JP4363014B2 - 光走査装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光走査装置及び画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、レーザービームプリンタやデジタル複写機等の画像形成装置では、画像形成の高速化、高密度化にともない、光偏向器であるポリゴンミラー(回転多面鏡)の反射面より大きい主走査方向幅を持つ光束を入射し、反射面の大きさを低減した上で、反射面の面数を増やして走査するいわゆるオーバーフィルド光学系が実現されている。しかしながら、オーバーフィルド光学系を採用した走査光学系では、被走査面の位置に応じ、ガウシアン分布に代表される光ビームの強度分布の異なる部分を用いて走査するため、たとえば、主走査線の中央部では強度が高く端部では強度が低い等、光量分布均一性が損なわれるという問題がある。
【0003】
これに対し、特許文献1では、走査方向と交差する方向での幅が走査方向に変化する開口を用いて被走査面上の光量不均一を補正することを提案している。
【0004】
図13及び図14には、特許文献1に記載されている光走査装置の構成および原理が示されている。この光走査装置では、光源12から射出された光ビームはコリメータレンズ14により集光され、ポリゴンミラー26の回転方向と直交する方向の幅が変化する開口17を通り、拡大光学素子18、ポリゴンミラー26、走査光学系24、折り返しミラー30を経た後、被走査面32上へ結像される。
【0005】
この際、図14に示すように、ガウシアン分布をもつ光ビームは、副走査方向に対応する方向の幅が変化する開口17によって、ピークの異なるガウス分布の組み合わされた強度分布をもつ光ビームと同等な状態となる。そして、このようにして強度分布が変換された光ビームの一部が、ポリゴンミラー26の反射面28によって反射され被走査媒体上に結像される。これにより、被走査媒体上の異なる位置の結像スポットの光量は略同じとなり、図15に示すように一様な光量分布が形成される。
【0006】
このように、特許文献1に記載された構成では、オーバーフィルド光学系に起因する光量一様性の悪化、特に、光軸から離れた位置(軸外)での照度低下による光量一様性悪化を補正可能であるという効果がある、しかしその反面、被走査面上における光量分布変化に対する感度が低くなるという問題が生じる。例えば、レーザービームが非対称な光量プロファイルを持っている場合、光量一様性を確保するために回転多面鏡へ入射する光ビームのアライメントや開口部の走査方向位置を調整することがあるが、このようは調整時に大きな調整量が必要となる。このため、設計上の光路からずれた位置に光路が位置することとなり、結果的に被走査面上でのビーム径が大きくなったり、ビーム径均一性がくずれるという問題がある。
【0007】
一方、特許文献2には、オーバーフィルド光学系を用いた光走査装置において、光走査装置の内部または外部に設けられた複数の検出器で光量を検出し、この検出値に基づいて光量分布が均一となるように、光源装置の光軸を調整することで被走査面の光量不均一を調整する調整方法が記載されている。
【0008】
この調整方法では、図16に示すように、走査開始側の光量センサ81に入射する光ビームと走査終了側の光量センサ84に入射する光ビームの強度が略同一となるように光源24を移動調整し、光ビームのアライメントを調整している。したがって、レーザービームの強度プロファイルの最大強度部を光学系の光軸と一致させることができ、被走査面上のビーム径の均一性を損なわずに走査開始端の光量と走査終了端の光量とを均一とすることが可能である。しかしながオーバーフィルド光学系に起因する光量一様性悪化、軸外での照度低下による走査両端での光量分布低下を防止することはできない。
【0009】
これに対し、特許文献3には、反射面の幅に対し、反射面に入射する光束の幅(回転多面鏡の回転方向の幅)を1.5倍〜4倍の間とすることで光学系全体の透過率と光量一様性の低下を一定範囲として、実用上問題のないレベルとすることが記載されている。
【0010】
しかし、特許文献3に記載された方法では、より高画質が求められる画像形成装置に適用する場合、いくつかの問題が発生する。
【0011】
まず、たとえばD0/Fa=1.5とした場合、ポリゴンミラー上での光束幅が最大走査角での偏向反射面を覆いきれず、有効走査領域内であってもその両端で光量低下が発生し、濃度が低下する。
【0012】
また、D0/Fa=4とした場合には、ポリゴンミラーの複数の反射面のうち、光ビームを走査偏向している反射面に隣接した反射面(隣接反射面)にも、大きな強度の光が入射する。隣接反射面によって反射される不要光は、直接被記録媒体の画像領域には入らないが、画像形成装置内のレンズの端面等で反射されると、被走査媒体を露光するのに十分な強度で被記録媒体に達していわゆるフレア光となる。そして、このフレア光が、被走査面上においてゴーストを発生させ、画質を劣化させる。したがって、このフレア光を回避するために新たな遮光手段が必要となる。
【0013】
加えて、図17に示すように、ポリゴンミラーでの光束幅D0とポリゴンミラー反射面の走査方向幅Faの比D0/Faを4としても、走査開始位置における光量と走査中央位置における光量の比が90%を越えることはなく、中央に対し端部の光量が12%程度低下する。この低下量は、画像形成装置の設計によっても異なるが、たとえば、カラープリンターのように中間の階調を多用する画像形成装置では、濃度変化が視認できる量であり、高画質化にとっては大きな障害となり得る。
【0014】
ここで、このような光量低下を防止するために、特許文献1に記載された開口部17により、光量分布を補正することが考えられる。
【0015】
しかし、特許文献1に記載された開口部17を用いて光量一様性を補正しようとすると、前出の非対称プロファイルによる光量不均一を補正するためのアライメント変化量が大きくなるため、光路のずれもさらに大きくなりになり、ビーム径不均一が顕著となる。
【0016】
このように、ポリゴンミラーでの光束幅D0とポリゴンミラー反射面の走査方向幅Faの比D0/Faを1.5から4の範囲とした構成において、光量一様性の補正のために開口部を光ビームが透過する構成とすると、新たな問題点が発生する。
【0017】
【特許文献1】
特開平11−218702号公報
【特許文献2】
特開平9−96769号公報
【特許文献3】
特開平8−171069号公報
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記事実を考慮し、オーバーフィルド光学系を採用した光走査装置において、フレア光による画質劣化を防止することの可能な光走査装置と、このような光走査装置を備えた画像形成装置を得ることを課題とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明では、光ビームを射出する光源手段と、前記光源手段から射出された光ビームを整形する第1光学系と、複数の反射面を備え前記第1光学系で整形された光ビームを反射面で反射しつつ回転することで偏向走査させる回転多面鏡と、前記回転多面鏡で偏向走査された光ビームを被走査面上へ結像させる走査光学系と、前記反射面に入射される光ビームの前記偏向走査の方向に沿った主走査方向の幅を前記反射面の幅よりも広い幅とするとともに反射面へ入射する光ビームの前記主走査方向の幅を低減させる幅低減手段と、を備えた光走査装置であって、前記幅低減手段は、前記反射面における前記走査光学系の光軸と偏向面内で直交する方向の光束幅Wが、前記回転多面鏡の外接円径をφ、回転多面鏡の面数をn、被走査面における有効走査幅を走査する最大走査半径をθ、前記光源手段から前記第1光学系までの光学系全体での主走査方向焦点距離をfとするとき、
