JP4352705B2 - 偏光板保護フィルムとそれを用いた偏光板及び液晶表示装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は偏光板保護フィルムとそれを用いた偏光板及び液晶表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
情報産業の著しい発達に伴って、各所で表示装置が活用されるようになっている。特に液晶表示装置の発達はめざましく、様々な機器に搭載されるようになった。
【0003】
これら液晶表示装置において、その液晶板の表面に偏光板が取り付けられているが、液晶表示装置の小型軽量化への要望が益々強まっており、偏光板等の部材についても薄膜化の要求が強まっている。
【0004】
偏光板は通常2枚の偏光板保護フィルムで偏光子をサンドイッチして作られており、偏光板保護フィルムとしてはトリアセチルセルロースなどのセルロースエステルフィルムが好ましく用いられている。
【0005】
しかしながら、偏光板を薄くするために、保護フィルムであるトリアセチルセルロースフィルム(TACフィルム)を薄くすると透湿性が悪化したり、寸法安定性が低下するといった問題があり、特に40μm未満の薄膜フィルムでは著しい物性低下が起こるために、偏光板に十分な耐久性を付与することが困難であった。
【0006】
偏光板の耐久性向上のために、偏光板保護フィルムとしてセルロースエステル樹脂の代わりに、ポリエステル樹脂を主成分とする保護フィルムを用いることが特開2002−116320号公報において開示されている。
【0007】
一方、偏光板は、種々の形態で使用される液晶表示装置の用途拡大に対応すべく、高温高湿時の保存性、特に寸法安定性がますます重要になってきている。
【0008】
【特許文献1】
特開2002−116320号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、偏光板の高温高湿時の偏光度の安定性を向上させ、特に寸法安定性を向上させることが出来る偏光板保護フィルムとそれを用いた偏光板及び液晶表示装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の発明者らは、水性ラテックス層による接着層は、ポリエステル樹脂を主成分とする保護フィルムで通常用いられるコロナ放電等の接着性付与処理と比較して、高温高湿時の偏光板の保存性を向上させるという効果を見出した。また偏光板の寸法安定性も向上させることを見出し本発明をなすに至った。
【0011】
〔1〕平衡含水率が0.5〜3%であるポリエステル樹脂を主成分とする偏光板保護フィルムであって、前記ポリエステル樹脂を主成分とする偏光板保護フィルムの少なくとも一方の面にアクリル酸エステル系ラテックス、メタクリル酸系ラテックス、ジエン系ラテックス、スチレン系ラテックスから選択される少なくとも一種を含有する水性ラテックス層を設け、その上に親水性高分子を含有する層を形成し、該親水性高分子がカルボキシル基又はその塩を含む繰り返し単位を有することを特徴とする偏光板保護フィルム。
【0012】
〔2〕 前記ポリエステル樹脂がスルホン酸又はその塩から選ばれる基を有することを特徴とする〔1〕記載の偏光板保護フィルム。
【0013】
〔3〕 偏光子を挟む一方の偏光板保護フィルムがセルロースエステルフィルムを主成分とし、もう一方の偏光板保護フィルムが〔1〕または〔2〕記載の偏光板保護フィルムであることを特徴とする偏光板。
【0014】
〔4〕 液晶セルを挟む偏光板のうち少なくとも一方が〔1〕または〔2〕記載の偏光板保護フィルムを設置されていることを特徴とする液晶表示装置。
【0018】
本発明においては、平衡含水率0.5〜3%のポリエステル樹脂を主成分とする偏光板保護フィルムとは、単独の樹脂でポリエステル樹脂層を形成してもよく、他の樹脂と混合されていてもよいが、樹脂層の質量比で過半の樹脂がポリエステル樹脂であり、全体として平衡含水率が0.5〜3%であるという意味である。
【0019】
ここで平衡含水率とは、試料の中に平衡状態で含まれる水分量を試料質量に対する百分率で表したものである。
【0020】
具体的な求め方としては、ポリエステルフィルムを(或いは他のフィルム上に積層されている場合には、基体より引き剥がした該ポリエステル樹脂層フィルム)、23℃、20%RHに調湿された部屋に4時間以上放置した後、23℃の蒸留水に24時間浸漬させ、しかる後、サンプルを微量水分計(例えば三菱化学社製 CA−20型)を用いて温度150℃で、水分を乾燥・気化させた後カールフィッシャー法で定量する。
【0021】
又、水性ラテックスとは、乳化重合によって製造された疎水性ポリマーの水分散物である。平均粒径は、10〜300nmであり、好ましくは、80〜200nmである。Tgは−50〜100℃程度のものであり、中でも−30〜50℃であるものが好ましい。
【0022】
組成的には、アクリル酸エステル系ラテックス、メタクリル酸系ラテックス、ジエン系ラテックス、スチレン系ラテックス、塩化ビニリデン系ラテックス、ポリエステル系ラテックスから選ばれる少なくとも1種を用いるのが、寸法安定性の向上に対し特に好ましい。
【0023】
本発明の水性ラテックス層には架橋剤を加えてもよい。架橋剤としては、活性ハロゲン基含有化合物、エポキシ化合物、アジリジン化合物、ブロックメチロール化合物、ビニルスルホン基含有化合物、ブロックイソシアナート化合物等が挙げられるが、中でも活性ハロゲン基含有化合物、エポキシ化合物、アジリジン化合物が好ましい。
【0024】
【発明の実施の形態】
本発明の偏光板保護フィルム及び偏光板の作製に用いられる化合物、それらの作製方法等につき以下説明する。
【0025】
〔親水性高分子〕
本発明に係る親水性高分子とは100gの水に1g以上溶解する高分子化合物であり、親水性セルロース誘導体(例えば、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシセルロース等)、ポリビニルアルコール誘導体(例えば、ポリビニルアルコール、酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体、ポリビニルアセタール、ポリビニルホルマール、ポリビニルベンザール等)、天然高分子化合物(例えば、ゼラチン、カゼイン、アラビアゴム等)、親水性ポリエステル誘導体(例えば、部分的にスルホン化されたポリエチレンテレフタレート等)、ポリビニル誘導体(例えば、ポリ−N−ビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、ポリビニルイミダゾール、ポリビニルピラゾール等)が挙げられる。
