JP4482772B2 - ポリエステル重合触媒、これを用いて製造されたポリエステル、およびポリエステルの製造方法 - Google Patents
ポリエステル重合触媒、これを用いて製造されたポリエステル、およびポリエステルの製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4482772B2 JP4482772B2 JP10449099A JP10449099A JP4482772B2 JP 4482772 B2 JP4482772 B2 JP 4482772B2 JP 10449099 A JP10449099 A JP 10449099A JP 10449099 A JP10449099 A JP 10449099A JP 4482772 B2 JP4482772 B2 JP 4482772B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- group
- acid
- represented
- silicon
- sodium
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
- 0 Oc1cc(cccc2)c2cc1*c1ccccc1 Chemical compound Oc1cc(cccc2)c2cc1*c1ccccc1 0.000 description 5
- RTTUWANKZWLTLL-UHFFFAOYSA-N C=CC1=CC2=CCCC=C2C=C1C=C Chemical compound C=CC1=CC2=CCCC=C2C=C1C=C RTTUWANKZWLTLL-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- MAVHVIUTRWAAPU-UHFFFAOYSA-N CCCCc(cc(C)cc1NC)c1OC Chemical compound CCCCc(cc(C)cc1NC)c1OC MAVHVIUTRWAAPU-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- TWBPWBPGNQWFSJ-UHFFFAOYSA-N Nc1ccccc1-c1ccccc1 Chemical compound Nc1ccccc1-c1ccccc1 TWBPWBPGNQWFSJ-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- OTAFHZMPRISVEM-UHFFFAOYSA-N O=C1c(cccc2)c2OC=C1 Chemical compound O=C1c(cccc2)c2OC=C1 OTAFHZMPRISVEM-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- TZIQWQARHPGHIG-UHFFFAOYSA-N Oc(ccc1c2cc(cccc3)c3c1O)c2O Chemical compound Oc(ccc1c2cc(cccc3)c3c1O)c2O TZIQWQARHPGHIG-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
Landscapes
- Polyesters Or Polycarbonates (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明はポリエステル重合触媒およびこれを用いて製造されたポリエステルに関するものであり、さらに詳しくは、アンチモン化合物を用いない新規のポリエステル重合触媒、およびこれを用いて製造されたポリエステルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ポリエステル、特にポリエチレンテレフタレート(以下、PET と略す)は、機械的特性および化学的特性に優れており、多用途への応用、例えば、衣料用や産業資材用の繊維、包装用や磁気テープ用などの各種フィルムやシート、ボトルやエンジニアリングプラスチックなどの成形物への応用がなされている。
【0003】
PET は、工業的にはテレフタル酸もしくはテレフタル酸ジメチルとエチレングリコールとのエステル化もしくはエステル交換によってビス(2-ヒドロキシエチル)テレフタレートを製造し、これを高温、真空下で触媒を用いて重縮合することで得られる。重縮合時に用いられる触媒としては、三酸化アンチモンが広く用いられている。三酸化アンチモンは、安価で、かつ優れた触媒活性をもつ触媒であるが、重縮合時に金属アンチモンが析出するため、PET に黒ずみや異物が発生するという問題点を有している。また、最近環境面からアンチモンの安全性に対する問題が指摘されている。このような経緯で、アンチモンを含まないポリエステルが望まれている。
【0004】
重縮合触媒として、三酸化アンチモンを用いて、かつ PETの黒ずみや異物の発生を抑制する試みが行われている。例えば、特許第2666502号においては、重縮合触媒として三酸化アンチモンとビスマスおよびセレンの化合物を用いることで、PET 中の黒色異物の生成を抑制している。また、特開平9-291141号においては、重縮合触媒としてナトリウムおよび鉄の酸化物を含有する三酸化アンチモンを用いると、金属アンチモンの析出が抑制されることを述べている。ところが、これらの重縮合触媒では、結局アンチモンを含まないポリエステルという目的は達成できない。
【0005】
三酸化アンチモンの代わりとなる重縮合触媒の検討も行われている。特に、テトラアルコキシチタネートがすでに提案されているが、これを用いて製造された PETは著しく着色すること、ならびに熱分解を容易に起こすという問題がある。
【0006】
このような、テトラアルコキシチタネートを重縮合触媒として用いたときの問題点を克服する試みとして、例えば、特開昭55-116722号では、テトラアルコキシチタネートをコバルト塩およびカルシウム塩と同時に用いる方法が提案されている。また、特開平8-73581号によると、重縮合触媒としてテトラアルコキシチタネートをコバルト化合物と同時に用い、かつ蛍光増白剤を用いる方法が提案されている。ところが、これらの提案では、テトラアルコキシチタネートを重縮合触媒として用いたときの PETの着色は低減されるものの、一方 PETの熱分解を効果的に抑制することは達成されていない。
【0007】
三酸化アンチモンの代わりとなる重縮合触媒でかつ、テトラアルコキシチタネートを用いたときのような問題点を克服する重縮合触媒としては、ゲルマニウム化合物が実用化されているが、この触媒は非常に高価であるという問題点や、重合中に反応系から外へ留出しやすいため反応系の触媒濃度が変化し重合の制御が困難になるという問題点を有している。
【0008】
また、前記した触媒以外で、ナトリウム化合物のように重縮合触媒として活性をほとんど有していないものを用いてPETを製造すると、重合に莫大な時間がかかるばかりでなく、製造された PETは物性に劣るという問題があった。重合時間を短縮しようとして、これらの触媒の使用量を増大すると、製造されたPETの物性は極端に悪いものとなる。また従来、触媒活性をほとんど有していないものどうしを複数組み合わせても実質的な触媒活性を持たせることはできなかった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、アンチモン化合物以外の新規の重縮合触媒、およびこれを用いて製造されたポリエステルを提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の筆者らは、上記課題の解決を目指して鋭意検討を重ねた結果、ナトリウム化合物のように重縮合触媒として活性をほとんど有していないものであっても、これに触媒活性を有さない別の特定の化合物を組み合わせることによって実質的な触媒活性を持たせることができるようになることを見いだした。本発明の重縮合触媒を用いると、アンチモン化合物を用いないポリエステルを得ることができる。
【0011】
すなわち、本発明は上記課題の解決法として、ポリエステル重合の触媒活性を実質的に有さない化合物2種以上からなる触媒活性を実質的に有するポリエステル重合触媒およびこれを用いて製造されたポリエステルを提供する。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明は、アンチモン化合物以外の新規の重縮合触媒、およびこれを用いて製造されたポリエステルを提供するものである。本発明の重縮合触媒は、ポリエステル重合の触媒活性を実質的に有さない化合物2種以上からなる触媒活性を実質的に有するポリエステル重合触媒である。
【0013】
ポリエステル重合の触媒活性を実質的に有さない化合物としては、例えばナトリウム化合物などの金属化合物や各種有機化合物が挙げられる。
【0014】
本発明の重縮合触媒を構成するポリエステル重合の触媒活性を実質的に有さない化合物の少なくとも一種は金属化合物であることが望ましい。また、本発明の重縮合触媒を構成するポリエステル重合の触媒活性を実質的に有さない化合物の別の少なくとも一種は有機化合物であることが望ましい。
【0015】
