JP4361337B2 - 合成樹脂発泡体製化粧型枠 - Google Patents

合成樹脂発泡体製化粧型枠 Download PDF

Info

Publication number
JP4361337B2
JP4361337B2 JP2003333005A JP2003333005A JP4361337B2 JP 4361337 B2 JP4361337 B2 JP 4361337B2 JP 2003333005 A JP2003333005 A JP 2003333005A JP 2003333005 A JP2003333005 A JP 2003333005A JP 4361337 B2 JP4361337 B2 JP 4361337B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
concrete
cover sheet
resin foam
synthetic resin
design
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2003333005A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005097965A (ja
Inventor
正 左海
正俊 齊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Achilles Corp
Original Assignee
Achilles Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Achilles Corp filed Critical Achilles Corp
Priority to JP2003333005A priority Critical patent/JP4361337B2/ja
Publication of JP2005097965A publication Critical patent/JP2005097965A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4361337B2 publication Critical patent/JP4361337B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Forms Removed On Construction Sites Or Auxiliary Members Thereof (AREA)

Description

本発明は、打設されたコンクリートなどにより形成される壁面などに、石積み模様などの凹凸意匠を、より自然な風合で付与するための合成樹脂発泡体製化粧型枠に関する。
例えば、海岸や河川等の護岸工事、あるいはビル建築等において、コンクリートを使用して自然景観に近い状態、例えば自然石を積み上げたような景観にするために、合成樹脂発泡体からなる化粧型枠を使用する技術が知られている。
この一般的な方法は、石積み模様等の凹凸意匠面を有する化粧型枠を現場で組み上げ、この型枠内にコンクリートを打設し、そのまま養生し、固化させた後、枠組みを解体し、コンクリート面から化粧型枠を剥離して、化粧型枠の意匠面をコンクリート面に転写させる方法である。
従来より、化粧型枠としてはポリウレタン、発泡ポリスチレン、発泡ポリプロピレンなどが用いられている。
また、最近では、カラー顔料を型枠の意匠表面全面に吹き付けて厚い塗膜層とし、これをコンクリート表面に接触させ色彩を転写させる化粧型枠も市販されている。
しかし、このカラー転写方式では、化粧型枠が再使用し難いことは勿論、長年の経過とともに色が変化し、また退色する問題に加え、塗膜層の無機顔料を打設コンクリートに浸透させるものであるから、施工に際して完全に浸透せずに型枠に残ったり、顔料が分散して淡い色が出難い場合がある。この場合は、化粧型枠を脱型した後、通常の塗装作業で補修することを余儀なくされるため、最初から塗装する古典的な方式が有利となる。
一方、より自然に近いものとして、細かい粉砕石やセラミックス細粒などの細石を型枠の意匠表面に仮接着し、擬石としてこれをコンクリート表面に転写する化粧型枠も市販されている。
しかし、この擬石転写方式では、仮接着した細石などの周りに打設時のコンクリートの、いわゆるノロ(コンクリートスラリーの水分であって、コンクリート成分が溶解・分散しているもの)が廻り込むため、固化後に得られたコンクリート表面の意匠は満足行くものではないうえ、コンクリート表面の細石などがある程度の応力により脱落する場合もある。
