JP4357880B2 - 表面実装機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、実装機本体のフィーダー設置領域に多数のフィーダーが着脱可能に取付けられるようになっている表面実装機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、実装機本体のフィーダー設置領域に多数のフィーダーを着脱可能に装備し、例えば多数列のテープフィーダーを着脱可能に装備した表面実装機は一般に知られている。一般的なこの種の実装機では、どのような部品を収容したフィーダーがフィーダー設置領域のどの位置に取付けられたかといったことは作業者が目視で確認していたが、このような確認作業が煩雑であるとともに、確認ミスが生じるおそれがある。
【0003】
そこで、近来、フィーダーやこれに収容された部品に関する情報をフィーダー自体に持たせておき、フィーダーが実装機本体に取付けられたときに上記情報が実装機本体に与えられるようにする技術が開発されてきている。
【0004】
例えば特許文献1に示されるように、フィーダーID及び部品情報等を記憶する記憶部と、この記憶部に記憶される情報の送受信を可能にする接続端子部とをフィーダーに設けるとともに、実装機本体に、上記接続端子部に対応する端子と、この端子に結合されたコントローラ(コンピュータ)とを設け、フィーダーが実装機本体に装着されたときにフィーダーの接続端子部が実装機本体の端子に接触し、この状態で上記コントローラがフィーダーの記憶部と直接通信できるようにしたものが知られている。
【0005】
【特許文献1】
特開平11−317595号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記公報に示されるような従来の構造では、実装機本体に設けられているコントローラが実装機本体に取り付けられるフィーダーの個々と直接通信するようになっていて、コントローラが各フィーダーから順次情報を読み出して処理する必要があるため、実装機本体に取り付けられるフィーダーの数が多い場合に、コントローラによる情報の処理量が著しく多くなり、コントローラの負担が増大するとともに、情報処理に要する時間が長くなる等の不都合がある。
【0007】
本発明は、このような点に鑑み、フィーダーが実装機本体に取付けられたときにフィーダーから情報が得られるようにしつつ、実装機本体におけるコントローラの負担を大幅に軽減するとともに、情報処理時間を短縮することができる表面実装機を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、実装機本体のフィーダー設置領域に、実装部品供給用の多数のフィーダーが着脱可能に設置され、上記各フィーダーに、フィーダーとこれに収容される部品の少なくとも一方に関する情報を記録する記録部が設けられる一方、上記記録部からの情報を受信する受信手段が実装機本体のフィーダー設置領域に配設されている表面実装機において、上記実装機本体のフィーダー設置領域が複数の区域に区分されて、その各区域毎に、区域内に設置されるフィーダーの数に対応する所定数の受信手段が配設されるとともに、上記受信手段により受信された情報を読取って判別及び記憶を行う制御基板が上記各区域に対してそれぞれ設けられ、上記各制御基板は、同時並行的に上記フィーダー情報を処理し、この処理に基づいて当該フィーダー設置状態の変化を判別し、実装機制御用コントローラに対し、通常はフィーダー情報の変更の有無を示す信号のみを送信し、フィーダー設置状態に変更があった場合に新たに入力されたフィーダー情報を送信するものであることを特徴とするものである。
【0009】
この構成によると、フィーダー設置領域に設置された各フィーダーからフィーダー及びこれに収容される部品に関する情報が与えられ、受信手段により受信される。そして、上記各区域毎に上記制御基板により情報の読取り、判別、記憶等の処理が行われた上で、各制御基板からコントローラに必要な情報だけが与えられるため、コントローラが各フィーダーと直接通信する場合と比べ、コントローラの情報処理量が減少し、コントローラの負担が軽減される。
【0010】
