JP5066826B2 - 駆動装置、電子機器、駆動装置の製造方法 - Google Patents

駆動装置、電子機器、駆動装置の製造方法 Download PDF

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本発明は、駆動装置電子機器、駆動装置の製造方法に関するものである。
従来、圧電体の励振によってステータの弾性体に進行性振動波(以下、進行波とする)を発生させ、その進行波によってロータを駆動する振動アクチュエータがあり、この弾性体には、ロータを駆動する駆動面側に、切削加工等により複数の溝を加工することにより、櫛歯が形成されていた。しかし、切削加工による櫛歯の形成は、作業工数が多く、また、溝の形状や数によってステータ全体の挙動が変わるため、櫛歯の数や形状を変更等した場合に、駆動に適したステータを設計することが容易ではなかった。
特開2005−253131号公報
本発明の課題は、駆動特性の良好な駆動装置電子機器、駆動装置の製造方法を提供することである。
本発明は、以下のような解決手段により、前記課題を解決する。なお、理解を容易にするために、本発明の実施例に対応する符号を付して説明するが、これに限定されるものではない。
請求項1の発明は、ステータ(11)に対して移動子(15A)を相対移動させることが可能な駆動装置であって、前記ステータは、圧電体(13)が取り付けられたステータベース(12)と、前記ステータベースとは別の部材であり、前記移動子側へ突起した複数の突起部(14,24,34,54,64,74,84,94)とを有し、前記複数の突起部のそれぞれが前記ステータベースの位置決め部に挿入され、前記各突起部は、前記位置決め部に挿入されている部分の少なくとも一部の幅が前記ステータベースの周方向に厚い寸法となっていること、を特徴とする駆動装置(11,31,41,51,61,71,81,91)である。
請求項2の発明は、請求項1に記載の駆動装置において、前記突起部(14,24,34,54,64,74,84,94)は、前記圧電体(13)の励振を前記移動子(15A)に伝達することにより、前記移動子を相対移動させること、を特徴とする駆動装置(11,31,41,51,61,71,81,91)である。
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載の駆動装置において、前記突起部(14,24,34,54,64,74,84,94)の前記移動子側の面は、前記移動子(15A)と接触すること、を特徴とする駆動装置である(11,31,41,51,61,71,81,91)。
請求項4の発明は、請求項1に記載の駆動装置において、前記ステータベース(12)は、振動面(32a,52a,62a,72a)に進行性振動波を生じさせる弾性体(12,32,42,52,62,72,82,92)であり、前記複数の突起部(14,24,34,54,64,74,84,94)は、互いに間隔を隔てて前記振動面に結合されていること、を特徴とする駆動装置(11,31,41,51,61,71,81,91)である。
請求項5の発明は、請求項4に記載の駆動装置において、前記圧電体(13)は、前記ステータベース(12)の前記振動面(12a,32a,42a,52a,62a,72a,82a,92a)とは反対側の面に取付けられ、前記ステータベースは、前記圧電体の励振により前記振動面に前記進行性振動波を生じさせること、を特徴とする駆動装置(11,31,41,51,61,71,81,91)である。
請求項6の発明は、請求項4又は請求項5に記載の駆動装置において、前記ステータベース(12)及び前記突起部(34,54,64,74)は、互いに対応する形状(32b,52b,62c,64c,72b)を有し、前記ステータベースの前記振動面(32a,52a,62a,72a)において、前記突起部が係合していること、を特徴とする駆動装置(31,51,61,71)である。
請求項7の発明は、請求項4から請求項6までのいずれか1項に記載の駆動装置において、前記ステータベース(12)と前記突起部(14,24,34,54,64,74,84,94)とは、接着、溶着、超音波融着のいずれかにより結合されていること、を特徴とする駆動装置(11,31,41,51,61,71,81,91)である。
請求項8の発明は、請求項4から請求項7までのいずれか1項に記載の駆動装置において、前記突起部(24)の断面積のうち、前記ステータベース(12)の前記振動面(12a)の付近(24b)の断面積は、前記振動面から離れた部分(24a)の断面積よりも大きいこと、を特徴とする駆動装置(11)である。
請求項9の発明は、請求項4から請求項8までのいずれか1項に記載の駆動装置において、前記突起部(14,24,34,54,64,74,84,94)は、前記ステータベース(12)よりも弾性係数が高い材料を含むこと、を特徴とする駆動装置(11,31,41,51,61,71,81,91)である。
請求項10の発明は、請求項4から請求項9までのいずれか1項に記載の駆動装置において、前記突起部(14,24,34,54,64,74,84,94)は、板状又は棒状の部材であること、を特徴とする駆動装置(11,31,41,51,61,71,81,91)である。
請求項11の発明は、請求項4から請求項10までのいずれか1項に記載の駆動装置において、複数の前記突起部(14)の間隔に備えられた補助部材(19,89)を含むこと、を特徴とする駆動装置(11,41)である。
