JP4356447B2 - 電動アクチュエータシステム、及び車両用空調装置。 - Google Patents

電動アクチュエータシステム、及び車両用空調装置。 Download PDF

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Description

本発明は、電動モータによりドアの作動を制御する電動アクチュエータシステム、及び車両用空調装置に関する。
従来、車両用空調装置において、回転可能に支持されて開度に応じて吹出空気の温度を調整するエアミックスドアと、このエアミックスドアを回転させるサーボモータと、このサーボモータを制御してエアミックスドアの開度を調整する電子制御装置とを備えるものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
以下、このサーボモータの構造及びその作動について図17、図18を用いて概略的に説明する。
すなわち、サーボモータは、図17に示すように、電動モータ110と、電動モータ110から出力される回転力を減速して出力軸127によりエアミックスドア(図示せず)に向けて出力する減速機構120とを備えている。減速機構120には、複数の歯車以外に、出力軸127と一体的に回転するパターンプレート153が設けられている。このパターンプレート153は、図18に示すように、円周方向に交互に並んだ導電部151a、152a、および非導電部151b、152bからなる第1、2ドア作動領域151、152が設けられたものである。
一方、空調ユニットのケーシングには、第1ドア作動領域151に接触する第1ブラシ155と、第2ドア作動領域152に接触する第2ブラシ156と、コモンパターン154に接触する第3ブラシ157とがそれぞれ固定されている。そして、電動モータ110が回転して出力軸127が回転すると、第1、2ブラシ155、156には、図19に示すように、A相パルス信号、B相パルス信号がそれぞれ発生する。
ここで、A相パルス信号、B相パルス信号は、図19中矢印Y1に示すように、交互に一方のパルス信号にだけ振幅変化が生じるものである。
例えば、電動モータ110の正回転時にて、先ず、B相パルス信号の振幅がハイレベルのままA相パルス信号にだけローレベル→ハイレベルの順に振幅変化が生じる(1パルス目と2パルス目の間)。その後、A相パルス信号の振幅がハイレベルのままB相パルス信号にだけハイレベル→ローレベルの順に振幅変化が生じる(2パルス目と3パルス目の間)。
次に、B相パルス信号の振幅がローレベルのままA相パルス信号にだけハイレベル→ローレベルの順に振幅変化が生じる(3パルス目と4パルス目の間)。その後、A相パルス信号の振幅がローレベルのままA相パルス信号にだけローレベル→ハイレベルの順に振幅変化が生じる(4パルス目と5パルス目の間)。
このように、A相パルス信号、B相パルス信号において交互に一方のパルス信号にだけ振幅変化が生じるので、電子制御装置は、交互に生じる振幅変化をカウントすることにより、出力軸127の回転角度、すなわちエアミックスドアの回転角度を検出する。
また、A相パルス信号に対してB相パルス信号が導電部151a、152aの円周角α1、α2の略1/2ずれているので、A相、B相パルス信号との組み合わせは、図19に示すように、「ローレベル、ハイレベル」、「ハイレベル、ハイレベル」、「ハイレベル、ローレベル」、「ローレベル、ローレベル」といった4種類となる。
したがって、電子制御装置は、A相、B相パルス信号の出力信号パターンが、「ローレベル、ハイレベル」→「ハイレベル、ハイレベル」→「ハイレベル、ローレベル」→「ローレベル、ローレベル」の順で繰り返される場合と、「ローレベル、ローレベル」→「ハイレベル、ローレベル」→「ハイレベル、ハイレベル」→「ローレベル、ハイレベル」の順で繰り返される場合とを判別して、出力軸127の回転方向、すなわちエアミックスドアの回転方向を検出することができる。
以上のように、電子制御装置は、エアミックスドアの回転角度及び回転方向を検出して、この検出された回転角度及び回転方向に基づいて、電動モータ110を制御してエアミックスドアを目標角度まで回転させる。
特開2000−161639号公報
ところで、上述の特許文献1においては、回転角度及び回転方向に基づいて、サーボモータを制御して、エアミックスドアを目標角度まで回転させることについて記載されているものの、回転角度の原点位置を設定することについて記載されていない。そこで、本発明者は、A相、B相パルス信号を用いて、エアミックスドアの回転角度の原点位置を設定することについて検討したところ、次のようなことが分かった。
すなわち、パターンプレート153において、回転角度の検出に用いるA相、B相パルス信号を発生させるドア作動領域の円周方向の外側に、回転角度の原点位置を示すA相、B相パルス信号を発生させる初期化領域を設ける。
初期化領域では、ドア作動領域の場合とは異なり、図20に示すように、電動モータ110が正回転、逆回転のいずれで回転しても、A相、B相パルス信号の振幅が同一方向に同時に変化する。すなわち、A相、B相パルス信号の振幅が「ローレベル、ローレベル」→「ハイレベル、ハイレベル」→「ローレベル、ローレベル」の順に切り替わる。
そこで、電子制御装置は、原点位置の設定が必要であると判定したとき、電動モータ110を回転させて、A相、B相パルス信号が「ローレベル、ローレベル」→「ハイレベル、ハイレベル」→「ローレベル、ローレベル」の順に切り替わることを検出すると、エアミックスドアが原点位置まで回転したと判定する。これに伴い、電動モータ110への電源供給を停止して出力軸127を原点位置で停止させる。このことにより、回転角度の原点位置、すなわち回転角度の基準位置を設定することができる。
ここで、本発明者の検討によれば、パターンプレート153に初期化領域を追加すると、パターンプレート153を大きくすることが必要になるので、初期化領域をドア作動領域の間に設けて、パターンプレート153の大型化を抑制することを考えた。
すなわち、パターンプレート153としては、ドア作動領域の外側に初期化領域を設けると、図20に示すように、ドア作動領域及び初期化領域の双方で10パルス分の領域を必要する。一方、ドア作動領域の中間位置に初期化領域を設けると、図21に示すように、ドア作動領域の一部の領域(図21中4パルス目の「ローレベル、ローレベル」の領域)を利用して初期化領域を設定することが可能になるので、9パルス分の領域だけでドア作動領域及び初期化領域の双方を設定することができる。
しかし、この場合、図21に示すように、5パルス目の領域、6パルス目の領域では、エアミックスドアが回転を継続するにも関わらず、振幅変化のカウント値が「4」のままで変化しない。したがって、電動モータ110の正回転時と、逆回転時とで、異なる位置で、同一の4カウントの回転角度を検出してしまうことになる。
すなわち、電動モータ110が正回転したときには、パターンプレート153うち4パルス目の位置で、振幅変化のカウント値が「4」となる一方、電動モータ110が逆回転したときには、6パルス目の位置でも、振幅変化のカウント値が「4」となる。
このように、同一のカウント値「4」であっても、正回転時と逆回転時とで、エアミックスドアの回転角度の検出にバラツキが生じると、エアミックスドアの開度の制御の精度が劣化するので、吹出空気の温度調整の精度が劣化する。
また、以上のような回転角度の検出のバラツキは、上述のようにパターンプレート153及び第1〜第3ブラシ155〜157から構成される摺動式の回転角度検出装置に限らず、光学式の回転角度検出装置でも、発生する。さらに、回転角度の検出のバラツキは、車両用空調装置の電動アクチュエータシステムにのみ生じるものではなく、工作機械など、各種の電動アクチュエータシステムにも生じるものである。
