JP4360195B2 - 振動アクチュエータ装置 - Google Patents

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本発明は、振動波を利用した振動アクチュエータを備えた振動アクチュエータ装置に関するものである。
振動アクチュエータは、低速駆動で大出力が得られることから、各産業分野において期待されているアクチュエータである。例えば、特許文献1には、圧電体の伸縮を利用して弾性体の駆動面に進行性振動波を発生させ、この進行波によって駆動面に楕円運動が生じ、楕円運動の波頭に加圧接触した移動子が駆動される振動アクチュエータが開示されている。この種の振動アクチュエータは、低回転でも高トルクを有する特徴があるため、駆動装置に用いた場合に、駆動装置のギアを省略することができ、ギア騒音がなくなり、位置決め精度が向上するという利点がある。
また、特許文献2には、この振動アクチュエータ装置の組立性を向上させるために、弾性体の内径側に配置したベース部材と保持部材の間で結合機構としてバイヨネット機構を用いた振動アクチュエータが開示されている。
また、バイヨネット機構の代わりに、ベース部材に雄ネジ、保持部材に雌ネジを配置しネジによる締結方法を採用した技術が知られている。
しかし、結合機構として上述したバイヨネットを利用した従来技術は、加圧保持部材に外部から回転方向の力がかかった場合に、バイヨネットが外れてしまう可能性があり、別途ビス止め構造が必要となり、組立性がよくないという問題点があった。
特に、振動アクチュエータ駆動時に付勢部材がベース部材に接してしまうと音が発生するため、従来、ベース部材と付勢部材を接着剤で予め接着したり、付勢部材を調芯するための工具を用いなくてはならず、工数の増加、組立が難しくなっていた。
また、ネジ締結を利用する技術では、ネジ締結時に回転力が作用し弾性体と保持部材の間に配置される吸振材、付勢部材等が芯ズレを起こりやすくなる。
特公平1−17354号公報 特開平3−159579号公報
本発明の第1の課題は、組立性の優れた振動アクチュエータ装置を提供することである。
本発明の第2の課題は、付勢部材等の芯ずれを補正しなくても、自動的に位置補正される振動アクチュエータ装置を提供することである。
本発明は、以下のような解決手段により、前記課題を解決する。なお、理解を容易にするために、本発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、これに限定されるものではない。
請求項1の発明は、駆動信号により励振される電気機械変換素子(6)と前記電気機械変換素子(6)に接着され、前記励振により駆動面に振動波を発生させる弾性体(5)を有する固定子(56)と、前記弾性体(5)の駆動面に圧接される駆動面を有し前記振動波によって移動する移動子(8)と、前記固定子(56)と前記移動子(8)とを圧接させる付勢部材(34)と、前記付勢部材(34)を保持する保持部材(2)と、前記保持部材(2)と結合するベース部材(1)と、を備えた振動アクチュエータ装置において、前記保持部材(2)と前記ベース部材(1)間の結合機構(120)は、前記保持部材(2)又は前記ベース部材(1)に設けられた爪部(201)と、前記ベース部材(1)又は前記保持部材(2)に設けられた前記爪部(201)が挿入係合する挿入係合部(104)と、を有し、前記挿入係合部(104)は、前記爪部(201)を挿入させる挿入部(101)と、前記挿入部(101)への挿入後に前記爪部(201)を挿入方向とは異なる方向に移動可能な移動部(102)と、前記移動部(102)での移動後に前記爪部(201)の前記挿入方向と反対方向の移動により、前記爪部(201)を前記移動部(102)で移動させた方向とは反対方向に移動できないように係合させる係合部(103)と、を有し、前記付勢部材(34)は、前記保持部材(2)の内側凹部(202)に位置し付勢力を発生させる付勢力発生部材(3)と、前記付勢力発生部材(3)による付勢力を前記弾性体(5)側に伝達する付勢力伝達部材(4)と、を有し、前記保持部材(2)は、前記付勢力発生部材(3)の外縁が前記内側凹部(202)を