φ×sin(θ/2+π/n) ≦ W ≦φ×sin(2π/n)+ 0.035×f
を満たすことを特徴とする。
【0020】
この光走査装置では、光源手段から射出された光ビームが第1光学系で整形され、さらに回転多面鏡の反射面に入射される。回転多面鏡が回転することで光ビームが偏向走査され、さらに走査光学系によって被走査面上へ結像される。回転多面鏡の反射面に入射される光ビームは、偏向走査の方向に沿った主走査方向の幅を前記反射面の幅よりも広い幅であり、いわゆるオーバーフィルドの光学系となるので、反射面の大きさを低減した上で、反射面の面数を増やして走査することが可能になる。
【0021】
また、この光走査装置では、オーバーフィルド光学系の回転多面鏡へ入射する光ビームの主走査方向幅を、幅低減手段によって有効記録領域を走査するときの偏向反射面の稜線が形成する幅と、前記光源手段の誤差による前記回転多面鏡での反射面上での位置誤差があるときに最大露光幅を走査するときの偏向反射面の稜線が形成する幅の間とすることによって、光源の中心ずれが光量分布不均一におよぼす影響を実用上問題のない範囲とされている。また、有効走査領域外での光ビームが、偏向走査している反射面に隣接する反射面で不用意に反射されることがなくなり、フレア光の発生が防止されるので、フレア光による画質劣化を防止することができる。
【0022】
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の発明において、前記幅低減手段が、前記偏向走査の方向と直交する副走査方向の幅が前記被走査面上の走査方向の光量分布を補正するように変化するように設定されていることを特徴とする。
【0024】
この光走査装置では、幅低減手段によって、被走査面上の走査方向の光量分布が補正されている。従って、被走査面上の光量分布均一性を向上させることができる。
【0025】
請求項3に記載の発明では、請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記幅低減手段が、前記光源手段と前記回転多面鏡との間に配置され光ビームを透過させる開口部が形成された開口部材、を含んで構成されていることを特徴とする。
【0026】
このように、光走査装置における幅低減手段を前記光源手段と前記回転多面鏡との間に設けた開口部材にて形成することで、特別の遮光手段を設けることなく安価に構成することが可能である。
【0027】
請求項4に記載の発明では、請求項3に記載の発明において、前記走査光学系の光軸に対し走査面内で所定の傾斜角で前記回転多面鏡の反射面に光ビームが入射するように構成され、前記開口部材の開口部の主走査方向の幅が、前記光源手段の光軸に対し非対称で、且つ走査光学系から見て回転多面鏡に光ビームが入射する側がその反対側よりも幅広とされていることを特徴とする。
この光走査装置では、光学レイアウトの制限により前記回転多面鏡の反射面に対し走査面内で傾斜をもって入射する場合であっても、被走査面上における最大光強度位置が走査中央に位置するとともに、走査端部における光量低下を補正し、光量分布均一性を向上させることができる。
【0028】
請求項5に記載の発明では、請求項1〜請求項4のいずれかに記載の発明において、前記第1光学系が、前記光源手段から射出された光ビームを集光するカップリング光学系を含んで構成され、前記光源手段と前記カップリング光学系との相対位置を変更可能に保持する第1保持部材、を有することを特徴とする。
【0029】
この光走査装置では、前記光源と前記カップリング光学系との相対位置を変更することで、被走査面における走査開始端側光量と走査終了端側光量を調整可能とし、レーザ強度プロファイルの誤差等があっても光学性能を劣化させすに光量分布均一性を向上させることができる。
【0030】
請求項6に記載の発明では、請求項1〜請求項4のいずれかに記載の発明において、前記第1光学系が、前記光源手段から射出された光ビームを集光するカップリング光学系を含んで構成され、前記光源手段と前記カップリング光学系とを一体で移動可能に保持する第2保持部材、を有することを特徴とする。
【0031】
この光走査装置では、被走査面における走査開始端側光量と走査終了端側光量を調整可能としても収差悪化による影響を抑止することが可能である。
【0032】
請求項7に記載の発明では、請求項5又は請求項6に記載の発明において、前記開口部材が、前記カップリング光学系の射出瞳位置から、カップリング光学系の焦点距離以上回転多面鏡側に位置していることを特徴とする。
【0033】
この光走査装置では、前記光源もしくは前記カップリングレンズの位置調整による走査開始端側光量と走査終了端側光量の差を補正する感度を向上させることで、光源の強度プロファイル非対称等に起因する被走査面上で光量分布を補正したとしても設計上の光線位置と実際の光線位置との差違が小さいため、収差悪化が小さくビーム径等の光学性能劣化を抑制できる。
【0034】
請求項8に記載の発明では、請求項1〜請求項7のいずれかに記載の光走査装置と、前記光走査装置で偏向走査された光ビームが被走査面上で結像される像担持体と、を有することを特徴とする。
【0035】
この画像形成装置では、フレア光による画質欠陥を防止しつつオーバフィルド光学系を採用したことにより画像形成の高速化、高密度化を実現できる。特に、請求項2に記載の光走査装置を採用した構成ではさらに、光量分布均一性を改善することで濃度変化による画質劣化を防止しつつオーバフィルド光学系を採用したことにより画像形成の高速化、高密度化を実現できる。
【0036】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。なお、以下では、説明の便宜上、具体的数値等を挙げる場合があるが、本発明がこれら数値等で示された構成に限定されるものでないことは、もちろんである。
【0037】
図1には、本発明の第1実施形態の光走査装置102と、この光走査装置102を備えた画像形成装置100の概略構成が示されている。また、図2には光走査装置102が、レーザービームLBの一部を直線状にして示されている。画像情報に応じた光ビームが光走査装置102から射出され、画像形成装置100を構成する感光体ドラム106の表面の被走査面に結像された状態で、矢印M方向(主走査方向)に走査され、さらに、感光体ドラム106が一定の方向(副走査方向)に回転されて、感光体ドラム106に静電潜像が形成される。この静電潜像に対し、図示しない現像装置によってトナー定着されて現像(可視化)され、さらに用紙等の画像記録媒体(2次媒体)にトナーが転写・定着されて、画像記録媒体上に所望の画像が記録される。なお、以下において、主走査面とは、後述する回転多面鏡122によって反射偏向されたレーザービームLBが構成する面をいう。したがって、主走査方向は、回転多面鏡122の回転中心線CLに対し直交している。
【0038】
光走査装置102は、画像情報に応じてレーザービームLBを射出するレーザーユニット108を有している。レーザーユニット108からのレーザービームLBの射出方向には、順にカップリングレンズ110、開口部材112及びシリンダーレンズ114及び反射ミラー116が配設されている。開口部材112には、後述するように、レーザービームLBの光量分布の均一化を図るための開口部112Hが形成されている。また、シリンダーレンズ114は、副走査方向に対応する方向にのみパワーを有している。したがって、レーザービームLBは開口部材112によって光量分布が補正され、さらに、シリンダーレンズ114によって副走査方向に対応する方向に集光された後、反射ミラー116で反射される。