【0026】
更には、カルボキシル基又はその塩を有する繰り返し単位を有するものが好ましい。例えば、無水マレイン酸、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸の共重合体または共重合体から誘導された少なくとも1種の化合物である。その代表的なものを挙げると下記「化1」の一般式〔I〕、〔II〕の如きものである。
【0027】
【化1】
Figure 0004352705
【0028】
式中、Aはビニル単量体、Bは水素原子、−CO−OMあるいは−(CO)−Rであって、z=0のときBは水素原子、またMは水素あるいはカチオン、Rは−O−R′あるいは−N(R″)(R′)である。
【0029】
ここでR′はアルキル基、アラルキル基、アリール基、複素環残基あるいはR″と共同して複素環を形成するに必要な非金属原子、R″は水素原子、低級アルキル基あるいはR′と共同して複素環を形成するに必要な非金属原子である。R1及びR2は水素原子あるいは低級アルキル基、Xは−(CO)−O−あるいは−O−(CO)−、R3はハロゲノアルキルあるいはハロゲノアルキルオキシアルキル基、m,p,q,r,x,y,zはそれぞれ各単量体のモル%を示す値であって、mは0〜60、pは0〜100、qは0〜100、rは0〜100、xは0〜60、yは0〜100、zは0〜100であり、m+p+q+r=100、x+y+z=100である。
【0030】
上記一般式においてビニル単量体としては例えばスチレン、ニトロ基、弗素、塩素、臭素、クロルメチル基、低級アルキル基等が置換されたスチレン、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルクロルエチルエーテル、酢酸ビニル、クロル酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、アクリル酸、メタクリル酸あるいはイタコン酸等の不飽和酸、炭素数1〜5であって、非置換あるいは塩素、フェニル基等を置換したアルキルアクリレートあるいはアルキルメタアクリレート、フェニルアクリレートあるいはフェニルメタアクリレート、アクリロニトリル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、エチレン、アクリルアミド、炭素数1〜5のアルキル基あるいは塩素、フェニル基等を置換したアクリルアミド、ビニルアルコール、グリシジルアクリレート、アクロレイン等があり、好ましくはスチレン、置換基を有するスチレン、酢酸ビニル、ビニルメチルエーテル、アルキルアクリレート、アクリロニトリル等である。
【0031】
また、上記式中のR′のアルキル基としては、炭素数1〜24のものが好ましく、直鎖アルキル基、分岐アルキル基、シクロアルキル基等のアルキル基のいずれでもよく、また該アルキル基は置換基を有していてもよい。この置換基としてはヒドロキシ基、ヒドロキシカルボニル基、カチオンのオキシカルボニル基等で、特に弗素のごときハロゲンが置換されたハロゲノアルキル基またはハロゲノアルキルオキシアルキル基は望ましい結果が得られる。このとき炭素数2〜18のハロゲノアルキル基、ハロゲノアルキルオキシアルキル基またはハロゲノシクロアルキル基であって、ハロゲン数は望ましくは1〜37である。このハロゲノアルキル基及びハロゲノアルキルオキシアルキル基及び前記式中のR3のハロゲノアルキル基及びハロゲノアルキルオキシアルキル基は、好ましくは下記一般式〔A〕で示される。
【0032】
【化2】
Figure 0004352705
【0033】
(式中、R4,R5,R6,R7,R8は水素あるいは弗素で、n2は0または1であり、n2が0のときにはn1は0、n2が1のときにはn1は2または3であって、n3は1〜17の整数である。
【0034】
但しn1+n3は1〜17であり、R4が構造式中で2個以上ある場合には1個が水素で他が弗素であるように異なる基であってもよく、同様にR5,R6,R7がそれぞれ構造式中に複数個あるときには、異なる基であってもよい。)
また、前記一般式〔I〕中のR′が前述のようなハロゲノアルキル基、あるいはハロゲノアルキルオキシアルキル基のときには、好ましくは前記一般式〔I〕中のRは−O−R′である。
【0035】
また、R′がフェニル基のごときアリール基、あるいはベンジル基のごときアラルキル基は置換基を有していてもよく、この置換基としては、弗素、塩素、臭素等のハロゲン低級アルキル基、ヒドロキシ基、ヒドロキシカルボニル基、カチオンのオキシカルボニル基、ニトリル基、ニトロ基等が挙げられる。
【0036】
また、式中のR′の複素環またはR′とR″とで形成する複素環は、酸素、イオウ、または窒素を含む飽和あるいは不飽和の複素環であって、例えばアジリジン、ピロール、ピロリジン、ピラゾール、イミダゾール、イミダゾリン、トリアゾール、ピペリジン、ピペラジン、オキサジン、モルホリン、チアジン等の複素環から選択される複素環である。
【0037】
また、式中Mで表されるカチオンとしては、例えばアンモニウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン、リチウムイオン等である。
【0038】
そして上記一般式で示される−COOM基含有共重合体化合物は単独あるいは2種以上併用して用いられ、好ましくは平均分子量約500〜500,000(重量平均)程度のものが用いられる。
【0039】
このような本発明に使用する上記共重合体化合物の代表的なものとしては、下記のものを挙げることができる。しかし、本発明に係わる化合物はこれらに限定されるものではない。
【0040】
【化3】
Figure 0004352705
【0041】
【化4】
Figure 0004352705
【0042】
【化5】
Figure 0004352705
【0043】
【化6】
Figure 0004352705
【0044】
【化7】
Figure 0004352705
【0045】
本発明に使用される前記一般式で表される−COOM基含有共重合体化合物は、公知の方法で合成される。即ち、無水マレイン酸共重合物は極く一般的な重合物であることは周知の通りであり、これらの誘導体もそれらに適合するアルコールあるいはアミン類を無水マレイン酸共重合物に反応させれば簡単に得られる。
【0046】
また無水マレイン酸単量体に適合するアルコールあるいはアミン類を反応し精製したものを他のビニル単量体と共重合させても得られる。また、ハロゲノアルキル、ハロゲノアルキルオキシアルキル等のアクリレート類は、ジャーナル・オブ・ポリマー・サイエンス(Journal of Polymer Science.15 515〜574(1955))あるいは英国特許1,121,357号明細書に記載されている単量体及び重合体の合成法によって容易に合成される。
