JP4361050B2 - 圧電振動子及び圧電部品 - Google Patents

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Description

本発明は、圧電振動子及び圧電部品に関し、更に詳しくは、厚み滑り振動を利用する圧電振動子の改良に係る。
この種の圧電振動子では、圧電基板を、厚み方向と直交する長さ方向に分極し、分極方向と直交する圧電基板の厚み方向の両主面に、振動電極を設けた構造を有する。この種の圧電振動子は、エネルギー閉じ込め型振動子であるので、振動のエネルギーが共振部に有効に閉じ込められることが必要である。
エネルギー閉じ込め効率を向上させる手段として、例えば、特許文献1は、分極方向と一致する長さ方向の両側に、幅方向に沿って延びる溝を設け、分極方向と平行な方向のエネルギー閉じ込め効率を向上させた圧電共振子を開示している。
しかし、この圧電共振子は、振動電極の幅方向の両側、即ち、分極方向と垂直な方向におけるエネルギー閉じ込め効率を改善することができない。このため、エネルギー閉じ込め効率の向上に限界を生じる。
上述した問題点を解決する手段として、特許文献2は、圧電基板の両主面に、振動電極の幅方向の側部に沿い、分極方向に延びる溝を設けた圧電振動子を開示している。
特許文献2に開示された技術は、分極方向と垂直な方向のエネルギー閉じ込め効率を向上させた周辺支持構造の圧電振動子を実現することができる、という優れた効果を奏する。
ところが、圧電部品の形状が小型化されるにつれて、スプリアスの問題が顕著になり、そしてそれは、特許文献2に記載された技術を適用しても、十分には解消できないことが分かった。
特開平7−147527号公報 特開2003−87084号公報
本発明の課題は、特許文献1に開示された技術を更に発展させ、小型化された場合でも、主振動である厚み滑り振動以外に発生する副振動(スプリアス)を抑制し、高いQ値を確保できるようにした圧電振動子及び圧電部品を提供することである。
上述した課題を解決するため、本発明に係る圧電振動子は、振動電極と、圧電基板とを含む。前記圧電基板は、厚み方向と直交する長さ方向に分極されている。前記振動電極は、前記圧電基板の厚み方向の両主面に設けられている。
前記圧電基板は、更に、第1の溝と第2の溝とを有している。前記第1の溝は、前記振動電極の幅方向の側部に沿い、前記長さ方向に延びており、前記第2の溝は、前記振動電極の領域外において、幅方向に延びている。
上述したように、本発明に係る圧電振動子では、圧電基板は、厚み方向と直交する長さ方向に分極されており、振動電極は分極方向と直交する圧電基板の厚み方向の両主面に設けられているから、厚み滑り振動モードを利用した圧電振動子が得られる。
上述した厚み滑り振動モードを利用した圧電振動子において、圧電基板は振動電極の幅方向の側部に沿い、分極方向に延びる第1の溝を有するから、分極方向と垂直な方向において、振動電極の幅方向の側部に対するエネルギー閉じ込め性を向上させ、高いQ値を確保することができる。
上述した第1の溝を設ける点は、特許文献2で既に知られている。本発明の特徴は、第1の溝を設けることによる利点を損なうことなく、主振動である厚み滑り振動以外に発生する副振動を抑制し、高いQ値を確保しようとするもので、その手段として、第1の溝のほかに、第2の溝を備える点にある。この第2の溝は、振動電極の領域外において、幅方向に延びている。端的にいえば、第2の溝は、第1の溝に対して直交する関係を有する。
上述した第2の溝によれば、小型化された場合でも、主振動である厚み滑り振動以外に発生する副振動を抑制し、高いQ値を確保できる。
また、第2の溝によると、振動電極とは反対側の圧電基体の周辺部に、振動電極を形成した面と同じ平面を構成する平面が残るので、圧電振動子に封止構造体を組み合わせて圧電部品を得る場合、圧電振動子に対する封止構造体の接合構造を簡素化し、量産性の向上に資することができる。
