JP4347120B2 - 排ガス浄化装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ディーゼルエンジンからの排ガスなど、パティキュレートを含む排ガスを浄化する排ガス浄化装置に関し、詳しくは排気圧損の上昇を抑制でき、浄化性能が高くかつコンパクトな排ガス浄化装置に関する。
ガソリンエンジンについては、排ガスの厳しい規制とそれに対処できる技術の進歩とにより、排ガス中の有害成分は確実に減少されてきている。しかし、ディーゼルエンジンについては、有害成分がパティキュレート(粒子状物質:炭素微粒子、サルフェート等の硫黄系微粒子、高分子量炭化水素微粒子等、以下PMという)として排出されるという特異な事情から、規制も技術の進歩もガソリンエンジンに比べて遅れている。
現在までに開発されているディーゼルエンジン用排ガス浄化装置としては、大きく分けてトラップ型の排ガス浄化装置(ウォールフロー)と、オープン型の排ガス浄化装置(ストレートフロー)とが知られている。このうちトラップ型の排ガス浄化装置としては、セラミック製の目封じタイプのハニカム体(ディーゼルPMフィルタ(以下 DPFという))が知られている。この DPFは、セラミックハニカム構造体のセルの開口部の両端を例えば交互に市松状に目封じしてなるものであり、排ガス下流側で目詰めされた流入側セルと、流入側セルに隣接し排ガス上流側で目詰めされた流出側セルと、流入側セルと流出側セルを区画するセル隔壁とよりなり、セル隔壁の細孔で排ガスを濾過してPMを捕集することで排出を抑制するものである。
しかし DPFでは、PMの堆積によって圧損が上昇するため、何らかの手段で堆積したPMを定期的に除去して再生する必要がある。そこで従来は、圧損が上昇した場合に高温の排ガスを流通させたり、バーナあるいは電気ヒータ等で加熱することで堆積したPMを燃焼させ、 DPFを再生することが行われている。しかしながらこの場合には、PMの堆積量が多いほど燃焼時の温度が上昇し、それによる熱応力で DPFが破損する場合もある。
そこで独国実用新案 20,117,873 U1号には、金属フォイル製の波板とフィルタ層とを交互に積層し、波板に爪状穴高さを有する複数の爪状穴を形成し、複数の爪状穴は内向爪状穴と外向爪状穴とを有する流路を形成し、内向爪状穴と外向爪状穴とは互いに角をなして配置され、爪状穴高さは構造高さの 100〜60%の高さがあり少なくとも20%の流動自由度が保証されたフィルタが記載されている。このフィルタによれば、爪状穴から出る排ガスがフィルタ層を通過することでPMがフィルタ層に捕集される。また主としてストレートフロー構造であるので、排気圧損の上昇も抑制される。そして金属製であるので、熱応力による損傷もない。
また例えば特開2001−241316号公報には、一対の DPFを直列に配置し、上流側には両端で目詰めされないストレート通路を有する DPFを配置した排ガス浄化装置が開示されている。この排ガス浄化装置によれば、ストレート通路から一部の排ガスが下流側の DPFに直接流入するので、下流側の DPFが迅速に加熱され、下流側の DPFに捕集されたPMを燃焼させることができる。したがってPMの捕集効率を低下させることなく、PMの燃焼効率が向上し、PMの燃焼を短時間で済ませることができる。
さらに近年では、例えば特開平09−173866号公報に記載されているように、 DPFのセル隔壁の表面にアルミナなどからコート層を形成し、そのコート層に白金(Pt)などの触媒金属を担持した連続再生式 DPF(フィルタ触媒)が開発されている。この連続再生式 DPFによれば、捕集されたPMが触媒金属の触媒反応によって酸化燃焼するため、捕集と同時にあるいは捕集に連続してPMを燃焼させることで DPFを再生することができる。そして触媒反応は比較的低温で生じること、及び捕集量が少ないうちにPMを燃焼できることから、 DPFに作用する熱応力が小さく破損が防止されるという利点がある。
また特開平09−053442号公報には、排ガス上流側からストレートフロー構造の酸化触媒、上記したフィルタ触媒、ストレートフロー構造のNOx 吸蔵還元触媒をこの順に配置した排ガス浄化装置が記載されている。このようにフィルタ触媒に酸化触媒あるいはNOx 吸蔵還元触媒を組み合わせることで、PM及びNOx の浄化性能が向上する。例えば、フィルタ触媒に流入するPMが上流側の酸化触媒で酸化されることにより微粒化し、フィルタ触媒の端面に堆積して閉塞するような不具合を抑制できる。また酸化触媒による酸化反応によって排ガスが昇温され、あるいは酸化活性の高いNO2 が生成することによって、PMの酸化が促進され、NOx の浄化性能も向上する。
さらに、Urea-NOx選択還元触媒を用い、排ガス中に尿素を添加しUrea-NOx選択還元触媒で尿素又は生成したアンモニアによってNOx を還元浄化する排ガス浄化装置が知られている。このUrea-NOx選択還元触媒とフィルタ触媒とを組み合わせることで、HC、CO及びPMを酸化浄化することができ、NOx を還元浄化することができる。
ところが特開2001−241316号公報に記載の技術では、低温域の排ガスの流入が連続した場合などにはフィルタ触媒の上流側端面にPMが堆積するのが避けられず、端面閉塞によって排気圧損が上昇する場合があった。またフィルタ触媒においては、排気圧損の上昇を避けるために触媒層のコート量が制限されるため、約 600℃以上の高温に曝される条件下ではPtの粒成長などが生じて浄化性能が低下する場合もあった。
