JP4358941B2 - トラクタ - Google Patents
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【発明の属する技術分野】
本発明は、上部を開閉自在とした構造のボンネットを有するトラクタに関する。詳細には、標準の該ボンネットに部品を付加することで、エンジン出力が異なる複数の仕様に適用可能とするための技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、トラクタの機体にボンネットを具備して、エンジンやバッテリーや冷却ファンやラジエータ等を内部に収納して、これら装置の外部への露出を防止して防護するとともに、騒音を低減する技術は広く公知となっている。このボンネットは該ボンネットの後方に配設された門型のフレームに枢支されて、前部又は後部を開閉自在としており、ボンネットを開放することにより内部に収納された上記装置の点検や修理が容易に行えるようにしている。
【0003】
また、トラクタ等はエンジン出力が異なる複数の仕様を構築することが通例であり、この場合は、出力が大きいエンジンは大きなスペースを占有し、燃料タンクの容量も大きくするのが一般であるので、それに応じて収納容積の大きいボンネットとする必要がある。従って、従来は、前後長の異なるボンネットをトラクタの仕様の数だけそれぞれ製作し用意しておく必要があったのである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記のようにトラクタの仕様の数だけ異なる収納容積を有するボンネットを製作する場合は、プレス加工で製造するボンネットの一つの仕様ごとに一つの金型を用意しなければならず、一般に金型の製造は高価であることから、コストアップの要因となっていた。一方、トラクタは、エンジンを多気筒型として、シリンダーの高さ方向の長さを変更して出力の異なる仕様とする場合が多く、この場合、エンジンの前後長さは殆ど同じで、燃料タンクの大きさ等を変更すればこと足りる場合が多かった。本発明は上記点に鑑みたものであり、ボンネットを共用として、トラクタ仕様の変更に伴う収納容積の過不足は該ボンネットの後端に連設する門型フレームの幅の変更にて対応することにより、トラクタの複数の仕様に適合させるようにして、エンジンの出力が異なる一連のトラクタ仕様を全体として安価に構築せんとするものである。加えて本発明は、ボンネット内(フレーム内)に収容される燃料タンクが大容量のものであっても、該燃料タンクを上方から容易に組込みできるようにする構造を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
【0006】
請求項1においては、前方を上方へ開閉自在としたボンネットフード(10)の後方に門形のフレーム(100)を配し、該門形フレーム(100)内に燃料タンク(21)を支架させたトラクタにおいて、前記門形フレーム(100)は、機体の左右に立設された一対のサイドフレーム(110L・110R)と、これら両サイドフレーム(110L・110R)の上端部分に着脱自在に取り付けられるトップフレーム(111)とで構成したものである。
【0007】
請求項2においては、請求項1記載のトラクタにおいて、前記サイドフレーム(110L・110R)の前記上端部は、ボンネットフード(10)の外形よりも内側方向に階段状に折曲された第一の段差部(116a)と、該第一の段差部(116a)に連続して、更にボンネットフード(10)の外形よりも内側方向へ階段状に折曲された第二の段差部(116b)を有し、上記第二の段差部(116b)には前記トップフレーム(111)を取り付け、上記第一の段差部(116a)には、前記ボンネットフード(10)の後端上部の外形に連なる形状の化粧枠(112)を着脱自在に取り付けたものである。
【0008】
請求項3においては、請求項1又は請求項2記載のトラクタにおいて、前記ボンネットフード(10)はその上部を、前記トップフレーム(111)に開閉自在に枢支させてあるものである。
【0009】