第2の溝は、圧電基板の両主面の片面または両面に設けることができる。エネルギー閉じ込め性の向上という観点からは、両面に設けることが特に好ましい。両面側において、対称性のあるエネルギー閉じ込め作用が得られるからである。
第2の溝は、圧電基板の幅方向の両端面に開口していることが好ましい。このような構造であると、第2の溝を、機械加工により、容易に形成できる。
本発明は、更に、上述した圧電振動子と、封止構造体とを含む圧電部品についても開示する。
以上述べたように、本発明によれば、小型化された場合でも、分極方向と垂直な方向におけるエネルギー閉じ込め性を向上させ、高いQ値が得られるという利点を損なうことなく、主振動である厚み滑り振動以外に発生する副振動を抑制し、高いQ値を確保できる。
本発明の他の目的、構成及び利点については、添付図面を参照し、更に詳しく説明する。但し、添付図面は、単なる例示に過ぎない。
図1は本発明に係る圧電振動子の斜視図、図2は図1の2−2線断面図である。図示された圧電振動子は、振動電極1、2と、圧電基板3とを含む。
振動電極1、2は、圧電基板3の厚み方向Zの両主面に設けられている。振動電極1、2は周知の電極形成技術に従って形成されている。振動電極1、2は、印刷、スパッタリング、イオンプレーティング、メッキまたはそれらの併用によって形成することができる。振動電極1、2は、一例であるが、Ni−Cr合金およびAgの二層の金属で構成することができる。振動電極1、2にはリード電極101、201が備えられている。
圧電基板3は、周知の圧電セラミック材料を用いて構成され、厚み方向Zと直交する長さ方向Xに分極されている。以下の説明において、長さ方向Xを、分極方向Xと表示することがある。圧電基板3の長さ、幅及び厚みは適用される周波数に応じて選定される。一例として、長さX0=4mm、幅Y0=2.0mm、厚みZ0=0.33mmの例がある。
圧電基板3は、振動電極1、2の幅方向Yの側部に沿い、分極方向Xに延びる第1の溝41〜44を有する。実施例において、第1の溝41、42は圧電基板3の主面に備えられ、第1の溝43、44は、主面とは反対側の他の主面に設けられている。第1の溝41、42は、振動電極1の幅方向Yの両側部に設けられており、第1の溝43、44は、振動電極2の幅方向Yの両側部に設けられている。
第1の溝41〜44は、溝幅Y1を有する。溝幅Y1は、第1の溝41〜44のそれぞれにおいて異なっていてもよい。第1の溝41、42と第1の溝43、44は、互いに向き合う位置に設けられている。また、第1の溝41〜44は、圧電基板3の長さ方向Xの両端面に開口している。これとは異なって、第1の溝41、42のみを圧電基板3の主面に設け、第1の溝43、44は省略する構造や、主面に第1の溝41のみを設け、主面に溝44のみを設ける構造を採用することもできる。
実際的な側面を重視すると、第1の溝41〜44の幅Y1は電極1の幅及び圧電基板3の幅Y0による制約を受け、深さZ1は機械的強度確保の観点からの制約を受ける。これらの観点から、圧電基板3の幅Y0を、2.0mmに設定した実施例の場合、第1の溝41〜44の幅Y1が0.35mm、深さZ1が0.05mmとしてある。
更に、第1の溝41〜44は、振動電極1、2とは反対側の圧電基体の周辺部に、振動電極1、2を形成した面と同じ平面を構成する平面が残るように、圧電基体3の周辺から間隔を隔てて形成してある。振動電極1、2のリード電極101、201は、第1の溝41〜44の内壁面に沿って導かれ、更に、第1の溝41〜44の外側の平面に延長される。
第1の溝41〜44の内壁面の作る形状は、図示の矩形状の他、円弧状、多角形状またはそれらの組み合わせであってもよい。