超えることを防止する段付きの端部(203)を有し、前記挿入部(101)に前記爪部(201)を挿入させたときに、前記保持部材(2)と前記付勢力伝達部材(4)間の距離が狭まることによる加圧により前記付勢力発生部材(3)の外縁が前記段付きの端部(203)まで広がり、前記係合部(103)に前記爪部(201)を係合させたときに、前記保持部材(2)と前記付勢力伝達部材(4)間の距離が広がることによる加圧力の減少により前記付勢力発生部材(3)の外縁が狭まることによって、前記付勢力発生部材(3)が前記保持部材(2)の内側凹部(202)の中心方向に位置補正されること、を特徴とする振動アクチュエータ装置である。
請求項の発明は、駆動信号により励振される電気機械変換素子(6)と前記電気機械変換素子(6)に接着され、前記励振により駆動面に振動波を発生させる弾性体(5)を有する固定子(56)と、前記弾性体(5)の駆動面に圧接される駆動面を有し前記振動波によって移動する移動子(8)と、前記固定子(56)と前記移動子(8)とを圧接させる付勢部材(34)と、前記付勢部材(34)を保持する保持部材(2)と、前記保持部材(2)と結合するベース部材(1)と、を備えた振動アクチュエータ装置において、前記付勢部材(34)は、前記保持部材(2)の内側凹部(202)に位置し付勢力を発生させる付勢力発生部材(3)と、前記付勢力発生部材(3)による付勢力を前記弾性体(5)側に伝達する付勢力伝達部材(4)と、を有し、前記保持部材(2)は、前記付勢力発生部材(3)の外縁が前記内側凹部(202)を超えることを防止する段付きの端部(203)を有し、前記保持部材(2)と前記付勢力伝達部材(4)間の距離が狭まることによる加圧により前記付勢力発生部材(3)の外縁が前記段付きの端部(203)まで広がり、前記保持部材(2)と前記付勢力伝達部材(4)間の距離が広がることによる加圧力の減少により前記付勢力発生部材(3)の外縁が狭まることによって、前記付勢力発生部材(3)が前記保持部材(2)の内側凹部(202)の中心方向に位置補正されること、を特徴とする振動アクチュエータ装置である。
請求項3の発明は、駆動信号により励振される電気機械変換素子(6)と、前記電気機械変換素子(6)の前記励振により駆動面に振動波を発生させる弾性体(5)とを有する固定子(56)と、前記弾性体(5)の駆動面に圧接される駆動面を有し前記振動波によって移動する移動子(8)と、前記固定子(56)と前記移動子(8)とを圧接させる付勢部材(34)と、前記付勢部材(34)を保持する保持部材(2)と、を備えた振動アクチュエータ装置において、前記付勢部材(34)は、前記保持部材(2)の内側凹部(202)に位置し付勢力を発生させる付勢力発生部材(3)と、前記付勢力発生部材(3)による付勢力を前記弾性体(5)側に伝達する付勢力伝達部材(4)と、を有し、前記保持部材(2)は、前記付勢力発生部材(3)の外縁が前記内側凹部(202)を超えることを防止する段付きの端部(203)を有し、前記保持部材(2)と前記付勢力伝達部材(4)の距離が狭まることによる加圧により前記付勢力発生部材(3)の外縁が前記段付きの端部(203)まで広がり、前記保持部材(2)と前記付勢力伝達部材(4)間の距離が広がることによる加圧力の減少により前記付勢力発生部材(4)の外縁が狭まることによって前記付勢力発生部材(4)が位置補正されること、を特徴とする振動アクチュエータ装置である。
請求項4の発明は、請求項2または3に記載の振動アクチュエータ装置において、前記保持部材(2)と前記ベース部材(1)間の結合機構は、前記保持部材(2)又は前記ベース部材(1)に設けられた爪部(201)と、前記ベース部材(1)又は前記保持部材(2)に設けられた前記爪部(201)が挿入係合する挿入係合部(104)と、を有することを特徴とする振動アクチュエータ装置である。
請求項5の発明は、請求項4に記載の振動アクチュエータ装置において、前記挿入係合部(104)は、前記保持部材(2)と前記付勢力伝達部材(4)間の距離が狭まるように前記爪部(201)を挿入させる挿入部(101)と、前記挿入部(101)への挿入後に前記爪部(201)を挿入方向とは異なる方向に移動可能な移動部(102)と、前記移動部(102)での移動後に前記爪部(201)の前記挿入方向と反対方向の移動により、前記爪部(201)を前記移動部(102)で移動させた方向とは反対方向に移動できないように係合させる係合部(103)と、を有することを特徴とする振動アクチュエータ装置である。