また、上記各区域に対してそれぞれ設けられた制御基板により同時並行的に情報の処理が行われるため、情報処理時間が短縮される。
【0011】
本発明の表面実装機において、上記フィーダー設置領域の中の1つの区域には、複数のフィーダーを搭載した一括交換台車が着脱可能に装備され、この一括交換台車には、上記区域内の複数のアンテナ基板とこれに対応する1枚の制御基板とが設けられているとともに、少なくとも上記一括交換台車に設けられた制御基板と実装機本体のコントローラとの間には、当該一括交換台車が上記実装機本体に装着されたときに上記一括交換台車に設けられた制御基板と上記コントローラとを電気的に絶縁した状態で通信可能とする通信手段が設けられていることが好ましい。
【0012】
このようにすれば、一括交換台車が実装機本体に装着されたとき、一括交換台車の制御基板とコントローラとの間で通信可能となる。そして、電源を入れたまま実装機本体に対して一括交換台車を着脱しても、制御基板上のデバイスに悪影響を及ぼすことがない。
【0013】
また、上記記録部は無線通信可能であり、上記受信手段はアンテナからなることが好ましい。
【0014】
さらに、上記フィーダー設置領域の各区域にそれぞれ、複数のアンテナと、これらのアンテナと上記制御基板との間の通信を制御するアンテナ通信制御回路とを一体に備えたアンテナ基板が複数設けられ、この複数のアンテナ基板と上記制御基板とが電気的に接続されていることが好ましい。
【0015】
このようにすれば、各区域内でもフィーダーからの情報を読取って通信する等の処理が複数のアンテナ基板で分担して行われることにより、情報処理時間がより一層短縮される。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の好ましい実施形態について図面を参照して説明する。
【0017】
図1は本発明の一実施形態による表面実装機を概略的に示している。これらの図において、実装機本体1の基台上には、プリント基板搬送用のコンベア2が配置され、プリント基板Pが上記コンベア2上を搬送されて所定の装着作業位置で停止するようになっている。
【0018】
上記コンベア2の前後(図1では左右)両側にはそれぞれフィーダー設置領域3が設けられ、これらフィーダー設置領域3には、上記コンベア2と平行してフィーダー取付用プレート4が設けられている。そして、これらのフィーダー取付用プレート4に、実装部品供給用の多数のフィーダーが着脱可能に取付けられ、図示の例では多数のテープフィーダー5が並列に、かつ各々位置決めされた状態で着脱可能に取付けられている。
【0019】
また、フィーダー設置領域3のうちの一部には一括交換台車6が装備され、図示の例では前側(図1で右側)のフィーダー設置領域3の片半部に一括交換台車6が装備されている。この一括交換台車6は、複数のテープフィーダー5を並列に配置した状態で着脱可能に保持するフィーダー取付用プレート4を有するとともに、下端部に車輪(図示せず)を有し、複数のテープフィーダーを搭載した状態で台車ごと実装機本体1に対して着脱可能となっている。なお、フィーダー設置領域3のうちの他の部分には、フィーダー取付用プレート4が固定的に設けられ、テープフィーダー5が直接取り付けられている。
【0020】
上記基台の上方にはヘッドユニット8が装備され、このヘッドユニット8はX軸方向(コンベア2と平行な方向)及びY軸方向(図1におけるコンベア2と直交する方向)に移動することができるようになっている。
【0021】
すなわち、実装機本体1の基台には、ヘッドユニット8の支持部材10がY軸方向の固定レール11に移動可能に配置され、支持部材10上にヘッドユニット8がX軸方向のガイド部材(図示せず)に沿って移動可能に支持されている。そして、Y軸サーボモータ12によりボールねじ13を介して支持部材10のY軸方向の移動が行なわれるとともに、X軸サーボモータ14によりボールねじ15を介してヘッドユニット8のX軸方向の移動が行なわれるようになっている。
【0022】
上記ヘッドユニット8には複数の部品装着用ヘッド16が搭載されており、当実施形態では8本のヘッド16がX軸方向に一列に並べて配設されている。これらのヘッド16は、先端に吸着ノズル(図示せず)を有し、この吸着ノズルに供給される負圧による吸引力で部品を吸着し得るようになっている。