上述したように、本発明に係る圧電振動子では、圧電基板3は、厚み方向Zと直交する長さ方向Xに分極されており、振動電極1、2は分極方向Xと直交する圧電基板3の厚み方向Zの両主面に設けられているから、厚み滑り振動モードを利用した圧電振動子が得られる。
上述した厚み滑り振動モードを利用した圧電振動子において、圧電基板3は振動電極1、2の幅方向Yの側部に沿い、分極方向Xに延びる第1の溝41〜44を有するから、分極方向Xと垂直な方向において、振動電極1、2の幅方向Yの側部に対するエネルギー閉じ込め性を向上させ、高いQ値を確保することができる。
しかも、第1の溝41〜44は、振動電極1、2とは反対側の圧電基体3の周辺部に、振動電極1、2を形成した面と同じ平面を構成する平面が残るように形成されているので、圧電振動子に封止構造体を組み合わせて圧電部品を得る場合、圧電振動子に対する封止構造体の接合構造を簡素化し、量産性の向上に資することができる。
図示実施例において、第1の溝41〜44は、振動電極1、2の両側部に設けられている。このような構造であれば、振動電極1、2の幅方向Yの両側におけるエネルギー閉じ込め性を向上させることができる。
また、第1の溝41〜44は、圧電基板3の両主面に設けられているので、両主面において、対称性のあるエネルギー閉じ込め作用が得られ、エネルギー閉じ込め作用が高められる。
更に、第1の溝41〜44は互いに向き合う位置に設けられているから、圧電基板3の両主面の側において、エネルギー閉じ込め作用の対称性が更に向上し、Q値の向上に資するからである。
第1の溝41〜44は、圧電基板3の長さ方向Xの両端面に開口しているから、第1の溝41〜44は、ダイシングソー等を用いた機械加工により、容易に形成できる。
上述したように、第1の溝41〜44を設けることにより、種々の利点が得られるが、この構造であっても、圧電基板3の全長X0が、例えば4mm程度まで小型化されると、主振動である厚み滑り振動以外に発生する副振動を抑制するのに不十分である。そこで、本発明では、小型化された場合でも、第1の溝41〜44を設けることによる利点を損なうことなく、主振動である厚み滑り振動以外に発生する副振動を抑制し、高いQ値を確保できる手段として、第1の溝41〜44のほかに、第2の溝45、46を備える。この第2の溝45、46は、振動電極1、2の領域外において、幅方向に延びている。端的にいえば、第2の溝45、46は、第1の溝41〜44に対して直交する関係を有する。
上述した第2の溝45、46によれば、圧電基板3の全長X0が、例えば4mm以下に小型化された場合でも、主振動である厚み滑り振動以外に発生する副振動を抑制し、高いQ値を確保できることが分かった。
Q値は、圧電基板3の外形形状を基準にして、第2の溝45、46の位置、溝幅X1、及び、溝深さZ2の比を選択することによって、制御できる。次に、この点について、図3及び図4を参照して説明する。図3は、図1、図2に図示した圧電振動子において、第2の溝の深さを一定としたときの第2の溝の位置と溝幅との関係を示すデータをグラフ化して示す図、図4は、同じく第2の溝の溝幅を一定としたときの第2の溝の位置と溝深さとの関係を示すデータをグラフ化して示す図である。図3及び図4のいずれにおいても、圧電基板3は、長さX0=4mm、幅Y0=2.0mm、厚みZ0=0.33mmのものを用いた。横軸にとられた第2の溝位置Lxは、圧電基板3の長さX0の中心(X0/2)から第2の溝45、46の幅中心までの距離(図1、図2参照)である。
図3は、第2の溝45、46の深さZ2を、0.05mmの一定値に保ち、溝幅X1を変えたときのデータで、曲線L11は、溝幅X1を0.05mmにしたときの特性、曲線L12は、溝幅X1を0.20mmにしたときの特性、曲線L13は、溝幅X1を0.4mmにしたときの特性をそれぞれ示している。