さらに、上記のような化粧型枠を一度使用した後に再使用しようとしても、塗料や細石が完全に転写されずに一部残存し、また破損して再使用はできない。リサイクル資源としようとしても残存物の除去で経済的負荷が大きく、結局建設廃材とせざるを得ない。
他方、化粧型枠の樹脂発泡素材として、例えばポリスチレン樹脂発泡体やポリプロピレン樹脂発泡体等が安価で軽量であるため、コスト面や施工面等の観点から多用されているが、コンクリートとの剥離性を良くするため、本出願人は既に特開2001−277227号のように、意匠面やその側面を熱可塑性樹脂からなるカバーシートで被覆するような技術を提案しており、この技術ではカバーシートとして、予め熱可塑性樹脂シートを本体部の意匠形状や側面形状に合わせて成形した後、本体部の意匠面と周囲側面に非接着状態にて被覆して化粧型枠とすることにより、コンクリートを打設して固化させた際、化粧型枠を容易に剥離できるようにしている。
上記のような発泡樹脂体からなる型枠本体の表面にカバーシートを被覆した化粧型枠について、このカバーシートの表面に塗料や細石などを全面にムラなく、すなわち被膜あるいは積層状態にしてコンクリート表面に意匠を転写しようと試みたが、この被膜あるいは積層体が、型枠組み上げ作業の際に掛かる負荷や、コンクリート打設時の圧力などによって生じる化粧型枠の歪みに対応することができず、亀裂や剥離が生じ、得られるコンクリート表面への転写が不十分であった。
特開2001−277227号公報
本発明が解決しようとする課題は、上記のような発泡樹脂体からなる型枠本体の表面にカバーシートを被覆した化粧型枠において、このカバーシートの表面に塗布した塗料を、コンクリート表面に良好に転写することができ、かつコンクリート固化後の化粧型枠の離型も容易で、リサイクル性にも優れる合成樹脂発泡体製化粧型枠を提供することにある。
本発明者らは、上記の課題を解決するために鋭意検討を行った結果、合成樹脂発泡体製化粧型枠を構成するカバーシートの意匠面表面に、コンクリート表面に付したい塗料を、特定の面積率で塗布することにより、コンクリート表面に所望の意匠が付与され、かつコンクリート固化後の化粧型枠の離型にも優れることを見出し本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、合成樹脂発泡体製化粧型枠本体に、該本体の意匠面と同じ凹凸意匠に付形された上面と4側面とを有するカバーシートが、非接着状態で被覆されて使用される合成樹脂発泡体製化粧型枠において、該カバーシートの意匠面表面に、セメントを主材とする無機塗料を、塗布面積率5〜95%、塗布厚が最大厚で2mm未満となるように点吹きで塗布して島状の塗布層を形成してなることを特徴とする合成樹脂発泡体製化粧型枠をその要旨とする。
本発明の合成樹脂発泡体製化粧型枠は、例えば、自然石が積み重ねられた状態の凹凸意匠面を有して成形されたものであって、その一実施態様例の一部分を切断して図1(A)の斜視図と図1(B)の断面図(図1(A)の切断面を正面から見た図)に示す。
図1(A),(B)において、1が合成樹脂発泡体製の化粧型枠本体であって、該本体1の凹凸意匠面12と4側面とがカバーシート4により非接着状態で被覆されている。
このカバーシート4は、化粧型枠本体1の凹凸意匠面12と4側面に沿って付形されており、該凹凸意匠面12と同じ形状を有する面2上に、無機塗料を、図1(A)に示すように、島状のパターンに塗布することにより例えば御影石などの風合いを有する意匠面(塗布層)3が形成されている。
この合成樹脂発泡体製化粧型枠は、化粧型枠本体1の裏面(凹凸意匠面12と反対側面)に、例えば合板9を取り付け、図2の断面図に示すように、ビル等の壁面5外側に配置して使用され、このビル等の壁面5と化粧型枠本体1を非接着状態で被覆しているカバーシート4との間に形成されるキャビティー7内に、図示しないコンクリートが打設されることにより、コンクリートの外面(ビルの外観)に自然石が積み重ねられた凹凸意匠や御影石などの風合いを有する表面意匠を形成するものである。
すなわち、打設されたコンクリートが、合成樹脂発泡体製化粧型枠の凹凸意匠面12により凹凸形状に付形されると同時に、カバーシート4の凹凸意匠面2上に形成されている塗布層(セメントを主材とする無機塗料)3とコンクリートとの馴染み性により、該無機塗料3がコンクリート側に転写される。
しかも、この無機塗料3とコンクリートとの馴染み性により、コンクリートは、カバーシート4自体よりも無機塗料3と強固に密着するため、コンクリート固化後の脱型の際には、このカバーシート4の部分で本発明の化粧型枠の剥離が良好に行われる。