【0023】
上記のような概略構造の表面実装機において、上記各テープフィーダー5には、テープフィーダーとこれに収容される部品の少なくとも一方に関するフィーダー情報を記録する記録部が設けられ、当実施形態では無線通信可能な記録部である無線タグ20が設けられている。この無線タグ20は、RFID(radio frequency identification)と称されるもので、ICにフィーダー情報を書き換え可能に記録し、かつ、無線で通信できるようになっている。
【0024】
上記無線タグ20には、例えばフィーダーの種類、固有番号(フィーダー識別記号)、当該フィーダーに収容された部品の種類、残数等が書き込まれている。また、当該フィーダーに関する履歴(例えば部品が何個供給されたか、どのようなエラーが何回発生したか等の情報)も記憶させておくことができる。なお、無線タグ20に記録される情報はフィーダー識別記号だけでもよく、あるいはフィーダー収容された部品の識別記号だけでもよい。この場合、後述の制御基板23等に設けられるメモリに、フィーダー又は部品の識別記号に対応づけて部品の種類、残数等を書き込んでおき、照合し得るようにしておけばよい。
【0025】
一方、実装機本体1のフィーダー設置領域3には、無線タグ20からの情報を受信する受信手段としてのアンテナ21が配設されている。さらに、アンテナ21により得られる信号を処理する回路等が実装機本体1に設けられている。
【0026】
これらの構成を、図2乃至図5を参照しつつ具体的に説明する。
【0027】
図2は信号処理及び制御のための電気系統を主に示す概略平面図である。この図に示すように、実装機本体1のフィーダー設置領域3は複数の区域に区分され、その各区域に対してそれぞれ、アンテナ21により受信された情報を読取って判別及び記憶を行う制御基板23が1枚ずつ設けられている。図示の実施形態では、フィーダー設置領域3が前側と後側で2つずつ、都合4つの区域3a〜3dに区分され、各区域3a〜3d毎に、区域内に設置されるテープフィーダー5の数に対応する所定数(例えば25個)のアンテナ21が、各テープフィーダー5の無線タグ20に対応するように配設されるとともに、各区域3a〜3dに対応して4枚の制御基板23が設けられている。
【0028】
そして、各区域3a〜3d毎に所定数ずつのアンテナ21が各制御基板に電気的に接続されるとともに、各制御基板23が、実装機の各種制御を行う1つのコントローラ25に電気的に接続されている。
【0029】
アンテナ21及びこれに接続される回路をさらに詳しく説明すると、図3及び図4にも示すように、フィーダー設置領域3の各区域3a〜3dにはそれぞれ複数のアンテナ基板22が設けられている。このアンテナ基板22は、1つの区域に配設されるべき所定数のアンテナ21のうちの一部に相当する複数個(例えば10個)のアンテナ21と、これらのアンテナ21の通信を制御する通信制御回路22aと、外部通信インターフェイス22bとを一体に形成したものであり、例えばプリント配線により基板表面側にアンテナ21が形成されるとともに、基板裏面側に通信制御回路22a及び外部通信インターフェイス22bが設けられている。
【0030】
このアンテナ基板22が、フィーダー取付用プレート4の上面から上方に臨む状態で、フィーダー取付用プレート4に埋め込まれることにより、フィーダー取付用プレート4にテープフィーダー5が取付けられたときに、テープフィーダー5の無線タグ20とアンテナと21が対応して送受信可能となるように構成されている。
【0031】
また、上記制御基板23は、マイコン23aと、上記アンテナ基板22との通信のための外部通信インターフェイス23bと、コントローラ25との通信のための外部通信インターフェイス23cとを含んでいる。この制御基板23がフィーダー取付用プレート4の下方において実装機本体1(又は一括交換台車6)に組み付けられるとともに、各区域毎に複数のアンテナ基板22と制御基板23とが外部インターフェイス22b,23b間の通信線24を介して接続されている。
【0032】