図4は、第2の溝45、46の溝幅X1を、0.40mmの一定値に保ち、深さX1を変えたときのデータである。曲線L21は、深さZ2を0.025mmにしたときの特性、曲線L22は、深さZ2を0.050mmにしたときの特性、曲線L23は、深さZ2を0.100mmにしたときの特性をそれぞれ示している。
まず、図3を参照すると、従来のQ値(25以下、図3、図4参照)に対して有意差を有する30以上のQ値を確保することを目標とした場合、第2の溝45、46の位置が1.15〜1.65mmの範囲にあり、溝幅X1が0.05〜0.40mmの範囲にあればよいことが分かる。
次に、図4を参照すると、同じく30以上のQ値を確保することを目標とした場合、第2の溝45、46の位置Lxが1.15〜1.65mmの範囲にあり、深さZ2が0.023〜0.99mmの範囲にあればよいことが分かる。
図3及び図4のデータを、圧電基板3の厚さZ0(=0.33mm)を基準にして検討すると、第2の溝45、46の位置Lxは、
3.5*Z0≦Lx≦5*Z0
を満たす範囲、
第2の溝45、46の溝幅X1は、
0.15*Z0≦X1≦1.2*Z0
を満たす範囲、
深さZ2は、
0.07*Z0≦Z2≦0.30*Z0
を満たす範囲である。この範囲であれば、圧電基板3の外形形状が小さくなっても、30以上のQ値を確保することができる。長さX0及び幅Y0は、厚みZ0との相関において、寸法が縮小されるので、厚みZ0の縮小化は、長さX0及び幅Y0の縮小化と同視することができる。
第2の溝45、46は、製造効率の観点から、第1の溝41〜44を形成するために用いられるブレードを用いて形成することが好ましい。したがって、溝幅X1は0.35mmになる。また、第2の溝45、46の底面を、第1の溝41〜44の底面と同一面として連続させることを考えると、深さZ1は0.05mmとなる。
また、第2の溝45、46によると、振動電極1、2とは反対側の圧電基板3の周辺部に、振動電極1、2を形成した面と同じ平面を構成する平面が残るので、圧電振動子に封止構造体を組み合わせて圧電部品を得る場合、圧電振動子に対する封止構造体の接合構造を簡素化し、量産性の向上に資することができる。
第2の溝45、46は、圧電基板3の両主面の片面または両面に設けることができる。エネルギー閉じ込め性の向上という観点からは、両面に設けることが特に好ましい。両面側において、対称性のあるエネルギー閉じ込め作用が得られるからである。
第2の溝45、46は、圧電基板3の幅方向の両端面に開口していることが好ましい。このような構造であると、第2の溝45、46を、機械加工により、容易に形成できる。
次に、上述した圧電素子を組み込んだ圧電部品の実施例について説明する。図5は図1、図2に図示した圧電振動子を用いた圧電部品の一例を示す分解斜視図、図6は図7に示した圧電部品の斜視図、図7は図6の7−7線断面図、図8は図7の8−8線に沿った断面図、図9は図5〜図8に示した圧電部品の電気回路図である。
これらの図を参照すると、圧電部品は、支持基板11と、圧電振動子12と、天板13と、端子電極膜21〜23とを含む。支持基板11、圧電振動子12及び天板13は、ほぼ同一の四角形の平面形状を持ち、この順序で順次に積層され、全体として、六面体状の外装体を構成している。
圧電振動子12は、図1及び図2に示した構造を有し、裏面が、振動空間172を有して、支持基板11の表面に、電気絶縁性接着剤15によって接着され、表面が、振動空間171を有して天板13の裏面に接着剤16によって接着されている。
接着剤15は、第1の接着層151と、第2の接着層152との積層で構成されている。第1の接着層151及び第2の接着層152は、支持基板11及び圧電基板3から分離して図示されているが、第1の接着層151は、支持基板11の上に設けられた絶縁膜113上の周辺を縁取るように、付着されたものであり、第2の接着層152は圧電基板3の下面の周辺を縁取るように、圧電基板3の周辺に付着されたものである。接着剤15としては、例えば、エポキシ系接着材を用いることができる。