本発明で使用される合成樹脂発泡体製化粧型枠の本体1を形成する合成樹脂発泡体は、特に限定されるものでないが、ポリスチレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂など、またはこれらの樹脂とエラストマー樹脂との複合樹脂からなる発泡性異形樹脂粒子を採用することができ、好ましくはポリスチレン系樹脂発泡体製の化粧型枠である。
合成樹脂発泡体製化粧型枠の本体1を成形する方法としては、通常の合成樹脂発泡体製化粧型枠を成形する方法を採用することができる。
カバーシート4は、例えば、熱可塑性樹脂製の基材シートを真空成形(仮付形)、プレス成形(本付形)などの加工方法によって型成形され、型枠本体1の意匠面12と同じ凹凸面2を有し、型枠本体1の意匠面12と4側面とを被覆することができるように付形される。
カバーシート4に使用される熱可塑性樹脂としては、ポリスチレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂などが挙げられる。
カバーシート4は、上記のような型成形手法によって付形し化粧型枠本体1と同じ意匠表現を行うことができればよく、したがって、厚さが0.2〜1.0mm程度、引っ張り強度が200〜600kgf/cm程度、伸び率が2〜50%程度、より好ましくは15%〜50%程度のものが適している。
カバーシート4の意匠面2上に、セメントを主材とする無機塗料を塗布面積率5〜95%で塗布する。この無機塗料の主材はセメントであるから、打設されたコンクリートと良好に接着する。
この無機塗料には、コンクリートとの接着性、コンクリートへの転写性を損なわない範囲で、天然石より細かい破砕細石やセラミックス粒などを配合することもでき、これらを配合する場合は、0.1〜20重量部とする。
また、上記の無機塗料には、該塗料による塗布層3とカバーシート4との仮接着のために、貼着材を配合しておいてもよい。
この貼着材としては、カバーシート4と塗布層3とを適度に貼着する材料、例えば、ビニルアルコール樹脂、酢酸ビニル樹脂、アクリル系樹脂エマルションなどを用いることが好ましい。
貼着材を配合する場合は、セメント100重量部に対し、0.1〜20重量部、好ましくは0.5〜10重量部程度が好ましい。貼着材の量がこれより少ないと、貼着材の効果が十分に得られない場合があり、これより多いと、カバーシート4と塗布層3とが強固に接着しすぎて、細かな凹凸意匠の場合、コンクリート固化後の化粧型枠の脱型に困難を来す場合がある。
なお、上記の貼着材は、無機塗料に配合せずに、カバーシート4の意匠面2に、無機顔料による塗料層3を形成する前に、スプレーガンなどを用いて予め塗布しておいてもよい。
貼着材の量が少ないと、貼着材の効果が十分に得られない場合があり、多いと、カバーシート4の全面、あるいは後述する島状態で形成される塗布層3の海(隙間)の部分にも貼着材が塗布される場合があり、コンクリートへの転写の際に、この貼着材による被膜も転写される事態が生じることがあり、コンクリートへの意匠表現が不十分となるため、上記の貼着材の配合量を目安にして塗布量を決めればよい。
上記の無機塗料による塗布層3は、該カバーシート4にその塗布面積率が5〜95%、好ましくは10〜90%、さらに好ましくは30〜85%で、島状の塗布パターンとなるように塗布する。塗布面積率が95%を超えたり、100%すなわちカバーシート1の全面にムラなく塗布すると、運搬時や型枠組み上げ作業の際、あるいはコンクリート打設時に塗布層3に亀裂が生じ、剥離・脱落の原因となり、塗布面積率が少なすぎると、コンクリート表面への意匠表現が十分にならない。
また、上記のセメントを主材とする無機塗料は、水や貼着材で粘度を調整し、液状、スラリー状でカバーシート4に塗布する。塗布は、いわゆる点吹きで行い、点の形状は、円形、楕円形、あるいは滴状、その他種々の形状であり、例えば、図1(A)に示すように、これらが繋がり、また重なり合った形態はもとより、ドロップ様の形態、あるいはアメーバ様の形状など、どのような形態であってもよい。要するに、隙間なく塗布された状態ではなく、あたかも海に浮かぶ島々が群がっているように、適宜の比率で隙間が形成されて塗布されていればよい。
塗布方法は、スプレーガンなどによる吹き付け、その他の点吹き状に塗布できる各種の方法でよい。
塗布厚は、最大厚で2mm未満とする。厚すぎるとセメントの収縮でクラックが入る場合があり、クラックが大きいと塗料が部分的に剥がれたり、カバーシートとの間に隙間ができてノロが回り込むことがある。
