JPH10233675A - Mosトランジスタのボディ効果の制御 - Google Patents

Mosトランジスタのボディ効果の制御

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JPH10233675A
JPH10233675A JP8342205A JP34220596A JPH10233675A JP H10233675 A JPH10233675 A JP H10233675A JP 8342205 A JP8342205 A JP 8342205A JP 34220596 A JP34220596 A JP 34220596A JP H10233675 A JPH10233675 A JP H10233675A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 MOSトランジスタのソースからバックゲー
ト(ボディ)へ適切な逆バイアスをかけることにより、
MOSトランジスタの誤動作を防止するとともに、デバ
イスの利得を現象させるボディ硬化を低減してデバイス
面積の増大を防ぐ。 【解決手段】 ソースが異なる電位に接続され、ドレイ
ンが共通の負荷に接続された前記複数のMOSトランジ
スタと、前記複数のMOSトランジスタの内の少なくと
も1つのMOSトランジスタのバックゲートに接続さ
れ、前記バックゲートを、当該MOSトランジスタのソ
ースと所定の電位との内の選択された1つに接続する選
択手段とを含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般的にいえば、
MOSトランジスタ回路に関する。さらに詳細にいえ
ば、本発明は、このような回路に用いられるMOSトラ
ンジスタをバイアスするための装置と方法に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】金属酸化物半導体電界
効果トランジスタ(MOSFET)では、ゲートとチヤ
ンネルとを分離するために、薄い誘電体障壁層(バリ
ア)が用いられる。ゲートに加えられる電圧は誘電体障
壁層の中に電界を誘起し、それにより、チヤンネル領域
の中の自由キャリアの濃度の制御を行う。このようなデ
バイスは、ゲートが絶縁された電界効果トランジスタ
(IGFET)、または単にMOSトランジスタと呼ば
れる。A.グレーベン(A.Grebene)の著書、
「バイポーラおよびMOSアナログ集積回路設計(Bi
polar and MOS Analog Inte
grated Circuit Design)」、
J.ウイリ・アンド・サンズ社、1984年、106
頁、を参照されたい。多量の不純物が添加されたポリシ
リコンのような非金属導電体でゲートが作成されていて
も、MOSという用語が用いられることを断っておく。
【0003】MOSトランジスタは、チヤンネル領域の
導電形に応じて、Pチヤンネル・デバイスとNチヤンネ
ル・デバイスとに分類される。さらに、MOSトランジ
スタは、「増強形」デバイスまたは「欠乏形」デバイス
として分類することもできる。欠乏形MOSFETで
は、ゲート電圧が加えられていない時、ゲートの下に導
電チヤンネルが存在する。ゲート電圧が加えられると、
このチヤンネルの一部分が欠乏形になり、それにより、
ソースとドレイン間の電流が制御される。増強形MOS
トランジスタでは、ドレイン電圧が加えられていない
時、ソースとドレインの間には導電チヤンネルは存在し
ない。正しい極性のゲート・バイアスが加えられる時、
そしてこのゲート・バイアスが閾値VT を越えて増大す
る時、ゲートの真下に局所的な反転層ができる。この反
転層が、ソース電極とドレイン電極との間の導電チヤン
ネルとしての役割を果たす。もし加えられるゲート・バ
イアスがさらに増大するならば、誘起されたチヤンネル
の抵抗率は減少し、そしてソースからドレインに流れる
電流が増強される。前記著書の106〜107頁を参照
されたい。
【0004】MOSトランジスタは良好なスイッチを形
成する。その理由は、(1)デバイスがオンで導電状態
である時、ソースとドレインとの間に固有の直流オフセ
ット電圧がないこと、および(2)制御端子(ゲート)
が信号路から電気的に分離され、したがって制御路と信
号路との間に直流電流が流れないこと、である。前記著
書の303頁を参照されたい。
【0005】通常、MOSFETのすべての活性領域
は、基板に対して逆バイアスが加えられる。したがっ
て、同じ基板の上に作成された隣接するデバイスは、別