接着剤16も、接着剤15と同様であって、第1の接着層161と、第2の接着層162との積層で構成されている。第1の接着層161及び第2の接着層162は、天板13及び圧電基板3から分離して図示されているが、第1の接着層161は、支持基板11の上に設けられた絶縁膜113上の周辺を縁取るように、付着されたものであり、第2の接着層152は圧電基板3の下面の周辺を縁取るように、圧電基板3の周辺に付着されたものである。接着剤15としては、例えば、エポキシ系接着材を用いることができる。
支持基板11は、外装体としての機能があればよい。本実施例では、外装体としての機能以外に、圧電振動部品に対する内蔵容量C1、C2を形成するための誘電体基板としての機能をも有している。具体的には、支持基板11は、誘電率の高い誘電体セラミック、例えばPT材やPZT材等を用いて構成される。そのほか、コンデンサ材料として用いられているセラミック材料から選択して使用することができる。
内蔵容量C1、C2を形成するに当たり、誘電体基板111の表面に、容量形成電極膜112を有している。また、支持基板11の上面側に絶縁膜113が接着されている。容量形成電極膜112は任意のパターンとることができ、印刷、スパッタリング、イオンプレーティング、メッキまたはそれらの併用によって形成することができる。容量形成電極膜112は5μmのAg膜とすることができる。
天板13を構成する材料の代表例としては、PT材やPZT材等を挙げることができる。
端子電極膜21〜23は、支持基板11、圧電振動子12の圧電基板3及び天板13でなる外装体の少なくとも側面に形成されている。図示実施例において、端子電極膜21〜23は相互に間隔を隔て、天板13の表面の一方の端部から、側面及び支持基板11の底面を通って連続し、更に、他方の側面を通り、天板13の表面の他方の端部に至るように配置されている。
端子電極膜21〜23は、支持基板11の底面で一部とぎれていてもよい。端子電極膜21は、圧電基板3に設けられた振動電極1のリード電極101に導通し、端子電極膜23は圧電基板3の裏面に設けられた振動電極2のリード電極201に導通している。端子電極膜22は、アース端子となるもので、天板13の表面では、端子電極膜22は端子電極膜21と端子電極膜23との間で、図9に図示した負荷容量C1、C2を生じさせる。
端子電極膜21〜23は任意のパターンとることができ、印刷、スパッタリング、イオンプレーティング、メッキまたはそれらの併用によって形成することができる。例えば、端子電極膜21〜23は、2μmのCu膜を形成し、その上に1.5μmのNi膜、更にその上に、4μmのSn膜を形成した膜構造とすることができる。
上述した本発明に係る圧電部品において、圧電振動子12は、一面が支持基板11の一面に接着されており、天板13は圧電振動子12の他面側に接着されているから、支持基板11、圧電振動子12及び天板13を積層した構造の圧電部品が得られる。
しかも、上述した圧電部品は、図1及び図2を参照して説明した本発明に係る圧電振動子を有するから、圧電振動子の有する効果をそのまま発揮することができる。そのうちでも、第2の溝45、46を設けたことによる効果として、主振動である厚み滑り振動以外に発生する副振動を抑制し、高いQ値を確保できることは、主要な効果である。
図10は従来の圧電部品の周波数特性を示し、図11は本発明に係る圧電部品の周波数特性を示す。従来の圧電部品は、第2の溝45、46を持たない圧電振動子を組み込んだ圧電部品である。図10及び図11において、横軸に周波数(MHz)をとり、左縦軸にインピーダンス(Ω)、右縦軸に位相(度)をとってある。図10の曲線L31はインピーダンスー周波数特性、曲線L32は位相周波数特性を示す。図11の曲線L41はインピーダンスー周波数特性、曲線L42は位相周波数特性を示す。
