JP4352285B2 - 光硬化性樹脂組成物及びパターンの製造法 - Google Patents

光硬化性樹脂組成物及びパターンの製造法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、紫外線または電子線の照射によって硬化可能でかつ水系現像が可能な、光硬化性樹脂組成物及びこれを用いたパターンの製造法に関する。特に、硬化物の耐水性及び耐溶剤性が優れ、さらに硬化物が弾性体の性質を有する水系現像型の光硬化性樹脂組成物及びこれを用いたパターンの製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】
水系現像型の光硬化性樹脂としては、カルボン酸やスルホン酸などのアルカリ金属やアミンとイオンを形成する官能基を側鎖に導入したり、アミンなどの酸とイオンを形成する官能基を側鎖や主鎖中に導入した、ウレタン(メタ)アクリレート[(メタ)アクリレートは、メタクリレート及びアクリレートを意味する、以下同様]、ポリエステル(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレート化合物が知られている。
その中でも、ウレタン(メタ)アクリレートは可とう性、強靭性、耐薬品性等が優れており、光硬化性コーティング剤、フォトレジスト材料、光硬化性インキ、感光性刷版用材料などの各種用途への応用がなされてきている。
【0003】
しかし、水系現像可能な樹脂では、未硬化部だけでなく硬化部も水系溶剤や有機溶剤またはそれらの混合物により、膨潤したり、硬化パターンの一部にかけ等が生じ、製品製造上、効率や収率が低下するという問題があった。また、ウレタン(メタ)アクリレートの一般的な性質である強度の低さや脆さ等のため、硬化物が柔軟性を必要とする用途では不都合な点が多かった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、水系現像が可能で、硬化物の耐水性及び耐溶剤性に優れ、さらに硬化物が弾性体の性質を有する水系現像型光硬化性樹脂組成物を得るべく、鋭意研究努力した結果、かかる水系現像型光硬化性樹脂組成物を見出すことに成功し、本発明を完成するに至った。
【0005】
【課題を解決するための手段】
すなわち本発明は、(a)ポリラクトンジオール、(b)アルキレンジオール、ポリオキシアルキレンジオール及びビスフェノール類若しくはその水素添加物のアルキレンオキシド付加型ジオールから選択されるジオール、(c)ポリイソシアナート、(d)エチレン性不飽和基を有する化合物を含む反応成分を反応させて得られ、かつ、その分子中にカルボキシル基を有するウレタン化合物を含有し、ウレタン化合物のカルボキシル基が、(a)成分として、カルボキシル基含有ジオールとラクトンを反応させて得られるカルボキシル基含有ポリラクトンジオールである光硬化性樹脂組成物に関する。また本発明は、さらに光重合開始剤を含む前記の光硬化性樹脂組成物に関する。また本発明は、前記ウレタン化合物が、両末端にエチレン性不飽和基をもつものである光硬化性樹脂組成物に関する。
【0006】
また本発明は、前記ウレタン化合物のカルボキシル基が、反応成分として、(e)カルボキシル基を有するジオールを用いることによるものである光硬化性樹脂組成物に関する。また本発明は、前記(a)成分が、数平均分子量300〜5000のポリラクトンジオールであり、前記(b)成分が、数平均分子量62〜3000のアルキレンジオール、ポリオキシアルキレンジオール及びビスフェノール類若しくはその水素添加物のアルキレンオキシド付加型ジオールから選択されるジオールである光硬化性樹脂組成物に関する。
【0007】
また本発明は、前記(c)成分が、脂肪族ジイソシアナートである光硬化性樹脂組成物に関する。
また本発明は、前記の光硬化性樹脂組成物を用いて膜を形成し、この膜に像的に光を露光し、アルカリ性水溶液、アルカリ含有有機溶媒又はそれら両者の混合液により未露光部を除去することを特徴とするパターンの製造法に関する。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明において用いるウレタン化合物は、(a)ポリラクトンジオール、(b)アルキレンジオール、ポリオキシアルキレンジオール及びビスフェノール類若しくはその水素添加物のアルキレンオキシド付加型ジオールから選択されるジオール、(c)ポリイソシアナート、(d)エチレン性不飽和基を有する化合物を含む反応成分を反応させて得られ、かつ、その分子中にカルボキシル基を有するものである。
【0009】
分子中にカルボキシル基に存在させることにより、良好な水系現像性を付与することができるが、カルボキシル基を導入する方法に特に制限はなく、たとえば、ジオール成分として前記(a)成分及び(b)成分以外に、(e)カルボキシル基を有するジオールを併用する方法や、前記(a)成分として、カルボキシル基を有するジオールとラクトンを反応させて得られるポリラクトンジオールを使用する方法が、好ましい方法として挙げられる。
【0010】
