JP4354539B2 - Mosトランジスタのボディ効果の制御 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、一般的にいえば、MOSトランジスタ回路に関する。さらに詳細にいえば、本発明は、このような回路に用いられるMOSトランジスタをバイアスするための装置と方法に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】
金属酸化物半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)では、ゲートとチヤンネルとを分離するために、薄い誘電体障壁層(バリア)が用いられる。ゲートに加えられる電圧は誘電体障壁層の中に電界を誘起し、それにより、チヤンネル領域の中の自由キャリアの濃度の制御を行う。このようなデバイスは、ゲートが絶縁された電界効果トランジスタ(IGFET)、または単にMOSトランジスタと呼ばれる。A.グレーベン(A.Grebene)の著書、「バイポーラおよびMOSアナログ集積回路設計(Bipolar and MOS Analog Integrated Circuit Design)」、J.ウイリ・アンド・サンズ社、1984年、106頁、を参照されたい。多量の不純物が添加されたポリシリコンのような非金属導電体でゲートが作成されていても、MOSという用語が用いられることを断っておく。
【0003】
MOSトランジスタは、チヤンネル領域の導電形に応じて、Pチヤンネル・デバイスとNチヤンネル・デバイスとに分類される。さらに、MOSトランジスタは、「増強形」デバイスまたは「欠乏形」デバイスとして分類することもできる。欠乏形MOSFETでは、ゲート電圧が加えられていない時、ゲートの下に導電チヤンネルが存在する。ゲート電圧が加えられると、このチヤンネルの一部分が欠乏形になり、それにより、ソースとドレイン間の電流が制御される。増強形MOSトランジスタでは、ドレイン電圧が加えられていない時、ソースとドレインの間には導電チヤンネルは存在しない。正しい極性のゲート・バイアスが加えられる時、そしてこのゲート・バイアスが閾値VT を越えて増大する時、ゲートの真下に局所的な反転層ができる。この反転層が、ソース電極とドレイン電極との間の導電チヤンネルとしての役割を果たす。もし加えられるゲート・バイアスがさらに増大するならば、誘起されたチヤンネルの抵抗率は減少し、そしてソースからドレインに流れる電流が増強される。前記著書の106〜107頁を参照されたい。
【0004】
MOSトランジスタは良好なスイッチを形成する。その理由は、(1)デバイスがオンで導電状態である時、ソースとドレインとの間に固有の直流オフセット電圧がないこと、および(2)制御端子(ゲート)が信号路から電気的に分離され、したがって制御路と信号路との間に直流電流が流れないこと、である。前記著書の303頁を参照されたい。
【0005】
通常、MOSFETのすべての活性領域は、基板に対して逆バイアスが加えられる。したがって、同じ基板の上に作成された隣接するデバイスは、別の分離用拡散を行わないでも電気的な分離を行うことができる。半導体領域のバルク体積部分は、通常、不活性である。それは、電流がゲートの真下の薄い表面チヤンネル層に限定されているからである。MOSトランジスタのバルク体積部分は、「ボディ」または「バック・ゲート」と呼ばれる。そして効率的な動作が行われるために、MOSトランジスタのバルク体積部分は、通常、ソースと同じ電位に接続される。前記著書の108頁を参照されたい。けれども、下記で説明される従来の電圧レベル・シフト回路のような一定の回路では、ソース・ボディ接合を逆バイアス状態に保持するために、および大きな接合電流がトランジスタの内部側を流れるのを防止するために、異なる電位をボディに加えることが必要である。このような電流は回路の正規の動作を妨げ、およびデバイスまたは回路に永久的な損傷を与えるであろう。
【0006】