請求項6の発明は、請求項1〜5のいずれか一項に記載の振動アクチュエータ装置において、前記付勢力発生部材(4)はウェーブワッシャーであることを特徴とする振動アクチュエータ装置である。
本発明は、以下のような効果を有する。
(1)保持部材とベース部材間の結合機構は、特に、爪部を移動させた方向とは反対方向に移動できないように係合させる係合部を設けたので、この係合部で爪部が確実に固定され、保持部材とベース部材間の結合が外部からの力によって外れにくくなり組立性が向上する。
(2)保持部材は、付勢力発生部材の外縁が内側凹部を超えることを防止する段付きの端部を有し、保持部材と付勢力伝達部材間の距離が狭まることによる加圧により付勢力発生部材の外縁が段付きの端部まで広がり、保持部材と付勢力伝達部材間の距離が広がることによる加圧力の減少により付勢力発生部材の外縁が狭まることによって、付勢力発生部材が保持部材の内側凹部の中心方向に位置補正されるので、自動調芯機能が働き、組立性が向上する。
本発明は、組立性の向上という目的を、ベース部材と保持部材間の結合構造に爪部を確実に固定させるための係合部を設けることにより実現した。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施例について、更に詳しく説明する。
図1は、本発明の実施例に係る振動アクチュエータを一眼レフカメラの交換レンズに搭載した際の一部断面図である。
実施例は、大きく3つの機構に分割され、モータ機構部A、フォーカス群移動機構部B及び手動入力機構部Cに分けられる。
まず、モータ機構部Aの構成について説明する。このモータ機構部Aは、固定子56と、移動子8(以下、「ロータ」という。)と、付勢部材34と、保持部材2と、ベース部材1等とからなる振動アクチュエータを中心とする機構である。これらの固定子56、ロータ8、保持部材2及びベース部材1などは、レンズ21の光軸を中心にして円環状に形成されている。
固定子56は、弾性体5と、この弾性体5に接着され、弾性体5の駆動面に振動波を発生させる圧電体(電気機械変換素子)6とを備えている。
ロータ8は、弾性体5の駆動面に圧接され、弾性体5の振動波で駆動される部材である。このロータ8は、上部吸振材9とともに、中間リング10に取り付けられている。中間リング10は、コロ11でベース部材1に回転可能に支持されている。
付勢部材34は、固定子56とロータ8とを圧接する部材であり、付勢力を発生させる付勢力発生部材3及び付勢力伝達部材4を有している。付勢部材34は、固定子56とは、下部吸振材7を介して配置されている。本実施例においては、付勢力発生部材3は、強いばね作用を有するウェーブワッシャーを使用している。付勢力伝達部材4は、付勢力発生部材3であるウェーブワッシャーからの付勢力を固定子56へ伝達するためのものである。
保持部材2は、付勢力発生部材3が配置される内側凹部202と、内側凹部202の外周上に設けられ、この内側凹部202を付勢力発生部材3の外縁が超えることを防止するための段付きの端部203と、ベース部材1に結合するための爪部201とを備えている。また、保持部材2には、圧電体6に給電するための給電用基板28が取り付けられている。
ベース部材1は、固定鏡筒20の外径側に接するように、モータ支持ピン29及びモータ支持コロ30で回転可能に設けられている。この保持部材2とベース部材1との間の結合機構は、後に詳述する(図2,図3)。
このように、振動アクチュエータは、固定子56とロータ8とが、保持部材2と中間リング10とで物理的に挟まれた空間の中に位置しているので、上述した付勢部材34による付勢力により強く圧接されることが可能となっている。
次に、保持部材2とベース部材1との間の結合機構を、図2及び図3を参照しながら詳細に説明する。
図2は、本発明の実施例に係る振動アクチュエータにおける結合機構120を示す要部斜視図である。
