JP4348579B2 - ポリエステル繊維及びその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリエステル繊維に関するものである。特に、安価で熱安定性、製糸性に優れる衣料用途、インテリア用途、詰め綿や不織布等の資材用途に最適なポリエステル繊維を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】
ポリエステル繊維は物性面、コスト面でのバランスに優れた有機繊維であり、長繊維、又は短繊維として衣料用途に限らず、各種インテリア用途、詰め綿や不織布等の資材用途などに広くかつ大量に使用されている。
【0003】
ポリエステル繊維は主に操業性の観点から、繊維中に強度低下をもたらす異物が含まれないこと、製糸時に口金汚れの少ないことが求められる。これらの問題はその大半がポリエステルの重縮合触媒であるアンチモン化合物に起因することが知られている。特許公報2666502号には特定のビスマス及びセレンを含む三酸化アンチモンを触媒とすることにより製糸時の口金汚れを改善する手法が提案されているが、アンチモン触媒を用いる以上はこの手法によってもアンチモン化合物に起因する異物は完全に除去されることはないのが現状であった。
【0004】
重縮合触媒として例えばゲルマニウム化合物のようなアンチモン化合物以外の触媒を利用することもできるが、かかる手法によると確かに繊維中の異物は低減できるものの、この触媒は非常に高価であるという問題点のみならず、重合中に反応系から外へ留出しやすいため反応系の触媒濃度が変化し重合の制御が困難になるという問題点を有している。一方、アンチモン化合物およびゲルマニウム化合物以外で優れた触媒活性を有する重合触媒としては、テトラアルコキシチタネートに代表されるチタン化合物やスズ化合物がすでに提案されているが、これらを用いて製造されたポリエステル繊維は溶融成形時に熱劣化を受けやすく、また著しく着色するという問題点を有する。また、最近環境面からアンチモンの安全性に対する問題が指摘されており、アルカリ減量等の染色工程で発生するアンチモンを含む廃液の処理が問題となりつつある。すなわち環境面への配慮からもアンチモン化合物を含まないポリエステル繊維が望まれている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は安価で熱安定性、製糸性に優れる衣料用途、インテリア用途、詰め綿や不織布等の資材用途に好適なポリエステル繊維を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の筆者らは、上記課題の解決を目指して鋭意検討を重ねた結果、次に示すような特性を有する触媒、すなわち、アンチモン化合物またはゲルマニウム化合物を用いることなく下記(1)式で表される活性パラメータを満たす触媒であり、かつその触媒を用いて重合したポリエチレンテレフタレートが下記(2)式で表される熱安定性指標を満たすような触媒であれば、その触媒を用いて重合したポリエステルは紡糸時に熱劣化することもなく、製糸性も良好であることを見いだした。
【0007】
さらには、アルカリ金属、アルカリ土類金属、5A族金属、6A族金属、7A族金属、8族金属、1B族金属、2B族金属、3B族金属、鉛、ビスマス、テルル、珪素、硼素、ジルコニウム、ハフニウム、スカンジウム、イットリウム、ランタノイド金属またはそれらの化合物のようにもともとポリエステル重合の触媒活性が低いものにある特定の化合物を共存させることで、驚くべき事に重合触媒として十分な活性を持つようになり、さらに、本触媒はアンチモン化合物またはゲルマニウム化合物を全く用いずとも式(1)および(2)の特性を満足する触媒となり、得られたポリエステルからなる繊維は、熱安定性及び製糸性が良好なポリエステル繊維を与えることを見出し本発明に到達した。
(1) 活性パラメータ(AP):AP(min)<T(min)*2
(上記式中、APは所定の触媒を用いて275℃、0.1Torrの減圧度で固有粘度が0.5dlg-1のポリエチレンテレフタレートを重合するのに要する時間(min)を示す。Tは三酸化アンチモンを触媒として用いた場合のAPを示す。ただし、三酸化アンチモンは生成ポリエチレンテレフタレート中の酸成分に対してアンチモン原子として0.05mol%添加する。 )
(2) 熱安定性指標(TD):TD<25(%)
(上記式中、TDは固有粘度0.6dlg-1のPET1gをガラス試験管に入れ130℃で12時間真空乾燥した後、窒素雰囲気下で300℃、2時間溶融したときの固有粘度の減少率(%)を示す)
【0008】
すなわち、本発明は上記課題の解決法として、アルカリ金属、アルカリ土類金属、5A族金属、6A族金属、7A族金属、8族金属、1B族金属、2B族金属、3B族金属、鉛、ビスマス、テルル、珪素、硼素、ジルコニウム、ハフニウム、スカンジウム、イットリウム、ランタノイド金属またはそれらの化合物のように重合触媒として活性をほとんど有していないか、もしくは有していても十分な活性ではない金属化合物と特定の化合物を組み合わせた触媒を用いて重合されたポリエステルからなるポリエステル繊維及びその製造方法を提供する。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明はアンチモン化合物ならびにゲルマニウム化合物以外の重縮合触媒からなるポリエステルを製糸して得られる安価で熱安定性、製糸性が良好なポリエステル繊維及びその製造方法を提供するものである。
【0010】
本発明のポリエステル繊維を製造する際に用いられる重合触媒を構成するアルカリ金属、アルカリ土類金属、5A族金属、6A族金属、7A族金属、8族金属、1B族金属、2B族金属、3B族金属、鉛、ビスマス、テルル、珪素、硼素、ジルコニウム、ハフニウム、スカンジウム、イットリウム、ランタノイド金属、またはそれらの化合物としては、アルカリ金属、アルカリ土類金属、5A族金属、6A族金属、7A族金属、8族金属、1B族金属、2B族金属、3B族金属、鉛、ビスマス、テルル、珪素、硼素、ジルコニウム、ハフニウム、スカンジウム、イットリウム、ランタノイド金属の他に、これらの化合物から選ばれる一種もしくは二種以上の化合物であれば特に限定はされないが、例えば、これらのギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、蓚酸などの飽和脂肪族カルボン酸塩、アクリル酸、メタクリル酸などの不飽和脂肪族カルボン酸塩、安息香酸などの芳香族カルボン酸塩、トリクロロ酢酸などのハロゲン含有カルボン酸塩、乳酸、クエン酸、サリチル酸などのヒドロキシカルボン酸塩、炭酸、硫酸、硝酸、リン酸、ホスホン酸、炭酸水素、リン酸水素、硫酸水素、亜硫酸、チオ硫酸、塩酸、臭化水素酸、塩素酸、臭素酸などの無機酸塩、1-プロパンスルホン酸、1-ペンタンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸などの有機スルホン酸塩、ラウリル硫酸などの有機硫酸塩、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、iso-プロポキシ、n-ブトキシ、t−ブトキシなどのアルコキサイド、アセチルアセトネートなどのキレート化合物、酸化物、水酸化物などが挙げられ、これらのうち飽和脂肪族カルボン酸塩が好ましく、さらに酢酸塩がとくに好ましい。また、アルカリ金属、アルカリ土類金属、5A族金属、6A族金属、7A族金属、8族金属、1B族金属、2B族金属、3B族金属、鉛、ビスマス、テルル、珪素、硼素、ジルコニウム、ハフニウム、スカンジウム、イットリウム、ランタノイド金属、またはそれらの化合物の中でも、Li,Na,K,Rb,Cs,Be,Mg,Ca,Sr,Ba,Cr,Mn,Fe,Ru,Co,Ni,Pd,Cu,Ag,Zn,In,Tl,Pb,Bi,Zr,Hf,Sc,Y,La,Ce,Sm,Eu,Gd、またはそれらの化合物が好ましい。
