JP4363367B2 - 転炉精錬方法 - Google Patents

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本発明は、転炉での脱炭吹錬時に発生するダストを、熱源不足を伴うことなく効率良く低減する転炉の精錬方法に関する。
転炉における脱炭吹錬時には上吹き酸素によって多量のダストが発生する。そのダストの発生機構としては、(a)バブルバーストに起因する機構および(b)ヒュ−ムの発生に起因する機構があり、ダストの発生量に占めるそれぞれの割合は、吹錬前半では(a)のバブルバーストに起因する割合が高く、また、吹錬後半では(b)のヒュームの発生に起因する割合が高くなるとされている(例えば、非特許文献1)。
上記(a)のバブルバーストに起因して発生するダストは、上吹き酸素が溶銑浴面へ衝突する際に発生する多量のスピッティング(溶鉄飛沫の噴出)粒子中の炭素が雰囲気中の酸素ガスや炭酸ガスと反応して、さらに微細な溶鉄または酸化鉄の飛沫となり、転炉排気ガスの吸引時にダストとして回収されるものである。また、上記(b)のヒュームに起因するダストは、上吹き酸素が溶鉄浴面に衝突することにより形成される火点と称する2000℃以上の高温場から発生するヒューム、すなわち鉄の蒸気が転炉排気ガスの吸引時にダストとして回収されるものである。
バブルバーストに起因するダストの低減を図る方法の一例が特許文献1に開示されている。同文献には、上吹ランスに同心状に設置した複数個の環状ガス噴出ノズルの軸心面が互いになす角度、径、および配置を適正化することにより、ランスから噴出するガスジェットを円周方向および半径方向に平滑化する吹錬用上吹きランスが開示されている。このランスを使用することにより転炉内の溶鉄から発生するスプラッシュを低減し、スピッティングを含むスプラッシュがバブルバーストして発生するダストを低減できるとしている。
また、ヒュームに起因するダストの低減を図る方法の一例が特許文献2に開示されている。同文献では、溶鋼中の炭素濃度が1%以下となる吹錬末期に上吹き酸素に水を添加してスプレー状として鋼浴に吹き付けることによってダストロスを低減できるとしている。
さらに、特許文献3には、転炉吹錬用上吹きランスから、気体酸素と液体酸素とを予め混合させておいた混合物を溶鋼表面に吹き付ける上底吹き転炉吹錬方法が開示されており、火点を冷却することにより、ヒュームに起因するダストロスを低減できるとしている。
そして、非特許文献2には、火点を冷却することによりヒュームに起因するダストを低減する方法として、上吹きランスから酸素ガスとともにCO2ガスを吹き付ける方法が記載されている。同文献では、外孔よりO2ガスを吹込み、内孔より火点にCO2ガスを吹き込むことにより、ヒュームに起因するダストロスを低減できたとされている。
以上のとおり、ヒュームの発生に起因するダストの低減方法として、火点の冷却が有効であることは公知である。しかしながら、前記特許文献2にされた方法では、吹錬末期に発生するヒュームに起因するダストしか低減できず、吹錬中期にも相当量発生しているヒュームに起因するダストを低減することはできない。また、高温の炉内に水を吹き付ける方法は、水蒸気爆発を起こす危険性があり、好ましくない。
特許文献3に開示された方法では、高温の炉内に液体酸素を供給するための大掛りな設備が必要となるため、設備費が高くなる。さらに、液体酸素が高温の炉内に添加される際に、急激に蒸発および体積膨張して爆発的なスロッピング(炉内スラグが炉内ガスによって炉外へ噴出)などを発生するおそれもある。
非特許文献2に開示された、火点にCO2ガスを吹き付ける方法では、O2ガスとCO2ガスを別々のノズルから噴出させ、噴出後にそれぞれのガスジェットを混合させる方式を採用している。そのため、O2ガスとCO2ガスが完全には混合しきれず、したがって、CO2ガスの一部は火点まで到達しないことから、CO2ガスによる火点冷却の効果が充分には得られないおそれがある。
上述のとおり、火点の冷却は、火点で発生するヒュームに起因するダストの低減に有効であるが、この方法には、上記とは別に根本的な問題がある。すなわち、通常の吹錬においては添加しない火点冷却剤を添加することにより、熱源不足を招き、転炉吹錬において冷材となるスクラップの配合量を低減せざるを得なくなり、したがって、増産が困難になるという問題である。