本発明でいうポリエステル重合の触媒活性を実質的に有さない化合物とは、触媒として一定量を用いて一定条件で一定時間重合したときに得られるPETの固有粘度が一定値以下のものを指し、具体的には、触媒を得られるポリエステルのジカルボン酸や多価カルボン酸などのカルボン酸成分の全構成ユニットのモル数に対して5×10-4モル添加して275℃、1mmHg以下で3時間重合したときに得られるPETの固有粘度(以下これを重合活性パラメーターAと略す)が、A<0.30dlg-1のものを指す。また、本発明でいうポリエステル重合の触媒活性を実質的に有するとは、A>0.40dlg-1のことを指し、好ましくはA>0.50dlg-1のことを指し、さらに好ましくはA>0.55dlg-1のことを指す。
【0016】
本発明の重縮合触媒を構成するポリエステル重合の触媒活性を実質的に有さない金属化合物とは、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、ベリリウム、カルシウム、ストロンチウム、珪素、バナジウム、クロム、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、テルル、銅などの金属化合物であり、好ましくは、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、ベリリウム、珪素、銅の金属化合物である。これらの金属化合物として例えば、これらの金属のギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、蓚酸などの飽和脂肪族カルボン酸塩、アクリル酸、メタクリル酸などの不飽和脂肪族カルボン酸塩、安息香酸などの芳香族カルボン塩、トリクロロ酢酸などのハロゲン含有カルボン酸塩、乳酸、クエン酸、サリチル酸などのヒドロキシカルボン酸塩、炭酸、硫酸、硝酸、リン酸、ホスホン酸、炭酸水素、リン酸水素、硫酸水素、亜硫酸、チオ硫酸、塩酸、臭化水素酸、塩素酸、臭素酸などの無機酸塩、1-プロパンスルホン酸、1-ペンタンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸などの有機スルホン酸塩、ラウリル硫酸などの有機硫酸塩、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、iso-プロポキシ、n-ブトキシ、t−ブトキシなどアルコキサイド、アセチルアセトネートなどのキレート化合物、酸化物、水酸化物、金属などが挙げられ、これらのうち飽和脂肪族カルボン酸塩もしくはキレート化合物が好ましく、さらに酢酸塩もしくはアセチルアセトネートがとくに好ましい。
【0017】
本発明の重縮合触媒を構成するポリエステル重合の触媒活性を実質的に有さない有機化合物としては、下記一般式(1)または(2)の構造を有する化合物からなる群より選ばれる化合物が好ましい。
【0018】
【化84】
【0019】
【化85】
【0020】
(式(1)〜(2)中、Arはアリール基を表す。)
【0021】
詳しくは、下記一般式(3)または(4)の構造を有する化合物からなる群より選ばれる一種以上の化合物が好ましい。
【0022】
【化86】
【0023】
【化87】
【0024】
(式(3)〜(4)中、X1,X2,X3はそれぞれ独立に水素、炭化水素基、アシル基、スルホニルを含む基、例えばスルホン酸基やスルホネート基など、ホスホリルを含む基、例えばホスホン酸基やホスホネート基など、またはエーテル結合を有する炭化水素基などを表し、Arは下記一般式(5)から(12)などに例示されるアリール基を表す。)
【0025】
【化88】
【0026】
【化89】
【0027】
【化90】
【0028】
【化91】
【0029】
【化92】
【0030】
【化93】
【0031】
【化94】
【0032】
【化95】
【0033】
Arが一般式(5)で表されるAr-O-X1またはAr-N(-X2)-X3の構造を有する化合物としては、例えば、下記一般式(13)および(14)で表されるような直線状フェノール化合物、直線状アニリン化合物およびそれらの誘導体、下記一般式(15)および(16)で表されるような枝分かれ線状フェノール化合物、枝分かれ線状アニリン化合物およびそれらの誘導体、または下記一般式(17)および(18)で表されるような環状フェノール化合物、環状アニリン化合物およびそれらの誘導体などが挙げられ、これらのうち直線状フェノール化合物、直線状アニリン化合物、または環状フェノール化合物およびそれらの誘導体が好ましい。さらに、直線状フェノール化合物または環状フェノール化合物およびそれらの誘導体のなかでも、下記式(45)で表される2,2'-ビスフェノール、下記式(46)で表される2-アミノビフェニル、下記式(47)で表される2,2'-ジヒドロキシジフェニルエーテル、下記式(48)で表される2,2'-チオビス(4-tert-オクチルフェノール)、下記式(49)で表される2,2'-メチレンビス(6-tert-ブチル-p-クレゾール)、下記式(50)で表されるメチレン架橋直線状フェノール化合物(2から100量体までの混合物)、下記式(51)で表されるメチレン架橋直線状p-tert-ブチルフェノール化合物(2から100量体までの混合物)、下記式(52)で表されるカリックス[4]アレーン、下記式(53)で表されるカリックス[6]アレーン、下記式(54)で表されるカリックス[8]アレーン、下記式(55)で表されるp-tert-ブチルカリックス[4]アレーン、下記式(56)で表されるp-tert-ブチルカリックス[6]アレーン、または下記式(57)で表されるp-tert-ブチルカリックス[8]アレーンおよびそれらの誘導体がとくに好ましい。
【0034】
【化96】
【0035】
【化97】
【0036】
【化98】
【0037】
【化99】
【0038】
【化100】
【0039】
【化101】
【0040】
(式(13)〜(18)中、各R1は同じかまたは異なり、C1からC20の炭化水素基、ハロゲン基、カルボキシル基またはそのエステル、ホルミル基、アシル基、(アシル)-O-で表される基、アミノ基、モノまたはジアルキルアミノ基、アミド基またはその置換体、水酸基、アルコキシル基、アルキルチオ基、スルホニルを含む基、例えばスルホン酸基やスルホネート基など、ホスホリルを含む基、例えばホスホン酸基やホスホネート基など、ニトロ基、シアノ基、チオシアノ基などを表し、各R2は同じかまたは異なり、水素、C1からC20の炭化水素基、ハロゲン基、カルボキシル基またはそのエステル、ホルミル基、アシル基、(アシル)-O-で表される基、アミノ基、モノまたはジアルキルアミノ基、アミド基またはその置換体、水酸基、アルコキシル基、アルキルチオ基、スルホニルを含む基、例えばスルホン酸基やスルホネート基など、ホスホリルを含む基、例えばホスホン酸基やホスホネート基など、ニトロ基、シアノ基、チオシアノ基などを表し、各Xは同じかまたは異なり、水素、C1からC20の炭化水素基、アシル基、スルホニルを含む基、例えばスルホン酸基やスルホネート基など、ホスホリルを含む基、例えばホスホン酸基やホスホネート基など、またはエーテル結合を有する炭化水素基などを表し、各Yは同じかまたは異なり、直接結合、C1からC10のアルキレン基、-(アルキレン)-O-、-(アルキレン)-S-、-O-、-S-、-SO2-、-CO-、-COO-などを表し、各nは同じかまたは異なり、1から100の整数を表し、aは1から3の整数を表し、bは0または1から3の整数を表し、各cは同じかまたは異なり、1から3の整数を表し、各dは同じかまたは異なり、0または1から3の整数を表す。ただし、1≦a+b≦5、1≦c+d≦4である。ここでいう炭化水素基はアルキル基やアリール基などを表し、分子鎖中に水酸基やハロゲン基などの置換基を含んでいてもよい。)
【0041】
【化102】
【0042】
【化103】
【0043】
【化104】
【0044】
【化105】
【0045】
【化106】
【0046】
【化107】
【0047】
(式(50)中、nは1から99の任意の整数を表す。)
【0048】
【化108】
【0049】
(式(51)中、nは1から99の任意の整数を表す。)
【0050】
【化109】
【0051】
【化110】
【0052】
【化111】
【0053】
【化112】
【0054】
【化113】
【0055】
【化114】
【0056】
Arが一般式(5)で表されるAr-O-X1またはAr-N(-X2)-X3の構造を有する化合物のその他の例としては、下記一般式(19)および(20)で表されるようなクマリン誘導体、下記一般式(21)および(22)で表されるようなクロモン誘導体、下記一般式(23)および(24)で表されるようなジヒドロクマリン誘導体、下記一般式(25)および(26)で表されるようなクロマノン誘導体、下記一般式(27)および(28)で表されるようなイソクロマノン誘導体、下記一般式(29)および(30)で表されるようなクロマン誘導体、下記一般式(31)および(32)で表されるようなイソクロマン誘導体などの複素環式化合物などが挙げられ、これらのうちクマリン誘導体、クロモン誘導体、またはクロマン誘導体が好ましい。クマリン誘導体、クロモン誘導体、またはクロマン誘導体のなかでも、下記式(58)で表されるエスクレチン、下記式(59)で表される7-アミノ−4−メチルクマリン、下記式(60)で表されるクリシン、下記式(61)で表されるモリン、下記式(62)で表される2-アミノクロモン、下記式(63)で表されるエピカテキン、または下記式(64)で表されるエピガロカテキンガレートおよびそれらの誘導体がとくに好ましい。