(a)成分のポリラクトンジオールとしては、γ−ブチロラクトン、ε−カプロラクトン、δ−バレロラクトン等のラクトン類の開環重合物で両末端に水酸基を持ったものや、前記のラクトン類と、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、テトラメチレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、ポリ1,2−ブチレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール等のジオールとを反応させて得られるものが挙げられる。このようなポリラクトンジオールとして市販品を使用してもよく、市販品としては、ε−カプロラクトンとジオールの反応物であるプラクセル205、205AL、208、208AL、212、212AL、220、220AL(商品名 いずれもダイセル化学工業(株)製)等が挙げられる。
【0011】
また、カルボキシル基を有するポリラクトンジオールとして、水酸基を持つ (ポリ)ラクトンと後述するカルボキシル基を有するジオールの共重合物を用いることができ、これはカルボキシル基を有するジオールとラクトン類を適当な触媒等により開環重合して得ることができる。市販品を使用してもよく、市販品としてはプラクセル205A、210A、220A、205BA、210BA、220BA(商品名 いずれもダイセル化学工業(株)製)等が挙げられる。
【0012】
(a)成分の数平均分子量としては、画像形成及び硬化物の強度の点で、300〜5000が好ましく、500〜2000がより好ましい。なお、数平均分子量はゲルパーミエーションクロマトグラフィによる標準ポリスチレン換算又は反応仕込み比及び水酸基価からの計算により求めることができる(以下同様)。
【0013】
(a)成分は、光硬化性樹脂組成物の固形分100重量部に対して、10〜90重量部用いることが好ましく、20〜80重量部用いることがより好ましい。この量が10重量部未満だと硬化物の強度、反弾性に劣る傾向があり、30重量部を越えると、樹脂の結晶性が強くなり露光前に濁りを生じたり硬化物のわれが生じる傾向がある。
【0014】
本発明において(b)成分であるアルキレンジオール、ポリオキシアルキレンジオール及びビスフェノール類若しくはその水素添加物のアルキレンオキシド付加型ジオールから選択されるジオールとしては、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、テトラメチレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、ポリ1,2−ブチレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、メチルペンタンジオール変性ポリテトラメチレングリコール、プロピレングリコール変性ポリテトラメチレングリコール、エチレングリコール−プロピレングリコール・ブロックコポリマー、エチレングリコール−テトラメチレングリコールコポリマー、2−メチル−1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、ビスフェノールAのエチレンオキシド付加体、ビスフェノールAのプロピレンオキシド付加体、水添ビスフェノールA、水添ビスフェノールAのエチレンオキシド付加体、水添ビスフェノールAのプロピレンオキシド付加体、ビスフェノールFのエチレンオキシド付加体、ビスフェノールFのプロピレンオキシド付加体、水添ビスフェノールF、水添ビスフェノールFのエチレンオキシド付加体、水添ビスフェノールFのプロピレンオキシド付加体等が挙げられるが、特にこれらに限定するものではない。
【0015】
(b)成分の数平均分子量は、硬化物の強度、反弾性等の点で、62〜3000が好ましく、62〜1000がより好ましく、100〜500がさらに好ましい。
【0016】
(b)成分は、光硬化性樹脂組成物の固形分100重量部に対して、10〜90重量部用いることが好ましく、20〜80重量部用いることがより好ましい。この量が10重量部未満だと、反弾性が劣る傾向があり、90重量部を越えると硬化物の強度が劣る傾向がある。
【0017】
本発明におけるウレタン化合物において、カルボキシル基を導入するための方法の1つに、(e)成分としてカルボキシル基を有するジオールを前記(a)成分及び(b)成分と併用する方法がある。このカルボキシル基を有するジオールとしては、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸、2,2−ビス(2−ヒドロキシエチル)プロピオン酸、2,2−ビス(3−ヒドロキシプロピル)プロピオン酸、2,3−ジヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)ブタン酸、2,2−ビス(2−ヒドロキシエチル)ブタン酸、2,2−ビス(3−ヒドロキシプロピル)ブタン酸、2,3−ジヒドロキシブタン酸、2,4−ジヒドロキシ−3,3−ジメチルブタン酸、2,3−ジヒドロキシヘキサデカン酸、ビス(ヒドロキシメチル)酢酸、4,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)酢酸、4,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ペンタン酸、3,5−ジヒドロキシ安息香酸、酒石酸等が挙げられ、また、無水マレイン酸、無水フタル酸、無水トリメリット酸等の多塩基酸と、グリセリン、ペンタエリトリトール等のポリオールとのエステル化反応により得られる化合物等も使用することができる。