【0011】
これらアルカリ金属、アルカリ土類金属、5A族金属、6A族金属、7A族金属、8族金属、1B族金属、2B族金属、3B族金属、鉛、ビスマス、テルル、珪素、硼素、ジルコニウム、ハフニウム、スカンジウム、イットリウム、ランタノイド金属またはそれらの化合物の使用量としては、得られるポリエステルのジカルボン酸や多価カルボン酸などのカルボン酸成分の全構成ユニットのモル数に対して1×10-6〜0.1モルの範囲であることが好ましく、更に好ましくは5×10-6〜0.05モルの範囲であることである。
【0012】
本発明のポリエステル繊維に用いられるポリエステルを重合する際に用いられる重合触媒を構成する特定の化合物とは、下記一般式(1)および/または(2)の構造を有する化合物からなる群より選ばれる化合物である。
【0013】
【化84】
【0014】
【化85】
【0015】
(式(1)〜(2)中、Arはアリール基を表す。)
【0016】
本発明のポリエステル繊維に用いられるポリエステルを重合する際に用いられる重合触媒を構成する特定の化合物は一般式(1)、(2)の双方を備えた、例えばアミノフェノール類等のような芳香族にNとOの双方が結合された化合物やその誘導体であってもよい。
【0017】
本発明のポリエステル繊維に用いられるポリエステルを重合する際に用いられる重合触媒において特定の化合物として使用される一般式(1)および/または(2)の構造を有する化合物としては、詳しくは、下記一般式(3)および/または(4)の構造を有する化合物からなる群より選ばれる一種以上の化合物が好ましい。
【0018】
【化86】
【0019】
【化87】
【0020】
(式(3)〜(4)中、X1,X2,X3はそれぞれ独立に水素、炭化水素基、アシル基、スルホニルを含む基、例えばスルホン酸基やスルホネート基など、ホスホリルを含む基、例えばホスホン酸基やホスホネート基など、またはエーテル結合を有する炭化水素基などを表し、Arは下記一般式(5)から(12)などに例示されるアリール基を表す。)
【0021】
【化88】
【0022】
【化89】
【0023】
【化90】
【0024】
【化91】
【0025】
【化92】
【0026】
【化93】
【0027】
【化94】
【0028】
【化95】
【0029】
Arが一般式(5)で表されるAr-O-X1またはAr-N(-X2)-X3の構造を有する化合物としては、例えば、下記一般式(13)および(14)で表されるような直線状フェノール化合物、直線状アニリン化合物およびそれらの誘導体、下記一般式(15)および(16)で表されるような枝分かれ線状フェノール化合物、枝分かれ線状アニリン化合物およびそれらの誘導体、または下記一般式(17)および(18)で表されるような環状フェノール化合物、環状アニリン化合物およびそれらの誘導体などが挙げられ、これらのうち直線状フェノール化合物、直線状アニリン化合物、または環状フェノール化合物およびそれらの誘導体が好ましい。さらに、直線状フェノール化合物または環状フェノール化合物およびそれらの誘導体のなかでも、下記式(45)で表される2,2'-ビスフェノール、下記式(46)で表される2-アミノビフェニル、下記式(47)で表される2,2'-ジヒドロキシジフェニルエーテル、下記式(48)で表される2,2'-チオビス(4-tert-オクチルフェノール)、下記式(49)で表される2,2'-メチレンビス(6-tert-ブチル-p-クレゾール)、下記式(50)で表されるメチレン架橋直線状フェノール化合物(2から100量体までの混合物)、下記式(51)で表されるメチレン架橋直線状p-tert-ブチルフェノール化合物(2から100量体までの混合物)、下記式(52)で表されるカリックス[4]アレーン、下記式(53)で表されるカリックス[6]アレーン、下記式(54)で表されるカリックス[8]アレーン、下記式(55)で表されるp-tert-ブチルカリックス[4]アレーン、下記式(56)で表されるp-tert-ブチルカリックス[6]アレーン、または下記式(57)で表されるp-tert-ブチルカリックス[8]アレーンおよびそれらの誘導体がとくに好ましい。
【0030】
【化96】
【0031】
【化97】
【0032】
【化98】
【0033】
【化99】
【0034】
【化100】
【0035】
【化101】
【0036】
(式(13)〜(18)中、各R1は同じかまたは異なり、C1からC20の炭化水素基、ハロゲン基、カルボキシル基またはそのエステル、ホルミル基、アシル基、(アシル)-O-で表される基、アミノ基、モノまたはジアルキルアミノ基、アミド基またはその置換体、水酸基、アルコキシル基、アルキルチオ基、スルホニルを含む基、例えばスルホン酸基やスルホネート基など、ホスホリルを含む基、例えばホスホン酸基やホスホネート基など、ニトロ基、シアノ基、チオシアノ基などを表し、各R2は同じかまたは異なり、水素、C1からC20の炭化水素基、ハロゲン基、カルボキシル基またはそのエステル、ホルミル基、アシル基、(アシル)-O-で表される基、アミノ基、モノまたはジアルキルアミノ基、アミド基またはその置換体、水酸基、アルコキシル基、アルキルチオ基、スルホニルを含む基、例えばスルホン酸基やスルホネート基など、ホスホリルを含む基、例えばホスホン酸基やホスホネート基など、ニトロ基、シアノ基、チオシアノ基などを表し、各Xは同じかまたは異なり、水素、C1からC20の炭化水素基、アシル基、スルホニルを含む基、例えばスルホン酸基やスルホネート基など、ホスホリルを含む基、例えばホスホン酸基やホスホネート基など、またはエーテル結合を有する炭化水素基などを表し、各Yは同じかまたは異なり、直接結合、C1からC10のアルキレン基、-(アルキレン)-O-、-(アルキレン)-S-、-O-、-S-、-SO2-、-CO-、-COO-などを表し、各nは同じかまたは異なり、1から100の整数を表し、aは1から3の整数を表し、bは0または1から3の整数を表し、各cは同じかまたは異なり、1から3の整数を表し、 各dは同じかまたは異なり、0または1から3の整数を表す。ただし、1≦a+b≦5、1≦c+d≦4である。ここでいう炭化水素基はアルキル基やアリール基などを表し、分子鎖中に水酸基やハロゲン基などの置換基を含んでいてもよい。)
【0037】
【化102】
【0038】
【化103】
【0039】
【化104】
【0040】
【化105】
【0041】