そして、アンテナ21により受信されたフィーダー情報がアンテナ基板22から制御基板23へシリアル通信により送られる。この際、区域内の各アンテナ21の個々の位置、つまりフィーダー取付位置は、通信回路を切替えることにより判別することができる。そして、上記フィーダー情報及びフィーダー取付位置等が制御基板23のマイコン23aのメモリに記憶されるようになっている。
【0033】
さらに、コントローラ25にも外部通信インターフェイス25aが設けられ、各制御基板23の外部インターフェイス23bとコントローラ25の外部インターフェイス25aとがネットワーク26によって接続されている。そして、上記制御基板23からコントローラ25に必要時(フィーダー取付時やフィーダー交換時等)にフィーダー情報等が送られる。そして、コントローラ25では制御基板23からの情報が受信されるとともに、その情報がどの制御基板23から送られたものであるかが判別されることにより、フィーダー情報がフィーダー設置領域3内のどの区域に取り付けられたフィーダーについてのものであるかといったことが判別される。
【0034】
なお、フィーダー設置領域3の中の1つの区域3bは一括交換台車6が占めており、この区域3b内の複数のアンテナ基板22とこれに対応する1枚の制御基板23は、一括交換台車6に設けられている。そして、一括交換台車6の制御基板23と実装機本体のコントローラ25との間に、一括交換台車6が実装機本体1に装着されたときに上記制御基板23と上記コントローラ25とを電気的に絶縁した状態で通信可能とする通信手段が設けられている。
【0035】
この通信手段は、例えば図5に示すように構成されている。すなわち、制御基板23及びコントローラ25の外部通信インターフェイス23b,25aに相当する部分には、通信制御用のIC230,250と通信ラインに対する接点231,251との間にトランス232,252が設けられることにより、電気的絶縁状態で通信可能な通信手段が構成されている。
【0036】
上記トランスの代りに、電磁誘導結合や電解結合、赤外線等を用いることもでき、これらを用いることで接点をなくすことも可能である。また、電気的絶縁状態で通信可能な通信手段は少なくとも一括交換台車6の制御基板23と実装機本体のコントローラ25との間に設けておけばよいが、図5に示す例では共通化のため他の制御基板23も一括交換台車6の制御基板23と同様の構成となっている。
【0037】
以上のような当実施形態の実装機によると、テープフィーダー5が実装機本体1のフィーダー設置領域3に取り付けられたときに、テープフィーダー5の無線タグ20から与えられたフィーダー情報がアンテナ21により受信され、実装機本体1側に取り込まれる。
【0038】
この場合、フィーダー設置領域3の複数の区域3a〜3dに対してそれぞれ設けられた制御基板23により、フィーダー情報の読取り、判別、記憶等の処理が各区域3a〜3d毎に分散して同時並行的に行われた上で、各制御基板23からコントローラ25に必要な情報だけが送られる。このため、従来のようにコントローラが各フィーダーと直接通信する場合と比べ、コントローラ25の情報処理量が大幅に減少し、コントローラ25の負担が軽減されるとともに、情報処理時間が短縮される。
【0039】
さらに当実施形態では、各区域3a〜3d毎にアンテナ基板22が複数設けられ、その複数のアンテナ基板22から制御基板23にフィーダー情報が送られるようになっているため、全てのフィーダー情報を得るのに要する通信時間は個々のアンテナ基板22が取り扱うフィーダー数分の通信時間でよく、情報処理時間が大幅に短縮されることとなる。
【0040】
また、所定数のアンテナ21と通信制御回路22a等がアンテナ基板22に一体に形成され、かつ、比較的近い位置に配置されているアンテナ基板22と制御基板23とがシリアル通信可能に接続されることにより、これらの間の通信のための配線が簡略化される。そして、制御基板23がコントローラ25に接続されることにより、各アンテナがコントローラに直接接続されるような場合と比べてコントローラ25への通信のための配線も減少し、簡略化される。
【0041】