特開平9−256022号公報(特許請求の範囲および段落[0025]) 特開平4−333508号公報(特許請求の範囲、段落[0004]および[0011]) 特開平8−199220号公報(特許請求の範囲、段落[0014]および[0047]) 特開昭58−19423号公報(特許請求の範囲および2頁右上欄12行〜左下欄3行) 特開昭56−9311号公報(特許請求の範囲および2頁右上欄8〜16行) 特開昭58−193309号公報(特許請求の範囲、2頁左上欄5〜11行および4頁左上欄1〜12行) 特開昭58−207314号公報(特許請求の範囲および2頁左下欄7〜18行) 平居正純、辻野良二、大野剛正、石渡信之、井下 力:鉄と鋼、74(1988)、p1954〜1961 興梠昌平、松尾 亨、増田誠一:鉄と鋼、71(1985)、S986
前記のとおり、転炉吹錬における従来のダスト低減方法には下記の問題が残されている。すなわち、(a)水、液体酸素、CO2ガスなどの吹き付けによる火点冷却により、ヒューム発生に起因するダスト低減は可能であるものの、吹錬中期でのダスト低減が困難であり、また、水蒸気爆発や爆発的スロッピングのおそれも存在し、さらに、CO2ガスが火点まで完全に到達しないことに起因して冷却が不完全となる場合がある。(b)吹錬のための熱源不足から、スクラップの配合量を低減せざるを得なくなり、増産が困難となる。
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、その課題は、転炉吹錬において、極力、熱源不足を生じさせずに、ヒュームの発生に起因するダストを効率良く低減することのできる転炉精錬方法を提供することにある。
本発明者らは、上述の課題を解決するために、従来の問題点を踏まえて、ダストを効率良く低減できる転炉精錬方法の研究開発を進め、下記の(a)〜(d)の知見を得て、本発明を完成させた。
(a)転炉吹錬における熱源不足を生じさせずに、ヒュームの発生に起因するダストを低減するためには、CaO含有物として、CaCO3含有率が20質量%以下の生石灰粉を、またはMgO含有物として、MgOまたは/およびMgCO3粉を、それぞれ上吹き酸素とともに溶鉄浴面に吹き付けることが有効である。
(b)上記(a)の生石灰粉の吹き付けに際しては、生石灰粉の吹き付け速度(kg/min/t)と酸素ガスの吹き付け速度(kg/min/t)との比の値を0.15〜1.1の範囲にすると、火点表層部に形成されるFeO−CaO系溶融スラグの流動性が、溶鉄が剥き出しにならない範囲に保たれ、溶鉄から発生するダストの低減効果が大きくなるので好ましい。
(c)上記(a)の生石灰粉中の粒径1μm未満の比率は、生石灰粉が集塵機に吸引されずに火点に到達するようにするために40質量%以下とすることが好ましく、また、粒径が500μmを超える比率は、スラグ中のCaOの滓化を促進させる上で、20質量%以下とすることが好ましい。
(d)上吹き酸素ガスジェットによる火点面積Aと溶鋼浴表面積Sとの比、(A/S)の値は0.5×10-3以上1.5×10-3以下とするのが好ましい。同値が0.5×10-3未満では、スピッティング量が増加して地金付着量が増大するとともに、バブルバーストに起因するダスト量の増加によりダストの低減効率が低下する。また、同値が1.5×10-3を超えて大きくなると、生石灰粉が火点全体を被覆できなくなり、ヒューム発生量の増大によりダスト低減効率が低下する。
本発明は、上記の知見に基づいて完成されたものであり、その要旨は、下記の(1)〜(3)に示される転炉精錬方法にある。
(1)上底吹き機能を有する転炉を用いた脱炭吹錬において、鉄浴面に上吹き酸素ガスとともにCaCO3含有率が20質量%以下の生石灰粉を吹き付けることによりダスト発生量を低減する転炉精錬方法であって、
下記の(1)〜(3)式により求められる火点面積Aと鉄浴表面積Sとの比、(A/S)の値を0.5×10 -3 以上1.5×10 -3 以下とすることを特徴とする転炉精錬方法。
A=π×{(R−r)/2} 2 ・・・・(1)
ここで、
R=H×tan(α+10) ・・・・(2)
r=H×tan(α−10) ・・・・(3)
ただし、Aは火点面積(m 2 )、Hはランス高さ(m)、そしてαはノズル傾斜角(度)をそれぞれ表す。
(2)前記生石灰粉の吹き付け速度(kg/min)と酸素ガス吹き付け速度(kg/min)との比の値を0.15〜1.1とすることを特徴とする前記(1)に記載の転炉精錬方法。
