JP2001163964A - ポリエステル重合触媒およびこれを用いて製造されたポリエステルならびにポリエステルの製造方法 - Google Patents
ポリエステル重合触媒およびこれを用いて製造されたポリエステルならびにポリエステルの製造方法Info
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Abstract
よびこれを用いて製造されたポリエステルを提供する。 【解決手段】ポリエステルを製造するに際し、重縮合触
媒として、アルミニウム化合物とフェノール系化合物と
からなる新規の触媒を使用する。更に、触媒活性を向上
する為には、リン化合物の併用が望ましい。リン化合物
としては、ホスホン酸系、ホスフィン酸系、ホスフィン
オキサイド系、亜ホスホン酸系、亜ホスフィン酸系、ホ
スフィン系等の化合物からなる群より選ばれる一種また
は二種以上の化合物である。又、アルカリ金属系並びに
アルカリ土類金属系化合物の共存する事が更に望まし
い。
Description
媒およびこれを用いて製造されたポリエステルならびに
ポリエステルの製造方法に関するものであり、さらに詳
しくは、アンチモン化合物を用いない新規のポリエステ
ル重合触媒、およびこれを用いて製造されたポリエステ
ルならびにポリエステルの製造方法に関するものであ
る。
タレート(以下、PET と略す)は、機械的特性および化
学的特性に優れており、多用途への応用、例えば、衣料
用や産業資材用の繊維、包装用や磁気テープ用などの各
種フィルムやシート、ボトルやエンジニアリングプラス
チックなどの成形物への応用がなされている。
テレフタル酸ジメチルとエチレングリコールとのエステ
ル化もしくはエステル交換によってビス(2-ヒドロキシ
エチル)テレフタレートを製造し、これを高温、真空下
で触媒を用いて重縮合することで得られる。重縮合時に
用いられる触媒としては、三酸化アンチモンが広く用い
られている。三酸化アンチモンは、安価で、かつ優れた
触媒活性をもつ触媒であるが、重縮合時に金属アンチモ
ンが析出するため、PET に黒ずみや異物が発生するとい
う問題点を有している。また、最近環境面からアンチモ
ンの安全性に対する問題が指摘されている。このような
経緯で、アンチモンを含まないか極少量のみ含むポリエ
ステルが望まれている。
いて、かつ PET の黒ずみや異物の発生を抑制する試み
が行われている。例えば、特許第2666502号において
は、重縮合触媒として三酸化アンチモンとビスマスおよ
びセレンの化合物を用いることで、PET 中の黒色異物の
生成を抑制している。また、特開平9-291141号において
は、重縮合触媒としてナトリウムおよび鉄の酸化物を含
有する三酸化アンチモンを用いると、金属アンチモンの
析出が抑制されることを述べている。ところが、これら
の重縮合触媒では、結局アンチモンを含まないポリエス
テルという目的は達成できない。
媒の検討も行われている。特に、テトラアルコキシチタ
ネートに代表されるチタン化合物がすでに提案されてい
るが、これを用いて製造された PET は著しく着色する
こと、ならびに熱分解を容易に起こすという問題があ
る。
を重縮合触媒として用いたときの問題点を克服する試み
として、例えば、特開昭55-116722号では、テトラアル
コキシチタネートをコバルト塩およびカルシウム塩と同
時に用いる方法が提案されている。また、特開平8-7358
1号によると、重縮合触媒としてテトラアルコキシチタ
ネートをコバルト化合物と同時に用い、かつ蛍光増白剤
を用いる方法が提案されている。ところが、これらの提
案では、テトラアルコキシチタネートを重縮合触媒とし
て用いたときの PET の着色は低減されるものの、一方
PET の熱分解を効果的に抑制することは達成されていな
い。
媒でかつ、テトラアルコキシチタネートを用いたときの
ような問題点を克服する重縮合触媒としては、ゲルマニ
ウム化合物が実用化されているが、この触媒は非常に高
価であるという問題点や、重合中に反応系から外へ留出
しやすいため反応系の触媒濃度が変化し重合の制御が困
難になるという問題点を有している。
ることが知られている。アルミニウム化合物の中でも、
アルミニウムのキレート化合物は他のアルミニウム化合
物に比べて重縮合触媒として高い触媒活性を有すること
が報告されているが、上述のアンチモン化合物やチタン
化合物と比べると十分な触媒活性を有しているとは言え
ず、しかもアルミニウム化合物を触媒として用いて長時
間を要して重合したポリエステルは熱安定性に劣るとい
う問題点があった。
としてよく知られており、ポリエステルの熱分解を抑制
することができることが知られている。フェノール系化
合物はこのように熱分解を抑制することはできるが、フ
ェノール系化合物がポリエステルの重合を大きく促進す
ることは知られていない。実際に、ポリエステル重合の
代表的な触媒であるアンチモン化合物またはチタン化合
物あるいはゲルマニウム化合物を重合触媒としてポリエ
ステルを重合する際に、フェノール系化合物を添加して
も、実質的に有用なレベルまで重合が促進されることは
認められない。
化合物以外の新規の重縮合触媒、およびこれを用いて製
造されたポリエステルならびにポリエステルの製造方法
を提供するものである。
ミニウム化合物を触媒として用いて重合したポリエステ
ルの熱安定性を向上する目的で重合時に各種酸化防止剤
の添加効果を検討したところ、アルミニウム化合物にフ