請求項12の発明は、請求項11に記載の駆動装置において、前記補助部材(19)は、前記ステータベース(12)及び前記突起部(14)よりも弾性係数が低い材料を含むこと、を特徴とする駆動装置(11,41)である。
請求項13の発明は、請求項11又は請求項12に記載の駆動装置において、前記補助部材(19)は、前記ステータベース(12)及び前記突起部(14)よりも摩擦係数が低い材料を含むこと、を特徴とする駆動装置(11,41)である。
請求項14の発明は、請求項1から請求項13までのいずれか1項に記載の駆動装置(10)を用いたことを特徴とする電子機器(1,3)である。
請求項15の発明は、請求項14に記載の電子機器において、レンズ鏡筒、スチルカメラ、ビデオカメラのいずれかであること、を特徴とする電子機器(1,3)である。
請求項16の発明は、振動面(12a,32a,42a,52a,62a,72a,82a,92a)に進行性振動波を生じさせることができ、位置決め部を有する弾性体(12,32,42,52,62,72,82,92)と、前記弾性体とは独立した前記位置決め部に挿入されている部分の少なくとも一部の幅が前記弾性体の周方向に厚い寸法となっている複数の突起部(14,24,34,54,64,74,84,94)とを用意する工程と、前記振動面の位置決め部に複数の前記突起部の少なくとも一部を挿入させる工程と、を含むこと、を特徴とする駆動装置の製造方法である。
請求項17の発明は、請求項16に記載の駆動装置の製造方法において、前記弾性体(32,52,62,72)及び前記突起部(34,54,64,74)は、互いに対応する形状を有し、前記振動面(32a,52a,62a,72a)に複数の前記突起部を係合させること、を特徴とする駆動装置の製造方法である。
請求項18の発明は、請求項16又は請求項17に記載の駆動装置の製造方法において、接着、溶着、超音波融着のいずれかにより、前記弾性体(12,32,42,52,62,72,82,92)と前記突起部(14,24,34,54,64,74,84,94)とを結合させること、を特徴とする駆動装置の製造方法である。
請求項19の発明は、請求項16から請求項18までのいずれか1項に記載の駆動装置の製造方法において、前記振動面(12a,32a,42a,52a,62a,72a,82a,92a)に複数の前記突起部(14,24,34,54,64,74,84,94)を結合させた後に、複数の前記突起部のそれぞれについて、前記振動面から最も離れた先端部分の高さを合わせる工程を含むこと、を特徴とする製造方法である。
なお、符号を付して説明した構成は、適宜改良してもよく、また、少なくとも一部を他の構成物に代替してもよい。
本発明によれば、駆動特性の良好な駆動装置電子機器、及び、駆動装置の製造方法を提供できる。
以下、本発明の実施例を、添付図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下に示す各実施例では、超音波の振動域を利用する超音波モータを例に挙げて説明する。
図1は、実施例1のカメラシステム1を示す図である。
本実施例のカメラシステム1は、撮像素子6を有するカメラボディ2と、レンズ鏡筒3とを備えている。レンズ鏡筒3は、カメラボディ2に着脱可能な交換レンズである。なお、本実施例のカメラシステム1では、レンズ鏡筒3が交換レンズである例を示したが、これに限らず、例えば、カメラボディと一体型のレンズ鏡筒を備えたカメラシステムであってもよい。
レンズ鏡筒3は、レンズ4、カム筒5、超音波モータ10等を備えている。本実施例では、超音波モータ10は、カメラシステム1のフォーカス動作時にレンズ4を駆動する駆動源として用いられており、超音波モータ10から得られた駆動力は、カム筒5に伝えられる。レンズ4は、カム筒5とカム係合しており、超音波モータ10の駆動力によってカム筒5が回転すると、レンズ4は、カム筒5とのカム係合によって光軸方向へ移動して、焦点調節が行われる。
図2は、実施例1の超音波モータ10を模式的に示した断面図である。
この超音波モータ10は、ステータ11、出力部15、加圧部17、固定部材18等を備えている。
ステータ11は、略円環形状の部材であり、ステータベース12、圧電体13、櫛歯部材14、プレート19等を備えている。
圧電体13は、電気エネルギーを機械エネルギーに変換する電気機械変換素子であり、ステータベース12に接合されている。この圧電体13は、その表面に設けられた電極部と電気的に接続された不図示のフレキシブルプリント基板から供給される駆動信号により励振される。
ステータベース12は、略円環形状の部材であり、その一方の面には圧電体13が接合されている。ステータベース12は、ステンレス材料、インバー材料等の鉄合金から形成された弾性体であり、圧電体13の励振により、圧電体13が接合されている面と対向する反対側の面(以下、振動面とする)12aには、進行波が発生する。
櫛歯部材14は、ステータベース12の振動面12aに、複数接合されている。櫛歯部材14の先端は、後述するロータ15Aと加圧接触し、ロータ15Aを駆動する駆動面14aとなる。互いに隣接する櫛歯部材14の間には、プレート19が設けられている。なお、櫛歯部材14及びプレート19についての詳細な説明は後述する。