請求項4においては、請求項1記載のトラクタにおいて、前記左右一対のサイドフレーム(110L・110R)の下部は、クロスメンバである連結板(120)にて相互に連結され、該クロスメンバである連結板(120)は、前記ボンネットフード(10)内に収容されたエンジン(26)のクランクケース(26a)に取り付けられているものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
次に、発明の実施の形態を説明する。図1は本発明の一実施例に係るトラクタの全体的な構成を示した側面図、図2は門型フレームの構成及び燃料タンクの支架の様子を示した側面断面拡大図である。
【0011】
即ち、この農用トラクタ1は、鋳込にて製造されクラッチ機構等を内設する本体フレーム2を中央に配置し、前後方向で平行な左右のエンジンフレーム3を該本体フレーム2より前方に延設し、本体フレーム2の後端にはトランスミッション14を配する構成としている。トランスミッション14の後方にはリアアクスルケース15が配置される。そして、各エンジンフレーム3下方に枢支したフロントアクスルケース12の左右に前輪4・4を、また、上記リアアクスルケース15の左右に後輪5・5を懸架している。
【0012】
本体フレーム2の左右両側にはステップ6・6を略水平に配設しており、本体フレーム2上において、後部には座席7を配設し、前部にはダッシュボード8を立設している。該ダッシュボード8の上端には計器パネル11を設け、更に操向操作のためのステアリングハンドル9を突設している。エンジンフレーム3の上にはエンジン26及び燃料タンク21、並びにラジエータ25、冷却ファン、バッテリー24等の付属装置群が配設される。その前面はフロントカバー17で覆われ、下方側面はサイドカバー18・18で覆われ、上面及び上方側面はボンネットフード10で覆われる。これら一連のフロントカバー17、サイドカバー18・18、ボンネットフード10の組み合わせにより、ボンネットが構成される。該ボンネットフード10は前方を開閉自在とし、また、開放した状態でロックできるようにして、エンジン26等の点検・修理が容易にできるようにしている。フロントカバー17及びサイドカバー18・18にはそれぞれ上記ラジエータ25への外気導入口が開口され、該外気導入口を覆うように防塵網30・30が取り付けられる。
【0013】
エンジンフレーム3上には、後方傾斜状に構成した門型フレーム100が立設され、上記ダッシュボード8の前端が該門型フレーム100の後面に固定される。
【0014】
上述のエンジン26の駆動力は本体フレーム2内に配設された伝動経路を介して、上記トランスミッション14に伝達される。該トランスミッション14はHSTや減速のための歯車列等により構成されており、リアアクスルケース15内に配設された左右一対の車軸16・16を介して左右の後輪5・5を駆動する一方、プロペラシャフト13やユニバーサルジョイントを介してフロントアクスルケース12に伝達され、左右の前輪4・4を駆動する。
【0015】
門型フレーム100及びダッシュボード8により覆われた空間はボンネット内部空間の拡張空間とされ、該拡張空間の内部には樹脂製の燃料タンク21が支架される。該燃料タンク21はその上部を前方に膨出させて、平面視において上記ボンネットフード10と重複する延出部を形成し、該延出部の上面には燃料補給口21aを開口してある。該燃料補給口21aは着脱自在の注油栓27で覆われる。上記ボンネットフード10には該燃料補給口21aの位置にあわせて開口孔67を設けている(図2)。この構成により、ボンネットフード10を閉じた状態ではボンネットフード10の該開口孔67に燃料補給口21aが位置するので、ボンネットフード10を閉じた状態でも注油栓27を外して燃料タンク21に燃料を補給することができる。
【0016】
該燃料タンク21の側面には図2に示す如く横リブ22を形設してあり、該横リブ22にダッシュボード8の左右前端に設けたステー23・23、及び、本体フレーム2の外面に設けた取付部材28・28を取り付けて、燃料タンク21を移動不能に支持している。また、上記エンジンフレーム3上に図外の底板を装架し、該底板の前端にはバッテリー24を載置し、その後方にラジエータ25が立設される(図1)。その後方にエンジン26のクランクケース26aが左右のエンジンフレーム3上に支持され(図2)、該エンジン26の上方においては、エアクリーナ及びマフラーが左右に並設される(図外)。即ち、これらバッテリー24、ラジエータ25、エアクリーナやマフラー等の付属装置群が、エンジン26及び燃料タンク21とともにボンネット内に収容される構成としている。