またディーゼル車の場合には、NOx の還元性能を高めるために間欠的に軽油などの還元剤を排ガス中に添加することが行われている。したがって、このシステムに特開平09−053442号公報に記載の技術を応用した場合には、上流側の酸化触媒によって還元剤が部分酸化されることで還元剤のガス化が促進され、NOx の浄化性能が向上することが期待される。ところが酸化触媒によるこの作用を奏させるためには、酸化触媒の長さを長くする必要があり、そうするとフィルタ触媒が益々エンジンから遠い下流側に配置されることになるため、PMの酸化性能が低下するという問題があった。
そしてUrea-NOx選択還元触媒を用いた排ガス浄化装置にあっては、Urea-NOx選択還元触媒の上流部分ではNOx を十分に還元することが困難であるためにUrea-NOx選択還元触媒を大型化する必要があった。またUrea-NOx選択還元触媒とフィルタ触媒とを組み合わせた場合には、Urea-NOx選択還元触媒では排ガスの昇温ができないため温度的に不利であり、PMの酸化活性が低いという問題がある。
独国実用新案 20,117,873 U1号 特開平09−173866号 特開2001−241316号 特開平09−053442号
本発明は上記した事情に鑑みてなされたものであり、排気圧損の上昇を抑制しつつ、PMなどの浄化性能が高く、かつコンパクトな排ガス浄化装置とすることを目的とする。
上記課題を解決する本発明の排ガス浄化装置の特徴は、山部(40)と谷部(41)とが交互に連続する山谷部をもつ波状板(4)と濾過機能をもつ平板(5)とが交互に積層されてなり、該山部(40)の高さが徐々に低くなりその下流側に該山部(40)に連通する開口(43)を有する中間谷部(42)と、該谷部(41)の深さが徐々に浅くなりその下流側に該谷部(41)に連通する開口(45)を有する中間山部(44)と、該中間山部(44)と上側の該平板(5)とで形成された第一フィルタ経路(100)と、該中間谷部(42)と下側の該平板(5)とで形成された第二フィルタ経路(101)と、該第一フィルタ経路(100)の上流側で該中間谷部(42)と上側の該平板(5)とで形成された第一フィルタ迂回経路(200)と、該第二フィルタ経路(101)の上流側で該中間山部(44)と下側の該平板(5)とで形成された第二フィルタ迂回経路(201)と、からなるメタル製の半フィルタ構造体と、
排ガス下流側で目詰めされた流入側セルと、流入側セルに隣接し排ガス上流側で目詰めされた流出側セルと、流入側セルと流出側セルを区画し多数の細孔を有する多孔質のセル隔壁と、セル隔壁の表面及び細孔内表面に形成され酸化物担体に触媒金属を担持してなる触媒層と、を有し、半フィルタ構造体の排ガス下流側に配置されたウォールフロー構造のフィルタ触媒と、を有することにある。
半フィルタ構造体は、酸化物担体に触媒金属を担持してなる酸化触媒層を有することが望ましい。また半フィルタ構造体の排ガス上流側に、排ガス中に還元剤を添加する還元剤添加手段をもつことが好ましい。さらにフィルタ触媒の触媒層は、NOx 吸蔵還元触媒からなることが望ましい。
本発明の排ガス浄化装置によれば、上流側の半フィルタ構造体によってPMの一部を捕集することができるので、フィルタ触媒におけるPMの堆積が抑制され触媒層の触媒金属の活性低下が抑制される。これによりPM酸化活性が低下するような不具合が防止される。また半フィルタ構造体はフィルタ迂回経路を有しているので、PMが堆積しても排気圧損の上昇が抑制される。
さらに半フィルタ構造体を流れる排ガスは、フィルタ経路とフィルタ迂回経路とを分岐しながら複雑に流通する。したがって軽油などの液体還元剤を添加するシステムに用いた場合には、流通する間に撹拌作用が奏され、還元剤と排ガスとが十分に混合されるため還元剤のガス化も促進され、NOx の還元活性が向上しNOx 浄化性能が向上する。また排ガス中に尿素を添加するシステムに用いた場合には、半フィルタ構造体によって添加された尿素水の撹拌・分解作用が高まる。この結果、半フィルタ構造体の長さを短く小容量とすることが可能となるので、フィルタ触媒をエンジン近くに配置することができPMの酸化性能も向上する。
また半フィルタ構造体に酸化物担体に触媒金属を担持してなる酸化触媒層を形成すれば、触媒金属の酸化活性によって還元剤のガス化が促進されフィルタ触媒におけるNOx の還元活性がさらに向上する。そして半フィルタ構造体に堆積したPMを酸化することができ、排気圧損の上昇を抑制できるとともにPM捕集能を再生することができる。さらに半フィルタ構造体においてNOから酸化活性の高いNO2 が生成してフィルタ触媒に流入するため、フィルタ触媒に堆積したPMの酸化が促進される。
本発明の排ガス浄化装置では、排ガスは先ず半フィルタ構造体に流入し、次いでフィルタ触媒に流入する。半フィルタ構造体は、フィルタを介して排ガスが流通するフィルタ経路と、フィルタ経路を迂回するフィルタ迂回経路とを備えているので、排ガス中のPMの一部がフィルタに捕集される。またフィルタ迂回経路によって排気圧損の上昇が抑制される。そして排ガスは分岐しながら複雑に流れるため、液体還元剤を添加するシステムに使用した場合には、半フィルタ構造体の長さが短くても撹拌作用によって還元剤と排ガスとが十分に混合され、還元剤のガス化が促進される。また尿素を添加するシステムに用いた場合には、尿素水が効率よく撹拌・分解される。