さらに、回転角度の検出のバラツキは、エアミックスドアを回転駆動する電動アクチュエータにだけ生じる問題ではなく、エアミックスドアに代えて、スライド可能に支持された可動部材(例えば、スライドドア)を採用した場合には、可動部材の検出位置としてバラツキが発生することになる。
そこで、本発明は、上記点に鑑み、作動領域の中間位置に初期化領域を配置しても、可能部材の位置の検出精度の劣化を抑制するようにした電動アクチュエータシステムを提供することを第1の目的とする。
また、本発明は、温度調整用のドアの検出位置にバラツキが生じるものであっても、吹出空気の温度調整の精度が劣化するのを抑えるようにした車両用空調装置を提供することを第2の目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、電動アクチュエータシステムにおいて、
電動モータ(110)と、
変位可能に支持された可動部材(1)と、
前記電動モータの回転力を前記可動部材に伝達する伝達機構(160〜163)と、
前記電動モータの回転に伴って回転する回転体(153)と、前記回転体の回転に基づいて、第1、第2のパルス信号を発生するパルス発生手段(155〜157)と、を備えており、
前記回転体には、前記第1、第2のパルス信号を第1のパルスパターンにて前記パルス発生手段から発生させる作動領域(300)と、前記第1のパルスパターンと異なる第2のパルスパターンにて前記第1、第2のパルス信号を前記パルス発生手段から発生させる初期化領域(301)とが、図4に示す如く、円周方向にずらして設けられ、かつ、前記初期化領域は、前記作動領域の中間位置に配置されており、
前記作動領域で前記パルス発生手段から発生する前記第1、第2のパルス信号に基づいて、前記可動部材の位置を検出する位置検出手段(220)と、
前記初期化領域で前記パルス発生手段から発生する前記第1、第2のパルス信号に基づいて、前記可動部材の原点位置を検出する原点検出手段(220、S120)と、
前記原点検出手段により検出された原点位置を基準とし、前記位置検出手段により検出された位置に基づいて、前記可動部材を目標位置まで変位させるように前記電動モータを制御する制御手段(220、S130、S140、S150)とを備えており、
前記伝達機構は、
突起部(162)を有するとともに、前記電動モータの回転に伴い回転するアーム(160)と、
前記突起部が入り込み、かつ前記突起部が前記アームの回転に伴い摺動可能に設けられた溝(164)を有するとともに、回転可能に支持されるプレート(161)と、を備えており、
前記可動部材は、前記プレートの回転に同期して回転するようになっており、
前記パルス発生手段が前記作動領域にて前記第1、第2のパルス信号をそれぞれ発生しているときには、前記突起部が前記溝内の摺動に伴って前記溝の側壁(164d、164e)を押し当てて前記プレートに回転力を伝達するものであり、
また、前記パルス発生手段が前記初期化領域にて前記第1、第2のパルス信号をそれぞれ発生するときには、前記突起部が前記溝の両側の側壁(164d、164e)との間に隙を介して前記溝内を摺動することにより、前記プレートへの回転力の伝達を停止するものであることを特徴とする。
したがって、パルス発生手段が作動領域にて第1、第2のパルス信号をそれぞれ発生するときには、可動部材(1)が回転する一方、パルス発生手段が初期化領域にて第1、第2のパルス信号をそれぞれ発生するときには、可動部材(1)が停止する。
このため、パルス発生手段が初期化領域にて第1、第2のパルス信号をそれぞれ発生するときには、電動モータの回転方向に関わらず、可動部材の検出位置として同一位置を検出することができる。これに伴って、作動領域の中間位置に初期化領域を配置しても、可動部材の位置の検出精度の劣化を抑制することができる。
また、請求項に記載の発明では、前記第1のパルスパターンは、前記作動領域(図21中にてドア作動領域と示す)で前記パルス発生手段から発生する前記第1、第2のパルス信号(図21中にてA相、B相のパルス信号と示す)において一方のパルス信号にだけ交互に振幅変化が生じるパターンである。
例えば、図21中のドア作動領域では、B相パルス信号の振幅がハイレベルのままA相パルス信号にだけローレベル→ハイレベルの順に振幅変化が生じる(1パルス目と2パルス目の間)。その後、A相パルス信号の振幅がハイレベルのままB相パルス信号にだけハイレベル→ローレベルの順に振幅変化が生じる(2パルス目と3パルス目の間)。次に、B相パルス信号の振幅がローレベルのままA相パルス信号にだけハイレベル→ローレベルの順に振幅変化が生じる(3パルス目と4パルス目の間)。
また、位置検出手段は、前記第1、第2のパルス信号において交互に一方のパルス信号だけに生じる振幅変化をカウントして前記可動部材の位置を検出するものである。
一方、前記第2のパルスパターンは、前記初期化領域で前記パルス発生手段から発生する前記第1、第2のパルス信号(図21中にてA相、B相のパルス信号と示す)においてそれぞれの振幅が同時に同一方向に変化するパターンである。
例えば、図21中において、第2のパルスパターン(イニシャライズパターン)は、A相、B相パルス信号の振幅が「ローレベル、ローレベル」→「ハイレベル、ハイレベル」→「ローレベル、ローレベル」の順に切り替わるものを用いてもよい。
そして、前記原点検出手段は、前記第1、第2のパルス信号において同時に生じる振幅変化を検出することにより前記可動部材の原点位置を検出するように構成する。
なお、第2のパルスパターンとしては、A相、B相パルス信号の振幅が「ハイレベル、ハイレベル」→「ローレベル、ローレベル」→「ハイレベル、ハイレベル」の順に切り替わるものを用いてもよい。
ところで、本発明者の検討によれば、初期化領域で発生するA相、B相パルス信号の第2のパルスパターン(以下、イニシャライズパターンともいう)として、上述の如く、「ローレベル、ローレベル」→「ハイレベル、ハイレベル」→「ローレベル、ローレベル」の順に切り替わる3パルス分のパターンを用いる場合に限らず、A相、B相パルス信号としては振幅が同時に同一方向に変化するものであれば、2パルス分のパターンを用いても、初期化領域と作動領域(ドア作動領域)とを、A相、B相パルス信号の振幅変化に基づいて、判別することができる。
すなわち、図22に示すように、正回転時にA相、B相パルス信号が「ハイレベル、ハイレベル」→「ローレベル、ローレベル」となり、逆回転時にA相、B相パルス信号が「ローレベル、ローレベル」→「ハイレベル、ハイレベル」となる、イニシャライズパターンを用いても、初期化領域と作動領域(ドア作動領域)とを理論上判別することが可能である。
しかし、電磁波ノイズ等により作動領域で発生したA相、B相パルス信号の信号波形が乱れると、2パルス分のイニシャライズパターンを用いた場合には、3パルス分のイニシャライズパターンを用いた場合に比べると、作動領域で発生したA相、B相パルス信号を、誤ってイニシャライズパターン(すなわち、第2パルスパターン:原点位置)として検出する確率が高くなる。
そこで、請求項に記載の発明においては、前記原点検出手段は、前記第1、第2のパルス信号において同時に生じる振幅変化を二回以上検出することにより可動部材の原点位置を検出するので、原点位置を誤って検出する確率を小さくすることができる。
また、請求項1に記載の発明の電動アクチュエータシステムを車両用空調装置に適用してもよい。
具体的には、請求項に記載の発明の車両用空調装置において、
電動モータ(110)と、
変位可能に支持されて、変位に応じて車室内の空調状態を調整するドア(1)と、
