JP4352193B2 - 検体吸引装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、検体容器に収容された血液などの検体の自動測定装置などに使用される検体容器の押さえ機構を備えた検体吸引装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
血液などの検体を採取するために使用される真空採血管(以下、検体管という)は、開口部がゴム栓等で密封されている。検体の成分測定は、針状のサンプリングノズルをゴム栓に突き刺して、検体容器内の検体を吸引して行なわれる。
【0003】
検体の成分測定を自動的に行なう自動測定装置では、直立保持した検体容器のゴム栓にサンプリングノズルを突き刺して検体を吸引し、その後サンプリングノズルを引き抜き、成分分析を行なうという一連の動作を自動的に行なう必要がある。このような自動測定装置においては、サンプリングノズルの突き刺し及び引き抜きを安定的に行なうために、その動作中、検体容器を保持し、固定しておく機構が必要になる。特に、サンプリングノズルの引き抜き工程時に、サンプリングノズルの外周面とゴム栓との摩擦によって検体容器が持ち上がるのを防止する必要がある。
【0004】
これを防止するために、例えば特開平9−15113号公報では、サンプリングノズルと一緒に昇降する昇降部材の下端部に、ゴム栓と当接する当接部を設け、該当接部でゴム栓を押圧しながらサンプリングノズルをゴム栓に突き刺し、また引き抜くようにした機構が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記の従来の押さえ機構では、検体容器の押さえ機構をサンプリングノズル側に設けているので、サンプリングノズルの周辺の機構が複雑になるという問題があった。その結果、サンプリングノズルと押さえ機構とを含めた昇降機構の重量が増し、その駆動のために大きなパワーが必要となって、装置の大型化、高コスト化を招いていた。また、サンプリングノズルの形状や方式を変更すると、それに対応して検体容器の押さえ機構の設計を変更する必要があった。
【0006】
本発明は、サンプリングノズルの昇降機構と検体容器の押さえ機構とを分離することで、上記の従来の問題点が解決された検体吸引装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記の目的を達成するために以下の構成とする。
【0008】
本発明の検体吸引装置は、検体容器の上面と当接し、上下方向に移動可能な容器押さえ部材と、前記容器押さえ部材を上方向に付勢する弾性部材と、前記容器押さえ部材の上方向への移動を制限し、下方向への移動を許容する移動制限手段と、前記移動制限手段による前記容器押さえ部材の上方向への移動の制限を解除する制限解除手段と、前記検体容器の上部の栓体を貫通して内部に収容された検体を吸引するサンプリングノズルと、前記サンプリングノズルが挿入される貫通孔が形成された押さえ部材とを備える。
【0009】
前記サンプリングノズルを下降させると、前記押さえ部材が前記容器押さえ部材と当接して前記容器押さえ部材を下降させ、前記容器押さえ部材が前記検体容器の上面と当接した状態で、前記サンプリングノズルが更に下降して前記栓体を貫通し、その後、前記サンプリングノズルを上昇させると、前記押さえ部材は前記サンプリングノズルとともに上昇して前記容器押さえ部材から離間し、前記サンプリングノズルが前記栓体から引き抜かれた後に、前記制限解除手段が作動して、前記弾性部材により前記容器押さえ部材が上方向へ移動することを特徴とする。
【0010】
かかる構成によれば、サンプリングノズルの昇降機構とは別に、検体容器の押さえ機構を設置することができる。即ち、サンプリングノズルの下降に先立って、又は下降とともに、容器押さえ部材を下方向に移動させ検体容器の上面(栓体の上面)に当接させる。検体吸引後、サンプリングノズルを引き抜く際は移動制限手段を作動させておくことにより、検体容器の浮き上がりを防止できる。そして、サンプリングノズルの引き抜き後、制限解除手段を作動させて、容器押さえ部材を上方向に移動させる。この結果、サンプリングノズルの周辺の機構が簡略化できる。従って、サンプリングノズルの昇降機構を軽量化でき、装置の小型化、低コスト化が可能になる。また、サンプリングノズルの形状や方式を変更しても、そのために押さえ機構の設計を変更する必要は生じない。
【0011】
上記の検体吸引装置において、前記サンプリングノズルの移動(例えば、サンプリングノズルの上昇の後の水平方向の移動)を利用して、前記制限解除手段が作動するように構成することができる。かかる好ましい構成によれば、制限解除手段を作動させるための駆動装置を新たに設ける必要がなく、装置の複雑化とコスト上昇を防止できる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の検体容器の押さえ装置を備えた検体吸引装置の一実施形態を図面を用いて説明する。
【0013】
図1はサンプリングノズルが待機位置にあるときの、本発明の検体吸引装置の構成を模式的に示した正面図である。図2は図1のA−A線での矢印方向から見た断面図である。図3はサンプリングノズルが吸引位置にあるときを、図2と同様の切断面により示した断面図である。
【0014】
血液等の検体15は、ガラス等からなる検体管11と検体管11の上部開口を密封するゴム等からなる栓体12とから構成される検体容器10内に収容される。検体容器10は栓体12を上側にして図示しない保持部材で略鉛直方向に保持される。
【0015】
検体15を吸引するためのサンプリングノズル20はノズルホルダ23により略鉛直方向に保持される。サンプリングノズル20の下方の先端は、栓体12を貫通できるように尖らせてある。サンプリングノズル20の下端近傍の側面には、検体15を吸引するための吸引孔20aが穿設されている。吸引孔20aを側面に設けることにより、栓体12を貫通する際の目詰まりを防止できる。サンプリングノズル20は中空状となっており、吸引孔20aを検体15に浸漬し、ポンプ21を駆動することで、検体15を吸引し、図示しない分析装置に供給して所定の分析測定が行なわれる。
【0016】
装置に設置された2つのプーリ32,33間にベルト34が架け渡される。一方のプーリ32はモータ31の回転軸に連結され、他方のプーリは回転自由に保持される。サンプリングノズル20を保持するノズルホルダ23は、鉛直方向に設置された図示しない直線案内機構により上下動可能に保持されるとともに、その一部はベルト34と結合される。この結果、モータ31の回転により、ノズルホルダ23及びサンプリングノズル20を図1の紙面上下方向に昇降させることができる。
【0017】
サンプリングノズル20の下端部近傍に、押さえ部材25が設けられる。押さえ部材25の略中央部には、サンプリングノズル20の外径より大きな内径を有する貫通孔25aが設けられている。押さえ部材25は押さえホルダ26により保持される。図1に示すように、押さえホルダ26の断面は略コ字状に形成される。即ち、押さえ部材25との結合部分から上方に延伸され、水平方向に折り曲げられて天井部26aが形成され、更に下方に折り返されて、その自由端側の下端部に当接部26bを形成している。押さえホルダ26は鉛直方向に設置された図示しない直線案内機構により上下動可能に保持される。押さえホルダ26の天井部26aとノズルホルダ23とは上下方向に張架された引張りばね27で連結される。この結果、押さえホルダ26はノズルホルダ23に引き寄せられる向きに付勢される。なお、図1に示す待機状態では、押さえホルダ26の当接部26bがノズルホルダ23の上面を引張りばね27の引張り弾性力で押圧した状態となっている。
【0018】
検体容器10の上部に容器押さえ部材40が設置される。容器押さえ部材40は、水平方向に設置された押圧部41と、押圧部41の一側部に押圧部41の面と略直角に接続され、下方に延長された延設部42とからなる。押圧部41の下面は検体容器10の上部の栓体12を下方に押圧できるように、また、上面は押さえ部材25と当接可能なように、それぞれ平面状に又は所定の凹凸形状が付されている。押圧部41の略中央部には、サンプリングノズル20を挿入可能で、かつ、栓体12の外径より小さな内径を有する貫通孔41aが形成されている。容器押さえ部材40は、鉛直方向に設置された図示しない直線案内機構により上下動可能に保持される。延設部42の下端には圧縮ばね45が設置される。圧縮ばね45の下端は装置の固定部と当接し、上端は延設部42の下端と当接している。待機状態では、容器押さえ部材40は、圧縮ばね45の弾性力により上方向に付勢され、装置に設置されたストッパ47と当接している。延設部42の側面には、後述するギヤ55と噛み合うようにラック43が上下方向に形成されている。