の分離用拡散を行わないでも電気的な分離を行うことが
できる。半導体領域のバルク体積部分は、通常、不活性
である。それは、電流がゲートの真下の薄い表面チヤン
ネル層に限定されているからである。MOSトランジス
タのバルク体積部分は、「ボディ」または「バック・ゲ
ート」と呼ばれる。そして効率的な動作が行われるため
に、MOSトランジスタのバルク体積部分は、通常、ソ
ースと同じ電位に接続される。前記著書の108頁を参
照されたい。けれども、下記で説明される従来の電圧レ
ベル・シフト回路のような一定の回路では、ソース・ボ
ディ接合を逆バイアス状態に保持するために、および大
きな接合電流がトランジスタの内部側を流れるのを防止
するために、異なる電位をボディに加えることが必要で
ある。このような電流は回路の正規の動作を妨げ、およ
びデバイスまたは回路に永久的な損傷を与えるであろ
う。
【0006】したがって、NチヤンネルMOS(NMO
S)トランジスタの場合、ボディ(またはバルク体積部
分)はソースとドレインの両方に関し負になるようにバ
イアスされなければならなく、そしてPチヤンネルMO
S(PMOS)トランジスタの場合、ボディはソースと
ドレインの両方に関し正になるようにバイアスされなけ
ればならない。欠乏形デバイスでは、もしボディとソー
ス(および、したがって、チヤンネル)との間の逆電圧
SB=VS −VB が増大するならば、チヤンネルの付近
の欠乏領域の幅が大きくなるであろう。このことは、導
電的チヤンネルを発生させることなく、欠乏領域を保持
するために必要な最小ゲート電圧VG =VT を増加させ
るであろう。他方、増強形デバイスでは、逆電圧の増大
は増強領域を狭くし、増強領域を発達させてチヤンネル
を発生させるのに必要な電圧VG=VT を増加させるで
あろう。逆バイアス電圧VSBの大きさに応じてVT が変
化する現象は、「ボディ効果」として知られている。閾
値VT の大きさを増加させるのに加えて、ボディ効果の
また別の好ましくない結果は、デバイスがカスケード構
成で動作する時、デバイスの相互コンダクタンスおよび
出力インピーダンスを小さくすることである。ボディ効
果の現象は、VS ≠VB で動作するMOSデバイスの主
要な制限である。前記著書の268〜271頁、および
R.グレゴリアン(R.Gregorian)ほか名の
著書「信号処理のためのアナログMOS集積回路(An
alog MOS Integrated Circu
itsfor Signal Processin
g)」、J.ウイリ・アンド・サンズ社、1986年、
77〜78頁、を参照されたい。
【0007】図1(a)は、基板ボディがソース電位に
接続された典型的なMOSトランジスタの図である。図
1(a)にはPMOSトランジスタの場合が示されてい
るが、このような構成体は、図1(b)に示されている
ように、ドレインとソースとの間にPNダイオードが接
続されているのと等価である。VB =VS 接続は、通
常、PN接合を逆バイアスするのに効果的であり、そし
てそれは閾値電圧VT を最も小さくするので、VB =V
S 接続はデバイスに対し効率的動作と最小面積領域の要
請(すなわち、チヤンネル長およびチヤンネル幅)を結
果として生ずる。また、このような接続により、多数個
のMOSトランジスタが配置設計されている場合、加え
られた電圧V+の変動に対し、比較的一様な抵抗率が得
られる。けれども、MOSデバイスが変動する電圧を受
ける場合、ボディ・ソース逆バイアス作用は回路に対し
て機能しなくなり、時にはドレイン電圧VD がソースに
対し順方向バイアス電位となるであろう。このことは、
多数の異なる電圧の中の1つの選定された電圧で容量性
負荷を駆動するために、別個のMOSスイッチが並列に
接続されている回路に対して当てはまる。このようなド
ライバ配置の1つの例は、マトリックス・アドレス可能
平坦パネル表示列ドライバの中に存在する。このドライ
バでは、異なるMOSトランジスタが異なる電圧の中の
1つの選定された電圧を、画像用画素の濃度階調制御の
ためのような表示列に加えるのに用いられる。このよう
な電圧レベル・シフタ構成体では、ボディ・ダイオード
接合の両端に逆バイアスを保持するための要請は、ボデ
ィをソースに接続することを妨げる。それは、容量性負
荷に加えられる最低の電圧以外のすべての電圧は、他の
ボディ・ダイオードを順方向にバイアスし、それによ
り、負荷の充電を妨げるであろうからである。
【0008】この制限は、図2に示された従来の電圧レ
ベル・シフト回路の動作を調べることにより理解するこ
とができる。図2に示された電圧レベル・シフト回路で
は、容量性負荷CL を、選定された異なる電圧レベルV
1 (例えば、5ボルト)、V 2 (例えば、10ボル
ト)、またはV3 (例えば、20ボルト)のそれぞれで
駆動するために、複数個のPMOSトランジスタM1
2 、M3 が並列に接続されている。トランジスタM1
をオン状態にする(トランジスタM2 、M3 はオフ状態
にある)ために、もし制御電圧VG ≧VT が加えられる
ならば、電圧V1 (5ボルト)が負荷CL およびトラン
ジスタM2 、M3 のドレインに加えられるであろう。ト
ランジスタの接続が図1と同様であると仮定すると、ト
ランジスタM 2 、M3 のソースはさらに高い電位にある
ので、このことはM2 、M3 のPN接合に対し順方向バ
イアス作用の問題点を提起しない。M2 に対する電圧差
DSはV1 −V2 =−5ボルトとなり、そしてM3 に対
する電圧差はV1 −V3 =−15ボルトとなるであろ
う。したがって、VBS=0の場合でも、M2 、M3 のボ
ディ・ダイオードは逆バイアスされ、そして電圧V1
負荷CL を充電するために加えられるであろう。けれど
も、もしトランジスタM2 またはトランジスタM3の内
の1つのトランジスタがオン状態にされるならば、この
ことは当てはまらないであろう。もしトランジスタM2
がオン状態(トランジスタM1 、M3 はオフ状態)にあ
るならば、V2 (10ボルト)がM1 、M3 のドレイン
に加えられるであろう。このことはM3 をボディ・ダイ
オードが逆バイアス(VDS3 =V2 −V3 =−10ボル
ト)されたままにするであろうが、M1 のボディ・ダイ
オードを順方向バイアス(VDS1 =V2 −V1 =5ボル
ト)にするであろう。したがって、M1 がオフ状態にあ
る場合、電流はM1 のボディに流れ、負荷CL の充電を
妨げるであろう。M3 がオン状態にある場合(M1 およ
びM2 はオフ状態)、M 1 とM2 の両方は順方向にバイ
アスされたボディ・ダイオードを有し、そしてそれらの
ボディを流れる電流は負荷CL の充電を妨げるであろ
う。
【0009】この問題点を解決するために、低い電圧V
1 、V2 に接続されたトランジスタM1 、M2 のボディ
すなわち「バック・ゲート」は、逆バイアス状態を保持
するために、図2に示すように電圧VB ≧V3 に接続さ
れる。けれども、ソースからボディへの大きなバイアス
SBは、低い電圧V1 、V2 を加えるために接続された
トランジスタM1 、M2 のボディ効果を増大し、そして
これらのデバイスの利得が減少するであろう。したがっ
て、チヤンネル・オン抵抗値RDSONが利得に直接に関連
するから、同じ目標RDSONを達成するために、さらに大
きなボディ効果を有するMOS構造体M1 、M2 はより
大きな面積領域、すなわち、「フットプリント」を必要
とするであろう。したがって、最も大きな電圧に接続さ
れたMOSスイッチ以外のすべてのMOSスイッチは、
さらに大きくさらに高い電圧差に適応できるために、よ
り大きく作成しなければならない。ボディとソースとの
間のさらに大きな電圧差はまた、デバイスの動作効率を
大幅に減少させるであろう。さらに、異なるデバイスの
間のそれぞれの抵抗値RDSONの一様性が減少し、過渡的
に大きな負荷を電源に加える危険性があって、飽和電流
点を越えて十分な制御ができないであろう。
【0010】したがって、本発明の1つの目的は、ボデ
ィ効果を補償するために、大きなMOSトランジスタを
用いることを必要としないで、MOSデバイスが異なる
電圧レベルの下にある、電圧レベル・シフタおよび他の
回路における順方向バイアス作用の問題点を解決するこ
とである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明により、トランジ
スタがチヤンネル電流のオン状態とオフ状態との間で変
化する時、ソースからボディへのバイアスを1つの電圧
から他の電圧にスイッチすることにより、それらの面積
領域を増大することを必要としないで、MOSトランジ
スタのボディ効果を制御することが得られる。1つの好
ましい実施例では、1つの電圧を負荷に選択的に接続す
るのに用いられるMOSトランジスタのボディは、オン
状態の期間中はそのソースに接続され、そしてオフ状態
の期間中は逆バイアスを保持するために他の電圧に接続
される。
【0012】下記で詳細に説明される例示的応用例であ
る電圧レベル・シフタの場合、それぞれ異なる電圧源を
容量性負荷に選択的に接続するために、複数個のMOS
トランジスタが並列に接続されてスイッチとして動作す