前記電動モータの回転力を前記ドアに伝達する伝達機構(160〜163)と、
前記電動モータの回転に伴って回転する回転体(153)と、
前記回転体の回転に基づいて、第1、第2のパルス信号を発生するパルス発生手段(155〜157)と、を備えており、
前記回転体には、前記第1、第2のパルス信号を第1のパルスパターンにて前記パルス発生手段から発生させる作動領域(300)と、前記第1のパルスパターンと異なる第2のパルスパターンにて前記第1、第2のパルス信号を前記パルス発生手段から発生させる初期化領域(301)とが円周方向にずらして設けられ、かつ、前記初期化領域は、前記作動領域の中間位置に配置されており、
前記作動領域で前記パルス発生手段から発生する前記第1、第2のパルス信号に基づいて、前記ドアの位置を検出する位置検出手段(220)と、
前記初期化領域で前記パルス発生手段から発生する前記第1、第2のパルス信号に基づいて、前記ドアの原点位置を検出する原点検出手段(220、S120)と、
前記原点検出手段により検出された原点位置を基準とし、前記位置検出手段により検出された位置に基づいて、前記ドアを目標位置まで変位させるように前記電動モータを制御する制御手段(220、S130、S140、S150)とを備えており、
前記伝達機構は、
突起部(162)を有するとともに、前記電動モータの回転に伴い回転するアーム(160)と、
前記突起部が入り込み、かつ前記突起部が前記アームの回転に伴い摺動可能に設けられた溝(164)を有するとともに、回転可能に支持されるプレート(161)と、を備えており、
前記可動部材は、前記プレートの回転に同期して回転するようになっており、
前記パルス発生手段が前記作動領域にて前記第1、第2のパルス信号をそれぞれ発生しているときには、前記突起部が前記溝内の摺動に伴って前記溝の側壁(164d、164e)を押し当てて前記プレートに回転力を伝達するものであり、
また、前記パルス発生手段が前記初期化領域にて前記第1、第2のパルス信号をそれぞれ発生するときには、前記突起部が前記溝の両側の側壁(164d、164e)との間に隙を介して前記溝内を摺動することにより、前記プレートへの回転力の伝達を停止するものであることを特徴とする。
したがって、請求項1に記載の発明と同様、パルス発生手段が初期化領域にて第1、第2のパルス信号をそれぞれ発生するときには、可動部材(1)が停止する。このため、パルス発生手段が初期化領域にて第1、第2のパルス信号をそれぞれ発生するときには、電動モータの回転方向に関わらず、可動部材の検出位置として同一位置を検出することができる。これに伴い、作動領域の中間位置に初期化領域を配置しても、可動部材の検出精度の劣化を抑制することができる。
ところで、請求項1〜に記載の発明では、パルス発生手段が初期化領域にて第1、第2のパルス信号をそれぞれ発生するときには、可動部材(1)を停止して可動部材の検出精度の劣化を抑制するようにした。このため、例えば、可動部材として、車両用空調装置の温度調節用のドアを用いた場合には、ドアによる吹出空気の調整を精度良く行うことができる。これに対して、可動部材の検出精度にバラツキが生じていても、請求項6に記載の発明のように、ドアの開度に対する吹出空気の温度変化を抑制すれば、吹出空気の温度調整の精度が劣化するのを抑えることができる。
具体的には、請求項に記載の発明の車両用空調装置において、
車室内に向けて空気を流す空気通路(5f)と、前記空気通路を流れる空気を加熱する加熱用熱交換機(3)と、前記加熱用熱交換機を迂回して前記空気を流すバイパス通路(5g)と、前記加熱用熱交換機に向けて流れる空気と前記バイパス通路を流れる空気との風量割合を開度の変化に伴って調整することにより車室内に吹き出す吹出空気の温度を調整する温度調節用のドア(1)とを備える車両用空調装置であって、
電動モータ(110)と
前記電動モータの回転力を前記ドアに伝達する伝達機構(160〜163)と、
前記電動モータの回転に伴って回転する回転体(153)と、
前記回転体の回転に基づいて、第1、第2のパルス信号を発生するパルス発生手段(155〜157)と、を備えており、
前記回転体には、前記第1、第2のパルス信号を第1のパルスパターンにて前記パルス発生手段から発生させる作動領域(300)と、前記第1のパルスパターンと異なる第2のパルスパターンにて前記第1、第2のパルス信号を前記パルス発生手段から発生させる初期化領域(301)とが円周方向にずらして設けられ、かつ、前記初期化領域は、前記作動領域の中間位置に配置されており、
前記作動領域で前記パルス発生手段から発生する前記第1、第2のパルス信号に基づいて、前記ドアの位置を検出する位置検出手段(220)と、
前記初期化領域で前記パルス発生手段から発生する前記第1、第2のパルス信号に基づいて、前記ドアの原点位置を検出する原点検出手段(220、S120)と、
前記原点検出手段により検出された原点位置を基準とし、前記位置検出手段により検出された位置に基づいて、前記ドアを目標位置まで変位させるように前記電動モータを制御する制御手段(220、S130、S140、S150)とを備えており、
前記ドア(1)は、その作動範囲内にて、前記加熱用熱交換機に向けて流れる空気と前記バイパス通路を流れる空気との風量割合を前記開度の変化に伴って調整するものであり、
前記ドア(1)の作動範囲の中間位置に前記ドアの原点位置が設定されており、
前記ドアが前記原点位置に位置するときには、前記加熱用熱交換機(3)向けて流れる空気流と前記バイパス通路(5g)に流れる空気流とが生じて前記吹出空気が車室内に吹き出されるようになっており、
前記パルス発生手段が前記初期化領域にて前記第1、第2のパルス信号をそれぞれ発生するときに、前記ドアの開度に対する前記風量割合の変化を抑制して前記ドアの開度に対する前記吹出空気の温度変化を抑制する変化抑制手段(5c)を備えることを特徴とする。
したがって、温度調整用のドアの検出位置にバラツキが生じるものであっても、パルス発生手段が前記初期化領域にて前記第1、第2のパルス信号をそれぞれ発生するときには、前記ドアの開度に対する前記風量割合の変化を抑制して、ドアの開度に対する吹出空気の温度変化を抑制するので、吹出空気の温度調整の精度が劣化するのを抑えることができる。
具体的には、請求項に記載の発明において、変化抑制手段(5c)は、図15に示すように、前記初期化領域にて前記パルス発生手段から前記第1、第2のパルス信号をそれぞれ発生するときに前記空気通路内で前記ドアに向けて流れる空気を遮蔽する遮蔽部材であることを特徴とする。

これにより、初期化領域にて前記パルス発生手段から前記第1、第2のパルス信号をそれぞれ発生するときには、ドアに向けて空気が流れなくなるので、ドアの開度に対する前記風量割合が一定になる。このため、温度調整用のドアの検出位置にバラツキが生じるものであっても、吹出空気の温度調整の精度が劣化するのを抑えることができる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
(第1実施形態)
図1は、本発明の電動アクチュエータシステムが適用された車両用空調装置の空調ユニットの概略構成を示す。空調ユニットは、車室内に向けて空気を流す空気通路5fを形成する空調ケーシング5と、この空調ケーシング5内で内気導入口2a或いは外気導入口2bから吸入した空気を車室内に向けて空気を送風する送風機ユニット2と、送風機ユニット2から送風された空気を冷却する冷房用熱交換器としての蒸発器4と、蒸発器4により冷却された冷却空気を加熱する暖房用熱交換器としてのヒータコア3とを備える。
蒸発器4は、周知の冷凍サイクルに接続されて冷媒を蒸発させることにより車室内に向けて送風される空気と熱交換して冷却する。また、ヒータコア3は、エンジン冷却水等の熱源温水を循環させることにより車室内に向けて送風される空気と熱交換して加熱するものである。