【0019】
容器押さえ部材40の近傍にレバー50が設置される。レバー50は、待機状態において押さえ部材25と略同一高さになるように配置された動作部51と、動作部51の端部から延設されたアーム部52とからなる。装置に設置された支軸59がアーム部52の下端に挿入され、レバー50は支軸59を中心に回動可能に保持される。引張りばね57の一端が装置と結合され、他端がレバー50と結合される。この結果、引張りばね57の弾性引張り力により、レバー50は図1において時計方向の付勢力が付与され、装置に設置されたストッパ58と当接している。レバー50のアーム部52の側部にギヤ55が設置されている。ギヤ55は、図1の矢印55aの方向にのみ回転でき、その反対方向の回転を禁止する、いわゆるワンウエイクラッチを介してアーム部52に取り付けられる。レバー50がストッパ58と当接状態にあるとき、ギヤ55の歯面とラック43の歯面とが噛み合うように構成される。図2,図3に示すように、動作部51の隣接する2隅は面取りされ、傾斜面51a,51bが形成されている。
【0020】
モータ31、プーリ32,33、サンプリングノズル20、ノズルホルダ23、押さえ部材25、押さえホルダ26、及び引張りばね27は、水平方向(図1の紙面に垂直方向)に移動可能な移動架台(図示せず)上に設置される。そして、押さえ部材25は、待機状態では図2に示したように検体容器10の上方より外れた位置に待機しており、検体を吸引する際(吸引状態)に図3に示したように矢印28aの方向に移動して検体容器10の上方に配置される。検体の吸引終了後、矢印28bの方向に移動して待機状態(図2)に戻る。押さえ部材25が矢印28a,28bの方向に移動するたびに、押さえ部材25の隅部が動作部51の傾斜面51a,51bと当接し、動作部材51が矢印53の方向に逃げる。即ち、押さえ部材25が矢印28a,28bの方向に移動するたびに、図1においてレバー50が支軸59を中心として反時計方向にわずかに回動する。このとき、ギヤ55の歯面とラック43の歯面との噛み合いが解除される。
【0021】
以上のように構成された本実施の形態の検体吸引装置の動作を以下に説明する。
【0022】
まず、図1に示すように、検体15を収容した検体容器10を装置の所定位置にセットする。検体容器10は、下面及び周囲壁を支持するホルダ(図示せず)によって略鉛直方向に設置される。このとき、押さえ部材25及びサンプリングノズル20等は待機位置(図2)にある。
【0023】
次いで、押さえ部材25及びサンプリングノズル20等が、図3の矢印28aの方向に移動する。このとき、レバー50が回動してギヤ55とラック43との噛み合いが一旦解除された後、再び噛み合わされる。該解除によって、容器押さえ部材40は圧縮ばね45の弾性力によりストッパ47と当接する位置まで上方に押し上げられる(図4)。
【0024】
サンプリングノズル20等が吸引位置(図3)に移動後、モータ31を駆動して、ノズルホルダ23を下方に移動させる。このとき、押さえホルダ26は引張りばね27でノズルホルダ23方向に付勢されているから、押さえホルダ26はノズルホルダ23と一緒に下降する。
【0025】
その後、押さえ部材25の下面が容器押さえ部材40の押圧部41の上面と当接する。引張りばね27の弾性係数は、圧縮ばね45の弾性係数より大きく設定されている。従って、その後更にノズルホルダ23を下降させると、圧縮ばね45が圧縮されて容器押さえ部材40が一緒に下降する。このとき、ラック43と噛み合うギヤ55は図5の矢印55aの方向に回転する。また、押さえホルダ26の当接部26bはノズルホルダ23の上面に当接したままである。
【0026】
その後、図5に示したように、容器押さえ部材40の押圧部41の下面が検体容器10の栓体12の上面と接触する。この状態に至ると、容器押さえ部材40はこれ以上下降することができない。その結果、押さえ部材25及び押さえホルダ26も下降することができない。従って、引張りばね27を伸長させながらノズルホルダ23及びサンプリングノズル20が下降する。そして、サンプリングノズル20の下端は検体容器10の栓体12を貫通し、検体15に浸漬される(図6)。この状態で、検体15がポンプ21で吸引される。サンプリングノズル20が栓体12を貫通する際に、栓体12を含む検体容器10が容器押さえ部材40で押圧保持されるので、安定した貫通動作が可能である。
【0027】
吸引作業が終了すると、モータ31を上記とは逆方向に駆動して、ノズルホルダ23及びサンプリングノズル20を上昇させる。引張りばね27が縮み、押さえホルダ26の当接部26bがノズルホルダ23の上面に当接した後は、押さえホルダ26はノズルホルダ23と一緒に上昇する。押さえホルダ26が上昇することにより、容器押さえ部材40の下方向への押圧力が解除されるが、ラック43と嵌合しているギヤ55はワンウエイクラッチによって紙面の反時計方向に回転することができないから、圧縮ばね45は弾性回復することができない。よって、容器押さえ部材40の押圧部41の下面が検体容器10の栓体12の上面と接触した状態が維持される。この結果、サンプリングノズル20の上昇時に、サンプリングノズル20と栓体12との摩擦力により栓体12が上昇するのを防止できる。よって、サンプリングノズル20の栓体12からの引き抜き時に検体容器10が浮き上がることがない。
【0028】
サンプリングノズル20が栓体12から引き抜かれ、ノズルホルダ23が図4と同じ高さまで上昇するとモータ31の駆動を停止する(図7)。
【0029】
その後、押さえ部材25及びサンプリングノズル20等は図3の矢印28bの方向に移動して待機位置に戻る。このとき、押さえ部材25の隅部が動作部51の傾斜面51bと当接し、レバー50が回動してギヤ55とラック43との噛み合いが解除される。これにより、図8に示すように、圧縮ばね45が弾性回復し、容器押さえ部材40をストッパ47に当接する位置まで押し上げる。この結果、容器押さえ部材40による検体容器10の保持が解除される。
【0030】
その後、図1の待機状態に戻る。
【0031】
待機状態で、吸引した検体の所定の測定作業やサンプリングノズル20の洗浄等を行なうと同時に、測定済みの検体容器を搬送し、未測定の検体容器を所定位置にセットする。そして、上記の動作を繰り返す。以上の一連の動作を自動的に行なうようにすれば検体の自動測定装置を構成できる。
【0032】
なお、上記の実施の形態では、容器押さえ部材40の下降動作と、サンプリングノズル20及びノズルホルダ23の下降動作とを共通するモータ31を用いて行なえるように、ノズルホルダ23と弾性部材(引張りばね27)で連結した押さえホルダ26及び押さえ部材25を設置したが、本発明はこのような形態に限定されない。即ち、サンプリングノズル20及びノズルホルダ23の下降動作との同期をとりながら、容器押さえ部材40の下降動作をモータ31とは異なる駆動機構を用いて行なうことも可能である。これによりサンプリングノズル20の昇降機構がより一層簡略化できる。また、押さえ部材25及び押さえホルダ26をなくすことができ、サンプリングノズル20の形状や方式の変更(例えば特開平9−15113号公報に開示されたような外管を有するタイプへの変更)により一層柔軟に対応できる。
【0033】
また、上記の実施の形態では、容器押さえ部材40の上方向への移動を制限する移動制限手段として、ワンウエイクラッチを介したギヤ55とラック43との組み合わせを示したが、本発明はこれに限定されない。移動制限手段としては、一方向の移動を許容し、反対方向の移動を制限する周知の機構(例えばラチェット機構)を用いることができる。また、上記の実施の形態と同様にギヤ55とラック43との組み合わせを利用しながら、ギヤ55を容器押さえ部材40側に、ラック43をレバー50側に取り付けることも可能である。
【0034】
上記の実施の形態では、制限解除手段の作動を、押さえ部材25の移動によるレバー50の回動により行なったが、本発明はこれに限定されない。例えば、押さえ部材25の移動に関係なく、レバー50を別の駆動機構(例えばピストン機構)で回動させることもできる。このような方式は上記のように押さえ部材25をなくした場合に特に有効である。
【0035】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、サンプリングノズルの昇降機構とは別に、検体容器の押さえ機構を設置することができる。この結果、サンプリングノズルの周辺の機構が簡略化できる。従って、サンプリングノズルの昇降機構を軽量化でき、装置の小型化、低コスト化が可能になる。また、サンプリングノズルの形状や方式を変更しても、そのために押さえ機構の設計を変更する必要は生じない。同様に、押さえ機構の設計を変更してもサンプリングノズルの周辺機構の設計変更が不要になる。従って、例えば、サンプリングノズルの周辺機構と検体容器の押さえ機構とをそれぞれ別々に設計しユニット化しておき、検体吸引装置の仕様に合わせてそれぞれ最適なユニットを選択して組み合わせることが可能になる。あるいは、検体容器の押さえ機構を一ユニットとして標準化しておき、サンプリングノズルの周辺機構が異なる各種検体吸引装置に、標準化された検体容器の押さえ機構を取り付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の検体吸引装置の構成を模式的に示した正面図である。
【図2】 図1のA−A線での矢印方向から見た断面図である。
【図3】 サンプリングノズルが吸引位置にあるときの状態を示した断面図である。
【図4】 本発明の検体吸引装置の動作の一工程を示した正面図である。
【図5】 本発明の検体吸引装置の動作の一工程を示した正面図である。
【図6】 本発明の検体吸引装置の動作の一工程を示した正面図である。
【図7】 本発明の検体吸引装置の動作の一工程を示した正面図である。
【図8】 本発明の検体吸引装置の動作の一工程を示した正面図である。
【符号の説明】
10 検体容器
11 検体管
12 栓体
15 検体
20 サンプリングノズル
20a 吸引孔
21 ポンプ
23 ノズルホルダ
25 押さえ部材
25a 貫通孔
26 押さえホルダ
26a 天井部
26b 当接部
27 引張りばね
31 モータ
32,33 プーリ
34 ベルト
40 容器押さえ部材
41 押圧部
41a 貫通孔
42 延設部
43 ラック
45 圧縮ばね
47 ストッパ
50 レバー
51 動作部
51a,52b 傾斜面
52 アーム部
55 ギヤ
57 引張りばね
58 ストッパ
59 支軸
Claims (2)
- 検体容器の上面と当接し、上下方向に移動可能な容器押さえ部材と、
前記容器押さえ部材を上方向に付勢する弾性部材と、
前記容器押さえ部材の上方向への移動を制限し、下方向への移動を許容する移動制限手段と、
前記移動制限手段による前記容器押さえ部材の上方向への移動の制限を解除する制限解除手段と、
前記検体容器の上部の栓体を貫通して内部に収容された検体を吸引するサンプリングノズルと、
前記サンプリングノズルが挿入される貫通孔が形成された押さえ部材とを備えた検体吸引装置であって、
前記サンプリングノズルを下降させると、前記押さえ部材が前記容器押さえ部材と当接して前記容器押さえ部材を下降させ、
前記容器押さえ部材が前記検体容器の上面と当接した状態で、前記サンプリングノズルが更に下降して前記栓体を貫通し、
その後、前記サンプリングノズルを上昇させると、前記押さえ部材は前記サンプリングノズルとともに上昇して前記容器押さえ部材から離間し、
前記サンプリングノズルが前記栓体から引き抜かれた後に、前記制限解除手段が作動して、前記弾性部材により前記容器押さえ部材が上方向へ移動することを特徴とする検体吸引装置。 - 前記サンプリングノズルの移動を利用して、前記制限解除手段が作動する請求項1に記載の検体吸引装置。
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