【0018】
カルボキシル基を有するジオール(e)を前記(a)成分及び(b)成分と併用する場合、カルボキシル基を有するジオールの量は、樹脂組成物の固形分において酸価で10〜200mgKOH/gとなるように用いることが好ましく、20〜100mgKOH/gとなるように用いることがより好ましい。この量が10mgKOH/g未満だと、アルカリ現像性に劣る傾向があり、200mgKOH/gを越えると硬化物の耐水性、耐溶剤性等が低下する傾向がある。
【0019】
本発明においてポリイソシアナート(c)としては、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、イソフォロンジイソシアネート、ノルボルネンジイソシアネート、水素添加されたトリレンジイソシアネート、水素添加されたキシリレンジイソシアネート、水素添加されたジフェニルメタンジイソシアネート等が挙げられるが、特にこれらに限定するものではない。
【0020】
これらの中で、特にイソフォロンジイソシアネート、ノルボルネンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアナート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、水素添加されたトリレンジイソシアネート、水素添加されたキシリレンジイソシアネート、水素添加されたジフェニルメタンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアナート及びこれらの混合物が好ましい。
【0021】
(c)成分の量は、樹脂組成物の固形分に対して、5〜70重量部用いることが好ましく、10〜50重量部用いることがより好ましい。この量が5重量部未満だと、硬化物の耐薬品性や強度が劣る傾向があり、70重量部を越えるとワニス粘度が高すぎハンドリング性などが低下する傾向がある。
【0022】
本発明において、(d)エチレン性不飽和基を有する化合物としては、エチレン性不飽和基と水酸基を持った化合物、エチレン性不飽和基とイソシアナート基を持った化合物、エチレン性不飽和基とカルボキシル基を持った化合物などが挙げられる。
【0023】
上記エチレン性不飽和基と水酸基を持った化合物としては、2−ヒドロキエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、エチレングリコール−プロピレングリコール・ブロックコポリマーモノ(メタ)アクリレート、エチレングリコール−テトラメチレングリコールコポリマーモノ(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
【0024】
また、上記エチレン性不飽和基とイソシアナート基を持った化合物としては、イソシアナトメチル(メタ)アクリレート、イソシアナトエチル(メタ)アクリレート、イソシアナトプロピル(メタ)アクリレート、各種ジイソシアナートと前記のエチレン性不飽和基と水酸基を持った化合物の反応物等を挙げることができ、また、市販品を使用することもできる。市販品としては、カレンズMOI (昭和電工(株)製)等を挙げることができる。
また、上記エチレン性不飽和基とカルボキシル基をもった化合物としては、アクリル酸、メタクリル酸等を挙げることができる。
【0025】
本発明のエチレン性不飽和基を有する化合物(d)としては、上記エチレン性不飽和基と水酸基を持った化合物が好ましく、その中でも特に光感度の点からアクリレートが好ましい。
【0026】
(d)成分の量は、樹脂組成物の固形分に対して、0.5〜90重量部用いることが好ましく、2〜50重量部用いることがより好ましい。この量が0.5重量部未満だと、光硬化性が損なわれる傾向があり、90重量部を越えると硬化物の安定性等が低下する傾向がある。
【0027】
本発明のウレタン化合物の製造は、各反応成分を混合し、40〜120℃で1〜120時間程度反応させることにより製造することができる。
上記の反応において、メチルエチルケトントルエン、酢酸エチル等のイソシアネート基とヒドロキシル基との反応を阻害しない溶媒を使用でき、またジブチルチンジラウリレート等の触媒を使用してもよい。
【0028】
以上の各成分を反応させて得られるウレタン化合物の重量平均分子量は、1,000〜50,000が好ましく、2,000〜30,000がより好ましい。ここでその分子量が1,000未満の場合、弾性体の性質が失われる傾向にあり、またその分子量が50,000を超えると光感度が悪くなり、硬化物の耐水性や耐溶剤性が低下する傾向にある。なお、その分子量が50,000を超える場合、光重合性単量体として、単官能性または多官能性のアクリレート系化合物を併用して用いることにより、光感度を上昇させ、硬化物の耐水性や耐溶剤性の低下を補うことができる。分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフにより測定し、標準ポリスチレン換算して求めることができる。
【0029】