【0039】
反射ミラー116によって反射されたレーザービームLBの射出方向には、シリンダーレンズ118、120及び回転多面鏡(ポリゴンミラー)122が配置されている。シリンダーレンズ114は主走査方向に対応した方向にパワーを有しており、レーザービームLBを略平行光として、回転多面鏡122に入射させる。
【0040】
回転多面鏡122は、平面視にて正多角形(本実施形態では正12角形)の扁平な角柱状に形成されており、各側面が反射面124とされている。また、回転多面鏡122は図示しない回転駆動手段によって、回転中心線CL周りに一定の角速度で回転するようになっている。したがって、特定の反射面124(以下、この反射面を偏向反射面124Dといい、これに隣接する反射面を隣接反射面124Nという)に入射されたレーザービームLBが反射されつつ、回転多面鏡122の回転による偏向反射面124Dが移動することで、レーザービームLBが主走査方向に沿って偏向走査される。回転多面鏡122の回転により、偏向反射面124Dは順に隣の反射面へ移行する)。
【0041】
本実施形態では、カップリングレンズ110、シリンダーレンズ114、118、120を含んで第1光学系126が構成されており、この第1光学系126は、回転多面鏡122の偏向反射面124Dの主走査方向に対応した方向の幅よりも広い幅のレーザービームLBを入射させる、いわゆるオーバーフィルド光学系を構成している。これにより、後述する回転多面鏡122の反射面124の大きさを低減した上で、反射面124の面数を増やして走査することが可能になっている。
【0042】
また、開口部材112の開口部112Hは、主走査方向に対応する方向と直交する方向(副走査方向に対応する方向)の幅(実質的な高さ)が、主走査方向に対応する方向に沿って変化し、主走査方向の中央部と比較して両端部の幅が大きくなる形状とされている。これにより、レーザービームLBの光束幅のうち偏向に応じて使用される部分が変化するのに応じて副走査方向の幅が変化することにより、被走査面106S上での光量分布を補正して均一とする。以下、このように、主走査方向の光量分布を補正して強度分布の不均一を解消するように作用するな開口部を、光量分布補正開口という。
【0043】
回転多面鏡122によって偏向走査されたレーザービームLBは、再びシリンダーレンズ118、120に入射され、主走査方向への結像作用とfθ特性を付与される。したがって、シリンダーレンズ118、120は、本発明における走査光学系128をなすとともに、第1光学系126の1部をなしており、いわゆるダブルパス光学系を構成している。このことによりオーバーフィルド光学系における光量分布均一性向上に有利な正面入射とすることが可能となっている。さらに、実質的に大口径のコリメータレンズを配置していることと同じ効果を有し、小径のカップリングレンズ110を用いても広幅な光束を回転多面鏡122に容易に入射することができるようになっている。一例として、本実施形態では、カップリングレンズ110の焦点距離は12.5mm、NAは0.21であり、シリンダーレンズ118、120の合成焦点距離は332.5mmとされている。これから、合成された第1光学系126ではNAが0.21で焦点距離が38.7mmのコリメートレンズと等価となるため、レンズ製作に要する費用を考慮すると、低コスト化へのメリットは非常に大きいことが分かる。
【0044】
このレーザービームLBの射出方向には、円筒ミラー130が配置されている。円筒ミラー130により折り返されたレーザービームLBが感光体ドラム106上の被走査面106Sに結像される。円筒ミラー12は、レーザービームLBを被走査面上に結像させるとともに、複数の偏向反射面124Dの面倒れによる被走査面上での位置変動を補正する機能(いわゆる面倒れ補正の機能)を有する。
【0045】
そして、感光体ドラム106の回転と、回転多面鏡122のレーザービームLBの偏向走査により、2次元の画像情報が潜像として書き込まれ、図示しない現像器で現像される。さらに、この画像が2次媒体(通常は紙等)に転写されることにより画像が形成される。なお、被走査面106Sは記録用感光フィルム等であってもかまわない。
【0046】
なお、回転多面鏡122で偏向反射された光束の1部は、後に詳述する有効走査領域の外部の走査開始端側において、反射ミラー132によって光路を折り曲げられ、走査開始位置検出器134に入射するようになっている。この走査開始位置検出器134により走査開始信号が図示しない制御装置に出力され、走査開始信号から所定時間後に画像信号に応じたオン/オフが開始されて、被走査面106S上に画像が記録される。
【0047】
ここで、本発明では、開口部材112の開口部112Hによって、レーザービームLBの主走査方向に沿った幅を制限し、有効走査領域の外側では主走査方向に低減する幅となるようにする。これにより、いわゆるフレア光の発生を防止するようにしている。この点について詳述する。
【0048】
開口部材112の主走査方向に沿った幅(以下、この幅を適宜「主走査方向幅」という)は回転多面鏡122の偏向反射面124D上での必要光束幅に対し最小となるように設定されている。ここでいう必要光束幅とは、有効記録領域(たとえば感光体ドラム106上で実質的に画像を記録する領域)を走査するときの回転多面鏡122の回転角度において、偏向反射面124Dが移動するときの偏向反射面124Dの走査開始端側稜線と走査終了側稜線の間隔をいう。したがって、有効走査領域の外側のレーザービームLB(以下、このレーザービームを適宜「領域外レーザービーム」という)は、実際の画像形成には寄与しておらず、画像形成という点では不要である。しかも、本実施形態のようなオーバーフィルド光学系では、この領域外レーザービームが回転多面鏡122の隣接反射面124Nに入射してしまうこともあり、この場合には、フレア光FLとして、画像形成装置100の内部に拡散されてしまう。そして、拡散光の一部が直接的に、あるいは他の部材(例えば、図示しない筐体等の壁面)で再度反射されて感光体ドラム106上の被走査面に達すると、画像にゴーストが発生して画質を劣化させる。また、通常感光体ドラム106や図示しない現像器は、有効記録幅より大きく構成されているため、隣接反射面124Nによるフレア光FLが必要記録幅の外部に達した場合であっても、その部分にトナーがのる。このトナーは画像記録媒体には転写されすに感光体ドラム106上に残るため、機内汚れの原因となる。
【0049】
しかし、本実施形態では、開口部材112の開口部112Hの、主走査方向幅を適切に設定することで、上記した領域外レーザービームの発生を抑制している。したがって、そのときにレーザービームLBを偏向走査している偏向反射面124Dは、その偏向反射面124Dの有効幅(実際に偏向走査に寄与している幅)と同程度、若しくはそれより幅の狭い光しか反射しないこととなる。すなわち、有効範囲内のレーザービームLBのビーム強度にくらべ、領域外レーザービームの強度は著しく低くなる。これにより、上記したフレア光FLの発生を抑制し、感光体ドラム106上でのゴーストの発生も防止している。また、必要記録幅の外部にトナーが付着することもないので、機内汚れも防止している。
【0050】