(3)前記生石灰粉の粒径分布が、粒径が1μm未満の比率が40質量%以下であり、且つ、粒径が500μmを超える比率が20質量%以下であることを特徴とする前記(1)または(2)に記載の転炉精錬方法。
以下の説明において、特に断らない限り、「%」は「質量%」を意味する。
本発明によれば、上底吹き機能を有する転炉を用いた脱炭吹錬において、鉄浴面に上吹き酸素ガスとともにCaCO3含有率が20%以下の生石灰粉を吹き付けることにより、熱源不足を生じさせることなく、転炉精錬におけるダストの発生量を大幅に低減できる。したがって、本発明の方法は、ダストロスを低減し、且つ、スクラップの多配合による増産をも可能とする転炉精錬方法として、製鋼分野に大きく貢献できる。
本発明の方法は、前記のとおり、上底吹き機能を有する転炉を用いた脱炭吹錬において、上吹き酸素ガスとともにCaCO3含有率が20%以下の生石灰粉を吹き付けることにより、熱源不足を生じさせることなく、ダスト発生量を低減できる転炉精錬方法である。以下に本発明の方法について、さらに詳細に説明する。
(1)発明の基礎となる技術的思想
転炉吹錬では、塊フラックスとしてCaO含有物質やMgO含有物質が用いられる。そこで、CaO含有物質やMgO含有物質を粉体として、酸素ガスとともに上吹きにより火点に吹き付ける方法を想到した。但し、上吹き転炉吹錬において、上吹き酸素とともにCaO含有粉体を溶銑に吹き付ける方法は、LD−AC法として広く知られており、これを上底吹き転炉に適用した例としては、特許文献4、特許文献5、特許文献6、特許文献7に開示された方法などが公知である。
しかしながら、特許文献4〜7に開示された方法のほとんどが、脱燐効率の向上を目的としたものであり、特許文献6に開示された方法を除いて、いずれもヒュームの発生に起因するダストを低減するための適正操業条件については何ら言及されていない。その特許文献6では、CaCO3粉を上吹きしてヒュームダストを低減する旨が記載されているが、CaOの使用分を冷却能の高いCaCO3により置換すると、通常は、転炉吹錬時において熱源不足を生じる。
そこで、転炉吹錬において、極力熱源不足を生じさせないために、通常、吹錬で塊フラックスとして添加されている物質とほぼ同様な成分組成を有する物質を用いることにした。すなわち、CaO含有物質の場合には、CaCO3含有率が20%以下の生石灰粉、つまり、転炉吹錬において通常使用されている塊状生石灰と同程度の焼成度の生石灰粉を、また、MgO含有物質の場合には、MgOまたはMgCO3粉(但し、MgCO3は、ドロマイト(CaMg(CO32)として、通常、吹錬で添加されるMgCO3量以下)を、それぞれ使用する。
また、O2ガスと上記粉体を上吹きランスの同一ノズルから噴出させることにより、粉体を高い効率で火点に吹き付けることが可能となり、その結果、ダストの低減効率も高めることができる。
当初、上述の粉体を単に上吹きして火点を冷却するだけでは、ヒュームに起因するダストを大幅に低減させるのは難しいとの懸念もあり、例えば、冷却能の高いCaCO3粉を上吹きする場合よりも、ヒュームに起因するダストをさらに低減するのは困難と考えられた。しかし、CaCO3含有率が20%以下の生石灰粉を後述する所定の条件で上吹きしたところ、その生石灰粉と同質量の石灰石粉(CaCO3粉)を上吹きした場合と同程度にまで、ヒュームに起因するダスト量を低減することができた。
さらに詳細に検討した結果、溶鋼1t当たりの生石灰粉の吹き付け速度(kg/min/t)と同酸素ガス吹付け速度(kg/min/t)との比(以下、「CaO/O」とも略記する)の値をある範囲内に調整した場合に、ヒュームの発生に起因するダスト量を大幅に低減できることが判明した。
上記の検討結果から、ヒュームに起因するダスト発生量の低減は、下記の機構によると推察された。
1)O2ガスのみを上吹きする場合は、火点表層部にはFeO溶融スラグ層が生成されるが、このスラグは低融点であることから流動性が極めて高く、また、FeO活量が高いので、下記(4)式により示されるとおり、溶鋼中の炭素と容易に反応し、FeOは火点において高い割合で還元される。
FeO(L)+[C]=[Fe]+CO(g) ・・・・(4)
ここで、FeO(L)は溶融FeOスラグ、[C]は溶鉄中のC、そして[Fe]は溶鉄を表す。
2)上記(4)式で示される反応が起きると、火点表層部にて生成したFeO溶融スラグ層が還元反応により生成したCOガスによって分断され、火点表層部において溶鋼が剥き出しとなって、気相と直接接触する頻度が高くなり、剥き出しになった溶鋼からヒュームダストが多量に発生する。
