JP4357515B2 - 電子キーシステム - Google Patents
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Description
このようなキーレスエントリシステムにおいては、鍵の操作がなくなり便利になった反面、鞄などに入れたままの携帯機を忘れやすくなるという弊害があり、携帯機が車両に置き忘れられていることを利用者に報知することが必須となっており、携帯機が車両内にあることを検出する技術が提案されている。
また、エンジンを始動する場合にも防犯性を高めるため、携帯機が車両内にあることを検出する技術が利用されており、携帯機が車両内にあることを確認したうえで、エンジンの始動を許可している(例えば、特許文献1参照)。
この発明の実施の形態1に係わる電子キーシステムについて説明する。図1は、この発明の実施の形態1に係わる電子キーシステムの構成を示すブロック図である。
この実施の形態1に係わる電子キーシステムは、図1に示すように、図示しない施錠装置を制御することにより、図示しない車両の施錠・解錠を実行する機能を有し、車両に設置される車載器1と、車載器1との間で認証を実行し車両の鍵として機能する持ち運び可能な携帯機2とを備える。
無線認証部3は、携帯機2の無線認証部4とアンテナ9aおよびアンテナ10aを介して電磁波による通信を行い、携帯機2との間で認証を実行する。
空間形成送信手段5は、アンテナ9bから放射する電磁波の空間内の強度が所定の境界の外側では携帯機2が受信できなくなるように電磁波を放射する。すなわち、アンテナ9bから放射される電磁波が空間内を伝搬するとき所定の位置の電磁波の強度が所定の強度以下となるように電磁波の電力を調整する。また、この電磁波は、所定のパターンで変調されて放射される。
アンテナ9bは、2本のアンテナから構成されている。なお、一本のアンテナでも3本以上のアンテナで構成してもよい。また、無線認証と空間形成とが同じまたは近い周波数を使用する場合には、アンテナ9aとアンテナ9bを1つのアンテナで共用してもよい。
無線認証部4は、車載器1の無線認証部3とアンテナ9aおよびアンテナ10aを介して電磁波による通信を行い、車載器1との間で認証を実行する。
起動手段6は、アンテナ10bを介して車載器1から放射される電磁波を受け、電磁波が所定パターンで変調されている場合に、無線認証部4を起動する。無線認証部4は起動されるまで低消費電力状態にあり、電力の消費が抑制されている。
情報蓄積手段7は、様々なデータをメモリに格納して蓄積するとともに、無線認証部4の認証結果に応じて、蓄積された情報への操作を許可または不許可とする。
表示部8は、情報蓄積手段7によって格納されている情報を表示する。
ステップS101において、携帯機2を所持しているユーザが車両に乗車し、車両のエンジンを始動するため、車両に装備するエンジン始動のためのスイッチを操作した場合、車両側でエンジン始動処理がなされるとともに、携帯機2では保持している情報を操作可能とする演算処理が実行される。
一方、ステップS108において、携帯機2の起動手段6が起動パターンで変調された電磁波を受信した場合、無線認証部4を起動し動作状態に遷移させるとともに、応答のための信号を送信する。
なお、図3では、2つのアンテナを使用して、境界11が車室形状になるようエリアを構成しているが、必ずしも2つのアンテナで構成されるとは限らない。このようなエリアを構成する場合に使用する電磁波としては、アンテナからの距離が離れるに従って、電磁波強度の減衰率の大きい周波数が適しており、特にLF帯(周波数が30kHz〜0.3MHz)の電磁波が有効である。
その結果に応じて、ステップS104において、応答信号を受信した場合には、ステップS105へ進み、応答信号を受信しなかった場合には、そのまま処理を終了し、車両のエンジンは始動されない。
このような相互認証は、例えば、チャレンジ・レスポンス方式のデータ通信と暗号化応答を、従来のような一方向でなく、双方向でお互いにやり取りすることで実現され得るが、実装方法はこれらに限定されるものではない。