更に、空調ユニットには、ヒータコア3をバイパスして冷却空気を流すバイパス通路5gと、後述する電動アクチュエータにより駆動されて、バイパス通路5gに流す冷却空気とヒータコア3に流れる空気との送風割合を開度により調整して車室内への吹出空気温度を調整するエアミックスドア1と、バイパス通路5gを通過した空気とヒータコア3により加熱された空気とを混合する混合室5aとが設けられている。そして、混合室5aで混合された空気は、フェイス吹出口5b、フット吹出口5h、デフ吹出口5iのいずれかから車室内に向けて吹き出される。
次に、電動アクチュエータ100の駆動力をエアミックスドア1に伝える伝達機構について図2、図3を用いて説明する。図2は電動アクチュエータ100の正面図であり、図3は電動アクチュエータ100の右側面図である。
先ず、伝達機構は、アーム部材160及びリンクプレート161から構成されており、アーム部材160は、その一端側に電動アクチュエータ100の出力軸127が圧入固定された棒状部材である。そして、リンクプレート161は、後述するドア駆動軸163を中心として揺動可能に空調ケーシング5に支持されており、リンクプレート161には、アーム部材160の他端側に設けられたピン162が入り込む溝164が設けられている。
溝164は、後述するように、電動アクチュエータ100の駆動力をエアミックスドア1に伝達したり、その伝達を停止したりするために設けられたものであって、略C状に形成された下側溝164a、略逆C状に形成された中間溝164b、および略C状に形成された上側溝164cから構成されている。そして、中間溝164bだけが、電動アクチュエータ100の出力軸127を中心とする同一半径の円弧状に形成されている。
また、ドア駆動軸163は、空調ケーシング5を貫通している。そして、ドア駆動軸163の一端部がリンクプレート161の上側にて圧入固定されており、ドア駆動軸163の他側端部がエアミックスドア1の一端部に圧入固定されている。
なお、図2、図3中の符号101は、電動アクチュエータ100を空調ケーシング5に締結するためのネジである。
次に、電動アクチュエータ100の構成について図17、図18、図4〜図6を用いて説明する。
図17中の直流モータ110は車両に搭載されたバッテリ(図示せず)から電力を得て回転するものであり、減速機構120はモータ110から入力された回転力を減速してエアミックスドア1に向けて出力する変速機構である。なお、以下、直流モータ110及び減速機構120等の回転駆動する機構部を駆動部130と呼ぶ。
ここで、減速機構120は、モータ110の出力軸111に圧入されたウォーム121、このウォーム121と噛み合うウォームホィール122、及び複数枚の平歯車123、124からなる歯車列であり、出力側に位置する最終段歯車(出力側歯車)126には、出力軸127が設けられている。なお、ケーシング140は駆動部130を収納するととともに、後述する接点ブラシ(電気接点)155〜157が固定されたケーシングである。
また、減速機構120のうち、直流モータ110により直接駆動される入力歯車(ウォーム121)より出力側(出力軸127)には、図17、図18、図4〜図6(特に、図18参照)に示すように、回転体としてのパターンプレート153が設けられている。パターンプレート153は、円周方向に交互に並んだ導電部151a、152a及び非導電部151b、152bからなる第1、2パルスパターン151、152と、導電部154a及び非導電部154bからなるコモンパターン154とが設けられている。
パターンプレート153は、出力軸127と一体的に回転する。また、コモンパターン154は、第1、2パルスパターン151、152により内側に設けられている。
ここで、図4において、パターンプレート153のうち、扇子状の初期化領域301を挟むようにドア作動領域300が形成されている。すなわち、初期化領域301は、ドア作動領域300の中間位置に配置されている。そして、ドア作動領域300では、導電部151a、152aの円周角α1、α2及び非導電部151b、152bの円周角β1、β2を互いに等しくするとともに、第1のパルスパターン151の位相を第2パルスパターン152の位相に対して円周角α1、α2(=円周角β1、β2)の略1/2ずらしている。また、ドア作動領域300でのコモンパターン154は、導電部154aだけから成る。
このようなドア作動領域300は、後述するように、エアミックスドア1の回転角度の検出に用いるパルス信号のパターン(第1のパルスパターン)を生成するために用いられる。
また、初期化領域301の第1、2パルスパターン151、152は、それぞれ、導電部151a、152aだけからなっており、コモンパターン154は、非導電部154bを円周方向から2つの導電部154aで挟むように配置されている。このような初期化領域301は、後述するように、原点位置を示すパルス信号のパターン(以下、イニシャライズパターンという)を生成するのに用いられる。
ここで、第1、2のパルスパターン151、152において、互いの導電部同士は電気的に繋がっている。さらに、第1、2ドアパルスパターン151、152の導電部151a、152aとコモンパターン154の導電部154aとは、図示しない接続部材により、電気的に繋がっている。
一方、ケーシング140側には、バッテリの正極側に接続された銅系導電材料製の第1〜3接点ブラシ(電気接点)155〜157が樹脂一体成形により固定されており、第1接点ブラシ155は第1ドア作動領域151に接触し、第2接点ブラシ156は第2ドア作動領域152に接触し、第3接点ブラシ157はコモンパターン154に接触するように構成されている。
なお、本実施形態では、第1〜3接点ブラシ155〜157とパターンプレート153との接点を2点以上(本実施形態では、4点)とすることにより、第1〜3接点ブラシ155〜157と導電部151a、152a、154aとの電気接続を確実なものとしている。
以下に、電動アクチュエータ100の概略作動を図7、図21を用いて説明する。
図7はモータ制御手段をなす電動アクチュエータ100の電気制御回路200を示す模式図であり、この電気制御回路200は、バッテリから給電されて一定電圧を回路210、220、230などに出力する定電圧回路211、直流モータ110を駆動するモータ駆動回路210、並びにパターンプレート153で発生するパルス信号に基づいて出力軸127の回転角及び回転の向きを検出する
マイクロコンピュータ(回転角度検出手段)220、各種制御情報を記憶するEEPROM等の入力された情報を電力の供給を受けることなく保持することができる記憶回路230を有して構成されている。
そして、直流モータ110が回転して出力軸127(パターンプレート153)が回転して、第1、2、3の接点ブラシ155、156、157がドア作動領域300に接触している状態では、第3接点ブラシ157が導電部154aに接触しつつ、第1接点ブラシ155と導電部151aとが接触する通電(ON)状態、及び第1接点ブラシ155と非導電部151bとが接触する非通電(OFF)状態が相互に周期的に発生する。また、第2接点ブラシ156と導電部152aとが接触する通電(ON)状態、及び第2接点ブラシ156と非導電部152bとが接触する非通電(OFF)状態が相互に周期的に発生する。
したがって、第1、2接点ブラシ155、156には、図20に示すように、直流モータ110が所定角度回転する毎にA相パルス信号、B相パルス信号がそれぞれ発生する。