3)これに対し、好ましいCaO/Oの値の条件下で生石灰粉を火点に吹き付けると、火点表層部にFeO−CaO系溶融スラグ層が形成され、そのスラグ層は上記FeOスラグ層よりも流動性がやや低下し、スラグ層厚みが増加し、しかもFeO活量が低い。
4)したがって、FeO−CaO系スラグ中のFeOが火点において溶鋼中[C]によって還元される割合は低下し、また、スラグ層の厚みも増加しているため、上記2)のように火点において溶鋼が剥き出しになる頻度は著しく低下する。
5)上記4)のように溶鋼が剥き出しになる頻度が低下する結果、火点において剥き出しになった溶鋼からのヒュームの発生に起因するダストの発生量は大幅に低下する。
6)これに対して、CaCO3の粉を上吹きした場合においても、火点においてFeO−CaO系スラグが形成されるが、その後に火点に上吹きされるCaCO3が下記(5)式にて示される分解反応により爆裂し、火点表層部のFeO−CaO系スラグ層を分断する。
CaCO3(s)=CaO(s)+CO2(g) ・・・・(5)
7)上記6)にて示される反応により火点表層部のFeO−CaO系スラグ層が分断される結果、生石灰粉の上吹きの場合に比べて、火点において溶鋼が剥き出しになる頻度が増加する。
8)上記(5)式で示される反応は、大きな吸熱反応であることから、火点の冷却効果は大きいが、これが上記7)によるヒューム発生の増加と相殺して、結果的にはヒュームに起因するダスト量の低減効果は、生石灰粉の上吹き時と同程度までにしかなかった。
9)一方、CaCO3の粉を上吹きした場合には、上記8)にて述べた理由により、転炉吹錬時において熱源不足を生じる。
10)以上に述べた結果から、適正なCaCO3含有率を有する生石灰粉を、好ましい範囲のCaO/Oの値のもとで酸素ガスとともに火点に吹き付けた場合に、火点表層部に形成されるFeO−CaO系溶融スラグの流動性は、溶鋼が剥き出しにならない好ましい範囲に保たれ、これが火点からのヒュームに起因するダストの発生を効果的に抑制する。
上記のダスト低減機構によれば、生石灰粉の上吹き条件に適正範囲および好ましい範囲が存在する理由が理解できる。
すなわち、火点表層部に生成させたFeO−CaO系は適度な流動性(すなわち、適度な融点)を有することが好ましい。スラグ中のCaO含有率が低く、その流動性が高すぎるとスラグ厚さが薄くなり、しかも、FeOが溶鋼中[C]と容易に反応して火点において溶鋼が剥き出しになる頻度が高くなり、ヒュームダストの発生量が増加する。
逆に、スラグ中のCaO含有率が高く、スラグの流動性が低すぎると、激しい攪乱状態にある火点表面をスラグにより完全に被覆することができなくなり、火点において溶鋼が剥き出しになる頻度が高くなる。その結果、ヒュームダスト発生量が増加するのである。
(2)発明の構成要件の限定理由および好ましい範囲
以下に、本発明の構成要件および数値限定の範囲を前記のとおり規定した理由、ならびに好ましい範囲について、試験転炉を用いた下記の試験結果に基づいて説明する。
炉内径1mの円筒型の試験転炉に約1300℃の脱燐銑([C]:4.1%、[Si]<0.05%、[Mn]:0.25%、[P]:0.02%:ここで、[ ]は溶銑中の成分を表し、以下、同様に表記する。)2トン(t)を装入した後、スクラップ200kgと生石灰0〜42kgを添加し、その後、珪石4.4kg、橄欖岩(SiO2:約42%、MgO:約42%)17kgを上置添加した。その後、上吹ランス((1)ノズル内径13mm、単孔、ストレート形状のノズル、または(2)ノズル内径6.6mm、4孔、ノズル傾斜角15度、ストレート形状のいずれかを使用)からO2ガスと生石灰(転炉吹錬で通常使用される塊生石灰と同程度の焼成度のCaCO3含有率が20%以下の生石灰粉)0〜42kgを溶銑に吹き付けた。
上吹きO2ガス流量は5.2Nm3/minで一定とし、ランス高さを変更することにより、A(火点面積)/S(鋼浴表面積)の値を適宜変更し、また、CaO粉の上吹き速度(kg/min)、CaO粉の上吹き開始時期、および最大粒径2mmのCaO粉の粒径分布(1μm未満の比率および500μm超の比率)を適宜変更した。各試験の吹錬時間は約21分であった。底吹きノズルからはArガスを0.5Nm3/minの流量で溶鋼中へ吹き込んだ。排気ガス集塵機に設置したサンプラーにより、全吹錬期間中のダストを採取した。