図3は、本発明の実施例に係る振動アクチュエータにおける結合機構120を示す要部断面図(図2のS-S断面図)である。
ベース部材1は、保持部材2の爪部201を挿入係合するための挿入係合部104を備えている。この挿入係合部104は、保持部材2の爪部201を挿入係合するために、図3に示すように、挿入部101、移動部102及び係合部103の三段階の溝部が形成されている。
挿入部101は、ベース部材1の表面とは直角方向に設けられ、保持部材2の爪部201がベース部材1の表面とは直角方向に挿入可能になっている。
移動部102は、挿入部101における挿入方向とは直角方向(ベース部材1の表面と平行な方向)に設けられ、保持部材2の爪部201が挿入部101における挿入方向とは直角方向(ベース部材1の表面と平行な方向)に移動可能になっている。
係合部103は、この移動部102における移動方向と直角方向にかつベース部材1の表面に向かう方向(挿入とは反対方向)に設けられている。この係合部103は、保持部材2の爪部201をその両側面及び前面の3面において係合するために凹部空間を形成している。従って、保持部材2の爪部201は、この係合部103の凹部空間のなかで確実に係合され固定可能となっている。また、係合部103の両側面と爪部201の両側面とは、わずかなすき間を有して係合している。そのため、着脱は容易であり、かつ、ガタは非常に小さくなっている。
ここで、フォーカス群移動機構部Bを説明する。フォーカス群移動機構部Bは、図1に示すように、中間リング10に駆動力連結ピン12で連結されたフォーカス連結キー23と、フォーカス連結キー23と連結され、固定鏡筒20の図示しないカム溝に沿って移動するレンズ室連結ピン27と、レンズ室連結ピン27で連結され、光軸方向に移動可能なレンズ室22と、レンズ室22に保持されたフォーカス群レンズ21などとを備え、上述したモータ機構部Aの振動アクチュエータの回転力が伝達され、フォーカス群レンズ21が移動される。
次に、手動入力機構部Cを説明する。手動入力機構部Cは、ユーザが任意に手動でピントを合わせるマニュアルフォーカス駆動をするときに働く機構であり、図1に示すように、マニュアルフォーカス環24と、板バネ26と、マニュアルフォーカス連結リング25などとを備えている。板バネ26は、オートフォーカス時に、マニュアルフォーカス環24が回転しないように、力量が調整されている。
次に、実施例の振動アクチュエータ装置を一眼レフカメラの交換レンズに搭載したときの作動を、図1から図4を参照しながら説明する。
振動アクチュエータの動作は、大きく、オートフォーカス動作とマニュアルフォーカス動作との2つに分かれる。
オートフォーカス時には、給電用基板28に図示しない電源回路から給電がなされ、振動アクチュエータの圧電体6に駆動信号が送られる。この駆動信号により圧電体6が励起され、この励起により弾性体5の駆動面に振動波が発生する。圧電体6とロータ8とは、付勢部材34の付勢力により強く付勢されているため、ロータ8は、弾性体5の駆動面に圧接される駆動面を介し、振動波により回転する。
ロータ8の回転は、フォーカス群移動機構部Bの動作により、レンズ室22に伝達され、フォーカス群レンズ21が移動される。つまり、中間リング10を伝達する駆動力連結ピン12から連なるフォーカス連結キー23及びレンズ室連結ピン27を介し、固定鏡筒20にある図示しないカム溝に沿って、モータ回転力がレンズ室連結ピン27及びレンズ室22に伝達され、フォーカス群レンズ21が移動される。
マニュアルフォーカス時には、マニュアル動作により、マニュアルフォーカス環が回転され、板バネ26及びマニュアルフォーカス連結リング25を回転させることにより、保持部材2が回転されることになる。保持部材2は、ベース部材1に結合機構により強く結合されている。また、この保持部材2と中間リング10に挟まれる中で、付勢部材34の付勢力により、固定子56と移動子8とが強く圧接されている点は、上述したオートフォーカスのときと同様である。
従って、保持部材2の動きが固定子56へ伝えられ、さらに、固定子56の動きが移動子8へと伝えられ、最終的に、フォーカス群移動機構部Bの動作により、レンズ室22に伝達され、フォーカス群レンズ21が移動される。