【0057】
【化115】
【0058】
【化116】
【0059】
【化117】
【0060】
【化118】
【0061】
(式(19)〜(22)中、各Rは同じかまたは異なり、C1からC20の炭化水素基、ハロゲン基、カルボキシル基またはそのエステル、ホルミル基、アシル基、(アシル)-O-で表される基、アミノ基、モノまたはジアルキルアミノ基、アミド基またはその置換体、水酸基、アルコキシル基、アルキルチオ基、スルホニルを含む基、例えばスルホン酸基やスルホネート基など、ホスホリルを含む基、例えばホスホン酸基やホスホネート基など、ニトロ基、シアノ基、チオシアノ基などを表し、各Xは同じかまたは異なり、水素、C1からC20の炭化水素基、アシル基、スルホニルを含む基、例えばスルホン酸基やスルホネート基など、ホスホリルを含む基、例えばホスホン酸基やホスホネート基など、またはエーテル結合を有する炭化水素基などを表し、aおよびbは0または1から3の整数を表し、cおよびdは0または1から2の整数を表す。ただし、0≦a+b≦4、0≦c+d≦2、1≦a+c≦5である。ここでいう炭化水素基はアルキル基やアリール基などを表し、分子鎖中に水酸基やハロゲン基などの置換基を含んでいてもよい。)
【0062】
【化119】
【0063】
【化120】
【0064】
【化121】
【0065】
【化122】
【0066】
【化123】
【0067】
【化124】
【0068】
(式(23)〜(28)中、各Rは同じかまたは異なり、C1からC20の炭化水素基、ハロゲン基、カルボキシル基またはそのエステル、ホルミル基、アシル基、(アシル)-O-で表される基、アミノ基、モノまたはジアルキルアミノ基、アミド基またはその置換体、水酸基、アルコキシル基、アルキルチオ基、スルホニルを含む基、例えばスルホン酸基やスルホネート基など、ホスホリルを含む基、例えばホスホン酸基やホスホネート基など、ニトロ基、シアノ基、チオシアノ基などを表し、各Xは同じかまたは異なり、水素、C1からC20の炭化水素基、アシル基、スルホニルを含む基、例えばスルホン酸基やスルホネート基など、ホスホリルを含む基、例えばホスホン酸基やホスホネート基など、またはエーテル結合を有する炭化水素基などを表し、aは1から3の整数を表し、bは0または1から3の整数を表し、cおよびdは0または1から2の整数を表す。ただし、1≦a+b≦4、0≦c+d≦2である。ここでいう炭化水素基はアルキル基やアリール基などを表し、分子鎖中に水酸基やハロゲン基などの置換基を含んでいてもよい。)
【0069】
【化125】
【0070】
【化126】
【0071】
【化127】
【0072】
【化128】
【0073】
(式(29)〜(32)中、各Rは同じかまたは異なり、水素、C1からC20の炭化水素基、ハロゲン基、カルボキシル基またはそのエステル、ホルミル基、アシル基、(アシル)-O-で表される基、アミノ基、モノまたはジアルキルアミノ基、アミド基またはその置換体、水酸基、アルコキシル基、アルキルチオ基、スルホニルを含む基、例えばスルホン酸基やスルホネート基など、ホスホリルを含む基、例えばホスホン酸基やホスホネート基など、ニトロ基、シアノ基、チオシアノ基などを表し、各Xは同じかまたは異なり、水素、C1からC20の炭化水素基、アシル基、スルホニルを含む基、例えばスルホン酸基やスルホネート基など、ホスホリルを含む基、例えばホスホン酸基やホスホネート基など、またはエーテル結合を有する炭化水素基などを表し、aは1から3の整数を表し、bは0または1から3の整数を表し、cおよびdは0または1から3の整数を表す。ただし、1≦a+b≦4、0≦c+d≦3である。ここでいう炭化水素基はアルキル基やアリール基などを表し、分子鎖中に水酸基やハロゲン基などの置換基を含んでいてもよい。)
【0074】
【化129】
【0075】
【化130】
【0076】
【化131】
【0077】
【化132】
【0078】
【化133】
【0079】
【化134】
【0080】
【化135】
【0081】
Arが一般式(6)で表されるAr-O-X1またはAr-N(-X2)-X3の構造を有する化合物としては、例えば、下記一般式(33)および(34)で表されるようなナフタレン誘導体、または下記一般式(35)および(36)で表されるようなビスナフチル誘導体などが挙げられ、これらのなかでも、下記式(65)で表される4,5-ジヒドロキシナフタレン-2,7-ジスルホン酸二ナトリウム、下記式(66)で表される1,8-ジアミノナフタレン、下記式(67)で表されるナフトールAS、下記式(68)で表される1,1'-ビ-2-ナフトール、または下記式(69)で表される1,1'-ビナフチル-2,2'-ジアミンおよびそれらの誘導体が好ましく、さらにこれらの中でも、4,5-ジヒドロキシナフタレン-2,7-ジスルホン酸二ナトリウムまたは1,8-ジアミノナフタレンおよびそれらの誘導体がとくに好ましい。
【0082】
【化136】
【0083】
【化137】
【0084】
(式(33)〜(34)中、各Rは同じかまたは異なり、C1からC20の炭化水素基、ハロゲン基、カルボキシル基またはそのエステル、ホルミル基、アシル基、(アシル)-O-で表される基、アミノ基、モノまたはジアルキルアミノ基、アミド基またはその置換体、水酸基、アルコキシル基、アルキルチオ基、スルホニルを含む基、例えばスルホン酸基やスルホネート基など、ホスホリルを含む基、例えばホスホン酸基やホスホネート基など、ニトロ基、シアノ基、チオシアノ基などを表し、各Xは同じかまたは異なり、水素、C1からC20の炭化水素基、アシル基、スルホニルを含む基、例えばスルホン酸基やスルホネート基など、ホスホリルを含む基、例えばホスホン酸基やホスホネート基など、またはエーテル結合を有する炭化水素基などを表し、a、b、c、およびdは0または1から3の整数を表す。ただし、0≦a+b≦4、0≦c+d≦4、1≦a+c≦6である。ここでいう炭化水素基はアルキル基やアリール基などを表し、分子鎖中に水酸基やハロゲン基などの置換基を含んでいてもよい。)
【0085】
【化138】
【0086】
【化139】
【0087】
(式(35)〜(36)中、各Rは同じかまたは異なり、C1からC20の炭化水素基、ハロゲン基、カルボキシル基またはそのエステル、ホルミル基、アシル基、(アシル)-O-で表される基、アミノ基、モノまたはジアルキルアミノ基、アミド基またはその置換体、水酸基、アルコキシル基、アルキルチオ基、スルホニルを含む基、例えばスルホン酸基やスルホネート基など、ホスホリルを含む基、例えばホスホン酸基やホスホネート基など、ニトロ基、シアノ基、チオシアノ基などを表し、各Xは同じかまたは異なり、水素、C1からC20の炭化水素基、アシル基、スルホニルを含む基、例えばスルホン酸基やスルホネート基など、ホスホリルを含む基、例えばホスホン酸基やホスホネート基など、またはエーテル結合を有する炭化水素基などを表し、Yは直接結合、C1からC10のアルキレン基、-(アルキレン)-O-、-(アルキレン)-S-、-O-、-S-、-SO2-、-CO-、-COO-などを表し、a、b、c、d、e、f、g、およびhは0または1から3の整数を表す。ただし、0≦a+b≦4、0≦c+d≦3、0≦e+f≦4、0≦g+h≦3、1≦a+c+e+g≦12である。ここでいう炭化水素基はアルキル基やアリール基などを表し、分子鎖中に水酸基やハロゲン基などの置換基を含んでいてもよい。)
【0088】
【化140】
【0089】
【化141】
【0090】
【化142】
【0091】
【化143】
【0092】
【化144】
【0093】
Arが一般式(7)または(8)で表されるAr-O-X1またはAr-N(-X2)-X3の構造を有する化合物としては、例えば、下記一般式(37)および(38)で表されるようなアントラセン誘導体などが挙げられ、これらのなかでも、下記式(70)で表されるアンスラロビン、下記式(71)で表される9,10-ジメトキシアントラセン、または下記式(72)で表される2-アミノアントラセンおよびそれらの誘導体が好ましく、さらにこれらの中でも、アンスラロビンおよびその誘導体がとくに好ましい。
【0094】
【化145】
【0095】
【化146】
【0096】
(式(37)〜(38)中、各Rは同じかまたは異なり、C1からC20の炭化水素基、ハロゲン基、カルボキシル基またはそのエステル、ホルミル基、アシル基、(アシル)-O-で表される基、アミノ基、モノまたはジアルキルアミノ基、アミド基またはその置換体、水酸基、アルコキシル基、アルキルチオ基、スルホニルを含む基、例えばスルホン酸基やスルホネート基など、ホスホリルを含む基、例えばホスホン酸基やホスホネート基など、ニトロ基、シアノ基、チオシアノ基などを表し、各Xは同じかまたは異なり、水素、C1からC20の炭化水素基、アシル基、スルホニルを含む基、例えばスルホン酸基やスルホネート基など、ホスホリルを含む基、例えばホスホン酸基やホスホネート基など、またはエーテル結合を有する炭化水素基などを表し、a、b、e、およびfは0または1から3の整数を表し、cおよびdは0または1から2の整数を表す。ただし、0≦a+b≦4、0≦c+d≦2、0≦e+f≦4、1≦a+c+e≦8である。ここでいう炭化水素基はアルキル基やアリール基などを表し、分子鎖中に水酸基やハロゲン基などの置換基を含んでいてもよい。)