【化106】
【0042】
【化107】
【0043】
(式(50)中、nは1から99の任意の整数を表す。)
【0044】
【化108】
【0045】
(式(51)中、nは1から99の任意の整数を表す。)
【0046】
【化109】
【0047】
【化110】
【0048】
【化111】
【0049】
【化112】
【0050】
【化113】
【0051】
【化114】
【0052】
Arが一般式(5)で表されるAr-O-X1またはAr-N(-X2)-X3の構造を有する化合物のその他の例としては、下記一般式(19)および(20)で表されるようなクマリン誘導体、下記一般式(21)および(22)で表されるようなクロモン誘導体、下記一般式(23)および(24)で表されるようなジヒドロクマリン誘導体、下記一般式(25)および(26)で表されるようなクロマノン誘導体、下記一般式(27)および(28)で表されるようなイソクロマノン誘導体、下記一般式(29)および(30)で表されるようなクロマン誘導体、下記一般式(31)および(32)で表されるようなイソクロマン誘導体などの複素環式化合物などが挙げられ、これらのうちクマリン誘導体、クロモン誘導体、またはクロマン誘導体が好ましい。クマリン誘導体、クロモン誘導体、またはクロマン誘導体のなかでも、下記式(58)で表されるエスクレチン、下記式(59)で表される7-アミノ−4−メチルクマリン、下記式(60)で表されるクリシン、下記式(61)で表されるモリン、下記式(62)で表される2-アミノクロモン、下記式(63)で表されるエピカテキン、または下記式(64)で表されるエピガロカテキンガレートおよびそれらの誘導体がとくに好ましい。
【0053】
【化115】
【0054】
【化116】
【0055】
【化117】
【0056】
【化118】
【0057】
(式(19)〜(22)中、各Rは同じかまたは異なり、C1からC20の炭化水素基、ハロゲン基、カルボキシル基またはそのエステル、ホルミル基、アシル基、(アシル)-O-で表される基、アミノ基、モノまたはジアルキルアミノ基、アミド基またはその置換体、水酸基、アルコキシル基、アルキルチオ基、スルホニルを含む基、例えばスルホン酸基やスルホネート基など、ホスホリルを含む基、例えばホスホン酸基やホスホネート基など、ニトロ基、シアノ基、チオシアノ基などを表し、各Xは同じかまたは異なり、水素、C1からC20の炭化水素基、アシル基、スルホニルを含む基、例えばスルホン酸基やスルホネート基など、ホスホリルを含む基、例えばホスホン酸基やホスホネート基など、またはエーテル結合を有する炭化水素基などを表し、jおよびbは0または1から3の整数を表し、mおよびdは0または1から2の整数を表す。ただし、0≦j+b≦4、0≦m+d≦2、1≦j+m≦5である。ここでいう炭化水素基はアルキル基やアリール基などを表し、分子鎖中に水酸基やハロゲン基などの置換基を含んでいてもよい。)
【0058】
【化119】
【0059】
【化120】
【0060】
【化121】
【0061】
【化122】
【0062】
【化123】
【0063】
【化124】
【0064】
(式(23)〜(28)中、各Rは同じかまたは異なり、C1からC20の炭化水素基、ハロゲン基、カルボキシル基またはそのエステル、ホルミル基、アシル基、(アシル)-O-で表される基、アミノ基、モノまたはジアルキルアミノ基、アミド基またはその置換体、水酸基、アルコキシル基、アルキルチオ基、スルホニルを含む基、例えばスルホン酸基やスルホネート基など、ホスホリルを含む基、例えばホスホン酸基やホスホネート基など、ニトロ基、シアノ基、チオシアノ基などを表し、各Xは同じかまたは異なり、水素、C1からC20の炭化水素基、アシル基、スルホニルを含む基、例えばスルホン酸基やスルホネート基など、ホスホリルを含む基、例えばホスホン酸基やホスホネート基など、またはエーテル結合を有する炭化水素基などを表し、aは1から3の整数を表し、bは0または1から3の整数を表し、cおよびdは0または1から2の整数を表す。ただし、1≦a+b≦4、0≦c+d≦2である。ここでいう炭化水素基はアルキル基やアリール基などを表し、分子鎖中に水酸基やハロゲン基などの置換基を含んでいてもよい。)
【0065】
【化125】
【0066】
【化126】
【0067】
【化127】
【0068】
【化128】
【0069】
(式(29)〜(32)中、各Rは同じかまたは異なり、C1からC20の炭化水素基、ハロゲン基、カルボキシル基またはそのエステル、ホルミル基、アシル基、(アシル)-O-で表される基、アミノ基、モノまたはジアルキルアミノ基、アミド基またはその置換体、水酸基、アルコキシル基、アルキルチオ基、スルホニルを含む基、例えばスルホン酸基やスルホネート基など、ホスホリルを含む基、例えばホスホン酸基やホスホネート基など、ニトロ基、シアノ基、チオシアノ基などを表し、各Xは同じかまたは異なり、水素、C1からC20の炭化水素基、アシル基、スルホニルを含む基、例えばスルホン酸基やスルホネート基など、ホスホリルを含む基、例えばホスホン酸基やホスホネート基など、またはエーテル結合を有する炭化水素基などを表し、aは1から3の整数を表し、bは0または1から3の整数を表し、cおよびdは0または1から3の整数を表す。ただし、1≦a+b≦4、0≦c+d≦3である。ここでいう炭化水素基はアルキル基やアリール基などを表し、分子鎖中に水酸基やハロゲン基などの置換基を含んでいてもよい。)
【0070】
【化129】
【0071】
【化130】
【0072】
【化131】
【0073】
【化132】
【0074】
【化133】
【0075】
【化134】
【0076】
【化135】
【0077】
Arが一般式(6)で表されるAr-O-X1またはAr-N(-X2)-X3の構造を有する化合物としては、例えば、下記一般式(33)および(34)で表されるようなナフタレン誘導体、または下記一般式(35)および(36)で表されるようなビスナフチル誘導体などが挙げられ、これらのなかでも、下記式(65)で表される4,5-ジヒドロキシナフタレン-2,7-ジスルホン酸二ナトリウム、下記式(66)で表される1,8-ジアミノナフタレン、下記式(67)で表されるナフトールAS、下記式(68)で表される1,1'-ビ-2-ナフトール、または下記式(69)で表される1,1'-ビナフチル-2,2'-ジアミンおよびそれらの誘導体が好ましく、さらにこれらの中でも、4,5-ジヒドロキシナフタレン-2,7-ジスルホン酸二ナトリウムまたは1,8-ジアミノナフタレンおよびそれらの誘導体がとくに好ましい。
【0078】
【化136】
【0079】
【化137】
【0080】
