JP2009013809A - 排気浄化装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】酸化触媒の目詰まりを未然に回避しつつ排気温度の低い運転状態でNOxを効果的に低減し得るようにした排気浄化装置を提供する。
【解決手段】排気管9途中のフィルタケース10内における前段に酸化触媒11を入側に付帯装備した触媒再生型のパティキュレートフィルタ12を収容し、フィルタケース10内の後段に酸素共存下でも選択的にNOxをHCと反応せしめる選択還元型触媒13を収容し、排気温度の低い運転状態でフィルタケース10より上流側に添加した燃料の一部を未処理のまま選択還元型触媒13まで導いてNOxを還元浄化するようにした排気浄化装置に関し、酸化触媒11の入側に排気ガス7の流れを拡散せしめる分散板15を配置し、該分散板15の散気孔15aの総開口面積が排気管9の流路断面積Aの約1.3倍以下となるように設定する。
【選択図】図2

Description

本発明は、排気浄化装置に関するものである。
ディーゼルエンジンから排出されるパティキュレート(Particulate Matter:粒子状物質)は、炭素質から成る煤分と、高沸点炭化水素成分から成るSOF分(Soluble Organic Fraction:可溶性有機成分)とを主成分とし、更に微量のサルフェート(ミスト状硫酸成分)を含んだ組成を成すものであるが、この種のパティキュレートの低減対策としては、排気ガスが流通する排気管の途中に、パティキュレートフィルタを装備することが従来より行われている。
前記パティキュレートフィルタは、コージェライト等のセラミックから成る多孔質のハニカム構造となっており、格子状に区画された各流路の入口が交互に目封じされ、入口が目封じされていない流路については、その出口が目封じされるようになっており、各流路を区画する多孔質薄壁を透過した排気ガスのみが下流側へ排出されるようにしてある。
そして、排気ガス中のパティキュレートは、前記多孔質薄壁の内側表面に捕集されて堆積するので、目詰まりにより排気抵抗が増加しないうちにパティキュレートを適宜に燃焼除去してパティキュレートフィルタの再生を図る必要があるが、通常のディーゼルエンジンの運転状態においては、パティキュレートが自己燃焼するほどの高い排気温度が得られる機会が少ない為、酸化触媒を一体的に担持させた触媒再生型のパティキュレートフィルタの採用が検討されている。
即ち、このような触媒再生型のパティキュレートフィルタを採用すれば、捕集されたパティキュレートの酸化反応が促進されて着火温度が低下し、従来より低い排気温度でもパティキュレートを燃焼除去することが可能となるのである。
ただし、斯かる触媒再生型のパティキュレートフィルタを採用した場合であっても、排気温度の低い運転領域では、パティキュレートの処理量よりも捕集量が上まわってしまうので、このような低い排気温度での運転状態が続くと、パティキュレートフィルタの再生が良好に進まずに該パティキュレートフィルタが過捕集状態に陥る虞れがある。
そこで、パティキュレートフィルタの入側に、フロースルー型の酸化触媒を別途配置し、パティキュレートの堆積量が増加してきた段階で前記酸化触媒より上流側の排気ガス中に燃料を添加してパティキュレートフィルタの強制再生を行うことが考えられている。
つまり、パティキュレートフィルタより上流側で添加された燃料(HC)が入側の酸化触媒を通過する間に酸化反応し、その反応熱で昇温した排気ガスの流入により直後のパティキュレートフィルタの触媒床温度が上げられてパティキュレートが燃やし尽くされ、パティキュレートフィルタの再生化が図られることになる。
この種の燃料添加を実行するための具体的手段としては、圧縮上死点付近で行われる燃料のメイン噴射に続いて圧縮上死点より遅い非着火のタイミングでポスト噴射を追加することで排気ガス中に燃料を添加すれば良い(例えば、下記の特許文献1参照)。
ただし、ディーゼルエンジンの排気浄化を図る場合、前述のように排気ガス中のパティキュレートを除去するだけでは十分ではなく、排気ガス中に含まれるNOx(窒素酸化物)についても除去する必要があるので、一般的には、排気系から抜き出した排気ガスの一部を吸気系へ戻し且つその吸気系に戻された排気ガスでエンジン内での燃料の燃焼を抑制させて燃焼温度を下げることによりNOx(窒素酸化物)の発生を低減するEGR装置(EGR:Exhaust Gas Recirculation)が併用されているが、近年における排ガス規制の強化に伴い、排気温度の低い運転状態でのNOx値を排気ガスの再循環だけで目標値まで低減するのが困難になってきている。