試験結果を表1に示した。以下、表1の結果に基づいて、数値限定の理由などを説明する。
Figure 0004363367
(2)−1 生石灰粉の吹付け速度(kg/min/t)とO2ガスの吹付け速度(kg/min/t)との比:CaO/O
前記表1の結果に基づいて、生石灰粉吹き付け速度と酸素吹き付け速度との比(CaO/O)の値とダスト発生量指数(DI)との関係を整理し、図1に示した。
表1および図1の結果によれば、CaO/Oの値が0.15〜1.1の範囲にある場合にダスト発生指数は0.8以下となり、好ましいことがわかる。その理由は、下記のとおりである。
すなわち、CaO/Oの値が0.15未満では、生石灰粉の吹き付けによって火点表層部に形成されるFeO−CaO系溶融スラグ層中のCaO含有率が低く、スラグの流動性が高まった。そのため、火点において前述の(4)式で示される脱炭反応が生じた際に、火点表層部において溶鋼が剥き出しになる頻度が高くなり、その結果、ダストの低減効果が発揮されなかったのである。
一方、CaO/Oの値が1.1を超えて高くなっても、ダストの低減効果は弱まり、ダスト発生量指数DIで0.8以下の目標値を達成できなかった。この理由としては以下のように考えられる。
すなわち、CaO/Oの値が1.1を超えて高くなると、生石灰粉の吹き付けによって火点表層部に形成されるFeO−CaO系溶融スラグ層中のCaO含有率が高くなり、スラグの流動性が低下しすぎる。その結果、強い攪乱の起きている火点表面をスラグにより完全に被覆することができなくなり、火点において溶鋼が剥き出しになる頻度が高くなって、ヒュームに起因するダストの発生量が増加した。
さらに、生石灰粉の吹き付け量が多くなってスピッティング量が増加し、多量のスピッティングがバブルバーストしてダスト量が増大したことから、生石灰粉の吹き付けによるヒューム起因ダストの低減効果が相殺されたことも影響している。
なお、CaO/Oの値が1.1を超えて高くなると、吹錬後のスラグ中に未滓化のCaO成分が急増し、転炉スラグを路盤材として再利用する場合に、蒸気エージングに長時間を要するという問題が生じる。
(2)−2 生石灰粉の吹き付け時期
生石灰粉の吹き付け開始時までの時間を全吹錬時間で除して指標化した生石灰粉の吹き付け開始時期とダスト発生量指数(DI)との関係を図2に示した。生石灰粉吹き付け開始時期は、0.2〜0.3とすることが好ましい。その理由は下記のとおりである。
吹錬開始から0.2の時期までにCaO粉を吹き付けても、ダスト低減効果はほとんど享受できなかった。この期間は、全ダスト発生量に占めるバブルバースト起因のダストの発生比率が高いため、生石灰粉の吹きつけによる火点冷却に基づくヒューム起因のダスト低減効果がほとんど発揮されなかったためである。むしろ、生石灰粉の吹き付けによって配管やランスノズルが磨耗するため、ダスト低減効果を享受できないこの期間には、生石灰粉を吹き付けない方が設備寿命を向上させる観点から好ましい。
一方、生石灰粉の吹き付け開始時期を0.3よりも遅らせた場合には、生石灰粉の吹き付け開始までの期間に発生するヒューム起因のダストを全く抑制することができなくなったため、ダスト低減効果が悪化する結果となった。
(2)−3 生石灰粉の粒径分布
図3は、生石灰粉の粒径分布とダスト発生量との関係を示す図である。生石灰粉の粒径分布は、粒径1μm未満の比率が40%以下、且つ、粒径500μmを超える比率が20%以下の場合に、ダスト発生量指数が0.8以下となるので好ましい。その理由は、下記に示すとおりである。
粒径1μm未満の比率が40%を超えて多くなると、生石灰粉が火点に到達する以前に集塵機に吸引されて生石灰粉の飛散ロス量が増大し、その結果、ダスト量の低減効果が減殺された。
一方、粒径500μm超えの比率が20%を超えて高い場合に、ダスト低減効率が低下した理由は以下のように考えられる。すなわち、粒径の大きな生石灰粉が火点において溶融しきれず、火点表層部に形成されるFeO−CaO系溶融スラグ層中のCaO含有率が低下したことから、スラグの流動性が高くなり、火点において前述の(4)式で示される脱炭反応が起きた際に、火点表層部において溶鋼が剥き出しになる頻度が高くなり、その結果、ダストの低減効果が発揮されなかったためである。
なお、粒径500μmを超える比率が20%を超えると、スラグ中の未滓化CaOの含有率が増加したことから、上記の機構は妥当と考えられる。
