JP4358683B2 - ペリクルフレーム及びフォトリソグラフィー用ペリクル - Google Patents

ペリクルフレーム及びフォトリソグラフィー用ペリクル Download PDF

Info

Publication number
JP4358683B2
JP4358683B2 JP2004161206A JP2004161206A JP4358683B2 JP 4358683 B2 JP4358683 B2 JP 4358683B2 JP 2004161206 A JP2004161206 A JP 2004161206A JP 2004161206 A JP2004161206 A JP 2004161206A JP 4358683 B2 JP4358683 B2 JP 4358683B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pellicle
film
frame
adhesive layer
adhesive
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004161206A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005338722A (ja
Inventor
一敏 関原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shin Etsu Chemical Co Ltd filed Critical Shin Etsu Chemical Co Ltd
Priority to JP2004161206A priority Critical patent/JP4358683B2/ja
Publication of JP2005338722A publication Critical patent/JP2005338722A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4358683B2 publication Critical patent/JP4358683B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)

Description

本発明は、リソグラフィー用ペリクル、特にはLSI、超LSIなどの半導体装置あるいは液晶表示板を製造する際のゴミよけとして使用される、実質的に500nm以下の光を用いる露光方式におけるリソグラフィー用ペリクルに関するものである。
LSI、超LSIなどの半導体製造或いは液晶表示板などの製造においては、半導体ウエハー或いは液晶用原板に光を照射してパターンを作製するが、この時に用いるフォトマスクあるいはレチクル(以下、単にフォトマスクと記述)にゴミが付着していると、このゴミが光を吸収したり光を曲げてしまうために、転写したパターンが変形したり、エッジががさついたものとなるほか、下地が黒く汚れたりするなど、寸法、品質、外観などが損なわれるという問題があった。
このため、これらの作業は通常クリーンルームで行われているが、それでもフォトマスクを常に清浄に保つ事が難しい。そこで、フォトマスク表面にゴミよけとしてペリクルを貼着した後に露光を行っている。この場合、異物はフォトマスクの表面上には直接付着せず、ペリクル上に付着するため、リソグラフィー時に焦点をフォトマスクのパターン上に合わせておけば、ペリクル上の異物は転写に無関係となる。
一般にペリクルは、光を良く透過させるニトロセルロース、酢酸セルロースあるいはフッ素系樹脂などからなる透明なペリクル膜を、ペリクル膜の良溶媒を塗布したアルミニウム、ステンレス、ポリエチレンなどからなるペリクルフレームの上端面に貼り付けて風乾し接着する(特許文献1参照)か、アクリル樹脂やエポキシ樹脂等の接着剤で接着する(特許文献2及び特許文献3参照)。更に、ペリクルフレームの下端には、フォトマスクに装着するためのポリブデン樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、アクリル樹脂等からなる粘着層、及び粘着層の保護を目的とした離型層(セパレータ)が設けられる。また、ペリクルをフォトマスクに貼り付けた状態で、ペリクル内部に囲まれた空間と外部との気圧差をなくすことを目的として、ペリクルフレームの一部に気圧調整用の小孔を開け、小孔を通じて空気が入り込むことによる異物侵入を防ぐためのフィルターを設置することもある(特許文献4参照)。
上記のように、ペリクルフレームの上下両端面にペリクル膜接着剤(以下、単に膜接着剤と記す)およびマスクに貼り付ける為の粘着剤(以下、マスク粘着剤と記す)を塗布した際、この膜接着剤及びマスク粘着剤は、各々の表面張力とペリクルフレームの表面状態から決定される接触角を有して盛り上がり、凸形状となる。