上記各種形態の島状態の長さは、最長の箇所においても20mm未満、好ましくは15mm未満となるように塗布することが適している。ここで、最長の箇所とは、島の形状が、上記のように種々であるため、その最長の箇所における長さ(たとえば、島状態が楕円形である場合には、長径《すなわち、直線を引いた場合の最長の箇所》)を意味するものとする。この最長の箇所における長さが20mm以上であると、カバーシート取り扱いに際して、クラックが入り易くなり、型枠組み上げ作業の際や、コンクリート打設時に部分的に剥離・脱落が生じてしまうことがある。
全面塗布して、塗布層3の表面を連続状態にしてしまうと、型枠組み上げ作業の際の負荷や、コンクリート打設時の圧力による化粧型枠の歪みに対応できずに、1mm以上の大きな亀裂が生じて、カバーシート4から剥落したり、この亀裂にコンクリートが侵入するなどして、固化後のコンクリートに所望の意匠を付与することができなくなることがある。
上記のように、カバーシート4への塗布層3の塗布面積率を特定の範囲とし、この塗布層3を島状の塗布パターンで形成することにより、塗布された無機塗料の機械的強度に強弱点部が形成される。
この強弱点部が、型枠組み上げ作業の際の負荷や、コンクリート打設時の圧力による化粧型枠の歪みによる不具合を防止する。すなわち、型枠に歪が生じると、強弱点部のうち、弱点部にマイクロクラックが生じて、この歪みを吸収するため、塗布層3を連続状態に形成した場合に生じるような1mm以上の大きな亀裂が発生することはなくなる。
上記のセメントを主材とする無機塗料は、一種類のみを用いて塗布層3を形成してもよいが、数種類を用いて塗布層を形成することもできる。
例えば、御影石のような風合いを吹き付け塗装などにより現場で行おうとすると、コンクリートが固化するのを待つ必要があり、その後に数色の塗料を数回に分けて塗装しなければならず、時間と手間が掛かるうえ、その表現は極めて難しいものである。
一方、本発明の合成樹脂発泡体製化粧型枠において、少なくとも2色、必要に応じて数色のセメントを主材とする無機塗料を用いて、カバーシート4の意匠面2上に、図1(A)に示すように、点吹きし、御影石様の塗布層3を形成しておけば、コンクリート表面への御影石調の意匠を、容易、かつ短時間に、付与することができる。
具体的に説明すれば、まず1層目に黒色の顔料を加えた無機塗料を点吹きし、次いで2層目に白色、ピンク、黄色、赤錆色などの顔料を加えた無機塗料を点吹きすることにより、御影石に近い風合いのカバーシートを得ることができる。この際、点吹きにて得られた島の大きさを、最長の箇所において5mm以下とすると、より御影石に近い風合いとなる。
また、1層目を吹き付けた後に乾燥せずに続けて2層目を吹き付けると、粘度などの条件にもよるが、色がにじんでしまうため御影石の風合いは得られない。したがって、御影石のように、淡色や白色をベースとし黒色部分が鮮明に点在するような風合いを得たい場合には、各層において自然乾燥あるいは強制乾燥してから次層の吹付けを行うのが好ましい。
本発明の合成樹脂発泡体製化粧型枠は、海岸や河川の護岸工事やビルなどの建設物の壁面など、コンクリートを打設して得られる構築物であれば、いかなるものにも適用することができる。
また、本発明の合成樹脂発泡体製化粧型枠を用いれば、コンクリートを打設して得られる壁面などの表面に、凹凸やより自然な風合いの意匠を容易に付与することができるのみならず、現場での施工やコンクリート固化後の化粧型枠の離型も容易であり、時間や手間を大幅に削ることができる。
しかも、脱型後の化粧型枠については、カバーシート4を取り替えたり、あるいはカバーシート4に塗布層3を再形成することで、再使用が可能であり、経済的にはもとより、地球資源保護の観点からも有利である。
〔実施例1〕
石積み模様の凹凸意匠面を有する900×900×70mmの金型内に、ポリスチレン系発泡粒を充填して加熱発泡し、石積み模様の凹凸意匠面を有する化粧型枠(図1(A),(B)に示す態様の化粧型枠本体1)を得た。
上記で使用した金型と同じ凹凸意匠面を有する金型を用い、ゴム配合スチレンシート(0.5mm厚)を真空成型することにより、目地部の立ち上がり35mm、側面の高さ35mmであって、化粧型枠本体1の意匠面と同じ意匠面2を有するカバーシート4を得た。