したがって、NチヤンネルMOS(NMOS)トランジスタの場合、ボディ(またはバルク体積部分)はソースとドレインの両方に関し負になるようにバイアスされなければならなく、そしてPチヤンネルMOS(PMOS)トランジスタの場合、ボディはソースとドレインの両方に関し正になるようにバイアスされなければならない。欠乏形デバイスでは、もしボディとソース(および、したがって、チヤンネル)との間の逆電圧VSB=VS −VB が増大するならば、チヤンネルの付近の欠乏領域の幅が大きくなるであろう。このことは、導電的チヤンネルを発生させることなく、欠乏領域を保持するために必要な最小ゲート電圧VG =VT を増加させるであろう。他方、増強形デバイスでは、逆電圧の増大は増強領域を狭くし、増強領域を発達させてチヤンネルを発生させるのに必要な電圧VG =VT を増加させるであろう。逆バイアス電圧VSBの大きさに応じてVT が変化する現象は、「ボディ効果」として知られている。閾値VT の大きさを増加させるのに加えて、ボディ効果のまた別の好ましくない結果は、デバイスがカスケード構成で動作する時、デバイスの相互コンダクタンスおよび出力インピーダンスを小さくすることである。ボディ効果の現象は、VS ≠VB で動作するMOSデバイスの主要な制限である。前記著書の268〜271頁、およびR.グレゴリアン(R.Gregorian)ほか名の著書「信号処理のためのアナログMOS集積回路(Analog MOS Integrated Circuitsfor Signal Processing)」、J.ウイリ・アンド・サンズ社、1986年、77〜78頁、を参照されたい。
【0007】
図1(a)は、基板ボディがソース電位に接続された典型的なMOSトランジスタの図である。図1(a)にはPMOSトランジスタの場合が示されているが、このような構成体は、図1(b)に示されているように、ドレインとソースとの間にPNダイオードが接続されているのと等価である。VB =VS 接続は、通常、PN接合を逆バイアスするのに効果的であり、そしてそれは閾値電圧VT を最も小さくするので、VB =VS 接続はデバイスに対し効率的動作と最小面積領域の要請(すなわち、チヤンネル長およびチヤンネル幅)を結果として生ずる。また、このような接続により、多数個のMOSトランジスタが配置設計されている場合、加えられた電圧V+の変動に対し、比較的一様な抵抗率が得られる。けれども、MOSデバイスが変動する電圧を受ける場合、ボディ・ソース逆バイアス作用は回路に対して機能しなくなり、時にはドレイン電圧VD がソースに対し順方向バイアス電位となるであろう。このことは、多数の異なる電圧の中の1つの選定された電圧で容量性負荷を駆動するために、別個のMOSスイッチが並列に接続されている回路に対して当てはまる。このようなドライバ配置の1つの例は、マトリックス・アドレス可能平坦パネル表示列ドライバの中に存在する。このドライバでは、異なるMOSトランジスタが異なる電圧の中の1つの選定された電圧を、画像用画素の濃度階調制御のためのような表示列に加えるのに用いられる。このような電圧レベル・シフタ構成体では、ボディ・ダイオード接合の両端に逆バイアスを保持するための要請は、ボディをソースに接続することを妨げる。それは、容量性負荷に加えられる最低の電圧以外のすべての電圧は、他のボディ・ダイオードを順方向にバイアスし、それにより、負荷の充電を妨げるであろうからである。
【0008】
この制限は、図2に示された従来の電圧レベル・シフト回路の動作を調べることにより理解することができる。図2に示された電圧レベル・シフト回路では、容量性負荷CL を、選定された異なる電圧レベルV1 (例えば、5ボルト)、V2 (例えば、10ボルト)、またはV3 (例えば、20ボルト)のそれぞれで駆動するために、複数個のPMOSトランジスタM1 、M2 、M3 が並列に接続されている。トランジスタM1 をオン状態にする(トランジスタM2 、M3 はオフ状態にある)ために、もし制御電圧VG ≧VT が加えられるならば、電圧V1 (5ボルト)が負荷CL およびトランジスタM2 、M3 のドレインに加えられるであろう。トランジスタの接続が図1と同様であると仮定すると、トランジスタM2 、M3 のソースはさらに高い電位にあるので、このことはM2 、M3 のPN接合に対し順方向バイアス作用の問題点を提起しない。M2 に対する電圧差VDSはV1 −V2 =−5ボルトとなり、そしてM3 に対する電圧差はV1 −V3 =−15ボルトとなるであろう。したがって、VBS=0の場合でも、M2 、M3 のボディ・ダイオードは逆バイアスされ、そして電圧V1 が負荷CL を充電するために加えられるであろう。けれども、もしトランジスタM2 またはトランジスタM3 の内の1つのトランジスタがオン状態にされるならば、このことは当てはまらないであろう。