【0047】
本発明に係わる親水性高分子化合物の使用量は、10〜1000mg/m2であることが好ましく、更には20〜300mg/m2であることが好ましい。
【0048】
〔ポリエステル樹脂とそれにより形成されるフィルム〕
本発明に用いられるポリエステル樹脂は特に構造的な限定はない。その中で特に望ましいものは、芳香族系ジカルボン酸と、脂肪族系グリコールを用い縮重合させて得られる樹脂である。
【0049】
芳香族ジカルボン酸としてはテレフタル酸のほか、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸などがあり、またこれらの低級アルキルエステル(無水物、低級アルキルエステル等のエステル形成可能な誘導体)を使用することができる。
【0050】
脂肪族系グリコールとしてはエチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジエチレングリコール、p−キシリレングリコールなどがある。なかでもテレフタル酸とエチレングリコールの反応により得られたポリエチレンテレフタレートを主成分とすることが好ましい。
【0051】
主成分がポリエチレンテレフタレートであるとは、ポリエチレンテレフタレートの繰返し単位が80モル%以上の共重合体、あるいはブレンドされている場合は、ポリエチレンテレフタレートを80質量%以上含有していることをいう。
【0052】
本発明において用いられる、ポリエステル中にスルホン酸基を含有させるために用いられるスルホン酸およびその塩から選ばれる基を有する芳香族ジカルボン酸としては、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、2−ナトリウムスルホイソフタル酸、4−ナトリウムスルホイソフタル酸、4−ナトリウムスルホ−2,6−ナフタレンジカルボン酸もしくはそのエステル形成性誘導体、およびこれらのナトリウムを他の金属(例えばカリウム、リチウムなど)で置換した化合物が用いられる。
【0053】
また、グリコール中にスルホン酸およびその塩から選ばれる基を導入したものを用いてもよいが、ポリエステル中にスルホン酸基を含有させるために化合物として好ましいのは、前記スルホン酸基またはその塩を有する芳香族ジカルボン酸を用いることである。
【0054】
これらのスルホン酸基またはその塩を有する芳香族ジカルボン酸成分が製造時に用いられる全芳香族ジカルボン酸の10モル%を越えると延伸性が劣ったり、機械的強度が劣ったものとなる場合があり、また1モル%未満では、十分な乾燥性が得られない場合がある。
【0055】
更に、本発明に用いられるポリエステルは、ポリアルキレングリコールを共重合成分として含有することが好ましく、ポリエステルが、反応生成物のポリエステル全量に対してポリアルキレングリコールを0.1〜10質量%用い製造されることが好ましい。また、更に好ましくは0.2〜8質量%である。ポリアルキレングリコールが0.1質量%未満では十分な乾燥性が得られない場合があり、10質量%を越えるとヤング率が低下し、機械的強度に劣ったものとなる場合がある。
【0056】
ポリアルキレングリコールとしては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコールなどが用いられるが、このうちポリエチレングリコールが好ましく、分子量(数平均分子量)としては特に限定されないが300〜20000が好ましく、さらに好ましくは600〜10000、特に1000〜5000のものが好ましく用いられる。これらの分子量はGPCを用いることにより測定できる。
【0057】
本発明の光学フィルムに用いられるポリエステルには、本発明の効果を阻害しない範囲で、さらに他の成分が共重合されていても良いし、他のポリマーがブレンドされていても良い。
【0058】
上記以外の他の芳香族ジカルボン酸又はその誘導体として、2,7−ナフタレンジカルボン酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン酸、ジフェニルエーテルジカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸及びその低級アルキルエステル(無水物、低級アルキルエステル等のエステル形成可能な誘導体)を用いることができる。また製造の際、シクロプロパンジカルボン酸、シクロブタンジカルボン酸及びヘキサヒドロテレフタル酸などの脂環式ジカルボン酸及びその誘導体(無水物、低級アルキルエステル等のエステル形成可能な誘導体)、アジピン酸、コハク酸、シュウ酸、アゼライン酸、セバシン酸及びダイマー酸などの脂肪族ジカルボン酸及びその誘導体(無水物、低級アルキルエステルなどのエステル形成可能な誘導体)を全ジカルボン酸の10モル%以下の量で使用しても良い。
【0059】
本発明で使用することができるグリコールとしてはエチレングリコールおよび前記のグリコールの他、トリメチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、ビスフェノールA、p,p′−ジヒドロキシフェニルスルフォン、1,4−ビス(β−ヒドロキシエトキシフェニル)プロパン、ポリアルキレン(例、エチレン、プロピレン)グリコール、及びp−フェニレンビス(ジメチロールシクロヘキサン)などを挙げることができ、これらは用いられるグリコールの10モル%以下の量で使用しても良い。
【0060】
本発明に用いられるポリエステルは、例えば安息香酸、ベンゾイル安息香酸、ベンジルオキシ安息香酸、メトキシポリアルキレングリコールなどの1官能性化合物によって末端の水酸基および/またはカルボキシル基を封鎖したものであってもよく、あるいは、例えば極く少量のグリセリン、ペンタエリスリトールの如き3官能、4官能エステル形成化合物で実質的に線状の共重合体が得られる範囲内で変性されたものでもよい。
【0061】
また、本発明に用いられるポリエステルには、フィルムの耐熱性を向上する目的で、ビスフェノール系化合物、ナフタレン環又はシクロヘキサン環を有する化合物を共重合することができる。
【0062】
本発明に用いられるポリエステルの固有粘度(Intrinsic Viscousity)は0.35〜0.65の範囲のものが好ましく用いられる。この範囲以下では得られるフィルムの脆弱性が不充分となる場合があり、この範囲を超えると、溶融押し出し時に溶融粘度が大きすぎて平面性が劣化する場合がある。
【0063】