マスク粘着剤層の場合、層表面を凸状にする事によってフォトマスクへの貼付時に空気の巻き込みが生じにくくなるという利点もあるが、一方で、ペリクルを貼り付ける際に加圧しても弾性によりマスク粘着剤層が元の凸形状に戻りやすいため、マスク粘着剤の粘着力を強力にしないと長期間の使用で剥離しやすいという欠点もある。理想的には、マスク粘着剤層の表面が平坦もしくはペリクルフレーム幅方向の中央部がごく僅かに凸となった形状になっていることが望ましい。このような表面形状にするため、一般的には粘着剤を塗布後、例えば、加熱しながら平滑な面に押しつけて粘着剤層の表面を平らに押しつぶすといった処理が行われている。しかし、この作業は工程が複雑になる他、特にプリント基板や液晶用に用いられる大型のペリクルにおいては、フレーム端面全面に渡って精度良く均一に押しつぶすことが極めて困難であった。
また、膜接着剤層の場合、凸形状の頂点部分のみがペリクル膜に接触するため、接着面積が小さくペリクル膜との接着力が弱いという問題がある。また、ペリクル膜が振動するなどした場合に、フレーム内側のペリクル膜に接触していない膜接着剤部分にペリクル膜が接触して局所的なシワが生じ、外観上の問題となることもある。特に、プリント基板や液晶用に用いられる大型のペリクルでは、フレーム幅が広いため、この問題は顕著に現れる。紫外線硬化型の接着剤を使用すれば、塗布後直ちに膜を貼り付けるため、膜接着剤層はペリクル膜に押しつぶされて平滑になり、上記の問題を解決できる。しかし、紫外線硬化型の接着剤は、ペリクル膜を接着する直前に塗布しなくてはならないという制約がある他、有害な紫外線の防護等も考慮する必要があり、作業環境や工程の管理が難しいという問題もある。
特開昭58−219023号公報 米国特許第4861402公報 特開昭63−27707号公報 実公昭63−393703号公報
本発明は上記のような問題に鑑みてなされたもので、ペリクル膜と膜接着剤との接着力を向上させ、ペリクル膜内の局所的なシワやパーティクルの発生を防止し、さらに高精度でフォトマスクに貼り付けることができるペリクルフレームを提供することを目的とする。
上記課題を解決するための本発明は、上端面及び下端面を有するペリクルフレームであって、前記上端面及び下端面のうち少なくとも一つの端面の全周に連続して凹状の溝が設けられていることを特徴とするペリクルフレームである。
このように、上端面及び下端面を有するペリクルフレームであって、前記上端面及び下端面のうち少なくとも一つの端面の全周に連続して凹状の溝が設けられていれば、該溝に塗布または充填した膜接着剤及び/またはマスク粘着剤の表面張力による液面の形状、すなわち膜接着剤層またはマスク粘着剤層とペリクルフレームとがなす接触角を制御し、膜接着剤層及び/またはマスク粘着剤層の表面をほぼ平坦にすることができる。その結果、ペリクル膜と膜接着剤との接着力、あるいはフォトマスクとマスク粘着剤との接着力を増大させることができる。さらに、ペリクル膜に発生する局所的なシワを防止することが可能となる。
この場合、前記凹状の溝の形状が、円弧状、楕円弧状、放物線状、多角形状の何れかであることが好ましい。
このように、前記凹状の溝の形状が、円弧状、楕円弧状、放物線状、多角形状の何れかであれば、塗布する膜接着剤層及び/またはマスク粘着剤層の表面形状の制御が容易となる。また、上記形状の溝であれば容易に加工することができる。
この場合、前記凹状の溝が、前記フレームの内周に沿って設けられ、且つ該溝の外側に平坦部分が設けられていることが好ましい。
このように、前記凹状の溝が、前記フレームの内周に沿って設けられていれば、ペリクル膜が内側のフレームに接触することによるパーティクルの発生やシワの発生をより一層防止する等の効果が得られる。また同時に、該溝の外側に平坦部分が設けられていれば、膜接着剤層を加圧することなくペリクルをフォトマスクに貼付することができ、貼付精度が向上すると共に膜接着剤層及びペリクル膜が損傷するなどの問題を回避することができる。また、マスク粘着剤層側端面の場合、フォトマスクに貼り付けたペリクルを剥離する時に剥離冶具を挿入できる差込口とすることができる。
この場合、前記平坦部分が、前記フレームの全幅に対して20%以上の幅を有することが好ましい。
このように、前記平坦部分が、前記フレームの全幅に対して20%以上の幅を有していれば、ペリクルをフォトマスクに貼付する際の加圧がより容易となり、貼付精度がさらに向上する。また、ペリクル剥離時に剥離冶具を差し込むスペースを十分確保できるため、容易に剥離することができる。
そして本発明は、少なくとも上記のペリクルフレームを具備し、前記凹状の溝にペリクル膜接着剤及び/またはマスク粘着剤が塗布もしくは充填され、前記ペリクル膜接着剤を介してペリクル膜が貼り付けられているものであることを特徴とするフォトリソグラフィー用ペリクルである。
このように、上記のペリクルフレームを具備し、前記凹状の溝にペリクル膜接着剤及び/またはマスク粘着剤が塗布もしくは充填され、前記ペリクル膜接着剤を介してペリクル膜が貼り付けられていれば、ペリクル膜に局所的なシワが発生しないペリクルを得ることができる。また、ペリクル膜及び膜接着剤に損傷を与えることなく高精度でフォトマスクに貼り付けることが可能となる。