もしトランジスタM2 がオン状態(トランジスタM1 、M3 はオフ状態)にあるならば、V2 (10ボルト)がM1 、M3 のドレインに加えられるであろう。このことはM3 をボディ・ダイオードが逆バイアス(VDS3 =V2 −V3 =−10ボルト)されたままにするであろうが、M1 のボディ・ダイオードを順方向バイアス(VDS1 =V2 −V1 =5ボルト)にするであろう。したがって、M1 がオフ状態にある場合、電流はM1 のボディに流れ、負荷CL の充電を妨げるであろう。M3 がオン状態にある場合(M1 およびM2 はオフ状態)、M1 とM2 の両方は順方向にバイアスされたボディ・ダイオードを有し、そしてそれらのボディを流れる電流は負荷CL の充電を妨げるであろう。
【0009】
この問題点を解決するために、低い電圧V1 、V2 に接続されたトランジスタM1 、M2 のボディすなわち「バック・ゲート」は、逆バイアス状態を保持するために、図2に示すように電圧VB ≧V3 に接続される。けれども、ソースからボディへの大きなバイアスVSBは、低い電圧V1 、V2 を加えるために接続されたトランジスタM1 、M2 のボディ効果を増大し、そしてこれらのデバイスの利得が減少するであろう。したがって、チヤンネル・オン抵抗値RDSONが利得に直接に関連するから、同じ目標RDSONを達成するために、さらに大きなボディ効果を有するMOS構造体M1 、M2 はより大きな面積領域、すなわち、「フットプリント」を必要とするであろう。したがって、最も大きな電圧に接続されたMOSスイッチ以外のすべてのMOSスイッチは、さらに大きくさらに高い電圧差に適応できるために、より大きく作成しなければならない。ボディとソースとの間のさらに大きな電圧差はまた、デバイスの動作効率を大幅に減少させるであろう。さらに、異なるデバイスの間のそれぞれの抵抗値RDSONの一様性が減少し、過渡的に大きな負荷を電源に加える危険性があって、飽和電流点を越えて十分な制御ができないであろう。
【0010】
したがって、本発明の1つの目的は、ボディ効果を補償するために、大きなMOSトランジスタを用いることを必要としないで、MOSデバイスが異なる電圧レベルの下にある、電圧レベル・シフタおよび他の回路における順方向バイアス作用の問題点を解決することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明により、トランジスタがチヤンネル電流のオン状態とオフ状態との間で変化する時、ソースからボディへのバイアスを1つの電圧から他の電圧にスイッチすることにより、それらの面積領域を増大することを必要としないで、MOSトランジスタのボディ効果を制御することが得られる。1つの好ましい実施例では、1つの電圧を負荷に選択的に接続するのに用いられるMOSトランジスタのボディは、オン状態の期間中はそのソースに接続され、そしてオフ状態の期間中は逆バイアスを保持するために他の電圧に接続される。
【0012】
下記で詳細に説明される例示的応用例である電圧レベル・シフタの場合、それぞれ異なる電圧源を容量性負荷に選択的に接続するために、複数個のMOSトランジスタが並列に接続されてスイッチとして動作する。主スイッチがオン状態にある時はそのソースに、または主スイッチがオフ状態にある時は加えられた電圧の中の最も高い電圧に、のいずれかに主スイッチの各々のボディを接続するために、補助スイッチが備えられる。PMOS実施例の場合、スイッチがオン状態にある時、ボディがソースに接続されそしてゲートがアースに接続されるが、しかしスイッチがオフ状態にある時、ボディとゲートとの両方が最も高い電圧に接続される。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の実施例は、例示および説明のためのものである。下記において、本発明の実施例を添付図面を参照しながら説明する。
【0014】
添付図面の全体について、同等なエレメントには同等な参照番号が付されている。
【0015】
図3(a)は本発明の原理を簡単に理解するための図であって、本発明によるソース・ボディのバイアスのスイッチングを用いたMOSトランジスタの単純化された概要図である。例示された実施例は、増強形PMOSトランジスタを用いている。けれども、本発明が関与する分野の技術者にはすぐに理解されるように、同じ原理がNMOSトランジスタにも応用することができ、および欠乏形MOSトランジスタにも応用することができる。また、図示されたPMOS増強形構造体に適用される原理は、NMOS増強形構造体にも適用することができ、そして欠乏形MOS構造体にも適用するできることが分かるであろう。