固有粘度の算出はウベローデ型粘度計を用いて行った。質量比が約55:45(流下時間42.0±0.1秒に調整)であるフェノールと1,1,2,2−テトラクロロエタンとの混合溶媒を用い、これにサンプルを溶かして濃度0.2,0.6,1.0(g/dl)の溶液(温度20℃)を調製する。ウベローデ型粘度計によって、それぞれの濃度(C)における比粘度(ηsp)を求め、式[ηsp/C]を濃度零(C→0)に補外し固有粘度[η]を求めた。固有粘度[η]の単位はdl/gである。
【0064】
また、本発明に用いられるポリエステルはガラス転移温度(Tg)が55℃以上であることが好ましく、更に60℃以上であることが好ましい。55℃未満では得られたフィルムの高温高湿下での寸法安定性に劣る場合がある。Tgは示差走査熱量計で測定するところのベースラインが偏奇し始める温度と、新たにベースラインに戻る温度との平均値として求められたものである。
【0065】
本発明に用いられるポリエステルには、酸化防止剤が含有されていてもよい。特にポリエステルが、ポリオキシアルキレン基を有する化合物を含む場合に効果が顕著となる。含有させる酸化防止剤はその種類につき特に限定はなく、各種の酸化防止剤を使用することができるが、例えば、ヒンダードフェノール系化合物、ホスファイト系化合物、チオエーテル系化合物等の酸化防止剤を挙げることができる。中でも透明性の点でヒンダードフェノール系化合物の酸化防止剤が好ましい。酸化防止剤の含有量は、通常、ポリエステルに対して0.01〜2質量%、好ましくは0.1〜0.5質量%である。
【0066】
本発明のポリエステルフィルムには、必要に応じて易滑性を付与することもできる。易滑性付与手段としては、特に限定はないが、ポリエステルに不活性無機粒子を添加する外部粒子添加方法、ポリエステルの合成時に添加する触媒を析出させる内部粒子析出方法、或いは界面活性剤等をフィルム表面に塗布する方法等が一般的である。
【0067】
本発明のポリエステルフィルムには、必要に応じて紫外線吸収剤を添加することもできる。
【0068】
紫外線吸収剤としては、波長370nm以下の紫外線の吸収能に優れ、かつ良好な液晶表示性の観点から、波長400nm以上の可視光の吸収が少ないものが好ましく用いられる。
【0069】
本発明に用いられる紫外線吸収剤の具体例としては、例えばオキシベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、サリチル酸エステル系化合物、ベンゾフェノン系化合物、シアノアクリレート系化合物、ニッケル錯塩系化合物、トリアジン系化合物、ベンゾエート系化合物などが挙げられる。又、特開平6−148430号記載の高分子紫外線吸収剤、特開2002−31715号の高分子紫外線吸収剤も好ましく用いられる。
【0070】
ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤としては下記一般式〔3〕で示される化合物が好ましく用いられる。
【0071】
【化8】
Figure 0004352705
【0072】
式中、R1、R2、R3、R4及びR5は同一でも異なってもよく、水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、ヒドロキシル基、アルキル基、アルケニル基、アリール基、アルコキシ基、アシルオキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、モノ若しくはジアルキルアミノ基、アシルアミノ基または5〜6員の複素環基を表し、R4とR5は閉環して5〜6員の炭素環を形成してもよい。
【0073】
また、上記記載のこれらの基は、任意の置換基を有していて良い。
以下に一般式〔3〕で示される紫外線吸収剤の具体例を挙げるが、これらに限定されない。
【0074】
UV−1:2−(2′−ヒドロキシ−5′−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール
UV−2:2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール
UV−3:2−(2′−ヒドロキシ−3′−tert−ブチル−5′−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール
UV−4:2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−tert−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール
UV−5:2−(2′−ヒドロキシ−3′−(3″,4″,5″,6″−テトラヒドロフタルイミドメチル)−5′−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール
UV−6:2,2−メチレンビス(4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール)
UV−7:2−(2′−ヒドロキシ−3′−tert−ブチル−5′−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール
UV−8:2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−6−(直鎖及び側鎖ドデシル)−4−メチルフェノール(TINUVIN 171、Ciba製)
UV−9:オクチル−3−〔3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−(クロロ−2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェニル〕プロピオネートと2−エチルヘキシル−3−〔3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−(5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェニル〕プロピオネートの混合物(TINUVIN 109、Ciba製)
また本発明において、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤としては下記一般式〔4〕で表される化合物が好ましく用いられる。
【0075】
【化9】
Figure 0004352705
【0076】
式中、Yは水素原子、ハロゲン原子またはアルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、及びフェニル基を表し、これらのアルキル基、アルケニル基及びフェニル基は置換基を有していてもよい。Aは水素原子、アルキル基、アルケニル基、フェニル基、シクロアルキル基、アルキルカルボニル基、アルキルスルホニル基又は−CO(NH)n-1−D基を表し、Dはアルキル基、アルケニル基又は置換基を有していてもよいフェニル基を表す。m及びnは1または2を表す。