なお、本実施形態ではオーバーフィルド光学系としており、図2に示すように、走査終了端(EOS)の近傍を走査しているときの、隣接反射面124NによるレーザービームLB’が、走査開始側において走査されることになる。しかし、偏向反射面124上ではレーザービームLBの光束幅が狭いため、この隣接反射面124NによるレーザービームLB’は十分な強度を持たず、画質劣化とはなりづらい。また、いわゆるイメージ露光の場合、有効記録幅内であってもその端部数mmに対応する時間はレーザーユニット108が点灯しないことが多く、さらに、有効記録幅外でも、光量制御時の点灯、および走査開始位置検出での点灯による隣面反射光は記録幅からさらに遠ざかることになるため、より走査光の強度は低下する。したがって、図2(B)に光量分布曲線DLで示すように、有効記録幅内では画像形成に十分な光量を、主走査方向に均一に確保できると共に、有効記録範囲外では、画質を劣化させない程度に低強度の光量のみが被走査面106Sに達する。このため、これらに起因する画質劣化は発生させることなく、必要な領域に高画質の画像を形成することができる。
【0051】
本実施形態では、一例として、走査光学系128の焦点距離が332.5mmで回転多面鏡122は12面、回転多面鏡122の外接円の径は25.882mm、有効記録幅は297mmとしている。よって、必要光束幅は12.07mmである。そこで開口部材112の開口部112Hの主走査方向幅を3.6mmと設定することで、必要記録幅よりも外側、すなわち有効記録領域外の走査ビーム強度を低減している。
【0052】
なお、開口部材112としては、その開口部の主走査方向幅が、フレア光FLの発生防止を考慮することなく、比較的広い幅を有するものとし、フレア光FLの発生防止のために、別途遮光部材を設けることも提案されている。しかし、本実施形態ではこのような遮光部材を設ける必要がないという点で低コスト化に寄与可能である。
【0053】
次に、本発明の第2実施形態について説明する。図3には、第2実施形態の光走査装置202と、この光走査装置202を備えた画像形成装置200の概略構成が示されている。また、図4には、第2実施形態の光走査装置202の概略構成が、レーザービームLBの一部を直線状にして示されている。
【0054】
第2実施形態の光走査装置202の各部材の配置(光学配置)は第1実施形態と同一であるので、同一符号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0055】
第2実施形態では、回転多面鏡122の外接円の径をφ、反射面124の面数をn、被走査面における有効走査幅を走査する最大走査半角をθ、第1光学系による回転多面鏡前光学系の走査方向焦点距離をfとしたとき、開口部材112の開口部112Hによって決定される光束の、主走査方向での偏向反射面124D上での光束幅Wが、
φ×sin(θ/2+π/n) ≦ W ≦φ×sin(2π/n)+ 0.035×f
を満たすように、開口部材112の開口部112Hの形状が設定されている。
ここで、
φ×sin(θ/2+π/n)
で示される幅は、有効記録領域に対応する幅を光量低下せずに走査可能とする光束幅の下限値である。また、
φ×sin(2π/n)+ 0.035×f
は、第1光学系126とレーザーユニット108の中心ずれによる変動誤差を考慮した上で、最大走査幅を走査可能とする光束幅の上限値である。
【0056】
以下において、光束幅Wの上記制限について、図18を使用しつつ詳細に説明する。
【0057】
図18には、は偏向反射面124Dにおける回転多面鏡122の稜線位置と、主走査方向における光束幅が示されている。なお、図18では有効記録幅端部を走査するときの偏向面を実線で示し、最大走査幅を走査するときを破線で示してある。
【0058】
回転多面鏡122の外接円半径をφとすると、有効記録幅端部走査時の回転多面鏡122の稜線はA位置であり、偏向反射面124Dでの光軸からの距離はφ/2×sin(θ/2+π/n)で表される。
【0059】
また、最大走査時の回転多面鏡122の稜線はB位置となり。偏向反射面124Dでの光軸からの距離はφ/2×sin(2π/n)で表される。
【0060】
つぎに、光源強度プロファイル中心ずれγによる偏向反射面124D上の強度中心ずれは、第1光学系126の焦点距離をfとすると、sin(γ)×f(このときのγをΔaとすると、sin(Δa)×f)であり、後述するように強度中心ずれによる光量差を補正するためにはその1/2を偏向面上で移動させればよい。
【0061】
よって、偏向反射面124D上の片側最大光束幅をWmax/2=φ/2×sin(2π/n)+ sin(γ)×f/2とすれば、光源強度プロファイル中心ずれによる誤差を補正した上、最大走査幅走査時における偏向反射面124Dの位置の全面を覆うに必要な光束幅が得られる。
【0062】
ここで、オーバーフィルド光学系で使用できうるγ(Δa)は、通常2度が限度であり、これより大きいγによる強度プロファイルずれを許容しようとすると第1光学系126の焦点距離をより短くする必要があるが、第1光学系126の焦点距離を小さくすると、カップリングレンズのNAおよびレーザ発散角度がある一定の範囲であるため、偏向反射面124D上での光束幅を小さくせざる得なくなり、ビーム径を所定の大きさにすることができなくなるとともに、走査両端部での光量低下が大きくなり実用に耐えられなくなってしまう。
【0063】
よって、Δaの最大値を2度とするとsin(γ)=0.035となり、偏向反射面上での光束幅を以下の範囲とすることが望ましい。
Φ×sin(θ/2+π/n) ≦ W ≦Φ×sin(2π/n)+ 0.035×f
なお、本実施形態では、開口部材112の開口部112Hの主走査方向幅を4.2mmとし偏向反射面124上での光束幅を12.86mmとしている。
【0064】
また、開口部112Hの偏向走査方向と直交する副走査方向の幅が前記被走査面上の走査方向の光量分布を補正するように変化するように、開口部112Hの副走査方向幅を中央部を2mm、両端部を3mmとした光量分布補正開口としている。これにより、被走査媒体の有効記録幅内においてほぼ一定の光量分布をなすように構成してある(図4(B)において、「誤差無」として示す光量分布がこれに相当する)。
【0065】
つぎに、本発明の作用について詳細に説明する。
【0066】
まず、光源であるレーザーユニット108の中心ずれが及ぼす影響および光軸調整手段について説明する。
【0067】
一般に、レーザービームLBの主走査方向での位置ずれは、オーバーフィルド光学系における実質的な絞りとなる偏向反射面124D上での強度分布中心と、シリンダーレンズ118、120の光軸とのずれを発生させる。オーバーフィルド光学系においては、回転移動する偏向反射面124Dが、偏向面上で所定の強度分布をもつレーザービームLBの1部を反射して走査させる、強度分布中心のずれは走査開始側の強度分布と走査終了側の強度分布の対称性を損ない、結果的に被走査面上での光量分布不均一、すなわち走査開始端と走査終了端でのパワーバランス不良を発生させ、画質上での濃度差を発生させる。
【0068】
そこで、本実施形態ではこれを防止するため、図3に示すように、走査領域外部に走査開始側センサ206と走査終了側センサ208を設け、これらによって計測された光量に基づいて、被走査面上での強度分布が略均一になるようにレーザーユニット108を主走査方向に移動調整可能としている。この調整方法について、図5(A)〜(C)のグラフも参照しつつ説明する。各グラフは、レーザー調整量と被走査面上での相対光量との関係を、走査開始端側と走査終了端側とでそれぞれ示しており、各グラフの縦軸の数値は、レーザーユニット108から射出されたレーザービームの光量を100としたときの光量(したがって、無次元)である。