出力部15は、ロータ15A、緩衝部材15B、支持体15Cを備え、ステータ11から伝達された進行波を駆動力として取り出す部分である。
ロータ15Aは、略円環形状をしており、後述する加圧部17により駆動面14aと加圧接触し、ステータベース12が発生する進行波により摩擦駆動され、ステータ11に対して回転する。
緩衝部材15Bは、ゴム等を用いて略円環形状に形成された部材であり、ロータ15Aと支持体15Cとの間に設けられている。この緩衝部材15Bは、ロータ15Aの振動が支持体15C側に伝わるのを防いでいる。
支持体15Cは、不図示のベアリング等によって回転可能に支持されており、ロータ15Aのスラスト方向の位置を規制する部材である。また、支持体15Cは、ロータ15Aと一体となって回転し、ロータ15Aの回転をカム筒5(図1参照)に伝達する。
加圧部17は、加圧板17A、皿バネ17Bを備えている。加圧板17Aは、皿バネ17Bが発生させた加圧力を受ける板であり、この加圧力によって、ステータ11とロータ15Aとは、加圧接触する。
緩衝部材16は、不織布やフェルト等を用いて略円環形状に形成された部材であり、圧電体13と加圧板17Aとの間に設けられている。この緩衝部材16は、ステータ11の振動が加圧部17に伝わるのを防いでいる。
固定部材18は、この超音波モータ10を、レンズ鏡筒3の不図示の固定筒等に固定する部材である。
図3は、実施例1の櫛歯部材14、プレート19の形状を示す斜視図である。図3(a)は、櫛歯部材14を示し、図3(b)は、プレート19を示している。
図4は、実施例1の櫛歯部材14及びプレート19の配置について説明する図である。図4(a)は、ステータ11の一部をロータ15A側から見た拡大図であり、図4(b)は、図4(a)中に示す矢印AAで切断した断面の展開図である。
櫛歯部材14は、ステータベース12よりも弾性係数の高い材料を用いて板状の直方体形状に形成されており、その板厚は、寸法tである。本実施例の櫛歯部材14は、例えば、ステンレス板を用いて形成されている。この櫛歯部材14は、ステータベース12の振動面12aに、その板厚の方向がステータベース12の周方向となるように放射状に並べて配置され、接合面14bが振動面12aと接合されている。
プレート19は、ロータ15A側から見たときに、櫛歯部材14が並ぶ間を埋めるように配置されている部材であり、その形状は、例えば、上記方向から見たときに、上述の櫛歯部材14が並ぶ隙間の形状、すなわち、円環形状を必要な角度範囲で切断した形状を底面形状として、その底面を底面の法線方向に引き延ばした立体形状となっている(図3(b)参照)。このプレート19を隣接する櫛歯部材14間に配置することより、ステータベース12に対する櫛歯部材14の位置と櫛歯部材14の間隔とが決まる。なお、プレート19の高さは、本実施例では、櫛歯部材14の略半分の高さとしたが、これに限定するものではない。また、櫛歯部材14の間隔に備えられるプレート19は、その形状が板状等に限定されるものではなく、任意の形状とすることができる。
このプレート19は、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)等の摺動性のよい樹脂を用いて形成されており、プレート19と櫛歯部材14との間の摩擦係数は、櫛歯部材14同士の摩擦係数よりも小さい。また、プレート19の弾性係数は、ステータベース12及び櫛歯部材14よりも小さい。
従って、櫛歯部材14とプレート19との間に生じる摩擦力は小さく、かつ、プレート19は容易に変形可能であるので、櫛歯部材14が進行波の変位を伝達するのを妨げない。
ここで、本実施例のステータ11の製造方法について説明する。
まず、ステータベース12を切削加工等によって作製し、ステータベース12の一方の面に圧電体13を接合する。次に、プレス加工等で作製された櫛歯部材14と、射出成形等によって作製されたプレート19とを用意する。櫛歯部材14とプレート19とを、ステータベース12の圧電体13が接合された面とは反対側の面(振動面12a)に、図4(a)に示すように交互に配置する。櫛歯部材14を接着剤によって振動面12aに接合し、プレート19は、隣接する櫛歯部材14間に挟まれる形態となる。この際、必要であれば、治工具等を用いてもよい。
なお、接着剤の硬化後に、櫛歯部材14の高さ(振動面12aから駆動面14aの寸法)を研削等により揃え、駆動面の平面性を向上させてもよい。
また、櫛歯部材14とプレート19とを予め接合して、組立性を向上してもよい。
図5は、実施例1の櫛歯部材14とプレート19とを予め接合した例を示す斜視図である。
ステータベース12に櫛歯部材14とプレート19とを接合するときに、図5に示すように、櫛歯部材14及びプレート19のステータベース12の振動面12aに対する接合面を同一平面となるように揃えて一体化した櫛歯部材14とプレート19とを用いれば、櫛歯部材14及びプレート19をステータベース12に接合する接合作業が容易に行える。
上述のように、ステータ11は、櫛歯部材14及びプレート19を、ステータベース12とは別部材で用意し、これらを組み合わせて製造されるので、超音波モータの特性を容易に変更でき、様々な種類の超音波モータを作り分けることも容易に行える。
櫛歯部材14は、ステータベース12よりも弾性係数が高い材料を用いて形成されているので、櫛歯部材14は、それ自体は殆ど変形せずに、圧電体13の励振によってステータベース12に発生した進行波による振動面12aの変位を拡大して、ロータ15Aに伝達する。よって、櫛歯部材14の形状及び数を変更すれば、ロータ15Aの駆動状態を変えることができる。このとき、櫛歯部材14の形状等を変更しても、ステータベース12に発生する進行波には殆ど変化がないので、ステータベース12に駆動に適した進行波を発生可能としたまま、駆動特性を変更できる。
例えば、櫛歯部材14の振動面12aから駆動面14aまでの高さを高くすると、進行波による振動面12aの変位をさらに拡大してロータ15Aに伝達することが可能となり、高速度での駆動が可能な超音波モータとすることができる。一方、振動面12aから駆動面14aまでの高さを低くすると、ロータ15Aとステータ11との加圧力を大きくした場合にも櫛歯部材14が倒れることがないので、高トルクでの駆動が可能な超音波モータとすることができる。
さらに、プレート19の角度α(図3(b)参照)を変更すれば、櫛歯部材14の配置される間隔を変更することができ、ステータベース12に接合される櫛歯部材14の数を増減できる。例えば、プレート19の角度αを小さくして隣接する櫛歯部材14間の間隔を狭め、櫛歯部材14の数を増やすことによって、進行波の伝達効率を向上させて駆動性能を容易に向上できる。
さらにまた、切削加工によってステータベースに溝を形成して櫛歯部分を形成する場合では、溝の形状や数によってステータ全体の挙動が変わるため、駆動に適したステータを設計することが容易ではなく、また、作業工数が多く製造も容易ではなかった。しかし、本実施例では、櫛歯部材14をステータベース12に接合するだけでよく、また、櫛歯部材14をステータベース12に接合してもステータ11の挙動が変化しないので、ステータ11の設計や製造が容易に行える。
加えて、櫛歯部材14の形状を変化させることなく、プレート19の内径側及び外径側の径を変化させることによって、本実施例と同様な円環形状であってステータの径が異なる超音波モータを容易に製造することができる。
本実施例によれば、櫛歯部材14をステータベース12に接合するので、切削加工等によってステータベース12に櫛歯部分を形成する場合に比べ、作業工数も少なく、製造も容易に行える。また、櫛歯部材14を多数設けることが容易にでき、超音波モータ10の駆動性能を向上させることができる。
実施例2は、櫛歯部材の形態のみを実施例1とは変更した例である。よって、本実施例において、前述の実施例1と同様の機能を果たす部分には、同一の符号又は末尾に同一の符号を付して、重複する説明を適宜省略する。なお、以下に示す実施例3及び実施例4も同様とする。
図6は、実施例2の櫛歯部材24を示す斜視図である。
実施例2の櫛歯部材24は、実施例1に示したステータ11と同様のステータに用いられ、実施例1の櫛歯部材14と同様にステンレス板を用いて、プレス加工等によって作製された板状の部材である。
この櫛歯部材24は、駆動面24aの面積が、ステータベース12との接合面24bの面積よりも小さく形成されている。
櫛歯部材24の板厚である寸法tがスラスト方向で一定である場合、駆動面24aの面積は、ロータ15Aに進行波による楕円運動を伝達する際にロータ15Aと接触する領域として必要な径方向の寸法B1によって決まる。仮に、上述のようにして寸法B1を決めた場合、ステータベース12との接合面の面積を、駆動面24aの面積よりも大きくすることにより、ステータベース12の径方向での櫛歯部材の強度が向上する。従って、櫛歯部材が加圧部17の加圧力により、ステータベース12の周方向に倒れること等を防止し、進行波の伝達効率を向上させ、超音波モータの駆動性能を良好にできる。
一方、ステータベース12との接合面24bの面積は、ステータベース12の径方向の強度を確保するために必要なステータベース12の径方向の寸法B2によって決まる。仮に、上述のようにして寸法B2を決めた場合、ロータ15Aとの駆動面の面積を、接合面24bの面積よりも小さくすることにより、駆動面側に働く慣性の力が小さく、振動面12aの振動状態の変化に対する応答特性が良好となり、超音波モータの起動時や停止時等の反応が向上する。
上述のような理由から、本実施例では、櫛歯部材24の駆動面24aの寸法B1及び接合面24bの寸法B2を決め、図6に示すように、駆動面24aの面積が、ステータベース12との接合面24bの面積よりも小さい形状とした。このような形状とすることにより、櫛歯部材24がステータベース12の径方向に倒れ難くなるので、加圧部17による加圧力を大きくして高トルクでの駆動が可能な超音波モータとすることができる。また、超音波モータの起動時や停止時等の反応を向上できる。
なお、櫛歯部材24の寸法tを一定としたのは、製造を容易にするためであり、ステータベース12の周方向の板厚を変化させてもよい。
図7は、実施例3のステータ31を説明する図である。図7(a)は、ロータ15A側から見たステータ31の一部を拡大した拡大図であり、図7(b)は、図7(a)中に示す矢印CCで切断した断面の展開図である。
図8は、実施例3のステータ31から櫛歯部材34を分離した状態を拡大して示した斜視図である。
実施例3のステータ31は、ステータベース32に、プレート19を用いる代わりに櫛歯部材34の位置を決める位置決め部32bが形成されている点が、実施例1とは異なる。
実施例3の櫛歯部材34は、実施例1の櫛歯部材14と同様の板状の部材である。
