JP4359849B2 - 品質改良したサーモンジャーキーとその製造方法 - Google Patents
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Description
その際の調味液漬成形身肉の塩分と糖分の含有量を水分量で割った水分活性相関指数が0.12〜0.30になるように調製したことを特徴とする品質改良したサーモンジャーキーである。
まず第1に、市販秋鮭塩蔵品の製品特性について、呈味成分分析と塩分分析を調査研究した。その調査結果のデータを図5、図6に示した。図5は、呈味成分分析の結果で、各種秋鮭塩蔵品の成分特性を示すものであり、図6は、塩分分析の結果で、各種秋鮭塩蔵品の塩分分布を示すものである。
秋鮭塩蔵品のうち、山漬け、改良山漬け、新巻についての成分特性を測定した。その結果は、図5に示すように、得られた秋鮭塩蔵品の成分特性は、塩分は山漬けで平均3.8%、改良山漬けと新巻は平均0.8%であった。粗脂肪は、どの製法でも平均で2%未満であった。また、塩分と水分の間には、山漬けで負の相関関係が認められた。グルタミン酸とイノシン酸については、グルタミン酸は山漬けに多く含まれ改良山漬けや新巻では少ない傾向がみられた。これに対し、イノシン酸は新巻が多く山漬けでは少なかった。トバや調味トバは、塩分の平均が0.3%で、粗脂肪はどの製法でも平均で2%未満であった。
図6は、各種の塩分分布を示すものである。図6から明らかなように、新巻と改良山漬けとも、腹肉部分では5〜10%の高塩分であった。背肉部分では、皮に沿って多少の塩分が浸透していたが、内部にはほとんど浸透していなかった。山漬けでは背肉部分にも2%以上の食塩が浸透しており、しかも比較的均一な分布であった。一方、腹肉部分では新巻や改良山漬けと同様な傾向であった。しかし、腹肉部分の方が背肉部分よりも低塩分の製品や、全体が10%以上という高塩分の製品もあった。しかもトバや調味トバは、10%の塩分は、表面から2〜3mmしか浸透していなかった。
秋鮭は背肉部分、腹肉部分、尾部分では、浸透状態が変わる。皮側は浸透しにくく、身肉側からの浸透は早く、内部にはほとんど浸透していなかった。腹肉部分では新巻や改良山漬けと同様な傾向であった。しかも、塩分の浸透状態は、方法が変わっても不均一で、斑も多い。このように、塩味などの浸透に対する因子の影響を検討すると、秋鮭のフィレの部位によってその食塩の浸透速度が異なることが解った。中でも背肉部分の浸透速度が一番遅い。その際、特に皮側から身肉への浸透が遅く、肉側から皮側への浸透速度は速いことも解った。その他、浸漬液の食塩濃度が上昇するにしたがって食塩浸透量が多くなり、浸漬時間は一定しておらず、浸漬液の食塩濃度と肉中の塩分量の変化によって大きく変化する(図8)。尚、秋鮭肉の熟成度によって浸透速度は殆ど変わらないし、グルタミン酸ナトリウムやサッカロースやソルビトール等の水溶性成分がある場合の食塩の浸透量に影響が無いことも解った。更に、生原料と冷凍原料では、冷凍原料の方が生原料より浸透量が多いこともわかった(図7)。
(1A(%)+0.3B(%))/C(%)=0.12〜0.30AwS
(ただし、Aは塩分であり、Bは糖分であり、Cは水分量であり、AwSは水分活性相関指数とする。)
1A(%)+0.3B(%)/C(%)=0.12〜0.30AwS
(ただし、Aは塩分、Bは糖分、Cは水分量、Awは水分活性相関指数である。)
この意味は、可溶成分の含有量である塩分と糖分を1:0.3の割合で計算することにより、魚肉の水分含量にのみ依存することなく効率的かつ確実に水分活性を調整できる。しかも可溶性成分である塩分と糖分を1:0.3の割合で計算して調製すると、本件サーモンジャーキーの水分活性をコントロールすることができるだけでなく、美味しさと色合いと保存性とを望ましいものに確保させることができるのである。
他方、調味液は、着色料と塩分を含む調味液とするか、又は着色料と塩分と糖分とを含む調味液となす。当該調味液は、サーモンジャーキーの水分量が20%〜50%に乾燥したとき、可溶成分である塩分と糖分の含有量を水分量で割った水分活性相関指数が0.12〜0.30となるように調整した調味液にしておく。
そのうえで、前記成形身肉を前記調整した調味液に浸漬して、その成形身肉の厚さが4mm〜8mmの場合は、その成形身肉の厚さの全部に均一に浸透させるか、その厚さが8mm〜13mmの場合には、その成形身肉の表面から内部に約4mm〜6mmの深さまで均一に浸透させた調味液漬成形身肉となす。
次に、当該調味液漬成形身肉を乾燥させるが、その乾燥中に55℃〜75℃のお湯又は塩水に30秒〜2分間浸漬して当該調味液漬成形身肉を加熱殺菌したうえ、調味液漬成形身肉の水分量が20%〜50%となるようにする。
同時に、当該調味液漬成形身肉の塩分と糖分の含有量を水分量で割った水分活性相関指数が0.12〜0.30となるように調製したことを特徴とする品質改良したサーモンジャーキーの製造方法である。このような製造方法により、簡便に美味しくて、見た目の色合いも良く、乾燥に伴う品質劣化もなく、安全性も高い品質改良されたサーモンジャーキーを製造できるのである。
図1は、本発明に係る高品質サーモンジャーキーの製造工程を示す説明図であり、図2は、冷凍したままのフィレ身肉を皮付きのまま厚さ7〜13mmの切身にスライスする状態を示す説明図であり、図3は、フィレ身肉を皮付きのまま厚さ7〜13mmにスライスした切身を示す斜視図であり、図4は、皮付きのまま厚さ7〜13mmにスライスした切身に調味液が浸透した状態を示す縦断側面図であり、 図4は、フィレ身肉をスキンレスにした厚さ4mm〜13mmのステック状の成形身肉に成形したことを示す斜視図であり、図5は、本発明により製造された高品質サーモンジャーキーを示す正面図である。
<実施例1>
1A(%)+0.3B(%)/C(%)=0.12〜0.30AwS
(ただし、Aは塩分、Bは砂糖、Cは水分量、AwSは水分活性相関指数となる。)
2…皮
3…切身
4…サーモンジャーキー
A…スライス
Claims (3)
- 冷凍した秋鮭のフィレ身肉を皮付きのまま又はスキンレスにした厚さ4mm〜13mmの切身状又はステック状の成形身肉にし、
当該成形身肉に着色料と塩分を含む調味料又は着色料と塩分と糖分とを含む調味液を、その成形身肉の厚さが4mm〜8mmの場合はその成形身肉の厚さの全部に均一に浸透させ、その厚さが8mm〜13mmの場合にはその成形身肉の表面から内部に約4mm〜6mmの深さまでほぼ均一に浸透させたうえ、
調味液漬成形身肉を乾燥するが、その乾燥処理中に55℃〜75℃のお湯又は塩水で調味液漬成形身肉を加熱殺菌し、調味液漬成形身肉の水分量を20%〜50%になすとともに、
その際の調味液漬成形身肉の塩分と糖分の含有量を水分量で割った水分活性相関指数が0.12〜0.30になるように調製したことを特徴とする品質改良したサーモンジャーキー。 - 冷凍した秋鮭のフィレ身肉を皮付きのまま又はスキンレスにした厚さ4mm〜13mmの切身状又はステック状の成形身肉に成形し、
着色料と塩分を含む調味料又は着色料と塩分と糖分とを含む調味液を、調味液漬成形身肉の水分量を20%〜50%に乾燥したとき、当該調味液漬成形身肉の塩分と糖分の含有量を水分量で割った水分活性相関指数が0.12〜0.30となるように調整した調味液となし、
前記成形身肉を前記調整した調味液に浸漬して、その成形身肉の厚さが4mm〜8mmの場合は、その成形身肉の厚さの全部に均一に浸透させ、その厚さが8mm〜13mmの場合には、その成形身肉の表面から内部に約4mm〜6mmの深さまで均一に浸透させた調味液漬成形身肉となし、
当該調味液漬成形身肉を乾燥させるが、その乾燥中に55℃〜75℃のお湯又は塩水に30秒〜2分間浸漬して当該調味液漬成形身肉を加熱殺菌し、
調味液漬成形身肉の水分量が20%〜50%となるようにするとともに、当該調味液漬成形身肉の塩分と糖分の含有量を水分量で割った水分活性相関指数が0.12〜0.30となるように調製したことを特徴とする品質改良したサーモンジャーキーの製造方法。 - 前記サーモンジャーキーの製造方法において、調味液の塩分と糖分含量と水分量との関係を、下記の関係式が成立するように調整して水分活性相関指数が0.12〜0.30となるように調製することを特徴とする請求項2に記載の品質改良したサーモンジャーキーの製造方法。
(1A(%)+0.3B(%))/C(%)=0.12〜0.30AwS
(ただし、Aは塩分であり、Bは糖分であり、Cは水分量であり、AwSは水分活性相関指数とする。)
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