次に、ベース部材1に保持部材2を結合させるときの作動を説明する。
ベース部材1に保持部材2を結合させる組立時に、保持部材2の爪部201をベース部材1に設けられた挿入係合部104の挿入部101へ挿入させる。挿入部101は、ベース部材1の表面に直角方向に挿入されるように設けられているので、保持部材2の爪部201をベース部材1の表面と直角方向に真っ直ぐに挿入することになる。
次に、保持部材2の爪部201が挿入部101の端(移動部102の端)に到達した後に、挿入部101とは直角方向に移動可能な移動部102に沿って、移動部102の反対側の端まで保持部材2の爪部201を移動させる。
その後に、保持部材2の爪部201を挿入部101に挿入させた方向とは反対方向に移動させ、係合部103に保持部材2の爪部201を係合させる。
これにより、保持部材2の爪部201は、挿入係合部104の係合部103により、その前面及び両端面が規制されるため、爪部201が係合部103において、確実に固定される結果、保持部材2がベース部材1に正確に固定される。
ついで、上述したベース部材1に保持部材2を結合させるときの結合機構120の作動と、付勢部材34における付勢力発生手段3及び付勢力伝達部材4の作動との関係を、図3に加え、図4を参照しながら詳細に説明する。
図4は、本発明の実施例に係る保持部材2、付勢部材34及び付勢力伝達部材4の一部断面図であって、図4(a)は、図3の爪部201の位置(a)に対応した一部断面図、図4(b)は、図3の爪部201の位置(b)に対応した一部断面図、図4(c)は、図3の爪部201の位置(c)に対応した一部断面図である。
保持部材2の爪部201がベース部材1の挿入係合部104の挿入部101に挿入された直後(爪部201が挿入部101の中間に位置するとき)に、図4(a)に示すように、付勢力発生部材3であるウェーブワッシャーの一方の外縁301が保持部材2の段付きの端部によってその動きが止められ、ウェーブワッシャーの一方の外縁301が内側凹部202を超えることが防止されている。
この状態でさらに、爪部201を挿入部101に挿入していくと、ウェーブワッシャーのもう一方の外縁301がさらに外側へ伸びていくことにより、付勢力発生部材3であるウェーブワッシャーが圧縮され保持部材2と付勢力伝達部材4間の距離が狭くなっていく。そして、爪部201が挿入部101の一番奥へ挿入した時点が図3における(b)の位置である。図4(b)がこのときの各部材の位置関係を示す図である。即ち、図4(b)における付勢力発生部材3であるウェーブワッシャーが圧縮されたときの保持部材2と付勢力伝達部材4間の距離が最も狭くなった距離である。
次に、この付勢力発生部材3であるウェーブワッシャーが圧縮され保持部材2と付勢力伝達部材4間の距離が最も狭くなった距離を保った状態で、爪部201が移動部102を挿入方向とは直角方向に移動される。
そして、爪部201が移動部102のもう一方の端部に到達した後、爪部201がウェーブワッシャーの復元力により挿入方向とは反対方向に動き係合部103へ係合することになる。図4(c)が、爪部201が係合部103へ係合したときの各部材の位置関係を示す図である。即ち、爪部201が挿入方向とは反対方向に動く結果、付勢力発生部材3であるウェーブワッシャーと付勢力伝達部材4間の距離が広がり、加圧力が減少する結果、付勢力発生部材3であるウェーブワッシャーの外縁が中心方向に移動する。
この結果、付勢力発生部材3であるウェーブワッシャーが、保持部材2の内側凹部202の中心方向に位置補正され、自動的に調芯機能が発揮されることになる。従って、付勢部材34を調芯するための工具を用いることなく組立が可能となるので、極めて組立性の優れた振動アクチュエータ装置を提供することができる。
この調芯機能(位置決め機能)を満たすように、ベース部材1の外径及び挿入係合部104の形状、付勢部材34における付勢力発生部材3の内外径及び圧縮量、保持部材2のテーパ位置(端部203及び爪部201の厚み)などが設計されている。
また、付勢力発生部材3の外縁とベース部材1の内径が干渉しないため、音が発生せず、静粛な振動アクチュエータを提供することができる。