また、生石灰粉の最大粒径は2mm以下とすることが好ましい。最大粒径が2mmを超えると、CaO粉を輸送するための配管の磨耗速度が急激に上昇するからである。
(2)−4 上吹き酸素ガスジェットによる火点面積(A)と鋼浴表面積(S)との比:A/S
(a)火点面積(A)の算出方法
火点面積の算出方法を説明するための図4に基づき、下記の1)〜3)に示す前提のもとに、火点面積を算出する。
1)上吹きしたO2ガスジェットはノズル傾斜角αに沿って直進する。
2)O2ガスジェットの形状は、ノズル中心軸からジェットの広がり半角10度で広がるコーン形状である。
3)粉体の上吹きにラバールランスを用いた場合にも超音速コア部は考慮せず、O2ガスジェットはノズル出口から上記広がり半角10度でコーン形状に広がる。
4)鉄浴表面の形状は水平面形状が維持される。
ランス直下の鉄浴表面の位置P点から火点までの最短距離rを下記(3)式により計算する。但し、α<10の場合は、r<0として計算する。
r=H×tan(α−10) ・・・・(3)
ランス直下の鉄浴表面の位置P点から火点までの最長距離Rを下記(2)式により計算する。
R=H×tan(α+10) ・・・・(2)
火点直径a(=R−r)から、火点面積Aを下記(1)式により計算する。
A=π×{(R−r)/2}2 ・・・・(1)
なお、火点は真円形ではないが、火点面積の相対値を表す指標として上記(1)式による計算値を用いた。また、多孔ランスを用いる場合には、各ノズルから噴出されるジェットによって形成される火点の面積の総和をAとする。
(b)A/Sの値の好ましい範囲
図5は、火点面積と溶鉄浴表面積との比(A/S)の値とダスト発生量指数(DI)との関係を示す図である。A/Sの値が0.5×10-3〜1.5×10-3の範囲の場合にダスト発生量指数は0.8以下となることから、A/Sの値は上記範囲に調整することが好ましい。その理由は下記のとおりである。
すなわち、A/Sの値が0.5×10-3未満の場合には、上吹きO2ジェットの動圧(鋼浴面にO2ジェットが衝突する際の圧力)が大きく、スピッティング量が増大してランスや炉口付近への地金付着量が増大するほか、スピッティングに起因するバブルバーストダストが増加することから、ダストの低減効率が悪化する。
一方、A/Sの値が1.5×10-3を超えて高くなると、火点面積のうち、生石灰粉により被覆することのできる面積比率が減少するため、ヒュームに起因するダストの低減効率が低下する。これは、O2ガスジェットの広がり半角が約10度であるのに対して、生石灰粉によるジェットの広がり半角が上記の約10度よりも小さくなることによる。ヒュームに起因するダスト量は、火点面積(A)の絶対値が大きいほど増加するので、火点面積(A)に対する生石灰粉の着地面積の比率(火点における生石灰粉の分布面積比率)が同一であっても、火点面積(A)の絶対値が増加すると、生石灰粉により被覆できない火点部分の面積が増加し、したがって、ヒュームに起因するダストの低減効率が低下する。
(2)−5 他の吹き付け用粉体
上吹き酸素とともに吹き付ける粉体としては、上述の生石灰粉の他に、MgO粉および/またはMgCO3粉を用いることができる。これらの粉体吹き付けによるヒューム起因ダストの低減効果については、実施例にて後述する。
本発明の転炉精錬方法の効果を確認するため、下記に示す吹錬試験を行い、その結果を評価した。
(比較例1)
試験転炉(炉内径1mの円筒型炉)に約1300℃の脱燐銑([C]:4.1%、[Si]<0.05%、[Mn]:0.25%、[P]:0.02%)2tを装入した後、スクラップ200kg、生石灰42kg、珪石4.4kgおよび橄欖岩(SiO2:約42%、MgO:約42%)17kgを上置添加した。その後、O2ガスを上吹きランス(ノズル内径13mm、単孔、ストレート形状のノズル)から溶銑に吹き付けた。上吹きO2ガス流量は5.2Nm3/min、ランス高さは0.9mでそれぞれ一定とし、約21分間吹錬した。
この試験における火点面積(A)/鋼浴表面積(S)の値は、1.0×10-3である。底吹きノズルからはArガスを0.5Nm3/minの流量で溶鋼中に吹き込んだ。排気ガス集塵機に設置したサンプラーにより、全吹錬期間のダストを採取した。終点[C]含有率は約0.04%、終点温度は1675℃であった。この試験において採取したダスト量を1として基準化し、各試験におけるダスト発生量をダスト発生量指数DIにより表示した。