ウレタン化合物の酸価は、好ましくは10〜200mgKOH/gであり、より好ましくは20〜100mgKOH/gである。酸価が10mgKOH/g未満ではアルカリ現像性に劣る傾向にあり、200mgKOH/gを超えると、硬化部の耐水性や耐溶剤性が低下する傾向にある。
【0030】
本発明の水系現像性光硬化性樹脂組成物に、必要に応じ、さらに光重合性単量体を含むことができる。
光重合性単量体としては、単官能性または多官能性の(メタ)アクリレート系化合物などを好ましく用いることができ、これらの光重合性単量体としては例えば、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−プロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、t−ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、エチルヘキシルアクリレート、イソデシルアクリレート、n−ヘキシルアクリレート、ステアリルアクリレート、ラウリルアクリレート、トリデシルアクリレート、エトキシエチルアクリレート、メトキシエチルアクリレート、グリシジルアクリレート、ブトキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−メトキシエトキシアクリレート、2−エトキシエトキシエチルアクリレート、メトキシジエチレングリコールアクリレート、エトキシジエチレングリコールアクリレート、メトキシジプロピレングリコールアクリレート、オクタフルオロペンチルアクリレート、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート、N,N−ジエチルアミノエチルアクリレート、アリルアクリレート、1,3−ブタンジオールアクリレート、1,4−ブタンジオールアクリレート、1,6−ヘキサンジオールアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸エステルネオペンチルグリコールジアクリレート、トリメチロールプロパンジアクリレート、1,3−ビス(ヒドロキシエチル)−5、5−ジメチルヒダントイン、3−メチルペンタンジオールアクリレート、α,ω−ジアクリルビスジエチレングリコールフタレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリトリットアクリレート、ペンタエリトリットヘキサアクリレート、ジペンタエリトリットモノヒドロキシペンタアクリレート、α,ω−テトラアリルビストリメチロールプロパンテトラヒドロフタレート、2−ヒドロキシエチルアクリロイルフォスフェート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、ジアクリロキシエチルフォスフェート、N−ビニルピロリドンなどが挙げられ、これらのうちアクリル酸エステル誘導体が好ましい。
【0031】
これらの光重合性単量体を用いる場合、ウレタン化合物100重量部に対して、1〜400重量部配合することが好ましく、1〜200重量部配合することがより好ましい。この量が400重量部を超えると、弾性体としての性質が失われていく傾向にある。
【0032】
さらに本発明の光硬化性樹脂組成物には、目的に応じて不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、ビニルウレタン樹脂、ビニルエステルウレタン樹脂、ポリイソシアネート、ポリエポキシド、エポキシ末端ポリオキサゾリドン、アクリル樹脂類、アルキド樹脂類、尿素樹脂類、メラミン樹脂類、ポリジエン系エラストマー、ポリウレタン系エラストマー、飽和ポリエステル類、飽和ポリエーテル類、ニトロセルロース、セルロースアセテートブチレート等のセルロース誘導体、アマニ油、桐油、大豆油、ヒマシ油、エポキシ化油等の油脂類等の天然及び合成高分子物質を含有させることができる。
これらを用いる場合、ウレタン化合物100重量部に対して、1〜400重量部程度配合することが好ましい。
【0033】
本発明の光硬化性樹脂組成物には光重合開始剤を含むことが好ましい。使用できる光重合開始剤としては、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、カルボニル系[ベンゾフェノン、ジアセチル、ベンジル、ベンゾイン、ω−ブロモアセトフェノン、クロロアセトン、アセトフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトン、p−ジメチルアミノアセトフェノン、p−ジメチルアミノプロピオフェノン、2−クロロベンゾフェノン、p,p′−ビスジエチルアミノベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾイン−n−ブチルエーテル、ベンジルジメチルケタール、、メチルベンゾイルホルメート、2,2−ジエトキシアセトフェノン、4−N,N′−ジメチルアセトフェノン類]、スルフィド系(ジフェニルジスルフィド、ジベンジルジスルフィドなど)、キノン系(ベンゾキノン、アントラキノンなど)、アゾ系(アゾビスイソブチロニトリル、2,2′−アゾビスプロパン、ヒドラジンなど)、スルホクロリド系、チオキサントンなど)、過酸化物系(過酸化ベンゾイル、ジ−t−ブチルペルオキシドなど)、o−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル等が挙げられる。
【0034】
光重合開始剤は、ウレタン化合物100重量部に対して、0.01〜15重量部配合することが光硬化性、硬化物の機械特性の点から好ましい。
【0035】
本発明の水系現像性光硬化性樹脂組成物に、ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、ベンゾキノン、p−t−ブチルカテコール、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノールなどの重合禁止剤などを添加することができる。これらを用いる場合、ウレタン化合物100重量部に対して、0.01〜3重量部程度添加することが好ましい。
【0036】
本発明の光硬化性樹脂組成物には、樹脂の粘度調節や樹脂合成効率等のため、メチルエチルケトンやアセトン、メチルイソブチルケトンの様なケトン類や酢酸ブチル、酢酸エチル、酢酸イソブチル等のエステル類、ブタノール、イソブタノール等のアルコール類、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ等のセロソルブ類、エチレングリコール、プロピレングリコール等のグリコール類、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のポリオキシアルキレン類、γ−ブチロラクトン等のラクトン類、ジオキサン、テトラヒドロフランのような環状エーテル化合物、N,N−ジメチルフォルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドのようなアミド化合物等の、適当な有機溶剤を含有させることができる。これらを用いる場合、ウレタン化合物100重量部に対して、10〜500重量部含有させることが好ましい。
【0037】
本発明の光硬化性樹脂組成物は、光硬化性コーティング剤、フォトレジスト材料、光硬化性インキ、感光性刷版用材料等に用いることができる。
本発明の光硬化性樹脂組成物は、水系現像が可能なものであるが、水系現像とは水、アルカリ性水溶液、酸性水溶液、アルコール性水溶液、ケトン性水溶液、界面活性剤含有水溶液、それらの混合溶液等、水を50重量%以上含む溶液により、未硬化部が溶解または膨潤またはその他の方法で除去できることをいう。本発明の光硬化性樹脂組成物は、中でもアルカリ性水溶液、アルカリ含有有機溶媒又はそれら両者の混合液を用いることが好ましい。
【0038】
すなわち、光硬化性樹脂組成物を用いて膜を形成し、この膜に像的に光を露光し、アルカリ性水溶液、アルカリ含有有機溶媒又はそれら両者の混合液を用いて未露光部を除去することでパターンを製造することができる。
露光する光としては、紫外線などを用いることができる。像的に光を露光する方法としては、目的とするパターンが形成されたフォトマスクを介して露光する方法などを用いることができる。現像に用いるアルカリ水溶液としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の1〜10重量%水溶液が挙げられる。アルカリ水溶液により、未露光部を溶解又は膨潤させて除去することにより露光部に対応する硬化物のパターンを製造することができる。
【0039】
【実施例】
次に、本発明を実施例及び比較例により詳細に説明する。
なお、以下において、「部」及び「%」は、特に断りのない限り、全て重量基準である。
【0040】
合成例1
撹拌機、温度計、冷却管および空気ガス導入管を装備した反応容器に空気ガスを導入させた後、次式
【化1】
Figure 0004352285
で示されるポリカプロラクトンジオール(ダイセル化学工業(株)製、商品名プラクセル205、数平均分子量500)211.8部、ジメチロールブタン酸62.7部、ジエチレングリコール40.4部、2−ヒドロキシエチルアクリレート93.4部、p−メトキシフェノール0.51部、ジブチル錫ラウレート(東京ファインケミカル(株)製、商品名 L101)0.51部及びメチルエチルケトン102.1部を仕込み、空気気流下で65℃まで攪拌しながら昇温した。
【0041】
滴下容器にトリメチルヘキサメチレンジイソシアナート(ヒュルスジャパン社製、VESTANAT TMDI)338.1部を仕込み、3時間かけて反応容器に均一滴下した。その際、反応容器温度を65±3℃に保った。滴下終了後、滴下容器をメチルエチルケトン84.5部を用いて洗浄し、洗浄後の溶液は反応容器にそのまま投入した。さらに攪拌しながら2時間保温した後、75℃に昇温した。その後、赤外吸収スペクトルのイソシアナート由来のピークが消失するまで、75±3℃で攪拌保温を続けた。およそ6〜8時間でイソシアナート由来のピークが消失した。このピークの消失を確認後60℃まで降温し、メタノール10.3部を添加し、60±3℃で30分保温した。その後メチルエチルケトンを55.7部添加し、樹脂固形分75%、重量平均分子量3250、酸価22.5のウレタンアクリレート溶液を調整した。
【0042】
合成例2
撹拌機、温度計、冷却管および空気ガス導入管を装備した反応容器に空気ガスを導入させた後、次式
Figure 0004352285
【化2】