また、差動機構を用いない高効率な振動アクチュエータにおいて、振動アクチュエータの保持部材組込時に、前準備および工具が必要なく、組立が容易で音の発生を防ぐことができたため、組立作業のばらつきの低減が実現されることにより、安価で高性能な振動アクチュエータを提供することができる。
(変形例)
以上説明した実施例に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の均等の範囲内である。
(1)上記実施例では、保持部材2の内側凹部202の端部203はテーパとし たが、略直角形状であってもよい。
(2)付勢力発生部材3としてウェーブワッシャーを使用したが、付勢力を発生 しうる部材であれば他の部材でも可能である。
(3)保持部材とベース部材間の結合機構において、ベース部材側に爪部を設け 、保持部材側に挿入係合部を設けてもよい。
(4)保持部材2とベース部材1の間に接着剤を塗布することにより、連結をよ り確実にすることも可能である。
本発明の実施例に係る振動アクチュエータを一眼レフカメラの交換レンズに搭載した際の一部断面図である。 本発明の実施例に係る振動アクチュエータにおける結合機構120を示す要部斜視図である。 本発明の実施例に係る振動アクチュエータにおける結合機構120を示す要部断面図(図2のS-S断面図)である。 本発明の実施例に係る保持部材2、付勢部材34及び付勢力伝達部材4の一部断面図であって、図4(a)は、図3の爪部201の位置(a)に対応した一部断面図、図4(b)は、図3の爪部201の位置(b)に対応した一部断面図、図4(c)は、図3の爪部201の位置(c)に対応した一部断面図である。
符号の説明
1 ベース部材
101 挿入部
102 摺動部
103 係合部
104 挿入係合部
120 結合機構
2 保持部材
201 爪部
202 内側凹部
203 端部
34 付勢部材
3 付勢力発生部材
301 外縁
4 付勢力伝達部材
5 弾性体
56 固定子
6 電気機械変換素子(圧電体)
7 下部吸振材
8 移動子
9 上部吸振材
10 中間リング
11 コロ
12 駆動力連結ピン
20 固定鏡筒
21 フォーカス群レンズ
22 レンズ室部材
23 フォーカス群連結キー
24 マニュアルフォーカス環
25 マニュアルフォーカス連結リング
26 板バネ
27 レンズ室連結ピン
28 給電用基板
29 モータ支持ピン
30 モータ支持コロ
A モータ機構部
B フォーカス群移動機構部
C 手動入力機構部

Claims (6)

  1. 駆動信号により励振される電気機械変換素子と前記電気機械変換素子に接着され、前記励振により駆動面に振動波を発生させる弾性体を有する固定子と、
    前記弾性体の駆動面に圧接される駆動面を有し前記振動波によって移動する移動子と、
    前記固定子と前記移動子とを圧接させる付勢部材と、
    前記付勢部材を保持する保持部材と、
    前記保持部材と結合するベース部材と、
    を備えた振動アクチュエータ装置において、
    前記保持部材と前記ベース部材間の結合機構は、
    前記保持部材又は前記ベース部材に設けられた爪部と、
    前記ベース部材又は前記保持部材に設けられた前記爪部が挿入係合する挿入係合部と、
    を有し、
    前記挿入係合部は、
    前記爪部を挿入させる挿入部と、
    前記挿入部への挿入後に前記爪部を挿入方向とは異なる方向に移動可能な移動部と、
    前記移動部での移動後に前記爪部の前記挿入方向と反対方向の移動により、前記爪部を前記移動部で移動させた方向とは反対方向に移動できないように係合させる係合部と、
    を有し、
    前記付勢部材は、
    前記保持部材の内側凹部に位置し付勢力を発生させる付勢力発生部材と、
    前記付勢力発生部材による付勢力を前記弾性体側に伝達する付勢力伝達部材と、
    を有し、
    前記保持部材は、前記付勢力発生部材の外縁が前記内側凹部を超えることを防止する段付きの端部を有し、