(比較例2)
試験転炉(炉内径1mの円筒型炉)に約1300℃の脱燐銑([C]:4.1%、[Si]<0.05%、[Mn]:0.25%、[P]:0.02%)2tを装入した後、スクラップ200kgおよび生石灰18.5kgを添加した後、珪石4.4kg、橄欖岩(SiO2:約42%、MgO:約42%)17kgを上置添加した。その後、上吹ランス(ノズル内径13mm、単孔、ストレート形状のノズル)からO2ガスとCaCO3粉42kgを溶銑に吹き付けた。上吹きO2ガス流量は5.2Nm3/minで一定とし、A/Sの値を1×10-3、CaCO3粉の吹き付け速度を3kg/min(CaCO3/O=0.41)とした。また、CaCO3粉は、最大粒径1mmであり、粒径分布は1μm未満の比率が20%、且つ、500μm超が5%のものを用いた。
吹錬時間は約21分であり、CaCO3粉の上吹きは、吹錬開始後4.5分から18.5分まで実施した。底吹きノズルからはArガスを0.5Nm3/minの流量で溶鋼中に吹き込んだ。排気ガス集塵機に設置したサンプラーにより、全吹錬期間における発生ダストを採取した。終点[C]含有率は約0.04%であり、終点温度は1645℃と低かった。この温度低下は、CaOよりもCaCO3の方が冷却能が高いことなどによるものであり、これによる熱源不足が問題である。但し、ダスト発生量指数DIは0.6と低かった。
(実施例1)
試験転炉(炉内径1mの円筒型炉)に約1300℃の脱燐銑([C]:4.1%、[Si]<0.05%、[Mn]:0.25%、[P]:0.02%)2tを装入した後、スクラップ200kgおよび生石灰0〜42kgを添加した後、珪石4.4kg、橄欖岩(SiO2:約42%、MgO:約42%)17kgを上置添加した。その後、上吹ランス((1)ノズル内径13mm、単孔、ストレート形状のノズル、または(2)ノズル内径6.6mm、4孔、ノズル傾斜角15度、ストレート形状のノズルのいずれかを使用)からO2ガスおよび生石灰粉(転炉吹錬で通常使用されている塊生石灰と同程度の焼成度のCaCO3含有率が20%以下の生石灰粉)0〜42kgを溶銑に吹き付けた。
上吹きO2ガス流量は5.2Nm3/minで一定とし、ランス高さを変更することにより、A/Sの値を適宜変更し、また、CaO粉の上吹き速度(kg/min)、CaO粉の上吹き開始時期、および最大径2mmのCaO粉の粒径分布(1μm未満の比率および500μm超の比率)を適宜変更した。各試験における吹錬時間は約21分であった。底吹きノズルからはArガスを0.5Nm3/minの流量で溶鋼中に吹き込んだ。排気ガス集塵機に設置したサンプラーを使用して、全吹錬期間におけるダストを採取した。試験結果を前記表1に試験番号1〜25として示した。このうち、試験番号21および25は参考例である。
(実施例2)
実施例1と同一条件で試験転炉に脱燐銑2tを装入した後、スクラップを添加し、珪石4.4kgおよび橄欖岩(実施例1で使用したものと同一物)で17kgを上置添加した。その後、上吹きランス(ノズル内径13mm、単孔、ストレート形状のノズル)からO2ガスを吹き付け、吹錬開始後5分から19分までは、O2ガスおよび生石灰粉(実施例1で用いた生石灰粉と同一物)42kgを溶銑に吹き付け、吹錬開始後19分以降は、O2ガスのみを吹き付けた。
上吹きO2ガス流量は5.2Nm3/minで一定とし、A/Sの値を1×10-3、CaO粉の上吹き速度を3kg/min(CaO/O=0.41)とした。なお、CaO粉は、最大粒径が2mmであり、1μm未満の比率が20%、且つ、500μm超の比率が10%の粒径分布のものを用いた。吹錬時間は約21分であった。底吹ノズルからはArガスを0.5Nm3/minの流量で溶鋼中に吹き込んだ。
排気ガス集塵機に設置したサンプラーにより、全吹錬期間におけるダストを採取した。終点[C]含有率は約0.04%、終点温度は1673℃となり、塊生石灰を添加する通常の転炉吹錬の場合と同程度の脱炭および昇温結果が得られた。このように、熱源不足を生じることなく、しかも、ダスト発生量指数DIは0.6と低い値が達成された。
(実施例3)
実施例1で使用したのと同じ試験転炉に約1200℃の脱燐銑([C]:4.5%、[Si]:0.2%、[Mn]:0.30%、[P]:0.10%)2tを装入した後、スクラップ200kgを添加し、橄欖岩(実施例1で使用したものと同一物)17kgを上置添加した。その後、上吹きランス(ノズル内径13mm、単孔、ストレート形状のノズル)からO2ガスを吹き付け、吹錬開始後5分から19分までは、O2ガスおよび生石灰粉(実施例1で使用した生石灰分と同一物)42kgを溶銑に吹き付け、19分以降は、O2ガスのみを吹き付けた。