Figure 0004352285
で示されるカルボン酸変性ポリカプロラクトンジオール(ダイセル化学工業(株)製、商品名プラクセル205BA、数平均分子量500)265.9部、ジエチレングリコール50.7部、2−ヒドロキシエチルアクリレート117.2部、p−メトキシフェノール0.54部、ジブチル錫ラウレート(東京ファインケミカル(株)製、商品名 L101)0.54部及びメチルエチルケトン108.5部を仕込み、空気気流下で65℃まで攪拌しながら昇温した。
【0043】
滴下容器にトリメチルヘキサメチレンジイソシアナート(ヒュルスジャパン社製、VESTANAT TMDI)312.7部を仕込み、3時間かけて反応容器に均一滴下した。その際、反応容器温度を65±3℃に保った。滴下終了後、滴下容器をメチルエチルケトン78.2部を用いて洗浄し、洗浄後の溶液は反応容器にそのまま投入した。さらに攪拌しながら2時間保温した後、75℃に昇温した。その後、赤外吸収スペクトルのイソシアナート由来のピークが消失するまで、75±3℃で攪拌保温を続けた。およそ6〜8時間でイソシアナート由来のピークが消失した。このピークの消失を確認後60℃まで降温し、メタノール9.5部を添加し、60±3℃で30分保温した。その後メチルエチルケトンを56.2部添加し、樹脂固形分75%、重量平均分子量2790、酸価28.3のウレタンアクリレート溶液を調整した。
【0044】
合成例3
撹拌機、温度計、冷却管および空気ガス導入管を装備した反応容器に空気ガスを導入させた後、カルボン酸変性ポリカプロラクトンジオール(ダイセル化学工業(株)製、商品名プラクセル205BA)250.8部、ポリエチレングリコール(三洋化成工業(株)製、PEG200、数平均分子量200)90.3部、2−ヒドロキシエチルアクリレート110.6部、p−メトキシフェノール0.56部、ジブチル錫ラウレート(東京ファインケミカル(株)製、商品名 L101)0.56部及びメチルエチルケトン112.9部を仕込み、空気気流下で65℃まで攪拌しながら昇温した。
【0045】
滴下容器にトリメチルヘキサメチレンジイソシアナート(ヒュルスジャパン社製、VESTANAT TMDI)295.0を仕込み、3時間かけて反応容器に均一滴下した。その際、反応容器温度を65±3℃に保った。滴下終了後、滴下容器をメチルエチルケトン73.7部を用いて洗浄し、洗浄後の溶液は反応容器にそのまま投入した。さらに攪拌しながら2時間保温した後、75℃に昇温した。その後、赤外吸収スペクトルのイソシアナート由来のピークが消失するまで、75±3℃で攪拌保温を続けた。およそ6〜8時間でイソシアナート由来のピークが消失した。このピークの消失を確認後60℃まで降温し、メタノール9.0部を添加し、60±3℃で30分保温した。その後メチルエチルケトンを56.6部添加し、樹脂固形分75%、重量平均分子量2970、酸価26.7のウレタンアクリレート溶液を調整した。
【0046】
合成例4
撹拌機、温度計、冷却管および空気ガス導入管を装備した反応容器に空気ガスを導入させた後、カルボン酸変性ポリカプロラクトンジオール(ダイセル化学工業(株)製、商品名プラクセル205BA)223.8部、ポリエチレングリコール(三洋化成工業(株)製、PEG400、数平均分子量400)161.1部、2−ヒドロキシエチルアクリレート98.7部、p−メトキシフェノール0.60部、ジブチル錫ラウレート(東京ファインケミカル(株)製、商品名 L101)0.60部及びメチルエチルケトン120.9部を仕込み、空気気流下で65℃まで攪拌しながら昇温した。
【0047】
滴下容器にトリメチルヘキサメチレンジイソシアナート(ヒュルスジャパン社製、VESTANAT TMDI)263.2を仕込み、3時間かけて反応容器に均一滴下した。その際、反応容器温度を65±3℃に保った。滴下終了後、滴下容器をメチルエチルケトン65.8部を用いて洗浄し、洗浄後の溶液は反応容器にそのまま投入した。さらに攪拌しながら2時間保温した後、75℃に昇温した。その後、赤外吸収スペクトルのイソシアナート由来のピークが消失するまで、75±3℃で攪拌保温を続けた。およそ6〜8時間でイソシアナート由来のピークが消失した。このピークの消失を確認後60℃まで降温し、メタノール8.0部を添加し、60±3℃で30分保温した。その後メチルエチルケトンを57.3部添加し、樹脂固形分75%、重量平均分子量3350、酸価23.8のウレタンアクリレート溶液を調整した。
【0048】
合成例5
撹拌機、温度計、冷却管および空気ガス導入管を装備した反応容器に空気ガスを導入させた後、カルボン酸変性ポリカプロラクトンジオール(ダイセル化学工業(株)製、商品名プラクセル205BA)202.0部、ポリエチレングリコール(三洋化成工業(株)製、PEG600、数平均分子量600)218.2部、2−ヒドロキシエチルアクリレート89.1部、p−メトキシフェノール0.64部、ジブチル錫ラウレート(東京ファインケミカル(株)製、商品名 L101)0.64部及びメチルエチルケトン127.3部を仕込み、空気気流下で65℃まで攪拌しながら昇温した。
【0049】
滴下容器にトリメチルヘキサメチレンジイソシアナート(ヒュルスジャパン社製、VESTANAT TMDI)237.6を仕込み、3時間かけて反応容器に均一滴下した。その際、反応容器温度を65±3℃に保った。滴下終了後、滴下容器をメチルエチルケトン59.4部を用いて洗浄し、洗浄後の溶液は反応容器にそのまま投入した。さらに攪拌しながら2時間保温した後、75℃に昇温した。その後、赤外吸収スペクトルのイソシアナート由来のピークが消失するまで、75±3℃で攪拌保温を続けた。およそ6〜8時間でイソシアナート由来のピークが消失した。このピークの消失を確認後60℃まで降温し、メタノール7.2部を添加し、60±3℃で30分保温した。その後メチルエチルケトンを57.8部添加し、樹脂固形分75%、重量平均分子量3730、酸価22.6のウレタンアクリレート溶液を調整した。
【0050】
比較合成例1
撹拌機、温度計、冷却管および空気ガス導入管を装備した反応容器に空気ガスを導入させた後、ポリカプロラクトンジオール(ダイセル化学工業(株)製、商品名プラクセル205)344.7部、ジメチロールブタン酸51.0部、2−ヒドロキシエチルアクリレート76.0部、p−メトキシフェノール0.59部、ジブチル錫ラウレート(東京ファインケミカル(株)製、商品名 L101)0.59部及びメチルエチルケトン117.9部を仕込み、空気気流下で65℃まで攪拌しながら昇温した。
【0051】
滴下容器にトリメチルヘキサメチレンジイソシアナート(ヒュルスジャパン社製、VESTANAT TMDI)275.1部を仕込み、3時間かけて反応容器に均一滴下した。その際、反応容器温度を65±3℃に保った。滴下終了後、滴下容器をメチルエチルケトン68.8部を用いて洗浄し、洗浄後の溶液は反応容器にそのまま投入した。さらに攪拌しながら2時間保温した後、75℃に昇温した。その後、赤外吸収スペクトルのイソシアナート由来のピークが消失するまで、75±3℃で攪拌保温を続けた。およそ6〜8時間でイソシアナート由来のピークが消失した。このピークの消失を確認後60℃まで降温し、メタノール8.4部を添加し、60±3℃で30分保温した。その後メチルエチルケトンを57.0部添加し、樹脂固形分75%、重量平均分子量2470、酸価18.3のウレタンアクリレート溶液を調整した。
【0052】
比較合成例2
撹拌機、温度計、冷却管および空気ガス導入管を装備した反応容器に空気ガスを導入させた後、カルボン酸変性ポリカプロラクトンジオール(ダイセル化学工業(株)製、商品名プラクセル205BA)369.9部、2−ヒドロキシエチルアクリレート81.5部、p−メトキシフェノール0.56部、ブチル錫ラウレート(東京ファインケミカル(株)製、商品名 L101)0.56部びメチルエチルケトン112.9部込み、空気気流下で65℃まで攪拌しながら昇温した。
【0053】
滴下容器にトリメチルヘキサメチレンジイソシアナート(ヒュルスジャパン社製、VESTANAT TMDI)295.2部を仕込み、3時間かけて反応容器に均一滴下した。その際、反応容器温度を65±3℃に保った。滴下終了後、滴下容器をメチルエチルケトン73.8部を用いて洗浄し、洗浄後の溶液は反応容器にそのまま投入した。さらに攪拌しながら2時間保温した後、75℃に昇温した。その後、赤外吸収スペクトルのイソシアナート由来のピークが消失するまで、75±3℃で攪拌保温を続けた。およそ6〜8時間でイソシアナート由来のピークが消失した。このピークの消失を確認後60℃まで降温し、メタノール9.0部を添加し、60±3℃で30分保温した。その後メチルエチルケトンを56.6部添加し、樹脂固形分75%、重量平均分子量2190、酸価41.4のウレタンアクリレート溶液を調整した。
【0054】
比較合成例3
撹拌機、温度計、冷却管および空気ガス導入管を装備した反応容器に空気ガスを導入させた後、ジエチレングリコール114.7部、ジメチロールブタン酸80.1部、2−ヒドロキシエチルアクリレート119.3部、p−メトキシフェノール0.39部、ジブチル錫ラウレート(東京ファインケミカル(株)製、商品名 L101)0.39部及びメチルエチルケトン117.9部を仕込み、空気気流下で65℃まで攪拌しながら昇温した。
【0055】
滴下容器にトリメチルヘキサメチレンジイソシアナート(ヒュルスジャパン社製、VESTANAT TMDI)431.8部を仕込み、3時間かけて反応容器に均一滴下した。その際、反応容器温度を65±3℃に保った。滴下終了後、滴下容器をメチルエチルケトン108.0部を用いて洗浄し、洗浄後の溶液は反応容器にそのまま投入した。さらに攪拌しながら2時間保温した後、75℃に昇温した。その後、赤外吸収スペクトルのイソシアナート由来のピークが消失するまで、75±3℃で攪拌保温を続けた。およそ6〜8時間でイソシアナート由来のピークが消失した。このピークの消失を確認後60℃まで降温し、メタノール13.2部を添加し、60±3℃で30分保温した。その後メチルエチルケトンを53.7部添加し、樹脂固形分75%、重量平均分子量2320、酸価28.8のウレタンアクリレート溶液を調整した。
【0056】
比較合成例4
撹拌機、温度計、冷却管および空気ガス導入管を装備した反応容器に空気ガスを導入させた後、ポリエチレングリコール(三洋化成工業(株)製、PEG400、数平均分子量400)303.7部、ジメチロールブタン酸56.2部、2−ヒドロキシエチルアクリレート83.7部、p−メトキシフェノール0.55部、ジブチル錫ラウレート(東京ファインケミカル(株)製、商品名 L101)0.55部及びメチルエチルケトン110.9部を仕込み、空気気流下で65℃まで攪拌しながら昇温した。