【0017】
ボンネットフード10は、その後端に設けたヒンジ部で上記門型フレーム100に枢支される。詳細には図2に示すように、ボンネットフード10後部に設けた左右のヒンジアーム32・32を、門型フレーム100内部に形設されるヒンジステー33・33の側面に設けたヒンジピン34・34にそれぞれ枢支して、該ヒンジピン34を支点としてボンネットフード10の前方を上下回動可能としている。また、該ボンネットフード10内部には、該ボンネットフード10を開放状態でロックするためのロック機構が配設される(図外)。
【0018】
また、熱風遮蔽板35がボンネットフード10内部に取り付けられ、燃料タンク21前面を覆うように配置される。該熱風遮蔽板35はその上部を適宜折曲させて、燃料タンク21前面の形状に沿わせている。
【0019】
次に、本発明の要部である門型フレーム100の構成について詳述する。図3は門型フレーム及びボンネットフードの組み付け構成を示した斜視図、図4は門型フレームのサイドフレームの構成を示した側面断面拡大図、図5はサイドフレーム上部にトップフレーム及び化粧枠を取り付ける構成を示した側面断面拡大図、図6は同じく後面図である。即ち、図2〜図6に示すように、この門型フレーム100は、左右一対のサイドフレーム110L・110Rと、該サイドフレーム110L・110Rの上部を連結するトップフレーム111と、該サイドフレーム110L・110Rの上部に取り付けられる化粧枠112と、該サイドフレーム110L・110Rの上下方向中途部を溶接して相互連結するクロスメンバである連結板120等によりなる。
【0020】
まず、左右一対のうち左側のサイドフレーム110Lのみについて説明する。即ち、図2と図6に特に図示されるように、この左側サイドフレーム110Lは、それぞれ本体115Lと、該本体115Lの上部に溶接固定される取付部材114Lとによりなる。取付部材114Lは本体115Lの上端より適宜突出させて設けられてある。そして、上記本体115Lの上端は上記取付部材114Lと一体的に折曲されて、ボンネット内方側に向けて階段状部分を形成している。また、取付部材114Lの上記突出部分は更にボンネット内方側に向けて折曲されて、階段状部分を形成している。従って、サイドフレーム110Lは、ボンネット内側に階段状に折曲された第一の段差部116aと、該第一の段差部116aに連続して更にボンネット内側へ階段状に折曲された第二の段差部116bとを、その上端部に有する構成としている。サイドフレーム本体115Lはその前端縁、後端縁、及び下端縁をボンネット内方に向けて適宜幅で垂直に折り返しており、上記段差部116a・116bともあいまってその剛性を向上させている。
【0021】
なお、右側のサイドフレーム110Rは左側のそれ110Lと対称に形成される。即ち、上記二つのサイドフレーム110L・110Rは左右一対でまったく対称となるよう構成される。
【0022】
そして、上記サイドフレーム本体115L・115Rの上記前端縁折曲部分と後端縁折曲部分の間に、以下に説明する連結部材113L・113Rが架設される。図4に右側の連結部材113Rが図示される。この連結部材113Rは短冊状に構成し、側面視で後ろ下がり状となるよう斜めに配設され(図4)、その上縁は適宜幅で「く」字状に折曲されながらサイドフレーム本体115R前端縁折曲部分の上下方向略中央部位に固設される。一方、この連結部材113Rの下縁は適宜幅で逆「く」字状に折曲されて、該折曲部分がサイドフレーム本体115R後端縁折曲部分の下方部位に取り付けられる。なお、左側の連結部材113Lも右側のそれ113Rとまったく同様に構成されており、サイドフレーム本体115Lに同様に架設されるようにしている。
【0023】
更に、左右の上記サイドフレーム本体115L・115Rの間には上記連結板120が架設される(図4)。この連結板120は上下方向に垂直に立設され、その下縁は逆「く」字状に適宜幅だけ折曲され、該折曲部分の左右端が上記連結部材113L・113Rの中途部に溶接固定される。一方、連結板120の上縁は「く」字状に適宜幅だけ折曲され、該折曲部分の左右端がサイドフレーム本体115L・115R前端縁の上記折曲部分に固定される。なお、連結板120の上部には、上述した熱風遮蔽板35の下端が図4の如く固定される。