このような排ガスがフィルタ触媒に流入すると、排ガス中のPMは隔壁の細孔中に捕集され、触媒層の触媒金属によって連続的に酸化浄化される。したがって発熱量が少なく、熱応力も小さいので破損が防止され耐久性に優れている。また排気圧損の上昇も抑制される。そして液体還元剤を添加するシステムに使用した場合には、還元剤が十分にガス化しているため、液体還元剤がフィルタ触媒の上流側端面に付着し、それにPMが付着堆積するような不具合が抑制されるとともに、還元剤によるNOx の還元活性が向上する。また尿素を添加するシステムに使用した場合には、尿素水の撹拌・分解が促進されているため、フィルタ触媒のUrea-NOx選択還元触媒層におけるNOx 還元活性が向上する。
半フィルタ構造体は、フィルタを介して排ガスが流通するフィルタ経路と、フィルタ経路を迂回するフィルタ迂回経路と、を備えている。例えば金属製の平板と波板とが交互に積層されてなるハニカム構造体の、平板又は波板の少なくとも一方にPMの通過を規制および許容する貫通孔を形成したものを用いることができる。また貫通孔をもつ平板に代えて、金属繊維製の不織布からなる平板を用いてもよい。この場合は、波板と平板とで排ガス流路が形成され、貫通孔を通過する経路がフィルタ経路となる。貫通孔の孔径は 200μm以下であることが好ましい。 200μmの貫通孔の場合には、初期には貫通孔からPMがすり抜けるが、PMが付着してくると孔径が10〜50μm程度となってPM捕集能が発現される。なお触媒層をもつ場合には、触媒層を形成後に貫通孔の径が 200μm以下であればよい。このような半フィルタ構造体の波板としては、例えば独国実用新案 20,117,873 U1号に記載のものを用いることができる。
例えば金属薄板製で第1山部と第1谷部とが交互に連続する山谷部をもつ波状板と平板とが交互に積層されてなり、第1山部と波状板の下側の平板とで形成された第1通路と、 第1通路に形成され、下流側が上方に傾斜した第2谷部と波状板の上側の平板からなる第1フィルタ経路と、第2谷部と波状板の下側の平板からなる第1フィルタ迂回経路と、 第1通路の両側の第1谷部と波状板の上側の平板とで形成された第2通路と、第2通路に形成され下流側が下方に傾斜した第2山部と波状板の下側の平板からなる第2フィルタ経路と、第2山部と波状板の上側の平板からなる第2フィルタ迂回経路と、を有し、第2谷部の底部の深さは第1山部の頂部の高さより浅く、第2山部の頂部の高さは第1谷部の底部の深さより低いものとすることができる。
また、第1フィルタ経路から第2通路へ排ガスが流通可能な開口、又は、第2フィルタ経路から第1通路へ排ガスが流通可能な開口の少なくとも一方をさらに有することが望ましい。
平板としては、金属薄板製のものに表裏を貫通する連通孔を形成したもの、あるいは金属繊維集積体などを用いることができる。また用いられている波状板は、独国実用新案 20,117,873 U1号に記載されたものと同様のものである。
波状板は、全ての層で同じ向き及び同じ位相となるように積層してもよいし、交互に 180度異なる向きとなるように、あるいは位相が異なるように積層することもできる。すなわち排ガス流れ方向に対して直角な断面で切断した時に、第1、第2の各通路がそれぞれ同一断面位置にあってもよいし、異なる断面位置にあってもよい。しかし、フィルタ経路の平板を介した反対側には、隣接する波状板の凹部が存在していることが望ましい。これにより平板を通過した排ガスの流れが妨げられることなく、PMの捕集効率がより向上するとともに排気圧損の上昇をより抑制することができる。
なお隣接する波状板の凹部とは、隣接する波状板が上方に位置する場合には第1山部及び第2山部の一方を指し、隣接する波状板が下方に位置する場合には第1谷部及び第2谷部の一方を指す。
波状板は、第1山部と第1谷部とが排ガス流れ方向に略直角方向に交互に連続した山谷部を有し、この山谷部が排ガス流れ方向に第2谷部又は第2山部を隔てて複数個形成されている。第1山部の下流側に第2谷部が形成され、第1通路と第1フィルタ経路とが直列に連続している。また第2谷部より下流側の第1谷部に第2山部が形成され、第2通路と第2フィルタ経路とが直列に連続している。第1フィルタ迂回経路は、第1フィルタ経路と並列して第1通路と直列に連続している。第2フィルタ迂回経路は、第2フィルタ経路と並列して第2通路と直列に連続している。
第1フィルタ経路は上流側が第1通路に連通し、下流側端部が絞られている。この絞りは目詰めなどによって行うこともできるが、第1山部を変形させることで形成され下流側端部が第1山部の頂部に滑らかに連続していることが望ましい。すなわち下流側に向かって徐々に高さが高くなる斜面で絞られていることが好ましい。このようにすることで、第1フィルタ経路を流れる排ガスにはフィルタ経路に存在する上側の平板に向かうベクトルが生成するので、PM捕集効率がさらに向上する。
第2山部と下側の平板とで形成される第2フィルタ経路は、上流側が第2通路に連通し、下流側端部が絞られている。この絞りは目詰めなどによって行うこともできるが、第1谷部を変形させることで形成され下流側端部が第1谷部の底部に滑らかに連続していることが望ましい。すなわち下流側に向かって徐々に高さが低くなる斜面で絞られていることが好ましい。このようにすることで、第2フィルタ経路を流れる排ガスにはフィルタ経路に存在する下側の平板に向かうベクトルが生成するので、PM捕集効率がさらに向上する。