以上説明したように、本発明によれば、特別な工程を用いなくとも膜接着剤層およびマスク粘着剤層をほぼ平坦に形成することができるペリクルフレームを得ることが可能である。その結果、このようなペリクルフレームを用いたペリクルは、ペリクル膜と膜接着剤との接着力が強く、ペリクル膜内に局所的なシワが発生しないものとなる。さらに、このようなペリクルはフォトマスクへの接着性及び貼付精度が良好となる。
以下、本発明の実施形態の一例について図面を参照しながら具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
本発明者が検討した結果、ペリクルフレームの上端面及び/または下端面に凹状の溝を設け、その溝の形状やサイズを変化させることによって溝に充填した膜接着剤及び/またはマスク粘着剤の表面形状がほぼ平坦になるように制御することが可能であり、その結果、ペリクル膜及びフォトマスクとの接着面積が増加し強力な接着力が得られ、さらに、ペリクル膜が振動するなどして発生する局所的なシワを防止できることを見出した。また、該溝をペリクルフレームの内周に沿って設けることによって、ペリクル膜の損傷及びパーティクルの発生を防止でき、また、シワの発生も一層抑制できる。さらに、溝の外側に平坦部分を設けることによって、ペリクル膜や膜接着剤を損傷させることなくペリクルをフォトマスクに精度良く貼付できることも見出し、本発明を完成させた。
図1(a)は、本発明のペリクルフレームの一例を示したものであり、図1(b)は、図1(a)中のA−Aでの縦断面を示したものである。ペリクルフレーム11の上端面及び下端面にそれぞれ円弧状の溝12a、13aが、ペリクルフレームの全周にわたって、フレームの内周に沿って連続的に形成されている。溝12aおよび13aの外側には、平坦部12b及び13bが設けられている。尚、フレームの材質は、一般的に使用されているアルミニウムやその合金、ステンレスなどとすることができる。
図1のペリクルフレーム11の溝12aに膜接着剤を充填して膜接着剤層14を形成し、さらに膜接着剤層14を介してペリクル膜16を貼付する。また、溝13aにマスク粘着剤を充填し、マスク粘着剤層15を形成する。こうして、図2に示すフォトリソグラフィー用ペリクル10を得る。マスク粘着剤を保護する目的で、マスク粘着剤層15の表面にさらに離型層を設けても良い。
溝12a及び13aの形状、幅、深さを変えることにより、膜接着剤層14及びマスク粘着剤15の表面形状を制御することができる。
膜接着剤層14がほぼ平坦になると、図2に示すように膜接着剤層14とペリクル膜16の接触面積が大きくなり、接着力が増大する。また、フレーム内側のペリクル膜に接触していない膜接着剤部分が小さくなるため、ペリクル膜が振動するなどしてもペリクル膜内に局所的なシワがほとんど発生しない。
マスク粘着剤層15の場合は、加熱によってマスク粘着剤層を平らに押しつぶすなどの特別な工程を用いなくても表面形状をほぼ平坦にしフォトマスクへの接着性を向上させることができるので、有利である。また、マスク粘着剤層15は、フォトマスクとの接触面積よりもペリクルフレームとの接触面積の方が大きくなるため、ペリクルをフォトマスクから剥がす際に、フォトマスク上にマスク粘着剤が残留しにくくなるという効果も得られる。
図1のように、溝12a及び13aをフレームの内周に沿って配置すると、特にペリクル膜の場合、フレーム上端部の内側に膜接着剤を介さずペリクル膜と直接接触する部分が無いため、ペリクル膜が振動しフレームに接触することによってパーティクルが発生することやシワが発生することを防止できるのでより好ましい。ただし、ペリクルフレームの加工上、バリ等の発生が問題になる場合は、溝12aの内側に幅0.3mm以内の平坦部を設けても良い。
溝12aの外側の平坦部12bは、機械加工されたペリクルフレームそのものであるため、膜接着剤層14に比べてより平坦であることに加え、剛性も極めて高い。従って、ペリクルをフォトマスクに貼り付けるときに平坦部12bのみを加圧すれば、均一にペリクルを加圧することができ、精度良く貼り付けることができる。また、膜接着剤層14及びペリクル膜16を加圧しないので、膜接着剤層14及びペリクル膜16の損傷やそれに伴うパーティクルの発生を防止することもできる。
一方、マスク粘着剤側の溝13aの外側に平坦部13bを設けると、ペリクルをフォトマスクから剥がす時に剥離冶具を差し込むのに好都合な隙間ができ、容易に剥離することが可能となる。
上記の平坦部12b及び13bの幅は、ペリクル膜と膜接着剤との接触面積(接着力)、フォトマスクとマスク粘着剤との接触面積(接着力)、ペリクル貼付時の加圧のし易さ、ペリクル剥離時の剥離のし易さ、加工性等を考慮して決定すればよいが、少なくともフレーム全幅に対して20%以上の幅があれば、ペリクルの加圧及び剥離が容易となる。
図3は、本発明に係るペリクルフレームの他の実施形態として、溝22aおよび23aの断面形状を多角形とした場合を示したものである。本発明では、このように溝の断面形状を、円弧状の他、多角形状、楕円弧状あるいは放射線状にすることができ、いずれの場合も上記の実施形態と同様の効果を得ることができる。また、溝の断面形状は、円弧状、多角形状、楕円形状、放射線状等のうちで、溝22aおよび23aでそれぞれ異なる形状を有することも可能である。溝の形状、幅、深さなどは、塗布する膜接着剤およびマスク粘着剤とペリクルフレームとがなす接触角の大きさやペリクルフレームの加工のし易さ等に応じて適宜設計する。