る。主スイッチがオン状態にある時はそのソースに、ま
たは主スイッチがオフ状態にある時は加えられた電圧の
中の最も高い電圧に、のいずれかに主スイッチの各々の
ボディを接続するために、補助スイッチが備えられる。
PMOS実施例の場合、スイッチがオン状態にある時、
ボディがソースに接続されそしてゲートがアースに接続
されるが、しかしスイッチがオフ状態にある時、ボディ
とゲートとの両方が最も高い電圧に接続される。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の実施例は、例示および説
明のためのものである。下記において、本発明の実施例
を添付図面を参照しながら説明する。
【0014】添付図面の全体について、同等なエレメン
トには同等な参照番号が付されている。
【0015】図3(a)は本発明の原理を簡単に理解す
るための図であって、本発明によるソース・ボディのバ
イアスのスイッチングを用いたMOSトランジスタの単
純化された概要図である。例示された実施例は、増強形
PMOSトランジスタを用いている。けれども、本発明
が関与する分野の技術者にはすぐに理解されるように、
同じ原理がNMOSトランジスタにも応用することがで
き、および欠乏形MOSトランジスタにも応用すること
ができる。また、図示されたPMOS増強形構造体に適
用される原理は、NMOS増強形構造体にも適用するこ
とができ、そして欠乏形MOS構造体にも適用するでき
ることが分かるであろう。
【0016】図3(a)において、トランジスタMは、
図1(a)に示されているようにゲートがアースに接続
され、そしてボディがソースに接続されて、オン状態に
接続されている。図3(b)に示されている等価な構造
体では、ドレインとボディとの間のPN接合が、ドレイ
ンとソースとの間に接続されたダイオードPNとして示
されている。ソース・ボディ接続VSB=0がダイオード
PNに対し逆バイアスを保持する限り、この構造体は十
分であり、そして効率的な動作が得られる。けれども、
トランジスタMがオフ状態にある時、もしドレインに加
えられた電圧V D がソースに加えられた電圧VS よりも
小さいならば、すなわち、VD がV+ よりも小さいかV
+ に等しいならば、その時にのみ逆バイアス状態が存在
するであろう。前記で説明したように(前記の図1
(a)、図1(b)、および図2に関連した説明を参
照)、従来の回路は、ソースにではなく、ドレインから
見て期待される常に最も高い電位にボディを接続するこ
とにより、逆バイアスを保持する。けれども、このこと
は「ボディ効果」を増大させて、効率的でない動作を生
じさせ、そしてさらに大型のデバイスが必要になる。本
発明に従って補助スイッチS1 を備えることにより、こ
のような欠点を回避することができる。補助スイッチS
1 は、トランジスタMがオフ状態にある時、ボディのバ
イアス電圧を大きな電圧VMAX にスイッチする。電圧V
MAX は、トランジスタMのドレインに期待される最も大
きな電圧に等しいか、またはそれよりもさらに大きく、
したがって、オフ状態の期間中、トランジスタMのボデ
ィ・ダイオードは確実に逆バイアスされるであろう。バ
ック・ゲート電圧をVMAX に設定するのに加えて、ゲー
ト(すなわち、フロント・ゲート)電圧VG もまた、オ
フ状態にするために、同じ電圧VMAX にスイッチするよ
うに設定される。このことにより、デバイスMはチヤン
ネルの両端に電位VB −VG を有しないであろう。
【0017】図4は、本発明の原理を用いて図2の回路
を実施した図である。ここで再び、電圧レベル・シフト
回路は、容量性負荷CL をそれぞれ駆動するために並列
に接続された、選定された異なる電圧レベルV1 (例え
ば5ボルト)、V2 (例えば10ボルト)、またはV3
(例えば20ボルト)を備えた複数個のPMOSトラン
ジスタM1 、M2 、M3 を有する。負荷CL の充電のた
めに電圧V1 、V2 、またはV3 の内の1つの電圧を接
続するために、トランジスタM1 、M2 、M3が制御さ
れて、それらの中の1つのトランジスタがオン状態にさ
れ、そして他のトランジスタがオフ状態にされる。最も
大きな電圧のトランジスタM3 は、通常の方法で効率な
動作を達成するために、そのボディがソースに接続され
る。他方、低い電圧のトランジスタM1 、M2 は、それ
ぞれ、スイッチS1 、S2 に接続される。スイッチ
1 、S2 は、このデバイスがオン状態にある時、ボデ
ィをそのソースに接続し、そしてこのデバイスがオフ状