一方、ステップS110において、携帯機2は携帯機2の正しい認証対象が車載器1であるか否かを判断し、正しい場合には、ステップS111へ進み、携帯機2の情報蓄積手段7により携帯機2に蓄積された情報の操作を許可する。この結果、携帯機2は、蓄積された情報の操作が外部から可能な情報操作許可状態SBに遷移する。このとき、例えば、図示していない入力部からの操作等により、携帯機2の情報を表示部8へ表示させることが可能となる。また無線通信により車両側に設置されている表示器へ情報を表示するといった利用も可能である。その他の情報操作としては、新たに携帯機2へ情報を追加する、または情報を削除するなどの操作がなし得るが、情報を複写することは情報秘匿の観点から望ましくなく禁止されている。
また、通常車両を操作する方法と連動して、携帯機2に蓄積された情報への操作許可が行われるので、ユーザは情報操作許可のためだけに余分な手間をかけなくても済むので、利便性が向上するという効果も得られる。
また、車両の既存のキーレスエントリシステムを活用して構築可能なため、低コストで実現できる。
次にステップS202において、車載器1は携帯機2が車室内に存在するか否かを判断するために、図2のステップS102と同様に、起動パターンが空間形成送信手段5により送信される。このとき携帯機2が車両外にあると携帯機2は起動パターンを受信しないので、応答信号も発しない。一方、携帯機2が車両内にあると携帯機2は起動パターンを受信し、応答信号も発する。
次にステップS203において、車載器1は携帯機2からの応答信号を所定の時間経過するまで待ち受ける。
ステップS208において、車載器1は携帯機2が車室内に存在すると判断して、すなわちユーザがドアを施錠しようとしているにもかかわらず、携帯機2が車室内に置き忘れられていると判断してユーザに警報する。このときの携帯機2側の演算処理は、図2のステップS108と同様である。
一方、ステップS204で携帯機2からの応答信号を車載器1が受信しなかった場合には、ステップS205へ進む。
一方、ステップS209において、携帯機2は解除信号を所定の時間経過するまで待ち受ける。
次にステップS210で、携帯機2は解除信号を受信したか否か判断し、受信した場合には、ステップS211へ進み、蓄積された情報への操作を禁止する処理を実行する。その結果、携帯機2は、蓄積された情報への操作が禁止され、休止状態SAへ遷移する。一方、ステップS210において解除信号を受信しなかった場合には、携帯機2は情報操作許可状態SBのままであり、状態は変化しない。
上述の場合以外にも、携帯機2は車両から持ち出される可能性があり得るが、携帯機2の持ち出しに対する警報が実現されており、それと連動することによって、携帯機2に蓄積された情報への操作を禁止することが、上述の例と同様に可能である。
また、電子キーを紛失した場合でも、電子キーに蓄積された情報への操作は禁止されているので、情報の秘匿性を確保できる。
この発明の実施の形態2に係わる電子キーシステムは、実施の形態1に係わる電子キーシステムに認証装置12を車両外に追加したことが異なっており、それ以外は同様であるので、同様な部分に同じ符号を付記して説明は省略する。
上述の実施の形態1に係わる電子キーシステムでは、携帯機2に蓄積された情報に車両内で操作できるが、この実施の形態2に係わる電子キーシステムでは、携帯機2に蓄積された情報に車両外で操作できるようにしている。
図5は、この発明の実施の形態2に係わる電子キーシステムのブロック図である。なお、車載器1はこの実施の形態2における説明には含まれていないので、車載器1の図を省略してある。
そして、認証装置12は、無線認証部13、無線認証部13と接続される無線通信の電磁波の送受信のためのアンテナ9a、空間形成送信手段14および空間形成送信手段14と接続されるアンテナ9bを備える。この無線認証部13は無線認証部3と、空間形成送信手段14は空間形成送信手段5と機能は同様であるので、詳しい説明は省略する。
次にステップS302において、空間形成送信手段14が起動パターンを送信する。
このとき、ステップS108において、図5に図示したように携帯機2が境界15内側に存在すれば、携帯機2の起動手段6が起動パターンを受信し、無線認証部4を起動し動作状態に遷移させるとともに、応答のための信号を送信する。他方、携帯機2が境界15の外側に存在すれば応答信号を返さない。