【0024】
次に、図6に基づいて、このサイドフレームの上端を連結する上述のトップフレーム111について説明する。このトップフレーム111はその左右両側を下方に折曲して断面視逆「U」字状としており、該折曲部分の下端は上記サイドフレームの第二の段差部116bにネジ止めされて固定される。また、トップフレーム111下面にはステー33・33が左右一対で固定され、該ステー33に設けたヒンジピン34により、ヒンジアーム32を介して前記ボンネットフード10の後端を上述の如く開閉自在に枢支している。なお、トップフレーム111の前後両端縁は適宜幅だけ下方に向けて折曲されており、剛性を高めてたわみを防止するようにしてある。
【0025】
次に、サイドフレーム110L・110Rの上記第一の段差部116aに取り付けられる化粧枠112について説明する。この化粧枠112は上記トップフレーム111の上方及び左右方を覆うように構成され、その前端は前記ボンネットフード10後端に隣接され、その後端は上記ダッシュボード8及び計器パネル11に隣接される。また、化粧枠112の前端縁の外形は前記ボンネットフード10後端縁の外形に略一致させ、化粧枠112の後端縁の外形は前記ダッシュボード8及び計器パネル11の外形に略一致させている。従って化粧枠112は、前記ボンネットフード10後端の外形に連なる形状となっており、更にダッシュボード8及び計器パネル11の外形にも連なる形状とされる。
【0026】
次に、上述の構成とした門型フレーム100をトラクタ1へ組み付ける構成について説明する。即ち、図2に示す如く、サイドフレーム110L・110Rを相互連結する上述の連結板120の左右方向中央を、エンジンクランクケース26aの後面にネジ止め固定しているのである。更には図2・図4に示す如く、上述の本体フレーム2の外面左右には取付ボス2aが一体形成され、該取付ボス2aに、サイドフレーム本体115L・115Rの後端縁、及び、上記連結部材113L・113Rの後端の折曲部分を、ネジにて図4の如く共締め固定しているのである。なお、上記サイドフレーム110L・110Rの側面には、上述のステップ6の前端が図4に示す如くナットにて取り付けられる。従って、上記連結板120がエンジンクランクケース26aに、サイドフレーム110L・110Rの後端下部が本体フレーム2の上記取付ボス2aに、それぞれ頑強に固着されることとなる。
【0027】
図3においてはサイドフレーム110L・110Rをトラクタに組み付け、さらに燃料タンク21を組み込んだ状態が図示されている。この状態からトップフレーム111及び化粧枠112をサイドフレーム110L・110Rに組み付けることにより、門型フレーム100が燃料タンク21の左右方及び上方を囲った状態で構成されるのである。このように門型フレーム100のトップフレーム111がサイドフレーム110L・110Rに着脱可能に構成してあるので、ボンネットフードが取り外されている状態であれば、該トップフレーム111を取り外すことで燃料タンクの組込み・取外しが容易にできるようになっている。
【0028】
次に、上述のトラクタ1よりエンジン出力が大きい仕様(以下「高出力仕様」という。)のトラクタに本発明を適用する方法を説明する。図7は高出力仕様のトラクタに本発明を適用した様子を示した側面図である。即ち、図7に示されるような高出力仕様のトラクタ1xは、ボンネット内の燃料タンクを符号21xに示す如く容量の大きいものとする必要がある。また、本実施例においては高出力仕様のトラクタ1xのエンジン26xの前後長は標準仕様のそれ(図1に示す符号26)と略同じであるが、このエンジン26xが標準仕様のエンジンより大きい場合もある。従って、これら燃料タンク21xやエンジン26xを収納するのに要するスペースは、標準仕様より大きくなるのが通例である。従って、本発明ではその分だけ前後長の長い門型フレーム100xを構成して、ボンネット内の収納容積を大きくして、大出力のエンジン26xや大容量の燃料タンク21xを収納可能としているのである。この門型フレーム100xと標準仕様のトラクタ1の門型フレーム100とは、その前後長が異なるが(Lx>L)、その他はまったく同様に構成される。なお、ここでいう「標準仕様」には、全長の最も短い、エンジン出力の最も小さい仕様を採用するのが望ましい。本実施例においては、図1に示される仕様を全長の最も短い標準仕様として採用し、それより全長の長い仕様(例えば図7に示される仕様)を上述の「高出力仕様」としている。