さらに、一括交換台車6には1つの区域3b分のアンテナ基板22および制御基板23が設けられ、一括交換台車6が実装機本体1に装着されたときに一括交換台車6の制御基板23とコントローラ25とが通信可能となるように構成されているため、一括交換台車6と実装機本体1との間の配線も簡単に保ち得る。
【0042】
ところで、このように一括交換台車6に通信を行う手段を備える場合に、実装機本体に対する一括交換台車装着時に両者間で電気接続が行われるような構造では、電源が入ったまま一括交換台車が着脱されれば制御基板上のデバイスに電気的ストレスが加わってデバイスの故障の原因となり、これを避けるためには一括交換台車が着脱時に電源をオフする作業が必要となる。これに対し、図5に示すように制御基板23とコントローラ25とを電気的に絶縁した状態で通信可能とする通信手段が設けられている当実施形態では、電源を入れたまま一括交換台車の着脱を支障なく行うことができ、段取り時のロスがなくなる。その上、段取り指示を表示した画面を見ながら作業を行うことができるため、作業ミスの軽減も期待できる。
【0043】
なお、上記フィーダー情報は常に制御基板23には取り込まれるが、各制御基板23からコントローラ25には必要なときにだけ送られるようにすればよい。例えば、フィーダー設置領域3内のフィーダー設置状態に変化があった場合にこれをコントローラ25に通知する手段を設け、コントローラ25は通知のあったときにのみ制御基板23からフィーダー情報を得るようにすることが好ましい。
【0044】
このようにする場合の制御基板23とコントローラ25とにおける処理の一例を、図6のフローチャートに示す。
【0045】
このフローチャートに示す処理は、電源の投入または実装機本体1に対する一括交換台車6の接続によってスタートし、制御基板23側では先ず初期設定として情報更新フラグをクリアする(ステップS1)とともに、CPUローカルメモリを初期化する(ステップS2)。
【0046】
次に、テープフィーダー5の無線タグ20からフィーダー情報を読み出し(ステップS3)、そのフィーダー情報とCPUローカルメモリに記憶されている情報とが不一致か否かを判定する(ステップS4)。その判定がNOの場合はステップS3に戻って次のフィーダー情報の読み出し及びステップS4の判定を繰返す。
【0047】
ステップS4で不一致であることを判定した場合は、CPUローカルメモリ内の情報を更新し、つまり新たに読み出したフィーダー情報をCPUローカルメモリに格納する(ステップS5)。そして、情報更新フラグを「1」とし(ステップS6)、その後、コントローラ25からの情報要求メールを受信したとき(ステップS7)、CPUローカルメモリからフィーダー情報をメール送信バッファに格納し(ステップS8)、さらにこのフィーダー情報をコントローラ25へ送信する(ステップS9)。それから、情報更新フラグを「0」にクリアした上で(ステップS10)、ステップS3に戻ってそれ以下の処理を繰返す。
【0048】
一方、コントローラ25側では、先ず情報格納用メモリを初期化する(ステップS101)。次に、上記情報更新フラグを常時監視して、情報更新フラグが「1」か否かを判別し(ステップS102)、情報更新フラグが「1」にならない限りこのフラグの判別のみを繰返す。
【0049】
情報更新フラグが「1」になれば、情報要求を制御基板23に送信し(ステップS103)、それに応じて制御基板23から送られるフィーダー情報を受信する(ステップS104)。そして、受信したフィーダー情報を情報格納用メモリに格納する(ステップS105)。
【0050】
このようにすると、フィーダー設置領域3内のフィーダー設置状態が変化したとき、例えばテープフィーダー5が交換されたときには、新たなフィーダー情報が即座にコントローラ25に与えられる。そして、フィーダー設置領域3内のフィーダー設置状態に変化がない場合は、フィーダー情報は制御基板23で処理されるが、コントローラ25に不必要に送信されることがない。従って、情報処理の応答性は確保されつつ、コントローラ25の負担がより一層軽減される。
【0051】
なお、本発明の具体的構造は上記実施形態に限定されず、種々変更可能である。
【0052】