位置決め部32bは、ステータベース32の振動面32a上に、櫛歯部材34の接合面側の一部が挿入可能な有底の穴として形成されている。位置決め部32bの穴の形は、ステータベース32の周方向の幅が、櫛歯部材34の板厚となる寸法tと等しく、ロータ15A側から見た形状が、櫛歯部材34の形状に対応した長方形となっており、ステータベース32に対して櫛歯部材34が正確に位置決めできる。
また、位置決め部32bは、図7(a)に示すように、その長手方向が、ステータベース32の径方向に平行となるように、ステータベース32の振動面32aに放射状に等間隔で形成されている。
なお、位置決め部32bは、穴の底面がステータベース32に発生する進行波の中立面よりもロータ15A側となるように設けられている。これは、穴の底面が進行波の中立面よりも圧電体13側であると、櫛歯部材34が圧電体13の振動の影響を受け、ロータ15Aへの進行波の伝達が阻害されるからである。そのため、振動面32aから位置決め部32bの底面までの深さは、振動面32aから進行波の中立面までの深さよりも浅く、櫛歯部材34のステータベース32に対する位置を決めるために必要な深さであればよい。
ここで、実施例3の櫛歯部材34とステータベース32との接合方法について説明する。
実施例3のステータベース32の振動面32a上に、切削加工によって位置決め部32bを形成する。位置決め部32bに接着剤Sを塗布し、位置決め部32bに櫛歯部材34を挿入する。なお、接着剤Sの硬化後に、櫛歯部材34の高さ(振動面32aから駆動面34aまでの寸法)を研削等によって揃え、駆動面の平面性向上を図ってもよい。
本実施例によれば、位置決め部32bが形成されているので、櫛歯部材34が容易に配置できる。また、実施例1に示したプレート19等を設けなくてもよいので、生産コストを抑えることができる。
なお、本実施例では、隣接する櫛歯部材34間に、実施例1に示したプレート19を設けない例を示しているが、プレート19を設けてもよい。
図9は、実施例4のステータ41から櫛歯部材14を分離した状態を拡大して示した斜視図である。
本実施例のステータ41は、プレート19のステータベース42に対する位置を決める位置決め部42bが振動面42aに形成されている点が、実施例1とは異なる。
本実施例の位置決め部42bは、実施例3に示した位置決め部32bと同様に、切削加工によって、ステータベース42の振動面42aに形成された有底の穴である。この位置決め部42bは、その底面の形状がプレート19の底面(ステータベース42との接合面)の形状に対応した形状であり、プレート19を挿入可能である。
位置決め部42bは、ステータベース42の振動面42aに周方向に等間隔で形成され、位置決め部42bの間隔dは、櫛歯部材14のステータベース42の板厚である寸法tと略等しい。
櫛歯部材14は、ステータベース42に挿入されて配置された互いに隣接するプレート19間に配置され、プレート19によって、ステータベース42に対する位置が決められる。
本実施例のステータ41を組み立てる際には、まず、ステータベース42の振動面42aに位置決め部42bを切削加工によって形成する。次に、位置決め部42bにプレート19を挿入し、隣接するプレート19間の隙間部分に櫛歯部材14を接着剤を用いて接合する。
本実施例によれば、位置決め部42bにプレート19を挿入することにより、ステータベース42の周方向における櫛歯部材14の位置を容易に決めることができる。
図10は、実施例5のステータ51を説明する図である。図10は、図7(b)と同様な切断面での展開図である。
実施例5は、櫛歯部材54と位置決め部52bとの接合部分の形態が実施例3とは異なる例である。よって、本実施例において、前述の実施例3と同様の機能を果たす部分には、同一の符号又は末尾に同一の符号を付して、重複する説明を適宜省略する。以下に示す実施例6も同様とする。
実施例5の位置決め部52bは、ステータベース52の振動面52aの周方向において等間隔に形成され、実施例3に示した位置決め部32bと同様な有底の穴である。この位置決め部52bは、ステータベース52の周方向における幅が寸法t2であり、実施例3の位置決め部32bの寸法t(図7参照)よりも広い。
櫛歯部材54は、振動面52aよりもロータ15A側の部分の寸法(厚み)が実施例3の櫛歯部材34と同じく寸法tであるが、位置決め部52bに挿入されている部分の幅が、位置決め部52bの形状に合わせて、ステータベースの周方向に厚い寸法t2となっている。
本実施例によれば、櫛歯部材54とステータベース52との接合面積を大きくすることができ、櫛歯部材54とステータベース52との接合強度を向上させることができる。
図11は、実施例6のステータ61の櫛歯部材64とステータベース62との接合部分の形状を説明する図である。図11は、図7(b)と同様な断面で示しており、図11(a)は、実施例6の櫛歯部材64とステータベース62との接合部分の形状を示す図であり、図11(b)から(d)は、櫛歯部材64とステータベース62との接合部分の形状の他の例の一部である。
実施例6のステータ61は、位置決め部62cの形状が実施例3とは異なる。
実施例6の位置決め部62cは、櫛歯部材64がステータベース62から脱落することを防止するために、図11(a)に示すように、位置決め部62cの底面側がステータベース62の周方向に広い形状となっている。この位置決め部62cは、ステータベース62の内径側又は外径側から櫛歯部材64を挿入可能に形成されている。
櫛歯部材64は、ステータベース62との接合部分の形状が、位置決め部62cに対応した抜け止め形状64cとなっている。櫛歯部材64は、抜け止め形状64c側をステータベース62の内径側又は外径側から位置決め部62cに挿入され、接着剤を用いてステータベース62に接合されている。なお、櫛歯部材64は、抜け止め形状64c側を位置決め部62cに圧入してもよい。
図11(b)に示す位置決め部62c−2は、圧電体13側のステータベース62の周方向の断面形状が略三角形状である。図11(c)に示す位置決め部62c−3は、圧電体13側のステータベース62の周方向の断面形状が略矩形形状である。図11(d)に示す位置決め部62d−3は、圧電体13側のステータベース62の周方向の断面形状が略円形形状である。各櫛歯部材64の抜け止め形状64c−2,64c−3,64c−4は、それぞれ、各位置決め部62c−2,62c−3,62c−4の形状に対応した形状となっている。
上述のように、本実施例では、位置決め部62cは、櫛歯部材64の抜け止めとなる形状であるならば、特にその形状を限定しない。
本実施例によれば、櫛歯部材64とステータベース62との接合強度を向上させることができる。
図12は、実施例7のステータ71を説明する図である。
実施例7のステータ71は、櫛歯部材74及び位置決め部72bの形態、及び、櫛歯部材74の配列方向が実施例3とは異なる。
実施例7の櫛歯部材74は、セラミックスを用いて、略丸棒状に形成されている。この櫛歯部材74は、ステータベース72の振動面72aに設けられた位置決め部72bに挿入し、接着剤によって接合され、ステータベース72の周方向及び径方向に整列して複数配置されている。
本実施例によれば、櫛歯部材74をステータベース72により多く接合することができるので、進行波による振動面72aの変位を、より効率よくロータ15Aに伝達することができる。
図13は、実施例8のステータ81を説明する図である。
実施例8のステータ81は、櫛歯ベース89に複数の櫛歯部材84を一体に接合し、櫛歯部材84と櫛歯ベース89とを一体に接合した部材をステータベース82に接合している点が実施例7とは異なる。
ステータベース82は、実施例7のステータベース72と略同様な部材であるが、位置決め部が形成されていない点が異なる。
櫛歯部材84は、実施例7に示した櫛歯部材74と同様な略丸棒状の部材であるが、実施例7の櫛歯部材74よりも、その径は小さく、また、実施例7に比べ、ステータベース82の周方向及び径方向に多数配列され、全体に配置された本数も多い。このステータ81に用いられる櫛歯部材84全体が、インサート成形等によって櫛歯ベース89と一体化されている。
櫛歯ベース89は、略円環形状であり、その内径及び外径の寸法は、ステータベース82と同一寸法である。櫛歯ベース89は、その材料として、ポリカーボネート等の樹脂を用いてもよいし、他のプラスチック樹脂等を用いてもよく、特に限定しない。
一体化された櫛歯ベース89と複数の櫛歯部材84とは、櫛歯ベース89側を接着剤等によってステータベース82の振動面82aに接合されている。
本実施例によれば、径の小さい櫛歯部材84を多数設けることが容易に行え、ステータベース82の進行波をロータ15Aに伝達する効率が向上し、超音波モータ10の駆動性能を向上できる。
図14は、実施例9のステータ91を説明する図である。
本実施例のステータ91は、進行波によって不図示のスライダを直線方向(図14中に示す矢印E方向)に運動させるリニア型の超音波モータに用いられている。
ステータ91は、略四角柱状のステータベース92と、ステータベース92の一方の面に接合された圧電体93と、ステータベース92の圧電体93とは反対側の振動面92aに接合された複数の櫛歯部材94とを有する。ステータ91は、圧電体93の励振によって、振動面92aに進行波が生じる。
櫛歯部材94は、板状の直方体形状にステンレス板を用いて形成されている。櫛歯部材94は、ステータベース92の振動面92a上に櫛歯部材94同士が略接する形態で配置され、振動面92a側の面がステータベース92に接着剤で接合されており、隣接する櫛歯部材94間の間隔は極僅かである。この櫛歯部材94は、櫛歯部材94同士が対向する面の表面に潤滑メッキ等の表面処理が施され、櫛歯部材94同士の摩擦力は低減されている。
本実施例によれば、駆動効率のよい超音波モータとすることができる。また、板状の櫛歯部材94をステータベース92の振動面92a上に容易に配置でき、製造も容易に行える。
なお、本実施例では、ステータ91は、櫛歯部材94同士が略接する形態で配置され、隣接する櫛歯部材94間の隙間が極僅かである例を示したが、これに限らず、隣接する櫛歯部材94間に間隔を設けてもよい。櫛歯部材94間の間隔は、等間隔でもよいし、等間隔でなくともよい。
また、櫛歯部材94間に、実施例1に示したプレート19と同様な機能を有する略板状のプレートを配置してもよい。
さらに、櫛歯部材94は、ステータベース92の振動面92a上に接合される例を示したが、これに限らず、振動面92aに櫛歯部材94の底面の形状に対応する形状の位置決め部を設けて、櫛歯部材94を配置してもよい。
さらにまた、櫛歯部材94は、板状の直方体形状の部材である例を示したが、これに限らず、例えば、実施例7に示したような略丸棒状としてもよいし、実施例8に示したように、略丸棒状の複数の櫛歯部材と櫛歯ベースとを一体に成形したものをステータベース92の振動面92aに接合してもよい。
(変形例)
以上説明した実施例に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の均等の範囲内である。
(1)実施例1において、櫛歯部材14は、接着剤を用いてステータベース12に接合される例を示したが、これに限らず、例えば、熱等を利用した溶着や、超音波による融着等の結合方法を用いてもよい。なお、実施例2から実施例9においても同様である。
(2)実施例1及び実施例4において、プレート19は、PTFEを用いて形成される例を示したが、これに限らず、例えば、櫛歯部材14及びステータベース12,42よりも弾性係数の低いウレタン樹脂やゴム等を材料として用いて形成してもよいし、その表面に、潤滑メッキや、PTFE等の摺動性のよい材料を塗布する等の表面処理を施した部材を用いてもよい。
(3)実施例3及び実施例4において、位置決め部32b,42bは有底の穴であり、位置決め部32b,42bにそれぞれ櫛歯部材34又はプレート19を挿入する例を示したが、これに限らず、例えば、位置決め部としてステータベースの振動面に凸形状を設け、櫛歯部材又はプレートのステータベースとの接合面に前述の凸形状と対応する凹形状を設けて、位置決め部としてもよい。
(4)実施例3及び実施例4において、位置決め部32b,42bは、切削加工によって形成される例を示したが、これに限らず、例えば、プレス加工によって形成してもよい。
(5)実施例1において、櫛歯部材14は、ステータベース12に等間隔に配置される例を示したが、ロータ15Aに進行波を伝達可能であるならば、隣接する櫛歯部材14間の間隔は、等間隔でなくてもよい。なお、実施例2から実施例8においても同様である。
(6)実施例1において、隣接する櫛歯部材14間にプレート19を配置することにより間隔が設けられる例を示したが、これに限らず、例えば、櫛歯部材14の表面に潤滑メッキ等の櫛歯部材14同士の摩擦力を低減する表面処理を施して、櫛歯部材14同士が略接するような形態で配置し、隣接する櫛歯部材14間の隙間を極僅かとしてもよい。なお、実施例3から実施例8においても同様である。
(7)実施例3において、位置決め部32bには、櫛歯部材34が挿入される例を示し、実施例4において、位置決め部34bには、プレート19が挿入される例を示したが、これに限らず、位置決め部として、櫛歯部材及びプレートの双方を挿入可能な形状の位置決め部を形成してもよい。
(8)実施例7及び実施例8において、櫛歯部材74,84は、その断面が略円形の略丸棒状である例を示したが、これに限らず、例えば、その断面は楕円でもよいし、多角形でもよい。
(9)実施例1から実施例6まで、及び、実施例9において、櫛歯部材14,24,34,54,64,94はステンレス板を用いて形成され、実施例7及び実施例8において、櫛歯部材74,84はセラミックスによって形成される例を示したが、これに限らず、他の金属やPEEK(ポリエーテルエーテルケトン)等のプラスチック樹脂等を用いてもよい。
(10)各実施例において、超音波領域の振動を用いる超音波モータを例に挙げて説明したが、これに限らず、超音波以外の振動を用いる振動アクチュエータに適用してもよい。
(11)各実施例において、電気信号によって励振する圧電体13,93を例として示したが、これに限らず、例えば、熱や光等の他の信号によって励振する素子を用いてもよい。
(12)実施例1から実施例8において、カメラシステム1は、カメラボディ2に撮像素子6を備え、撮像素子6によって撮影を行う例を示したが、これに限らず、フィルムによって撮影を行うカメラシステムでもよい。また、カメラシステム1は、スチルカメラでもよいし、ビデオカメラでもよい。
(13)実施例1から実施例8において、超音波モータ10は、カメラシステム1に設けられ、フォーカス動作を行う駆動源として用いられる例を示したが、これに限らず、例えば、ズーム動作を行う駆動部に用いてもよい。また、複写機の駆動部や、自動車のハンドルチルト装置やヘッドレストの駆動部に用いてもよい。
なお、実施例1から実施例9及び変形例は、適宜組み合わせて用いることもできるが、詳細な説明は省略する。また、本発明は、以上説明した各実施例によって限定されるものではない。
実施例1のカメラシステム1を示す図である。 実施例1の超音波モータ10を模式的に示した断面図である。 実施例1の櫛歯部材14、プレート19の形状を示す斜視図である。 実施例1の櫛歯部材14及びプレート19の配置について説明する図である。 実施例1の櫛歯部材14とプレート19とを予め接合した例を示す斜視図である。 実施例2の櫛歯部材24を示す斜視図である。 実施例3のステータ31を説明する図である。 実施例3のステータ31から櫛歯部材34を分離した状態を拡大して示した斜視図である。 実施例4のステータ41から櫛歯部材34を分離した状態を拡大して示した斜視図である。 実施例5のステータ51を説明する図である。 実施例6のステータ61の櫛歯部材64とステータベース62との接合部分の形状を説明する図である。 実施例7のステータ71を説明する図である。 実施例8のステータ81を説明する図である。 実施例9のステータ91を説明する図である。
符号の説明