【0077】
上記において、アルキル基としては、例えば、炭素数24までの直鎖または分岐の脂肪族基を表し、アルコキシ基としては例えば、炭素数18までのアルコキシ基で、アルケニル基としては例えば、炭素数16までのアルケニル基で例えばアリル基、2−ブテニル基などを表す。又、アルキル基、アルケニル基、フェニル基へ置換してもよい置換基としてはハロゲン原子、例えば、塩素原子、臭素原子、フッ素原子など、ヒドロキシル基、フェニル基、(このフェニル基にはアルキル基又はハロゲン原子などを置換していてもよい)などが挙げられる。
【0078】
以下に一般式〔4〕で表されるベンゾフェノン系化合物の具体例を示すが、これらに限定されない。
【0079】
UV−10:2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン
UV−11:2,2′−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン
UV−12:2−ヒドロキシ−4−メトキシ−5−スルホベンゾフェノン
UV−13:ビス(2−メトキシ−4−ヒドロキシ−5−ベンゾイルフェニルメタン)
市販されているものとしては、TINUVIN P、TINUVIN 324、TINUVIN 320、TINUVIN 326、TINUVIN 327、TINUVIN 328、TINUVIN 329、TINUVIN 770、TINUVIN 780、TINUVIN 144、TINUVIN 120、UVITEX OB(日本チバガイギー社製)等から適宜選択して使用することもできる。
【0080】
本発明で好ましく用いられる上記記載の紫外線吸収剤は、透明性が高く、偏光板や液晶素子の劣化を防ぐ効果に優れたベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤やベンゾフェノン系紫外線吸収剤が好ましく、不要な着色がより少ないベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤が特に好ましく用いられる。
【0081】
本発明に用いるポリエステルの合成方法は、特に限定があるわけではなく、前述したように従来公知のポリエステルの製造方法に従って製造できる。例えば、ジカルボン酸成分をジオール成分と直接エステル化反応させる直接エステル化法、初めにジカルボン酸成分としてジアルキルエステルを用いて、これとジオール成分とでエステル交換反応させ、これを減圧下で加熱して余剰のジオール成分を除去することにより重合させるエステル交換法を用いることができる。この際、必要に応じてエステル交換触媒或いは重合反応触媒を用い、或いは耐熱安定剤を添加することができる。この際、共重合成分である金属スルホネート基を有する芳香族ジカルボン酸類やポリエチレングリコールをエステル交換反応後に添加し、重縮合を行うことが好ましい。また、合成時の各過程で着色防止剤、酸化防止剤、結晶核剤、すべり剤、安定剤、ブロッキング防止剤、紫外線吸収剤、粘度調節剤、消泡剤、透明化剤、帯電防止剤、pH調整剤、染料、顔料等を添加させてもよい。
【0082】
次に本発明のポリエステルフィルムの製造方法について説明する。
本発明においてポリエステルフィルムは、一方向の延伸倍率が1.00〜2.5倍、それと直交する方向の延伸倍率が2.5〜10倍に二軸延伸製膜されたポリエステルフィルムであることが好ましく、より好ましくは、縦方向の延伸倍率が1.0〜2.0倍、横方向の延伸倍率が2.5〜7倍に二軸延伸製膜されたポリエステルフィルムであり、さらに好ましくは、縦方向の延伸倍率が1.1〜1.8倍、横方向の延伸倍率が3.0〜6.0倍に二軸延伸製膜されたポリエステルフィルムである。
【0083】
一方向の延伸倍率を大きくすることが好ましく、延伸倍率の比(縦横いずれかの高い方の延伸倍率/縦横いずれかの低い方の延伸倍率)は2以上であることが好ましく、更に4以上であることが好ましく、6以上であることが好ましい。又、未延伸のものに対して延伸後の面積比て4倍以上に延伸されていることが好ましく、更に好ましくは5〜7倍に延伸されていることが好ましい。
【0084】
上記ポリエステルフィルムを得るには、従来公知の方法で行うことができ、特に限定されないが、以下の様な方法で行うことができる。この場合、縦方向とは、フィルムの製膜方向(長手方向)を、横方向とはフィルムの製膜方向と直角方向のことをいう。
【0085】
先ず、原料のポリエステルをペレット状に成型し、熱風乾燥又は真空乾燥した後、溶融押出し、Tダイよりシート状に押出して、静電印加法等により冷却ドラムに密着させ、冷却固化させ、未延伸シートを得る。次いで、得られた未延伸シートを複数のロール群及び/又は赤外線ヒーター等の加熱装置を介してポリエステルのガラス転移温度(Tg)からTg+100℃の範囲内に加熱し、一段又は多段縦延伸する方法である。
【0086】
次に、上記のようにして得られた縦方向に延伸されたポリエステルフィルムを、Tg〜Tm(融点)−20℃の温度範囲内で、横延伸し次いで熱固定する。
【0087】
横延伸する場合、2つ以上に分割された延伸領域で温度差を1〜50℃の範囲で順次昇温しながら横延伸すると巾方向の物性の分布が低減でき好ましい。さらに横延伸後、フィルムをその最終横延伸温度以下でTg−40℃以上の範囲に0.01〜5分間保持すると巾方向の物性の分布がさらに低減でき好ましい。
【0088】
熱固定は、その最終横延伸温度より高温で、Tm−20℃以下の温度範囲内で通常0.5〜300秒間熱固定する。この際、2つ以上に分割された領域で温度差を1〜100℃の範囲で順次昇温しながら熱固定することが好ましい。
【0089】
熱固定されたフィルムは通常Tg以下まで冷却され、フィルム両端のクリップ把持部分をカットし巻き取られる。この際、最終熱固定温度以下、Tg以上の温度範囲内で、横方向及び/又は縦方向に0.1〜10%弛緩処理することが好ましい。また冷却は、最終熱固定温度からTgまでを、毎秒100℃以下の冷却速度で徐冷することが好ましい。冷却、弛緩処理する手段は特に限定はなく、従来公知の手段で行えるが、特に複数の温度領域で順次冷却しながら、これらの処理を行うことが、フィルムの寸法安定性向上の点で好ましい。尚、冷却速度は、最終熱固定温度をT1、フィルムが最終熱固定温度からTgに達するまでの時間をtとしたとき、(T1−Tg)/tで求めた値である。
【0090】
これら熱固定条件、冷却、弛緩処理条件のより最適な条件は、フィルムを構成するポリエステルにより異なるので、得られた延伸フィルムの物性を測定し、好ましい特性を有するように適宜調整して決定すればよい。
【0091】
また、上記フィルム製造に際し、延伸の前及び/又は後で帯電防止層、易滑性層、接着層、バリアー層等の機能性層を塗設してもよい。この際、コロナ放電処理、大気圧プラズマ処理、薬液処理等の各種表面処理を必要に応じて施すことができる。
【0092】
カットされたフィルム両端のクリップ把持部分は、粉砕処理された後、或いは必要に応じて造粒処理や解重合・再重合等の処理を行った後、同じ品種のフィルム用原料として又は異なる品種のフィルム用原料として再利用してもよい。
【0093】
本発明において、上記のようにして製膜されたポリエステルフィルムの面方向においての屈折率は、横方向の屈折率(nTD)と縦方向の屈折率(nMD)との差の絶対値|nTD−nMD|が0.05以下であることが好ましく、より好ましくは0.04以下、さらに好ましくは0.025以下である。
【0094】
本発明のポリエステルフィルムの厚みは3〜100μm、好ましくは5〜60μm、さらに好ましくは膜厚5〜40μm、より好ましくは膜厚10〜35μmである。
【0095】
本発明の偏光板用保護フィルムの面内方向におけるリターデーションR0(nm)は小さいほど良く、1000nm以下であることが好ましく、800nm以下であることがより好ましく、500nm以下であることが更に好ましい。本発明のポリエステルフィルムは従来のポリエステルフィルムと比較してR0を低く抑えることができるため好ましい。
【0096】
また、本発明の偏光板用保護フィルムはフィルム面内の屈折率が最大となる方向とフィルムの幅手方向(フィルムの長尺方向)とのなす角度が0°±15°もしくは90°±15°であることが好ましく、更に0°±10°もしくは90°±10°であることが好ましく、より好ましくは0°±5°もしくは90°±5°であることであり、0°±2°もしくは90°±2°であることが更に好ましい。
【0097】
本発明のポリエステルフィルムは、上記ポリエステルフィルムからなる単独(単層)のフィルムでもよいが、本発明の効果を阻害しない範囲で、上記ポリエステルからなる層を少なくとも1層含む、複数の樹脂層からなる多層フィルムとしてもよい。上記ポリエステル層をA、その他の樹脂層をB及びCとすると、例えばA/B、A/B/A、B/A/B、B/A/Cのように構成できる。もちろん4層以上の構成にすることもできる。この様に多層構成にすることで、例えば、強度や水バリアー性の高いフィルムをコア層や外層に積層することにより、複数の機能を同時に付与することができる。
【0098】
また、滑り性を付与するためマット剤等の微粒子を添加する場合は、最外層のみに添加すれば効果が得られるので、透明性等を劣化させずに機能付与することが可能となる。
【0099】
添加できる微粒子としては特に限定はされないが、無機化合物の微粒子または有機化合物の微粒子が挙げられる。
【0100】
無機化合物としては、珪素を含む化合物、二酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、炭酸カルシウム、タルク、クレイ、焼成カオリン、焼成ケイ酸カルシウム、水和ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム及びリン酸カルシウム等が好ましく、更に好ましくは、ケイ素を含む無機化合物や酸化ジルコニウムであるが、二酸化珪素が特に好ましく用いられる。
【0101】
二酸化珪素の微粒子としては、例えば、アエロジルR972、R972V、R974、R812、200、200V、300、R202、OX50、TT600(以上日本アエロジル社製)等の市販品が使用できる。
【0102】
酸化ジルコニウムの微粒子としては、例えば、アエロジルR976及びR811(以上日本アエロジル社製)等の市販品が使用できる。
【0103】
有機化合物としては、例えば、シリコーン樹脂、弗素樹脂及びアクリル樹脂等のポリマーが好ましく、中でも、シリコーン樹脂が好ましく用いられる。
【0104】
上記記載のシリコーン樹脂の中でも、特に三次元の網状構造を有するものが好ましく、例えば、トスパール103、同105、同108、同120、同145、同3120及び同240(以上東芝シリコーン社製)等の商品名を有する市販品が使用できる。
【0105】
〔光学フィルムの構成〕
本発明の偏光板保護フィルム(光学フィルム)は、偏光子の少なくとも1面に張り合わせることで偏光板を構成する。偏光子の他の面は、公知の偏光板保護フィルムを張り合わせてもよいし、本発明の偏光板保護フィルムを張り合わせてもよい。
【0106】
本発明の偏光板保護フィルムを用いると、従来のポリエステルと比較して本発明の光学フィルムは吸湿膨張係数がトリアセチルセルロースに近いため、偏光子の一方にトリアセチルセルロース等のセルロースエステル系偏光板保護フィルム、もう一方に本発明の光学フィルムを用いたハイブリット偏光板であっても、吸湿等によって液晶表示装置に張り付けた偏光板が剥離したり皺が発生しにくく、優れている。
【0107】
本発明の偏光板保護フィルムには必要に応じて、クリアハードコート層、防眩層、反射防止層、帯電防止層、導電層、光拡散層、易接着層、防汚層を単独であるいは適宜組み合わせて設けることができる。
【0108】
【実施例】
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明の実施態様はこれらに限定されるものではない。
【0109】
〔ポリエステル樹脂の合成〕
(ポリエステルA)
テレフタル酸ジメチル100質量部、エチレングリコール64質量部に酢酸カルシウム水和物0.1質量部を添加し、常法によりエステル交換反応を行なった。
【0110】
得られた生成物に5−ナトリウムスルホジ(β−ヒドロキシエチル)イソフタル酸のエチレングリコール溶液(濃度31質量%)35質量部(6.3モル%/全ジカルボン酸成分)、ポリエチレングリコール(数平均分子量3000)5.8質量部(5質量%/生成したポリエステル)、三酸化アンチモン0.05質量部、リン酸トリメチルエステル0.13質量部を添加した。
【0111】
次いで徐々に昇温、減圧にし、280℃、40Paで重合を行ない、ポリエステルAを得た。
【0112】
この樹脂を以下に示す方法に従って固有粘度を求めた結果、固有粘度は0.50であった。
【0113】
固有粘度についてはウベローデ型粘度計を用いて以下の手順で算出した。質量比が約55:45(流下時間42.0±0.1秒に調整)であるフェノールと1,1,2,2−テトラクロロエタンとの混合溶媒を用い、サンプルを溶かして濃度0.2,0.6,1.0(g/dl)の溶液(温度20℃)を調製した。