ここで、A相パルス信号、B相パルス信号において、「ローレベル、ハイレベル」→「ハイレベル、ハイレベル」→「ハイレベル、ローレベル」→「ローレベル、ローレベル」の順で繰り返されたり、或いは「ローレベル、ローレベル」→「ハイレベル、ローレベル」→「ハイレベル、ハイレベル」→「ローレベル、ハイレベル」の順で繰り返されたりする。このA相パルス信号、B相パルス信号の振幅変化をマイクロコンピュータ220にてカウントすることによりエアミックスドア1の回転角度を検出する。
なお、「第1、2、3の接点ブラシ155、156、157がドア作動領域300にて発生するA相、B相パルス信号のパルスパターン」が、請求項1に記載の第1のパルスパターンに相当する。
一方、第1、2、3接点ブラシ155、156、157が初期化領域301に接触している状態では、第1、2接点ブラシ155、156と導電部151a、152aとが接触する通電(ON)状態を保ちつつ、第3接点ブラシ157と導電部154aとは、互いの接触する通電(ON)状態から、第3接点ブラシ157と非導電部154bとが接触する非通電(OFF)状態を経て、第3接点ブラシ157と導電部154aとが接触する通電(ON)状態になる(導電部→非導電部→導電部)。
したがって、第1、2接点ブラシ155、156には、直流モータ110の角度回転に応じて、図21に示すように、イニシャライズパターンでのA相パルス信号、B相パルス信号が発生する。このイニシャライズパターンは、ドア作動領域でのパルスパターンとは異なり、A相パルス信号、B相パルス信号が
同時に同一方向に振幅が変化する2つのパルスとなっており、直流モータ110の回転方向に関わらず、図21に示すように、「ローレベル、ローレベル」→「ハイレベル、ハイレベル」→「ローレベル、ローレベル」の順に切り替わるものである。
一方、マイクロコンピュータ220は、回転角度の原点位置の設定が必要であると判定したときに、イニシャライズパターンのA相、B相のパルス信号を検出すると、モータ駆動回路210により直流モータ110への給電を停止する。これに加えて、直流モータ110の回転を電気的に規制するとともに、このイニシャライズパターンを検出した位置を原点位置として記憶する。その後は、バッテリが外れた場合及びパルス信号に異常が発生した場合を除き、原点位置から1パルスずれた位置を作動基準として直流モータ110を制御する。
なお、以下、イニシャライズパターンのA相、B相のパルス信号を検出すると、直流モータ110の回転を電気的に規制するとともに、イニシャライズパターンのA相、B相のパルス信号を検出した位置を原点位置として記憶し、その原点位置からずれた作動基準を設定する行為を「初期位置設定」と呼ぶ。
以上の説明から明らかなように、本実施形態では、第1、2接点ブラシ155、156、157とパターンプレート153とにより出力軸127が所定角度回転する毎にパルス信号を発するスイッチ手段158a〜158cを含むパルス発生器(パルス発生手段)158(図7参照)を構成することになる。
なお、スイッチ手段158a、158bは、接点ブラシ155、156と第1、2ドア作動領域151、152とによって構成されるものであり、スイッチ手段158cは、第3接点ブラシ157とコモンパターン154とにより構成されるもので、スイッチ手段158a、158bとグランドとの間で、電動モータ110の回転に基づき、スイッチングすることになる。
一方、電動モータ10の回転方向により、A相、B相パルス信号の出力信号パターンが切り替わる。出力信号パターンが「ローレベル、ハイレベル」→「ハイレベル、ハイレベル」→「ハイレベル、ローレベル」→「ローレベル、ローレベル」の順で繰り返される場合には、正回転と判定し、出力信号パターンが「ローレベル、ローレベル」→「ハイレベル、ローレベル」→「ハイレベル、ハイレベル」→「ローレベル、ハイレベル」の順で繰り返される場合には、逆回転と判定する。
次に、電動アクチュエータ100の具体的な作動の説明に先立って、上述の伝達機構の作動について図8〜図11を用いて説明する。先ず、図8に示すように、アーム部材160のピン162が溝164の下側溝164a内位置するとき、第1、2、3接点ブラシ155、156、157がドア作動領域300にて接触する。
そして、電動アクチュエータ100の出力軸127が反時計周りに回転すると、第1、2接点ブラシ155、156からA相パルス信号、B相パルス信号を発生し、アーム部材160が出力軸127を中心として反時計周りに回転する。これに伴い、ピン162が溝164の下側溝164aの上下方向中間地点から下側溝164a内を摺動しつつ右側側壁164dを押し当てる。
このことにより、ピン162からリンクプレート161に出力軸127の回転力が伝わり、リンクプレート161がドア駆動軸163を中心として時計回りに回転する。このため、エアミックスドア1がドア駆動軸163を中心として時計回りに回転する。
その後、図9に示すように、アーム部材160のピン162が溝164の中間溝164bに到達する。このとき、第1、2、3接点ブラシ155、156、157が初期化領域301に到達する。このため、第1、2接点ブラシ155、156からイニシャライズパターンでのA相、B相パルス信号を発生し始める。
ここで、アーム部材160の反時計周りの回転に伴い、ピン162が中間溝164b内で両側の側壁164d、164eから隙間を介して摺動する。このため、図10に示すように、アーム部材160、ひいてはピン162が回転しても、ピン162からリンクプレート161、ひいてはエアミックスドア1に回転力が伝わらない。このため、第1、2接点ブラシ155、156からイニシャライズパターンでのA相、B相パルス信号を発生しているときには、エアミックスドア1の回転は停止している。
その後、図11に示すように、アーム部材160のピン162が溝164の上側溝164bに到達すると、第1、2、3接点ブラシ155、156、157が再びドア作動領域300に到達する。このため、第1、2接点ブラシ155、156からドア作動領域300でのA相、B相パルス信号を発生し始める。
ここで、アーム部材160の反時計周りの回転に伴い、ピン162が溝164の上側溝164cの下側地点から下側溝164a内を摺動しつつ左側側壁164eを押し当てる。
このことにより、ピン162からリンクプレート161に出力軸127の回転力が伝わり、リンクプレート161がドア駆動軸163を中心として時計回りに回転し始める。このため、エアミックスドア1がドア駆動軸163を中心として時計回りに回転する。
以上のように、第1、2接点ブラシ155、156がドア作動領域300に接触しているときには、電動アクチュエータ100の回転力がエアミックスドア1に伝わり、第1、2接点ブラシ155、156が初期化領域301に接触しているときには、電動アクチュエータ100の回転力がエアミックスドア1に伝わらない。
次に、図12、図13に基づいて電動アクチュエータ100、つまり直流モータ110の制御処理について説明する。
図12、図13は、電気制御回路200のマイクロコンピュータ220の制御処理を示すフローチャートであり、マイクロコンピュータ220は、バッテリから直接的に給電されて、図12、図13に示すフローチャートにしたがって、コンピュータプログラムを実行する。このコンピュータプログラムの実行は、繰り返されることになる。
先ず、車両のイグニッションスイッチが投入されている場合には、バッテリを接続した後、初めてイグニッションスイッチが投入されたか否かを記憶回路230に記憶されたフラグに基づいて判定する(S100、S110)。
ここで、フラグとしては、バッテリが外された否かの履歴を示すデータが用いられる。このデータに基づいて、バッテリが外された履歴が有ると判定し、かつ、バッテリの接続後にて初めてイグニッションスイッチが投入されたと判定したときには、初期位置設定を行った後(S120)、イグニッションスイッチが投入されていると再度判定したとき(S100)には、エアミックスドア1が目標回転角となるように直流モータ110を制御する(S130、S140、S150)。