【0016】
図3(a)において、トランジスタMは、図1(a)に示されているようにゲートがアースに接続され、そしてボディがソースに接続されて、オン状態に接続されている。図3(b)に示されている等価な構造体では、ドレインとボディとの間のPN接合が、ドレインとソースとの間に接続されたダイオードPNとして示されている。ソース・ボディ接続VSB=0がダイオードPNに対し逆バイアスを保持する限り、この構造体は十分であり、そして効率的な動作が得られる。けれども、トランジスタMがオフ状態にある時、もしドレインに加えられた電圧VD がソースに加えられた電圧VS よりも小さいならば、すなわち、VD がV+ よりも小さいかV+ に等しいならば、その時にのみ逆バイアス状態が存在するであろう。前記で説明したように(前記の図1(a)、図1(b)、および図2に関連した説明を参照)、従来の回路は、ソースにではなく、ドレインから見て期待される常に最も高い電位にボディを接続することにより、逆バイアスを保持する。けれども、このことは「ボディ効果」を増大させて、効率的でない動作を生じさせ、そしてさらに大型のデバイスが必要になる。本発明に従って補助スイッチS1 を備えることにより、このような欠点を回避することができる。補助スイッチS1 は、トランジスタMがオフ状態にある時、ボディのバイアス電圧を大きな電圧VMAX にスイッチする。電圧VMAX は、トランジスタMのドレインに期待される最も大きな電圧に等しいか、またはそれよりもさらに大きく、したがって、オフ状態の期間中、トランジスタMのボディ・ダイオードは確実に逆バイアスされるであろう。バック・ゲート電圧をVMAX に設定するのに加えて、ゲート(すなわち、フロント・ゲート)電圧VG もまた、オフ状態にするために、同じ電圧VMAX にスイッチするように設定される。このことにより、デバイスMはチヤンネルの両端に電位VB −VG を有しないであろう。
【0017】
図4は、本発明の原理を用いて図2の回路を実施した図である。ここで再び、電圧レベル・シフト回路は、容量性負荷CL をそれぞれ駆動するために並列に接続された、選定された異なる電圧レベルV1 (例えば5ボルト)、V2 (例えば10ボルト)、またはV3 (例えば20ボルト)を備えた複数個のPMOSトランジスタM1 、M2 、M3 を有する。負荷CL の充電のために電圧V1 、V2 、またはV3 の内の1つの電圧を接続するために、トランジスタM1 、M2 、M3 が制御されて、それらの中の1つのトランジスタがオン状態にされ、そして他のトランジスタがオフ状態にされる。最も大きな電圧のトランジスタM3 は、通常の方法で効率な動作を達成するために、そのボディがソースに接続される。他方、低い電圧のトランジスタM1 、M2 は、それぞれ、スイッチS1 、S2 に接続される。スイッチS1 、S2 は、このデバイスがオン状態にある時、ボディをそのソースに接続し、そしてこのデバイスがオフ状態にある時、ボディを最も高い電圧V3 に接続する。デバイスM1 、M2 、M3 のすべてのゲートは、デバイスがオンになるべき時、アース電位(0ボルト)が加えられるように接続され、そしてデバイスがオフになるべき時、最も高い電位V3 が加えられるように接続される。
【0018】
動作の際、トランジスタM3 がオンになって容量性負荷CL の両端に最も高い電位V3 が加えられる時、M3 のゲートが0ボルトでありそしてそのボディがV3 であり、M2 のゲートがV3 でありそしてそのボディがV3 (スイッチS2 は「B」位置にある)であり、M1 のゲートがV3 でありそしてそのボディがV3 (スイッチS1 が「B」位置にある)である。M3 がオン、M2 がオフ、M1 がオフの時、負荷CL は電圧V3 で充電される。容量性負荷CL を電圧V2 で充電するためには、M3 はそのゲートおよびボディがV3 であってオフになり、そしてM2 はそのゲートが0ボルトおよびスイッチS2 が「A」位置に設定されることによりそのボディがそのソースに接続されてオンになり、そしてM1 のゲートがV3 およびそのボディがV3 でオフのままである。