以下、実施例を示して本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例)
図1(b)に示す断面形状を有するアルミニウム合金製ペリクルフレーム11を機械加工により製作し、黒色アルマイト処理を施した。この時、ペリクルフレーム11の全幅は7mmとし、溝12aおよび13aは、幅4mm、中央部の深さ0.2mm、R10mmの円弧状とした。ペリクルフレーム11を洗浄、乾燥した後、溝12a及び13aに、膜接着剤およびマスク粘着剤としてトルエンで希釈したシリコーン粘着剤をディスペンサにより塗布し、これを直ちに加熱キュアして膜接着剤層14及びマスク粘着剤層15を形成した。各々の断面形状を観察したところ、膜接着剤層14、マスク粘着剤層15ともに、ペリクルフレーム端面からの突出量が約0.2mmのほぼ平坦な表面が得られた。
このペリクルフレーム11に、別途平滑な基板上にフッ素系ポリマー(旭硝子(株)製)をスピンコート法により成膜、剥離して得た厚さ約4μmのペリクル膜16を、膜接着剤層14を介して貼り付け、ペリクル10を作製した。このペリクル膜16のフレーム近傍を観察したところ、ペリクルフレームの内側全周にわたり未接着の膜接着剤領域がわずかに観察できる程度であった。エアブローを用いてペリクル膜16を振動させたが、ペリクル膜16内に局所的なシワは発生しなかった。
このペリクル10を、アルミニウム合金製の枠状の加圧治具を用いて平坦部12bのみを加圧し、マスク粘着剤層15を介して平坦なガラス基板に貼り付けた。そして、ペリクルフレーム11の膜接着剤側の端面を目視観察したが、膜接着剤及びペリクル膜に損傷は全く観察されなかった。また、ガラス基板の裏面からマスク粘着層の接着状態を確認したところ、マスク粘着層幅の約95%が完全に接着しており、エアーパスや浮き上がりは全く見られなかった。
尚、実施例のペリクルは、ペリクル膜を容易にはフレームから剥がすことができず、ペリクル膜と膜接着剤層との接着力が強いことが確認された。
(比較例)
比較例として、図4に示すような従来の矩形の断面形状を有するフレーム幅7mmのアルミニウム合金製ペリクルフレーム31を機械加工により製作し、表面に黒色アルマイト処理を施した。このペリクルフレーム31に上記実施例と同様の工程にて、膜接着剤層34およびマスク粘着剤層35を設けた。各々の断面形状を観察したところ、膜接着剤層34およびマスク粘着剤層35は共に高さ約0.5mm、R約12.5mmの凸形状であった。
その後、このペリクルフレーム31に、膜接着剤層34を介して実施例と同様のペリクル膜36を貼り付け、ペリクル30を作製した。このペリクル膜36のフレーム近傍を観察したところ、ペリクルフレームの内側全周にわたって幅約2.5mmの未接着の膜接着剤領域が存在していた。エアブローを用いてペリクル膜36を振動させたところ、ペリクル膜がフレーム内側の未接着の膜接着剤領域に接触して下方向に引っ張られ、深さ約0.4mmのシワが発生した。
さらに、このペリクル30を上記実施例と同様の方法にて、マスク粘着剤層35を介してガラス基板に貼り付けたところ、加圧治具との接触部に深さ約0.1mmの著しい接着層のキズが観察された。また、ガラス基板の裏面からマスク粘着層の接着状態を確認したところ、マスク粘着剤は全塗工幅に対して約70%しか接着していなかった。
尚、比較例のペリクルは、ペリクル膜をフレームから容易に剥がすことができ、ペリクル膜と膜接着剤層との接着力が弱いことが確認できた。
このように、本発明のペリクルフレームを用いることにより、膜接着剤層及びマスク粘着剤層の液面をほぼ平坦にすることができた。その結果、ペリクル膜との接着力が強くなり、さらにペリクル膜にシワがほとんど発生しないペリクルを得ることができた。また、このペリクルを、膜接着剤層に損傷を与えることなく平坦な基板に貼り付けることができ、その接着性及び接着精度が良好であることが確認できた。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、如何なるものであっても本発明の技術範囲に包含される。
例えば、上記実施形態及び実施例では、ペリクルフレームの上下両端面に同一形状の溝を設けているが、上端面あるいは下端面のいずれか一方のみに上記形状の溝を設けることもできるし、上下端面で異なる形状の溝を設けることも可能である。
本発明に係るペリクルフレームの一例を示す概略図である。(a)全体斜視図、(b)断面図 図1のペリクルフレームを用いて作製した本発明のペリクルの概略図である。(a)全体斜視図、(b)断面図 本発明に係るペリクルフレームの他の一例の断面図である。 従来のペリクルフレームの断面図である(比較例)。
符号の説明
10…ペリクル、 11…ペリクルフレーム、 12a,13a,22a,23a…溝、 12b,13b,22b,23b…平坦部、 14,24…膜接着剤層、15,25…マスク粘着剤層、16,26…ペリクル膜。

Claims (4)

  1. 上端面及び下端面を有するペリクルフレームであって、前記上端面及び下端面のうち少なくとも一つの端面の全周に連続して、ペリクル膜接着剤及び/またはマスク粘着剤が塗布もしくは充填される凹状の溝が設けられ、該凹状の溝は、前記フレームの内周に沿って前記端面の内側に設けられ、且つ該溝の外側に平坦部分が設けられていることを特徴とするペリクルフレーム。
  2. 前記凹状の溝の形状が、円弧状、楕円弧状、放物線状、多角形状の何れかであることを特徴とする請求項1に記載のペリクルフレーム。
  3. 前記平坦部分が、前記フレームの全幅に対して20%以上の幅を有することを特徴とする請求項1または2に記載のペリクルフレーム。
  4. 少なくとも請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のペリクルフレームを具備し、前記凹状の溝にペリクル膜接着剤及び/またはマスク粘着剤が塗布もしくは充填され、前記ペリクル膜接着剤を介してペリクル膜が貼り付けられているものであることを特徴とするフォトリソグラフィー用ペリクル。
JP2004161206A 2004-05-31 2004-05-31 ペリクルフレーム及びフォトリソグラフィー用ペリクル Expired - Fee Related JP4358683B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004161206A JP4358683B2 (ja) 2004-05-31 2004-05-31 ペリクルフレーム及びフォトリソグラフィー用ペリクル

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004161206A JP4358683B2 (ja) 2004-05-31 2004-05-31 ペリクルフレーム及びフォトリソグラフィー用ペリクル

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005338722A JP2005338722A (ja) 2005-12-08
JP4358683B2 true JP4358683B2 (ja) 2009-11-04

Family

ID=35492350

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004161206A Expired - Fee Related JP4358683B2 (ja) 2004-05-31 2004-05-31 ペリクルフレーム及びフォトリソグラフィー用ペリクル

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4358683B2 (ja)

