JP4353464B2 - 可逆性感熱記録媒体 - Google Patents

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本発明は、電子供与性呈色性化合物と電子受容性化合物との間の発色反応を利用した可逆性感熱発色組成物を用い、熱エネルギーを制御することにより発色画像の形成と消去が可能な可逆性感熱記録媒体及びその形成・消去方法に関する。
従来、電子供与性呈色性化合物(以下、発色剤ともいう)と電子受容性化合物(以下、顕色剤ともいう)との間の発色反応を利用した感熱記録媒体は広く知られており、OA化の進展と共にファクシミリ、ワードプロセッサー、科学計測機などの出力用紙として、また最近ではプリペイドカードやポイントカードなどの磁気感熱カードとしても広く使用されている。しかし、これら実用化されている従来の記録媒体は環境問題上、リサイクルや使用量の減量化などの見直しが迫られているが、不可逆的な発色であるため、一度記録した画像を消去して繰り返し使用することはできないし、新しい情報は画像が記録されていない部分に追記されるぐらいで記録可能な部分の面積は限られている。そのため、記録する情報量を減らしたり、記録エリアがなくなった時点でカードを作り直しているのが実状である。そこで、近年盛んに論じられているゴミ問題や森林破壊問題を背景に、何度でも書き換え可能な可逆性感熱記録媒体の開発が望まれている。
これらの要求から様々な可逆性感熱記録媒体が提案されてきた。たとえば、透明・白濁という物理的変化を利用した高分子タイプの可逆性感熱記録媒体が、特許文献1、特許文献2などに開示されている。また、新たに化学的変化を利用した染料タイプの可逆性感熱記録媒体も提案されている。具体的には、顕色剤として没食子酸とフロログルシノールの組合わせを用いる特許文献3、顕色剤にフェノールフタレインやチモールフタレインなどの化合物を用いる特許文献4、発色剤と顕色剤とカルボン酸エステルの均質相溶体を記録層に含有する特許文献5、特許文献6及び特許文献7、顕色剤にアスコルビン酸誘導体を用いた特許文献8、顕色剤にビス(ヒドロキシフェニル)酢酸又は没食子酸と高級脂肪族アミンとの塩を用いる特許文献9などが開示されている。
さらに、特許文献10において顕色剤として長鎖脂肪族炭化水素基をもつ有機リン酸化合物、脂肪族カルボン酸化合物又はフェノール化合物を用い、これと発色剤であるロイコ染料とを組合わせることによって、発色と消色を加熱冷却条件により容易に行なわせることができ、しかもその発色状態と消色状態を常温において安定に保持させることが可能であり、しかも発色と消色を繰り返すことが可能な可逆性感熱発色組成物及びこれを記録層に用いた可逆性感熱記録媒体が提案され、その後、長鎖脂肪族炭化水素基をもつフェノール化合物について特定の構造の使用(特許文献11)が提案されている。
以上述べたように、発色・消色を繰り返すことが可能な可逆性感熱記録媒体が種々提案されているが、これらの媒体を用いて実用条件下で印字・消去を繰り返して行なうと画像濃度の低下や打痕、キズ、消し残り等の問題が生じ、顕色剤と発色剤の組成物が持つ発色・消色特性を十分に発揮できる可逆性感熱記録媒体は得られていなかった。これは、サーマルヘッドによる印字が高温加熱と同時に記録媒体への機械的な力を加えながら行なわれるために、記録層や保護層などの記録媒体を構成する層の構造が変化し、繰り返しにより破壊されるためである。
このような記録媒体の問題を改善する手段としては、保護層中に無機フィラーあるいは有機フィラーを含有させる方法と保護層中に滑剤等を含有させて滑性を向上させる方法がある。例えば、保護層中に無機フィラーあるいは有機フィラーを含有させる方法として、特許文献12や特許文献13には特定の光沢度及び表面粗さの保護層を設けることによる繰返し耐久性の改善が提案されている。しかしながら、これらの保護層を用いるとヘッドマッチング性は向上するが、いずれもフィラーにより媒体表面を荒らしているために、表面の光の散乱により濃度が低下するという問題がある。
一方、保護層中に滑剤等を含有させて滑性を向上させる方法では濃度低下や光沢ムラ等の前記問題もなく、また媒体表面が高光沢であるため商品価値も上がる。例えば、特許文献14、特許文献15等では保護層中に高級脂肪酸等のワックスやシリコーンオイルを含有させることによりヘッドマッチング性の改善が提案されている。しかしながら、印字・消去を繰り返すことで保護層中の滑剤が表面にブリードしてサーマルヘッド等に付着し、ヘッドカスによる印字切れが発生したり、保護層中の滑剤が減少することで滑性不足により繰返し耐久性が低下したりする場合がある。このため、特許文献16には架橋剤で熱硬化させたシリコーン変性樹脂を有する保護層を設けることが提案されており、この保護層により印字・消去を繰り返してもヘッドカスによる印字切れは改善されるが、架橋剤による熱硬化では耐熱性が不十分であり、満足する繰返し耐久性は得られない。
これらに対して、特許文献17には感熱記録層上に、熱硬化性樹脂よりも耐熱性及び機械的強度の高い放射線硬化型のシリコーン樹脂層を設けることが提案されているが、下層との接着性不足から放射線硬化型シリコーン樹脂単独では印字・消去の繰り返しによりシリコーン樹脂層が剥れてしまい記録層が破壊されたり、印字部にクラックが発生する場合がある。
また、特許文献18にはラジカル反応性シリコーンオイルと分子内に3個以上のエチレン性不飽和基を有する樹脂との放射線硬化型樹脂組成物からなる保護層を設けることが提案されているが、ラジカル反応性シリコーンオイルは硬化性に問題があり、機械的強度が不十分で、1回印字には問題とならないが、繰返し印字・消去する場合には満足する繰返し耐久性が得られなかったり、支持体の感熱記録層を形成する面とは反対の面と重ねた時にシリコーン成分が反対の面へ転写して、そこに接着剤層及び粘着剤層を設けたり、印刷を施した場合に不具合が生じることがある。
特開昭63−107584号公報 特開平4−78573号公報 特開昭60−193691号公報 特開昭61−237684号公報 特開昭62−138556号公報 特開昭62−138568号公報 特開昭62−140881号公報 特開昭63−173684号公報 特開平2−188293号公報 特開平5−124360号公報 特開平6−210954号公報 特開平8−156410号公報 特開2002−166649号公報 特開平7−40656号公報 特開平10−315625号公報 特開平6−328845号公報 特開平5−8541号公報 特開平10−166735号公報 特開平10−95175号公報 特開平9−290563号公報 特開平11−99750号公報 特開平11−188969号公報
本発明の課題は、記録・消去の繰り返し使用によっても搬送性が良好で媒体表面の機械的損傷による画像劣化のない高光沢で高級感のある可逆性感熱記録媒体を提供することである。
本発明者らは、これらの課題を解決するための検討を行なった結果、保護層を硬化性シリコーン樹脂と非シリコーン系硬化性樹脂の混合物とし、その時に用いる硬化性シリコーン樹脂が単独で硬化させた場合にHB以上の塗膜強度を有することで繰り返し使用による保護層の剥れやクラックなどによる画像劣化を防止でき、かつ可逆性感熱記録媒体表面の動摩擦係数と表面粗さを規定することによって、搬送性が良好で、繰り返し使用による媒体表面損傷のない高光沢の可逆性感熱記録媒体が得られることを見出した。
すなわち本発明は、第一に支持体上に電子供与性呈色性化合物と電子受容性化合物を主成分として含有し、加熱温度及び/又は加熱後の冷却速度の違いにより相対的に発色した状態と消色した状態を形成し得る可逆性感熱組成物を含有する感熱記録層及び該感熱記録層上に保護層を設けてなる可逆性感熱記録媒体において、該保護層が少なくとも紫外線硬化性シリコーン樹脂と非シリコーン系紫外線硬化性樹脂の混合物からなり、該紫外線硬化性シリコーン樹脂のJISK5400−1990法に基づく塗膜強度がHB以上であることを特徴とする可逆性感熱記録媒体が提供される。
第二に前記可逆性感熱記録媒体表面の動摩擦係数が0.3以下であり、第に表面粗さRaが0.2μm以下であることを特徴とする可逆性感熱記録媒体が提供される。
に、前記硬化性シリコーン樹脂の含有量が5〜70重量%の範囲が好ましく、第にその時に混合される前記非シリコーン系硬化性樹脂が少なくともカプロラクトン付加物を含有することが好ましい。
に、前記感熱記録層が硬化性樹脂を含有することが好ましい。加えて第に前記感熱記録層と前記保護層の間に紫外線吸収材料と硬化性樹脂からなる中間層が設けることによって実用性が増すようになる。
さらに、第、第に本発明の可逆性感熱記録媒体は情報記憶部(磁気記録層、ICメモリー、光メモリーなど)や予め不可逆な可視情報を設けておけば、より実用性の高いものになる。
は、2種類以上のシートを貼り合わせた支持体が用いられるものであり、第十一は、支持体の感熱記録面側の反対面側に接着剤層又は粘着剤層を設けたものである。又、第十二は、不可逆な可視情報が予め感熱記録面側表面及び/又は裏面の少なくとも1部に形成してあるものである。