このため、本発明者は、酸素共存下でも選択的にNOxをHCと反応せしめる選択還元型触媒をパティキュレートフィルタの直後に追加装備し、排気温度の低い運転状態で前記酸化触媒より上流側に添加した燃料の一部を未処理のまま前記選択還元型触媒まで導いてNOxを還元浄化することを創案するに到った。
即ち、排気温度の高い運転状態では、上流側で燃料を添加しても、その添加燃料の大半が酸化触媒を通過する間に酸化処理されてしまうことになるが、酸化触媒の活性温度域よりも低い排気温度条件であれば、酸化触媒を未処理のまま通過して選択還元型触媒まで添加燃料が到達し、ここで添加燃料から生じたHCガスによりNOxが還元浄化されることになる。
特開2003−193824号公報
しかしながら、酸化触媒における添加燃料の酸化反応は、下流側へ向かうにつれて触媒表面との接触頻度が増すことにより活発化してくるので、前記酸化触媒における温度分布は、排気温度と略等しい前端面の温度から下流側へ向かうにつれて反応熱により徐々に上昇するものとなり、酸化触媒の前端面は常に触媒活性が低い状態にある。
このため、排気温度が低い運転状態で燃料添加を行うと、もともと触媒活性が低くなっている酸化触媒の前端面に処理しきれない添加燃料のミスト分が溜り、これにより酸化触媒の前端面がべたべたしたウェット状態となってパティキュレートが付着し易くなる。
しかも、一般的に、排気温度の低い運転領域では、排気ガスの流量や流速が低下してパティキュレートが積もり易い環境が整うため、酸化触媒の前端面に付着堆積したパティキュレートが成長し、酸化触媒の入側端面でセル壁間を亘るようなパティキュレートによるブリッジが形成される結果、このブリッジが更に成長して酸化触媒の前端面が目詰まりを起こす虞れがあった。
本発明は上述の実情に鑑みてなしたもので、酸化触媒の目詰まりを未然に回避しつつ排気温度の低い運転状態でNOxを効果的に低減し得るようにした排気浄化装置を提供することを目的としている。
本発明は、内燃機関からの排気ガスが流通する排気管の途中にフィルタケースを介装し、該フィルタケース内の前段に酸化触媒を入側に付帯装備した触媒再生型のパティキュレートフィルタを収容すると共に、前記フィルタケース内の後段に酸素共存下でも選択的にNOxをHCと反応せしめる選択還元型触媒を収容し、排気温度の低い運転状態で前記フィルタケースより上流側に添加した燃料の一部を未処理のまま前記選択還元型触媒まで導いてNOxを還元浄化するようにした排気浄化装置において、前記酸化触媒の入側に排気ガスの流れを拡散せしめる分散板を配置し、該分散板の散気孔の総開口面積が前記排気管の流路断面積の約1.3倍以下となるように設定したことを特徴とするものである。
而して、このように分散板の散気孔の総開口面積が排気管の流路断面積の約1.3倍以下(通常の場合で分散板の散気孔の総開口面積が排気管の流路断面積の約1.5〜2倍程度)となるように設定すれば、排気ガスの流量や流速が低下しがちな排気温度の低い運転状態であっても、フィルタケース内で分散板の散気孔を通過する際に排気ガスが絞り込まれ、流速が比較的高く維持されたまま酸化触媒に導入されることになる。
このため、酸化触媒の前端面が、後段の選択還元型触媒へ向けた添加燃料のミスト分によりウェット状態となっていても、排気ガスの流れが速いことから酸化触媒の前端面へのパティキュレートの初期付着が軽微なものとなり、しかも、その初期付着に対し新たなパティキュレートも堆積し難く、仮に付着しても大きく成長する前に吹き飛ばされることになるため、酸化触媒の前端面でセル壁間を亘るようなパティキュレートのブリッジが形成され難くなって目詰まりが起こらなくなる。
事実、本発明者による検証実験によれば、分散板の散気孔の総開口面積が排気管の流路断面積の約1.3倍以下となるように設定した場合に、パティキュレートフィルタの目詰まりの度合が殆ど零となることが確認されており、1.3倍より大きくなるに従いパティキュレートフィルタの目詰まりの度合が顕著に高まることが確認されている。
ただし、1.3倍より小さくなるに従い圧損比も上昇してくることになるため、1.3倍より小さくするといっても、この1.3倍から大きく離れない範囲で設定することが好ましい。
そして、パティキュレートフィルタの後段の選択還元型触媒では、酸化触媒を未処理のまま通過した添加燃料の一部が到達し、排気温度の低い運転状態でのNOxの還元浄化が図られることになり、他方、選択還元型触媒の前段のパティキュレートフィルタにおいては、排気温度条件と無関係にパティキュレートが捕集されていくため、パティキュレートとNOxの同時低減化が図られることになる。
尚、このパティキュレートフィルタの強制再生を行うに際しては、排気温度が十分に高い運転状態で燃料添加を行い、その添加燃料を酸化触媒上で酸化反応せしめて反応熱によりパティキュレートフィルタ内の捕集済みパティキュレートを燃料除去するようにすれば良い。
更に、本発明においては、酸化触媒とパティキュレートフィルタとの離間距離を50mm以内とした上で前記パティキュレートフィルタの径に対し前記酸化触媒の径を縮小し且つ該酸化触媒の後端外周と前記パティキュレートフィルタの前端外周との間を結ぶ線分の前記酸化触媒の軸心方向に対する広角が16゜以内に収まるように設定すると良い。
即ち、このような条件でパティキュレートフィルタの径に対し酸化触媒の径を縮小すれば、該酸化触媒を通過する際に従来よりも排気ガスが絞り込まれ、前記酸化触媒を通過する排気ガスの流速が高められるので、酸化触媒の前端面でセル壁間を亘るようなパティキュレートのブリッジが形成されて目詰まりが起こる不具合がより一層確実に回避される。
しかも、酸化触媒から出た排気ガスが分散する角度は、酸化触媒の軸心方向に対し約16゜程度であるが、酸化触媒の後端外周とパティキュレートフィルタの前端外周との間を結ぶ線分の前記酸化触媒の軸心方向に対する広角を16゜以内に収まるように設定しているので、パティキュレートフィルタの強制再生時に酸化触媒を経た排気ガスが前記パティキュレートフィルタの外周部まで拡がりきらずに該外周部に温度低下を招いてしまう不具合が未然に回避される。
尚、酸化触媒とパティキュレートフィルタとの離間距離を50mm以内とすれば、パティキュレートフィルタの強制再生時に酸化触媒を経て昇温した排気ガスを温度低下させずに前記パティキュレートフィルタに導入することが可能となる。
また、本発明においては、酸化触媒のセル壁間距離を1.47mm以上に設定し且つセル壁厚さを0.2mm以下に設定することが好ましく、このようにすれば、セル壁間距離が広くなることによりパティキュレートのブリッジがより一層形成され難くなり、また、セル壁厚さが薄くなることでパティキュレートが初期に付着できるエリアの狭小化が図られる結果、そこから成長するパティキュレートの保持が困難となって吹き飛び易くなる。
上記した本発明の排気浄化装置によれば、下記の如き種々の優れた効果を奏し得る。
(I)本発明の請求項1に記載の発明によれば、排気ガスの流量や流速が低下しがちな排気温度の低い運転状態であっても、フィルタケース内で分散板の散気孔を通過させる際に排気ガスを絞り込み、その流速を比較的高く維持させたまま排気ガスを酸化触媒に導入させることができ、後段の選択還元型触媒へ向けた添加燃料のミスト分により酸化触媒の前端面がウェット状態となっていても、酸化触媒の前端面へのパティキュレートの初期付着を軽微なものとし、その初期付着に対する新たなパティキュレートの堆積を阻止し、仮に付着しても大きく成長する前に吹き飛ばすことができるので、酸化触媒の目詰まりを未然に回避しつつ排気温度の低い運転状態で選択還元型触媒に向け燃料添加を実行してNOxを効果的に低減することができる。
(II)本発明の請求項2に記載の発明によれば、パティキュレートフィルタの径に対し酸化触媒の径を縮小したことによって、該酸化触媒を通過する際に従来よりも排気ガスを絞り込んで流速を高めることができ、酸化触媒の目詰まりを更に確実に回避することができ、しかも、パティキュレートフィルタの強制再生時に酸化触媒を経た排気ガスが温度低下してしまう虞れも未然に回避することができる。
(III)本発明の請求項3に記載の発明によれば、パティキュレートのブリッジをより一層形成され難くすることができると共に、パティキュレートが初期に付着できるエリアを狭小化し、そこから成長するパティキュレートの保持を難しくさせることで該パティキュレートを吹き飛び易くすることができるので、酸化触媒の目詰まりをより一層確実に回避することができる。
以下本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
図1は本発明を実施する形態の一例を示すもので、図1中における1はターボチャージャ2を搭載したディーゼルエンジンを示しており、エアクリーナ3から導いた空気4が吸気管5を介し前記ターボチャージャ2のコンプレッサ2aへと送られ、該コンプレッサ2aで加圧された空気4が更にインタクーラ6へと送られて冷却され、該インタクーラ6から図示しないインテークマニホールドへと空気4が導かれてディーゼルエンジン1の各シリンダに導入されるようにしてある。
また、このディーゼルエンジン1の各シリンダから排出された排気ガス7がエキゾーストマニホールド8を介し前記ターボチャージャ2のタービン2bへと送られ、該タービン2bを駆動した排気ガス7が排気管9を介し車外へ排出されるようにしてある。
この排気ガス7が流通する排気管9の途中には、フィルタケース10が介装されており、該フィルタケース10内における前段に、酸化触媒11を入側に付帯装備した触媒再生型のパティキュレートフィルタ12が収容されていると共に、前記フィルタケース10内における後段には、酸素共存下でも選択的にNOxをHCと反応せしめる選択還元型触媒13が収容されている。
また、前記フィルタケース10より上流側の排気管9には、排気ガス7中に還元剤として燃料(軽油等)を添加するインジェクタ14(燃料添加手段)が備えられており、該インジェクタ14により添加された燃料(HC)が、酸化触媒11の活性下限温度よりも高い排気温度条件下で該酸化触媒11を通過する間に酸化反応し、その反応熱で昇温した排気ガス7の流入により直後のパティキュレートフィルタ12の触媒床温度が上げられてパティキュレートが燃やし尽くされ、パティキュレートフィルタの再生化が図られるようになっているが、排気温度の低い運転状態でインジェクタ14により燃料添加を実行した場合には、その添加燃料の一部が未処理のまま前記選択還元型触媒13まで到達し、ここで添加燃料から生じたHCガスによりNOxが還元浄化されるようになっている。
このように構成された排気浄化装置に関し、本形態例においては、特に図2に拡大して示す如く、前記フィルタケース10内における酸化触媒11の入側に、排気ガス7の流れを拡散せしめる分散板15を配置し、前記フィルタケース10の入口には、前記分散板15まで突き当たるように排気管9を嵌挿させている。
そして、前記排気管9のフィルタケース10内に入り込んだ部位には、多数の散気孔9aが開口されており、前記排気管9を通して導かれた排気ガス7が各散気孔9a及び分散板15の各散気孔15aを介し拡散されて酸化触媒11の入側端面に導かれるようになっているが、前記分散板15の散気孔15aの総開口面積は、前記排気管9の流路断面積Aの約1.3倍以下となるように設定してある。
しかも、図3に示す如く、酸化触媒11とパティキュレートフィルタ12との離間距離Lを50mm以内とした上で前記パティキュレートフィルタ12の径D2に対し前記酸化触媒11の径D1を縮小し且つ該酸化触媒11の後端外周と前記パティキュレートフィルタ12の前端外周との間を結ぶ線分の前記酸化触媒11の軸心方向に対する広角θが16゜以内に収まるように設定しており、また、図4に拡大して示している通り、酸化触媒11のセル壁間距離Wを1.47mm以上に設定し且つセル壁厚さTを0.2mm以下に設定している。
尚、図1中における符号16はフィルタケース10内における選択還元型触媒13の出側に配置された分散板、17は該分散板16まで突き当たるように前記フィルタケース10の出口に嵌挿されたテールパイプを夫々示している。
而して、このように排気浄化装置を構成すれば、分散板15の散気孔15aの総開口面積が排気管9の流路断面積Aの約1.3倍以下(通常の場合で分散板15の散気孔15aの総開口面積が排気管9の流路断面積Aの約1.5〜2倍程度)となるように設定したことにより、排気ガス7の流量や流速が低下しがちな排気温度の低い運転状態であっても、フィルタケース10内で分散板15の散気孔15aを通過する際に排気ガス7が絞り込まれ、流速が比較的高く維持されたまま酸化触媒11に導入されることになる。