例えば、上記実施形態ではテープフィーダー5に無線タグ20を設け、実装機本体1にアンテナ21を配設しているが、フィーダー側に設ける記録手段及び実装機本体側に設ける受信手段はこのようなものに限られず、例えば接点を介して通信を行うようなものでもよい。
【0053】
また、一括交換台車6は実装機本体1に対して2台以上装着するようにしてもよく、この場合、各一括交換台車6にそれぞれアンテナ基板22及び制御基板23を配設しておけばよい。
【0054】
また、アンテナ基板22と制御基板23を一体化し、同一基板としてもよい。
【0055】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の表面実装機は、実装機本体のフィーダー設置領域が複数の区域に区分されて、その各区域毎に、区域内の所定数の受信手段に接続されて、フィーダーからの情報の読取り、判別及び記憶を行う制御基板が設けられ、その各制御基板と実装機制御用のコントローラとが通信可能となっているため、フィーダー設置領域に設置される多数のフィーダーからの情報が各制御基板により分散処理され、コントローラの情報処理量が軽減される。従って、コントローラの負担を軽くするとともに、情報処理時間を大幅に短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 表面実装機の全体を概略的に示した平面図である。
【図2】 信号処理及び制御のための電気系統を主に示す説明図である。
【図3】 信号処理及び制御のための系統を機能的に示すブロック図である。
【図4】 アンテナ基板の平面図である。
【図5】 制御基板とコントローラとの間の通信手段を示すブロック図である。
【図6】 制御基板及びコントローラの処理の一例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 実装機本体
3 フィーダー設置領域
3a〜3d 区域
5 テープフィーダー
6 一括交換台車
20 無線タグ
21 アンテナ
22 アンテナ基板
23 制御基板
25 コントローラ
Claims (4)
- 実装機本体のフィーダー設置領域に、実装部品供給用の多数のフィーダーが着脱可能に設置され、上記各フィーダーに、フィーダーとこれに収容される部品の少なくとも一方に関する情報を記録する記録部が設けられる一方、上記記録部からの情報を受信する受信手段が実装機本体のフィーダー設置領域に配設されている表面実装機において、
上記実装機本体のフィーダー設置領域が複数の区域に区分されて、その各区域毎に、区域内に設置されるフィーダーの数に対応する所定数の受信手段が配設されるとともに、
上記受信手段により受信された情報を読取って判別及び記憶を行う制御基板が上記各区域に対してそれぞれ設けられ、
上記各制御基板は、同時並行的に上記フィーダー情報を処理し、この処理に基づいて当該フィーダー設置状態の変化を判別し、実装機制御用コントローラに対し、通常はフィーダー情報の変更の有無を示す信号のみを送信し、フィーダー設置状態に変更があった場合に新たに入力されたフィーダー情報を送信するものである
ことを特徴とする表面実装機。 - 上記フィーダー設置領域の中の1つの区域には、複数のフィーダーを搭載した一括交換台車が着脱可能に装備され、
この一括交換台車には、上記区域内の複数のアンテナ基板とこれに対応する1枚の制御基板とが設けられているとともに、
少なくとも上記一括交換台車に設けられた制御基板と実装機本体のコントローラとの間には、当該一括交換台車が上記実装機本体に装着されたときに上記一括交換台車に設けられた制御基板と上記コントローラとを電気的に絶縁した状態で通信可能とする通信手段が設けられていることを特徴とする請求項1記載の表面実装機。 - 上記記録部は無線通信可能であり、上記受信手段はアンテナからなることを特徴とする請求項1又は2記載の表面実装機。
- 上記フィーダー設置領域の各区域にそれぞれ、複数のアンテナと、これらのアンテナと上記制御基板との間の通信を制御するアンテナ通信制御回路とを一体に備えたアンテナ基板が複数設けられ、この複数のアンテナ基板と上記制御基板とが電気的に接続されていることを特徴する請求項3記載の表面実装機。
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