【0114】
ウベローデ型粘度計によって、それぞれの濃度(C)における比粘度(ηsp)を求め、式[ηsp/C]を濃度零に補外(C→0)し固有粘度[η]を求めた。固有粘度[η]の単位はdl/gである。
【0115】
(ポリエステルB)
添加量を5−ナトリウムスルホジ(β−ヒドロキシエチル)イソフタル酸のエチレングリコール溶液(濃度35質量%)22質量部(4モル%/全ジカルボン酸成分)、ポリエチレングリコール(数平均分子量3000)12.2質量部(10.5質量%/生成したポリエステル)に変更した以外は上記と同様にして、ポリエステルBを得た。前記同様に測定した固有粘度は0.55であった。
【0116】
(ポリエステルC)
テレフタル酸ジメチル100質量部、エチレングリコール65質量部、ジエチレングリコール2質量部にエステル交換触媒として酢酸マグネシウム水和物0.05質量部を添加し、常法に従ってエステル交換反応を行った。得られた生成物に、三酸化アンチモン0.05質量部、リン酸トリメチルエステル0.03質量部を添加した。次いで、徐々に昇温、減圧にし、280℃、80Paで重合を行い、固有粘度0.65のポリエステルCを得た。
【0117】
〔光学フィルムの作製〕
(光学フィルム1)
ポリエステルBのペレットを150℃で8時間真空乾燥した後、押出機を用いて285℃で溶融押出し、30℃の冷却ドラム上に静電印加しながら密着させ、冷却固化させ未延伸シートを得た。この未延伸シートをロール式縦延伸機を用いて、85℃で縦方向に1.2倍延伸した。表裏面の温度差は5℃以内であった。
【0118】
得られた一軸延伸フィルムをテンター式横延伸機を用いて、95℃で横方向に4.5倍延伸した。次いで、70℃で2秒間熱処理し、さらに第一熱固定ゾーン150℃で10秒間熱固定し、第二熱固定ゾーン180℃で15秒間熱固定して、次いで160℃で横(幅手)方向に5%弛緩処理し巻き取り、横方向の長さ1500mm、厚さ35μmのポリエステルフィルム(光学フィルム1)を作製した。
【0119】
(光学フィルム2)
ポリエステルAのペレットを150℃で8時間真空乾燥した後、押出機を用いて285℃で溶融押出し、30℃の冷却ドラム上に静電印加しながら密着させ、冷却固化させ未延伸シートを得た。この未延伸シートをロール式縦延伸機を用いて、90℃で縦方向に4.0倍延伸した。表裏面の温度差は5℃以内であった。
【0120】
ついで一軸延伸フィルムをテンター式横延伸機を用いて、100℃で横方向に1.2倍延伸した。さらに、70℃で2秒間熱処理し、第一熱固定ゾーン150℃で10秒間熱固定し、第二熱固定ゾーン180℃で15秒間熱固定して、次いで160℃で横(幅手)方向に2%弛緩処理し巻き取り、横方向の長さ1500mm、厚さ35μmのポリエステルフィルム(光学フィルム2)を作製した。
【0121】
(光学フィルム3)
ポリエステルAとポリエステルCのペレットを質量比で3:7になるようにタンブラー型混合機で混合し、150℃で8時間真空乾燥した。また、ポリエステルBのペレットも150℃で8時間真空乾燥した。
【0122】
ポリエステルAとポリエステルCの混合物及びポリエステルBを2台の押出機を用いて285℃で溶融し、マルチマニホールドダイを用いてシート状に押し出し、30℃の冷却ドラム上に静電印加しながら密着させ、冷却固化させ未延伸シートを得た。この時各層の厚みの比は1:1となるようにした。この未延伸シートをロール式縦延伸機を用いて、95℃で縦方向に1.05倍延伸した。表裏面の温度差は5℃以内であった。
【0123】
得られた一軸延伸フィルムをテンター式横延伸機を用いて、105℃で横方向に4.0倍延伸した。次いで、70℃で2秒間熱処理し、さらに第一熱固定ゾーン150℃で10秒間熱固定し、第二熱固定ゾーン180℃で15秒間熱固定して、次いで160℃で横(幅手)方向に5%弛緩処理し巻き取り、横方向の長さ1500mm、厚さ30μmのポリエステルフィルム(光学フィルム3)を作製した。
【0124】
(光学フィルム4)
ポリエステルCのペレットを150℃で8時間真空乾燥し、押出機を用いて285℃で溶融し、マルチマニホールドダイを用いてシート状に押し出し、30℃の冷却ドラム上に静電印加しながら密着させ、冷却固化させ未延伸シートを得た。この未延伸シートをロール式縦延伸機を用いて、95℃で縦方向に1.05倍延伸した。表裏面の温度差は5℃以内であった。
【0125】
得られた一軸延伸フィルムをテンター式横延伸機を用いて、105℃で横方向に4.0倍延伸した。次いで、70℃で2秒間熱処理し、さらに第一熱固定ゾーン150℃で10秒間熱固定し、第二熱固定ゾーン180℃で15秒間熱固定して、次いで160℃で横(幅手)方向に5%弛緩処理し巻き取り、横方向の長さ1500mm、厚さ30μmのポリエステルフィルム(光学フィルム4)を作製した。
【0126】
(光学フィルム5)
酢化度61.0%のセルローストリアセテート100質量部とトリフェニルフォスフェート15質量部を塩化メチレン450質量部とメタノール50質量部の混合溶媒に溶解し、35℃のステンレスベルト上に流延し、剥離可能となったところでステンレスベルトから剥がし、ロール搬送装置を用いて搬送しながら、徐々に温度を上げ、最終的に120℃で乾燥し、38μmのセルローストリアセテートフィルム(光学フィルム5)を作製した。
【0127】
〈平衡含水率〉
フィルムサンプルを23℃、20%RHに調節された部屋に4時間以上放置した後、23℃の蒸留水に24時間浸漬させ、しかる後、表面の水分をふき取り、サンプルを微量水分計(例えば三菱化学社製、CA−20型)を用いて温度150℃で水分を乾燥・気化させた後カールフィッシャー法により定量した。
【0128】
【表1】
Figure 0004352705
【0129】
(光学フィルム6)
アセチル基の置換度が1.90、プロピル基の置換度が0.72であるセルロースアセテートプロピオネート100質量部と、トリフェニルフォスフェート15質量部を塩化メチレン450質量部とメタノール50質量部の混合溶媒に溶解し、35℃のステンレスベルト上に流延し、剥離可能となったところでステンレスベルトから剥がし、ロール搬送装置を用いて搬送しながら、徐々に温度を上げ、最終的に120℃で乾燥し、厚さ38μmのセルロースアセテートプロピオネートフィルム(光学フィルム6)を作製した。
【0130】
偏光板保護フィルム加工例
光学フィルム1〜6の偏光子を接着する面に、8W(m2・min)のコロナ放電処理を施し、下記の塗布液a−1〜a−4を乾燥膜厚0.3μmになるように塗布し、次いで、塗布液b−1〜b−3を乾燥膜厚0.1μmとなるように塗設した(組み合わせ方等は表2参照)。
【0131】
(塗布液a−1)
ブチルアクリレート45質量%、スチレン20質量%およびグリシジルアクリレート35質量%の共重合ラテックス液(固形分30%) 270g
化合物(C−6) 0.6g
ヘキサメチレン−1,6−ビス(エチレンウレア) 0.8g
水で1リットルに仕上げる。
【0132】
【化10】
Figure 0004352705
【0133】
(塗布液a−2)
ブチルアクリレート65%、スチレン35%の共重合体
ラテックス(固形分30%) 270g
化合物(C−6) 0.6g
ヘキサメチレン−1,6−ビス(エチレンウレア) 0.8g
水で1リットルに仕上げる。
【0134】
(塗布液a−3)
ブチルアクリレート35質量%、t−ブチルアクリレート25質量%、スチレン25質量%および2−ヒドロキシエチルアクリレート25質量%の共重合体ラテックス液(固形分30%) 270g
化合物(C−6) 0.6g
ヘキサメチレン−1,6−ビス(エチレンウレア) 0.8g
水で1リットルに仕上げる。
【0135】
(塗布液a−4)
ブタジエン35質量%、スチレン54質量%、アクリル酸5質量%、イタコン酸3質量%からなる共重合体ラテックス(固形分50%) 40g
2,4−ジクロロ−6−ヒドロキシ−トリアジンNa塩 0.3g
水で仕上げて1リットルとした。
【0136】
(塗布液b−1)
本発明の具体的化合物(18) 10g
化合物(C−6) 0.2g
化合物(C−7) 0.2g
平均粒径3μmのシリカ粒子 0.1g
水で1リットルに仕上げる。
【0137】
(塗布液b−2)
ゼラチン 10g
化合物(C−6) 0.2g
化合物(C−7) 0.2g
平均粒径3μmのシリカ粒子 0.1g
水で1リットルに仕上げる。
【0138】
(塗布液b−3)
本発明の具体的化合物(9) 10g
化合物(C−6) 0.2g
化合物(C−7) 0.2g
平均粒径3μmのシリカ粒子 0.1g
水で1リットルに仕上げる。
【0139】
ついで、加工した光学フィルムを用い偏光板を作製した。
〔偏光子の作製〕
厚さ120μmのポリビニルアルコールフィルムを沃素1質量部、沃化カリウム2質量部、ホウ酸4質量部を含む水溶液に浸漬し50℃で4倍に延伸し偏光子を作製した。
【0140】
〔偏光板の作製〕
光学フィルム1の接着処理を施した面側の表面に、12W・min/m2の条件で春日電機社製コロナ放電処理装置(HFS−202)によるコロナ放電処理を行った。続いて完全鹸化型ポリビニルアルコール5%水溶液を接着剤として貼合した。
【0141】
また光学フィルム5を40℃の2.5mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液中に60秒間浸せきした後、水洗乾燥した。得られた鹸化処理済み光学フィルム5と前記で作製した偏光子に完全鹸化型ポリビニルアルコール5%水溶液を接着剤として貼合し偏光板2を作製した。この時、光学フィルムのフィルム面内での屈折率の最大方向が偏光子の偏光軸に平行になるように貼り合わせて、偏光板を作製した。なお、偏光板1は、a液を塗布した後にb液は塗布せず鹸化処理した。
【0142】
(偏光板3〜21)
偏光板2と同様にして、光学フィルム1に代え、それぞれ光学フィルム2、3、4及び5を用いて偏光板3〜15を作製した。
【0143】
比較として、光学フィルム4、5の偏光子貼合面に12W・min/m2の条件で春日電機社製コロナ放電処理装置(HFS−202)でコロナ放電処理したものを偏光子の両面に貼合した偏光板17、20、偏光子の両面に光学フィルム5を貼合した偏光板21を含め偏光板16〜21を作製した。
【0144】
以上のように作製した偏光板1〜21について、以下の方法で評価を行った。その結果を表2に示した。
【0145】
〈偏光度変化率〉
偏光板サンプルを、80℃、90%RH環境下で1000時間処理した後、波長550nmで、1組の偏光板の偏光軸を平行にした場合の透過率(H0)と、直交させた場合での透過率(H90)をそれぞれ測定し、下記式で偏光度を求めた。なお、処理前の偏光板サンプルでの偏光度も同様に求めた。そして、その偏光度の変化率により保存性を表した。
【0146】
偏光度(%)={(H0−H90)/(H0+H90)}1/2×100
変化率(%)=(1−処理後偏光度/処理前偏光度)×100
実用的には、変化率が3未満であることが極めて望ましい。
【0147】
○:変化率が0〜3未満
△:変化率が3〜5未満
×:変化率が5以上
〈寸法変化率〉
加工光学フィルムの表面2ヶ所に十文字型の印を付し、工業用顕微鏡で、熱処理(80℃、95%RH環境下で1500時間)を施す前後での2つの印間の距離を測定し、寸法変化率(%)を測定した。これを収縮方向をマイナス、伸び方向をプラスを付して記した。
【0148】
評価結果としては当然小さい方が望ましいが、実用的には0.08%以下であれば許容出来る範囲である。
【0149】
【表2】
Figure 0004352705
【0150】
※1;a液を塗布した偏光板保護フィルムを鹸化処理した。
※2;偏光子と偏光板保護フィルムの剥がれが一部発生
本発明内の偏光板1〜15は、上記いずれの特性も良好であるが、本発明外の偏光板16〜21は少なくともいずれかの特性に問題が出ることがわかる。
【0151】
【発明の効果】
本発明により、偏光板の高温高湿時の偏光度の安定性を向上させ、特に寸法安定性を向上させることが出来る偏光板保護フィルムとそれを用いた偏光板及び液晶表示装置を提供することができる。

Claims (4)

  1. 平衡含水率が0.5〜3%であるポリエステル樹脂を主成分とする偏光板保護フィルムであって、前記ポリエステル樹脂を主成分とする偏光板保護フィルムの少なくとも一方の面にアクリル酸エステル系ラテックス、メタクリル酸系ラテックス、ジエン系ラテックス、スチレン系ラテックスから選択される少なくとも一種を含有する水性ラテックス層を設け、その上に親水性高分子を含有する層を形成し、該親水性高分子がカルボキシル基又はその塩を含む繰り返し単位を有することを特徴とする偏光板保護フィルム。
  2. 前記ポリエステル樹脂がスルホン酸又はその塩から選ばれる基を有することを特徴とする請求項1記載の偏光板保護フィルム。
  3. 偏光子を挟む一方の偏光板保護フィルムがセルロースエステルフィルムを主成分とし、もう一方の偏光板保護フィルムが請求項1または2記載の偏光板保護フィルムであることを特徴とする偏光板。
  4. 液晶セルを挟む偏光板のうち少なくとも一方が請求項1または2記載の偏光板保護フィルムを設置されていることを特徴とする液晶表示装置。
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