最も低い電圧V1 を負荷CL に接続するためには、M3 はそのゲートがV3 およびボディがV3 でオフになり、そしてM2 はそのゲートがV3 およびボディがV3 (S2 が「B」位置にある)でオフになり、そしてM1 はそのゲートが0ボルトおよびそのボディがそのソースにスイッチされ(S1 が「A」位置にスイッチされ)てオンになる。このように、それぞれのオン状態に対し、M1 およびM2 のボディは、それぞれ、低い電圧V1 またはV2 に接続され、したがって、このMOS構造体はそれ程大型である必要はない。けれども、これらのスイッチがオフである時、これらのスイッチはV3 に接続され、それにより、さらに高い電圧V2 またはV3 が負荷CL に接続される時、さらに高い電圧V2 またはV3 から逆電流が流れるのが防止される。したがって、デバイスの各々は、オフ状態にある時、回路の最も高い電位に接続されるようにスイッチされたボディすなわちバック・ゲートを有するか、またはオン状態にある時(そのソースに接続された)その最も効率的な動作点にあるようにスイッチされたボディすなわちバック・ゲートを有するか、である。オフ状態にある時に最も高い電位(すなわち、V3 )に接続することにより、順方向バイアス状態には決して到達しないことが保証される。
【0019】
図5は、補助スイッチS1 の構造体に対する1つの特定の実施例の図である。同じ構造体はスイッチS2 に対しても用いることができる。VINと記された端子は、M1 のゲートに対する制御入力VG として接続される。M1 のソースは電圧V1 に接続され、そしてM1 のドレインは負荷CL を通してアースに接続される。(点線で示された)補助スイッチ回路S1 は、2個の付加的PMOSトランジスタM4 、M5 を有する。これらの2個の付加的PMOSトランジスタM4 、M5 は、電圧V3 とM1 のソースとの間にカスコード構成で接続される。M4 のソースはV3 に接続され、そしてM4 のゲートは反転器IV1 の出力に接続され、そしてM4 のボディはそのソースに接続される。反転器IV1 の入力はM1 のゲートに接続される。M5 のソースはM4 のドレインに接続され、そしてM5 のゲートはM1 のゲートに接続され、そしてM5 のドレインはM1 のソースに接続され、そしてM5 のボディはM4 のソースに接続される。M1 のボディはM5 のソースに接続される。
【0020】
動作の際、VINがアース(0ボルト)に接続されてM1 がオンになる時、V3 が(反転器IV1 を通して)M4 のゲートに加えられ、そして0ボルトがM5 のゲートに加えられるであろう。このために、M4 がオフになり、そしてM5 がオンになる。したがって、M1 のボディが、M5 を通して、M1 のソースに接続される。このことにより、トランジスタM1 のオン状態の期間中、効率的な動作が可能になる。他方、電圧V3 がVINに加えられてトランジスタM1 がオフになる時、M4 のゲートは、反転器IV1 を通して、アース(反転VIN=0ボルト)に接続され、そしてM5 のゲートはVIN=V3 に接続されるであろう。このことはトランジスタM4 をオンにし、そしてトランジスタM5 をオフにし、それにより電圧V3 が、トランジスタM4 を通して、M1 のボディに加えられる。したがって、M1 がオフである時、そのゲートとボディとの両方が電圧V3 に接続されるであろう。
【0021】
3 およびV1 のスイッチングはすべてトランジスタM4 およびM5 で実行される。けれども、これらのトランジスタには非常に小さな電流を流すだけでよい。それは、これらのトランジスタは負荷CL を充電するための主電流が流れるためのものではなく、単にバック・ゲートをスイッチするためだけのものであるからである。したがって、それらのRDSON抵抗値または利得はそれ程重要ではなく、主スイッチング・トランジスタM1 、M2 、およびM3 に比べて非常に小型に作成することができる。反転器IV1 は、静止電流のロードに用いられる典型的な交差結合形のシフタ(VIN端子および反転VIN端子の両方が存在する)の中に通常存在する。したがって、スイッチング回路S1 およびS2 は、バック・ゲートをスイッチするための2個の小さなMOS構造体を単に付加することにより作成することができ、それにより、図2の従来の設計のデバイスに比べて、M1 、M2 デバイスの寸法を大幅に小さくすることができるという利点が得られる。
【0022】
また、バック・ゲートのスイッチングは、オン状態抵抗値RDSONのさらによい制御を与え、それにより、抵抗値のさらによい一様性が得られる。その結果、ボディ効果の変動が消えるので、構造体が処理工程に依存することが少なくなる。