ェノール系化合物を組み合わせることによって、ポリエ
ステルの熱安定性が向上するとともに、もともと触媒活
性に劣るアルミニウム化合物が重縮合触媒として十分な
活性をもつようになることを見いだし本発明に到達し
た。本発明の重縮合触媒を用いると、アンチモン化合物
を用いない品質に優れたポリエステルを得ることができ
る。
て、アルミニウム化合物とフェノール系化合物とからな
るポリエステル重合触媒およびこれを用いて製造された
ポリエステルならびにポリエステルの製造方法を提供す
る。
の新規の重縮合触媒、およびこれを用いて製造されたポ
リエステルならびにポリエステルの製造方法を提供する
ものである。本発明の重縮合触媒は、アルミニウム化合
物とフェノール系化合物とからなるポリエステル重合触
媒である。
ム化合物としては特に限定はされないが、例えば、ギ酸
アルミニウム、酢酸アルミニウム、塩基性酢酸アルミニ
ウム、プロピオン酸アルミニウム、蓚酸アルミニウム、
アクリル酸アルミニウム、ラウリン酸アルミニウム、ス
テアリン酸アルミニウム、安息香酸アルミニウム、トリ
クロロ酢酸アルミニウム、乳酸アルミニウム、クエン酸
アルミニウム、サリチル酸アルミニウムなどのカルボン
酸塩、塩化アルミニウム、水酸化アルミニウム、水酸化
塩化アルミニウム、炭酸アルミニウム、リン酸アルミニ
ウム、ホスホン酸アルミニウムなどの無機酸塩、アルミ
ニウムメトキサイド、アルミニウムエトキサイド、アル
ミニウムn-プロポキサイド、アルミニウムiso-プロポキ
サイド、アルミニウムn-ブトキサイド、アルミニウムt
−ブトキサイドなどアルミニウムアルコキサイド、アル
ミニウムアセチルアセトネート、アルミニウムアセチル
アセテート、アルミニウムエチルアセトアセテート、ア
ルミニウムエチルアセトアセテートジiso-プロポキサイ
ドなどのアルミニウムキレート化合物、トリメチルアル
ミニウム、トリエチルアルミニウムなどの有機アルミニ
ウム化合物およびこれらの部分加水分解物、酸化アルミ
ニウム、金属アルミニウムなどが挙げられる。これらの
うちカルボン酸塩、無機酸塩およびキレート化合物が好
ましく、これらの中でもさらに酢酸アルミニウム、塩化
アルミニウム、水酸化アルミニウム、水酸化塩化アルミ
ニウムおよびアルミニウムアセチルアセトネートがとく
に好ましい。
ては、得られるポリエステルのジカルボン酸や多価カル
ボン酸などのカルボン酸成分の全構成ユニットのモル数
に対して5×10-7〜0.01モルが好ましく、更に好ましく
は1×10-6〜0.005モルである。
系化合物としては、フェノール構造を有する化合物であ
れば特に限定はされないが、例えば、2,6-ジ-tert-ブチ
ル-4-メチルフェノール、2,6-ジ-tert-ブチル-4-エチル
フェノール、2,6-ジシクロヘキシル-4-メチルフェノー
ル、2,6-ジイソプロピル-4-エチルフェノール、2,6-ジ-
tert-アミル-4-メチルフェノール、2,6-ジ-tert-オクチ
ル-4-n-プロピルフェノール、2,6-ジシクロヘキシル-4-
n-オクチルフェノール、2-イソプロピル-4-メチル-6-te
rt-ブチルフェノール、2-tert-ブチル-2-エチル-6-tert
-オクチルフェノール、2-イソブチル-4-エチル-6-tert-
ヘキシルフェノール、2-シクロヘキシル-4-n-ブチル-6-
イソプロピルフェノール、1,1,1-トリス(4-ヒドロキシ
フェニル)エタン、1,1,3-トリス(2-メチル-4-ヒドロキ
シ-5-tert-ブチルフェニル)ブタン、トリエチレングリ
コール−ビス[3-(3-tert-ブチル-5-メチル-4-ヒドロ
キシフェニル)プロピオネート]、1,6-ヘキサンジオー
ル−ビス[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェ
ニル)プロピオネート]、2,2-チオジエチレンビス[3-
(3,5-ジ-tert-ブチル-4,4-ヒドロキシフェニル)プロ
ピオネート]、N,N'-ヘキサメチレンビス(3,5-ジ-tert
-ブチル-4-ヒドロキシ-ヒドロシンナミド)、1,3,5-ト
リス(2,6-ジメチル-3-ヒドロキシ-4-tert-ブチルベン
ジル)イソシアヌレート、1,3,5-トリス(3,5-ジ-tert-
ブチル-4-ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、1,
3,5-トリス[(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェ
ニル)プロピオニルオキシエチル]イソシアヌレート、
トリス(4-tert-ブチル−2,6-ジメチル-3-ヒドロキシ
ベンジル)イソシアヌレート、2,4-ビス(n−オクチル
チオ)-6-(4-ヒドロキシ-3,5-ジ-tert-ブチルアニリ
ノ)-1,3,5-トリアジン、テトラキス[メチレン(3,5-
ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ)ヒドロシンナメート]
メタン、ビス[(3,3-ビス(3-tert-ブチル-4-ヒドロキ
シフェニル)ブチリックアシッド)グリコールエステ
ル、N,N'-ビス[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ
フェニル)プロピオニル]ヒドラジン、2,2'-オギザミ
ドビス[エチル-3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ
フェニル)プロピオネート]、ビス[2-tert-ブチル-4-
メチル-6-(3-tert-ブチル-5-メチル−2-ヒドロキシベ
ンジル)フェニル]テレフタレート、1,3,5-トリメチル
-2,4,6-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベン
ジル)ベンゼン、3,9-ビス[1,1-ジメチル2-{β-(3-t
ert-ブチル-4-ヒドロキシ-5-メチルフェニル)プロピオ
ニルオキシ}エチル]-2,4,8,10-テトラオキサスピロ
[5,5]ウンデカン、2,2-ビス[4-(2-(3,5-ジ-tert-
ブチル-4-ヒドロキシシンナモイルオキシ))エトキシ
フェニル]プロパン、β-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒド
ロキシフェニル)プロピオン酸アルキルエステル、テト
ラキス-[メチル-3-(3',5'-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキ
シフェニル)プロピオネート]メタン、オクタデシル-3-
(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオ
ネート、1,1,3-トリス(2-メチル-4-ヒドロキシ-5-tert-
ブチルフェニル)ブタン、チオジエチレンービス[3-(3,5
-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネー
ト]、エチレンビス(オキシエチレン)ビス[3-(5-tert-
ブチル-4-ヒドロキシ-m-トリル)プロピオネート]、ヘキ
サメチレンビス[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ
フェニル)プロピオネート、トリエチレングリコール-ビ
ス-[-3-(3'-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-5-メチルフェニ
ル)]プロピオネート、1,1,3-トリス[2-メチル-4-[3-(3,
5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオニル
オキシ]-5-tert-ブチルフェニル]ブタンなどを挙げるこ
とができる。これらは、同時に二種以上を併用すること
もできる。これらのうち、1,3,5-トリメチル-2,4,6-ト
リス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)ベ
ンゼン、テトラキス-[メチル-3-(3',5'-ジ-tert-ブチル
-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、チオ
ジエチレンービス[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキ
シフェニル)プロピオネート]が好ましい。
ルの重合時に添加することによってアルミニウム化合物
の触媒活性が向上するとともに、重合したポリエステル
の熱安定性も向上する。
ては、得られるポリエステルのジカルボン酸や多価カル
ボン酸などのカルボン酸成分の全構成ユニットのモル数
に対して5×10-7〜0.01モルが好ましく、更に好ましく
は1×10-6〜0.005モルである。
合物およびフェノール系化合物に加えて、一種もしくは
二種以上のリン化合物を共存することにより、触媒活性
をさらに向上することができるので好ましい。
れないが、ホスホン酸系化合物、ホスフィン酸系化合
物、ホスフィンオキサイド系化合物、亜ホスホン酸系化
合物、亜ホスフィン酸系化合物、ホスフィン系化合物か
らなる群より選ばれる一種または二種以上の化合物を用
いると触媒活性の向上効果が大きく好ましい。これらの
中でも、一種または二種以上のホスホン酸系化合物を用
いると触媒活性の向上効果がとくに大きく好ましい。
ィン酸系化合物、ホスフィンオキサイド系化合物、亜ホ
スホン酸系化合物、亜ホスフィン酸系化合物、ホスフィ
ン系化合物とは、それぞれ下記式(4)〜(9)で表さ
れる構造を有する化合物のことを言う。
えば、メチルホスホン酸ジメチル、メチルホスホン酸ジ
フェニル、フェニルホスホン酸ジメチル、フェニルホス
ホン酸ジエチル、フェニルホスホン酸ジフェニル、ベン
ジルホスホン酸ジメチル、ベンジルホスホン酸ジエチル
などが挙げられる。本発明のホスフィン酸系化合物とし
ては、例えば、ジフェニルホスフィン酸、ジフェニルホ
スフィン酸メチル、ジフェニルホスフィン酸フェニル、
フェニルホスフィン酸、フェニルホスフィン酸メチル、
フェニルホスフィン酸フェニルなどが挙げられる。本発
明のホスフィンオキサイド系化合物としては、例えば、
ジフェニルホスフィンオキサイド、メチルジフェニルホ
スフィンオキサイド、トリフェニルホスフィンオキサイ
ドなどが挙げられる。
を有する化合物を用いると触媒活性の向上効果が大きく
好ましい。
一般式(1)〜(3)で表される化合物を用いると特に
触媒活性の向上効果が大きく好ましい。
れぞれ独立に水素、炭素数1〜50の炭化水素基、水酸
基またはハロゲン基またはアルコキシル基またはアミノ
基などの置換基を含む炭素数1〜50の炭化水素基を表
す。R2,R3はそれぞれ独立に水素、炭素数1〜10の炭
化水素基を表す。ただし、炭化水素基はシクロヘキシル