1:カメラシステム、3:レンズ鏡筒、10:超音波モータ、11,31,41,51,61,71,81,91:ステータ、12,32,42,52,62,72,82,92:弾性体、12a,32a,42a,52a,62a,72a,82a,92a:振動面、13,93:圧電体、14,24,34,54,64,74,84,94:櫛歯部材、15A:ロータ、19:プレート、32b,52b,62c,72b:位置決め部

Claims (19)

  1. ステータに対して移動子を相対移動させることが可能な駆動装置であって、
    前記ステータは、
    圧電体が取り付けられたステータベースと、
    前記ステータベースとは別の部材であり、前記移動子側へ突起した複数の突起部とを有し、
    前記複数の突起部のそれぞれが前記ステータベースの位置決め部に挿入され、
    前記各突起部は、前記位置決め部に挿入されている部分の少なくとも一部の幅が前記ステータベースの周方向に厚い寸法となっていること、
    を特徴とする駆動装置。
  2. 請求項1に記載の駆動装置において、
    前記突起部は、前記圧電体の励振を前記移動子に伝達することにより、前記移動子を相対移動させること、
    を特徴とする駆動装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の駆動装置において、
    前記突起部の前記移動子側の面は、前記移動子と接触すること、
    を特徴とする駆動装置。
  4. 請求項1に記載の駆動装置において、
    前記ステータベースは、振動面に進行性振動波を生じさせる弾性体であり、前記複数の突起部は、互いに間隔を隔てて前記振動面に結合されていること、
    を特徴とする駆動装置。
  5. 請求項4に記載の駆動装置において、
    前記圧電体は、前記ステータベースの前記振動面とは反対側の面に取付けられ、
    前記ステータベースは、前記圧電体の励振により前記振動面に前記進行性振動波を生じさせること、
    を特徴とする駆動装置。
  6. 請求項4又は請求項5に記載の駆動装置において、
    前記ステータベース及び前記突起部は、互いに対応する形状を有し、前記ステータベースの前記振動面において、前記突起部が係合していること、
    を特徴とする駆動装置。
  7. 請求項4から請求項6までのいずれか1項に記載の駆動装置において、
    前記ステータベースと前記突起部とは、接着、溶着、超音波融着のいずれかにより結合されていること、
    を特徴とする駆動装置。
  8. 請求項4から請求項7までのいずれか1項に記載の駆動装置において、
    前記突起部の断面積のうち、前記ステータベースの前記振動面の付近の断面積は、前記振動面から離れた部分の断面積よりも大きいこと、
    を特徴とする駆動装置。
  9. 請求項4から請求項8までのいずれか1項に記載の駆動装置において、
    前記突起部は、前記ステータベースよりも弾性係数が高い材料を含むこと、
    を特徴とする駆動装置。
  10. 請求項4から請求項9までのいずれか1項に記載の駆動装置において、
    前記突起部は、板状又は棒状の部材であること、
    を特徴とする駆動装置。
  11. 請求項4から請求項10までのいずれか1項に記載の駆動装置において、
    複数の前記突起部の間隔に備えられた補助部材を含むこと、
    を特徴とする駆動装置。
  12. 請求項11に記載の駆動装置において、
    前記補助部材は、前記ステータベース及び前記突起部よりも弾性係数が低い材料を含むこと、
    を特徴とする駆動装置。
  13. 請求項11又は請求項12に記載の駆動装置において、
    前記補助部材は、前記ステータベース及び前記突起部よりも摩擦係数が低い材料を含むこと、
    を特徴とする駆動装置。
  14. 請求項1から請求項13までのいずれか1項に記載の駆動装置を用いたことを特徴とする電子機器。
  15. 請求項14に記載の電子機器において、
    レンズ鏡筒、スチルカメラ、ビデオカメラのいずれかであること、
    を特徴とする電子機器。
  16. 振動面に進行性振動波を生じさせることができ、位置決め部を有する弾性体と、前記弾性体とは独立した前記位置決め部に挿入されている部分の少なくとも一部の幅が前記弾性体の周方向に厚い寸法となっている複数の突起部とを用意する工程と、
    前記振動面の位置決め部に複数の前記突起部の少なくとも一部を挿入させる工程と、
    を含むこと、
    を特徴とする駆動装置の製造方法。
  17. 請求項16に記載の駆動装置の製造方法において、
    前記弾性体及び前記突起部は、互いに対応する形状を有し、前記振動面に複数の前記突起部を係合させること、
    を特徴とする駆動装置の製造方法。
  18. 請求項16又は請求項17に記載の駆動装置の製造方法において、
    接着、溶着、超音波融着のいずれかにより、前記弾性体と前記突起部とを結合させること、
    を特徴とする駆動装置の製造方法。
  19. 請求項16から請求項18までのいずれか1項に記載の駆動装置の製造方法において、
    前記振動面に複数の前記突起部を結合させた後に、複数の前記突起部のそれぞれについて、前記振動面から最も離れた先端部分の高さを合わせる工程を含むこと、
    を特徴とする駆動装置の製造方法。
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