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4931717B2 (ja) * 2007-07-19 2012-05-16 信越化学工業株式会社 リソグラフィー用ペリクルの製造方法
JP5252984B2 (ja) * 2008-05-01 2013-07-31 信越化学工業株式会社 半導体リソグラフィー用ペリクルおよびその製造方法
JP2011164259A (ja) * 2010-02-08 2011-08-25 Shin-Etsu Chemical Co Ltd リソグラフィー用ペリクル
JP5478463B2 (ja) * 2010-11-17 2014-04-23 信越化学工業株式会社 リソグラフィー用ペリクル
JP6004582B2 (ja) * 2013-04-30 2016-10-12 信越化学工業株式会社 ペリクル
JP6519190B2 (ja) 2015-01-16 2019-05-29 日本軽金属株式会社 ペリクル用支持枠
JP2016139103A (ja) * 2015-01-29 2016-08-04 日本軽金属株式会社 ペリクル用支持枠
JP6861596B2 (ja) * 2017-08-07 2021-04-21 信越化学工業株式会社 ペリクルフレーム及びペリクル
TW202129404A (zh) * 2020-01-21 2021-08-01 日商信越化學工業股份有限公司 防護薄膜框架、防護薄膜、帶防護薄膜的曝光原版及曝光方法、以及半導體或液晶顯示器的製造方法
JP7063962B2 (ja) * 2020-09-23 2022-05-09 信越化学工業株式会社 ペリクルフレーム及びペリクル

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0619124A (ja) * 1992-07-01 1994-01-28 Seiko Epson Corp ペリクルフレーム及び半導体装置の製造方法
JP3209073B2 (ja) * 1996-01-30 2001-09-17 信越化学工業株式会社 ペリクル
JP2002107914A (ja) * 2000-10-02 2002-04-10 Asahi Glass Co Ltd ペリクルおよびペリクルの装着方法
JP2005157222A (ja) * 2003-11-28 2005-06-16 Seiko Epson Corp レチクルおよび半導体装置の製造方法
JP3790837B2 (ja) * 2004-03-15 2006-06-28 コクヨ株式会社 綴じ具及びこれを用いたファイル
JP4396354B2 (ja) * 2004-03-30 2010-01-13 凸版印刷株式会社 フォトマスク
JP2005308901A (ja) * 2004-04-19 2005-11-04 Shin Etsu Chem Co Ltd ペリクルフレーム及びそれを用いたフォトリソグラフィー用ペリクル

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005338722A (ja) 2005-12-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101727328B1 (ko) 리소그래피용 펠리클
JP5411596B2 (ja) ペリクルフレーム及びリソグラフィ用ペリクル
JPH0922111A (ja) ペリクル
TWI411874B (zh) 防塵薄膜組件
JP6861596B2 (ja) ペリクルフレーム及びペリクル
JP4358683B2 (ja) ペリクルフレーム及びフォトリソグラフィー用ペリクル
JP2009025562A (ja) ペリクルフレーム
EP2998792B1 (en) A pellicle frame and a pellicle
JP2008256925A (ja) ペリクル
JP4951051B2 (ja) ペリクルフレーム及びペリクル
KR20060047206A (ko) 페리클 프레임 및 그것을 이용한 포토리소그래피용 페리클
JP2009063740A (ja) ペリクルフレーム
KR20110092233A (ko) 리소그래피용 펠리클
JP4979088B2 (ja) 半導体リソグラフィー用ペリクル
JP5252984B2 (ja) 半導体リソグラフィー用ペリクルおよびその製造方法
JP4343775B2 (ja) ペリクルフレーム及びフォトリソグラフィー用ペリクル
JP4100813B2 (ja) ペリクルフレームおよびこれを用いたリソグラフィー用ペリクル
TWI431413B (zh) 微影用防塵薄膜組件
JP3642145B2 (ja) ペリクルの製造方法及びペリクルのレチクル貼着用粘着剤層への貼着用ライナー
JP2012112998A (ja) リソグラフィ用ペリクルの貼り付け方法および装置
JP6004582B2 (ja) ペリクル
JP7063962B2 (ja) ペリクルフレーム及びペリクル
JP4319757B2 (ja) ペリクルの製造方法
JP6975702B2 (ja) ペリクルフレームおよびペリクル
KR20010088421A (ko) 포토리소그래피용 펠리클

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060516

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090331

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090514

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090721

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090806

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120814

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4358683

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150814

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees