JP4349775B2 - 熱可塑性水硬性組成物の成形体及び該成形体の製造方法 - Google Patents

熱可塑性水硬性組成物の成形体及び該成形体の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱可塑性水硬性組成物の成形体及び該成形体の製造方法に関し、特に、優れた機械的特性、耐熱性、寸法安定性、成形性を有し、複雑な形状の成形体を容易に製造することができる熱可塑性水硬性組成物の成形体及び該成形体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から機械部品材料としては、その優れた材料特性を生かして金属材料が幅広く利用されているが、近年は焼結セラミックス、プラスチック等の非金属材料も多く機械部品に利用されるようになっている。
さらに、機械部品等に対する多様なニーズの高まりに伴って、新たな特性を有する機械部品に適用する技術の開発が期待されている。
【0003】
このような要望に応えるために、本発明者らは種々研究を行い、水硬性粉体と、水硬性粉体の平均粒子径よりも1桁以上小さい平均粒子径を有する非水硬性粉体、加工性改良材、成形性改良剤とを組み合わせた水硬性組成物を加圧成形、押出成形することにより紙送りローラー部品等の機械部品への適用が可能であることを見出し、すでに特許出願を行った。(特開2000−7411、特開2000−7179、特開2001−58737)。
【0004】
しかしながらこれらの水硬性組成物および成形体は、単純形状の機械部品への適用は容易であるものの、複雑な形状を有する機械部品への適用は困難であった。
従って、種々の機械部品の広範な用途への使用に用いることは難しかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上記問題点を解決し、優れた機械的特性、耐熱性、寸法安定性及び成形性を有し、複雑な形状の成形体を製造することを可能とする、熱可塑性水硬性組成物の成形体及び該成形体の製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を達成すべく研究を重ねた結果、水との接触により架橋反応を起こして高分子化する熱可塑性樹脂を含有する熱可塑性水硬性組成物は、成形性、特に射出成形性に優れたものであり、また、前記熱可塑性水硬性組成物を成形、特に射出成形した後、養生硬化させて得られる成形体は、通常の熱可塑性樹脂を使用した成形体よりも、はるかに高強度であり、しかも優れた機械的物性、熱的物性、加工性を有し、また複雑な形状を再現することができることを見出し、本発明に到達した。
【0007】
本発明の熱可塑性水硬性組成物の成形体は、水との接触により架橋反応を起こして高分子化する熱可塑性樹脂100重量部に対して水硬性組成物を200〜900重量部配合してなる熱可塑性水硬性組成物を用いて未硬化成形体とし、該未硬化成形体に水分を導入して硬化させて得られることを特徴とする。
【0008】
好適には、上記成形体において、水硬性組成物は、水硬性粉体のみからなることを特徴とし、または上記成形体において、水硬性組成物は、水硬性粉体と非水硬性粉体とからなることを特徴とする。
【0009】
更に好適には、上記成形体において、水との接触により架橋反応を起こして高分子化する熱可塑性樹脂は、シラン基を含有することを特徴とする。特に、水との接触により架橋反応を起こして高分子化する熱可塑性樹脂は、シラン変性ポリオレフィン重合体であることを特徴とする。
【0010】
また更に好適には、上記成形体において、更に強化材を含有することを特徴とし、特にその配合割合は、上記水硬性組成物100重量部に対して、前記強化材を1〜100重量部を含有することが望ましい。
【0011】
本発明の熱可塑性水硬性組成物の成形体の製造方法は、水との接触により架橋反応を起こして高分子化する熱可塑性樹脂100重量部に対して水硬性組成物を200〜900重量部配合してなる熱可塑性水硬性組成物を所定の形状に成形して未硬化成形体を成形し、次いで該未硬化成形体に水分を導入して硬化させることを特徴とする。