    前記挿入部に前記爪部を挿入させたときに、前記保持部材と前記付勢力伝達部材間の距離が狭まることによる加圧により前記付勢力発生部材の外縁が前記段付きの端部まで広がり、前記係合部に前記爪部を係合させたときに、前記保持部材と前記付勢力伝達部材間の距離が広がることによる加圧力の減少により前記付勢力発生部材の外縁が狭まることによって、前記付勢力発生部材が前記保持部材の内側凹部の中心方向に位置補正されること、
    を特徴とする振動アクチュエータ装置。
  2. 駆動信号により励振される電気機械変換素子と前記電気機械変換素子に接着され、前記励振により駆動面に振動波を発生させる弾性体を有する固定子と、
    前記弾性体の駆動面に圧接される駆動面を有し前記振動波によって移動する移動子と、
    前記固定子と前記移動子とを圧接させる付勢部材と、
    前記付勢部材を保持する保持部材と、
    前記保持部材と結合するベース部材と、
    を備えた振動アクチュエータ装置において、
    前記付勢部材は、
    前記保持部材の内側凹部に位置し付勢力を発生させる付勢力発生部材と、
    前記付勢力発生部材による付勢力を前記弾性体側に伝達する付勢力伝達部材と、を有し、
    前記保持部材は、前記付勢力発生部材の外縁が前記内側凹部を超えることを防止する段付きの端部を有し、
    前記保持部材と前記付勢力伝達部材間の距離が狭まることによる加圧により前記付勢力発生部材の外縁が前記段付きの端部まで広がり、前記保持部材と前記付勢力伝達部材間の距離が広がることによる加圧力の減少により前記付勢力発生部材の外縁が狭まることによって、前記付勢力発生部材が前記保持部材の内側凹部の中心方向に位置補正されること、を特徴とする振動アクチュエータ装置。
  3. 駆動信号により励振される電気機械変換素子と、前記電気機械変換素子の前記励振により駆動面に振動波を発生させる弾性体とを有する固定子と、
    前記弾性体の駆動面に圧接される駆動面を有し前記振動波によって移動する移動子と、
    前記固定子と前記移動子とを圧接させる付勢部材と、
    前記付勢部材を保持する保持部材と、
    を備えた振動アクチュエータ装置において、
    前記付勢部材は、
    前記保持部材の内側凹部に位置し付勢力を発生させる付勢力発生部材と、
    前記付勢力発生部材による付勢力を前記弾性体側に伝達する付勢力伝達部材と、を有し、
    前記保持部材は、前記付勢力発生部材の外縁が前記内側凹部を超えることを防止する段付きの端部を有し、
    前記保持部材と前記付勢力伝達部材の距離が狭まることによる加圧により前記付勢力発生部材の外縁が前記段付きの端部まで広がり、前記保持部材と前記付勢力伝達部材間の距離が広がることによる加圧力の減少により前記付勢力発生部材の外縁が狭まることによって前記付勢力発生部材が位置補正されること、
    を特徴とする振動アクチュエータ装置。
  4. 請求項2または3に記載の振動アクチュエータ装置において、
    前記保持部材と前記ベース部材間の結合機構は、
    前記保持部材又は前記ベース部材に設けられた爪部と、
    前記ベース部材又は前記保持部材に設けられた前記爪部が挿入係合する挿入係合部と、
    を有することを特徴とする振動アクチュエータ装置。
  5. 請求項4に記載の振動アクチュエータ装置において、
    前記挿入係合部は、
    前記保持部材と前記付勢力伝達部材間の距離が狭まるように前記爪部を挿入させる挿入部と、
    前記挿入部への挿入後に前記爪部を挿入方向とは異なる方向に移動可能な移動部と、
    前記移動部での移動後に前記爪部の前記挿入方向と反対方向の移動により、前記爪部を前記移動部で移動させた方向とは反対方向に移動できないように係合させる係合部と、
    を有することを特徴とする振動アクチュエータ装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の振動アクチュエータ装置において、
    前記付勢力発生部材はウェーブワッシャーであることを特徴とする振動アクチュエータ装置。
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