このため、排気温度の低い運転状態で後段の選択還元型触媒13へ向けインジェクタ14により燃料を添加した結果、酸化触媒11の前端面が添加燃料のミスト分によりウェット状態となっていても、排気ガス7の流れが速いことから酸化触媒11の前端面へのパティキュレートの初期付着が軽微なものとなり、しかも、その初期付着に対し新たなパティキュレートも堆積し難く、仮に付着しても大きく成長する前に吹き飛ばされることになるため、酸化触媒11の前端面でセル壁間を亘るようなパティキュレートのブリッジが形成され難くなって目詰まりが起こらなくなる。
事実、図5にグラフで示す如く、本発明者による検証実験によれば、分散板15の散気孔15aの総開口面積が排気管9の流路断面積Aの約1.3倍以下となるように設定した場合に、図5中に曲線Xで示すパティキュレートフィルタ12の目詰まりの度合が殆ど零となることが確認されており、前記の面積比が1.3倍より大きくなるに従いパティキュレートフィルタ12の目詰まりの度合が顕著に高まることが確認されている。
ただし、前記の面積比が1.3倍より小さくなるに従い図5中に曲線Yで示す圧損比も上昇してくることになるため、1.3倍より小さくするといっても、この1.3倍から大きく離れない範囲で設定する必要がある。
そして、パティキュレートフィルタ12の後段の選択還元型触媒13では、酸化触媒11を未処理のまま通過した添加燃料の一部が到達し、排気温度の低い運転状態でのNOxの還元浄化が図られることになり、他方、選択還元型触媒13の前段のパティキュレートフィルタ12においては、排気温度条件と無関係にパティキュレートが捕集されていくため、パティキュレートとNOxの同時低減化が図られることになる。
尚、このパティキュレートフィルタ12の強制再生を行うに際しては、排気温度が十分に高い運転状態でインジェクタ14により燃料添加を行い、その添加燃料を酸化触媒11上で酸化反応せしめて反応熱によりパティキュレートフィルタ12内の捕集済みパティキュレートを燃料除去するようにすれば良い。
更に、本形態例においては、パティキュレートフィルタ12の径D2に対し前記酸化触媒11の径D1を縮小しているので、該酸化触媒11を通過する際に従来よりも排気ガス7が絞り込まれ、前記酸化触媒11を通過する排気ガス7の流速が高められるので、酸化触媒11の前端面でセル壁間を亘るようなパティキュレートのブリッジが形成されて目詰まりが起こる不具合がより一層確実に回避される。
しかも、本発明者は酸化触媒11から出た排気ガス7が分散する角度が酸化触媒11の軸心方向に対し約16゜程度であることを確認しているので、本形態例のように、酸化触媒11の後端外周とパティキュレートフィルタ12の前端外周との間を結ぶ線分の前記酸化触媒11の軸心方向に対する広角θを16゜以内に収まるように設定した場合、パティキュレートフィルタ12の強制再生時に酸化触媒11を経た排気ガス7が前記パティキュレートフィルタ12の外周部まで拡がりきらずに該外周部に温度低下を招いてしまう不具合(酸化触媒11とパティキュレートフィルタ12とが近い場合)が未然に回避されることになる。
事実、図6にグラフで示す如く、酸化触媒11とパティキュレートフィルタ12との離間距離Lを50mm以内とした条件で前記の広角θを変化させてパティキュレートフィルタ12の外周部の温度について調べたところ、広角θを16゜より大きくするに従い顕著な検出温度の低下が生じることが確認されている。
尚、図7にグラフで示す如く、酸化触媒11とパティキュレートフィルタ12との離間距離Lについて検証したところ、この離間距離Lが50mmより大きくなるに従い顕著な排気温度の低下が生じることが確認されているので、この離間距離Lを50mm以内とすれば、パティキュレートフィルタ12の強制再生時に酸化触媒11を経て昇温した排気ガス7を温度低下させずに前記パティキュレートフィルタ12に導入することが可能となる。
また、本形態例においては、酸化触媒11のセル壁間距離Wを1.47mm以上に設定し且つセル壁厚さTを0.2mm以下に設定しているので、セル壁間距離Wが広くなることによりパティキュレートのブリッジがより一層形成され難くなり、また、セル壁厚さTが薄くなることでパティキュレートが初期に付着できるエリアの狭小化が図られる結果、そこから成長するパティキュレートの保持が困難となって吹き飛び易くなる。
尚、この酸化触媒11のセル壁間距離Wを1.47mm以上に設定し且つセル壁厚さTを0.2mm以下に設定することに関しては、本発明者が鋭意研究の末に顕著な作用効果が得られる設定寸法として見いだしたものである。
従って、上記形態例によれば、排気ガス7の流量や流速が低下しがちな排気温度の低い運転状態であっても、フィルタケース10内で分散板15の散気孔15aを通過させる際に排気ガス7を絞り込み、その流速を比較的高く維持させたまま排気ガス7を酸化触媒11に導入させることができ、後段の選択還元型触媒13へ向けた添加燃料のミスト分により酸化触媒11の前端面がウェット状態となっていても、酸化触媒11の前端面へのパティキュレートの初期付着を軽微なものとし、その初期付着に対する新たなパティキュレートの堆積を阻止し、仮に付着しても大きく成長する前に吹き飛ばすことができるので、酸化触媒11の目詰まりを未然に回避しつつ排気温度の低い運転状態で選択還元型触媒13に向け燃料添加を実行してNOxを効果的に低減することができる。
更に、パティキュレートフィルタ12の径D2に対し前記酸化触媒11の径D1を縮小したことによって、該酸化触媒11を通過する際に従来よりも排気ガス7を絞り込んで流速を高めることができ、酸化触媒11の目詰まりを更に確実に回避することができ、しかも、パティキュレートフィルタ12の強制再生時に酸化触媒11を経た排気ガス7が温度低下してしまう虞れも未然に回避することができる。
また、酸化触媒11のセル壁間距離Wを1.47mm以上に設定し且つセル壁厚さTを0.2mm以下に設定したことにより、パティキュレートのブリッジをより一層形成され難くすることができると共に、パティキュレートが初期に付着できるエリアを狭小化し、そこから成長するパティキュレートの保持を難しくさせることで該パティキュレートを吹き飛び易くすることができるので、酸化触媒11の目詰まりをより一層確実に回避することができる。
尚、本発明の排気浄化装置は、上述の形態例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
本発明を実施する形態の一例を示す概略図である。 図1の要部を拡大して示す断面図である。 酸化触媒とパティキュレートフィルタの配置関係に関する模式図である。 酸化触媒のセル壁間距離とセル壁厚さを説明する斜視図である。 排気管の流路断面積に対する分散板の散気孔の総開口面積の比と目詰まり度合との関係を示すグラフである。 広角とパティキュレートフィルタの外周部の検出温度との関係を示すグラフである。 酸化触媒とパティキュレートフィルタとの離間距離と排気温度との関係を示すグラフである。
符号の説明
1 ディーゼルエンジン(内燃機関)
7 排気ガス
9 排気管
10 フィルタケース
11 酸化触媒
12 パティキュレートフィルタ
13 選択還元型触媒
15 分散板
15a 散気孔
A 排気管の流路断面積
1 酸化触媒の径
2 パティキュレートフィルタの径
L 離間距離
T セル壁厚さ
W セル壁間距離
θ 広角

Claims (3)

  1. 内燃機関からの排気ガスが流通する排気管の途中にフィルタケースを介装し、該フィルタケース内の前段に酸化触媒を入側に付帯装備した触媒再生型のパティキュレートフィルタを収容すると共に、前記フィルタケース内の後段に酸素共存下でも選択的にNOxをHCと反応せしめる選択還元型触媒を収容し、排気温度の低い運転状態で前記フィルタケースより上流側に添加した燃料の一部を未処理のまま前記選択還元型触媒まで導いてNOxを還元浄化するようにした排気浄化装置において、前記酸化触媒の入側に排気ガスの流れを拡散せしめる分散板を配置し、該分散板の散気孔の総開口面積が前記排気管の流路断面積の約1.3倍以下となるように設定したことを特徴とする排気浄化装置。
  2. 酸化触媒とパティキュレートフィルタとの離間距離を50mm以内とした上で前記パティキュレートフィルタの径に対し前記酸化触媒の径を縮小し且つ該酸化触媒の後端外周と前記パティキュレートフィルタの前端外周との間を結ぶ線分の前記酸化触媒の軸心方向に対する広角が16゜以内に収まるように設定したことを特徴とする請求項1に記載の排気浄化装置。
  3. 酸化触媒のセル壁間距離を1.47mm以上に設定し且つセル壁厚さを0.2mm以下に設定したことを特徴とする請求項1又は2に記載の排気浄化装置。
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