等の脂環構造やフェニルやナフチル等の芳香環構造を含
んでいてもよい。)
(1)〜(3)中、R1,R4,R5,R6が芳香環構造を有する
基である化合物を用いると触媒活性の向上効果がとくに
大きく好ましい。また、本発明のリン化合物としては、
上記式(1)〜(3)中、式(1)で表される化合物を
用いると触媒活性の向上効果がとくに大きく好ましい。
チルホスホン酸ジメチル、メチルホスホン酸ジフェニ
ル、フェニルホスホン酸ジメチル、フェニルホスホン酸
ジエチル、フェニルホスホン酸ジフェニル、ベンジルホ
スホン酸ジメチル、ベンジルホスホン酸ジエチル、ジフ
ェニルホスフィン酸、ジフェニルホスフィン酸メチル、
ジフェニルホスフィン酸フェニル、フェニルホスフィン
酸、フェニルホスフィン酸メチル、フェニルホスフィン
酸フェニル、ジフェニルホスフィンオキサイド、メチル
ジフェニルホスフィンオキサイド、トリフェニルホスフ
ィンオキサイドなどが挙げられる。これらのうちで、フ
ェニルホスホン酸ジメチル、ベンジルホスホン酸ジエチ
ルがとくに好ましい。
られるポリエステルのジカルボン酸や多価カルボン酸な
どのカルボン酸成分の全構成ユニットのモル数に対して
5×10-7〜0.01モルが好ましく、更に好ましくは1×10-6
〜0.005モルである。
合物およびフェノール系化合物に加えて、アルカリ金属
及びそれらの化合物並びにアルカリ土類金属及びそれら
の化合物からなる群より選ばれる一種もしくは二種以上
の金属または金属化合物を共存することにより、触媒活
性をさらに向上することができるので好ましい。これら
に加えて、上記したようなリン化合物を添加することに
より、触媒活性をより大きく向上することができるので
好ましい。
ルカリ土類金属及びそれらの化合物としては、アルカリ
金属及びアルカリ土類金属の他に、Li,Na,K,Rb,Cs,Be,M
g,Ca,Sr,Baから選ばれる一種もしくは二種以上の化合物
であれば特に限定はされないが、例えば、これらの金属
のギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、蓚酸などの飽和脂
肪族カルボン酸塩、アクリル酸、メタクリル酸などの不
飽和脂肪族カルボン酸塩、安息香酸などの芳香族カルボ
ン酸塩、トリクロロ酢酸などのハロゲン含有カルボン酸
塩、乳酸、クエン酸、サリチル酸などのヒドロキシカル
ボン酸塩、炭酸、硫酸、硝酸、リン酸、ホスホン酸、炭
酸水素、リン酸水素、硫酸水素、亜硫酸、チオ硫酸、塩
酸、臭化水素酸、塩素酸、臭素酸などの無機酸塩、1-プ
ロパンスルホン酸、1-ペンタンスルホン酸、ナフタレン
スルホン酸などの有機スルホン酸塩、ラウリル硫酸など
の有機硫酸塩、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、is
o-プロポキシ、n-ブトキシ、tert−ブトキシなどのア
ルコキサイド、アセチルアセトネートなどのキレート化
合物、水素化物、酸化物、水酸化物などが挙げられる。
これらのアルカリ金属及びそれらの化合物並びにアルカ
リ土類金属及びそれらの化合物のうち、水酸化物等のア
ルカリ性の強いものを用いる場合、これらはエチレング
リコール等のジオールもしくはアルコール等の有機溶媒
に溶解しにくい傾向があるため、水溶液で重合系に添加
しなければならず重合工程上問題となる。さらに、水酸
化物等のアルカリ性の強いものを用いた場合、重合時に
ポリエステルが加水分解等の副反応を受け易くなるとと
もに、重合したポリエステルは着色し易くなる傾向があ
り、耐加水分解性も低下する傾向がある。従って、本発
明のアルカリ金属及びそれらの化合物並びにアルカリ土
類金属及びそれらの化合物として好適なものは、アルカ
リ金属及びアルカリ土類金属の飽和脂肪族カルボン酸
塩、不飽和脂肪族カルボン酸塩、芳香族カルボン塩、ハ
ロゲン含有カルボン酸塩、ヒドロキシカルボン酸塩、硫
酸、硝酸、リン酸、ホスホン酸、リン酸水素、硫酸水
素、亜硫酸、チオ硫酸、塩酸、臭化水素酸、塩素酸、臭
素酸から選ばれる無機酸塩、有機スルホン酸塩、有機硫
酸塩、キレート化合物、および酸化物である。これらの
中でもさらに、取り扱い易さや入手のし易さ等の観点か
ら、アルカリ金属及びアルカリ土類金属の飽和脂肪族カ
ルボン酸塩、とくにアルカリ金属及びアルカリ土類金属
の酢酸塩が好ましい。
びにアルカリ土類金属及びそれらの化合物の使用量とし
ては、得られるポリエステルのジカルボン酸や多価カル
ボン酸などのカルボン酸成分の全構成ユニットのモル数
に対して1×10-6〜0.1モルの範囲であることが好まし
く、更に好ましくは5×10-6〜0.05モルの範囲であるこ
とである。
公知の方法で行うことができる。例えば、PETを製造す
る場合は、テレフタル酸とエチレングリコールとのエス
テル化後、重縮合する方法、もしくは、テレフタル酸ジ
メチルなどのテレフタル酸のアルキルエステルとエチレ
ングリコールとのエステル交換反応を行った後、重縮合
する方法のいずれの方法でも行うことができる。また、
重合の装置は、回分式であっても、連続式であってもよ
い。
ステル化反応およびエステル交換反応にも触媒活性を有
する。テレフタル酸ジメチルなどのジカルボン酸のアル
キルエステルとエチレングリコールなどのグリコールと
のエステル交換反応は、通常亜鉛などのエステル交換触
媒の存在下で行われるが、これらの触媒の代わりかもし
くはこれらの触媒と共存して本発明の触媒を用いること
もできる。また、本発明の触媒は、溶融重合のみならず