第1フィルタ経路から第2通路へ排ガスが流通可能な開口は、第2谷部の周壁に貫通孔を形成してもよいが、第2谷部の両側に第1山部の高さより低い側壁を形成することが望ましい。また第2フィルタ経路から第1通路へ排ガスが流通可能な開口は、第2山部の両側に第1谷部の深さより浅い側壁を形成することが望ましい。このようにすることで、波状板を一枚の金属薄板からコルゲート加工により容易に形成することができる。
また半フィルタ構造体は、金属薄板よりなり山部と谷部とが排ガス流れ方向と交差する方向に交互に連続する波状板と、ガス透過性の平板と、が交互に積層されてなり、
山部は山高さが低くなることで形成された凹状の中間谷部を有し、中間谷部は隣接する谷部から排ガスが分岐して流入可能な分岐部とその下流側で山部に連通する開口とよりなるフィルタ迂回経路を構成し、
谷部は谷深さが浅くなることで形成された凸状の中間山部を有し、中間山部と隣接する両側の山部と山部に接する平板とで流路が閉塞されたフィルタ経路を構成し、
フィルタ経路内の圧力が高まった場合に、谷部を流れる排ガスの少なくとも一部がフィルタ経路からフィルタ経路の上流側に存在するフィルタ迂回経路を通過して隣接する山部に流入するように構成されたものが特に好適である。
この場合も波状板は、全ての層で同じ向き及び同じ位相となるように積層してもよいし、交互に 180度異なる向きとなるように、あるいは位相が異なるように積層することもできる。しかし、フィルタ経路の平板を介した反対側には、隣接する波状板の凹部が存在していることが望ましい。これにより平板を透過した排ガスの流れが妨げられることなく、PMの捕集効率がより向上するとともに排気圧損の上昇をより抑制することができる。
なお隣接する波状板の凹部とは、隣接する波状板が上方に位置する場合には山部を指し、隣接する波状板が下方に位置する場合には谷部を指す。
中間谷部あるいは中間山部は、山部又は谷部を変形させることで形成され、それぞれ上流側端部が底部又は頂部に向かって滑らかに連続していることが望ましい。すなわち上流側に向かって徐々に高さが低くなる、あるいは高くなる斜面で閉塞されていることが好ましい。このようにすることで、フィルタ導入経路内の排ガスにはフィルタ経路に存在する平板に向かうベクトルが生成するので、PM捕集効率がさらに向上する。
フィルタ経路における平面視での波状板の開口面積は、平面視における波状板の合計開口面積の30%以上であることが望ましい。平面視での波状板の開口面積が合計開口面積の30%未満では、平板の利用面積が低下しPM捕集効率が低下する場合がある。またフィルタ経路の合計容積は、山部及び谷部の合計容積の50%以上であることが望ましい。この比率が50%未満になると、PMの捕集効率が低下するようになる。
またフィルタ経路からその上流側のフィルタ迂回経路までの距離が長いほどPMの捕集効率が向上するが、反面、排気圧損が上昇しやすくなる。したがってその距離には最適値がある。
半フィルタ構造体は、少なくとも上流側端面から下流側へ5mm以上の部分の開口率が60%以上であることが望ましく、フィルタ迂回経路の平均開口面積が0.5mm2以上であることが望ましく、また分岐しながら流通するガスの行程の平均値が半フィルタ構造体の全長より長いことが望ましい。これにより排気圧損の上昇を効果的に抑制でき、撹拌作用及び乱流化が促進される。
フィルタ触媒は、排ガス下流側で目詰めされた流入側セルと、流入側セルに隣接し排ガス上流側で目詰めされた流出側セルと、流入側セルと流出側セルを区画し多数の細孔を有する多孔質のセル隔壁とからなるハニカム構造体と、セル隔壁の表面及び細孔内表面に形成され酸化物担体に触媒金属を担持してなる触媒層と、を有している。
ハニカム構造体は、コーディエライト、炭化ケイ素などの耐熱性セラミックスから製造することができる。例えばコーディエライト粉末を主成分とする粘土状のスラリーを調製し、それを押出成形などで成形し、焼成する。コーディエライト粉末に代えて、アルミナ、マグネシア及びシリカの各粉末をコーディエライト組成となるように配合することもできる。その後、一端面のセル開口を同様の粘土状のスラリーなどで市松状などに目封じし、他端面では一端面で目封じされたセルに隣接するセルのセル開口を目封じする。その後焼成などで目封じ材を固定することで製造することができる。
ハニカム構造体のセル隔壁に細孔を形成するには、上記したスラリー中にカーボン粉末、木粉、澱粉、樹脂粉末などの可燃物粉末などを混合しておき、可燃物粉末が焼成時に消失することで細孔を形成することができ、可燃物粉末の粒径及び添加量を調整することで表面空孔及び内部細孔の径の分布と開口面積を制御することができる。
ハニカム構造体のセル隔壁における細孔分布は、従来の DPFと同様に、気孔率が40〜80%、平均細孔径が10〜50μmの範囲とすることができる。気孔率または平均細孔径がこの範囲から外れると、PMの捕集効率が低下したり、排気圧損が上昇したりする場合がある。
セル隔壁の表面及び細孔内表面には、酸化物担体に触媒金属を担持してなる触媒層が形成されている。この触媒層は、酸化触媒あるいは三元触媒から形成することができる。この場合酸化物担体は、アルミナ、セリア、ジルコニア、チタニアなどの酸化物あるいはこれらの複数種からなる複合酸化物を用いることができる。触媒金属としては、Pt、Rh、Pd、Ir、Ruなどの白金族の貴金属から選ばれた一種あるいは複数種を用いることが好ましい。触媒金属の担持量は、ハニカム構造体の体積1Lあたり 0.1〜5gとするのが好ましい。担持量がこれより少ないと活性が低すぎて実用的でなく、この範囲より多く担持しても活性が飽和するとともにコストアップとなってしまう。
触媒層は、アルカリ金属、アルカリ土類金属及び希土類元素から選ばれるNOx 吸蔵材をさらに含むNOx 吸蔵還元触媒から形成することが望ましい。触媒層にNOx 吸蔵材を含めば、触媒金属による酸化によって生成したNO2 をNOx 吸蔵材に吸蔵できるので、NOx の浄化活性がさらに向上する。NOx 吸蔵材の担持量は、ハニカム構造体の体積1リットルあたり0.05〜0.45モルの範囲とすることが好ましい。担持量がこれより少ないと活性が低すぎて実用的でなく、この範囲より多く担持すると触媒金属を覆って活性が低下するようになる。
また触媒層は、Urea-NOx選択還元触媒から形成することも好ましい。この場合酸化物担体は、ゼオライト、アルミナ、セリア、ジルコニア、チタニア、バーナジアなどの酸化物あるいはこれらの複数種からなる複合酸化物を用いることができる。触媒金属としてはCuが代表的に例示される。
ハニカム構造体に触媒層を形成するには、酸化物粉末あるいは複合酸化物粉末をアルミナゾルなどのバインダ成分及び水とともにスラリーとし、そのスラリーをセル隔壁に付着させた後に焼成し、その後に触媒金属を担持すればよい。また酸化物粉末あるいは複合酸化物粉末に予め触媒金属を担持した触媒粉末からスラリーを調製することもできる。スラリーをセル隔壁に付着させるには通常の浸漬法を用いることができるが、エアブローあるいは吸引によって、セル隔壁の細孔に強制的にスラリーを充填するとともに、細孔内に入ったスラリーの余分なものを除去することが望ましい。
触媒層の形成量は、ハニカム構造体の体積1Lあたり30〜 200gとすることが好ましい。触媒層が30g/L未満では、触媒金属あるいはNOx 吸蔵材の耐久性の低下が避けられず、 200g/Lを超えると圧損が高くなりすぎて実用的ではない。
半フィルタ構造体及びフィルタ触媒は、排ガスの上流側から下流側に向かってこの順に直列に配置される。間隔を隔てて配置することもできるが、排ガスの温度低下を抑制するためなどには、互いに隣接して配置することが望ましい。また半フィルタ構造体及びフィルタ触媒の構成比率は、体積比で半フィルタ構造体:フィルタ触媒=1〜5:5〜1の範囲とすることが望ましい。
半フィルタ構造体には、酸化物担体に触媒金属を担持してなる酸化触媒層を形成することがさらに望ましい。これにより半フィルタ構造体に捕集されたPMを酸化することができ、またNOの酸化によって酸化活性の高いNO2 が生成するので、フィルタ触媒に捕集されたPMの酸化が促進される。そして液体還元剤を添加するシステムに用いた場合には、液体還元剤を酸化することでガス化が促進され、フィルタ触媒におけるNOx の浄化性能が向上する。また尿素を添加するシステムに用いた場合には、HC及びCOの酸化による反応熱によって半フィルタ構造体が昇温されるので、尿素水の分解が促進されフィルタ触媒におけるNOx の浄化性能が向上する。半フィルタ構造体の触媒層は、少なくとも白金族貴金属を含み、フィルタ触媒の触媒層と同様のものとすることができる
なお本発明の排ガス浄化装置において、半フィルタ構造体のさらに上流側に酸化触媒、三元触媒、NOx 吸蔵還元触媒あるいは DPFなどを配置してもよいし、フィルタ触媒のさらに下流側に酸化触媒、三元触媒NOx 吸蔵還元触媒あるいは DPFなどを配置することもできる。
以下、参考例、実施例及び比較例により本発明を具体的に説明する。
参考例1
図1に本参考例の排ガス浄化装置を示す。この排ガス浄化装置は、半フィルタ構造体1と、フィルタ触媒2とが、排ガス上流側から下流側に向かってこの順に隣接して触媒コンバータ3内に配置されてなる。触媒コンバータ3は、ディーゼルエンジン30の排気マニホールド31に連結されている。また排気マニホールド31には噴射ノズル32が配置され、排ガス中に軽油が間欠的に噴射されるように構成されている。なお排気マニホールド31からの排ガスの一部は、ターボチャージャ33及びインタークーラー34を介してディーゼルエンジン30のインテークマニホールド35に戻される。
半フィルタ構造体1は、図2に示すように、厚さ50μmのメタル製の平板10と波板11とが交互に積層されてなりセル密度 200セル/inch2 、直径 130mm、体積 0.5Lのハニカム構造体と、平板10及び波板11の表面に形成された図示しない酸化触媒層と、から構成されている。平板10には約0.004mm2の大きさで表裏を貫通する切欠き12が多数形成され、切欠き12の切り起こし部が表面側及び裏面側に交互に突出している。
図示しない酸化触媒層は、γ-Al2O3粉末にPtが担持されてなる触媒粉末からなり、ハニカム構造体1Lあたりのコート量は 150g、Ptの担持量は2gである。
したがって半フィルタ構造体1を流通する排ガスは、図3に示すように、平板10と波板11で形成されるセル通路13を進むものと、切欠き12から隣接するセル通路13に流入するものに複雑に分岐する。切欠き12は、酸化触媒層によって孔径が縮小され、その部分でPMの一部を捕集することができるので、その部分にフィルタ経路が形成されている。また捕集されたPMは、酸化触媒層によって酸化燃焼される。
そして切欠き12にPMが堆積すると、排ガスは他の広い流路を通過し、その部分にフィルタ迂回経路が形成されるため排気圧損の上昇が抑制される。そして排ガスは複雑に分岐することで撹拌作用が奏され、排ガス中に添加された軽油と排ガスとが十分に混合される。また酸化触媒層によって軽油の酸化が促進される。その結果、軽油のガス化が促進され、フィルタ触媒2の上流側端面に軽油が付着しそれにPMが付着堆積するような不具合が抑制されるとともに、フィルタ触媒2におけるNOx 還元反応が促進される。
以下、フィルタ触媒2の製造方法を説明し、構成の詳細な説明に代える。先ずコージェライト製のウォールフロー構造のハニカム構造体を用意した。このハニカム構造体は約2リットルの体積を有し、セル数が 300/inch2 (46.5セル/cm2 )で厚さ 0.3mmのセル隔壁を有している。セル隔壁の気孔率は65%であり、平均細孔径は25μmである。このハニカム構造体は、上流側端面が目詰めされ下流側端面で目詰めされていない流出側セルと、下流側端面が目詰めされ上流側端面が目詰めされていない流入側セルとが交互に配置されている。流出側セルと流入側セルとは、セル隔壁によって区画されている。
次に、アルミナ、チタニア、ジルコニア及びセリアの各粉末が水中に分散された混合スラリーを用意し、ウオッシュコート法にて上記ハニカム構造体のセル隔壁表面及びセル隔壁内部の細孔表面にコート層を 150g/L形成した。その後、吸水担持法にてPtを2g/L担持して焼成し、吸水担持法にてLi、Ba及びKをそれぞれ 0.3モル/L、0.05モル/L、 0.025モル/L担持した後 500℃で焼成して、フィルタ触媒2を調製した。
<試験>
半フィルタ構造体1及びフィルタ触媒2を、排ガス上流側から下流側に向かってこの順に隣接して触媒コンバータ3内に配置し、本実施例の排ガス浄化装置とした。そして触媒コンバータ3を排気量2Lのディーゼルエンジン30の排気系に搭載し、 650℃で50時間の耐久処理を行った後、ディーゼルエンジン30を回転数 2900rpm、入りガス温度 300℃で駆動した。そして噴射ノズル32から軽油を10秒毎に 0.1秒間の割合で間欠的に添加した。軽油添加時の A/Fは14.2になるように調整した。
この条件下において、NOx 浄化率及びPM酸化率を測定した。またPM捕集能の再生処理として 300℃の排ガスを流通させながら、噴射ノズル32から軽油を A/Fが 2.5になるように連続的に添加し、フィルタ触媒2の到達最高温度を測定した。結果を表1に示す。
実施例1
本実施例は、半フィルタ構造体が異なること以外は参考例1と同様の構成である。図4に本実施例の排ガス浄化装置に用いた半フィルタ構造体の要部斜視図を、図5に波状板の要部斜視図を、図6〜8に要部拡大断面図を示す。この半フィルタ構造体は、厚さ65μmの波状板4と平板5とが交互に積層されてなり、平板5には表裏を貫通する貫通孔50が形成され、波状板4及び平板5の表面には参考例1と同様の図示しない酸化触媒層が形成されている。また酸化触媒層によって、貫通孔50は約 200μmの直径となっている。
図5に示す波状板4は、山部40と谷部41が排ガス流れ方向と直交する方向に交互に連続している。山部40には、凹状の中間谷部42が排ガス流れ方向に平行に互いに間隔を隔てて複数個形成されている。中間谷部42は排ガス上流側から下流側に向かって徐々に高さが低くなり、その先端は切り欠かれて再び山部40に連通する開口43が形成されている。中間谷部42の底部の深さは、谷部41の底部の位置と同一である。
また谷部41には、凸状の中間山部44が排ガス流れ方向に平行に互いに間隔を隔てて複数個形成されている。中間山部44は、排ガス流れ方向において二つの中間谷部42の間に配置され、その高さは山部40の高さと同一である。
複数の波状板4は、図6にも示すように、中間谷部42及び中間山部44の位相が排ガス流れ方向及び排ガス流れ方向と直角方向でそれぞれ同一となるように積層され、半フィルタ構造体の排ガス流れ方向に直角に切断した断面において中間谷部42及び中間山部44はそれぞれ同一位置となるように配置されている。また山部40は上側の平板5に当接し、谷部41は下側の平板5に当接している。なお図6は模式図であるために平板5と中間谷部42及び中間山部44との間に隙間があるが、上流側端面では、山部40及び谷部41と平板5との積層構造となり、隙間はないので問題となることはない。
この半フィルタ構造体では、図7〜図10に示すように、波状板4の表面側では、中間山部44と隣接する両側の山部40と上側の平板4とで流路が閉塞されたフィルタ経路 100が形成されている。また波状板4の裏面側では、中間谷部42と隣接する両側の谷部41と下側の平板5とで流路が閉塞されたフィルタ経路 101が形成されている。そしてフィルタ経路 100の上流側では、中間谷部42の位置で山部40の高さが低くなり、開口43が形成されているので、谷部41を流れる排ガスは両側の開口43から両側の山部40へ流入可能であり、その部分にフィルタ迂回経路 200が形成されている。また裏面側では、フィルタ経路 101の上流側の中間山部44の位置で谷部41の深さが浅くなり、開口45が形成されているので、山部40を流れる排ガスは両側の開口45から両側の谷部41へ流入可能であり、その部分にもフィルタ迂回経路 201が形成されている。
したがって本実施例の半フィルタ構造体によれば、図7〜10に示すように、谷部41と上側の平板5との間に形成された流路を流れる排ガスは、中間山部44に衝突し、上側の平板5のPM捕集量が少ない状態では、大部分の排ガスは上側の平板5を透過して平板5の反対側に存在する波状板4の谷部41に流入し、PMの大部分が平板5で捕集される。