好適には、前記成形体の製造方法において、未硬化成形体の成形を射出成形又は押出成形又は加圧成形により実施することを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明に用いる熱可塑性水硬性組成物は、水との接触により架橋反応を起こして高分子化する熱可塑性樹脂及び水硬性組成物からなる。
【0013】
前記水硬性組成物と水との接触により架橋反応を起こして高分子化する熱可塑性樹脂との配合割合は、前記熱可塑性樹脂の変性率および架橋の程度により、また当該熱可塑性水硬性組性物の成形性によっても変化するが、上記水との反応により架橋反応が進行して硬化する熱可塑性樹脂100重量部に対して水硬性組成物を200〜900重量部、特に好適には550〜750重量部の量で用いることが望ましい。200重量部未満であると、得られる成形体強度が低下し、900重量部を超えると熱可塑性水硬性組成物中の熱可塑性樹脂の配合量が減ることから成形性が低下して望ましくない。
【0014】
本発明に使用する熱可塑性水硬性組成物に用いる熱可塑性樹脂とは、水との接触により架橋反応が進行して硬化する樹脂であって、加熱により成形できる程度まで可塑性が得られる樹脂を意味し、好適にはシラン基をその内部に含有する熱可塑性樹脂を使用することができる。
前記水との接触により架橋反応を起こし、高分子化する熱可塑性樹脂には、例えば、シラン変性ポリオレフィン重合体が用いられ、当該シラン変性ポリオレフィンには、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレンやポリ4メチルペンテン等の重合体で、その内部にシラン基を有するシラン変性ポリマーが含まれ、本発明においては、これらを1種又はそれ以上で用いることができる。
【0015】
当該熱可塑性樹脂は、射出成形、押出成形、加圧成形等の種種の成形に使用できるものであるが、特に射出成形に好適に使用することができる。
また、好適には、当該熱可塑性樹脂は、熱可塑性水硬性組成物の成形性をより優れたものとするため、分子量は5000以上であることが望ましい。なお、その上限については、分子量が大きくなると混練性に大きく影響するため、混練性に影響を与えない範囲で適宜選択設定することが好ましい。
【0016】
また、本発明に使用する熱可塑性水硬性組成物に用いる水硬性組成物は、水硬性粉体のみからなることができる。
ここで、水硬性粉体とは、水によって硬化する粉体を意味し、好ましくはポルトランドセメント、珪酸カルシウム、カルシウムアルミネート、カルシウムフルオロアルミネート、カルシウムサルフォアルミネート、カルシウムアルミノフェライト、リン酸カルシウム、半水又は無水石膏及び自硬性を有する生石灰の粉体からなる群より選ばれた少なくとも一種類の粉体が使用される。
【0017】
前記水硬性粉体の粒径等は特に制限されないが、成形時の可使時間ならびに得られる成形体の強度の点から、平均粒径10〜40μm程度のものが好ましく、また、成形体の高強度を確保する点から、ブレーン比表面積が2500cm/g以上であることが好ましい。
【0018】
また、本発明に用いる水硬性組成物は、上記水硬性粉体のほかに、非水硬性粉体を含有してなることもできる。
当該非水硬性子粉体は、単体では水と接触しても硬化することがない粉体を意味するが、アルカリ性若しくは酸性状態、あるいは高圧蒸気雰囲気においてその成分が溶出し、他の既溶出成分と反応して生成物を形成する粉体も含む意である。
【0019】
非水硬性粉体としては、水酸化カルシウム粉末、二水石膏粉末、炭酸カルシウム粉末、スラグ粉末、フライアッシュ粉末、珪石粉末、粘土粉末及びシリカヒューム粉末からなる群より選ばれた少なくとも一種類の粉体を好適に用いることができる。
これらの非水硬性粉体は、本発明の熱可塑性水硬性組成物中において、ポゾラン反応もしくはマイクロフィラー効果により、強度を増進する機能を有する。
【0020】