【0097】
【化147】
【0098】
【化148】
【0099】
【化149】
【0100】
Arが一般式(9)で表されるAr-O-X1またはAr-N(-X2)-X3の構造を有する化合物としては、例えば、下記一般式(39)および(40)で表されるようなベンゾキノン誘導体などが挙げられ、これらのなかでも、下記式(73)で表される2,5-ジヒドロキシベンゾキノンおよびその誘導体が好ましい。
【0101】
【化150】
【0102】
【化151】
【0103】
(式(39)〜(40)中、各Rは同じかまたは異なり、C1からC20の炭化水素基、ハロゲン基、カルボキシル基またはそのエステル、ホルミル基、アシル基、(アシル)-O-で表される基、アミノ基、モノまたはジアルキルアミノ基、アミド基またはその置換体、水酸基、アルコキシル基、アルキルチオ基、スルホニルを含む基、例えばスルホン酸基やスルホネート基など、ホスホリルを含む基、例えばホスホン酸基やホスホネート基など、ニトロ基、シアノ基、チオシアノ基などを表し、各Xは同じかまたは異なり、水素、C1からC20の炭化水素基、アシル基、スルホニルを含む基、例えばスルホン酸基やスルホネート基など、ホスホリルを含む基、例えばホスホン酸基やホスホネート基など、またはエーテル結合を有する炭化水素基などを表し、a、b、c、およびdは0または1から2の整数を表す。ただし、0≦a+b≦2、0≦c+d≦2、1≦a+c≦4である。ここでいう炭化水素基はアルキル基やアリール基などを表し、分子鎖中に水酸基やハロゲン基などの置換基を含んでいてもよい。)
【0104】
【化152】
【0105】
Arが一般式(10)または(11)で表されるAr-O-X1またはAr-N(-X2)-X3の構造を有する化合物としては、例えば、下記一般式(41)および(42)で表されるようなナフトキノン誘導体などが挙げられ、これらのなかでも、下記式(74)で表される5,8-ジヒドロキシ-1,4-ナフトキノンまたは下記式(75)で表される2-アミノナフトキノンおよびそれらの誘導体が好ましい。
【0106】
【化153】
【0107】
【化154】
【0108】
(式(41)〜(42)中、各Rは同じかまたは異なり、C1からC20の炭化水素基、ハロゲン基、カルボキシル基またはそのエステル、ホルミル基、アシル基、(アシル)-O-で表される基、アミノ基、モノまたはジアルキルアミノ基、アミド基またはその置換体、水酸基、アルコキシル基、アルキルチオ基、スルホニルを含む基、例えばスルホン酸基やスルホネート基など、ホスホリルを含む基、例えばホスホン酸基やホスホネート基など、ニトロ基、シアノ基、チオシアノ基などを表し、各Xは同じかまたは異なり、水素、C1からC20の炭化水素基、アシル基、スルホニルを含む基、例えばスルホン酸基やスルホネート基など、ホスホリルを含む基、例えばホスホン酸基やホスホネート基など、またはエーテル結合を有する炭化水素基などを表し、aおよびbは0または1から2の整数を表し、cおよびdは0または1から3の整数を表す。ただし、0≦a+b≦2、0≦c+d≦4、1≦a+c≦5である。ここでいう炭化水素基はアルキル基やアリール基などを表し、分子鎖中に水酸基やハロゲン基などの置換基を含んでいてもよい。)
【0109】
【化155】
【0110】
【化156】
【0111】
Arが一般式(12)で表されるAr-O-X1またはAr-N(-X2)-X3の構造を有する化合物としては、例えば、下記一般式(43)および(44)で表されるようなアントラキノン誘導体などが挙げられ、これらのなかでも、下記式(76)で表されるキナリザリン、下記式(77)で表されるアリザリン、下記式(78)で表されるキニザリン、下記式(79)で表されるアントラルフィン、下記式(80)で表されるエモジン、下記式(81)で表される1,4-ジアミノアントラキノン、下記式(82)で表される1,8-ジアミノ-4,5-ジヒドロキシアントラキノン、または下記式(83)で表されるアシッドブルー25およびそれらの誘導体が好ましく、さらにこれらの中でも、キナリザリンまたは1,4-ジアミノアントラキノンおよびそれらの誘導体がとくに好ましい。
【0112】
【化157】
【0113】
【化158】
【0114】
(式(43)〜(44)中、各Rは同じかまたは異なり、C1からC20の炭化水素基、ハロゲン基、カルボキシル基またはそのエステル、ホルミル基、アシル基、(アシル)-O-で表される基、アミノ基、モノまたはジアルキルアミノ基、アミド基またはその置換体、水酸基、アルコキシル基、アルキルチオ基、スルホニルを含む基、例えばスルホン酸基やスルホネート基など、ホスホリルを含む基、例えばホスホン酸基やホスホネート基など、ニトロ基、シアノ基、チオシアノ基などを表し、各Xは同じかまたは異なり、水素、C1からC20の炭化水素基、アシル基、スルホニルを含む基、例えばスルホン酸基やスルホネート基など、ホスホリルを含む基、例えばホスホン酸基やホスホネート基など、またはエーテル結合を有する炭化水素基などを表し、a、b、c、およびdは0または1から3の整数を表す。ただし、0≦a+b≦4、0≦c+d≦4、1≦a+c≦6である。ここでいう炭化水素基はアルキル基やアリール基などを表し、分子鎖中に水酸基やハロゲン基などの置換基を含んでいてもよい。)
【0115】
【化159】
【0116】
【化160】
【0117】
【化161】
【0118】
【化162】
【0119】
【化163】
【0120】
【化164】
【0121】
【化165】
【0122】
【化166】
【0123】
このような、ポリエステル重合の触媒活性を実質的に有さない化合物の群より選ばれる二種以上の化合物からなる重縮合触媒、好ましくは一種以上の金属化合物および一種以上の有機化合物から構成される重縮合触媒のうち、本発明の重縮合触媒として好適なものとして、ナトリウムー2,2'-ビスフェノール、ナトリウムー2-アミノビフェニル、ナトリウムー2,2'-ジヒドロキシジフェニルエーテル、ナトリウムー2,2'-チオビス(4-tert-オクチルフェノール)、ナトリウムー2,2'-メチレンビス(6-tert-ブチル-p-クレゾール)、ナトリウムーメチレン架橋直線状フェノール化合物(2から100量体までの混合物)、ナトリウムーメチレン架橋直線状p-tert-ブチルフェノール化合物(2から100量体までの混合物)、ナトリウムーカリックス[4]アレーン、ナトリウムーカリックス[6]アレーン、ナトリウムーカリックス[8]アレーン、ナトリウムーp-tert-ブチルカリックス[4]アレーン、ナトリウムーp-tert-ブチルカリックス[6]アレーン、ナトリウムーp-tert-ブチルカリックス[8]アレーン、ナトリウムーエスクレチン、ナトリウムー7-アミノ−4−メチルクマリン、ナトリウムークリシン、ナトリウムーモリン、ナトリウムー2-アミノクロモン、ナトリウムーエピカテキン、ナトリウムーエピガロカテキンガレート、ナトリウムー4,5-ジヒドロキシナフタレン-2,7-ジスルホン酸二ナトリウム、ナトリウムー1,8-ジアミノナフタレン、ナトリウムーナフトールAS、ナトリウムー1,1'-ビ-2-ナフトール、ナトリウムー1,1'-ビナフチル-2,2'-ジアミン、ナトリウムーアンスラロビン、ナトリウムー9,10-ジメトキシアントラセン、ナトリウムー2-アミノアントラセン、ナトリウムー2,5-ジヒドロキシベンゾキノン、ナトリウムー5,8-ジヒドロキシ-1,4-ナフトキノン、ナトリウムー2-アミノナフトキノン、ナトリウムーキナリザリン、ナトリウムーアリザリン、ナトリウムーキニザリン、ナトリウムーアントラルフィン、ナトリウムーエモジン、ナトリウムー1,4-ジアミノアントラキノン、ナトリウムー1,8-ジアミノ-4,5-ジヒドロキシアントラキノン、ナトリウムーアシッドブルー25、カリウムー2,2'-ビスフェノール、カリウムー2-アミノビフェニル、カリウムー2,2'-ジヒドロキシジフェニルエーテル、カリウムー2,2'-チオビス(4-tert-オクチルフェノール)、カリウムー2,2'-メチレンビス(6-tert-ブチル-p-クレゾール)、カリウムーメチレン架橋直線状フェノール化合物(2から100量体までの混合物)、カリウムーメチレン架橋直線状p-tert-ブチルフェノール化合物(2から100量体までの混合物)、カリウムーカリックス[4]アレーン、カリウムーカリックス[6]アレーン、カリウムーカリックス[8]アレーン、カリウムーp-tert-ブチルカリックス[4]アレーン、カリウムーp-tert-ブチルカリックス[6]アレーン、カリウムーp-tert-ブチルカリックス[8]アレーン、カリウムーエスクレチン、カリウムー7-アミノ−4−メチルクマリン、カリウムークリシン、カリウムーモリン、カリウムー2-アミノクロモン、カリウムーエピカテキン、カリウムーエピガロカテキンガレート、カリウムー4,5-ジヒドロキシナフタレン-2,7-ジスルホン酸二カリウム、カリウムー1,8-ジアミノナフタレン、カリウムーナフトールAS、カリウムー1,1'-ビ-2-ナフトール、カリウムー1,1'-ビナフチル-2,2'-ジアミン、カリウムーアンスラロビン、カリウムー9,10-ジメトキシアントラセン、カリウムー2-アミノアントラセン、カリウムー2,5-ジヒドロキシベンゾキノン、カリウムー5,8-ジヒドロキシ-1,4-ナフトキノン、カリウムー2-アミノナフトキノン、カリウムーキナリザリン、カリウムーアリザリン、カリウムーキニザリン、カリウムーアントラルフィン、カリウムーエモジン、カリウムー1,4-ジアミノアントラキノン、カリウムー1,8-ジアミノ-4,5-ジヒドロキシアントラキノン、カリウムーアシッドブルー25、ルビジウムー2,2'-ビスフェノール、ルビジウムー2-アミノビフェニル、ルビジウムー2,2'-ジヒドロキシジフェニルエーテル、ルビジウムー2,2'-チオビス(4-tert-オクチルフェノール)、ルビジウムー2,2'-メチレンビス(6-tert-ブチル-p-クレゾール)、ルビジウムーメチレン架橋直線状フェノール化合物(2から100量体までの混合物)、ルビジウムーメチレン架橋直線状p-tert-ブチルフェノール化合物(2から100量体までの混合物)、ルビジウムーカリックス[4]アレーン、ルビジウムーカリックス[6]アレーン、ルビジウムーカリックス[8]アレーン、ルビジウムーp-tert-ブチルカリックス[4]アレーン、ルビジウムーp-tert-ブチルカリックス[6]アレーン、ルビジウムーp-tert-ブチルカリックス[8]アレーン、ルビジウムーエスクレチン、ルビジウムー7-アミノ−4−メチルクマリン、ルビジウムークリシン、ルビジウムーモリン、ルビジウムー2-アミノクロモン、ルビジウムーエピカテキン、ルビジウムーエピガロカテキンガレート、ルビジウムー4,5-ジヒドロキシナフタレン-2,7-ジスルホン酸二ルビジウム、ルビジウムー1,8-ジアミノナフタレン、ルビジウムーナフトールAS、ルビジウムー1,1'-ビ-2-ナフトール、ルビジウムー1,1'-ビナフチル-2,2'-ジアミン、ルビジウムーアンスラロビン、ルビジウムー9,10-ジメトキシアントラセン、ルビジウムー2-アミノアントラセン、ルビジウムー2,5-ジヒドロキシベンゾキノン、ルビジウムー5,8-ジヒドロキシ-1,4-ナフトキノン、ルビジウムー2-アミノナフトキノン、ルビジウムーキナリザリン、ルビジウムーアリザリン、ルビジウムーキニザリン、ルビジウムーアントラルフィン、ルビジウムーエモジン、ルビジウムー1,4-ジアミノアントラキノン、ルビジウムー1,8-ジアミノ-4,5-ジヒドロキシアントラキノン、ルビジウムーアシッドブルー25、セシウムー2,2'-ビスフェノール、セシウムー2-アミノビフェニル、セシウムー2,2'-ジヒドロキシジフェニルエーテル、セシウムー2,2'-チオビス(4-tert-オクチルフェノール)、セシウムー2,2'-メチレンビス(6-tert-ブチル-p-クレゾール)、セシウムーメチレン架橋直線状フェノール化合物(2から100量体までの混合物)、セシウムーメチレン架橋直線状p-tert-ブチルフェノール化合物(2から100量体までの混合物)、セシウムーカリックス[4]アレーン、セシウムーカリックス[6]アレーン、セシウムーカリックス[8]アレーン、セシウムーp-tert-ブチルカリックス[4]アレーン、セシウムーp-tert-ブチルカリックス[6]アレーン、セシウムーp-tert-ブチルカリックス[8]アレーン、セシウムーエスクレチン、セシウムー7-アミノ−4−メチルクマリン、セシウムークリシン、セシウムーモリン、セシウムー2-アミノクロモン、セシウムーエピカテキン、セシウムーエピガロカテキンガレート、セシウムー4,5-ジヒドロキシナフタレン-2,7-ジスルホン酸二セシウム、セシウムー1,8-ジアミノナフタレン、セシウムーナフトールAS、セシウムー1,1'-ビ-2-ナフトール、セシウムー1,1'-ビナフチル-2,2'-ジアミン、セシウムーアンスラロビン、セシウムー9,10-ジメトキシアントラセン、セシウムー2-アミノアントラセン、セシウムー2,5-ジヒドロキシベンゾキノン、セシウムー5,8-ジヒドロキシ-1,4-ナフトキノン、セシウムー2-アミノナフトキノン、セシウムーキナリザリン、セシウムーアリザリン、セシウムーキニザリン、セシウムーアントラルフィン、セシウムーエモジン、セシウムー1,4-ジアミノアントラキノン、セシウムー1,8-ジアミノ-4,5-ジヒドロキシアントラキノン、セシウムーアシッドブルー25、ベリリウムー2,2'-ビスフェノール、ベリリウムー2-アミノビフェニル、ベリリウムー2,2'-ジヒドロキシジフェニルエーテル、ベリリウムー2,2'-チオビス(4-tert-オクチルフェノール)、ベリリウムー2,2'-メチレンビス(6-tert-ブチル-p-クレゾール)、ベリリウムーメチレン架橋直線状フェノール化合物(2から100量体までの混合物)、ベリリウムーメチレン架橋直線状p-tert-ブチルフェノール化合物(2から100量体までの混合物)、ベリリウムーカリックス[4]アレーン、ベリリウムーカリックス[6]アレーン、ベリリウムーカリックス[8]アレーン、ベリリウムーp-tert-ブチルカリックス[4]アレーン、ベリリウムーp-tert-ブチルカリックス[6]アレーン、ベリリウムーp-tert-ブチルカリックス[8]アレーン、ベリリウムーエスクレチン、ベリリウムー7-アミノ−4−メチルクマリン、ベリリウムークリシン、ベリリウムーモリン、ベリリウムー2-アミノクロモン、ベリリウムーエピカテキン、ベリリウムーエピガロカテキンガレート、ベリリウムー4,5-ジヒドロキシナフタレン-2,7-ジスルホン酸二ベリリウム、ベリリウムー1,8-ジアミノナフタレン、ベリリウムーナフトールAS、ベリリウムー1,1'-ビ-2-ナフトール、ベリリウムー1,1'-ビナフチル-2,2'-ジアミン、ベリリウムーアンスラロビン、ベリリウムー9,10-ジメトキシアントラセン、ベリリウムー2-アミノアントラセン、ベリリウムー2,5-ジヒドロキシベンゾキノン、ベリリウムー5,8-ジヒドロキシ-1,4-ナフトキノン、ベリリウムー2-アミノナフトキノン、ベリリウムーキナリザリン、ベリリウムーアリザリン、ベリリウムーキニザリン、ベリリウムーアントラルフィン、ベリリウムーエモジン、ベリリウムー1,4-ジアミノアントラキノン、ベリリウムー1,8-ジアミノ-4,5-ジヒドロキシアントラキノン、ベリリウムーアシッドブルー25、珪素ー2,2'-ビスフェノール、珪素ー2-アミノビフェニル、珪素ー2,2'-ジヒドロキシジフェニルエーテル、珪素ー2,2'-チオビス(4-tert-オクチルフェノール)、珪素ー2,2'-メチレンビス(6-tert-ブチル-p-クレゾール)、珪素ーメチレン架橋直線状フェノール化合物(2から100量体までの混合物)、珪素ーメチレン架橋直線状p-tert-ブチルフェノール化合物(2から100量体までの混合物)、珪素ーカリックス[4]アレーン、珪素ーカリックス[6]アレーン、珪素ーカリックス[8]アレーン、珪素ーp-tert-ブチルカリックス[4]アレーン、珪素ーp-tert-ブチルカリックス[6]アレーン、珪素ーp-tert-ブチルカリックス[8]アレーン、珪素ーエスクレチン、珪素ー7-アミノ−4−メチルクマリン、珪素ークリシン、珪素ーモリン、珪素ー2-アミノクロモン、珪素ーエピカテキン、珪素ーエピガロカテキンガレート、珪素ー4,5-ジヒドロキシナフタレン-2,7-ジスルホン酸二珪素、珪素ー1,8-ジアミノナフタレン、珪素ーナフトールAS、珪素ー1,1'-ビ-2-ナフトール、珪素ー1,1'-ビナフチル-2,2'-ジアミン、珪素ーアンスラロビン、珪素ー9,10-ジメトキシアントラセン、珪素ー2-アミノアントラセン、珪素ー2,5-ジヒドロキシベンゾキノン、珪素ー5,8-ジヒドロキシ-1,4-ナフトキノン、珪素ー2-アミノナフトキノン、珪素ーキナリザリン、珪素ーアリザリン、珪素ーキニザリン、珪素ーアントラルフィン、珪素ーエモジン、珪素ー1,4-ジアミノアントラキノン、珪素ー1,8-ジアミノ-4,5-ジヒドロキシアントラキノン、珪素ーアシッドブルー25、銅ー2,2'-ビスフェノール、銅ー2-アミノビフェニル、銅ー2,2'-ジヒドロキシジフェニルエーテル、銅ー2,2'-チオビス(4-tert-オクチルフェノール)、銅ー2,2'-メチレンビス(6-tert-ブチル-p-クレゾール)、銅ーメチレン架橋直線状フェノール化合物(2から100量体までの混合物)、銅ーメチレン架橋直線状p-tert-ブチルフェノール化合物(2から100量体までの混合物)、銅ーカリックス[4]アレーン、銅ーカリックス[6]アレーン、銅ーカリックス[8]アレーン、銅ーp-tert-ブチルカリックス[4]アレーン、銅ーp-tert-ブチルカリックス[6]アレーン、銅ーp-tert-ブチルカリックス[8]アレーン、銅ーエスクレチン、銅ー7-アミノ−4−メチルクマリン、銅ークリシン、銅ーモリン、銅ー2-アミノクロモン、銅ーエピカテキン、銅ーエピガロカテキンガレート、銅ー4,5-ジヒドロキシナフタレン-2,7-ジスルホン酸二銅、銅ー1,8-ジアミノナフタレン、銅ーナフトールAS、銅ー1,1'-ビ-2-ナフトール、銅ー1,1'-ビナフチル-2,2'-ジアミン、銅ーアンスラロビン、銅ー9,10-ジメトキシアントラセン、銅ー2-アミノアントラセン、銅ー2,5-ジヒドロキシベンゾキノン、銅ー5,8-ジヒドロキシ-1,4-ナフトキノン、銅ー2-アミノナフトキノン、銅ーキナリザリン、銅ーアリザリン、銅ーキニザリン、銅ーアントラルフィン、銅ーエモジン、銅ー1,4-ジアミノアントラキノン、銅ー1,8-ジアミノ-4,5-ジヒドロキシアントラキノン、銅ーアシッドブルー25、ナトリウムー珪素、ナトリウムー珪素ー2,2'-ビスフェノール、ナトリウムー珪素ー2-アミノビフェニル、ナトリウムー珪素ー2,2'-ジヒドロキシジフェニルエーテル、ナトリウムー珪素ー2,2'-チオビス(4-tert-オクチルフェノール)、ナトリウムー珪素ー2,2'-メチレンビス(6-tert-ブチル-p-クレゾール)、ナトリウムー珪素ーメチレン架橋直線状フェノール化合物(2から100量体までの混合物)、ナトリウムー珪素ーメチレン架橋直線状p-tert-ブチルフェノール化合物(2から100量体までの混合物)、ナトリウムー珪素ーカリックス[4]アレーン、ナトリウムー珪素ーカリックス[6]アレーン、ナトリウムー珪素ーカリックス[8]アレーン、ナトリウムー珪素ーp-tert-ブチルカリックス[4]アレーン、ナトリウムー珪素ーp-tert-ブチルカリックス[6]アレーン、ナトリウムー珪素ーp-tert-ブチルカリックス[8]アレーン、ナトリウムー珪素ーエスクレチン、ナトリウムー珪素ー7-アミノ−4−メチルクマリン、ナトリウムー珪素ークリシン、ナトリウムー珪素ーモリン、ナトリウムー珪素ー2-アミノクロモン、ナトリウムー珪素ーエピカテキン、ナトリウムー珪素ーエピガロカテキンガレート、ナトリウムー珪素ー4,5-ジヒドロキシナフタレン-2,7-ジスルホン酸二ナトリウムー珪素、ナトリウムー珪素ー1,8-ジアミノナフタレン、ナトリウムー珪素ーナフトールAS、ナトリウムー珪素ー1,1'-ビ-2-ナフトール、ナトリウムー珪素ー1,1'-ビナフチル-2,2'-ジアミン、ナトリウムー珪素ーアンスラロビン、ナトリウムー珪素ー9,10-ジメトキシアントラセン、ナトリウムー珪素ー2-アミノアントラセン、ナトリウムー珪素ー2,5-ジヒドロキシベンゾキノン、ナトリウムー珪素ー5,8-ジヒドロキシ-1,4-ナフトキノン、ナトリウムー珪素ー2-アミノナフトキノン、ナトリウムー珪素ーキナリザリン、ナトリウムー珪素ーアリザリン、ナトリウムー珪素ーキニザリン、ナトリウムー珪素ーアントラルフィン、ナトリウムー珪素ーエモジン、ナトリウムー珪素ー1,4-ジアミノアントラキノン、ナトリウムー珪素ー1,8-ジアミノ-4,5-ジヒドロキシアントラキノン、ナトリウムー珪素ーアシッドブルー25などが挙げられる。ここで各金属は酢酸塩もしくはアセチルアセトネートである。
【0124】
本発明によるポリエステルの製造は、従来公知の方法で行うことができる。例えば、テレフタル酸とエチレングリコールとのエステル化後、重縮合する方法、もしくは、テレフタル酸ジメチルなどのテレフタル酸のアルキルエステルとエチレングリコールとのエステル交換反応を行った後、重縮合する方法のいずれの方法でも行うことができる。また、重合の装置は、回分式であっても、連続式であってもよい。
【0125】
本発明の触媒は、重縮合反応のみならずエステル化反応およびエステル交換反応にも触媒活性を有する。テレフタル酸ジメチルなどのジカルボン酸のアルキルエステルとエチレングリコールなどのグリコールとのエステル交換反応は、通常マンガンもしくは亜鉛などのエステル交換触媒の存在下で行われるが、これらの触媒の代わりに本発明の触媒を用いることもできる。また、本発明の触媒は、溶融重合のみならず固相重合や溶液重合においても触媒活性を有する。
【0126】
本発明の重縮合触媒の添加時期は、重縮合反応の開始前が望ましいが、エステル化反応もしくはエステル交換反応の開始前および反応途中の任意の段階で反応系に添加することもできる。
【0127】
本発明の重縮合触媒の添加方法は、ニート状であってもよいし、エチレングリコールなどの溶媒のスラリー状もしくは溶液であってもよく、特に限定されない。また、二種以上の化合物どうし、例えば金属化合物と有機化合物とを予め混合したものを添加してもよいし、これらを別々に添加してもよい。
【0128】
本発明の重縮合触媒は、アンチモン化合物、チタン化合物、ゲルマニウム化合物などの他の重縮合触媒を共存させて用いてもよい。
【0129】
本発明に言うポリエステルとは、ジカルボン酸を含む多価カルボン酸およびこれらのエステル形成性誘導体から選ばれる一種または二種以上とグリコールを含む多価アルコールから選ばれる一種または二種以上とから成るもの、またはヒドロキシカルボン酸およびこれらのエステル形成性誘導体から成るもの、または環状エステルから成るものをいう。
【0130】
ジカルボン酸としては、蓚酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、デカンジカルボン酸、ドデカンジカルボン酸、テトラデカンジカルボン酸、ヘキサデカンジカルボン酸、1,3ーシクロブタンジカルボン酸、1,3ーシクロペンタンジカルボン酸、1,2ーシクロヘキサンジカルボン酸、1,3ーシクロヘキサンジカルボン酸、1,4ーシクロヘキサンジカルボン酸、2,5ーノルボルナンジカルボン酸、ダイマー酸などに例示される飽和脂肪族ジカルボン酸またはこれらのエステル形成性誘導体、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸などに例示される不飽和脂肪族ジカルボン酸またはこれらのエステル形成性誘導体、オルソフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、5ー(アルカリ金属)スルホイソフタル酸、ジフェニン酸、1,3ーナフタレンジカルボン酸、1,4ーナフタレンジカルボン酸、1,5ーナフタレンジカルボン酸、2,6ーナフタレンジカルボン酸、2,7ーナフタレンジカルボン酸、4、4’ービフェニルジカルボン酸、4、4’ービフェニルスルホンジカルボン酸、4、4’ービフェニルエーテルジカルボン酸、1,2ービス(フェノキシ)エタンーp,p’ージカルボン酸、パモイン酸、アントラセンジカルボン酸などに例示される芳香族ジカルボン酸またはこれらのエステル形成性誘導体が挙げられ、これらのジカルボン酸のうちテレフタル酸およびイソフタル酸が好ましい。
【0131】
これらジカルボン酸以外の多価カルボン酸として、エタントリカルボン酸、プロパントリカルボン酸、ブタンテトラカルボン酸、ピロメリット酸、トリメリット酸、トリメシン酸、3、4、3’、4’ービフェニルテトラカルボン酸、およびこれらのエステル形成性誘導体などが挙げられる。
【0132】
グリコールとしてはエチレングリコール、1、2ープロピレングリコール、1、3ープロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1、2ーブチレングリコール、1、3ーブチレングリコール、2、3ーブチレングリコール、1,4ーブチレングリコール、1、5ーペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6ーヘキサンジオール、1,2ーシクロヘキサンジオール、1,3ーシクロヘキサンジオール、1,4ーシクロヘキサンジオール、1,2ーシクロヘキサンジメタノール、1,3ーシクロヘキサンジメタノール、1,4ーシクロヘキサンジメタノール、1,4ーシクロヘキサンジエタノール、1,10ーデカメチレングリコール、1、12ードデカンジオール、ポリエチレングリコール、ポリトリメチレングリコール、ポリテトラメチレングリコールなどに例示される脂肪族グリコール、ヒドロキノン、4, 4’ージヒドロキシビスフェノール、1,4ービス(βーヒドロキシエトキシ)ベンゼン、1,4ービス(βーヒドロキシエトキシフェニル)スルホン、ビス(p−ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス(p−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(p−ヒドロキシフェニル)メタン、1、2ービス(p−ヒドロキシフェニル)エタン、ビスフェノールA、ビスフェノールC、2,5ーナフタレンジオール、これらのグリコールにエチレンオキシドが付加したグリコール、などに例示される芳香族グリコールが挙げられ、これらのグリコールのうちエチレングリコールおよび1,4ーブチレングリコールが好ましい。
【0133】
これらグリコール以外の多価アルコールとして、トリメチロールメタン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、グリセロール、ヘキサントリオールなどが挙げられる。
【0134】
ヒドロキシカルボン酸としては、乳酸、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、ヒドロキシ酢酸、3ーヒドロキシ酪酸、p−ヒドロキシ安息香酸、pー(2ーヒドロキシエトキシ)安息香酸、4ーヒドロキシシクロヘキサンカルボン酸、またはこれらのエステル形成性誘導体などが挙げられる。
【0135】
環状エステルとしては、ε-カプロラクトン、β-プロピオラクトン、β-メチル-β-プロピオラクトン、δ-バレロラクトン、グリコリド、ラクチドなどが挙げられる。
【0136】
多価カルボン酸もしくはヒドロキシカルボン酸のエステル形成性誘導体としては、これらのアルキルエステル、酸クロライド、酸無水物などが挙げられる。
【0137】
本発明のポリエステルは、主たる繰り返し単位がアルキレンテレフタレートからなるポリエステルが好ましい。ここで言う主たる繰り返し単位がアルキレンテレフタレートからなるポリエステルとは、主たる酸成分がテレフタル酸またはそのエステル形成性誘導体、主たるグリコール成分がアルキレングリコールからなるものである。ここで言うアルキレングリコールは、分子鎖中に置換基や脂環構造を含んでいても良い。
【0138】
酸成分として蓚酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、デカンジカルボン酸、ドデカンジカルボン酸、テトラデカンジカルボン酸、ヘキサデカンジカルボン酸、1,3ーシクロブタンジカルボン酸、1,3ーシクロペンタンジカルボン酸、1,2ーシクロヘキサンジカルボン酸、1,3ーシクロヘキサンジカルボン酸、1,4ーシクロヘキサンジカルボン酸、2,5ーノルボルナンジカルボン酸、ダイマー酸などに例示される飽和脂肪族ジカルボン酸またはこれらのエステル形成性誘導体、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸などに例示される不飽和脂肪族ジカルボン酸またはこれらのエステル形成性誘導体、オルソフタル酸、イソフタル酸、5ー(アルカリ金属)スルホイソフタル酸、ジフェニン酸、1,3ーナフタレンジカルボン酸、1,4ーナフタレンジカルボン酸、1,5ーナフタレンジカルボン酸、2,6ーナフタレンジカルボン酸、2,7ーナフタレンジカルボン酸、4、4’ービフェニルジカルボン酸、4、4’ービフェニルスルホンジカルボン酸、4、4’ービフェニルエーテルジカルボン酸、1,2ービス(フェノキシ)エタンーp,p’ージカルボン酸、パモイン酸、アントラセンジカルボン酸などに例示される芳香族ジカルボン酸またはこれらのエステル形成性誘導体、エタントリカルボン酸、プロパントリカルボン酸、ブタンテトラカルボン酸、ピロメリット酸、トリメリット酸、トリメシン酸、3、4、3’、4’ービフェニルテトラカルボン酸などに例示される多価カルボン酸およびこれらのエステル形成性誘導体などを共重合成分として含むこともできる。また、乳酸、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、ヒドロキシ酢酸、3ーヒドロキシ酪酸、p−ヒドロキシ安息香酸、pー(2ーヒドロキシエトキシ)安息香酸、4ーヒドロキシシクロヘキサンカルボン酸などに例示されるヒドロキシカルボン酸またはそのエステル形成性誘導体を含むこともできる。また、ε-カプロラクトン、β-プロピオラクトン、β-メチル-β-プロピオラクトン、δ-バレロラクトン、グリコリド、ラクチドなどに例示される環状エステルを含むこともできる。
【0139】
主たるグリコール成分のアルキレングリコールとしては、1、2ープロピレングリコール、1、3ープロピレングリコール、1、2ーブチレングリコール、1、3ーブチレングリコール、2、3ーブチレングリコール、1,4ーブチレングリコール、1、5ーペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6ーヘキサンジオール、1,2ーシクロヘキサンジオール、1,3ーシクロヘキサンジオール、1,4ーシクロヘキサンジオール、1,2ーシクロヘキサンジメタノール、1,3ーシクロヘキサンジメタノール、1,4ーシクロヘキサンジメタノール、1,4ーシクロヘキサンジエタノール、1,10ーデカメチレングリコール、1、12ードデカンジオール等があげられる。これらは同時に2種以上を使用しても良い。また、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリトリメチレングリコール、ポリテトラメチレングリコールなどに例示される脂肪族グリコール、ヒドロキノン、4, 4’ージヒドロキシビスフェノール、1,4ービス(βーヒドロキシエトキシ)ベンゼン、1,4ービス(βーヒドロキシエトキシフェニル)スルホン、ビス(p−ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス(p−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(p−ヒドロキシフェニル)メタン、1、2ービス(p−ヒドロキシフェニル)エタン、ビスフェノールA、ビスフェノールC、2,5ーナフタレンジオール、これらのグリコールにエチレンオキシドが付加したグリコール、などに例示される芳香族グリコール、トリメチロールメタン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、グリセロール、ヘキサントリオールなどに例示される多価アルコール等を含むことができる。
【0140】
本発明のポリエステルとしてはポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリ(1,4ーシクロヘキサンジメチレンテレフタレート)、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート、およびこれらの共重合体が特に好ましく、これらのうちポリエチレンテレフタレートがさらに好ましい。
【0141】
本発明のポリエステル中には他の任意の重合体や安定剤、酸化防止剤、制電剤、消泡剤、染色性改良剤、染料、顔料、艶消剤、蛍光増白剤、その他の添加剤が含有されていてもよい。
【0142】
【実施例】
以下、本発明を実施例により説明するが本発明はもとよりこれらの実施例に限定されるものではない。なお、各実施例および比較例においてポリエステルの固有粘度(IV)は次のようにして測定した。フェノール / 1,1,2,2-テトラクロロエタンの 6 / 4混合溶媒(重量比)を用いて、温度 30℃で測定した。
【0143】
以下、実施例1〜5、および8は、それぞれ参考実施例1〜5、および8と読み替える。
(実施例1)ビス(2-ヒドロキシエチル)テレフタレート8900重量部に対し、触媒として酢酸ナトリウム1.4重量部とキナリザリンをポリエステル中の酸成分に対して0.05mol%加えて、常圧にて245℃で10分間攪拌した。次いで50分を要して275℃まで昇温しつつ反応系の圧力を徐々に下げて1mmHg以下としてさらに同温同圧で3時間重縮合反応を行った。得られたポリマーの物性値を表1に示す。
【0144】
(実施例2〜8および比較例1〜11)
触媒を変更したこと以外は実施例1と全く同様にしてポリエステルを重合した。得られたポリマーの物性値を表1および表2に示す。
【0145】
(比較例12)
触媒を加えなかったこと以外は実施例1と全く同様にしてポリエステルを重合した。得られたポリマーの物性値を表2に示す。
【0146】
(参考例1)
ビス(2-ヒドロキシエチル)テレフタレート8900重量部に対し、三酸化アンチモンの5g/lエチレングリコール溶液を、ポリエステル中の酸成分に対してアンチモン原子として0.05mol%となるように加えて、常圧にて245℃で10分間攪拌した。次いで50分を要して275℃まで昇温しつつ反応系の圧力を徐々に下げて1mmHg以下としてさらに同温同圧で3時間重縮合反応を行った。得られたポリマーの物性値を表3に示す。
【0147】
【表1】
【0148】
【表2】
【0149】
【表3】
【0150】
【発明の効果】
本発明によれば、アンチモン化合物以外の新規の重縮合触媒、およびこれを用いて製造されたポリエステルが提供される。本発明のポリエステルは、衣料用繊維、産業資材用繊維、各種フィルム、シート、ボトルやエンジニアリングプラスチックなどの各種成形物、および塗料や接着剤などへの応用が可能である。
Claims (3)
- 金属化合物と有機化合物からなるポリエステル重合触媒であって、前記金属化合物が珪素および銅の飽和脂肪族カルボン酸塩からなる群より選ばれ、前記有機化合物が下記一般式(3)で表される構造を有する化合物からなる群より選ばれ、前記一般式(3)で表される構造を有する化合物が、下記式(52)で表されるカリックス[4]アレーン、下記式(53)で表されるカリックス[6]アレーン、下記式(54)で表されるカリックス[8]アレーン、下記式(55)で表されるp-tert-ブチルカリックス[4]アレーン、下記式(56)で表されるp-tert-ブチルカリックス[6]アレーン、下記式(57)で表されるp-tert-ブチルカリックス[8]アレーン、およびそれらの誘導体からなる群より選ばれる化合物であることを特徴とするポリエステル重合触媒。
- 請求項1〜2のいずれかに記載の触媒を用いることを特徴とするポリエステルの製造方法。
Priority Applications (8)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10449099A JP4482772B2 (ja) | 1999-04-12 | 1999-04-12 | ポリエステル重合触媒、これを用いて製造されたポリエステル、およびポリエステルの製造方法 |
EP99949387A EP1153953B1 (en) | 1998-10-23 | 1999-10-25 | Polymerization catalyst for polyester production, polyester, and process for producing polyester |
PCT/JP1999/005866 WO2000024804A1 (fr) | 1998-10-23 | 1999-10-25 | Catalyseur de polymerisation destine a la production de polyester, polyester et procede de production associe |
AT99949387T ATE413424T1 (de) | 1998-10-23 | 1999-10-25 | Polymerisationskatalysator zur herstellung von polyester, polyester und verfahren zu seiner herstellung |
DE69939879T DE69939879D1 (de) | 1998-10-23 | 1999-10-25 | Polymerisationskatalysator zur herstellung von polyester, polyester und verfahren zu seiner herstellung |
CNB99814312XA CN1177882C (zh) | 1998-10-23 | 1999-10-25 | 聚酯的聚合催化剂、聚酯和用于制备聚酯的方法 |
US09/830,223 US7501373B1 (en) | 1998-10-23 | 1999-10-25 | Polymerization catalyst for polyester production, polyester, and process for producing polyester |
IDW00200101124A ID29963A (id) | 1998-10-23 | 1999-10-25 | Katalis polimerisasi untuk produksi poliester, poliester dan proses produksi poliester |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10449099A JP4482772B2 (ja) | 1999-04-12 | 1999-04-12 | ポリエステル重合触媒、これを用いて製造されたポリエステル、およびポリエステルの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000290359A JP2000290359A (ja) | 2000-10-17 |
JP4482772B2 true JP4482772B2 (ja) | 2010-06-16 |
Family
ID=14381995
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10449099A Expired - Lifetime JP4482772B2 (ja) | 1998-10-23 | 1999-04-12 | ポリエステル重合触媒、これを用いて製造されたポリエステル、およびポリエステルの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4482772B2 (ja) |
-
1999
- 1999-04-12 JP JP10449099A patent/JP4482772B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2000290359A (ja) | 2000-10-17 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3753219B2 (ja) | ポリエステル重合触媒、これを用いて製造されたポリエステルおよびポリエステルの製造方法 | |
WO2001014448A1 (fr) | Catalyseurs de polymerisation pour polyesters, polyesters produits avec ces catalyseurs et procede de fabrication desdits polyesters | |
JP3506236B2 (ja) | ポリエステル重合触媒およびこれを用いて製造されたポリエステルならびにポリエステルの製造方法 | |
JP2001163964A (ja) | ポリエステル重合触媒およびこれを用いて製造されたポリエステルならびにポリエステルの製造方法 | |
JP4348580B2 (ja) | 産業資材用ポリエステル繊維及びその製造方法 | |
JP3722260B2 (ja) | ポリエステル重合触媒およびこれを用いて製造されたポリエステル | |
JP4482772B2 (ja) | ポリエステル重合触媒、これを用いて製造されたポリエステル、およびポリエステルの製造方法 | |
JP2002155134A (ja) | ポリエステル重合触媒およびこれを用いて製造されたポリエステルならびにポリエステルの製造方法 | |
JP2002220449A (ja) | ポリエステル重合触媒およびこれを用いて製造されたポリエステルならびにポリエステルの製造方法 | |
JP2002220453A (ja) | ポリエステル重合触媒およびこれを用いて製造されたポリエステルならびにポリエステルの製造方法 | |
JP3460711B2 (ja) | ポリエステル重合触媒およびこれを用いて製造されたポリエステルならびにポリエステルの製造方法 | |
JP2002220451A (ja) | ポリエステル重合触媒およびこれを用いて製造されたポリエステルならびにポリエステルの製造方法 | |
JP2001354759A (ja) | ポリエステル重合触媒およびこれを用いて製造されたポリエステル並びにポリエステルの製造方法 | |
JP2000191764A (ja) | ポリエステル重合触媒およびこれを用いて製造されたポリエステルならびにポリエステルの製造方法 | |
JP2000169569A (ja) | ポリエステル重合触媒およびこれを用いて製造されたポリエステル | |
JP2000319371A (ja) | ポリエステル重合触媒およびこれを用いて製造されたポリエステル並びにポリエステルの製造方法 | |
JP2000154241A (ja) | ポリエステル重合触媒およびこれを用いて製造されたポリエステル | |
JP4314504B2 (ja) | シクロヘキサンジメタノールのコポリエステルおよびその製造方法 | |
JP2000154240A (ja) | ポリエステル重合触媒およびこれを用いて製造されたポリエステル | |
JP2000169568A (ja) | ポリエステル重合触媒およびこれを用いて製造されたポリエステル | |
JP2001323055A (ja) | ポリエステル重合触媒及びこれを用いて製造されたポリエステルならびにポリエステルの製造法 | |
JP2000169570A (ja) | ポリエステル重合触媒およびこれを用いて製造されたポリエステル | |
JP4348579B2 (ja) | ポリエステル繊維及びその製造方法 | |
JP2001081164A (ja) | ポリエステルフィルム及びその製造方法 | |
JP2000327763A (ja) | ポリエステル重合触媒およびこれを用いて製造されたポリエステル並びにポリエステルの製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20060406 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20090409 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20090605 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20090716 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20091015 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20091209 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20100225 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20100310 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130402 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130402 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140402 Year of fee payment: 4 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |