算を行うために測光領域S2を中心とした同心円状にA,B,Cの3つのグループに大別される。まず、測光領域S2のみがAグループに、測光領域S2を取り囲む測光領域S0,S4,S9,S10がBグループに、そしてその他の測光領域S1,S3,S5〜S8,S11〜S18がCグループに設定される。次に、各測光領域の面積を考慮して上記A,B,Cの各グループの重み付けを行う。各測光領域の概略面積比は、測光センサの受光面積そのものであるので以下の通りになる。
【0055】
(S0,S1,S2,S3,S4):(S5,S6,S7,S8,S9,S10):(S11,S12,S13,S14):(S15,S16,S17,S18)=3:2:4:12
これより上記各グループの平均輝度:EA2,EB2,EC2は、以下のように求めることができる。
【0056】
Figure 0003912853
ここで、e0〜e18はそれぞれ測光領域S0〜S18に対応した測光出力(輝度)である。
【0057】
さらに、主被写体位置がAグループにあると考えられるため、Aを重視した重み付けをA:B:C=3:2:1とすることで、主被写体を重視した測光を行うことができる。
【0058】
以上のことより、主被写体を重視した測光値(露出値)を以下の式で得ることができる。
【0059】
E=(3EA+2EB+EC)/6 (単位:BV)…▲4▼
以上の▲1▼〜▲4▼の測光演算式と同様の式を用いれば、ステップ#207により測光領域S2以外のいずれが選択された場合でも測光値を求めることが可能であり、以下にその演算式を示す。またいずれの場合も、▲4▼式は共通である。
【0060】
測光領域S0が確定した場合
EA0=e0
EB0={3(e1+e2)+2(e5+e6)}/10
EC0={3(e3+e4)+2(e7+e8+e9+e10)+4(e11+e12+e13+e14)+12(e15+e16+e17+e18)}/78
測光領域S1が確定した場合
EA1=e1
EB1={3(e0+e3)+2(e7+e8)}/10
EC1={3(e2+e4)+2(e5+e6+e9+e10)+4(e11+e12+e13+e14)+12(e15+e16+e17+e18)}/78
測光領域S3が確定した場合
EA3=e3
EB3={3e1+4(e11+e12)}/11
EC3={3(e0+e2+e4)+2(e5+e6+e7+e8+e9+e10)+4(e13+e14)+12(e15+e16+e17+e18)}/77
測光領域S4が確定した場合
EA4=e4
EB4={3e2+4(e13+e14)}/11
EC4={3(e0+e1+e3)+2(e5+e6+e7+e8+e9+e10)+4(e11+e12)+12(e15+e16+e17+e18)}/77
また、仮にステップ#205の測光小領域選択手段▲1▼の輝度値比較において、|e1−Eav|=|e2−Eav |
という結果が得られた場合は、もともと輝度差の少ない撮影主被写体であると判断し、ステップ#202で得られた1つの焦点検出領域に対応した測光領域を選択する。つまり、図6の例では、測光領域S1が選択され上記式にて測光値が求められる。
【0061】
従って、上記▲1▼〜▲4▼式の演算を実行することで、主被写体の顔の輝度に重み付けを置いた測光演算値を得ることが可能となり、ステップ#114の撮影動作において、主被写体の顔の輝度に応じた適正露出を得ることができる。
【0062】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、主被写体に対応する測光領域として選択された複数の特定測光領域の中から、主被写体のうち撮影中心にしたい部分に対応する領域を各測光領域の輝度比較によって決定して、この測光領域に最大の重み付けをかけた測光演算を行うことができるので、主被写体のうち撮影中心部以外の部分がカメラに最も近い場合でも、この部分の輝度に左右されずに、しかも視線検出機能等を用いることなく、撮影中心部の輝度に応じた適正な露出を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態である一眼レフカメラの概略構成図である。
【図2】上記カメラの電気回路図である。
【図3】上記カメラのファインダー視野図である。
【図4】上記カメラの動作フローチャートである。
【図5】上記カメラの測光演算フローチャートである。
【図6】上記カメラの撮影構図例である。
【符号の説明】
1:撮影レンズ
6:焦点検出部
6f:イメージセンサ
7:ピント板
10:測光センサ
11:接眼レンズ
F0〜F4:焦点検出領域
S0〜S18:測光領域
100:CPU
102:測光回路
103:焦点検出回路

Claims (2)

  1. 複数の測光領域と複数の焦点検出領域とを有するカメラにおいて、
    前記複数の焦点検出領域の中から、焦点検出状態が所定の合焦範囲内にある複数の焦点検出領域を特定焦点検出領域として選択する焦点検出領域選択手段と、
    前記焦点検出領域選択手段により前記特定焦点検出領域が複数選択されたときに、前記複数の測光領域のうち選択された前記特定焦点検出領域に対応する複数の特定測光領域の各輝度と、前記複数の測光領域のうち選択された前記特定測光領域以外の他の測光領域の平均輝度とを比較し、この差が最も小さい前記特定測光領域を決定する測光領域決定手段と、
    前記測光領域決定手段によって決定された前記特定測光領域に対して、この特定測光領域以外の他の測光領域よりも大きな重み付けをかけて測光演算を行う演算手段と、を有することを特徴とするカメラ。
  2. 前記測光領域決定手段は、記焦点検出領域選択手段により前記特定焦点検出領域が複数選択されたときに、前記複数の特定測光領域の各輝度と、前記複数の測光領域の平均輝度とを比較し、この差が最も小さい前記特定測光領域を決定することを特徴とする請求項1に記載のカメラ。
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