すなわち、周知の如く、室温、外気温、日射量、設定温度などに基づき、目標吹出温度を算出し、この目標吹出温度に基づき、エアミックスドア1の目標開度、すなわち目標回転角度を算出し、その目標回転角度と現在の回転角度とが合致するまで、電動モータ110への電力供給を継続する。
ここで、目標回転角度と現在の回転角度とが合致するに先立て、A相、B相パルス信号のイニシャライズパターンを検出しても、電動モータ110への電力供給を継続して、電動モータ110への回転を継続させる。
また、目標回転角度および現在の回転角度は、上述したA相、B相パルス信号にて交互に生じる振幅変化のカウント値でそれぞれ示されるものであり、目標回転角度を示すカウント値と、現在の回転角度を示すカウント値が合致すると、電動モータ110への電力供給を停止してエアミックスドア1を目標回転角度にて停止させる。
なお、イグニッションスイッチとは、直流モータ110に電力を供給することを許可する始動許電動モータ110可スイッチをなすものである。
一方、バッテリを接続した後、初めてイグニッションスイッチが投入された場合でない、つまり、バッテリを接続した後、イグニッションスイッチが2回以上投入された場合であると判定したときには(S110:NO)、エアミックスドア1を目標回転角度まで回転するように直流モータ110を制御する(S130、S140、S150)。
また、エアミックスドア1を目標回転角度まで回転するように直流モータ110を制御するとき(S130、S140、S150)、つまり直流モータ110に駆動電流が通電されているときであって、パルス信号の変化が停止したときには、パルス信号に異常が発生している可能性が高い。
そこで、駆動電流を通電し始めてから所定時間経過後においてもパルス信号の変化が停止しているときには、パルス信号に異常が発生したものと判定して(S200)、駆動電流の通電を停止して電動アクチュエータ100を停止するとともに(S210)、パルス信号の変化が停止したことを意味する情報を記憶回路230に記憶保持させる(S220)。
一方、直流モータ110に駆動電流が通電されているときであって、パルス信号が変化しているときには、パルス波形に乱れが発生せずにパルス信号が規則正しく発生しているか否か、つまりパルス飛び等が発生していないか等を判定し(S170、S180)、パルス飛び等が発生していないときには、ステップS100に戻る。一方、パルス飛び等が発生していると判定したときには、パルス飛び等が発生していることを意味する情報を記憶回路230に記憶保持した後(S190)、S130に戻る。
なお、パルス飛び等が発生したまま直流モータ110を制御するので、実際のエアミックスドア1の開度が目標位置と異なる可能性が高い。そこで、後述するように、イグニッションスイッチが遮断された後、初期値設定を行う。
また、イグニッションスイッチが遮断されている場合であっても、バッテリを接続した後、初めてイグニッションスイッチが遮断された場合には、初期位置設定を行う(S310)。
一方、イグニッションスイッチが遮断されている場合であっても、バッテリを接続した後、初めてのイグニッションスイッチの遮断でない場合には、記憶回路230に記憶された情報に基づいてパルス飛びの履歴がある否かを判定し(S340)、直流モータ110を駆動しているときにパルス飛びの履歴がある場合には初期位置設定を行う(S310)。
また、パルス飛びが発生しなかった場合には、記憶回路230に記憶された情報に基づいてパルス信号の停止の履歴があるかを判定し(S350)、パルス信号の停止の履歴がある場合には、パルス信号の変化が停止する直前に直流モータ110が回転していた向きと反対向きに直流モータ110を回転させる駆動電流を通電した後に、初期位置設定を行う(S310)。
次に、本実施形態の作用効果について説明する。
すなわち、パターンプレート153のドア作動領域にて第1、2ブラシ155、156がA相、B相パルス信号をそれぞれ発生するときには、伝達機構は、電動モータ110の回転力(出力軸127の回転力)をエアミックスドア1に伝達し、また、パターンプレート153の初期化領域にて第1、2ブラシ155、156がA相,B相パルス信号をそれぞれ発生するときには、伝達機構は、エアミックスドア1への回転力の伝達を停止する。
したがって、ドア作動領域にて第1、2ブラシ155、156がA相,B相パルス信号をそれぞれ発生するときには、エアミックスドア1が回転する一方、初期化領域にて第1、2ブラシ155、156がA相,B相パルス信号をそれぞれ発生するときには、伝達機構は、エアミックスドア1が停止する。
このため、初期化領域にて第1、2ブラシ155、156がA相,B相パルス信号をそれぞれ発生するときには、電動モータ110の回転方向に関わらず、エアミックスドア1の検出位置として同一位置を検出することができる。これに伴い、ドア作動領域の中間位置に初期化領域を配置しても、エアミックスドア1の回転角度の検出精度の劣化を抑制することができる。
本実施形態のイニシャライズパターンとしては、A相、B相のパルス信号の振幅が同時に二回以上変化するパターンを用いている。また、電磁波ノイズの影響等によりパルス信号の振幅が乱れても、A相、B相のパルス信号が同時にローレベル信号→ハイレベル信号→ローレベル信号に切り替わることは希であると考えられる。したがって、A相、B相のパルス信号の振幅が同時に二回以上変化するイニシャライズパターンを用いることにより、イニシャライズパターンの誤検出を行うのを抑制することができる。
(第2実施形態)
上述の第1実施形態では、エアミックスドア1の回転角度の検出のバラツキを抑えることにより、エアミックスドア1による吹出空気の温度調整の精度の劣化を抑えるようにした例について説明したが、これに代えて、次のようにしてもよい。
すなわち、第1、2、3接点ブラシ155、156、157が初期化領域301に位置しているときは、図14の特性図の符号Bに示すように、電動アクチュエータ100の出力軸127の回転角度(以下、サーボ駆動角という)と、吹出空気温度との関係において、水平特性となるようにすれば、エアミックスドア1の回転角度の検出のバラツキが生じていても、吹出空気の温度調整の精度の劣化を抑えることができる。
具体的には、後述するように、空調ケーシング5に遮蔽壁5c(図15(a)参照)を設けて、第1、2、3接点ブラシ155、156、157が初期化領域301に位置しているときは、サーボ駆動角が変動しても、吹出空気の温度調整の温度が一定になるようにする。
なお、図14の特性図の符号A、Cに示す領域は、ドア作動領域にそれぞれ対応している。
以下、遮蔽壁5cについて図15(a)、(b)、図16(a)、(b)を用いて説明する。図15(a)、(b)、図16(a)、(b)は、それぞれ、遮蔽壁5cは、エアミックスドア1およびと蒸発器4の配置関係を示す模式図である。
遮蔽壁5cは、空調ケーシング5内にて右側内壁から左側内壁に延出するように形成されており、図15(a)に示すように、遮蔽壁5cは、エアミックスドア1と蒸発器4との間に配置されている。
先ず、図15(a)、(b)に示すように、エアミックスドア1がヒータコア3を遮蔽した状態から徐々に開度を大きくなる。このとき、第1、2、3接点ブラシ155、156、157がドア作動領域に位置している。このため、蒸発器4から吹き出される冷風がエアミックスドア1に到達して、エアミックスドア1の温度調整機能が発揮する。
したがって、図14の特性図の符号Aに示す如く、サーボ駆動角に対する吹出空気温度との関係において、右上がりの勾配を有する特性となる。すなわち、サーボ駆動角に対する吹出空気温度との関係では、サーボ駆動角(θ)が大きくなるにつれて吹出空気温度が高くなる特性となる。