(式(33)〜(34)中、各Rは同じかまたは異なり、C1からC20の炭化水素基、ハロゲン基、カルボキシル基またはそのエステル、ホルミル基、アシル基、(アシル)-O-で表される基、アミノ基、モノまたはジアルキルアミノ基、アミド基またはその置換体、水酸基、アルコキシル基、アルキルチオ基、スルホニルを含む基、例えばスルホン酸基やスルホネート基など、ホスホリルを含む基、例えばホスホン酸基やホスホネート基など、ニトロ基、シアノ基、チオシアノ基などを表し、各Xは同じかまたは異なり、水素、C1からC20の炭化水素基、アシル基、スルホニルを含む基、例えばスルホン酸基やスルホネート基など、ホスホリルを含む基、例えばホスホン酸基やホスホネート基など、またはエーテル結合を有する炭化水素基などを表し、j、b、c、およびdは0または1から3の整数を表す。ただし、0≦j+b≦4、0≦c+d≦4、1≦j+c≦6である。ここでいう炭化水素基はアルキル基やアリール基などを表し、分子鎖中に水酸基やハロゲン基などの置換基を含んでいてもよい。)
【0081】
【化138】
【0082】
【化139】
【0083】
(式(35)〜(36)中、各Rは同じかまたは異なり、C1からC20の炭化水素基、ハロゲン基、カルボキシル基またはそのエステル、ホルミル基、アシル基、(アシル)-O-で表される基、アミノ基、モノまたはジアルキルアミノ基、アミド基またはその置換体、水酸基、アルコキシル基、アルキルチオ基、スルホニルを含む基、例えばスルホン酸基やスルホネート基など、ホスホリルを含む基、例えばホスホン酸基やホスホネート基など、ニトロ基、シアノ基、チオシアノ基などを表し、各Xは同じかまたは異なり、水素、C1からC20の炭化水素基、アシル基、スルホニルを含む基、例えばスルホン酸基やスルホネート基など、ホスホリルを含む基、例えばホスホン酸基やホスホネート基など、またはエーテル結合を有する炭化水素基などを表し、Yは直接結合、C1からC10のアルキレン基、-(アルキレン)-O-、-(アルキレン)-S-、-O-、-S-、-SO2-、-CO-、-COO-などを表し、j、b、c、d、e、f、g、およびhは0または1から3の整数を表す。ただし、0≦j+b≦4、0≦c+d≦3、0≦e+f≦4、0≦g+h≦3、1≦j+c+e+g≦12である。ここでいう炭化水素基はアルキル基やアリール基などを表し、分子鎖中に水酸基やハロゲン基などの置換基を含んでいてもよい。)
【0084】
【化140】
【0085】
【化141】
【0086】
【化142】
【0087】
【化143】
【0088】
【化144】
【0089】
Arが一般式(7)または(8)で表されるAr-O-X1またはAr-N(-X2)-X3の構造を有する化合物としては、例えば、下記一般式(37)および(38)で表されるようなアントラセン誘導体などが挙げられ、これらのなかでも、下記式(70)で表されるアンスラロビン、下記式(71)で表される9,10-ジメトキシアントラセン、または下記式(72)で表される2-アミノアントラセンおよびそれらの誘導体が好ましく、さらにこれらの中でも、アンスラロビンおよびその誘導体がとくに好ましい。
【0090】
【化145】
【0091】
【化146】
【0092】
(式(37)〜(38)中、各Rは同じかまたは異なり、C1からC20の炭化水素基、ハロゲン基、カルボキシル基またはそのエステル、ホルミル基、アシル基、(アシル)-O-で表される基、アミノ基、モノまたはジアルキルアミノ基、アミド基またはその置換体、水酸基、アルコキシル基、アルキルチオ基、スルホニルを含む基、例えばスルホン酸基やスルホネート基など、ホスホリルを含む基、例えばホスホン酸基やホスホネート基など、ニトロ基、シアノ基、チオシアノ基などを表し、各Xは同じかまたは異なり、水素、C1からC20の炭化水素基、アシル基、スルホニルを含む基、例えばスルホン酸基やスルホネート基など、ホスホリルを含む基、例えばホスホン酸基やホスホネート基など、またはエーテル結合を有する炭化水素基などを表し、j、b、e、およびfは0または1から3の整数を表し、pおよびqは0または1から2の整数を表す。ただし、0≦j+b≦4、0≦p+q≦2、0≦e+f≦4、1≦j+p+e≦8である。ここでいう炭化水素基はアルキル基やアリール基などを表し、分子鎖中に水酸基やハロゲン基などの置換基を含んでいてもよい。)
【0093】
【化147】
【0094】
【化148】
【0095】
【化149】
【0096】
Arが一般式(9)で表されるAr-O-X1またはAr-N(-X2)-X3の構造を有する化合物としては、例えば、下記一般式(39)および(40)で表されるようなベンゾキノン誘導体などが挙げられ、これらのなかでも、下記式(73)で表される2,5-ジヒドロキシベンゾキノンおよびその誘導体が好ましい。
【0097】
【化150】
【0098】
【化151】
【0099】
(式(39)〜(40)中、各Rは同じかまたは異なり、C1からC20の炭化水素基、ハロゲン基、カルボキシル基またはそのエステル、ホルミル基、アシル基、(アシル)-O-で表される基、アミノ基、モノまたはジアルキルアミノ基、アミド基またはその置換体、水酸基、アルコキシル基、アルキルチオ基、スルホニルを含む基、例えばスルホン酸基やスルホネート基など、ホスホリルを含む基、例えばホスホン酸基やホスホネート基など、ニトロ基、シアノ基、チオシアノ基などを表し、各Xは同じかまたは異なり、水素、C1からC20の炭化水素基、アシル基、スルホニルを含む基、例えばスルホン酸基やスルホネート基など、ホスホリルを含む基、例えばホスホン酸基やホスホネート基など、またはエーテル結合を有する炭化水素基などを表し、k、l、p、およびqは0または1から2の整数を表す。ただし、0≦k+l≦2、0≦p+q≦2、1≦k+p≦4である。ここでいう炭化水素基はアルキル基やアリール基などを表し、分子鎖中に水酸基やハロゲン基などの置換基を含んでいてもよい。)
【0100】
【化152】
【0101】
Arが一般式(10)または(11)で表されるAr-O-X1またはAr-N(-X2)-X3の構造を有する化合物としては、例えば、下記一般式(41)および(42)で表されるようなナフトキノン誘導体などが挙げられ、これらのなかでも、下記式(74)で表される5,8-ジヒドロキシ-1,4-ナフトキノンまたは下記式(75)で表される2-アミノナフトキノンおよびそれらの誘導体が好ましい。
【0102】
【化153】
【0103】
【化154】
【0104】
(式(41)〜(42)中、各Rは同じかまたは異なり、C1からC20の炭化水素基、ハロゲン基、カルボキシル基またはそのエステル、ホルミル基、アシル基、(アシル)-O-で表される基、アミノ基、モノまたはジアルキルアミノ基、アミド基またはその置換体、水酸基、アルコキシル基、アルキルチオ基、スルホニルを含む基、例えばスルホン酸基やスルホネート基など、ホスホリルを含む基、例えばホスホン酸基やホスホネート基など、ニトロ基、シアノ基、チオシアノ基などを表し、各Xは同じかまたは異なり、水素、C1からC20の炭化水素基、アシル基、スルホニルを含む基、例えばスルホン酸基やスルホネート基など、ホスホリルを含む基、例えばホスホン酸基やホスホネート基など、またはエーテル結合を有する炭化水素基などを表し、kおよびlは0または1から2の整数を表し、cおよびdは0または1から3の整数を表す。ただし、0≦k+l≦2、0≦c+d≦4、1≦k+c≦5である。ここでいう炭化水素基はアルキル基やアリール基などを表し、分子鎖中に水酸基やハロゲン基などの置換基を含んでいてもよい。)
【0105】
【化155】
【0106】
【化156】
【0107】