固相重合や溶液重合においても触媒活性を有する。
反応の開始直前が望ましいが、エステル化反応もしくは
エステル交換反応の開始前および反応途中の任意の段階
で反応系に添加することもできる。とくに、アルミニウ
ム化合物は重縮合反応の開始直前に添加することが好ま
しい。
もしくはニート状であってもよいし、エチレングリコー
ルなどの溶媒のスラリー状もしくは溶液であってもよ
く、特に限定されない。また、アルミニウム化合物とフ
ェノール系化合物とを予めニート状もしくはエチレング
リコールなどの溶媒中で混合したものを添加してもよい
し、これらを別々に添加してもよい。また、アルミニウ
ム化合物とフェノール系化合物を同じ添加時期に添加し
てもよいし、これらを別々の添加時期に添加してもよ
い。また、アルミニウム化合物とフェノール系化合物
と、リン化合物および/またはアルカリ金属及びそれら
の化合物並びにアルカリ土類金属及びそれらの化合物と
を予め混合したものを添加してもよいし、これらを別々
に添加してもよい。また、これらを同じ添加時期に添加
してもよいし、これらを別々の添加時期に添加してもよ
い。
重合する際には、アンチモン化合物やゲルマニウム化合
物を併用してもよい。ただし、アンチモン化合物として
は重合して得られるポリエステルに対してアンチモン原
子として50ppm以下の量で添加することが好ましい。よ
り好ましくは30ppm以下の量で添加することである。ア
ンチモンの添加量を50ppm以上にすると、金属アンチモ
ンの析出が起こり、ポリエステルに黒ずみや異物が発生
するため好ましくない。ゲルマニウム化合物としては重
合して得られるポリエステル中にゲルマニウム原子とし
て20ppm以下の量で添加することが好ましい。より好ま
しくは10ppm以下の量で添加することである。ゲルマニ
ウムの添加量を20ppm以上にするとコスト的に不利とな
るため好ましくない。
ては、三酸化アンチモン、五酸化アンチモン、酢酸アン
チモン、アンチモングリコキサイドなどが挙げられ、こ
れらのうち三酸化アンチモンが好ましい。また、ゲルマ
ニウム化合物としては、二酸化ゲルマニウム、四塩化ゲ
ルマニウムなどが挙げられ、これらのうち二酸化ゲルマ
ニウムが好ましい。
スズ化合物、コバルト化合物などの他の重合触媒をポリ
エステルの熱安定性および色調を損なわない範囲で共存
させることが可能である。
ン酸を含む多価カルボン酸およびこれらのエステル形成
性誘導体から選ばれる一種または二種以上とグリコール
を含む多価アルコールから選ばれる一種または二種以上
とから成るもの、またはヒドロキシカルボン酸およびこ
れらのエステル形成性誘導体から成るもの、または環状
エステルから成るものをいう。
コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベ
リン酸、アゼライン酸、セバシン酸、デカンジカルボン
酸、ドデカンジカルボン酸、 テトラデカンジカルボン
酸、ヘキサデカンジカルボン酸、1,3ーシクロブタン
ジカルボン酸、1,3ーシクロペンタンジカルボン酸、
1,2ーシクロヘキサンジカルボン酸、1,3ーシクロヘ
キサンジカルボン酸、1,4ーシクロヘキサンジカルボン
酸、2,5ーノルボルナンジカルボン酸、ダイマー酸な
どに例示される飽和脂肪族ジカルボン酸またはこれらの
エステル形成性誘導体、フマル酸、マレイン酸、イタコ
ン酸などに例示される不飽和脂肪族ジカルボン酸または
これらのエステル形成性誘導体、オルソフタル酸、イソ
フタル酸、テレフタル酸、5ー(アルカリ金属)スルホ
イソフタル酸、ジフェニン酸、1,3ーナフタレンジカ
ルボン酸、1,4ーナフタレンジカルボン酸、1,5ーナ
フタレンジカルボン酸、2,6ーナフタレンジカルボン
酸、2,7ーナフタレンジカルボン酸、4、4’ービフ
ェニルジカルボン酸、4、4’ービフェニルスルホンジ
カルボン酸、4、4’ービフェニルエーテルジカルボン
酸、1,2ービス(フェノキシ)エタンーp,p’ージカ
ルボン酸、パモイン酸、アントラセンジカルボン酸など
に例示される芳香族ジカルボン酸またはこれらのエステ
ル形成性誘導体が挙げられ、これらのジカルボン酸のう
ちテレフタル酸およびナフタレンジカルボン酸とくに
2,6ーナフタレンジカルボン酸が好ましい。
として、エタントリカルボン酸、プロパントリカルボン
酸、ブタンテトラカルボン酸、ピロメリット酸、トリメ
リット酸、トリメシン酸、3、4、3’、4’ービフェ
ニルテトラカルボン酸、およびこれらのエステル形成性
誘導体などが挙げられる。
1、2ープロピレングリコール、1、3ープロピレング
リコール、ジエチレングリ コール、トリエチレングリ
コール、1、2ーブチレングリコール、1、3ーブチレ
ングリコール、2、3ーブチレングリコール、1,4ー
ブチレングリコール、1、5ーペンタンジオール、ネオ
ペンチルグリコール、1,6ーヘキサンジオー ル、1,
2ーシクロヘキサンジオール、1,3ーシクロヘキサン
ジオール、1,4ーシクロヘキサンジオール、1,2ーシ
クロヘキサンジメタノール、1,3ーシクロヘキサンジ
メタノール、1,4ーシクロヘキサンジメタノール、1,
4ーシクロヘキサンジエタノール、1,10ーデカメチ
レングリコール、1、12ードデカンジオール、ポリエ
チレングリコール、ポリトリメチレングリコール、ポリ
テトラメチレングリコールなどに例示される脂肪族グリ
コール、ヒドロキノン、4, 4’ージヒドロキシビスフ
ェノール、1,4ービス(βーヒドロキシエトキシ)ベ
ン ゼン、1,4ービス(βーヒドロキシエトキシフェニ
ル)スルホン、ビス(p−ヒドロキシフェニル)エーテ
ル、ビス(p−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス
(p−ヒドロキシフェニル)メタン、1、2ービス(p
−ヒドロキシフェニル)エタン、ビスフェノールA、ビ
スフェノールC、2,5ーナフタレンジオール、これら
のグリコールにエチレンオキシドが付加したグリコー
ル、などに例示される芳香族グリコールが挙げられ、こ
れらのグリコールのうちエチレングリコールおよび1,
4ーブチレングリコールが好ましい。
して、トリメチロールメタン、トリメチロールエタン、
トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、グリ
セロール、ヘキサントリオールなどが挙げられる。
エン酸、リンゴ酸、酒石酸、ヒドロキシ酢酸、3ーヒド
ロキシ酪酸、p−ヒドロキシ安息香酸、pー( 2ーヒ
ドロキシエトキシ)安息香酸、4ーヒドロキシシクロヘ
キサンカルボン酸、またはこれらのエステル形成性誘導
体などが挙げられる。
ン、β-プロピオラクトン、β-メチル-β-プロピオラク
トン、δ-バレロラクトン、グリコリド、ラクチドなど
が挙げられる。
ン系化合物を共重合成分として含むことができる。リン
系化合物としては二官能性リン系化合物が好ましく、例
えば、フェニルホスホン酸ジメチル、フェニルホスホン
酸ジフェニル、(2-カルボキシルエチル)メチルホスフ
ィン酸、(2-カルボキシルエチル)フェニルホスフィン
酸、(2-メトキシカルボキシルエチル)フェニルホスフ
ィン酸メチル、(4-メトキシカルボニルフェニル)フェ
ニルホスフィン酸メチル、[2-(β-ヒドロキシエトキシ
カルボニル)エチル]メチルホスフィン酸のエチレング
リコールエステル、(1,2-ジカルボキシエチル)ジメチ
ルホスフィンオキサイド、9,10-ジヒドロ-10-オキサ-
(2,3-カルボキシプロピル)-10-ホスファフェナンスレ
ン-10-オキサイドなどが挙げられる。これらのリン系化
合物を共重合成分として含むことで、得られるポリエス
テルの難燃性等を向上させることが可能である。
ン酸のエステル形成性誘導体としては、これらのアルキ
ルエステル、酸クロライド、酸無水物などが挙げられ
る。
酸成分がテレフタル酸またはそのエステル形成性誘導体
もしくはナフタレンジカルボン酸またはそのエステル形
成性誘導体であり、主たるグリコール成分がアルキレン
グリコールであるポリエステルが好ましい。主たる酸成
分がテレフタル酸またはそのエステル形成性誘導体もし
くはナフタレンジカルボン酸またはそのエステル形成性
誘導体であるポリエステルとは、全酸成分に対してテレ
フタル酸またはそのエステル形成性誘導体とナフタレン
ジカルボン酸またはそのエステル形成性誘導体を合計し
て70モル%以上含有するポリエステルであることが好ま
しく、より好ましくは80モル%以上含有するポリエステ
ルであり、さらに好ましくは90モル%以上含有するポリ
エステルである。主たるグリコール成分がアルキレング
リコールであるポリエステルとは、全グリコール成分に
対してアルキレングリコールを合計して70モル%以上含
有するポリエステルであることが好ましく、より好まし
くは80モル%以上含有するポリエステルであり、さらに
好ましくは90モル%以上含有するポリエステルである。
ここで言うアルキレングリコールは、分子鎖中に置換基
や脂環構造を含んでいても良い。
酸またはそのエステル形成性誘導体としては、1,3ー
ナフタレンジカルボン酸、1,4ーナフタレンジカルボ
ン酸、1,5ーナフタレンジカルボン酸、2,6ーナフタ
レンジカルボン酸、2,7ーナフタレンジカルボン酸、
またはこれらのエステル形成性誘導体が好ましい。
としては、エチレングリコール、1、2ープロピレング
リコール、1、3ープロピレングリコール、1、2ーブ
チレングリコール、1、3ーブチレングリコール、2、
3ーブチレングリコール、1,4ーブチレングリコー
ル、1、5ーペンタンジオール、ネオペンチルグリコー
ル、1,6ーヘキサンジオー ル、1,2ーシクロヘキサ
ンジオール、1,3ーシクロヘキサンジオール、1,4ー
シクロヘキサンジオール、1,2ーシクロヘキサンジメ
タノール、1,3ーシクロヘキサンジメタノール、1,4
ーシクロヘキサンジメタノール、1,4ーシクロヘキサ
ンジエタノール、1,10ーデカメチレングリコール、
1、12ードデカンジオール等があげられる。これらは
同時に2種以上を使用しても良い。
またはそのエステル形成性誘導体、ナフタレンジカルボ
ン酸またはそのエステル形成性誘導体以外の酸成分とし
て蓚酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン
酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン
酸、デカンジカルボン酸、ドデカンジカルボン酸、 テ
トラデカンジカルボン酸、ヘキサデカンジカルボン酸、
1,3ーシクロブタンジカルボン酸、1,3ーシクロペン
タンジカルボン酸、1,2ーシクロヘキサンジカルボン
酸、1,3ーシクロヘキサンジカルボン酸、1,4ーシク
ロヘキサンジカルボン酸、2,5ーノルボルナンジカル
ボン酸、ダイマー酸などに例示される飽和脂肪族ジカル
ボン酸またはこれらのエステル形成性誘導体、フマル
酸、マレイン酸、イタコン酸などに例示される不飽和脂
肪族ジカルボン酸またはこれらのエステル形成性誘導
体、オルソフタル酸、イソフタル酸、5ー(アルカリ金
属)スルホイソフタル酸、ジフェニン酸、4、4’ービ
フェニルジカルボン酸、4、4’ービフェニルスルホン
ジカルボン酸、4、4’ービフェニルエーテルジカルボ
ン酸、1,2ービス(フェノキシ)エタンーp,p’ージ
カルボン酸、パモイン酸、アントラセンジカルボン酸な
どに例示される芳香族ジカルボン酸またはこれらのエス
テル形成性誘導体、エタントリカルボン酸、プロパント
リカルボン酸、ブタンテトラカルボン酸、ピロメリット
酸、トリメリット酸、トリメシン酸、3、4、3’、
4’ービフェニルテトラカルボン酸などに例示される多
価カルボン酸およびこれらのエステル形成性誘導体など
を共重合成分として含むことができる。また、乳酸、ク
エン酸、リンゴ酸、酒石酸、ヒドロキシ酢酸、3ーヒド
ロキシ酪酸、p−ヒドロキシ安息香酸、pー( 2ーヒ
ドロキシエトキシ)安息香酸、4ーヒドロキシシクロヘ
キサンカルボン酸などに例示されるヒドロキシカルボン
酸またはそのエステル形成性誘導体を含むこともでき
る。また、ε-カプロラクトン、β-プロピオラクトン、
β-メチル-β-プロピオラクトン、δ-バレロラクトン、
グリコリド、ラクチドなどに例示される環状エステルを
含むこともできる。
リコール以外のグリコール成分として、ジエチレングリ
コール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコ
ール、ポリトリメチレングリコール、ポリテトラメチレ
ングリコールなどに例示される脂肪族グリコール、ヒド
ロキノン、4, 4’ージヒドロキシビスフェノール、
1,4ービス(βーヒドロキシエトキシ)ベンゼン、1,
4ービス(βーヒドロキシエトキシフェニル)スルホ
ン、ビス(p−ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス
(p−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(p−ヒド
ロキシフェニル)メタン、1、2ービス(p−ヒドロキ
シフェニル)エタン、ビスフェノールA、ビスフェノー
ルC、2,5ーナフタレンジオール、これらのグリコー
ルにエチレンオキシドが付加したグリコール、などに例
示される芳香族グリコール、トリメチロールメタン、ト
リメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタ
エリスリトール、グリセロール、ヘキサントリオールな
どに例示される多価アルコールなどを共重合成分として
含むことができる。
ン系化合物を共重合成分として含むことができる。リン
系化合物としては二官能性リン系化合物が好ましく、例
えば、フェニルホスホン酸ジメチル、フェニルホスホン
酸ジフェニル、(2-カルボキシルエチル)メチルホスフ
ィン酸、(2-カルボキシルエチル)フェニルホスフィン
酸、(2-メトキシカルボキシルエチル)フェニルホスフ
ィン酸メチル、(4-メトキシカルボニルフェニル)フェ
ニルホスフィン酸メチル、[2-(β-ヒドロキシエトキシ
カルボニル)エチル]メチルホスフィン酸のエチレング
リコールエステル、(1,2-ジカルボキシエチル)ジメチ
ルホスフィンオキサイド、9,10-ジヒドロ-10-オキサ-
(2,3-カルボキシプロピル)-10-ホスファフェナンスレ
ン-10-オキサイドなどが挙げられる。これらのリン系化
合物を共重合成分として含むことで、得られるポリエス
テルの難燃性等を向上させることが可能である。
ンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ
プロピレンテレフタレート、ポリ(1,4ーシクロヘキサ
ンジメチレンテレフタレート)、ポリエチレンナフタレ
ート、ポリブチレンナフタレート、ポリプロピレンナフ
タレートおよびこれらの共重合体が好ましく、これらの
うちポリエチレンテレフタレートおよびこの共重合体が
特に好ましい。
系、アミン系等の安定剤や芳香族アミン系等の酸化防止
剤を含むことができ、これらを一種もしくは二種以上含
有することによってポリエステルの熱安定性を高めるこ
となどができる。リン系安定剤としては、リン酸ならび
にトリメチルホスフェート等のリン酸エステル、亜リン
酸、トリフェニルホスファイト、トリス(2,4-ジ-tert-
ブチルフェニル)ホスファイト、テトラキス(2,4-ジ-t
ert-ブチルフェニル)4,4'-ビフェニレンジホスファイ
ト等の亜リン酸エステルなどが挙げられる。
合物等の青み付け剤、有機系、無機系、および有機金属
系のトナー、ならびに蛍光増白剤などを含むことがで
き、これらを一種もしくは二種以上含有することによっ
て、ポリエステルの黄み等の着色を抑えることができ
る。
合体や安定剤、酸化防止剤、制電剤、消泡剤、染色性改
良剤、染料、顔料、艶消剤、その他の添加剤が含有され
ていてもよい。
明はもとよりこれらの実施例に限定されるものではな
い。なお、各実施例および比較例においてポリエステル
の固有粘度(IV)は次のようにして測定した。フェノー
ル / 1,1,2,2-テトラクロロエタンの 6 / 4 混合溶媒
(重量比)を用いて、温度30℃で測定した。
テレフタレートに対し、触媒として、塩化アルミニウム
の3g/lエチレングリコール溶液をポリエステル中の酸成
分に対してアルミニウムとして0.015mol%加え、次いで
1,3,5-トリメチル-2,4,6-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-
4-ヒドロキシベンジル)ベンゼン(フェノール系化合物
A)をポリエステル中の酸成分に対して0.025mol%加え
て、常圧にて245℃で10分間攪拌した。次いで50分を要
して275℃まで昇温しつつ反応系の圧力を徐々に下げて
0.1mmHgとしてさらに同温同圧で3時間重縮合反応を行っ
た。得られたポリマーの物性値を表1に示す。
を変更したこと以外は実施例1と全く同様にしてポリエ
ステルを重合した。得られたポリマーの物性値を表1に
示す。表中、フェノール系化合物Aとは1,3,5-トリメチ
ル-2,4,6-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベ
ンジル)ベンゼン、フェノール系化合物Bとはテトラキ
ス-[メチル-3-(3',5'-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフ
ェニル)プロピオネート]メタン、フェノール系化合物C
とはチオジエチレンービス[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-
ヒドロキシフェニル)プロピオネート]のことをそれぞれ
指す。金属触媒の添加量は金属原子としての添加量であ
る。
ンをアンチモン原子としてポリエステル中の酸成分に対
して0.05mol%添加して、実施例1と同様にしてポリエス
テルを重合した。得られたポリマーの物性値を表1に示
す。
ンをアンチモン原子としてポリエステル中の酸成分に対
して0.05mol%添加して、次いで1,3,5-トリメチル-2,4,6
-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)
ベンゼン(フェノール系化合物A)をポリエステル中の
酸成分に対して0.025mol%加えて、実施例1と同様にし
てポリエステルを重合した。得られたポリマーの物性値
を表1に示す。
化合物と共存して用いても、アンチモン化合物の触媒活
性は影響を受けないが、該フェノール系化合物を本発明
のアルミニウム化合物と共存して用いると、もともと触
媒活性に劣っていたアルミニウム化合物の触媒活性が大
幅に向上し、アンチモン化合物と同等の触媒活性をもつ
ようになる。
の新規の重縮合触媒、およびこれを用いて製造されたポ
リエステルならびにポリエステルの製造方法が提供され
る。本発明のポリエステルは、衣料用繊維、産業資材用
繊維、各種フィルム、シート、ボトルやエンジニアリン
グプラスチックなどの各種成形物、および塗料や接着剤
などへの応用が可能である。
Claims (12)
- 【請求項1】アルミニウム化合物とフェノール系化合物
とからなるポリエステル重合触媒。 - 【請求項2】リン化合物を用いることを特徴とする請求
項1記載のポリエステル重合触媒。 - 【請求項3】リン化合物が、ホスホン酸系化合物、ホス
フィン酸系化合物、ホスフィンオキサイド系化合物、亜
ホスホン酸系化合物、亜ホスフィン酸系化合物、ホスフ
ィン系化合物からなる群より選ばれる一種または二種以
上の化合物である請求項2記載のポリエステル重合触
媒。 - 【請求項4】リン化合物が、一種または二種以上のホス
ホン酸系化合物である請求項2記載のポリエステル重合
触媒。 - 【請求項5】リン化合物が、芳香環構造を有する化合物
であることを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載
のポリエステル重合触媒。 - 【請求項6】リン化合物が、下記一般式(1)〜(3)
で表される化合物からなる群より選ばれる一種または二
種以上である請求項2記載のポリエステル重合触媒。 【化1】 【化2】 【化3】 (式(1)〜(3)中、R1,R4,R5,R6はそれぞれ独立に
水素、炭素数1〜50の炭化水素基、水酸基またはハロ
ゲン基またはアルコキシル基またはアミノ基を含む炭素
数1〜50の炭化水素基を表す。R2,R3はそれぞれ独立
に水素、炭素数1〜10の炭化水素基を表す。ただし、
炭化水素基は脂環構造や芳香環構造を含んでいてもよ
い。) - 【請求項7】R1,R4,R5,R6が芳香環構造を有する基であ
る請求項6記載のポリエステル重合触媒。 - 【請求項8】アルカリ金属及びそれらの化合物並びにア
ルカリ土類金属及びそれらの化合物からなる群より選ば
れる一種もしくは二種以上を共存することを特徴とする
請求項1〜7のいずれかに記載のポリエステル重合触
媒。 - 【請求項9】請求項1〜8のいずれかに記載の触媒を用
いて製造されたポリエステル。 - 【請求項10】ポリエステルを製造する際に、請求項1
〜8のいずれかに記載の触媒を用いることを特徴とする
ポリエステルの製造方法。 - 【請求項11】ポリエステルを製造する際に、アンチモ
ン化合物をアンチモン原子としてポリエステルに対して
50ppm以下の量で添加することを特徴とする請求項10
記載のポリエステルの製造方法。 - 【請求項12】ポリエステルを製造する際に、ゲルマニ
ウム化合物をゲルマニウム原子としてポリエステルに対
して20ppm以下の量で添加することを特徴とする請求項
10記載のポリエステルの製造方法。
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