態にある時、ボディを最も高い電圧V3 に接続する。デ
バイスM1 、M2 、M3 のすべてのゲートは、デバイス
がオンになるべき時、アース電位(0ボルト)が加えら
れるように接続され、そしてデバイスがオフになるべき
時、最も高い電位V3 が加えられるように接続される。
【0018】動作の際、トランジスタM3 がオンになっ
て容量性負荷CL の両端に最も高い電位V3 が加えられ
る時、M3 のゲートが0ボルトでありそしてそのボディ
がV 3 であり、M2 のゲートがV3 でありそしてそのボ
ディがV3 (スイッチS2 は「B」位置にある)であ
り、M1 のゲートがV3 でありそしてそのボディがV3
(スイッチS1 が「B」位置にある)である。M3 がオ
ン、M2 がオフ、M1 がオフの時、負荷CL は電圧V3
で充電される。容量性負荷CL を電圧V2 で充電するた
めには、M3 はそのゲートおよびボディがV3 であって
オフになり、そしてM2 はそのゲートが0ボルトおよび
スイッチS2 が「A」位置に設定されることによりその
ボディがそのソースに接続されてオンになり、そしてM
1 のゲートがV3 およびそのボディがV3 でオフのまま
である。最も低い電圧V1 を負荷C L に接続するために
は、M3 はそのゲートがV3 およびボディがV3 でオフ
になり、そしてM2 はそのゲートがV3 およびボディが
3 (S2 が「B」位置にある)でオフになり、そして
1 はそのゲートが0ボルトおよびそのボディがそのソ
ースにスイッチされ(S1 が「A」位置にスイッチさ
れ)てオンになる。このように、それぞれのオン状態に
対し、M1 およびM2 のボディは、それぞれ、低い電圧
1 またはV2 に接続され、したがって、このMOS構
造体はそれ程大型である必要はない。けれども、これら
のスイッチがオフである時、これらのスイッチはV3
接続され、それにより、さらに高い電圧V2 またはV3
が負荷CLに接続される時、さらに高い電圧V2 または
3 から逆電流が流れるのが防止される。したがって、
デバイスの各々は、オフ状態にある時、回路の最も高い
電位に接続されるようにスイッチされたボディすなわち
バック・ゲートを有するか、またはオン状態にある時
(そのソースに接続された)その最も効率的な動作点に
あるようにスイッチされたボディすなわちバック・ゲー
トを有するか、である。オフ状態にある時に最も高い電
位(すなわち、V3 )に接続することにより、順方向バ
イアス状態には決して到達しないことが保証される。
【0019】図5は、補助スイッチS1 の構造体に対す
る1つの特定の実施例の図である。同じ構造体はスイッ
チS2 に対しても用いることができる。VINと記された
端子は、M1 のゲートに対する制御入力VG として接続
される。M1 のソースは電圧V1 に接続され、そしてM
1 のドレインは負荷CL を通してアースに接続される。
(点線で示された)補助スイッチ回路S1 は、2個の付
加的PMOSトランジスタM4 、M5 を有する。これら
の2個の付加的PMOSトランジスタM4 、M 5 は、電
圧V3 とM1 のソースとの間にカスコード構成で接続さ
れる。M4 のソースはV3 に接続され、そしてM4 のゲ
ートは反転器IV1 の出力に接続され、そしてM4 のボ
ディはそのソースに接続される。反転器IV1 の入力は
1 のゲートに接続される。M5 のソースはM4 のドレ
インに接続され、そしてM5 のゲートはM1 のゲートに
接続され、そしてM5 のドレインはM1 のソースに接続
され、そしてM5 のボディはM4 のソースに接続され
る。M1 のボディはM5 のソースに接続される。
【0020】動作の際、VINがアース(0ボルト)に接
続されてM1 がオンになる時、V3が(反転器IV1
通して)M4 のゲートに加えられ、そして0ボルトがM
5 のゲートに加えられるであろう。このために、M4
オフになり、そしてM5 がオンになる。したがって、M
1 のボディが、M5 を通して、M1 のソースに接続され
る。このことにより、トランジスタM1 のオン状態の期
間中、効率的な動作が可能になる。他方、電圧V3 がV
INに加えられてトランジスタM1 がオフになる時、M4
のゲートは、反転器IV1 を通して、アース(反転VIN
=0ボルト)に接続され、そしてM5 のゲートはVIN
3 に接続されるであろう。このことはトランジスタM
4 をオンにし、そしてトランジスタM5 をオフにし、そ
れにより電圧V3 が、トランジスタM4 を通して、M1
のボディに加えられる。したがって、M1 がオフである