次にステップS303において、認証装置12は携帯機2からの応答信号を所定の時間の間待ち受ける。
次にステップS304において、認証装置12は応答信号を受信したか否かを判断し、応答信号を受信したときステップS305に進み、応答信号を受信しないときステップS301に戻る。
このような相互認証は、例えば、チャレンジ・レスポンス方式のデータ通信と暗号化応答を、従来のような一方向でなく、双方向でお互いにやり取りすることで実現され得るが、実装方法はこれらに限定されるものではない。
図7において、携帯機2が情報操作許可状態SBにある状態からの動作を説明する。なお、認証装置12の動作は、図6のステップS301〜ステップS305と同様であるので説明は省略する。
ステップS401において、携帯機2は所定の周期で間欠的に相互認証処理ルーチンを開始する。
次にステップS402において、携帯機2は認証装置12からの起動パターンを所定の時間に亘って待ち受ける。すなわち、図5の境界15の内側に携帯機2が位置している場合には、起動パターンを受信することができるが、携帯機2が境界15の外側に位置している場合には、起動パターンを受信することができない。
次にステップS403において、携帯機2は起動パターンを受信したか否かを判断し、起動パターンを受信したときステップS404に進み、起動パターンを受信しないときステップS407に進む。
ステップS404において、携帯機2は応答信号を認証装置12へ返す。
ステップS405において、携帯機2は認証装置12との間で無線通信による相互認証を実行する。
次に、ステップS406において、携帯機2は認証装置12の正しい認証対象が携帯機2であるか否かを判断し、正しい場合には、携帯機2を情報操作許可状態に維持し、正しくない場合には、ステップS407に進む。
また、逆に、実施の形態2において、認証装置12にスイッチを設け、スイッチ操作により起動パターンを送信するようにしても良い。
Claims (6)
- 車両に設置される車載器および携帯可能な携帯機から構成され、上記車載器と上記携帯機は互いの間で無線通信による相互認証を実行する無線認証部を有し、相互認証の結果が正しい場合に車両の鍵を解錠または施錠する電子キーシステムにおいて、
上記車載器は、所定の空間内に上記携帯機が受信できる強度の所定のパターンで変調された電磁波を放射する空間形成送信手段を有し、
上記携帯機は、情報を蓄積する情報蓄積手段および上記所定のパターンに変調された電磁波を受信したとき上記携帯機の無線認証部を動作状態に遷移させる起動手段を有し、
上記携帯機の無線認証部は、動作状態に遷移した後で、上記車載器の無線認証部との間で無線による相互認証を実行し、認証の結果が正しい場合に上記携帯機の情報蓄積手段に蓄積された情報の操作を許可し、認証の結果が正しくない場合および認証が実行されていない状態では情報の操作を禁止し、
上記所定の空間は、概略車両形状となるよう調整されたことを特徴とする電子キーシステム。 - 上記電磁波は、LF帯であることを特徴とする請求項1に記載の電子キーシステム。
- 上記携帯機は表示部を備え、上記携帯機の無線認証部での認証結果が正しい場合に、上記情報蓄積手段により蓄積された情報を上記表示部に表示することを特徴とする請求項1または2に記載の電子キーシステム。
- 上記空間形成送信手段は、所定のスイッチにより起動されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の電子キーシステム。
- 上記空間形成送信手段は、間欠的に起動されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の電子キーシステム。
- 車両の外側に設置されるとともに、上記携帯機との間で無線通信による相互認証を実行する無線認証部および所定の空間内に上記携帯機が受信できる強度の所定のパターンで変調された電磁波を放射する空間形成送信手段を有した認証装置を備えることを特徴とする請求項1乃至5に記載の電子キーシステム。
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