図10及び図11を比較参照すると、図10の曲線L32において、鎖線円で囲んだ領域に、副振動が生じているのに対し、図11の曲線L42には、そのようなスプリアスが生じていない。即ち、本発明によれば、第2の溝45、46を設けたことによる効果として、主振動である厚み滑り振動以外に発生する副振動を抑制し、高いQ値を確保できる。
以上、好ましい実施例を参照して本発明の内容を具体的に説明したが、本発明の基本的技術思想及び教示に基づいて、当業者であれば、種種の変形態様を採り得ることは自明である。
本発明に係る圧電振動子の斜視図である。 図1の2−2線断面図である。 図1、図2に図示した圧電振動子において、第2の溝の深さを一定としたときの第2の溝の位置と溝幅との関係を示すデータをグラフ化して示す図である。 図1、図2に図示した圧電振動子において、第2の溝の溝幅を一定としたときの第2の溝の位置と溝深さとの関係を示すデータをグラフ化して示す図である。 図1、図2に図示した圧電振動子を用いた圧電部品の一例を示す分解斜視図である。 図5に示した圧電部品の斜視図である。 図6の7−7線断面図である。 図7の8−8線に沿った断面図である。 図5〜図8に示した圧電部品の電気回路図である。 従来の圧電部品の周波数特性を示す図である。 本発明に係る圧電部品の周波数特性を示す図である。
符号の説明
11 支持基板
12 圧電振動子
13 天板
1、2 振動電極
41〜44 第1の溝
45、46 第2の溝

Claims (7)

  1. 振動電極と、圧電基板とを含む圧電振動子であって、
    前記圧電基板は、厚み方向と直交する長さ方向に分極されており、
    前記振動電極は、2つであって、それぞれは、前記圧電基板の厚み方向の両主面において互いに対向し、かつ、その長さ方向の両端と前記圧電基板の長さ方向の両端との間に、前記振動電極及びそのリード電極のない領域が生じるように設けられており、
    前記圧電基板は、更に、第1の溝と、第2の溝とを有しており、
    前記第1の溝は、前記振動電極の幅方向の側部に沿い、前記長さ方向に延びており、
    前記第2の溝は、前記圧電基板の厚み方向にある両主面のうちの少なくとも一面に設けられ、前記振動電極及びそのリード電極のない前記領域であって、かつ、前記両主面のうちの他面にある前記振動電極及びそのリード電極とは重ならない位置で、幅方向に延びている、
    圧電振動子。
  2. 請求項1に記載された圧電振動子であって、前記第1の溝は、前記振動電極の両側部に設けられている圧電振動子。
  3. 請求項1に記載された圧電振動子であって、前記第1の溝及び前記第2の溝は、前記圧電基板の前記両主面に設けられている圧電振動子。
  4. 請求項1に記載された圧電振動子であって、前記第1の溝及び前記第2の溝は、両端が前記圧電基板の相対向する両端面に開口している圧電振動子。
  5. 圧電振動子と、封止構造体とを含む圧電部品であって、
    前記圧電振動子は、請求項1乃至4の何れかに記載されたものでなり、
    前記封止構造体は、前記圧電振動子に結合され、前記圧電振動子の厚み方向の両面に振動空間を形成する、
    圧電部品。
  6. 請求項5に記載された圧電部品であって、
    前記封止構造体は、第1の面板部材と、第2の面板部材とを含み、前記第1の面板部材及び前記第2の面板部材は前記圧電振動子を両面側から挟持する、
    圧電部品。
  7. 請求項5に記載された圧電部品であって、
    前記封止構造体は、支持部材と、キャップとを含み、前記支持部材はその一面上に前記圧電振動子が搭載されており、
    前記キャップは、前記圧電振動子を包囲し、前記支持部材の前記一面上に搭載されている、
    圧電部品。
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