Arが一般式(12)で表されるAr-O-X1またはAr-N(-X2)-X3の構造を有する化合物としては、例えば、下記一般式(43)および(44)で表されるようなアントラキノン誘導体などが挙げられ、これらのなかでも、下記式(76)で表されるキナリザリン、下記式(77)で表されるアリザリン、下記式(78)で表されるキニザリン、下記式(79)で表されるアントラルフィン、下記式(80)で表されるエモジン、下記式(81)で表される1,4-ジアミノアントラキノン、下記式(82)で表される1,8-ジアミノ-4,5-ジヒドロキシアントラキノン、または下記式(83)で表されるアシッドブルー25およびそれらの誘導体が好ましく、さらにこれらの中でも、キナリザリンまたは1,4-ジアミノアントラキノンおよびそれらの誘導体がとくに好ましい。
【0108】
【化157】
【0109】
【化158】
【0110】
(式(43)〜(44)中、各Rは同じかまたは異なり、C1からC20の炭化水素基、ハロゲン基、カルボキシル基またはそのエステル、ホルミル基、アシル基、(アシル)-O-で表される基、アミノ基、モノまたはジアルキルアミノ基、アミド基またはその置換体、水酸基、アルコキシル基、アルキルチオ基、スルホニルを含む基、例えばスルホン酸基やスルホネート基など、ホスホリルを含む基、例えばホスホン酸基やホスホネート基など、ニトロ基、シアノ基、チオシアノ基などを表し、各Xは同じかまたは異なり、水素、C1からC20の炭化水素基、アシル基、スルホニルを含む基、例えばスルホン酸基やスルホネート基など、ホスホリルを含む基、例えばホスホン酸基やホスホネート基など、またはエーテル結合を有する炭化水素基などを表し、j、b、c、およびdは0または1から3の整数を表す。ただし、0≦j+b≦4、0≦c+d≦4、1≦j+c≦6である。ここでいう炭化水素基はアルキル基やアリール基などを表し、分子鎖中に水酸基やハロゲン基などの置換基を含んでいてもよい。)
【0111】
【化159】
【0112】
【化160】
【0113】
【化161】
【0114】
【化162】
【0115】
【化163】
【0116】
【化164】
【0117】
【化165】
【0118】
【化166】
【0119】
このような特定の化合物の使用量としては、共存するアルカリ金属、アルカリ土類金属、5A族金属、6A族金属、7A族金属、8族金属、1B族金属、2B族金属、3B族金属、鉛、ビスマス、テルル、珪素、硼素、ジルコニウム、ハフニウム、スカンジウム、イットリウム、ランタノイド金属またはそれらの化合物のモル数に対して0.01〜100モルの範囲であることが好ましく、更に好ましくは0.05〜50モルの範囲であることである。
【0120】
また本発明は、ポリエステル重合の触媒活性を実質的に有さない化合物2種以上からなる触媒活性を実質的に有する触媒を用いて製造されたポリエステルからなるポリエステル繊維及びその製造方法を提供するものである。本発明のポリエステル重合の触媒活性を実質的に有さない化合物の少なくとも一種は金属またはその化合物であることが好ましい。また本発明のポリエステル重合の触媒活性を実質的に有さない化合物の別の少なくとも一種は有機化合物であることが好ましい。
【0121】
本発明のポリエステル繊維の重合に用いられるポリエステル重合の触媒活性を実質的に有さない金属またはその化合物とはNa,K,Rb,Cs,Be,Ca,Sr,Si,V,Cr,Ru,Rh,Pd,Te,Cuなどの金属またはそれらの化合物であり、好ましくは、Na,K,Rb,Cs,Be,Si,Cuまたはそれらの化合物である。これらの金属の化合物としては特に限定はされないが、例えば、これらのギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、蓚酸などの飽和脂肪族カルボン酸塩、アクリル酸、メタクリル酸などの不飽和脂肪族カルボン酸塩、安息香酸などの芳香族カルボン酸塩、トリクロロ酢酸などのハロゲン含有カルボン酸塩、乳酸、クエン酸、サリチル酸などのヒドロキシカルボン酸塩、炭酸、硫酸、硝酸、リン酸、ホスホン酸、炭酸水素、リン酸水素、硫酸水素、亜硫酸、チオ硫酸、塩酸、臭化水素酸、塩素酸、臭素酸などの無機酸塩、1-プロパンスルホン酸、1-ペンタンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸などの有機スルホン酸塩、ラウリル硫酸などの有機硫酸塩、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、iso-プロポキシ、n-ブトキシ、t−ブトキシなどのアルコキサイド、アセチルアセトネートなどのキレート化合物、酸化物、水酸化物などが挙げられ、これらのうち飽和脂肪族カルボン酸塩が好ましく、さらに酢酸塩がとくに好ましい。
【0122】
本発明で述べるポリエステル重合の触媒活性を実質的に有さない有機化合物としては、既に述べた一般式(1)および/または(2)の構造を有する化合物からなる群より選ばれる化合物が好ましい。
【0123】
本発明のポリエステル繊維に用いられるポリエステルの重合に用いられる触媒は、重縮合反応のみならずエステル化反応およびエステル交換反応にも触媒活性を有する。また、溶融重合のみならず固相重合や溶液重合においても触媒活性を有する。本発明におけるポリエステルの重合は、従来公知の方法で行うことができる。例えば、ポリエチレンテレフタレートの場合はテレフタル酸とエチレングリコールとのエステル化後、重縮合する方法、もしくは、テレフタル酸ジメチルなどのテレフタル酸のアルキルエステルとエチレングリコールとのエステル交換反応を行った後、重縮合する方法のいずれの方法でも行うことができる。また、重合の装置は、回分式であっても、連続式であってもよい。
【0124】
本発明のポリエステル繊維に用いられるポリエステルの重合に用いられる触媒の添加時期は、重縮合反応の開始前が望ましいが、エステル化反応もしくはエステル交換反応の開始前および反応途中の任意の段階で反応系に添加することもできる。本発明におけるポリエステルの重合に用いられる触媒の添加方法は、粉末状であってもよいし、エチレングリコールなどの溶媒のスラリー状もしくは溶液状での添加であってもよく、特に限定されない。またアルカリ金属、アルカリ土類金属、5A族金属、6A族金属、7A族金属、8族金属、1B族金属、2B族金属、3B族金属、鉛、ビスマス、テルル、珪素、硼素、ジルコニウム、ハフニウム、スカンジウム、イットリウム、ランタノイド金属またはそれらの化合物と特定の化合物とを予め混合したものを添加してもよいし、これらを別々に添加してもよい。
【0125】
なお、アンチモン化合物やゲルマニウム化合物を併用して本発明のポリエステル繊維に用いられるポリエステルを重合してもよい。ただし、アンチモン化合物としては重合して得られるポリエステルに対してアンチモン原子として50ppm以下の量で添加することが好ましい。より好ましくは30ppm以下の量で添加することである。アンチモンの添加量を50ppm以上にすると、ポリエステル中に異物が発生するため好ましくない。ゲルマニウム化合物としては重合して得られるポリエステル中にゲルマニウム原子として20ppm以下の量で添加することが好ましい。より好ましくは10ppm以下の量で添加することである。ゲルマニウムの添加量を20ppm以上にするとコスト的に不利となるため好ましくない。本発明で用いられるアンチモン化合物としては、三酸化アンチモン、五酸化アンチモン、酢酸アンチモン、アンチモングリコキサイドなどが挙げられ、これらのうち三酸化アンチモンが好ましい。また、ゲルマニウム化合物としては、二酸化ゲルマニウム、四塩化ゲルマニウムなどが挙げられ、これらのうち二酸化ゲルマニウムが好ましい。