【0057】
滴下容器にトリメチルヘキサメチレンジイソシアナート(ヒュルスジャパン社製、VESTANAT TMDI)303.0部を仕込み、3時間かけて反応容器に均一滴下した。その際、反応容器温度を65±3℃に保った。滴下終了後、滴下容器をメチルエチルケトン75.7部を用いて洗浄し、洗浄後の溶液は反応容器にそのまま投入した。さらに攪拌しながら2時間保温した後、75℃に昇温した。その後、赤外吸収スペクトルのイソシアナート由来のピークが消失するまで、75±3℃で攪拌保温を続けた。およそ6〜8時間でイソシアナート由来のピークが消失した。このピークの消失を確認後60℃まで降温し、メタノール9.2部を添加し、60±3℃で30分保温した。その後メチルエチルケトンを56.4部添加し、樹脂固形分75%、重量平均分子量3440、酸価20.2のウレタンアクリレート溶液を調整した。
【0058】
参考例1、実施例〜5及び比較例1〜4
上記合成例1〜5及び比較合成例1〜4のウレタンアクリレート溶液50部に、光開始剤としてイルガキュア651(チバガイギー社製)1部又は0.25部を加え、よく攪拌し、光硬化性樹脂組成物を製造した。
【0059】
評価例1
上記光硬化性樹脂組成物(イルガキュア651は1部)をガラス板上にアプリケータを用い膜厚300μmで塗布し、80℃で30分セッティングした。このガラス板を80W/mの高圧水銀灯下コンベアスピード5m/分で2回通過させ、硬化塗膜を得た。この塗膜を5×1.5cm角に切り取った後両端から1.5cmをオートグラフのはさみしろにして、破断強度と伸びを測定した。
【0060】
評価例2
上記光硬化性樹脂組成物(イルガキュア651は1部)を、10cmφ×1.5cmのシャーレ中に20g入れ、微減圧(700mmHg)80℃で溶剤分を揮発させた。このシャーレを80W/mの高圧水銀灯下コンベアスピード5m/分で3回通過させ、硬化物を得た。反発弾性と表面硬度を測定した。
【0061】
評価例3
上記光硬化性樹脂組成物(イルガキュア651は0.25部)を、銅板上にアプリケータを用い膜厚300μmで塗布し、80℃で30分セッティングした。この銅板上にマイラーフィルム(帝人(株)製)をのせ、その上に21段ステップタブレットを置き、光照射量を変えて露光した。21段ステップタブレットの8段目が硬化するに要する露光量を光感度とした。
【0062】
評価例4
上記光硬化性樹脂組成物(イルガキュア651は0.25部)を、銅板上にアプリケータを用い膜厚300μmで塗布し、80℃で30分セッティングした。この銅板上にマイラーフィルム(帝人(株)製)をのせその上にネガ及びポジパターンを置き、評価例3の光感度値の露光量を照射し、現像性を検討した。
【0063】
実験結果
評価例1〜4の結果を以下に示した。
【0064】
【表1】
Figure 0004352285
【0065】
【発明の効果】
本発明の光硬化性樹脂組成物は、水系現像が可能で、現像性も良好であり、感度に優れ、硬化物の耐水性および耐溶剤性が優れ、さらに硬化物が弾性体の性質を有するものである。
また本発明のパターンの製造法によれば、アルカリ現像により良好に現像でき、硬化物の耐水性および耐溶剤性が優れ、さらに硬化物が弾性体の性質を有するパターンが得られる。

Claims (7)

  1. (a)ポリラクトンジオール、(b)アルキレンジオール、ポリオキシアルキレンジオール及びビスフェノール類若しくはその水素添加物のアルキレンオキシド付加型ジオールから選択されるジオール、(c)ポリイソシアナート、(d)エチレン性不飽和基を有する化合物を含む反応成分を反応させて得られ、かつ、その分子中にカルボキシル基を有するウレタン化合物を含有し、ウレタン化合物のカルボキシル基が、(a)成分として、カルボキシル基含有ジオールとラクトンを反応させて得られるカルボキシル基含有ポリラクトンジオールである光硬化性樹脂組成物。
  2. さらに光重合開始剤を含む請求項1記載の光硬化性樹脂組成物。
  3. ウレタン化合物が、両末端にエチレン性不飽和基をもつものである請求項1又は2記載の光硬化性樹脂組成物。
  4. ウレタン化合物のカルボキシル基が、反応成分として、さらに(e)カルボキシル基を有するジオールを用いることによるものである請求項1、2又は3記載の光硬化性樹脂組成物。
  5. (a)成分が、数平均分子量300〜5000のポリラクトンジオールであり、(b)成分が、数平均分子量62〜3000のアルキレンジオール、ポリオキシアルキレンジオール及びビスフェノール類若しくはその水素添加物のアルキレンオキシド付加型ジオールから選択されるジオールである請求項1、2、3又は4記載の光硬化性樹脂組成物。
  6. (c)成分が、脂肪族ジイソシアナートである請求項1〜のいずれかに記載の光硬化性樹脂組成物。
  7. 請求項1〜のいずれかに記載の光硬化性樹脂組成物を用いて膜を形成し、この膜に像的に光を露光し、アルカリ性水溶液、アルカリ含有有機溶媒又はそれら両者の混合液により未露光部を除去することを特徴とするパターンの製造法。
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