その後、第1、2、3接点ブラシ155、156、157が初期化領域301に到達すると、図16(a)に示すように、エアミックスドア1が遮蔽壁5cの下流側に位置するようになるため、蒸発器4から吹き出される冷風がエアミックスドア1に到達しなくなる。このため、エアミックスドア1の開度が変化しても、バイパス通路5gに流す冷却空気とヒータコア3に流れる空気との送風割合が一定になり、吹出空気の温度調整の温度が一定になる。
次に、図16(b)に示すように、エアミックスドア1が遮蔽壁5cの上側まで到達すると、第1、2、3接点ブラシ155、156、157が再びドア作動領域に到達することになる。このため、蒸発器4から吹き出される冷風がエアミックスドア1に到達して、エアミックスドア1の温度調整機能が再び発揮し始める。したがって、符号Cに示すように、サーボ駆動角に対して吹出空気温度との関係において、サーボ駆動角(θ)が大きくなるにつれて吹出空気温度が高くなる特性となる。
次に、本第2実施形態の作用効果について説明する。すなわち、パターンプレート153のドア作動領域にて第1、2ブラシ155、156がA相、B相パルス信号をそれぞれ発生するときには、遮蔽壁5cが空調ケーシング5の空気通路5f内でエアミックスドア1に向けて流れる空気を遮蔽する。
これにより、パターンプレート153のドア作動領域にて第1、2ブラシ155、156がA相、B相パルス信号をそれぞれ発生するときには、エアミックスドア1に向けて空気が流れなくなるので、エアミックスドア1の開度が変化しても、バイパス通路5gに流す冷却空気とヒータコア3に流れる空気との送風割合が一定になる。このため、エアミックスドア1の検出角度にバラツキが生じるものであっても、吹出空気の温度調整の精度が劣化するのを抑えることができる。
(その他の実施形態)
上述の各実施形態では、第1、第2のパルス信号として2種類のA相、B相のパルス信号を発生させるようにパターンプレート153を構成した例について説明したが、これに限らず、3種類以上のA相、B相のパルス信号を発生させるようにパターンプレート153を構成してもよい。
上述の各実施形態では、イニシャライズパターン(第2のパルスパターン)としては、A相、B相パルス信号の振幅が「ローレベル、ローレベル」→「ハイレベル、ハイレベル」→「ローレベル、ローレベル」の順に切り替わるものに限らず、「ハイレベル、ハイレベル」→「ローレベル、ローレベル」→「ハイレベル、ハイレベル」の順に切り替わるものを用いてもよい。
上述の各実施形態では、可動部材として回転自在に支持されたエアミックスドア1を用いた例について説明したが、これに限らず、スライド可能な部材(例えば、スライドドア)を可動部材として用いてもよい。勿論、エアミックスドア1以外に、吹出口モードを切り替えるモードドアを可動部材として用いてもよく、また、流量調整するバルブを可動部材として用いてもよい。
上述の各実施形態では、電動アクチュエータにおいて、パターンプレート153及び第1〜第3ブラシ155〜157から構成される摺動式の回転角度検出装置を採用した例について説明したが、これに限らず、電動アクチュエータにおいて、光学式の回転角度検出装置を採用しても良い。
上述の各実施形態では、変位可能な可動部材として回転可能なエアミックスドア1を用いた例について説明したが、これに限らず、スライド可能なスライドドア等を用いてもよい。この場合、マイクロコンピュータ220(位置検出手段)が、エアミックスドア1の回転角度に代えて、A相、B相のパルス信号に基づいて、スライドドアの位置(変位)を検出する。
上述の第2実施形態では、図14に示す特性図において、符号Bの領域では、サーボ駆動角が変動しても、吹出空気の温度調整の温度が一定になるようにした例について説明したが。これに限らず、サーボ駆動角(エアミックスドアの開度)に対する吹出空気の温度変化を抑制するものであれば、遮蔽壁5c以外の手段を用いても良い。
例えば、バイパス通路5gから混合室5aに繋がる空気通路の圧力損失に比べて、ヒータコア3から混合室5aに繋がる空気通路の圧力損失が大きいと、図14に示す特性図の符号Bの領域において、サーボ駆動角(エアミックスドアの開度)に対する送風割合の変化(すなわち、バイパス通路5gに流す冷却空気とヒータコア3に流れる空気との風量割合)が抑制される。このため、エアミックスドア1の検出角度にバラツキが生じるものであっても、吹出空気の温度調整の精度が劣化するのを抑えることができる。
上述の各実施形態では、電動アクチュエータを車両用空調装置に適用した例について説明したが、これに限らず、電動アクチュエータを工作機械など各種産業機器にしてもよい。
本発明の第1実施形態に係る車両用空調装置の模式図である。 第1実施形態に係る電動アクチュエータの外観図である。 第1実施形態に係る電動アクチュエータの側面図である。 第1実施形態に係る電動アクチュエータのパターンプレートの正面図である。 第1実施形態に係る電動アクチュエータのパターンプレートの側面図である。 第1実施形態に係る電動アクチュエータの断面図である。 第1実施形態に係る電動アクチュエータの制御回路を示す模式図である。 第1実施形態に係る伝達機構の作動を示す模式図である。 第1実施形態に係る伝達機構の作動を示す模式図である。 第1実施形態に係る伝達機構の作動を示す模式図である。 第1実施形態に係る伝達機構の作動を示す模式図である。 第1実施形態に係る電動アクチュエータの制御処理の一部を示す制御フローチャートである。 第1実施形態に係る電動アクチュエータの制御処理の残りを制御フローチャートである。 本発明の第2実施形態においてサーボ駆動角及び吹出温度の関係を示す特性図である。 本発明の第2実施形態において遮蔽壁の役割を説明する為の図である。 第2実施形態において遮蔽壁の役割を説明する為の図である。 電動アクチュエータの構成を示す図である。 パターンプレートの拡大図である。 A相、B相のパルス信号のパルスパターンを示す図である。 A相、B相のパルス信号のパルスパターンを示す図である。 A相、B相のパルス信号のパルスパターンを示す図である。 A相、B相のパルス信号のパルスパターンを示す図である。
符号の説明
1…エアミックスドア、161…リンクプレート、
155、156…第1、2ブラシ、110…電動モータ。

Claims (6)

  1. 電動モータ(110)と、
    変位可能に支持された可動部材(1)と、
    前記電動モータの回転力を前記可動部材に伝達する伝達機構(160〜163)と、
    前記電動モータの回転に伴って回転する回転体(153)と、
    前記回転体の回転に基づいて、第1、第2のパルス信号を発生するパルス発生手段(155〜157)と、を備えており、
    前記回転体には、前記第1、第2のパルス信号を第1のパルスパターンにて前記パルス発生手段から発生させる作動領域(300)と、前記第1のパルスパターンと異なる第2のパルスパターンにて前記第1、第2のパルス信号を前記パルス発生手段から発生させる初期化領域(301)とが円周方向にずらして設けられ、かつ、前記初期化領域は、前記作動領域の中間位置に配置されており、
    前記作動領域で前記パルス発生手段から発生する前記第1、第2のパルス信号に基づいて、前記可動部材の位置を検出する位置検出手段(220)と、
    前記初期化領域で前記パルス発生手段から発生する前記第1、第2のパルス信号に基づいて、前記可動部材の原点位置を検出する原点検出手段(220、S120)と、
    前記原点検出手段により検出された原点位置を基準とし、前記位置検出手段により検出された位置に基づいて、前記可動部材を目標位置まで変位させるように前記電動モータを制御する制御手段(220、S130、S140、S150)とを備えており、