上吹きO2ガス流量は5.2Nm3/minで一定とし、A/Sの値を1×10-3、CaO粉の上吹き速度を3kg/min(CaO/O=0.41)とした。CaO粉は、最大粒径が2mmであって、1μm未満の比率が20%、且つ、500μm超の比率が10%の粒径分布のものを使用した。吹錬時間は約23分であった。底吹ノズルからはArガスを0.5Nm3/minの流量で溶鋼中に吹き込んだ。
排気ガス集塵機に設置したサンプラーにより、全吹錬期間中におけるダストを採取した。ダスト発生量指数DIは0.6であり、良好なダスト低減効果が得られた。
参考例
実施例1と同一条件で試験転炉に脱燐銑2tを装入した後、スクラップ200kgを添加後、塊生石灰42kgおよび珪石11.5kgを上置添加した。その後、上吹きランス(ノズル内径13mm、単孔、ストレート形状のノズル)からO2ガスを吹き付け、吹錬開始後10分から20分までは、O2ガスおよびMgO粉7.5kgを溶銑に吹き付け、20分以降は、O2ガスのみを吹き付けた。
上吹きO2ガス流量は5.2Nm3/minで一定とし、A/Sの値を1×10-3、MgO粉の上吹き速度を0.75kg/min(MgO/O=0.1)とした。MgO粉は、最大粒径が1mmであって、1μm未満の比率が20%、且つ、500μm超の比率が2%の粒径分布のものを用いた。吹錬時間は約21分であった。底吹ノズルからはArガスを0.5Nm3/minの流量にて溶鋼中に吹き込んだ。
排気ガス集塵機に設置したサンプラーを使用して、全吹錬期間中のダストを採取した。終点[C]含有率は約0.04%、終点温度は1674℃となり、塊生石灰を添加する通常の転炉吹錬の場合と同程度の脱炭および昇温効果が得られた。上述のとおり、熱源不足を生じることなく、しかもダスト発生量指数DIも0.8と低い値が得られた。
本発明によれば、上底吹き機能を有する転炉を用いた脱炭吹錬において、鉄浴面に上吹き酸素とともにCaCO3含有率が20質量%以下の生石灰粉を吹き付けることにより、または、MgOもしくは/およびMgCO3粉を吹き付けることにより、熱源不足を生じることなく、転炉精錬におけるダストの発生量を大幅に低減できる。したがって、本発明の方法は、増産を要求される製鋼分野において、ダストロスを低減し、且つ、スクラップの多配合による生産量増加を可能とする転炉精錬方法として広範に適用できる。
生石灰粉吹き付け速度と酸素吹き付け速度との比(CaO/O)の値とダスト発生量指数(DI)との関係を示す図である。 生石灰粉の吹き付け開始時期とダスト発生量指数(DI)との関係を示す図である。 生石灰粉の粒径分布とダスト発生量との関係を示す図である。 火点面積の算出方法を説明するための図である。 火点面積と溶鉄浴表面積との比(A/S)の値とダスト発生量指数(DI)との関係を示す図である。

Claims (3)

  1. 上底吹き機能を有する転炉を用いた脱炭吹錬において、鉄浴面に上吹き酸素ガスとともにCaCO3含有率が20質量%以下の生石灰粉を吹き付けることによりダスト発生量を低減する転炉精錬方法であって、
    下記の(1)〜(3)式により求められる火点面積Aと鉄浴表面積Sとの比、(A/S)の値を0.5×10 -3 以上1.5×10 -3 以下とすることを特徴とする転炉精錬方法。
    A=π×{(R−r)/2} 2 ・・・・(1)
    ここで、
    R=H×tan(α+10) ・・・・(2)
    r=H×tan(α−10) ・・・・(3)
    ただし、Aは火点面積(m 2 )、Hはランス高さ(m)、そしてαはノズル傾斜角(度)をそれぞれ表す。
  2. 前記生石灰粉の吹き付け速度(kg/min)と酸素ガス吹き付け速度(kg/min)との比の値を0.15〜1.1とすることを特徴とする請求項1に記載の転炉精錬方法。
  3. 前記生石灰粉の粒径分布が、粒径が1μm未満の比率が40質量%以下であり、且つ、粒径が500μmを超える比率が20質量%以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の転炉精錬方法。
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