【0069】
図7(A)では、開口部材として、前述の光量分布補正開口を待たない構成(たとえば、単に長方形上の開口部が形成されている場合や、開口部材112自体がない構成)の光走査装置、図7(B)には、この光走査装置による被走査面上での光量分布が示されている。レーザーユニット108が図7の紙面上で反時計回転方向に回転していた場合、もしくはレーザ広がり角の中心がずれていた場合には、レーザービームLBの強度分布の中心が一点鎖線のようにずれる。このとき、強度分布の中心は偏向反射面上で図7(A)の左方にずれ、走査開始端側(左側)光量分布のほうが走査終了端側(右側)より大きくなり、被走査面上において、図7(B)に一点鎖線で示す光量分布となる。
【0070】
この光量分布を走査開始側センサ206と走査終了側センサ208とで検出/比較し、レーザーユニット108を矢印A方向に調整(回転やスライドなど)することで光量分布をずらし、図7(B)に実線で示す光量分布とすることができる。
【0071】
なお、参考までに、誤差をもたない状態での光量分布が破線で示されている。これから分かるように、走査幅中央の光量が高く、有効走査幅両端では93%の相対光量であり、レーザ広がり角中心のずれを補正したときも実線で示すようにに略同一の光量分布曲線となる。
【0072】
図5(A)には、光量分布補正開口を用いない構成において、レーザービームLBの広がり角度の中心が2度ずれた状態での、走査開始端と走査終了端での光量が示されている。このとき第1光学系126はコリメート光学系を構成しているため、偏向反射面上では第1光学系126の合成焦点距離に中心ずれの正弦を乗じただけずれている。具体的に数値を上げると、例えば、本実施形態において偏向反射面でのずれは約1.3mm生じている場合、図5(A)から分かるようにレーザーユニット108を、偏向反射面上でのずれに対し約0.065mm移動するように調整することで、走査開始端と走査終了端の光量分布を均一とすることが可能である。また、このときの相対光量(走査中央部に対する走査開始端と走査終了端の光量)は図7(B)に示されるように、略92%となっている。
【0073】
しかし、開口部材112の開口部112Hに光量分布補正開口を適用した場合には、レーザービームLBの主走査方向の幅により、レーザーユニット108の調整量は図5(A)に示したものとは大きく異なる。その結果、レーザービームLBの径の均一性においても影響を及ぼすこととなる。
【0074】
図5(B)には、本発明との比較のため、光量分布補正開口を採用した構成の光走査装置において、開口部112Hの主走査方向幅を5mmとし、偏向反射面上での光束幅を15.3mmに拡大したときのレーザ広がり角度中心が2度ずれた状態での、走査中央部の光量に対する走査開始端と走査終了端での光量が示されている。この図5(B)に示されるように、走査終了端では、レーザーユニット108を移動させても相対光量は変化せず、走査開始端での光量が低下することで両端部の光量差が減少していく。そして、両端の光量がほぼ一致するのは、レーザーユニット108を0.14mm(光量分布補正開口を有さない構成での調整量のほぼ倍)移動させたときでであり、そのときの中央部に対する相対光量も92%と、光量分布補正開口を有さない構成と同程度が、むしろ悪化してしまう。ここで、図6(A)では、比較のために、中心ずれがあるレーザーユニット108を有する構成の光走査装置の概略構成が、図6(B)には、この光走査装置による被走査面上での光量分布が示されている。中心ずれがあるレーザーユニット108の場合、図6(B)に一点鎖線で示すように、光量分布補正開口を採用しない場合とくらべ、走査終了側では光量分布補正開口の効果で相対光量の変化が少ないにも関わらず、走査開始側では強度分布中心ずれの影響を受けて相対光量が大きく増加している。
【0075】
加えて、開口部材112の開口部112Hの幅が大きいと被走査面における光量分布の変化量が、必要記録範囲外でも少なくなる。
【0076】
その結果、図5(B)に示されるように、走査終了側の光量変化はほとんどなく、レーザーユニット108を移動調整しても、走査開始側は強度分布中心の移動によるゆるやかな光量低下であるため、光量分布補正開口が採用されていない構成の場合の調整感度に対し、約2倍鈍くなる。
【0077】
これに対し、図5(C)には、本実施形態の光走査装置102でのレーザー調整量と被走査面上での光量が示されている。本実施形態では、開口部112Hの主走査方向幅を4.2mmとして偏向反射面124Dでの光束幅W=12.86mmとし、図5(C)に示すように、レーザーユニット108の移動量を0.04mm、すなわち、光量分布補正開口でない場合より小さな調整量で調整可能としている。さらに、図4(B)に示すように、調整後の相対光量も95%と、光量分布補正効果の低下も抑制されている。図4(B)の破線に示すように、開口部材112によって主走査方向の光束幅を制限することで、中心ずれがない時の被走査面上での光量分布は、必要記録幅内はほぼ均一であるのに対し、記録幅外で主走査の光束幅制限により相対光量が急激に低下している。中心ずれがある時の被走査面上での光量分布(二点鎖線で示す)は、走査終了側で光量分布補正開口の効果で記録幅内での相対光量低下は少なくなるが、走査開始側は強度分布中心がずれることにより相対光量が大きく増加している。
【0078】
そこで、この走査開始端側と走査終了端側との相対光量差を補正するためにレーザーユニット108を移動調整すると、ある所定の調整量のときに相対光量の急峻な変化が記録幅内での走査開始端部に表れるため、光量分布補正開口を有さない構成と比較して、小さい移動量で光量差を補正できる。これは図5(C)をみても明らかなように、走査開始端側での光量は調整量0.02mmまでは緩やかな変化をするのに対し、0.02mmを越えると変化が大きくなり、0.04mmでは、走査開始端側と走査終了端側とで光量差がなくなることからも理解できる。
【0079】
なお、偏向反射面124D上の光束幅を規定する前記条件式の誤差範囲は光量分布補正開口を使用しない場合の調整量を基に設定しているため、光束幅を範囲内で設定することにより、補正感度を変えることができるとともに光量分布補正開口を使用しない場合と同じ調整量で補正するように設定することが可能である。
【0080】
また、レーザーユニット108の移動による影響は、レーザービームLBのビーム径の差(走査中央部と走査端部との差)に関しても影響がある。図8には、W=15.3mmとした場合、及びW=12.85mm(本実施形態)とした場合での、調整後における走査開始端と終了端での光量差とビーム径差との関係が、それぞれ主走査方向及び副走査方向で示されている。ここで、ビーム径差とは、被走査面におけるレーザスポットの中心強度の1/e2径をビーム径とし、走査終了端側ビーム径から走査開始端側ビーム径を減算した数値をいう。
【0081】
この図8から分かるように、W=15.3mmの場合、調整後の光量分布が0%の状態で、走査開始端側と走査終了端側との主走査方向のビーム径差は−8μm、副走査方向のビーム径差は13μmあるのに対し、本実施形態のW=12.86の場合、主走査方向のビーム径差は−6μm、副走査方向のビーム径差は5.5μmと改善されている。これは、レーザーユニット108の移動量が大きい場合、カップリングレンズ110の光軸に対し、レーザの主光線が通過する位置のずれが大きく、すなわち偏心量が大きくなるため収差が悪くなることと、主走査方向・副走査方向ともに走査開始側と走査終了側でのトランケート量の差が生じることによる。