【0126】
また、本発明で用いられるポリエステル繊維に用いられるポリエステルの重合に用いられる触媒はチタン化合物、スズ化合物、コバルト化合物などの他の重合触媒をポリエステルの熱安定性および色調を損なわない範囲で共存させることが可能である。
【0127】
本発明で用いられるポリエステル繊維に用いられるポリエステルは、テレフタル酸またはナフタレンジカルボン酸を主たる酸成分とし、少なくとも一種のグリコール、好ましくはエチレングリコール、トリメチレングリコール、テトラメチレングリコールから選ばれた少なくとも一種のアルキレングリコールを主たるグリコール成分とするポリエステルを対象とする。また、テレフタル酸成分、またはナフタレンジカルボン酸成分の一部を他の二官能性カルボン酸成分で置き換えたポリエステルであってもよく、および/またはグリコール成分の一部を主成分以外の上記グリコールもしくは他のジオール成分で置き換えたポリエステルであってもよい。
【0128】
ジカルボン酸としては、蓚酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、デカンジカルボン酸、ドデカンジカルボン酸、 テトラデカンジカルボン酸、ヘキサデカンジカルボン酸、1,3ーシクロブタンジカルボン酸、1,3ーシクロペンタンジカルボン酸、1,2ーシクロヘキサンジカルボン酸、1,3ーシクロヘキサンジカルボン酸、1,4ーシクロヘキサンジカルボン酸、2,5ーノルボルナンジカルボン酸、ダイマー酸などに例示される飽和脂肪族ジカルボン酸またはこれらのエステル形成性誘導体、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸などに例示される不飽和脂肪族ジカルボン酸またはこれらのエステル形成性誘導体、オルソフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、5ー(アルカリ金属)スルホイソフタル酸、ジフェニン酸、1,3ーナフタレンジカルボン酸、1,4ーナフタレンジカルボン酸、1,5ーナフタレンジカルボン酸、2,6ーナフタレンジカルボン酸、2,7ーナフタレンジカルボン酸、4、4’ービフェニルジカルボン酸、4、4’ービフェニルスルホンジカルボン酸、4、4’ービフェニルエーテルジカルボン酸、1,2ービス(フェノキシ)エタンーp,p’ージカルボン酸、パモイン酸、アントラセンジカルボン酸などに例示される芳香族ジカルボン酸またはこれらのエステル形成性誘導体が挙げられ、これらのジカルボン酸のうちテレフタル酸およびナフタレンジカルボン酸とくに2,6ーナフタレンジカルボン酸が好ましい。
【0129】
これらジカルボン酸以外の多価カルボン酸として、エタントリカルボン酸、プロパントリカルボン酸、ブタンテトラカルボン酸、ピロメリット酸、トリメリット酸、トリメシン酸、3、4、3’、4’ービフェニルテトラカルボン酸、およびこれらのエステル形成性誘導体などが挙げられる。
【0130】
グリコールとしてはエチレングリコール、1、2ープロピレングリコール、1、3ープロピレングリコール、ジエチレングリ コール、トリエチレングリコール、1、2ーブチレングリコール、1、3ーブチレングリコール、2、3ーブチレングリコール、1,4ーブチレングリコール、1、5ーペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6ーヘキサンジオー ル、1,2ーシクロヘキサンジオール、1,3ーシクロヘキサンジオール、1,4ーシクロヘキサンジオール、1,2ーシクロヘキサンジメタノール、1,3ーシクロヘキサンジメタノール、1,4ーシクロヘキサンジメタノール、1,4ーシクロヘキサンジエタノール、1,10ーデカメチレングリコール、1、12ードデカンジオール、ポリエチレングリコール、ポリトリメチレングリコール、ポリテトラメチレングリコールなどに例示される脂肪族グリコール、ヒドロキノン、4, 4’ージヒドロキシビスフェノール、1,4ービス(βーヒドロキシエトキシ)ベン ゼン、1,4ービス(βーヒドロキシエトキシフェニル)スルホン、ビス(p−ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス(p−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(p−ヒドロキシフェニル)メタン、1、2ービス(p−ヒドロキシフェニル)エタン、ビスフェノールA、ビスフェノールC、2,5ーナフタレンジオール、これらのグリコールにエチレンオキシドが付加したグリコール、などに例示される芳香族グリコールが挙げられ、これらのグリコールのうちエチレングリコールおよび1,4ーブチレングリコールが好ましい。
【0131】
これらグリコール以外の多価アルコールとして、トリメチロールメタン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、グリセロール、ヘキサントリオールなどが挙げられる。
【0132】
ヒドロキシカルボン酸としては、乳酸、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、ヒドロキシ酢酸、3ーヒドロキシ酪酸、p−ヒドロキシ安息香酸、pー( 2ーヒドロキシエトキシ)安息香酸、4ーヒドロキシシクロヘキサンカルボン酸、またはこれらのエステル形成性誘導体などが挙げられる。
【0133】
環状エステルとしては、ε-カプロラクトン、β-プロピオラクトン、β-メチル-β-プロピオラクトン、δ-バレロラクトン、グリコリド、ラクチドなどが挙げられる。
【0134】
多価カルボン酸もしくはヒドロキシカルボン酸のエステル形成性誘導体としては、これらのアルキルエステル、酸クロライド、酸無水物などが挙げられる。
【0135】
本発明においては、上記のジカルボン酸成分とジオール成分から構成されるポリエステルは、その繰り返し単位の80モル%以上がエチレンテレフタレート単位またはエチレンナフタレートであることが特に好ましい。
【0136】
本発明で用いられるポリエステル繊維に用いられるポリエステルの重合用の触媒を用いたPETの重合は、従来公知の方法で行うことができる。すなわち、テレフタル酸とその2倍モル量のエチレングリコールを撹拌機付きのバッチ式オートクレーブに仕込み、2.5kgcm-2の加圧下245℃にて、生成する水を系外へ留去しながらエステル化反応を行いビス(2-ヒドロキシエチル)テレフタレートを製造する。留去した水の量から計算してエステル化率が95%に達した時点で放圧する。ここに該触媒を添加し、窒素雰囲気下常圧にて245℃で10分間以上攪拌する。引き続き、50分間を要して275℃まで昇温しつつ反応系の圧力を徐々に下げて0.1Torrとして、さらに275℃、0.1Torrで一定速度で撹拌を行いながら重縮合反応を行い固有粘度が0.5 dlg-1以上のPETを重合する。このうち重縮合反応に要した時間を重合時間と呼ぶ。
【0137】
本発明で用いられるポリエステル繊維に用いられるポリエステルの重合用の触媒は、活性パラメータ(AP)がAP(min)<T(min)*2を満たすものである。好ましくは、AP(min)<T(min)*1.5であり、さらに好ましくは、AP(min)<T(min)である。ただし、APは上記した方法により固有粘度が0.5dlg-1のPETを重合するのに要する時間(min)を示す。Tは三酸化アンチモンを触媒として用いた場合のAPを示す。ただし、三酸化アンチモンは市販の三酸化二アンチモン、例えばALDRICH製のAntimony(III)oxide、純度99.999%を使用し、これを約10gl-1の濃度となるようにエチレングリコールに150℃で約1時間撹拌して溶解させた溶液を、生成PET中の酸成分に対してアンチモン原子として0.05mol%になるように添加する。
【0138】
本発明で用いられるポリエステル繊維に用いられるポリエステルの重合用の触媒を用いて重合したPETは、熱安定性指標(TD)がTD<25%を満たさなければならない。ただし、TDは固有粘度0.6dlg-1のPET1gをガラス試験管に入れ130℃で12時間真空乾燥した後、窒素雰囲気下で300℃、2時間溶融したときの固有粘度の減少率(%)である。好ましくはTD<22%であり、さらに好ましくはTD<18%である。TDが25%以上であるような触媒だと、この触媒を用いて重合したポリエステルは溶融成形時に熱劣化を受けやすくなり、著しい着色を招いてしまう。また本発明でいうポリエステル重合の触媒活性を実質的に有さない化合物とは、限界活性パラメータ(LP)がLP(min)>T(min)*2を満たすものである。ただし、LPは上記した方法により固有粘度が0.3dlg-1のポリエチレンテレフタレートを重合するのに要する時間(min)を示す。また、本発明でいうポリエステル重合の触媒活性を実質的に有する触媒は、活性パラメータ(AP)がAP(min)<T(min)*2を満たすものである。好ましくは、AP(min)<T(min)*1.5であり、さらに好ましくは、AP(min)<T(min)である。
【0139】
さらに、前記ポリエステル中には少量の他の任意の重合体や安定剤、酸化防止剤、制電剤、染色改良剤、染料、顔料、艶消剤、蛍光増白剤、不活性微粒子その他の添加剤が含有されていてもよい。特に不活性微粒子を添加する場合は外部析出法および内部析出法のいずれも採用可能である。
【0140】
かかるポリエステルを得る方法としては、特別な重合条件を採用する必要はなく、ジカルボン酸および/またはそのエステル形成性誘導体とグリコールとの反応生成物を重縮合して、ポリエステルにする際に採用される任意の方法で合成することができる。溶融重合後に固相重合等の工程でポリエステルの重合度をさらに向上させることはもちろん好ましいことである。
【0141】
本発明のポリエステル繊維の製造においては、常法の製糸条件を採用できるが、紡糸速度は700〜8000m/分、好ましくは2000〜5000m/分で紡糸される。
【0142】
700m/分以下の紡糸速度では生産性が低くコストの高いものとなってしまい、実用的でない。また、8000m/分以上で紡糸することは、理論的な生産性を考えると好ましいが、紡糸時に発生する、随伴流の制御など工学的に解決しなければならない問題が大きくなり、紡糸装置などの改造を実施しなければ、紡糸での糸切れが多発し、好ましくない。
【0143】
このように引き取った紡出糸はいったん巻き取って、延伸工程を経ても良いし、いったん巻き取ることなく、引き続き延伸を行い、延伸糸として使用しても良い。糸の太さは特に限定されず1dpf以下の極細から100dpf以上の極太まで自由である。用途により仮撚り、捲縮を施してよく繊維の断面も丸、三角、中空等自由である。また他素材との複合紡糸も可能である。
【0144】
いずれの場合においても1.3倍以下の延伸倍率では十分な強度が得られない。また、通常の延伸工程では3.5倍以上の延伸を安定的に行う事は困難である。
【0145】
なお、短繊維として利用する場合、公知の通り、繊維長は3〜200mmであることが望ましく、10〜150mmであればさらに好ましい。またこれも公知であるが捲縮度は5〜35%であることが望ましく、8〜30%であればさらに好ましい。
【0146】
(実施例)
以下、実施例で本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお特性の評価方法は下記の方法に従った。
【0147】
固有粘度:ポリマーを0.4g/dlの濃度でパラクロロフェノール/テトラクロロエタン=6/4混合溶媒に溶解し、30℃において測定した。
【0148】
以下、実施例7と実施例11は、それぞれ参考例7、参考例11と読み替える。
(実施例1)ビス(2-ヒドロキシエチル)テレフタレートに対し、重縮合触媒として5g/l濃度の酢酸リチウムのエチレングリコール溶液を酸成分に対してリチウム原子として0.3mol%とアリザリンを酸成分に対して0.2mol%加えて、窒素雰囲気下常圧にて245℃で10分間攪拌した。次いで50分間を要して275℃まで昇温しつつ反応系の圧力を徐々に下げて0.1Torrとしてさらに275℃、0.1Torrで重縮合反応を行った。ポリエチレンテレフタレートのIVが0.5 dlg-1に到達するまでに要した重合時間を表1に示す。また、上記方法でIVが0.6 dlg-1のポリエチレンテレフタレートを重合し熱安定性指標(TD)を求めた。溶融試験後のIVならびにTDの値を表1に示す。
【0149】
ステンレス製オートクレーブにテレフタル酸1700部、エチレングリコール1160部を仕込みトリエチルアミン4.0部を加えて230℃ゲージ圧2.5kg/cm2で生成する水を除去しながら2時間エステル化反応を行った。続いて重縮合触媒として5g/l濃度の酢酸リチウムのエチレングリコール溶液を酸成分に対してリチウム原子として0.3mol%とアリザリンを酸成分に対して0.2mol%加えて、1時間で系の温度を275℃まで昇温してこの間に系の圧力を徐々に減じて0.1mmHgとした。この条件下で重縮合反応を行った。ポリマーを常法に従ってチップ化し、これを紡糸温度290℃で常法に従い紡糸したところ、口金汚れはほとんど見られず製糸性は良好であった。重合に要した時間と得られたポリエステルのIVを表2に示す。
【0150】
(実施例2〜26、および比較例1)
重縮合触媒を変えた事以外は実施例1と同様の操作を行った。用いた触媒組成およびポリエチレンテレフタレ−トのIVが0.5 dlg-1に到達するまでに要した重合時間、溶融試験後のIVならびにTDの値を表1,表3,表5,表7,表9に示す。また、実施例1と同様にしてポリエチレンテレフタレ−トを重合した。重縮合時間およびIVを表2,表4,表6,表8,表10に示す。ただし、金属触媒の添加量は金属原子としての添加量である。いずれの場合も製糸性は良好であった。
【0151】
(比較例2)
アリザリンを加えなかったこと以外は実施例1と同様にしてポリエチレンテレフタレートを重合しようとした。重縮合反応を180分間行った時点でIVが0.5 dlg-1に達していなかったので重合を断念した。また、実施例1と同様にしてポリエチレンテレフタレ−トを重合したが、表10に示す通り重合はできなかった。
【0152】
(比較例3)
酢酸リチウムのエチレングリコール溶液を加えなかったこと以外は実施例1と同様にしてポリエチレンテレフタレートを重合しようとした。重縮合反応を180分間行った時点でIVが0.5 dlg-1に達していなかったので重合を断念した。また、実施例1と同様にしてポリエチレンテレフタレ−トを重合したが、表10に示す通り重合はできなかった。
【0153】
(比較例4)
重縮合触媒を三酸化アンチモンに変えたこと以外は実施例1と同様の操作を行った。三酸化アンチモンの添加量はポリエステル中の酸成分に対してアンチモン原子として0.05mol%とした。 ポリエチレンテレフタレートのIVが0.5 dlg-1に到達するまでに要した重合時間、溶融試験後のIVならびにTDの値を表9に示す。また実施例1と同様にしてポリエチレンテレフタレ−トを重合した。重縮合時間およびIVを表10に示す。ただし、金属触媒の添加量は金属原子としての添加量である。製糸性は悪く、糸切れが認められた。
【0154】
【表1】
【0155】
【表2】
【0156】
【表3】
【0157】
【表4】
【0158】
【表5】
【0159】
【表6】
【0160】
【表7】
【0161】
【表8】
【0162】
【表9】
【0163】
【表10】
【0164】
【発明の効果】
本発明により、安価で熱安定性、製糸性が良好なポリエステル繊維及びその製造方法を得ることができる。
Claims (24)
- アンチモン化合物またはゲルマニウム化合物を用いることなく下記(1)式で表される活性パラメータを満たすポリエステル重合触媒を用い、かつそのポリエステル重合触媒を用いて重合したポリエチレンテレフタレートが下記(2)式で表される熱安定性指標を満たす該ポリエステル重合触媒を用いて重合されたポリエステルからなるポリエステル繊維であって、
該ポリエステル重合触媒が、金属および/または金属化合物1種以上と、下記一般式(3)の構造を含む化合物からなる群より選ばれる1種以上の化合物からなるポリエステル重合触媒であり、
前記金属および/または金属化合物が、アルカリ金属、アルカリ土類金属、5A族金属、6A族金属、7A族金属、8族金属、1B族金属、2B族金属、3B族金属、鉛、ビスマス、テルル、珪素、硼素、ジルコニウム、ハフニウム、スカンジウム、イットリウム、ランタノイド金属から選ばれる金属および/またはそれらの化合物であることを特徴とするポリエステル繊維。
(1) 活性パラメータ(AP):AP(min)<T(min)*2(上記式中、APは所定の触媒を用いて275℃、0.1Torrの減圧度で固有粘度が0.5dlg-1のポリエチレンテレフタレートを重合するのに要する時間(min)を示す。Tは三酸化アンチモンを触媒として用いた場合のAPを示す。ただし、三酸化アンチモンは生成ポリエチレンテレフタレート中の酸成分に対してアンチモン原子として0.05mol%添加する。 )
(2) 熱安定性指標(TD):TD<25(%)(上記式中、TDは固有粘度0.6dlg-1のPET1gをガラス試験管に入れ130℃で12時間真空乾燥した後、窒素雰囲気下で300℃、2時間溶融したときの固有粘度の減少率(%)を示す。)
- 金属および/または金属化合物が、アルカリ金属および/またはそれらの化合物あるいはアルカリ土類金属および/またはそれらの化合物である請求項1記載のポリエステル繊維。
- アルカリ金属および/またはそれらの化合物あるいはアルカリ土類金属および/またはそれらの化合物がLi,Na,K,Rb,Cs,Be,Mg,Ca,Sr,Baから選ばれる金属および/またはそれらの化合物である請求項2記載のポリエステル繊維。
- 金属および/または金属化合物がAl,Ga,Tl,Pb,Biから選ばれる金属および/またはそれらの化合物である請求項1記載のポリエステル繊維。
- 金属および/または金属化合物がTl,Pb,Biから選ばれる金属および/またはそれらの化合物である請求項1記載のポリエステル繊維。
- 金属および/または金属化合物がSc,Y,Zr,Hf,Vから選ばれる金属および/またはそれらの化合物である請求項1記載のポリエステル繊維。
- 金属および/または金属化合物がSc,Y,Zr,Hfから選ばれる金属および/またはそれらの化合物である請求項1記載のポリエステル繊維。
- 金属および/または金属化合物がCr,Ni,Mo,Tc,Reから選ばれる金属および/またはそれらの化合物である請求項1記載のポリエステル繊維。
- 金属および/または金属化合物がCr,Niから選ばれる金属および/またはそれらの化合物である請求項1記載のポリエステル繊維。
- 金属および/または金属化合物がRu,Rh,Pd,Os,Ir,Ptから選ばれる金属および/またはそれらの化合物である請求項1記載のポリエステル繊維。
- 金属および/または金属化合物がRu,Pdから選ばれる金属および/またはそれらの化合物である請求項1記載のポリエステル繊維。
- 金属および/または金属化合物がCu,Ag,Au,Cd,Hgから選ばれる金属および/またはそれらの化合物である請求項1記載のポリエステル繊維。
- 金属および/または金属化合物がCu,Agから選ばれる金属および/またはそれらの化合物である請求項1記載のポリエステル繊維。
- 金属および/または金属化合物がランタノイドから選ばれる金属および/またはそれらの化合物である請求項1記載のポリエステル繊維。
- 金属および/または金属化合物がLa,Ce,Sm,Eu,Gdから選ばれる金属および/またはそれらの化合物である請求項1記載のポリエステル繊維。
- 金属および/または金属化合物がインジウムおよび/またはその化合物である請求項1記載のポリエステル繊維。
- 金属および/または金属化合物がMn,Co,Znから選ばれる金属および/またはそれらの化合物である請求項1記載のポリエステル繊維。
- 金属および/または金属化合物がFe,Nb,Ta,Wから選ばれる金属および/またはそれらの化合物である請求項1記載のポリエステル繊維。
- 金属および/または金属化合物がFeおよび/またはその化合物である請求項1記載のポリエステル繊維。
- 金属および/または金属化合物がテルル、珪素、硼素および/またはそれらの化合物である請求項1記載のポリエステル繊維。
- 請求項1〜21のいずれかに記載のポリエステル繊維の製造方法。
- ポリエステルを製造する際に、アンチモン化合物をアンチモン原子としてポリエステルに対して50ppm以下の量で添加することを特徴とする請求項22に記載のポリエステル繊維の製造方法。
- ポリエステルを製造する際に、ゲルマニウム化合物をゲルマニウム原子としてポリエステルに対して20ppm以下の量で添加することを特徴とする請求項22に記載のポリエステル繊維の製造方法。
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