また、熱可塑性水硬性組成物を成形する際、特に複雑な形状に成形する際には、その性状が流動性に富むことが、成形性を容易にする要因であり、このためには前記非水硬性粉体の40〜60重量部が5〜20μmの球状粒子で構成されていることが流動性を高める有効な手段であり、特に好ましい。
【0021】
かかる非水硬性粉体は、上記水硬性粉体と非水硬性粉体との混合粉体である水硬性組成物中、0〜80重量%、特に好適には50〜70重量%含有されることが好ましい。これは、80重量%を超えて、水硬性組成物中に非水硬性粉体が含有されると、成形体強度、HDTの低下、線膨張係数が温度依存を受けることとなり好ましくない。
【0022】
好ましくは、本発明に用いる熱可塑性水硬性組成物の耐衝撃性、強度、特に引張強度を改善するため、本発明に用いる熱可塑性水硬性組成物には強化材が含有されることが望ましい。
当該強化材としては、例えばガラス繊維、カーボン繊維、アラミド繊維等の繊維およびチタン酸カリウムウィスカー等の強化繊維が使用できる。
好適には強化繊維の長さは1〜20mm、より好適には3〜13mmであり、また太さは5〜30μmであることが、熱可塑性水硬性組成物の調製の容易さ及び、得られる熱可塑性水硬性組成物の成形性の点から好ましい。
【0023】
当該強化材の添加量については、前記熱可塑性樹脂100重量部に対して、1〜100重量部を添加することが好ましく、5〜70重量部を添加することがより好ましい。100重量部より多いと流動性への影響が大きく成形不良の原因となる。
【0024】
本発明に用いる熱可塑性水硬性組成物を調製するには、水との接触により架橋反応を起こして高分子化する上記熱可塑性樹脂と上記水硬性組成物と、更に必要に応じて添加される強化材とを、上記した割合で混合して調製する。混合方法については、特に限定はなく、これらの成分を均一に混合できればよい。
【0025】
次いで、得られた熱可塑性水硬性組成物を用いて、成形体を製造することができる。
本発明に係る成形体は、上記熱可塑性水硬性組成物を所定の形状に成形し、未硬化成形体を得た後、次に得られた成形体に水分を導入することにより養生硬化させることによって製造するものである。
【0026】
具体的には、成形方法としては、射出成形法、押出成形法、加圧成形法等を用いることができるが、これらに限定されるものではなく、公知の熱可塑成形法を利用することができる。
【0027】
射出成形を用いる場合には、上記熱可塑性水硬性組成物に含まれる熱可塑性樹脂の軟化点温度以上の温度で熱可塑性水硬性組成物を溶融混練することにより、例えばペレット状に成形し、これを射出成形用の原料として用いることが好ましい。
【0028】
前記ペレット状原料は、射出成形機内部の過熱シリンダ内で再び溶融・混練されて、射出装置によって所望する形状の金型内に充填され、未硬化成形体を得る。
【0029】
一般に、水硬性組成物は水によって流動性が得られるが、脱型には長時間が必用であり、射出成形等の成形は不可能である。また、水硬性組成物と水が接触した場合には水和反応が進行して硬化するため、成形不良品等のリサイクルは不可能となる。
【0030】
しかしながら、上記したように、本発明に用いる熱可塑性水硬性組成物は、水を使用せずに熱可塑性水硬性組成物に形状を付与し、短時間での脱型を実現し、さらに成形段階では水を使用しないものであるため、熱可塑性水硬性組成物の水和反応は開始されず、養生前であれば何度でもリサイクルすることが可能である。
【0031】
次いで、得られた未硬化成形体の成形時には、水を使用していないことから、成形後に水分の供給を行う必要がある。
【0032】
当該成形体に、水分を供給する養生方法としては、特に限定されず、公知の方法を用いることができるが、養生は20〜180℃で3時間以上行うことが好ましい。養生方法としては、例えば、常圧蒸気養生、高圧蒸気養生及び熱水養生からなる群より選ばれる少なくとも1種の養生方法を用いることができるが、好ましくは常圧蒸気養生、高圧蒸気養生または熱水養生等の養生法を単独で行うか、あるいは常圧蒸気養生と熱水養生との組合せ、あるいは高圧蒸気養生と熱水養生との組合せにより行うことができる。特に、本発明においては加圧条件下における熱水養生が好ましい