    前記伝達機構は、
    突起部(162)を有するとともに、前記電動モータの回転に伴い回転するアーム(160)と、
    前記突起部が入り込み、かつ前記突起部が前記アームの回転に伴い摺動可能に設けられた溝(164)を有するとともに、回転可能に支持されるプレート(161)と、を備えており、
    前記可動部材は、前記プレートの回転に同期して回転するようになっており、
    前記パルス発生手段が前記作動領域にて前記第1、第2のパルス信号をそれぞれ発生しているときには、前記突起部が前記溝内の摺動に伴って前記溝の側壁(164d、164e)を押し当てて前記プレートに回転力を伝達するものであり、
    また、前記パルス発生手段が前記初期化領域にて前記第1、第2のパルス信号をそれぞれ発生するときには、前記突起部が前記溝の両側の側壁(164d、164e)との間に隙を介して前記溝内を摺動することにより、前記プレートへの回転力の伝達を停止するものであることを特徴とする電動アクチュエータシステム。
  2. 前記第1のパルスパターンは、前記作動領域で前記パルス発生手段から発生する前記第1、第2のパルス信号において一方のパルス信号にだけ交互に振幅変化が生じるパターンであり、
    前記位置検出手段は、前記第1、第2のパルス信号において交互に一方のパルス信号だけに生じる振幅変化をカウントして前記可動部材の位置を検出するものであり、
    前記第2のパルスパターンは、前記初期化領域で前記パルス発生手段から発生する前記第1、第2のパルス信号においてそれぞれの振幅が同時に同一方向に変化するパターンであり、
    前記原点検出手段は、前記第1、第2のパルス信号において同時に生じる振幅変化を検出することにより前記可動部材の原点位置を検出するものであることを特徴とする請求項1記載の電動アクチュエータシステム。
  3. 前記原点検出手段は、前記第1、第2のパルス信号において同時に生じる振幅変化を二回以上検出することにより、前記可動部材の原点位置を検出することを特徴とする請求項に記載の電動アクチュエータシステム。
  4. 電動モータ(110)と、
    変位可能に支持されて、変位に応じて車室内の空調状態を調整するドア(1)と、
    前記電動モータの回転力を前記ドアに伝達する伝達機構(160〜163)と、
    前記電動モータの回転に伴って回転する回転体(153)と、
    前記回転体の回転に基づいて、第1、第2のパルス信号を発生するパルス発生手段(155〜157)と、を備えており、
    前記回転体には、前記第1、第2のパルス信号を第1のパルスパターンにて前記パルス発生手段から発生させる作動領域(300)と、前記第1のパルスパターンと異なる第2のパルスパターンにて前記第1、第2のパルス信号を前記パルス発生手段から発生させる初期化領域(301)とが円周方向にずらして設けられ、かつ、前記初期化領域は、前記作動領域の中間位置に配置されており、
    前記作動領域で前記パルス発生手段から発生する前記第1、第2のパルス信号に基づいて、前記ドアの位置を検出する位置検出手段(220)と、
    前記初期化領域で前記パルス発生手段から発生する前記第1、第2のパルス信号に基づいて、前記ドアの原点位置を検出する原点検出手段(220、S120)と、
    前記原点検出手段により検出された原点位置を基準とし、前記位置検出手段により検出された位置に基づいて、前記ドアを目標位置まで変位させるように前記電動モータを制御する制御手段(220、S130、S140、S150)とを備えており、
    前記伝達機構は、
    突起部(162)を有するとともに、前記電動モータの回転に伴い回転するアーム(160)と、
    前記突起部が入り込み、かつ前記突起部が前記アームの回転に伴い摺動可能に設けられた溝(164)を有するとともに、回転可能に支持されるプレート(161)と、を備えており、
    前記可動部材は、前記プレートの回転に同期して回転するようになっており、
    前記パルス発生手段が前記作動領域にて前記第1、第2のパルス信号をそれぞれ発生しているときには、前記突起部が前記溝内の摺動に伴って前記溝の側壁(164d、164e)を押し当てて前記プレートに回転力を伝達するものであり、
    また、前記パルス発生手段が前記初期化領域にて前記第1、第2のパルス信号をそれぞれ発生するときには、前記突起部が前記溝の両側の側壁(164d、164e)との間に隙を介して前記溝内を摺動することにより、前記プレートへの回転力の伝達を停止するものであることを特徴とする車両用空調装置。
  5. 車室内に向けて空気を流す空気通路(5f)と、前記空気通路を流れる空気を加熱する加熱用熱交換機(3)と、前記加熱用熱交換機を迂回して前記空気を流すバイパス通路(5g)と、前記加熱用熱交換機に向けて流れる空気と前記バイパス通路を流れる空気との風量割合を開度の変化に伴って調整することにより車室内に吹き出す吹出空気の温度を調整する温度調節用のドア(1)とを備える車両用空調装置であって、
    電動モータ(110)と
    前記電動モータの回転力を前記ドアに伝達する伝達機構(160〜163)と、
    前記電動モータの回転に伴って回転する回転体(153)と、
    前記回転体の回転に基づいて、第1、第2のパルス信号を発生するパルス発生手段(155〜157)と、を備えており、
    前記回転体には、前記第1、第2のパルス信号を第1のパルスパターンにて前記パルス発生手段から発生させる作動領域(300)と、前記第1のパルスパターンと異なる第2のパルスパターンにて前記第1、第2のパルス信号を前記パルス発生手段から発生させる初期化領域(301)とが円周方向にずらして設けられ、かつ、前記初期化領域は、前記作動領域の中間位置に配置されており、
    前記作動領域で前記パルス発生手段から発生する前記第1、第2のパルス信号に基づいて、前記ドアの位置を検出する位置検出手段(220)と、
    前記初期化領域で前記パルス発生手段から発生する前記第1、第2のパルス信号に基づいて、前記ドアの原点位置を検出する原点検出手段(220、S120)と、
    前記原点検出手段により検出された原点位置を基準とし、前記位置検出手段により検出された位置に基づいて、前記ドアを目標位置まで変位させるように前記電動モータを制御する制御手段(220、S130、S140、S150)とを備えており、
    前記ドア(1)は、その作動範囲内にて、前記加熱用熱交換機に向けて流れる空気と前記バイパス通路を流れる空気との風量割合を前記開度の変化に伴って調整するものであり、
    前記ドア(1)の作動範囲の中間位置に前記ドアの原点位置が設定されており、
    前記ドアが前記原点位置に位置するときには、前記加熱用熱交換機(3)向けて流れる空気流と前記バイパス通路(5g)に流れる空気流とが生じて前記吹出空気が車室内に吹き出されるようになっており、
    前記パルス発生手段が前記初期化領域にて前記第1、第2のパルス信号をそれぞれ発生するときに、前記ドアの開度に対する前記風量割合の変化を抑制して前記ドアの開度に対する前記吹出空気の温度変化を抑制する変化抑制手段(5c)を備えることを特徴とする車両用空調装置。
  6. 前記変化抑制手段(5c)は、前記初期化領域にて前記パルス発生手段から前記第1、第2のパルス信号をそれぞれ発生するときに前記空気通路内で前記ドアに向けて流れる空気を遮蔽する遮蔽部材であることを特徴とする請求項5に記載の車両用空調装置。
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