時、そのゲートとボディとの両方が電圧V3 に接続され
るであろう。
【0021】V3 およびV1 のスイッチングはすべてト
ランジスタM4 およびM5 で実行される。けれども、こ
れらのトランジスタには非常に小さな電流を流すだけで
よい。それは、これらのトランジスタは負荷CL を充電
するための主電流が流れるためのものではなく、単にバ
ック・ゲートをスイッチするためだけのものであるから
である。したがって、それらのRDSON抵抗値または利得
はそれ程重要ではなく、主スイッチング・トランジスタ
1 、M2 、およびM3 に比べて非常に小型に作成する
ことができる。反転器IV1 は、静止電流のロードに用
いられる典型的な交差結合形のシフタ(VIN端子および
反転VIN端子の両方が存在する)の中に通常存在する。
したがって、スイッチング回路S1 およびS2 は、バッ
ク・ゲートをスイッチするための2個の小さなMOS構
造体を単に付加することにより作成することができ、そ
れにより、図2の従来の設計のデバイスに比べて、
1 、M2 デバイスの寸法を大幅に小さくすることがで
きるという利点が得られる。
【0022】また、バック・ゲートのスイッチングは、
オン状態抵抗値RDSONのさらによい制御を与え、それに
より、抵抗値のさらによい一様性が得られる。その結
果、ボディ効果の変動が消えるので、構造体が処理工程
に依存することが少なくなる。
【0023】図6および図7は、同じ回路にNMOSを
用いた場合の等価な実施例の図である。NMOS実施例
の場合、V3 は最も低い電位(例えば、0ボルト)にあ
り、V2 は中間の電位(例えば、5ボルト)にあり、そ
してV1 は最も高い電位(例えば、10ボルト)にあ
る。そして、主NMOSトランジスタM1 、M2 、M3
は大きな電圧変位(VIN>10ボルト)によりオンにな
り、および小さな電圧変位(VIN=0ボルト)によりオ
フになる。ここで、主チヤンネル・トランジスタM1
NMOS構造体であって、そのソースはV1 に接続さ
れ、そのゲートはV INに接続され、そのドレインは負荷
L を通してアースに接続される。VINが低レベルであ
ってトランジスタM1 がオフになる時、トランジスタM
4 は、M1 のボディに最も低い電位、すなわちV3
位、を加えるように接続される。VINが高レベルでトラ
ンジスタM1 がオンになる時、トランジスタM5 は、ト
ランジスタM1 のボディにM1 のソース電位、すなわち
1 電位を加えるように接続される。
【0024】前記で説明した実施例に対し、当業者に
は、本発明の範囲内で多くの変更および置き換えの可能
であることが容易に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】MOSトタンジスタの概要図であって、Aはそ
のボディがそのソースに接続されたMOSトタンジスタ
の概要図、Bは図AのMOSトタンジスタの等価回路の
概要図。
【図2】先行技術によるMOSデバイス電圧レベル・シ
フタ回路の概要図。
【図3】本発明に従うMOSトタンジスタの概要図であ
って、Aはスイッチされたソース・ボディ・バイアスを
備えたMOSトタンジスタの概要図、Bは図AのMOS
トタンジスタの等価回路の概要図。
【図4】本発明の1つの実施例によるMOSデバイス電
圧レベル・シフタ回路の概要図。
【図5】図4の実施例に対する補助スイッチに対する特
定の実施例の概要図。
【図6】図4の回路のNMOS構造体の概要図。
【図7】図5の回路のNMOS構造体の概要図。
【符号の説明】
M,M1 〜M5 トランジスタ CL 負荷容量
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H01L 29/78 H01L 29/78 301X H03K 17/12 17/693

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 MOSトランジスタ回路であって、 複数のMOSトランジスタであって、それらのソースが
    異なる電位に接続され、ドレインが共通の負荷に接続さ
    れた前記複数のMOSトランジスタと、 前記複数のMOSトランジスタの内の少なくとも1つの
    MOSトランジスタのバックゲートに接続され、前記バ
    ックゲートを、当該MOSトランジスタのソースと所定
    の電位との内の選択された1つに接続する選択手段と、
    を含む前記MOSトランジスタ回路。
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