PM捕集量が増大してフィルタ経路 100における排ガスの圧力が高くなると、図8の点線に示すように、排ガスは上流側に存在するフィルタ迂回経路 200における中間谷部42から開口43を通過して隣接する山部40に分岐流入する。したがって排気圧損の上昇が抑制される。
同様に山部40と下側の平板5の間に形成された流路を流れる排ガスは、図9に示すように中間谷部42に衝突し、下側の平板5のPM捕集量が少ない状態では、大部分の排ガスは下側の平板5を透過して平板5の反対側に存在する波状板4の谷部41に流入し、PMの大部分が平板5で捕集される。
PM捕集量が増大してフィルタ経路 101における排ガスの圧力が高くなると、図10の点線に示すように、排ガスは上流側に存在するフィルタ迂回経路 201における中間山部44から開口45を通過して隣接する谷部41に分岐流入する。したがって排気圧損の上昇が抑制される。
本実施例の半フィルタ構造体によれば、排ガス流入側端面から流出側端面に向かって上記サイクルが連続的に繰り返されることで、フィルタ経路 100、 101において平板2にPMが捕集される。そして多数のフィルタ経路 100、 101が形成されているので、PMは平板5の全体に均一に分散して捕集されることとなり、捕集効率が向上するとともに、PMが捕集されても排気圧損が上昇しにくい。すなわちPM捕集効率の向上と、排気圧損の上昇の抑制とが両立することになる。
さらに本実施例の排ガス浄化装置における半フィルタ構造体では、フィルタ経路 100、 101における平面視での波状板4の開口面積は、平面視における波状板4の合計開口面積の約40%を占め、フィルタ経路 100、 101の合計容積は、山部40及び谷部41の合計容積の約50%を占めている。これにより平板5の利用面積が大きく、PMの捕集効率が高く排気圧損の上昇が抑制されている。
本実施例の排ガス浄化装置について参考例1と同様に耐久処理を行った後、同様にしてNOx 浄化率及びPM酸化率を測定した。また再生処理時のフィルタ触媒2の到達最高温度を測定した。結果を表1に示す。
実施例2
半フィルタ構造体の触媒層を参考例1のフィルタ触媒の触媒層と同様のNOx 吸蔵還元触媒から形成したこと以外は実施例1と同様である。そして参考例1と同様に耐久処理を行った後、同様にしてNOx 浄化率及びPM酸化率を測定した。また再生処理時のフィルタ触媒2の到達最高温度を測定した。結果を表1に示す。
実施例3
半フィルタ構造体の平板5に代えて金属製ファイバーマットを用いたこと、触媒層を参考例1のフィルタ触媒の触媒層と同様のNOx 吸蔵還元触媒から形成したこと以外は実施例1と同様である。そして参考例1と同様に耐久処理を行った後、同様にしてNOx 浄化率及びPM酸化率を測定した。また再生処理時のフィルタ触媒2の到達最高温度を測定した。結果を表1に示す。
(比較例1)
半フィルタ構造体1に代えて、通常の平板と波板を交互に積層しただけのストレートフロー構造のメタルハニカム体に参考例1と同様の酸化触媒層を形成したものを用いたこと以外は参考例1と同様である。そして参考例1と同様に耐久処理を行った後、同様にしてNOx 浄化率及びPM酸化率を測定した。また再生処理時のフィルタ触媒2の到達最高温度を測定した。結果を表1に示す。
(比較例2)
半フィルタ構造体1に代えて、通常の平板と波板を交互に積層しただけのストレートフロー構造のメタルハニカム体を用い、それに参考例1のフィルタ触媒の触媒層と同様のNOx 吸蔵還元触媒から触媒層を形成したものを用いたこと以外は参考例1と同様である。そして参考例1と同様に耐久処理を行った後、同様にしてNOx 浄化率及びPM酸化率を測定した。また再生処理時のフィルタ触媒2の到達最高温度を測定した。結果を表1に示す。
<評価>
Figure 0004347120
表1より各実施例の排ガス浄化装置は比較例に比べてNOx 浄化率及びPM酸化率が共に高く、到達最高温度も高い。これは、半フィルタ構造体において軽油の撹拌と分解が効率よく進行したことで、軽油が効率よくガス化されて排ガスとよく混合された効果によるものと考えられる。
参考例2
図11に本参考例の排ガス浄化装置を示す。この排ガス浄化装置は、ストレートフロー構造の酸化触媒6と、半フィルタ構造体7と、フィルタ触媒8とが、排ガス上流側から下流側に向かってこの順に隣接して触媒コンバータ3内に配置されてなる。また排気マニホールド 102には噴射ノズルをもたず、酸化触媒6と半フィルタ構造体7の間に尿素水を添加する尿素水インジェクタ9が配置されている。
酸化触媒6は、コージェライト製のストレートフロー構造のハニカム構造体( 400セル/in2 、セル壁厚さ 0.1mm、直径 130mm、2L)にアルミナ及びゼオライトを主体としたコート層を 150g/L形成し、コート層にPtを2g/L均一に担持してなる。
半フィルタ構造体7は、平板5に代えて気孔率80%、厚さ 0.3mmの金属製ファイバーマットを用いたこと、体積を1Lとしたこと、それにゼオライトからなるコート層を 150g/L形成し、そのコート層にCuを2g/L均一に担持してなるUrea-NOx 選択還元触媒層を同量形成したこと以外は実施例1と同様の半フィルタ構造体を用いた。
フィルタ触媒8は、参考例1と同様のコージェライト製のウォールフロー構造のハニカム構造体に、ゼオライトからなるコート層を 150g/L形成し、そのコート層にCuを2g/L均一に担持してなるUrea-NOx 選択還元触媒層を形成した。
<試験>
触媒コンバータ 100を排気量2Lのディーゼルエンジン 101の排気系に搭載し、 650℃で50時間の耐久処理を行った後、ディーゼルエンジン 101を回転数 2500rpm、入りガス温度 250〜 400℃で各定常に設定し、各条件下で排ガスを流通させながら、尿素水インジェクタ9から濃度35%の尿素水を入りガス中のNOx と当量になるように添加しながら3時間運転して、NOx 浄化率とPM低減率を測定した。またその後、入りガス温度 300℃にて、酸化触媒6の出ガス温度が 650℃になるようにポスト噴射し、昇温開始から3分後のPM酸化率を測定した。結果を表2に示す。
参考例3
酸化触媒6のハニカム構造体として、半フィルタ構造体7のファイバーマットを実施例1の平板5に代え体積を 1.5Lとしたものを用いたこと以外は参考例2と同様である。そして同様にNOx 浄化率とPM低減率及びPM酸化率を測定し、結果を表2に示す。
(比較例3)
図12に示すように、半フィルタ構造体7に代えて、体積1Lのコージェライト製ストレートフロー構造のハニカム基材を用いたこと、フィルタ触媒8に代えて体積2Lのコージェライト製ストレートフロー構造のハニカム基材にゼオライトからなるコート層を 150g/L形成し、そのコート層にCuを2g/L均一に担持してなるUrea-NOx選択還元触媒層を形成したUrea-NOx選択還元触媒70を用いたこと以外は参考例2と同様である。そして同様にNOx 浄化率とPM低減率及びPM酸化率を測定し、結果を表2に示す。
(比較例4)
図13に示すように、酸化触媒6の体積を1Lとし、半フィルタ構造体7に代えて体積2Lのコージェライト製 DPFにアルミナを 100g/LコートしPtを 0.5g/L均一に担持したフィルタ触媒71を用いたこと、さらにそのフィルタ触媒71とUrea-NOx選択還元触媒70の間に尿素水インジェクタ9を配置したこと以外は比較例3と同様である。そして同様にNOx 浄化率とPM低減率及びPM酸化率を測定し、結果を表2に示す。
(比較例5)
図14に示すように、Urea-NOx 選択還元触媒70とフィルタ触媒71の位置を入れ替え、酸化触媒6とUrea-NOx 選択還元触媒70の間に尿素水インジェクタ9を配置したこと以外は比較例3と同様である。そして同様にNOx 浄化率とPM低減率及びPM酸化率を測定し、結果を表2に示す。
<評価>
Figure 0004347120
表2より、各参考例の排ガス浄化装置は比較例に比べてNOx 浄化率及びPM低減率が高く、PM酸化率も高い。これは半フィルタ構造体によってPMが捕集されるとともに尿素水が排ガスとよく混合され、生成したアンモニアによってNOx が効率良く還元浄化されたと考えられる。
本発明の一参考例の排ガス浄化装置を示す説明図である。 本発明の一参考例の排ガス浄化装置に用いた半フィルタ構造体の要部斜視図である。 本発明の一参考例の排ガス浄化装置に用いた半フィルタ構造体の要部断面図である。 本発明の第1の実施例の排ガス浄化装置に用いた半フィルタ構造体の要部斜視図である。 本発明の第1の実施例における半フィルタ構造体に用いた波板の要部斜視図である。 本発明の第1の実施例の排ガス浄化装置に用いた半フィルタ構造体の要部断面図である。 本発明の第1の実施例の排ガス浄化装置に用いた半フィルタ構造体の要部断面図である。 本発明の第1の実施例の排ガス浄化装置に用いた半フィルタ構造体の要部断面図である。 本発明の第1の実施例の排ガス浄化装置に用いた半フィルタ構造体の要部断面図である。 本発明の第1の実施例の排ガス浄化装置に用いた半フィルタ構造体の要部断面図である。 参考例2の排ガス浄化装置を示す説明図である。 比較例3の排ガス浄化装置を示す説明図である。 比較例4の排ガス浄化装置を示す説明図である。 比較例5の排ガス浄化装置を示す説明図である。
符号の説明
1:半フィルタ構造体 2:フィルタ触媒 3:触媒コンバータ

Claims (4)

  1. 山部と谷部とが交互に連続する山谷部をもつ波状板と濾過機能をもつ平板とが交互に積層されてなり、該山部の高さが徐々に低くなりその下流側に該山部に連通する開口を有する中間谷部と、該谷部の深さが徐々に浅くなりその下流側に該谷部に連通する開口を有する中間山部と、該中間山部と上側の該平板とで形成された第一フィルタ経路と、該中間谷部と下側の該平板とで形成された第二フィルタ経路と、該第一フィルタ経路の上流側で該中間谷部と上側の該平板とで形成された第一フィルタ迂回経路と、該第二フィルタ経路の上流側で該中間山部と下側の該平板とで形成された第二フィルタ迂回経路と、からなるメタル製の半フィルタ構造体と、
    排ガス下流側で目詰めされた流入側セルと、該流入側セルに隣接し排ガス上流側で目詰めされた流出側セルと、該流入側セルと該流出側セルを区画し多数の細孔を有する多孔質のセル隔壁と、該セル隔壁の表面及び該細孔内表面に形成され酸化物担体に触媒金属を担持してなる触媒層と、を有し、該半フィルタ構造体の排ガス下流側に配置されたウォールフロー構造のフィルタ触媒と、を有することを特徴とする排ガス浄化装置。
  2. 前記半フィルタ構造体は、酸化物担体に触媒金属を担持してなる酸化触媒層を有する請求項1に記載の排ガス浄化装置。
  3. 前記半フィルタ構造体の排ガス上流側に排ガス中に還元剤を添加する還元剤添加手段をもつ請求項1又は請求項2に記載の排ガス浄化装置。
  4. 前記フィルタ触媒の前記触媒層は、NOx 吸蔵還元触媒からなる請求項1〜3のいずれかに記載の排ガス浄化装置。
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