【0033】
本発明に用いる熱可塑性水硬性組成物に含有される熱可塑性樹脂は、水との接触により架橋反応が進行し硬化し、また、水硬性粉体も水との接触により水和反応が進行するので、水和養生の段階では共に水の存在下で同時に硬化が進行することとなり、成形体中で両者が強固なマトリックスを形成し、従来の高分子樹脂を含有した水硬性組成物成形体には存在しない、より高強度な成形体が得られることとなる。
【0034】
【実施例】
本発明を、次の実施例、比較例及び試験例に基づき詳細に説明する。
〈実施例1〜9、比較例1〜3〉
表1に示す配合割合に従って、水硬性粉体としてポルトランドセメント(平均粒径20μm、商品名:普通ポルトランドセメント、住友大阪セメント株式会社製)、非水硬性粉体としてフライアッシュ(平均粒径10μm、球状粒子、商品名:中部フライアッシュ、株式会社中部テクノ製)、シリカヒューム(平均粒径0.2μm、商品名:マイクロシリカ、SKW株式会社製)、炭酸カルシウム(商品名:カルペットA、日東粉化工業株式会社製)、熱可塑性樹脂としてシラン変性ポリエチレン樹脂(商品名:モルデックス、住友ベークライト株式会社製)またはポリエチレン樹脂(商品名:サンテック、旭化成株式会社製)またはポリプロピレン樹脂(商品名:スミコンFM、住友ベークライト株式会社製)、更に強化材としてカーボン繊維(商品名:C6−S、東邦テナックス株式会社製)を添加して、熱可塑性水硬性組成物を調製した。得られた熱可塑性水硬性組成物をニーダー混練機(商品名:ラボブラストミル、東洋精機製作所株式会社製)にて220℃で45分間混合して、ペレットを得た。
【0035】
次にこのペレットを使用して、長さ120mm×幅10mm×厚み3mmの射出成形品を得た。得られた各未硬化成形体を熱水養生(160℃、12時間)を行い、それぞれ成形体を製造した。
【0036】
<試験例1>
得られた各成形体の曲げ強度、荷重たわみ温度および線膨張係数について下記の試験を行い、その結果も表1に示す。
<試験方法>
1)曲げ強度・・・JIS K 7171準拠法で行った。
【0037】
2)HTD試験(荷重たわみ温度試験)・・・JIS K 7191−2 A法準拠で行った。
得られた長さ120mm、幅10mm、厚さ3mmの上記各成形体を距離100mmの支点間に支持し、中心部上方より1.8MPaの曲げ応力をかけた状態で一定速度で昇温し、標準たわみ量に到達したときの温度の荷重たわみ温度とした。
【0038】
3)線膨張係数・・・ASTM D−648準拠法で行った。
得られた上記各成形体をφ3×20mmの試験片とし、熱応力歪み測定装置(商品名;TMA/SS:セイコーインスツルメント株式会社製)を使用して、30〜80℃の温度域で線膨張係数を測定した。
【0039】
【表1】
Figure 0004349775
【0040】
上記結果から、実施例1〜9の成形体は、曲げ強度、HDT、線膨張係数において優れた物性を発現することが確認できた。
【0041】
比較例1は、成形体中の熱可塑性樹脂の割合を実施例1と同一とし、水硬性粉体を含有しない場合に得られた成形体の例であるが、比較例1は、実施例1と比較して明らかに上記物性が低下していることがわかる。
【0042】
また、比較例2及び3は、使用した熱可塑性樹脂が、水との接触により架橋反応を起こして高分子化しない樹脂の場合に得られた成形体の例であり、配合割合が同一条件である実施例1は、これらの比較例2及び3よりも、曲げ強度で約3倍の値を示している。
【0043】
実施例1および2でも明らかなように、球状粒子であるフライアッシュを非水硬性粉体の40〜60重量%の割合で配合したものは流動性が向上し、射出成形時の成形性が良好となる。
【0044】
〈実施例10〜18、比較例4〜6〉
表2に示す配合割合に従って、上記実施例1と同様にして、熱可塑性水硬性組成物を調製した。得られた熱可塑性水硬性組成物をホットロールを用いて220℃で45分間、加熱混練して、ペレットを得た。
【0045】
次にこのペレットを使用して長さ120mm×幅10mm×厚み3mmの射出成形品を得た。得られた未硬化成形体を常圧蒸気養生(100℃、12時間)を行い、成形体を製造した。
【0046】
<試験例2>
得られた各成形体の曲げ強度、荷重たわみ温度および線膨張係数について上記試験例1と同様の試験を行い、その結果も表2に示す。
【0047】
【表2】
Figure 0004349775
【0048】
上記結果から実施例10〜18の成形体は、比較例4〜6で得られた成形体と比べて、曲げ強度、HDT、線膨張係数において優れた物性を発現することができる。
また、常圧蒸気養生(100℃、12時間)を用いて養生硬化を行っており、必用十分な機械的強度が得られていることが確認できる。
【0049】
【発明の効果】
以上、説明したように、本発明に用いる熱可塑性水硬性組成物は、優れた機械的特性、耐熱性、寸法安定性及び成形性を有し、複雑な形状の機械部品を製造することを可能とする。
さらに、上記本発明の熱可塑性水硬性組成物成形体は、高強度等の優れた機械的特性、耐熱性、寸法安定性を有し、複雑な形状の成形体を製造することができる。

Claims (13)

  1. 水との接触により架橋反応を起こして高分子化する熱可塑性樹脂100重量部に対して水硬性組成物を200〜900重量部配合してなる熱可塑性水硬性組成物を用いて未硬化成形体とし、該未硬化成形体に水分を導入して硬化させて得られることを特徴とする熱可塑性水硬性組成物の成形体。
  2. 請求項1記載の成形体において、水硬性組成物は、水硬性粉体のみからなることを特徴とする熱可塑性水硬性組成物の成形体。
  3. 請求項1記載の成形体において、水硬性組成物は、水硬性粉体と非水硬性粉体とからなることを特徴とする熱可塑性水硬性組成物の成形体。
  4. 請求項1〜3いずれかの項記載の成形体において、水との接触により架橋反応を起こして高分子化する熱可塑性樹脂は、シラン基を含有することを特徴とする熱可塑性水硬性組成物の成形体。
  5. 請求項4記載の成形体において、水との接触により架橋反応を起こして高分子化する熱可塑性樹脂は、シラン変性ポリオレフィン重合体であることを特徴とする熱可塑性水硬性組成物の成形体。
  6. 請求項1〜5いずれかの項記載の成形体において、更に強化材を含有することを特徴とする熱可塑性水硬性組成物の成形体。
  7. 水との接触により架橋反応を起こして高分子化する熱可塑性樹脂100重量部に対して水硬性組成物を200〜900重量部配合してなる熱可塑性水硬性組成物を所定の形状に成形して未硬化成形体を成形し、次いで該未硬化成形体に水分を導入して硬化させることを特徴とする、熱可塑性水硬性組成物の成形体の製造方法。
  8. 請求項7記載の成形体の製造方法において、未硬化成形体の成形を射出成形又は押出成形又は加圧成形により実施することを特徴とする、熱可塑性水硬性組成物の成形体の製造方法。
  9. 請求項7または8記載の成形体の製造方法において、水硬性組成物は、水硬性粉体のみからなることを特徴とする熱可塑性水硬性組成物の成形体の製造方法。
  10. 請求項7または8記載の成形体において、水硬性組成物は、水硬性粉体と非水硬性粉体とからなることを特徴とする熱可塑性水硬性組成物の成形体の製造方法。
  11. 請求項7〜10いずれかの項記載の成形体の製造方法において、水との接触により架橋反応を起こして高分子化する熱可塑性樹脂は、シラン基を含有することを特徴とする熱可塑性水硬性組成物の成形体の製造方法。
  12. 請求項11記載の成形体の製造方法において、水との接触により架橋反応を起こして高分子化する熱可塑性樹脂は、シラン変性ポリオレフィン重合体であることを特徴とする熱可塑性水硬性組成物の成形体の製造方法。
  13. 請求項7〜12いずれかの項記載の成形体の製造方法において、更に強化材を含有することを特徴とする熱可塑性水硬性組成物の成形体の製造方法。
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