このカバーシート4の意匠面2上に、白色セメント100重量部に対し、黒色顔料1.0重量部と、貼着材としてのポリビニルアルコール1重量部と酢酸ビニル3重量部と、水30重量部を配合してスラリー状態にした1層目の無機塗料を、万能ガン(口径が5.0mmまで変化できるもの)にて、島の最大長さ(吹付け後の島々がつながっていない状態での島の最大長さ)が3.0mmとなるようにして、0.022g/cm程度で塗布した。
この1層目の塗布層を30分程度放置して自然乾燥させた後、黄色、白色、ピンクの3種類の顔料を、白色セメント100重量部に対し、合計で0.5重量部と、貼着材としての酢酸ビニル3重量部と、水40重量部を配合してスラリー状態にした2層目の無機塗料を、上記と同種の万能ガンにて、最大塗布厚が(1層目との合計厚みで)1.5mm、島の最大長さが(1層目との合計長さで)5.0mmとなるようにして、0.022g/cm程度で塗布した。
上記のようにして塗布層3を形成したカバーシート4について、塗布層3の塗布面積率を、電子カメラにより投影画像をコンピューターに取り込み、塗布部分の面積を算出することで求めた。
〔実施例2,5,7,9,11、比較例4,6,8,10
無機塗料の粘度などの吹付け条件を変えて、塗布層3の塗布面積率、塗布層数、塗布厚、および島状態の最大長さを表1のようにする以外は、実施例1と同様にして、塗布層3を形成したカバーシート4を得た。
実施例1〜2,5,7,9,11、比較例4,6,8,10において得られたカバーシート4について、型枠施工後における塗布した無機塗料の脱落の有無を目視にて調べ、結果を表1に示した。
◎:全く脱落がなく、良好に塗布された状態が維持されている
○:些少の脱落はあるが、良好に塗布された状態が維持されている
△:多少の脱落があるが、大部分の塗料は保持されている
×:脱落が激しく、カバーシートとしての使用に耐えない
また、図3に示すようなバタ材6とカバーシート4間のキャビティー7内にコンクリート8を打設し、養生、固化後、化粧型枠を脱型して、コンクリートの表面状態を観察した。これらの結果を表1に示す。
なお、この結果において、◎〜△までの評価に至った例については、カバーシート4、および化粧型枠本体1を固化後のコンクリートから脱型するのも容易で、脱型後に得られたカバーシート4の意匠面2上には塗布層3が残存することもないため、リサイクル使用が可能なものであった。
◎:極めて良好に意匠転写されている
○:良好に意匠転写されている
△:ほぼ意匠転写されている
×:意匠転写に不具合がある
Figure 0004361337
〔比較例1〜3〕
全面塗装した状態、すなわち塗布面積率100%となるようにした以外は、実施例1、比較例4、および比較例10と同様にして塗布層3を形成したカバーシート4を得た。
得られたカバーシート4について、塗布したセメントの脱落の有無を目視にて調べ、結果を表2に示した。
また、実施例と同様にして、コンクリートの打設試験を行い、コンクリート固化後の表面状態についても観察した。結果を表2に示す。
Figure 0004361337
以上のように、合成樹脂発泡体製化粧型枠において、そのカバーシート4への点吹き塗布層を塗布面積率100%として行うと、塗布層3がカバーシート4から脱落したり、打設したコンクリート表面への意匠転写に不具合が生じたりするのに対し、塗布層3の塗布面積率を本発明の範囲とし、塗布最大厚を適切にすることにより、塗布層3のカバーシート4からの脱落は見られず、打設したコンクリート表面への意匠転写も良好に行えることがわかる。
また、塗布層3の塗布面積率を本発明の範囲とし、塗布最大厚を適切にして得られたカバーシート4については、コンクリート固化後に脱型した後においてその意匠面2に塗布層3が残存することがないため、リサイクル使用に耐えるものであった。
本発明の合成樹脂発泡体製化粧型枠は、自然景観に近い状態、例えば石積み模様などの凸凹意匠や御影石などの風合いの表面意匠などを、海岸や河川等の護岸工事、あるいはビル建築等において、打設されたコンクリートなどにより形成される壁面などに付与する場合に好適である。
本発明の合成樹脂発泡体製化粧型枠の一実施態様例を概略的に示す図であり、(A)が一部分を切断して示す斜視図、(B)が(A)の断面図((A)の切断面を正面から見た図)である。 本発明の合成樹脂発泡体製化粧型枠の使用態様を説明するための断面図である。 の実施例で得た合成樹脂発泡体製化粧型枠を使用してコンクリート打設実験を行った際の態様を説明するための断面図である。
符号の説明
1 化粧型枠本体
2 カバーシートの凹凸意匠面
3 塗布層
4 カバーシート
5 ビル等の壁面
6 バタ材
7 キャビティ
8 コンクリート
9 合板
10 セパレータ
11 セパレータの取付け孔
12 化粧型枠本体の凹凸意匠面