【0029】
なお、このようにボンネットフード10やサイドカバー18・18は共用とされるため、上述の開口孔67の位置は固定となる。従って、図7に図示のトラクタ1xのように門型フレームの前後長が長くなると、相対的に上記開口孔67の位置は前寄りとなる。従って、このような前寄りの位置にある開口孔67に燃料補給口21aの位置を合わせるために、高出力仕様のトラクタ1xの燃料タンク21xは、標準出力仕様のトラクタ1の燃料タンク21に比して、タンク前面上部の前方膨出部分(延設部)の膨出長さをより大きくして、該膨出部分の前端に燃料補給口21aを設けるようにしている。
【0030】
逆に、上述のトラクタ1よりエンジン出力が小さい仕様のトラクタを構成したい場合は、その分だけ前後長の短い門型フレームを構成すればよい。即ち、ボンネットフード10やサイドカバー18・18を共用として、トラクタ仕様の変更に伴う収納容積の過不足は該ボンネットフード10やサイドカバー18・18の後端に連設する門型フレームの幅の変更にて対応することで、ボンネット10及びサイドカバー18・18をトラクタの複数の仕様間で共用可能としているのである。
【0031】
以上に本発明の実施例を説明したが、本発明の技術的範囲は上記の実施例に限定されるものではなく、本明細書及び図面に記載した事項から明らかになる本発明が真に意図する技術的思想の範囲全体に、広く及ぶものである。
【0032】
【発明の効果】
本発明は、以上のように構成したので、以下に示すような効果を奏する。
【0033】
請求項1に示す如く、前方を上方へ開閉自在としたボンネットフード(10)の後方に門形のフレーム(100)を配し、該門形フレーム(100)内に燃料タンク(21)を支架させたトラクタにおいて、前記門形フレーム(100)は、機体の左右に立設された一対のサイドフレーム(110L・110R)と、これら両サイドフレーム(110L・110R)の上端部分に着脱自在に取り付けられるトップフレーム(111)とで構成したので、ボンネット部分を共用として、トラクタ仕様の変更に伴うボンネット内の収納容積の過不足は該ボンネットの後端に連設するフレームの幅の変更にて対応することができ、トラクタの複数の仕様に適用可能なボンネットの構成を全体として廉価に提供することができる。
また、高出力仕様の場合は燃料タンクが大容量となり、占有スペースが大きくなるが、トップフレームは着脱自在に構成してあるので、該トップフレームを取り外した状態でこのような大きい燃料タンクの組込みがボンネットの上方から容易に行えるのである。
【0034】
請求項2に示す如く、請求項1記載のトラクタにおいて、前記サイドフレーム(110L・110R)の前記上端部は、ボンネットフード(10)の外形よりも内側方向に階段状に折曲された第一の段差部(116a)と、該第一の段差部(116a)に連続して、更にボンネットフード(10)の外形よりも内側方向へ階段状に折曲された第二の段差部(116b)を有し、上記第二の段差部(116b)には前記トップフレーム(111)を取り付け、上記第一の段差部(116a)には、前記ボンネットフード(10)の後端上部の外形に連なる形状の化粧枠(112)を着脱自在に取り付けたので、門型フレームの上部を二重構造とすることができるので、防音効果が良好であり、剛性が向上する。
更には、門型フレーム上部に化粧枠が取り付けられるので、トップフレームは任意の剛性のある形状に製作し得る上、化粧枠にてこのトップフレームを隠して見栄えを向上させることができることとなる。また、化粧枠はボンネットフード後端上部の外形に連なる形状としているので、ボンネットから化粧枠にかけての継ぎ目が目立たず、外観を損ねることがない。
【0035】