こうした本発明の可逆性感熱記録媒体は、第十三十五として、サーマルヘッドを用いて加熱することで画像の形成・消去を行なうことができ、またサーマルヘッド、セラミックヒーター、ヒートロール、ホットスタンプ、ヒートブロックの少なくとも1種を用いて
加熱することで画像の消去を行なうことができる。
以下に、本発明の可逆性感熱記録媒体について詳しく説明する。
本発明の可逆性感熱記録媒体は、加熱温度及び/又は加熱後の冷却速度の違いにより、相対的に発色した状態と消色した状態を形成し得るものである。この基本的な発色・消色現象を説明する。図1はこの組成物の発色濃度と温度との関係を示したものである。
まず、消色状態(A)にある組成物を昇温していくと、溶融し始める温度T1で発色が起こり、溶融発色状態(B)となる。溶融発色状態(B)から急冷すると、発色状態のまま室温に下げることができ、固まった発色状態(C)となる。
この発色状態が得られるかどうかは、溶融状態からの降温の速度に依存しており、徐冷では降温の過程で消色が起き、初期と同じ消色状態(A)あるいは急冷発色状態(C)より相対的に濃度の低い状態が形成される。
一方、急冷発色状態(C)をふたたび昇温していくと、発色温度より低い温度T2で消色が起き(DからE)、ここから降温すると初期と同じ消色状態(A)に戻る。
実際の発色温度、消色温度は、用いる顕色剤と発色剤の組合せにより変化するので、目的に合わせて選択できる。また、溶融発色状態の濃度と急冷したときの発色濃度は、必ずしも一致するものではなく、異なる場合もある。
本発明の可逆性感熱記録媒体では、溶融発色状態(B)から急冷して得られた発色状態(C)は発色剤と顕色剤とが凝集して分子同士で接触反応した状態で固定され発色を保持した状態である。
一方、消色状態は両者が相分離した状態である。この状態は少なくとも一方の化合物の分子が集合してドメインを形成したり結晶化した状態であり、これによって発色剤分子と顕色剤分子が分離した構造が形成されていると考えられる。図1に示した溶融状態から徐冷による消色及び発色状態からの昇温による消色は、いずれもこの温度で凝集構造が変化し相分離や顕色剤の結晶化が起きているものと考えられる。
本発明における可逆性感熱記録媒体の発色記録の形成は、サーマルヘッドなどによりいったん溶融混合する温度に加熱し、急冷すればよい。また、消色は加熱状態から徐冷する方法と発色温度よりやや低い温度に加熱する方法の二つである。しかし、これらは両者が相分離したり、少なくとも一方が結晶化する温度に一時的に保持するという意味で同じである。発色状態の形成で急冷するのは、この相分離温度又は結晶化温度に保持しないようにするためである。ここにおける急冷と徐冷はひとつの組成物に対して相対的なものであり、その境界は発色剤と顕色剤の組合せにより変化する。
次に、本発明の可逆性感熱記録媒体における保護層について説明する。
本発明における保護層は少なくとも硬化性シリコーン樹脂と非シリコーン系硬化性樹脂の混合物からなる。なぜなら、硬化性シリコーン樹脂単独では記録層など下層との接着性不足による層剥れが発生し、非シリコーン系硬化性樹脂単独では下層との接着性は問題ないものの、滑性が不足しているために搬送不良やスティッキングが発生するためである。このような問題点を同時に解決するために硬化性シリコーン樹脂と非シリコーン系硬化性樹脂を混合させることが重要となる。
本発明で使用される硬化性シリコーン樹脂としては単独で塗膜を形成しても十分な機械的強度を有するものが好ましく、JISK5400−1990法に基づく塗膜強度が鉛筆硬度でHB以上であることが好ましい。さらに好ましくはF以上である。これはPETフィルム上に硬化性シリコーン樹脂の硬化塗膜を形成してJISK5400−1990法に基づき測定されるものであり、2/5未満の剥離を示す鉛筆硬度を値とする。この様な条件にて測定された表面塗膜強度がB以下だと印字・消去時の機械的負荷に耐えられず媒体表面が削れて媒体塗膜が破壊されたり、媒体表面にサーマルヘッドなどによるキズが発生したりする。例えばアクリル変性シリコーンオイルなどのラジカル反応性シリコーン化合物では単独で塗膜を形成しても機械的強度が十分な塗膜が得られず、その結果十分な機械的強度を有する非シリコーン系硬化性樹脂と混合した塗膜を形成してもその機械的強度は不十分なものとなってしまう。さらに、十分な滑性を得るために添加量を増加させると塗膜の硬化性やハジキ等の問題が生じる。
また、可逆性感熱記録媒体表面の動摩擦係数は印字・消去を繰り返しても機械的損傷による画像劣化を解消するために0.3以下である事が好ましい。動摩擦係数が0.3より大きくなると媒体表面の滑性が低下して搬送不良が発生する。この動摩擦係数0.3以下を達成するために、硬化性シリコーン樹脂の添加量としては、保護層の樹脂成分全重量に対して5〜70重量%が好ましく、更に好ましくは10〜60重量%であり、特に15〜55重量%であるが好ましい。添加量が5重量%未満であると十分な性能が得られず、逆に70重量%を越えると下層との接着性に問題が生じる場合がある。
本発明に使用される硬化性シリコーン系樹脂としては、ポリシロキサン等のシリコーン部位を有するウレタンアクリレート系、エポキシアクリレート系、ポリエステルアクリレート系、ポリエーテルアクリレート系、ビニル系、不飽和ポリエステル系のオリゴマーや各種多官能のアクリレート、メタクリレート、ビニルエステル、エチレン誘導体、アリル化合物等が挙げられる。特に好ましいのは4官能以上のアクリレート系モノマー及びオリゴマーとポリシロキサンの反応物である。
また、媒体表面の表面粗さRaは0.2μm以下であることが好ましく、0.2μmを越えると十分な光沢感が得られず、また繰り返し使用により光沢変化が発生したり、消去跡が認識されるようになり、消去残りが増加したような錯覚に陥る場合がある。
本発明における動摩擦係数の測定は、HEIDON式試験器でセラミックボールを用いて行ない、そのときの設定は荷重が200gであり、移動速度は0.75mm/sとした。また、本発明における表面粗さRaはJISB0601法に基づき測定されるもので、Raとは被測定面の中心線平均粗さを表す。表面粗さRaの測定は表面粗さ形状測定装置サーフコム570Aを用い、そのときの条件はカットオフ値0.8mm、測定長さ2.5mm、走査速度0.3mm/s、触針曲率半径5μmとした。
本発明に使用される非シリコーン系硬化性樹脂としては、ウレタンアクリレート系、エポキシアクリレート系、ポリエステルアクリレート系、ポリエーテルアクリレート系、ビニル系、不飽和ポリエステル系のオリゴマーや各種単官能、多官能のアクリレート、メタクリレート、ビニルエステル、エチレン誘導体、アリル化合物等のモノマーが挙げられる。具体的には次のものが挙げられる。
2官能性モノマーの例としては、1,4−ブタンジオールアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,9−ノナンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、ビスフェノールA.EO付加物ジアクリレート、グリセリンメタクリレートアクリレート、ネオペンチルグリコールのプロピレンオキサイド2モル付加のジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコール(400)ジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸とネオペンチルグリコールのエステルのジアクリレート、2,2−ビス(4−アクリロキシ・ジエトキシフェニル)プロパン、ネオペンチルグリコールアジペートのジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールのε−カプロラクトン付加物のジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールのε−カプロラクトン付加物のジアクリレート、2−(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチルエチル)−5−ヒドロキシメチル−5−エチル−1,3−ジオキサンジアクリレート、トリシクロデカンジメチロールジアクリレート、トリシクロデカンジメチロールジアクリレートのε−カプロラクトン付加物、1,6−ヘキサンジオールのジグリシジルエーテルのジアクリレート等が挙げられる。
また、多官能性モノマー及びオリゴマーの例としてはトリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、グリセリンPO付加トリアクリレート、トリスアクリロイルオキシエチルフォスフェート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、トリメチロールプロパンのプロピレンオキサイド3モル付加物のトリアクリレート、グリセリルプロポキシトリアクリレート、ジペンタエリスリトール・ポリアクリレート、ジペンタエリスリトールのカプロラクトン付加物のポリアクリレート、プロピオン酸・ジペンタエリスリトールトリアクリレート、ヒドロキシピバルアルデヒド変性ジメチロールプロピントリアクリレート、プロピオン酸・ジペンタエリスリトールのテトラアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、プロピオン酸ジペンタエリスリトールのペンタアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート付加ウレタンプレポリマー、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPHA)、DPHAのε−カプロラクトン付加物、ビスフェノールA−ジエポキシアクリル酸付加物等が挙げられる。
これらの非シリコーン系硬化性樹脂は単独で又は2種以上を混合して使用することができ、中でも耐熱性や機械的強度の点から多官能モノマーを用いることが好ましく、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートやペンタエリスリトールテトラアクリレート及びこれらとウレタンアクリレートの混合物が好ましい。さらに、非シリコーン系硬化性樹脂の少なくとも1種類が分子内にソフトセグメントを有するカプロラクトン付加物であることが好ましい。このカプロラクトン付加物を用いることにより、塗膜強度の高いシリコーン樹脂に柔軟性を与え、印字・消去を繰り返してもクラック等の表面損傷が発生しにくくなる。このときの添加量としては、保護層の樹脂成分全重量に対して10〜50重量%が好ましい。添加量が10重量%未満であると十分な柔軟性を付与することができず、逆に50重量%を越えると耐熱性や機械的強度が低下する。
本発明の保護層は熱、紫外線あるいは電子線等により架橋硬化される。しかしながら、ある程度の高温と時間が必要な熱架橋では、記録層が発色してしまうためにあまり高温にはできず、その結果保護層としての塗膜強度が不十分となる場合がある。また、電子線による架橋硬化では短時間で十分な塗膜強度が得られるが、電子線照射装置及び電子線硬化用樹脂は高価であり、また不活性ガス置換が必要でランニングコスト高になるという点から紫外線による架橋硬化が好ましい。紫外線を用いて硬化させる場合には、光重合開始剤、光重合促進剤を用いる。
本発明において使用される光重合開始剤はラジカル反応型とイオン反応型に大別でき、更にラジカル反応型は光開裂型と水素引抜き型とに分けられる。光重合開始剤の例としては、イソブチルベンゾインエーテル、イソプロピルベンゾインエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインメチルエーテル、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(o−エトキシシカルボニル)オキシム、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノンベンジル、ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、ベンゾフェノン、クロロチオキサントン、2−クロロチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、2−メチルチオキサントン、塩素置換ベンゾフェノン等が挙げられ、単独で又は2種以上混合して使用されるが、これらに限定されるものではない。
また、本発明で使用される光重合促進剤は、ベンゾフェノン系やチオキサントン系などの水素引抜きタイプの光重合開始剤に対し、硬化速度を向上させる効果があるものであり、例えば芳香族系の第3級アミンや脂肪族アミン系のものがある。具体的には、p−ジメチルアミノ安息香酸イソアミルエステル、p−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステルなどが挙げられる。これら光重合促進剤は単独で又は2種以上混合して使用される。これらの光重合開始剤及び光重合促進剤の添加量としては保護層の樹脂成分全重量に対して0.1〜20重量%が好ましく、更に好ましくは1〜10重量%である。
保護層の膜厚は0.1〜20μmの範囲が好ましく、より好ましくは0.5〜10μm、さらに好ましくは1.5〜6μmである。また、保護層には記録媒体表面の表面粗さが未満となる範囲でフィラーを添加していてもよく、フィラーとしては無機フィラーと有機フィラーに分けることができる。
無機フィラーとしては、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムなどの炭酸塩;無水ケイ酸、含水ケイ酸、含水ケイ酸アルミニウム、含水ケイ酸カルシウムなどのケイ酸塩;アルミナ、酸化亜鉛、酸化鉄、酸化カルシウムなどの酸化物;水酸化アルミニウムなどの水酸化物等が挙げられ、有機フィラーとしては、シリコーン樹脂、セルロース樹脂、エポキシ樹脂、ナイロン樹脂、フェノール樹脂、ポリウレタン樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、スチレン、ポリスチレン、ポリスチレン・イソプレン、スチレンビニルベンゼンなどのスチレン系樹脂、塩化ビニリデンアクリル、アクリルウレタン、エチレンアクリルなどのアクリル系樹脂、ポリエチレン樹脂、ベンゾグアナミンホルムアルデヒド、メラミンホルムアルデヒドなどのホルムアルデヒド系樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、塩化ビニル樹脂等が挙げられる。
また、保護層中に有機紫外線吸収剤を含有しても良く、その含有量は保護層の樹脂成分全重量に対して0.5〜10重量%の範囲が好ましい。さらに、添加剤として従来公知の界面活性剤、酸化防止剤、レベリング剤、光安定化剤、帯電防止剤等を含有していてもよい。
本発明の保護層は従来公知の紫外線照射装置を用いることができ、例えば紫外線照射の際の光源としては水銀ランプ、メタルハライドランプ、ガリウムランプ、水銀キセノンランプ、フラッシュランプなどがあるが、前記した光重合開始剤及び光重合促進剤の紫外線吸収波長に対応した発光スペクトルを有する光源を使用すればよい。また、紫外線照射条件としては、樹脂を架橋させるために必要な照射エネルギーに応じて、ランプ出力、搬送速度を決めればよい。また、電子線による架橋硬化を行なう場合、電子線照射装置としては、照射面積、照射線量などの目的に応じて、走査形、非走査形いずれかを選べば良く、照射条件としては、樹脂を架橋するのに必要な線量に応じて、電子流、照射幅、搬送速度を決めれば良い。
本発明において、記録層に用いる硬化性樹脂としては、例えば架橋剤及びこの架橋剤と反応する活性基を有する樹脂の組合せであり、熱、紫外線、電子線等により架橋硬化できる樹脂である。記録層に硬化性樹脂を含有させることにより、記録層の耐熱性及び塗膜強度が向上し、可逆性感熱記録媒体の繰返し耐久性が向上する。
熱硬化で用いられる樹脂は、例えばフェノキシ樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレート等、水酸基やカルボキシル基など架橋剤と反応する基を持つ樹脂、又は水酸基やカルボキシル基などを持つモノマーとそれ以外のモノマーを共重合した樹脂がある。共重合樹脂には、例えば塩化ビニル系、アクリル系、スチレン系などの樹脂があり、具体的には塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−ヒドロキシプロピルアクリレート共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合体等が例示できる。
熱架橋の架橋剤としては、例えばイソシアネート類、アミノ樹脂、フェノール樹脂、アミン類、エポキシ化合物等が挙げられる。例えば、イソシアネート類としては、イソシアネート基を複数持つポリイソシアネート化合物であり、具体的にはヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、トルエンジイソシアネート(TDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)等、及びこれらのトリメチロールプロパンなどによるアダクトタイプ、ビュレットタイプ、イソシアヌレートタイプ及びブロック化イソシアネート類等が挙げられる。架橋剤の樹脂に対する添加量としては、樹脂中の含まれる活性基の数に対する架橋剤の官能基の比が0.01〜2が好ましく、これ以下では熱強度が不足してしまい、また、これ以上添加すると発色・消色特性に悪影響を及ぼす。また更に、架橋促進剤としてこの種の反応に用いられる触媒を用いてもよい。架橋促進剤としては、例えば1,4−ジアザービシクロ〔2,2,2〕オクタンなどの3級アミン類、有機スズ化合物などの金属化合物などが挙げられる。
さらに、紫外線及び電子線硬化の際に用いられる樹脂としては、前記の非シリコーン系硬化性樹脂を使用できる。
次に、本発明で用いられる発色剤の例を以下に挙げるが、本発明はこれらに限定されるものではない。また、発色剤を単独又は混合して用いることもできる。
2−アニリノ−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−ジ(n−ブチルアミノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−n−プロピル−N−メチルアミノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−イソプロピル−N−メチルアミノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−イソブチル−N−メチルアミノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−n−アミル−N−メチルアミノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−sec−ブチル−N−メチルアミノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−n−アミル−N−エチルアミノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−iso−アミル−N−エチルアミノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−n−プロピル−N−イソプロピルアミノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−シクロヘキシル−N−メチルアミノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−エチル−p−トルイジノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−メチル−p−トルイジノ)フルオラン、2−(m−トリクロロメチルアニリノ)−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン、2−(m−トリフルロロメチルアニリノ)−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン、2−(m−トリクロロメチルアニリノ)−3−メチル−6−(N−シクロヘキシル−N−メチルアミノ)フルオラン、2−(2,4−ジメチルアニリノ)−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン、2−(N−エチル−p−トルイジノ)−3−メチル−6−(N−エチルアニリノ)フルオラン、2−(N−エチル−p−トルイジノ)−3−メチル−6−(N−プロピル−p−トルイジノ)フルオラン、2−アニリノ−6−(N−n−ヘキシル−N−エチルアミノ)フルオラン、2−(o−クロロアニリノ)−6−ジエチルアミノフルオラン、2−(o−クロロアニリノ)−6−ジブチルアミノフルオラン、2−(m−トリフロロメチルアニリノ)−6−ジエチルアミノフルオラン、2,3−ジメチル−6−ジメチルアミノフルオラン、3−メチル−6−(N−エチル−p−トルイジノ)フルオラン、2−クロロ−6−ジエチルアミノフルオラン、2−ブロモ−6−ジエチルアミノフルオラン、2−クロロ−6−ジプロピルアミノフルオラン、3−クロロ−6−シクロヘキシルアミノフルオラン、3−ブロモ−6−シクロヘキシルアミノフルオラン、2−クロロ−6−(N−エチル−N−イソアミルアミノ)フルオラン、2−クロロ−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン、2−アニリノ−3−クロロ−6−ジエチルアミノフルオラン、2−(o−クロロアニリノ)−3−クロロ−6−シクロヘキシルアミノフルオラン、2−(m−トリフロロメチルアニリノ)−3−クロロ−6−ジエチルアミノフルオラン、2−(2,3−ジクロロアニリノ)−3−クロロ−6−ジエチルアミノフルオラン、1,2−ベンゾ−6−ジエチルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−(m−トリフロロメチルアニリノ)フルオラン、3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−3−(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−3−(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−7−アザフタリド、3−(1−オクチル−2−メチルインドール−3−イル)−3−(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−3−(2−メチル−4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−3−(2−メチル−4−ジエチルアミノフェニル)−7−アザフタリド、3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−3−(4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−3−(4−N−n−アミル−N−メチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、3−(1−メチル−2−メチルインドール−3−イル)−3−(2−ヘキシルオキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、3,3−ビス(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、3,3−ビス(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−7−アザフタリドなど。
また、本発明で用いる発色剤は前記のフルオラン化合物、アザフタリド化合物の他に、従来公知のロイコ染料を単独又は混合して使用することができる。例えば、2−(p−アセチルアニリノ)−6−(N−n−アミル−N−n−ブチルアミノ)フルオラン、2−ベンジルアミノ−6−(N−エチル−p−トルイジノ)フルオラン、2−ベンジルアミノ−6−(N−メチル−2,4−ジメチルアニリノ)フルオラン、2−ベンジルアミノ−6−(N−エチル−2,4−ジメチルアニリノ)フルオラン、2−ベンジルアミノ−6−(N−メチル−p−トルイジノ)フルオラン、2−ベンジルアミノ−6−(N−エチル−p−トルイジノ)フルオラン、2−(ジ−p−メチルベンジルアミノ)−6−(N−エチル−p−トルイジノ)フルオラン、2−(α−フェニルエチルアミノ)−6−(N−エチル−p−トルイジノ)フルオラン、2−メチルアミノ−6−(N−メチルアニリノ)フルオラン、2−メチルアミノ−6−(N−エチルアニリノ)フルオラン、2−メチルアミノ−6−(N−プロピルアニリノ)フルオラン、2−エチルアミノ−6−(N−メチル−p−トルイジノ)フルオラン、2−メチルアミノ−6−(N−メチル−2,4−ジメチルアニリノ)フルオラン、2−エチルアミノ−6−(N−エチル−2,4−ジメチルアニリノ)フルオラン、2−ジメチルアミノ−6−(N−メチルアニリノ)フルオラン、2−ジメチルアミノ−6−(N−エチルアニリノ)フルオラン、2−ジエチルアミノ−6−(N−メチル−p−トルイジノ)フルオラン、2−ジエチルアミノ−6−(N−エチル−p−トルイジノ)フルオラン、2−ジプロピルアミノ−6−(N−メチルアニリノ)フルオラン、2−ジプロピルアミノ−6−(N−エチルアニリノ)フルオラン、2−アミノ−6−(N−メチルアニリノ)フルオラン、2−アミノ−6−(N−エチルアニリノ)フルオラン、2−アミノ−6−(N−プロピルアニリノ)フルオラン、2−アミノ−6−(N−メチル−p−トルイジノ)フルオラン、2−アミノ−6−(N−エチル−p−トルイジノ)フルオラン、2−アミノ−6−(N−プロピル−p−トルイジノ)フルオラン、2−アミノ−6−(N−メチル−p−エチルアニリノ)フルオラン、2−アミノ−6−(N−エチル−p−エチルアニリノ)フルオラン、2−アミノ−6−(N−プロピル−p−エチルアニリノ)フルオラン、2−アミノ−6−(N−メチル−2,4−ジメチルアニリノ)フルオラン、2−アミノ−6−(N−エチル−2,4−ジメチルアニリノ)フルオラン、2−アミノ−6−(N−プロピル−2,4−ジメチルアニリノ)フルオラン、2−アミノ−6−(N−メチル−p−クロロアニリノ)フルオラン、2−アミノ−6−(N−エチル−p−クロロアニリノ)フルオラン、2−アミノ−6−(N−プロピル−p−クロロアニリノ)フルオラン、1,2−ベンゾ−6−(N−エチル−N−イソアミルアミノ)フルオラン、1,2−ベンゾ−6−ジブチルアミノフルオラン、1,2−ベンゾ−6−(N−メチル−N−シクロヘキシルアミノ)フルオラン、1,2−ベンゾ−6−(N−エチル−N−トルイジノ)フルオランなどが挙げられるが、中でも2−アニリノ−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−ジ(n−ブチルアミノ)フルオランなどの2−置換アニリノ−3−メチル−6−二置換アミノフルオランが色調、発色消色特性の点から好ましい。
また、本発明で用いられる顕色剤としては、代表例として、たとえば特許文献10、特許文献11、特許文献19などに記載されている化合物である。ここで用いる顕色剤は、分子内に発色剤を発色させる顕色能を有する構造、たとえばフェノール性水酸基、カルボン酸基、リン酸基などと、分子間の凝集力を制御する構造、たとえば長鎖炭化水素基が連結した構造を1つ以上持つ化合物である。連結部分にはヘテロ原子を含む2価以上の連結基を介していてもよく、また長鎖炭化水素基中にも同様の連結基及び/又は芳香族基が含まれていてもよい。このような顕色剤の具体例は、たとえば特許文献20、特許文献21、特許文献22、特許文献13などに記載され、1種又は2種以上を混合して用いてもよい。
本発明の可逆性感熱記録媒体には、必要に応じて記録層の塗布特性や発色消色特性を改善したり制御するための添加剤を用いることができる。これらの添加剤には、たとえば界面活性剤、導電剤、充填剤、酸化防止剤、光安定化剤、発色安定化剤、消色促進剤などがある。
発色剤と顕色剤の割合は、使用する化合物の組み合わせにより適切な範囲が変化するが、おおむねモル比で発色剤1に対し顕色剤が0.1〜20の範囲であり、好ましくは0.2〜10の範囲である。この範囲より顕色剤が少なくても多くても発色状態の濃度が低下し問題となる。また、消色促進剤を添加する場合は、その割合は顕色剤に対し0.1〜300重量%が好ましく、より好ましくは3〜100重量%が好ましい。また、発色剤と顕色剤はマイクロカプセル中に内包して用いることもできる。可逆性感熱記録層中の発色成分と樹脂の割合は、発色成分1に対して0.1〜10が好ましく、これより少ないと可逆性感熱記録層の熱強度が不足し、これより多い場合には発色濃度が低下して問題となる。
記録層の形成には、前記の顕色剤、発色剤、種々の添加剤、硬化剤及び架橋状態にある樹脂ならびに塗液溶媒よりなる混合物を均一に混合分散させて調製した塗液を用いる。
塗液調製に用いられる溶媒の具体例としては水;メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−ブタノール、メチルイソカルビノールなどのアルコール類;アセトン、2−ブタノン、エチルアミルケトン、ジアセトンアルコール、イソホロン、シクロヘキサノンなどのケトン類;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド類;ジエチルエーテル、イソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、3,4−ジヒドロ−2H−ピランなどのエーテル類;2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、2−ブトキシエタノール、エチレングリコールジメチルエーテルなどのグリコールエーテル類;2−メトキシエチルアセテート、2−エトキシエチルアセテート、2−ブトキシエチルアセテートなどのグリコールエーテルアセテート類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸イソブチル、酢酸アミル、乳酸エチル、エチレンカーボネートなどのエステル類;ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類;ヘキサン、ヘプタン、iso−オクタン、シクロヘキサンなどの脂肪族炭化水素類;塩化メチレン、1,2−ジクロルエタン、ジクロロプロパン、クロルベンゼンなどのハロゲン化炭化水素類;ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類;N−メチル−2−ピロリドン、N−オクチル−2−ピロリドンなどのピロリドン類等を例示することができる。
塗液調製はペイントシェーカー、ボールミル、アトライター、三本ロールミル、ケディーミル、サンドミル、ダイノミル、コロイドミル等公知の塗液分散装置を用いて行なうことができる。また、これらの塗液分散装置を用いて各材料を溶媒中に分散してもよいし、各々単独で溶媒中に分散して混ぜ合わせてもよい。更に加熱溶解して急冷又は除冷によって析出させてもよい。
記録層を設ける塗工方法については特に制限はなく、ブレード塗工、ワイヤーバー塗工、スプレー塗工、エアナイフ塗工、ビード塗工、カーテン塗工、グラビア塗工、キス塗工、リバースロール塗工、ディップ塗工、ダイ塗工等公知の方法を用いることができる。
記録層の乾燥・硬化方法は塗布・乾燥後、必要に応じて硬化処理を行なう。恒温槽等を用いて比較的高温で短時間でもよく、また、比較的低温で長時間かけて熱処理してもよい。架橋反応の具体的な条件としては反応性の点から30〜130℃程度の温度条件で1分〜150時間程度加温することが好ましい。より好ましくは40〜100℃の温度条件で2分〜120時間程度加温することが好ましい。また、製造では生産性を重視するので、架橋が充分完了するまで時間をかけるのは困難である。したがって、乾燥過程とは別に架橋工程を設けてもよい。架橋工程の条件としては40〜100℃の温度条件で2分〜120時間程度加温することが好ましい。また、紫外線硬化・電子線硬化であれば、前記保護層で用いられた公知の硬化装置を用いることができる。感熱記録層の膜厚は1〜20μmの範囲が好ましく、より好ましくは3〜15μmである。
本発明において、記録層と保護層の接着性向上、保護層の塗布による記録層の変質防止、保護層中の添加剤の記録層への移行を防止する目的で、両者の間に中間層を設けることが好ましく、これによって発色画像の保存性が改善できる。また、中間層に硬化性樹脂を用いることにより可逆性感熱記録媒体の耐熱性が更に向上し、より良好な繰返し耐久性が得られる。
中間層は主に樹脂からなり、中間層に用いられる樹脂としては前記記録層で用いられた樹脂を用いることができる。また、紫外線吸収剤を含有させることが好ましい。用いられる紫外線吸収剤としては、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−オクトキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−エトキシフェニル)ベンゾトリアゾール等のベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤;2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−ドデシルオキシベンゾフェノン、2,2−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−2’−カルボキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オキシベンジルベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−クロロベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸ナトリウム、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン−スルホン酸ナトリウム等のベンゾフェノン系紫外線吸収剤;フェニルサリシレート、p−オクチルフェニルサリシレート、p−t−ブチルフェニルサリシレート、カルボキシフェニルサリシレート、メチルフェニルサリシレート、ドデシルフェニルサリシレート、2−エチルヘキシルフェニルサリシレート、ホモメンチルフェニルサリシレート等のサリチル酸エステル系紫外線吸収剤;2−エチルヘキシル−2−シアノ−3,3’ジフェニルアクリレート、エチル−2−シアノ−3,3’−ジフェニルアクリレート等のシアノアクリレート系紫外線吸収剤;p−アミノ安息香酸、p−アミノ安息香酸グリセリル、p−ジメチルアミノ安息香酸アミル、p−ジヒドロキシプロピル安息香酸エチル等のp−アミノ安息香酸系紫外線吸収剤;p−メトキシケイ皮酸−2−エチルヘキシル、p−メトキシケイ皮酸−2−エトキシエチル等のケイ皮酸系紫外線吸収剤;4−t−ブチル−4’−メトキシ−ジベンゾイルメタン、ウロカニン酸、ウロカニン酸エチル等が挙げられる。これら紫外線吸収剤の含有量は中間層の樹脂成分全重量の0.5〜10重量%の範囲が好ましい。
また、平均粒径0.1μm以下の無機フィラーを紫外線吸収剤として用いることもできる。このような無機フィラーとしては、酸化亜鉛、酸化インジウム、アルミナ、シリカ、酸化ジルコニア、酸化スズ、酸化セリウム、酸化鉄、酸化アンチモン、酸化バリウム、酸化カルシウム、酸化バリウム、酸化ビスマス、酸化ニッケル、酸化マグネシウム、酸化クロム、酸化マンガン、酸化タンタル、酸化ニオブ、酸化トリウム、酸化ハフニウム、酸化モリブデン、鉄フェライト、ニッケルフェライト、コバルトフェライト、チタン酸バリウム、チタン酸カリウムのような金属酸化物及びこれらの複合酸化物、硫化亜鉛、硫酸バリウムのような金属硫化物あるいは硫酸化合物、チタンカーバイド、シリコンカーバイド、モリブデンカーバイド、タングステンカーバイド、タンタルカーバイドのような金属炭化物、窒化アルミニウム、窒化珪素、窒化ホウ素、窒化ジルコニウム、窒化バナジウム、窒化チタニウム、窒化ニオブ、窒化ガリウムのような金属窒化物等が挙げられる。0.1μm以下の平均粒径を有するフィラーを生成する方法としては、気相反応法、あるいは液相反応法等従来の技術を用いて調製することができる。これら無機系紫外線吸収剤の含有量は体積分率で1〜95%の範囲が好ましい。また、これらの有機系及び無機系紫外線吸収剤は記録層に含有させてもよい。
中間層の膜厚は0.1〜20μmの範囲が好ましく、より好ましくは0.5〜5μmである。中間層の塗液に用いられる溶媒、塗液の分散装置、中間層の塗工方法、中間層の乾燥・硬化方法等は、前記記録層で用いられた公知の方法を用いることができる。
本発明の可逆性感熱記録媒体の支持体としては紙、樹脂フィルム、PETフィルム、合成紙、金属箔、ガラス又はこれらの複合体などであり、記録層を保持できるものであればよい。また、必要に応じた厚みのものを単独あるいは貼り合わせる等して用いることができる。すなわち、数μm程度から数mm程度まで任意の厚みの支持体が用いられる。また、これらの支持体は可逆性感熱記録層と同一面及び/又は反対面に磁気記録層を有していてもよい。
また、近年ICカード等への情報表示の要求から、前記可逆性感熱記録媒体を構成する支持体の感熱記録層を形成する面と反対の面に、接着剤層又は粘着剤層を設けて感熱記録ラベルとし、カード等の基体シートや他の媒体へ貼り付けても良い。このとき、接着剤層又は粘着剤層を形成したもの(無剥離紙型)と、その接着剤層又は粘着剤層の下に剥離紙をつけるもの(剥離紙型)とがあり、接着剤層を構成する材料としては、ホットメルト型のものが通常用いられる。
接着剤層又は粘着剤層の材料は、一般的に用いられているものが使用可能である。例えば、ユリア樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、酢ビ系樹脂、酢酸ビニル−アクリル系共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アクリル系樹脂、ポリビニルエーテル系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル系共重合体、ポリスチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリアミド系樹脂、塩素化ポリオレフィン系樹脂、ポリビニルブチラール系樹脂、アクリル酸エステル系共重合体、メタクリル酸エステル系共重合体、天然ゴム、シアノアクリレート系樹脂、シリコン系樹脂等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本発明で用いられる上記基体シートとしては、以下に示すような材料からなるシートやこれらの積層体が用いられる。
塩素含有重合体:ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−マレイン酸共重合体、塩化ビニル−アクリレート共重合体、ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニリデン−塩化ビニル共重合体、塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体など、ポリエステル樹脂:ポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)、ポリブチレンテレフタレート樹脂(PBT)、あるいはテレフタール酸又はイソフタール酸などの酸成分と、エチレングリコール又はシクロヘキサンジメタノールなどのアルコール成分との縮合エステル樹脂(たとえばPETG:イーストマンケミカル社の商標)など、生分解性プラスチック樹脂:ポリ乳酸系樹脂、デンプンと変性ポリビニールアルコール等とからなる天然高分子系樹脂、β―ヒドロキシ酪酸とβ―ヒドロキシ吉草酸とからなる微生物産生の樹脂等。さらにポリアセテート、ポリスチレン(PS)、エポキシ樹脂、ポリ塩化ビニル(PVC)及びポリカーボネート(PC)、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂等の合成樹脂シート又は合成紙等が挙げられ、これら上記材料を適宜組合せてもよく、これら上記の材料を積層したものでもよい。
このような積層の例としては、例えば厚さ250μmの白色ポリ塩化ビニル樹脂シートを2枚積層したコアシートと、このコアシートの表裏面に厚さ100μmの透明ポリ塩化ビニル樹脂シートをオーバーシートとして積層したもの、また例えば厚さ250μmの白色PETGシートを2枚積層したコアシートと、このコアシートの表裏面に厚さ100μmの透明PETGをオーバーシートとして積層したものなどが挙げられる。
これらの基体シートと前記感熱記録ラベルを貼り付ける方法として、図2及び図3に例示されるように両者を鏡面板と対向するように載置して2枚の鏡面板で挟み込み、熱圧着を行う方法がある。熱圧着は、公知手段、たとえば熱プレス機を用いて、通常、5〜70kg/cm2、好ましくは10〜50kg/cm2の加圧下に、80〜170℃、好ましくは90〜150℃の範囲で行われる。なお熱圧着時の加熱温度は基体シートによって最適な温度範囲が決定され選択される。また感熱記録ラベルと基体シートとを、予め熱接着した後に熱貼合せすることもできる。前記熱接着は、ゴムロール等を押し当てて行う方法がある。その後、熱貼合せして熱圧着が終了する。前記熱接着は、通常、90〜130℃の温度範囲で行われる。このような熱圧着は、上記した条件下に、たとえば1時間未満、好ましくは1〜50分間程度保持した状態で行うことができる。なお前記保持時間は、単なる例示であり、本発明では特に限定されるものではない。
ここで、例えばフィラーにより媒体表面を荒らした保護層を設けた感熱記録ラベルをカード等の基体シート上に熱圧着した場合、熱圧着により保護層表面のフィラーが保護層中あるいは下層に押し込まれて表面光沢が上昇し、その結果フィラーの効果がなくなり繰返し耐久性が低下してしまったり、さらに表面光沢が上昇した状態で印字・消去を繰り返すと、印字・消去を行なった部分の光沢が低下して、非印字・消去部との光沢差が光沢ムラとして認識されるようになるという新たな問題が生じることがあるが、本発明の保護層を用いると上記のような問題も解決できる。この時の可逆性感熱記録媒体の表面粗さRaが0.15μm以下であるとさらなる光沢感が得られて好ましい。
前記基体シートとして、例えば透明ポリ塩化ビニルシート/白色ポリ塩化ビニルシート/白色ポリ塩化ビニルシート/透明ポリ塩化ビニルシートのような積層体を用いた場合には、前記熱圧着時の加熱温度は、130〜150℃程度が好ましく、また透明PETG/白色PETG/白色PETG/透明PETGのような積層体を用いた場合の加熱温度は、100〜130℃程度であってもよい。このような熱圧着は、他の手段により行ってもよいが、そのときの圧力及び温度条件は、前記同様にして行われる。
本発明の可逆性感熱記録媒体において、前記感熱記録ラベルは前記基体シートの全面に設けられていてもよく、一部に設けられていてもよく、前記基体シートの片面もしくは両面に設けられていてもよく、適宜選択される。また、熱圧着で感熱記録ラベルを貼りつける場合、前記可逆性感熱記録媒体を構成する支持体の感熱記録層を形成する面と反対の面に接着剤層又は粘着剤層は必ずしも必要ではない。
本発明の可逆性感熱記録媒体は、熱可逆性記録部と情報記憶部の両方を設けることにより、情報記憶部に記憶された情報を熱可逆性記録部に表示することで、特別な装置がなくても情報を確認することができ、利便性が向上する。その際に用いられる記憶部は磁気記録層やIC記録部などが好ましく用いられる。
また、本発明の可逆性感熱記録媒体はその用途に応じた形に加工することができ、カード状、シート状、ロール状などに加工される。カード状に加工されたものについてはプリペイドカードやポイントカードさらにはクレジットカードなどへの応用が挙げられ、A4サイズなど一般文書サイズに加工されたシート状のものは、印字/消去装置を用いることにより、試し印字はもちろんのこと、回覧文書や会議資料など一時出力用途などに広く用いることができる。さらに、ロール状に加工されたものは、印字/消去部を有した装置に組み込まれるなどして、表示板・掲示板又は電子黒板に用いることができる。このような表示装置は塵、ゴミなどの発生がないため、クリーンルームなどに好ましく用いることができる。
本発明の可逆性感熱記録媒体は、非可逆の感熱記録層を併用してもよく、このときそれぞれの記録層の発色色調は同じでも異なってもよい。また、本発明の可逆性感熱記録媒体の感熱記録層と同一面及び/又は反対面の一部分もしくは全面に、オフセット印刷、グラビア印刷などの印刷、又はインクジェットプリンター、熱転写プリンター、昇華型プリンターなどによって任意の絵柄などを施した着色層を設けても良く、さらに着色層上の一部分もしくは全面に硬化性樹脂を主成分とするOPニス層を設けてもよい。
また、本発明において、印加した熱を有効に利用するため、支持体と感熱記録層の間に断熱性のアンダーコート層を設けることができる。アンダーコート層は、有機又は無機の微小中空体粒子を含有したバインダー樹脂を用いて塗布することにより形成できる。支持体と感熱記録層の接着性の改善や支持体への感熱記録層材料の浸透防止を目的としたアンダーコート層を設けることもできる。
アンダーコート層には、前記の感熱記録層用の樹脂と同様の樹脂を用いることができる。また、感熱記録層及びアンダーコート層には、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化チタン、酸化ケイ素、水酸化アルミニウム、カオリン、タルクなどの無機フィラー及び/又は各種有機フィラーを含有させることができる。その他、滑剤、界面活性剤、分散剤などを含有させることもできる。
本発明の可逆性感熱記録媒体を用いて発色画像を形成させるためには、いったん発色温度以上に加熱したのち急冷されるようにすればよい。具体的には、例えばサーマルヘッドやレーザー光で短時間加熱すると感熱記録層が局部的に加熱されるため、直ちに熱が拡散し急激な冷却が起こり、発色状態が固定できる。
一方、消色させるためには適当な熱源を用いて比較的長時間加熱し冷却するか、発色温度よりやや低い温度に一時的に加熱すればよい。長時間加熱すると記録媒体の広い範囲が昇温し、その後の冷却は遅くなるため、その過程で消色が起きる。この場合の加熱方法には、熱ローラー、熱スタンプ、熱風などを用いてもよいし、サーマルヘッドを用いて長時間加熱してもよい。
また、感熱記録層を消色温度域に加熱するためには、例えばサーマルヘッドへの印加電圧やパルス幅を調節することによって、印加エネルギーを記録時よりやや低下させればよい。この方法を用いれば、サーマルヘッドだけで記録・消去ができ、いわゆるオーバーライトが可能になる。もちろん、熱ローラー、熱スタンプによって消色温度域に加熱して消去することもできる。
また、本発明の可逆性感熱記録媒体表面とは感熱記録層側表面のことであり、保護層に限ったものでなく、印刷層表面、OP層表面、ラミネート層表面など印字消去の際サーマルヘッドに接触する全て又は一部の面を意味している。
本発明は可逆性感熱記録媒体の保護層が少なくとも硬化性シリコーン樹脂と非シリコーン系硬化性樹脂の混合物からなり、硬化性シリコーン樹脂のJISK5400−1990法に基づく塗膜強度をHB以上とし、可逆性感熱記録媒体表面の動摩擦係数を0.3以下、表面粗さRaを0.2μm以下とすることにより、記録・消去の繰り返し使用によっても搬送性が良好で、カード等の基体シートへ熱圧着した場合でも表面光沢変化のない高光沢で高級感のある可逆性感熱記録媒体を提供するものである。また、非シリコーン系硬化性樹脂として少なくともカプロラクトン付加物を含有することにより、繰り返し使用による媒体表面の機械的損傷を解消し、画像劣化等のない可逆性感熱記録媒体を提供するものである。さらに、感熱記録層が硬化性樹脂を含有すること、及び感熱記録層と保護層の間に紫外線吸収材料と硬化性樹脂からなる中間層が設けることにより、可逆性感熱記録媒体の機械的強度が向上し、さらに繰り返し耐久性の優れた高光沢の可逆性感熱記録媒体を提供するものである。
以下、実施例によって本発明をさらに詳しく説明する。なお、実施例中の「部」及び「%」はいずれも重量を基準とするものである。
〈感熱記録層の作製〉
2−アニリノ−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン
(保土谷化学社製:ODB) 4.5部
下記の構造の顕色剤 15部
Figure 0004353464
アクリルポリオール樹脂50%溶液(三菱レーヨン社製:FR4754)
61部
上記組成物をペイントシェーカーにて粒径0.1〜1.0μmまで粉砕分散した。得られた分散液にアダクト型ヘキサメチレンジイソシアネート75%酢酸エチル溶液(日本ポリウレタン社製:コロネートHL)20部を加え、よく撹拌し感熱記録層塗布液を調製した。上記組成の感熱記録層塗布液を、厚さ250μmの白色PETフィルム上にワイヤーバーを用い塗布し、100℃で乾燥した後、60℃で24時間加熱して、膜厚約10μmの感熱記録層を設けた。
(保護層の作製)
紫外線硬化性シリコーン樹脂90%溶液
(信越化学工業社製:KNS−5300、塗膜強度:H) 5.6部
ウレタンアクリレートオリゴマー
(根上工業社製:アートレジンUN−3320HA) 5部
光重合開始剤(日本チバガイギー社製:イルガキュア184)
0.5部
イソプロピルアルコール 9部
トルエン 9部
上記組成物をよく攪拌して保護層塗布液を調整した。この保護層塗布液を前記感熱記録層塗布済みフィルム上にワイヤーバーにて塗布、加熱乾燥した後、照射エネルギー80W/cmの紫外線ランプ下を10m/分の搬送速度で通して硬化させて膜厚約3μmの保護層を設け、本発明の可逆性感熱記録媒体を作製した。
〈中間層塗布液の作製〉
アクリルポリオール樹脂50%溶液(三菱レーヨン社製:LR327)
3部
酸化亜鉛微粒子30%分散液(住友セメント社製:ZS303) 7部
アダクト型ヘキサメチレンジイソシアネート75%酢酸エチル溶液
(日本ポリウレタン社製:コロネートHL) 1.5部
メチルエチルケトン 7部
上記組成物を加え良く攪拌し中間層塗布液を調製した。この中間層塗布液を実施例1で作製した感熱記録層塗布済みフィルム上にワイヤーバーにて塗布し100℃で2分間加熱乾燥し、膜厚1μmの塗布膜を作製した。
(保護層塗布液の作製)
紫外線硬化性シリコーン樹脂30%溶液
(東レダウコーニング社製:AY42−146−U10、塗膜強度:H)
1部
ウレタンアクリレートオリゴマー
(根上工業社製:アートレジンUN−3320HA) 9.7部
光重合開始剤(日本チバガイギー社製:イルガキュア184) 0.5部
イソプロピルアルコール 8.5部
トルエン 8.5部
上記組成物をよく攪拌して保護層塗布液を作製した。この保護層塗布液を用いて上記中間層塗布済みフィルム上に実施例1と同様にして保護層を設け、可逆性感熱記録媒体を作製した。
(保護層塗布液の作製)
紫外線硬化性シリコーン樹脂30%溶液
(東レダウコーニング社製:AY42−146−U10、塗膜強度:H)
26.7部
ウレタンアクリレートオリゴマー
(根上工業社製:アートレジンUN−3320HA) 2部
光重合開始剤(日本チバガイギー社製:イルガキュア184) 0.5部
上記組成物をよく攪拌して保護層塗布液を作製した。この保護層塗布液を用いて実施例2の中間層塗布済みフィルム上に実施例1と同様にして保護層を設け、可逆性感熱記録媒体を作製した。
(保護層塗布液の作製)
紫外線硬化性シリコーン樹脂30%溶液
(東レダウコーニング社製:AY42−146−U10、塗膜強度:H)
2.7部
ウレタンアクリレートオリゴマー
(根上工業社製:アートレジンUN−3320HA) 9.2部
光重合開始剤(日本チバガイギー社製:イルガキュア184) 0.5部
イソプロピルアルコール 8部
トルエン 8部
上記組成物をよく攪拌して保護層塗布液を作製した。この保護層塗布液を用いて実施例2の中間層塗布済みフィルム上に実施例1と同様にして保護層を設け、可逆性感熱記録媒体を作製した。
(保護層塗布液の作製)
紫外線硬化性シリコーン樹脂30%溶液
(東レダウコーニング社製:AY42−146−U10、塗膜強度:H)
20部
ウレタンアクリレートオリゴマー
(根上工業社製:アートレジンUN−3320HA) 2部
ジペンタエリスリトールカプロラクトンのアクリル酸エステル
(日本化薬社製:KAYARAD DPCA−120) 2部
光重合開始剤(日本チバガイギー社製:イルガキュア184) 0.5部
イソプロピルアルコール 2部
トルエン 2部
上記組成物をよく攪拌して保護層塗布液を作製した。この保護層塗布液を用いて実施例2の中間層塗布済みフィルム上に実施例1と同様にして保護層を設け、可逆性感熱記録媒体を作製した。
(保護層塗布液の作製)
紫外線硬化性シリコーン樹脂30%溶液
(東レダウコーニング社製:AY42−146−U10) 6.7部
ウレタンアクリレートオリゴマー
(根上工業社製:アートレジンUN−3320HA) 4.5部
ジペンタエリスリトールカプロラクトンのアクリル酸エステル
(日本化薬社製:KAYARAD DPCA−120) 3.5部
光重合開始剤(日本チバガイギー社製:イルガキュア184) 0.5部
イソプロピルアルコール 7部
トルエン 7部
上記組成物をよく攪拌して保護層塗布液を作製した。この保護層塗布液を用いて実施例2の中間層塗布済みフィルム上に実施例1と同様にして保護層を設け、可逆性感熱記録媒体を作製した。
(保護層塗布液の作製)
紫外線硬化性シリコーン樹脂30%溶液
(東レダウコーニング社製:AY42−146−U10) 16.7部
ウレタンアクリレートオリゴマー
(根上工業社製:アートレジンUN−3320HA) 1.7部
ジペンタエリスリトールカプロラクトンのアクリル酸エステル
(日本化薬社製:KAYARAD DPCA−120) 3.3部
光重合開始剤(日本チバガイギー社製:イルガキュア184) 0.5部
イソプロピルアルコール 3.5部
トルエン 3.5部
上記組成物をよく攪拌して保護層塗布液を作製した。この保護層塗布液を用いて実施例2の中間層塗布済みフィルム上に実施例1と同様にして保護層を設け、可逆性感熱記録媒体を作製した。
実施例1で作製した感熱記録層塗布液を用いて、厚さ25μmの透明PETフィルム上に実施例1と同様にして感熱記録層を設けた。次に、実施例2で作製した中間層塗布液を用いて上記感熱記録層塗布済みフィルム上に実施例2と同様にして中間層を設けた。続いて、上記中間層塗布済みフィルム上に実施例6の保護層塗布液を用いて実施例1と同様にして保護層を設けた。さらに上記保護層塗布済みフィルムの感熱記録層側とは反対の面に約10μmのポリエステル系の接着剤層を設け、可逆性感熱記録ラベルを作製した。
次に、上記感熱記録ラベルと100μmの透明ポリ塩化ビニルシート、250μmの白色塩化ビニルシート、250μmの白色塩化ビニルシート及び100μmの透明ポリ塩化ビニルシートをこの順に重ね合せ、2枚の鏡面板で挟み込み、熱プレス機で温度130℃、圧力20kg/cm2の条件で5分間熱プレスして総厚が約750μmの可逆性感熱記録媒体を作製した。
比較例1
(保護層塗布液の作製)
ウレタンアクリレートオリゴマー
(根上工業社製:アートレジンUN−3320HA) 10部
光重合開始剤(日本チバガイギー社製:イルガキュア184) 0.5部
イソプロピルアルコール 17部
トルエン 1.7部
上記組成物をよく攪拌して保護層塗布液を作製した。この保護層塗布液を用いて実施例1の感熱記録層塗布済みフィルム上に実施例1と同様にして保護層を設け、可逆性感熱記録媒体を作製した。
比較例2
(保護層塗布液の作製)
紫外線硬化性シリコーン樹脂30%溶液
(東レダウコーニング社製:AY42−146−U10) 33.3部
光重合開始剤(日本チバガイギー社製:イルガキュア184) 0.5部
上記組成物をよく攪拌して保護層塗布液を作製した。この保護層塗布液を用いて実施例2の中間層塗布済みフィルム上に実施例1と同様にして保護層を設け、可逆性感熱記録媒体を作製した。
比較例3
(保護層塗布液の作製)
アクリル変性シリコーンオイル
(信越化学工業社製:TEGO Rad 2700、塗膜強度:2B)
5部
ウレタンアクリレートオリゴマー
(根上工業社製:アートレジンUN−3320HA) 5部
光重合開始剤(日本チバガイギー社製:イルガキュア184) 0.5部
イソプロピルアルコール 9部
トルエン 9部
上記組成物をよく攪拌して保護層塗布液を作製した。この保護層塗布液を用いて実施例2の中間層塗布済みフィルム上に実施例1と同様にして保護層を設け、可逆性感熱記録媒体を作製した。
比較例4
(保護層塗布液の作製)
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート
(日本化薬社製:KAYARAD DPHA) 5部
ウレタンアクリレートオリゴマー
(根上工業社製:アートレジンUN−3320HA) 5部
シリカ(水澤化学工業社製:P−526) 0.5部
光重合開始剤(日本チバガイギー社製:イルガキュア184) 0.5部
イソプロピルアルコール 18部
上記組成物をペイントシェーカーにて粒径3μmまで粉砕して保護層塗布液を作製した。この保護層塗布液を用いて実施例2の中間層塗布済みフィルム上に実施例1と同様にして保護層を設け、可逆性感熱記録媒体を作製した。
比較例5
実施例8の感熱記録媒体において保護層を比較例4の保護層にした以外は実施例8と同様にして総厚が約750μmの可逆性感熱記録媒体を作製した。
以上の様に作製した可逆性感熱記録媒体の表面の動摩擦係数、表面粗さRaを測定した。また搬送性、繰り返し後の表面状態及び消去跡を評価した。結果を表1、及び2に示す。
搬送性の評価方法はカードプリンターR−28000(九州松下電器社製)にて印字エネルギーは0.75mJ/dotとし、消去エネルギーは目視にて消去されている状態になるよう設定し消去印字モードで消去印字を行ない評価した。
繰り返し後の表面状態及び消去跡の評価は、印字エネルギーを0.92mJ/dot、繰り返し回数を50回及び100回とした以外は搬送性評価と同様な方法で行ない、繰り返し終了後の可逆性感熱記録媒体の表面状態と消去跡を目視にて評価した。
また、光沢ムラの評価は、繰り返し回数を10回とした以外は搬送性評価と同様な方法で行ない、繰り返し終了後の可逆性感熱記録媒体の印字消去部と非印字消去部の光沢の違いを目視にて評価した。
Figure 0004353464
Figure 0004353464
* 搬送性の○は搬送不良なし、×は搬送不良あり
* 繰返し後の表面状態の
◎は異常画像、表面の削れ、クラックなし、
○は異常画像、表面の削れ、クラックほとんどなし、
△は異常画像、表面の削れなし、クラック若干あり、
×は異常画像、表面の削れ、クラックあり
* 繰返し後の表面剥れの○は保護層剥れなし、×は保護層剥れあり
* 繰返し後の消去跡の○は消去跡が目立たない、×は消去跡が目立つ
* 光沢ムラの
○は印字消去部と非印字消去部で光沢の違いがない、
×は印字消去部と非印字消去部で光沢の違いが認識できる
以上のように、本発明によれば、記録・消去の繰り返し使用によっても搬送性が良好で、カード等の基体シートへ熱圧着した場合でも表面光沢変化のない高光沢で高級感のある可逆性感熱記録媒体を提供でき、有用である。また、非シリコーン系硬化性樹脂として少なくともカプロラクトン付加物を含有することにより、繰り返し使用による媒体表面の機械的損傷を解消し、画像劣化等のない可逆性感熱記録媒体を市場に提供できる。さらに、可逆性感熱記録媒体の機械的強度が向上し、さらに繰り返し耐久性の優れた高光沢の可逆性感熱記録媒体を提供できる。
本発明の可逆性感熱記録媒体の発色・消色特性を示す図である。 本発明における可逆性感熱記録ラベルと基体シートの熱圧着工程の一例を示す図である。 本発明における可逆性感熱記録ラベルと基体シートの熱圧着工程の一例を示す図である。
符号の説明
1 熱板
2 鏡面板
3 可逆性感熱記録ラベル
4 基体シート
5 可逆性感熱記録媒体
6 コアシート
7 オーバーシート

Claims (15)

  1. 支持体上に電子供与性呈色性化合物と電子受容性化合物を主成分として含有し、加熱温度及び/又は加熱後の冷却速度の違いにより相対的に発色した状態と消色した状態を形成し得る可逆性感熱組成物を含有する感熱記録層及び該感熱記録層上に保護層を設けてなる可逆性感熱記録媒体において、該保護層が少なくとも紫外線硬化性シリコーン樹脂と非シリコーン系紫外線硬化性樹脂の混合物からなり、該紫外線硬化性シリコーン樹脂のJISK5400−1990法に基づく塗膜強度がHB以上であることを特徴とする可逆性感熱記録媒体。
  2. 前記可逆性感熱記録媒体表面の動摩擦係数が0.3以下であることを特徴とする請求項1記載の可逆性感熱記録媒体。
  3. 前記可逆性感熱記録媒体表面の表面粗さRaが0.2μm以下であることを特徴とする請求項1記載の可逆性感熱記録媒体。
  4. 前記硬化性シリコーン樹脂の含有量が5〜70重量%であることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の可逆性感熱記録媒体。
  5. 前記非シリコーン系硬化性樹脂が少なくともカプロラクトン付加物を含有することを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の可逆性感熱記録媒体。
  6. 前記感熱記録層が硬化性樹脂を含有することを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の可逆性感熱記録媒体。
  7. 前記感熱記録層と前記保護層の間に紫外線吸収剤と硬化性樹脂からなる中間層が設けられていることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の可逆性感熱記録媒体。
  8. 可逆性感熱記録部と情報記憶部を有することを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の可逆性感熱記録媒体。
  9. 前記情報記憶部が磁気記録層、磁気ストライプ、ICメモリー、光メモリーの何れか少なくとも1種であり、媒体の1部に設けたことを特徴とする請求項記載の可逆性感熱記録媒体。
  10. 2種類以上のシートを貼り合わせた支持体が用いられることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の可逆性感熱記録媒体。
  11. 支持体の感熱記録面側の反対面側に接着剤層又は粘着剤層を設けたことを特徴とする請求項1〜10のいずれか一項に記載の可逆性感熱記録媒体。
  12. 不可逆な可視情報が予め感熱記録面側表面及び/又は裏面の少なくとも1部に形成してあることを特徴とする請求項1〜11のいずれか一項に記載の可逆性感熱記録媒体。
  13. 請求項1〜12のいずれか一項に記載の可逆性感熱記録媒体を、加熱により画像形成及び/又は画像消去することを特徴とする可逆性感熱記録媒体の画像形成・消去方法。
  14. サーマルヘッドを用いて加熱することを特徴とする請求項13記載の可逆性感熱記録媒体の画像形成・消去方法。
  15. サーマルヘッド、セラミックヒーター、ヒートロール、ホットスタンプ、ヒートブロックの少なくとも1種を用いて加熱することを特徴とする請求項13又は14記載の可逆性感熱記録媒体の消去方法。
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