【0082】
このように、本実施形態では、回転多面鏡122の偏向反射面124D上での主走査方向の光束幅を、最大露光幅を走査可能とする光束幅と、第1光学系とレーザーユニット108の中心ずれによる変動誤差を補正する量と、を加えた幅となるように開口部材112の開口部112Hの主走査方向の幅を設定することで、光量補正性能を維持するとともに、発生する誤差による性能劣化を最小限とすることが可能である。また、この主走査方向での開口幅によるレーザービームLBの制限は、上記した必要光束幅となる開口幅まで小さくすることも可能であり、同様の効果を発揮する。
【0083】
なお、レーザーユニット108を移動調整可能とする構成としては、レーザーユニット108を移動可能に保持する保持部材を設け、この保持部材に保持されたレーザーユニット108を調整用の工具または冶具で、あるいはモータやソレノイドなどで移動させる構成が挙げられる。
【0084】
また、本実施形態では、レーザーユニット108とカップリングレンズ110の相対位置を移動調整可能なように構成しているが、レーザーユニット108とカップリングレンズ110を一体的に移動調整しても、偏向反射面124D上でのレーザ入射位置を調整可能であるため、光量均一性を補正可能である。特に第1光学系126の合成焦点距離が短い場合は、広がり角中心ずれによる偏向反射面124D上での主光線変動が小さくなるため、レーザーユニット108とカップリングレンズ110と一体的に移動することにより、カップリングレンズ110とレーザ主光線との偏心を抑制し収差の悪化を低減できるため、ビーム径均一性の悪化を防止可能である。
【0085】
たとえば、第1光学系126の合成焦点距離が12.5mmである場合、広がり角中心ずれがγ(ここでは2度とする)のとき、偏向反射面124D上での主光線の移動量は12.5・sin(γ)(mm)であり、γ=2度とすると、この移動量は0.44mmである。したがって、レーザーユニット108とカップリングレンズ110とを一体的に0.22mm移動させることで、光量差を補正することが可能である。このとき、カップリングレンズ110を通る主光線の位置は変化しないため、調整による収差変化は生じず、主走査方向、副走査方向ともに走査開始側と走査終了側のトランケート量差によるビーム径差が生じるだけであり、画像の劣化を招かない。
【0086】
つぎに、開口部材112の配置について説明する。図9には、レーザービームLBの広がり角中心ずれが2度あるときに、走査開始側と走査終了側とで光量が等しくなるように調整したときのレーザーユニット108の調整量と、そのときの走査開始端と走査終了端のビーム径差と、カップリングレンズ110と開口部材112の距離変化との関係がグラフで示されている。なお、ここでは開口部材112の開口部112Hの主走査方向幅との関係から、偏向反射面124Dにおける主走査幅が15mmとなるように、開口部材112の配置位置及びこれにともなう開口幅を設定している。
【0087】
図9に示されるように、たとえば、偏向反射面124における主走査方向の光束幅が、第2実施形態より大きい15mmであっても、カップリングレンズ110の射出瞳位置から、カップリングレンズ110の焦点距離である12.5mmよりも回転多面鏡122側(好ましくは、この焦点距離の約2倍以上の位置)に開口部材112を配置することにより、レーザーユニット108の調整量を低減でき、そのときのビーム径差も減少させることができる。レーザーユニット108を移動調整するとレーザーユニット108の発光点位置が変化するが、カップリングレンズ110とカップリングレンズ110の射出瞳位置からその焦点距離以上離間した位置間では、レーザーユニット108の移動量より主光線の変化量のほうが小さいため光量差補正量は小さい。これに対し、開口部材112を、カップリングレンズ110の射出瞳位置からその焦点距離以上離間させると、レーザーユニット108の調整量より主光線変化量のほうが大きくなるため、光量差補正量も大きくある。その結果調整感度が高まり、少ない移動量で光量差を補正できるため収差の悪化を低減可能である。これにより、開口部112Hによって主走査方向でレーザービームLBを制限する効果との組合せで、補正感度向上と調整時の収差改善効果をより向上させることが可能になる。
【0088】
次に、本発明の第3実施形態について説明する。図10(A)には、第3実施形態の光走査装置302が、主走査面に直交する方向から見た展開図にて示されている。第3実施形態の光走査装置302では、2つのレーザーユニット108を備え、それそれのレーザーユニット108から1つずつ、合計で2本のレーザービームLBが射出される構成とされている。これに対応して、カップリングレンズ110、開口部材112、シリンダーレンズ114、反射ミラー116、シリンダーレンズ118、120も2つずつ配置されている。これら各部材は、第1実施形態と同一の構成とされているため詳細な説明を省略するが、以下において2つの部材を特に区別して説明するときは、符号にA又はBを付して区別することとする。
【0089】
なお、第3実施形態の画像形成装置は、第1実施形態または第2実施形態において光走査装置の構成を第3実施形態のものに置きかえることで構成できるので、詳細な説明を省略する。
【0090】
第3実施形態の光走査装置302においても、レーザーユニット108から射出されたレーザービームLBは各々開口部材112の開口部112H(図1参照)を通過し、シリンダーレンズ114、反射ミラー116、シリンダーレンズ118、120を経て、回転多面鏡122に回転多面鏡へ入射される。ここで、それぞれのレーザービームLBはシリンダーレンズ118、120の光軸に対し、主走査面内で各々βA、βBの角度をもって斜めに入射している。斜めから入射されたレーザービームLBは回転多面鏡122で偏向走査された後、再びシリンダーレンズ118、120を通過し、fθ特性を付与されると共に主走査面内に集束(結像作用)される。シリンダーレンズ118、120を通過したレーザービームLBは円筒ミラー130により折り返され、感光体ドラム106上の被走査面に結像される。本実施形態においては、レーザービームLBはそれぞれ被走査面の異なる走査線を形成するように、その副走査方向位置が決められている。具体的構成としては、たとえば、レーザービームLBの走査面と直交する方向の角度を相違させ、これらレーザービームLBに微少な角度差をつけることにより達成可能である。この結果、同一の走査速度を維持しつつ走査密度を倍にすることができ、画像形成装置による画像形成の高速化、高解像度化に寄与できる。
【0091】
また、レーザービームLBを、同一の感光体ドラム106上の各々異なる走査位置で走査させたり、または異なる感光体ドラム106上を走査させたりすることで、異なる色の画像を形成し、これらを重ねあわせることにより多色画像形成装置として用いることも可能である。この具体的構成としては、レーザービームLBの主走査面に直交する方向の角度差を上記よりも大きくし、シリンダーレンズ118、120通過後に各レーザービームを空間的に分離すればよい。この構成では、円筒ミラー130(図1参照)をそれそれのレーザービームLBに対応させて2つ設け、それぞれの円筒ミラーにレーザービームLBを各々入射させて、副走査方向に結像作用を持たせた上、異なる走査位置を走査するように構成すればよい。
【0092】
本実施形態では、光軸に対する入射角度を、図10(A)において時計方向を正としたとき、βAが−8度、βBが8度となるように設定している。主走査面内で異なる入射角度でレーザービームLBが回転多面鏡122へ入射する構成を採用した場合、レーザービームLBの強度中心とシリンダーレンズ118、120の光軸とが偏向反射面124Dの同一位置で交わるようにしてしまうと、レーザービームLBの広がり角の中心ずれが無い場合であっても、被走査面上での光量分布のピークがずれてしまい、結果的に走査開始側と走査終了側で光量差が生じる。このような不都合は、あらかじめ偏向反射面124D内でのレーザービームLBの強度中心をシリンダーレンズ114の光軸からシフトさせることで回避可能である。本実施形態では、回転多面鏡122の内接円径が25mmであるため、レーザービームLBAは0.4mmだけレーザ強度分布中心をシリンダーレンズ114の光軸に対し図10(A)の左方、レーザービームLBBは0.4mmだけ右方にシフトさせることにより、誤差がない場合の光量分布均一性を確保している。
【0093】
しかしながら、レーザービームLBの広がり角の中心ずれによる走査開始側と走査終了側の光量差を、レーザーユニット108あるいはカップリングレンズ110のシフト調整によって補正する場合、補正後の光量分布形状の非対称が発生し濃度変化となることがある。図11には、主走査平面内の入射角度をβAは−8度、βBは8度とし、開口部材112の開口部112Hを光軸に対し対称な形状としたうえで、さらに、レーザービームLBの広がり中心ずれが2度である場合の光量差を、レーザーユニット108のシフト調整にて両端で光量差が均一となるように調整したときの光量分布が示されている。いずれの場合も、両端光量(±150mm近傍、厳密には走査終端である±148.5mm位置での光量)は90%程度でありほぼ一致しているが、βB=8の場合、光量分布の強度最大位置が−50mmの位置にあり、さらに、−100mmから−148.5mmにかけて光量が急激に変化している。また、βA=−8度の場合には、逆に+30mmの位置が光量分布の最大となり、そこから走査終端である+148.5mmの位置に向かって光量の著しく漸減している。この光量低下は、実際に形成される画像において濃度変化を生じさせるため、好ましくない。加えて、複数のレーザービームLBを用いて異なる走査線を走査する場合には、走査両端と走査中央部以外での走査線毎の光量差が生じるため、ピッチ状の濃度変動となり主走査方向の縞模様上の筋等の画質欠陥を生じる。
【0094】
また、前述のように複数のレーザービームLBで異なる走査位置を走査して多色の画像を得る場合には、色毎に濃度変化が生じていわゆる2次色、3次色等が生じるため、複数色を重ね合わせると、色合いが異なってしまうことがある。色合いが異なる場合、単色の濃度変化より視認しやすく、単色間の濃度差が5%以下であっても同一プリント面内で色むらとなり、画質劣化となるため、より光量差を少なくする必要がある。
【0095】
そこで本実施形態では、開口部材112の開口部112Hの主走査方向幅を第1光学系126の光軸に対し非対称とし、偏向反射面124D上での光束の主走査方向強度分布をその強度分布中心に対し非対称となるように構成している。より詳細には、回転多面鏡122に入射する側の主走査方向光束幅がその逆側に対して大きくなるように開口部材4の主走査方向の形状を設定している。なお、図10(C)には、このように非対称の開口部を備えた構成の光走査装置での光量分布が、曲線DLA及び曲線DLBで示されている。また、図10(B)には、対称の開口部を備えた構成の光走査装置での光量分布が、曲線DLA’及び曲線DLB’で示されている。
【0096】
この点につき、図12を用いてより詳細に説明する。図12は走査光学系128(図10参照)の光軸に対し下側から入射するレーザービームLBAの偏向反射面近傍における概略図であり、非対称の開口部を備えた構成の場合のレーザービーム(光束)を実線で、対称の開口部を備えた構成の場合のレーザービーム(光束)を二点鎖線でそれぞれ示している。なお、以下において「上」又は「下」というときは、特に断らない限り、図12での上又は下をいうものとする。また、図12では説明の便宜上、レーザービームLBAの入射光束を水平としているため、走査光学系128の光軸OAは斜めになっている。
【0097】
この図12に示すように、主走査面内でレーザービームLBAが斜めから入射する場合、走査光学系128の光軸に対する偏向反射面124Dの角度が、走査開始時と走査終了時とで対称でなくなるため、有効反射面の大きさが異なることとなる。したがって、図12に二点鎖線で示すように、光軸OA’に対して対称の光束幅をもつレーザービームLBAを偏向反射面124Dに対して入射させると、有効反射面の小さい側の光束幅(幅W1で示す部分を参照)が余分になる。これは前述のように斜め入射時の光量分布の中心ずれを補正するために、偏向点におけるレーザービームLBの強度中心を走査光学系128の光軸OAからシフトさせた場合に、より大きくなる。この余分な光束幅が、レーザービームLBの中心ずれによる光量差を補正する際にも調整感度を低下させ(幅W2で示す部分を参照)、光量分布強度のピークがずれることの原因となる。
【0098】
また、レーザービームLBAの広がり角の中心が偏向面上で上方にずれた場合、偏向面上の光束の強度中心も上にずれるため、被走査面上での光量分布は上方(本実施形態では走査開始側)が大きくなる。この光量分布の不均一を補正するためにレーザービームLBAを調整する場合、一般的には、結果的に偏向面上での強度分布中心を下方にもどすようにレーザーユニット104を移動させるが、図12に二点鎖線で示す開口部材112’のように対称の開口部を備えた構成(幅W3で示す部分を参照)では、走査開始端側となる上側の走査光束の光量変化は少なくなり、調整の効果を得ることが難しい。また、そのときの有効反射面が小さいため、必要光束幅に対し不要な光束幅が大きくなってしまう(図12において、2つの反射面124S、124Tを比較すると、上側の反射面124Sの方が下側の反射面124Tよりも、有効反射面の幅としては小さくなっており、光束幅の不用な部分が大きくなっている)。このため、有効反射面が小さい方の反射面124がより大きな調整量が必要で、結果的に過剰補正となり、強度分布中心がより下方となり被走査面上の光量分布最大位置も走査終了端側(図12では下側)に移動してしまう。また、前記したように調整量が大きい場合、相対光量の低下が大きい部分で光量差がなくなるため、光量分布を補正する効果も低下し、片側の光量は急激に変化することになる。なお、これに対し主走査面内の入射角度が逆であるレーザービームLBBの場合には、逆に走査開始側に光量分布最大位置が移動するように過剰補正することになる。
【0099】
そこで、本実施形態では、図12に実線で示すように、開口部材112の開口部112Hの主走査方向幅を非対称とし、有効反射面幅が少ない側(図12では上側)の光束幅のみ減らすようにしている(幅W4で示す部分を参照)。これにより、レーザービームLBの広がり角中心がいずれにずれても、シフト調整によるレーザービームLBの移動量は最小となり過剰補正を防止できるため、両端の相対光量を低下させずに光量差を一致させることができる。加えて、光量分布の最大位置のずれを低減させることが可能となり、濃度変化、色合いの変化を最小とすることが可能になる。
【0100】
なお、レーザービームLBAとレーザービームLBBでは、対応する開口部材112の開口部112Hの形状は逆(対称)であるが、上記のように入射角の絶対値を等しくすると本実施形態では8度)、非対称とする部分の幅も同じでよい。このため、同一の開口部材112を反転させて用いることで部品の共通化をはかることが可能となり、部品コストを低減できる。また、開口部材112を組み付けるときにも、組み付け作業が容易になる。
【0101】
【発明の効果】
本発明は上記構成としたので、オーバーフィルド光学系を採用した光走査装置において、フレア光による画質劣化を防止することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (A)は本発明の第1実施形態の光走査装置と、この光走査装置を備えた画像形成装置の概略構成を示す斜視図であり、(B)はその光量分布を示すグラフである。
【図2】 本発明の第1実施形態の光走査装置の概略構成を、レーザービームの一部を直線状にして示す平面図である。
【図3】 (A)は本発明の第2実施形態の光走査装置と、この光走査装置を備えた画像形成装置の概略構成を示す斜視図であり、(B)はその光量分布を示すグラフである。
【図4】 本発明の第2実施形態の光走査装置の概略構成を、レーザービームの一部を直線状にして示す平面図である。
【図5】 レーザー調整量と被走査面上での相対光量との関係を、走査開始端側と走査終了端側とでそれぞれ示すグラフであり、(A)は光量分布補正開口を用いない構成、(B)は光量分布補正開口を採用した構成の光走査装置において、偏向反射面上での光束幅を15.3mmに拡大したときのレーザ広がり角度中心が2度ずれた状態、(C)は第1実施形態の構成の場合である。
【図6】 (A)は中心ずれがあるレーザーユニットを有する構成の光走査装置の概略構成を比較のために示す平面図であり、(B)はその光量分布を示すグラフである。
【図7】 光量分布補正開口を待たない構成の光走査装置の概略構成を比較のために示す平面図であり、(B)はその光量分布を示すグラフである。
【図8】 W=15.3mmとした場合、及びW=12.86mm(本実施形態)とした場合での調整後光量分布とビーム径均一性との関係を示すグラフである。
【図9】 レーザービームの広がり角中心ずれが2度あるときに、走査開始側と走査終了側とで光量が等しくなるように調整したときのレーザーユニットの調整量と、そのときの走査開始端と走査終了端のビーム径差と、カップリングレンズと開口部材の距離変化との関係を示すグラフである。
【図10】 (A)は本発明の第3実施形態の光走査装置と、この光走査装置を備えた画像形成装置の概略構成を示す斜視図であり、(B)は対称形状の開口を備えた構成での光量分布を示すグラフであり、(C)は非対称形状の開口を備えた構成での光量分布を示すグラフである。
【図11】 第3実施形態の光走査装置において、レーザービームの広がり中心ずれが2度である場合の光量差を、レーザーユニット8のシフト調整にて両端で光量差が均一となるように調整したときの光量分布を示すグラフである。
【図12】 本発明の第3実施形態の光走査装置の回転多面鏡近傍を拡大して示す説明図である。
【図13】 従来の画像形成装置の概略構成を示す斜視図である。
【図14】 図13に示す画像形成装置での光量分布を示すグラフである。
【図15】 図13に示す画像形成装置での光量分布の補正の効果を示すグラフである。
【図16】 図13とは異なる従来の画像形成装置の概略構成を示す平面図である。
【図17】 図13及び図16とは異なる従来の画像形成装置での走査開始位置と走査終了位置との光量の比の関係を示すグラフである。
【図18】 本発明の光走査装置の偏向反射面における主走査方向の光束幅を示す説明図である。
【符号の説明】
100 画像形成装置
102 光走査装置
104 レーザーユニット
106 感光体ドラム
106S 被走査面
108 レーザーユニット(光源手段)
110 カップリングレンズ
112 開口部材
112H 開口部
122 回転多面鏡
124 反射面
124D 偏向反射面
124N 隣接反射面
126 第1光学系
128 走査光学系
200 画像形成装置
202 光走査装置
302 光走査装置
FL フレア光
LB レーザービーム

Claims (8)

  1. 光ビームを射出する光源手段と、
    前記光源手段から射出された光ビームを整形する第1光学系と、
    複数の反射面を備え前記第1光学系で整形された光ビームを反射面で反射しつつ回転することで偏向走査させる回転多面鏡と、
    前記回転多面鏡で偏向走査された光ビームを被走査面上へ結像させる走査光学系と、
    前記反射面に入射される光ビームの前記偏向走査の方向に沿った主走査方向の幅を前記反射面の幅よりも広い幅とするとともに反射面へ入射する光ビームの前記主走査方向の幅を低減させる幅低減手段と、
    を備えた光走査装置であって、
    前記幅低減手段は、前記反射面における前記走査光学系の光軸と偏向面内で直交する方向の光束幅Wが、前記回転多面鏡の外接円径をφ、回転多面鏡の面数をn、被走査面における有効走査幅を走査する最大走査半径をθ、前記光源手段から前記第1光学系までの光学系全体での主走査方向焦点距離をfとするとき、
    φ×sin(θ/2+π/n) ≦ W ≦φ×sin(2π/n)+ 0.035×f
    を満たすことを特徴とする光走査装置。
  2. 記幅低減手段が、前記偏向走査の方向と直交する副走査方向の幅が前記被走査面上の走査方向の光量分布を補正するように変化するように設定されていることを特徴とする請求項1に記載の光走査装置。
  3. 前記幅低減手段が、
    前記光源手段と前記回転多面鏡との間に配置され光ビームを透過させる開口部が形成された開口部材、
    を含んで構成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の光走査装置。
  4. 前記走査光学系の光軸に対し走査面内で所定の傾斜角で前記回転多面鏡の反射面に光ビームが入射するように構成され、
    前記開口部材の開口部の主走査方向の幅が、前記光源手段の光軸に対し非対称で、且つ走査光学系から見て回転多面鏡に光ビームが入射する側がその反対側よりも幅広とされていることを特徴とする請求項3記載の光走査装置。
  5. 前記第1光学系が、前記光源手段から射出された光ビームを集光するカップリング光学系を含んで構成され、
    前記光源手段と前記カップリング光学系との相対位置を変更可能に保持する第1保持部材、
    を有することを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の光走査装置。
  6. 前記第1光学系が、前記光源手段から射出された光ビームを集光するカップリング光学系を含んで構成され、
    前記光源手段と前記カップリング光学系とを一体で移動可能に保持する第2保持部材、
    を有することを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の光走査装置。
  7. 前記開口部材が、前記カップリング光学系の射出瞳位置から、カップリング光学系の焦点距離以上回転多面鏡側に位置していることを特徴とする請求項5又は請求項6に記載の光走査装置。
  8. 請求項1〜請求項7のいずれかに記載の光走査装置と、
    前記光走査装置で偏向走査された光ビームが被走査面上で結像される像担持体と、
    を有することを特徴とする画像形成装置。
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