請求項3に示す如く、請求項1又は請求項2記載のトラクタにおいて、前記ボンネットフード(10)はその上部を、前記トップフレーム(111)に開閉自在に枢支させたので、ボンネットを後開きタイプのボンネットとした場合は、ボンネットに加えてボンネットヒンジをも共用できることとなるので、更に柔軟なトラクタの仕様のラインアップを、安価にて提供できる。
【0036】
請求項4に示す如く、請求項1記載のトラクタにおいて、前記左右一対のサイドフレーム(110L・110R)の下部は、クロスメンバである連結板(120)にて相互に連結され、該クロスメンバである連結板(120)は、前記ボンネットフード(10)内に収容されたエンジン(26)のクランクケース(26a)に取り付けられているので、門型フレームが安定した位置にしっかり取り付けられるので、該門型フレームを基準として取り付けられるボンネットや計器パネルとの組み付け誤差を少なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例に係るトラクタの全体的な構成を示した側面図。
【図2】 門型フレームの構成及び燃料タンクの支架の様子を示した側面断面拡大図。
【図3】 門型フレーム及びボンネットフードの組付け構成を示した斜視図。
【図4】 門型フレームのサイドフレームの構成を示した側面断面拡大図。
【図5】 サイドフレーム上部にトップフレーム及び化粧枠を取り付ける構成を示した側面断面拡大図。
【図6】 同じく後面図。
【図7】 高出力仕様のトラクタに本発明を適用した様子を示した側面図。
【符号の説明】
1 トラクタ
1x トラクタ(高出力仕様)
10 ボンネットフード
26 エンジン
26a エンジンのクランクケース
110L・110R サイドフレーム
111 トップフレーム
112 化粧枠
116a 第一の段差部
116b 第二の段差部
120 連結板(クロスメンバ)
Claims (4)
- 前方を上方へ開閉自在としたボンネットフード(10)の後方に門形のフレーム(100)を配し、該門形フレーム(100)内に燃料タンク(21)を支架させたトラクタにおいて、前記門形フレーム(100)は、機体の左右に立設された一対のサイドフレーム(110L・110R)と、これら両サイドフレーム(110L・110R)の上端部分に着脱自在に取り付けられるトップフレーム(111)とで構成したことを特徴とするトラクタ。
- 請求項1記載のトラクタにおいて、前記サイドフレーム(110L・110R)の前記上端部は、ボンネットフード(10)の外形よりも内側方向に階段状に折曲された第一の段差部(116a)と、該第一の段差部(116a)に連続して、更にボンネットフード(10)の外形よりも内側方向へ階段状に折曲された第二の段差部(116b)を有し、上記第二の段差部(116b)には前記トップフレーム(111)を取り付け、上記第一の段差部(116a)には、前記ボンネットフード(10)の後端上部の外形に連なる形状の化粧枠(112)を着脱自在に取り付けたことを特徴とするトラクタ。
- 請求項1又は請求項2記載のトラクタにおいて、前記ボンネットフード(10)はその上部を、前記トップフレーム(111)に開閉自在に枢支させてあることを特徴とするトラクタ。
- 請求項1記載のトラクタにおいて、前記左右一対のサイドフレーム(110L・110R)の下部は、クロスメンバである連結板(120)にて相互に連結され、該クロスメンバである連結板(120)は、前記ボンネットフード(10)内に収容されたエンジン(26)のクランクケース(26a)に取り付けられていることを特徴とするトラクタ。
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1999
- 1999-08-26 JP JP24023199A patent/JP4358941B2/ja not_active Expired - Fee Related
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EP4001068A4 (en) * | 2019-07-17 | 2023-07-26 | Yanmar Power Technology Co., Ltd. | WORK VEHICLE |
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