【0023】
図6および図7は、同じ回路にNMOSを用いた場合の等価な実施例の図である。NMOS実施例の場合、V3 は最も低い電位(例えば、0ボルト)にあり、V2 は中間の電位(例えば、5ボルト)にあり、そしてV1 は最も高い電位(例えば、10ボルト)にある。そして、主NMOSトランジスタM1 、M2 、M3 は大きな電圧変位(VIN>10ボルト)によりオンになり、および小さな電圧変位(VIN=0ボルト)によりオフになる。ここで、主チヤンネル・トランジスタM1 はNMOS構造体であって、そのソースはV1 に接続され、そのゲートはVINに接続され、そのドレインは負荷CL を通してアースに接続される。VINが低レベルであってトランジスタM1 がオフになる時、トランジスタM4 は、M1 のボディに最も低い電位、すなわちV3 電位、を加えるように接続される。VINが高レベルでトランジスタM1 がオンになる時、トランジスタM5 は、トランジスタM1 のボディにM1 のソース電位、すなわちV1 電位を加えるように接続される。
【0024】
前記で説明した実施例に対し、当業者には、本発明の範囲内で多くの変更および置き換えの可能であることが容易に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】MOSトタンジスタの概要図であって、Aはそのボディがそのソースに接続されたMOSトタンジスタの概要図、Bは図AのMOSトタンジスタの等価回路の概要図。
【図2】先行技術によるMOSデバイス電圧レベル・シフタ回路の概要図。
【図3】本発明に従うMOSトタンジスタの概要図であって、Aはスイッチされたソース・ボディ・バイアスを備えたMOSトタンジスタの概要図、Bは図AのMOSトタンジスタの等価回路の概要図。
【図4】本発明の1つの実施例によるMOSデバイス電圧レベル・シフタ回路の概要図。
【図5】図4の実施例に対する補助スイッチに対する特定の実施例の概要図。
【図6】図4の回路のNMOS構造体の概要図。
【図7】図5の回路のNMOS構造体の概要図。
【符号の説明】
M,M1 〜M5 トランジスタ
L 負荷容量

Claims (2)

  1. 複数のMOSトランジスタが並列にそれぞれが対応する複数の基準電圧に接続されている回路において、MOSトランジスタにおける順方向バイアス状態を防止する方法であって、該方法は、
    前記複数のトランジスタの1つである第1のトランジスタのゲートに電圧を印加して前記第1のトランジスタをON状態にし、前記第1のトランジスタのソース、ドレイン間に電流が流れるのを可能にし、前記複数の基準電圧の1つである第1の基準電圧を負荷に印加するステップと、
    前記第1のトランジスタのボディを前記ON状態の間、前記第1のトランジスタのソースに接続するステップと、
    前記第1のトランジスタのゲートに電圧を印加して前記第1のトランジスタをOFF状態にし、前記第1のトランジスタのソース、ドレイン間に電流が流れない状態にするステップと、
    前記複数のトランジスタの1つである第2のトランジスタのゲートに電圧を印加して前記第2のトランジスタをON状態にし、前記第2のトランジスタのソース、ドレイン間に電流が流れるのを可能にし、前記複数の基準電圧の1つであって第1の基準電圧より高い第2の基準電圧を前記負荷と前記第1のトランジスタのドレインに印加するステップと、
    前記第1のトランジスタのボディを前記第1の基準電圧と異なる電圧に切換えるステップであって、前記異なる電圧は、前記第2の基準電圧が前記第1のトランジスタのドレインに印加される間も、OFF状態にある前記第1のトランジスタを逆バイアス状態にするように作用する電圧である、前記切換えるステップと
    を含む前記方法。
  2. 電圧レベルをシフトする回路であって、該回路は、
    個々の異なる基準電圧源を容量性負荷に選択的に接続する主スイッチとして作用する並列に接続された複数のMOSトランジスタと、
    各主スイッチのボディを、その主スイッチがON状態の時はその主スイッチのソースに接続し、その主スイッチがOFF状態の時は前記複数の基準電圧源の中の最も高い電圧源に接続する複数の補助スイッチと
    を含む前記回路
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