Claims (1)

  1. 合成樹脂発泡体製化粧型枠本体に、該本体の意匠面と同じ凹凸意匠に付形された上面と4側面とを有するカバーシートが、非接着状態で被覆されて使用される合成樹脂発泡体製化粧型枠において、該カバーシートの意匠面表面に、セメントを主材とする無機塗料を、塗布面積率5〜95%、塗布厚が最大厚で2mm未満となるように点吹きで塗布して島状の塗布層を形成してなることを特徴とする合成樹脂発泡体製化粧型枠。
JP2003333005A 2003-09-25 2003-09-25 合成樹脂発泡体製化粧型枠 Expired - Fee Related JP4361337B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003333005A JP4361337B2 (ja) 2003-09-25 2003-09-25 合成樹脂発泡体製化粧型枠

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003333005A JP4361337B2 (ja) 2003-09-25 2003-09-25 合成樹脂発泡体製化粧型枠

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005097965A JP2005097965A (ja) 2005-04-14
JP4361337B2 true JP4361337B2 (ja) 2009-11-11

Family

ID=34461144

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003333005A Expired - Fee Related JP4361337B2 (ja) 2003-09-25 2003-09-25 合成樹脂発泡体製化粧型枠

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4361337B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005097965A (ja) 2005-04-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPS6029349B2 (ja) 化粧材の製造法
US5169573A (en) Method of forming three-dimensional pattern
US20080088056A1 (en) Flexible release agent-free, multiple-use materials employed for concrete pouring forms and methods of making and using the same
JP4361337B2 (ja) 合成樹脂発泡体製化粧型枠
US5246642A (en) Method for resurfacing fiberglass boat hulls
JP6758687B1 (ja) コンクリート打設方法及びそれに用いる型枠用シート
US5462702A (en) Method for resurfacing fiberglass boat hulls
JP2790354B2 (ja) 立体模様形成方法
JP3539880B2 (ja) コンクリート型枠転写仕上工法
JP2913188B2 (ja) 型枠材及び建築物の表面処理方法
JP2008156916A (ja) コンクリート用化粧型枠
JP3845281B2 (ja) ポリスチレン系樹脂発泡体製化粧型枠
JP3781322B2 (ja) 発泡樹脂複合成形体及びその製造方法
JP4204572B2 (ja) 舗装方法
JP2001107537A (ja) タイルユニット
JP3230142B2 (ja) 装飾材を埋込んだコンクリートブロックの製造工法
JPH11159135A (ja) 化粧型枠とそれを用いた構築物装飾用シートまたはブロックの形成方法
JP3023186U (ja) 離型性シート付き建築物表面仕上用装飾材
JP3774835B2 (ja) コンクリート打放し面の補修方法
JPS6059865B2 (ja) 模様成形体とその製造方法
JPH04169657A (ja) 立体模様型枠およびそれを用いる立体模様形成方法
JP3916725B2 (ja) 多彩模様塗装面の補修シート及び補修シートセット並びに補修方法
JPH06220972A (ja) 割肌タイル、割肌タイル群、割肌タイルパネル、タイル壁及びそれらの製造方法
JPH0713954U (ja) 目地型紙
JP2006200310A (ja) 建築外装材の塗装補修パッチとその製造方法および塗装補修方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060731

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080402

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090407

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090604

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090811

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090812

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 4361337

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120821

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120821

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130821

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees