JP4346072B2 - ロッカーカバー装置 - Google Patents
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Description
前方または後方向視の図14においては、シリンダヘッドHの上部にロッカーカバー10Aが配置されている。
図14において、シリンダヘッドHはシリンダブロックBの上部に配置されて、吸、排装置、動弁装置等を備えており、そのシリンダヘッドHの下部に燃焼シリンダ、クランク室Cc等を備えたシリンダブロックBが配置され、シリンダブロックBの下部にオイルパンPoが配置されている。
また、ロッカーカバー10Aは、エンジン燃焼で発生しピストンリングの隙間からクランク室Ccに入ったブローバイガスGbをシリンダヘッドH〜ロッカーカバー室〜吸気系へと導き外部に放出させないクローズドルートの一路を構成している。
上記逆流防止装置によって、クランク室内のブローバイガス圧による油集管の油滴落下孔を通しての逆流が防止できる。逆流防止装置は、脱着可能にして詰まりの除去が容易な構造にするとよい。
具体的実施に際しては、ブローバイガス圧の変動による油集管への逆流が容易に行われない程度のU状管の深さがよい。
(a) 仕切板で分離された油滴が付着する底板を傾斜させ、その端部に油集管を取付けて油分を集め油滴落下孔の1個所からエンジンに滴下させるので、分離された油分が底板に滞留せず、ブローバイガスに持ち去られることがない利点がある。
(b) 油集管の油滴落下孔に逆流防止装置を設ければ、クランク室内のブローバイガスの圧力によって油集管内の油分がロッカーカバー内に戻されることがない利点がある。
(c) 逆流防止装置を、下方に皿状体を取付けた管で構成すれば、クランク室内のブローバイガスの圧力変動による過渡的な圧力でも逆流が生じない利点がある。
(e) 逆流防止装置をJ字状管で構成すれば、小型で取付け占有容積が少なくできる利点がある。
(f) 仕切板の構成を、第1の立設仕切板はロッカーカバーの天井との間に隙間を形成し、第2の立設仕切板は下部に前後に連通する下部連通孔を形成し、第1の立設仕切板と第2の立設仕切板を一体に形成すれば、製造、組立て、保全が容易にできる利点がある。
図1は、ロッカーカバー10に設けられた前壁を省略した油分分離装置10Bを示していて、前後方向に長い4角筒状の筒体10bで外形が形成され、クランク室内のブローバイガスを吸気系に導くと共に、ブローバイガス中の油ミストやブローバイガスに混入した例えば動弁系の飛沫油滴等の油分を分離して、油分はクランク室を経由してオイルパンに戻す機構を収容して構成されている。
底板22の上方部が油分を分離する分離室13を形成している。
また、油集管27の上部に底板22の上面に通じる複数の油滴流入孔27eが設けられている。
ガス進入路25の入口部10iは、シリンダヘッドHを介してクランク室Ccに通じている。
また、図5及び図6においては、進入路25に対する入口部10iと連通孔22fの配置関係及び油集管27と油滴落下孔27gの配置関係が示されている。
図7はブローバイガスGbの主要な流れを示していて、連通孔22fに導かれたブローバイガスGbは、分離室13内で3組の仕切板23によって上下に迂回しながらガス中の油分即ち本来のブローバイガスGbが含む油分と動弁系で放散された油分とが共に分離され、吸気系に導かれる。
分離室13に導かれたブローバイガスGbは、上下に迂回しながら油分が分離され立設仕切板24、垂設仕切板26に付着し、あるいは底板22に直接に油滴として落下する。
立設仕切板24、垂設仕切板26から滴下した油分と底板22に落下した油分は、底板22の傾斜に沿って側壁10s方向に流れ、複数の油孔22eと油滴流入孔27eから油集管27に流入する。
このようにして、ブローバイガスGb中の油分と、ロッカーカバー10内で放散される飛沫油が共に分離され、吸気系には油分のないガスが導かれて異常燃焼を防止し、また動弁系によるオイル消費の劣化が防止される。
直管29は油集管27の管壁最下端にほぼ垂直に取付けられ、その長さは周辺状況の許容範囲で適宜にきめてよい。取付け方法は図においては溶接による固着であるが、脱着可能な取付け方法によってもよい。
上記構成の逆流防止装置28によって、クランク室Cc内のブローバイガスBg圧風あるいは圧変動があっても皿状体30が直風を防ぎ、直管29の管路抵抗によって油集管27への油滴の逆流が防止される。
逆流防止装置28の目詰まり清掃、点検には直管29から支持部材30aを外して行うことができる。
このような構成によって、切り欠き(通路30d)の高さ寸法を適正にすることで油集管27の油分は皿状体30A内に一時滞留して直管部27vへの通路を狭め、逆流が防止され、また油分は順次落下してオイルパンに戻される。
逆流防止装置28Aは、直管29aと直管の下端部に取付けられたU状管31によってJ字状に構成されている。
上記構成の逆流装置28Aによって、クランク室Cc内のブローバイガスBg圧風あるいは圧変動があってもU状管31が直風を防ぎ、直管29の管路抵抗によって油集管27への油滴の逆流が防止される。
本実施形態の特徴は、上下に迂回するブローバイガスGbの流れを仕切る仕切板を底板から立設して、製造、組立等を容易にしている構成にある。第1実施形態と異なる部分を主体にして説明する。
図11において、傾斜して取付けられた底板22に立設された、図においては4組の仕切板23Aが、分離室13に直列に取付けられている。
進入路25及び油集管27の配置要領は、第1の実施形態と同様である。
図11において、入口10iから進入したブローバイガスGbは連通孔22fを通って分離室13に導かれる。
ついで、最初の第2の立設仕切板26Aの下部に設けられた下部連通孔26Aaをくぐって最初の第1の立設仕切板24Aを飛び越え、隙間Zからつぎの第2の立設仕切板26Aの下部連通孔26Aaをくぐる。
Cc・・・クランク室
H・・・シリンダヘッド
Po・・・オイルパン
Ss・・・吸気系
Gb・・・ブローバイガス
10・・・ロッカーカバー
10B・・・油分分離装置
10s・・・側壁
13・・・油分離室
22・・・底板
22a・・・底板の低位側
22b・・・低位側の端部
22e・・・油孔
22f・・・連通孔
23・・・仕切板
24・・・立設仕切板
26・・・垂設仕切板
27・・・油集管
28、28A・・・逆流防止装置
25・・・進入路
27・・・油集管
27e・・・油集管の油滴流入孔
27f・・・油集管の端部
27g・・・油集管の油滴落下孔
29・・・直管
30・・・皿状体
Claims (5)
- シリンダヘッド(H)の上部に配置されて動弁機構を覆い、そして内部のブローバイガス(Gb)を吸気系(Ss)に導き、かつ該ブローバイガス(Gb)中に含まれる油分(Ob)を複数の仕切板(23)で迂回させて分離し、その油分(Ob)をドレン(Do)として滴下させクランクケース室(Cc)に戻す機能を有する油分分離装置(10B)を備えたロッカーカバー(10)において、前記油分分離装置(10B)は、前後方向(X)に長い4角筒状の筒体(10b)で外形を形成し、該筒体(10b)の高さ方向中央部(11)にブローバイガス(Gb)の進行方向(X)と直交する方向(Y)に傾斜した底板(22)を設けて該底板(22)の上方部を油分の分離をする分離室(13)、下方部をブローバイガス進入路(25)とし、その進入路(25)は先端がシリンダヘッド(H)を介してクランク室(Cc)に通じる入口部(10i)であって、後端部には分離室(13)に通じる連通孔(22f)が設けられており、前記分離室(13)内の底板(22)と筒体の天井壁(10c)との間に、底板(22)に立設した立設仕切板(24)と天井壁(10c)に垂設した垂設仕切板(26)とで構成した仕切板(23)を複数組設け、さらに傾斜した底板(22)の低位側端部(22b)の下方に筒体の側壁(10s)に沿って樋状の油集管(27)を設け、その油集管(27)上部の底板(22)には上面に通じる複数の油滴流入孔(22e、27e)を設け、油集管(27)の端部(27f)にクランク室(Cc)に通じる油滴落下孔(27g)を設けたことを特徴とするロッカーカバー装置。
- シリンダヘッド(H)の上部に配置されて動弁機構を覆い、そして内部のブローバイガス(Gb)を吸気系(Ss)に導き、かつ該ブローバイガス(Gb)中に含まれる油分(Ob)を複数の仕切板(23)で迂回させて分離し、その油分(Ob)をドレン(Do)として滴下させクランクケース室(Cc)に戻す機能を有する油分分離装置(10C)を備えたロッカーカバー(10)において、前記油分分離装置(10C)は、前後方向(X)に長い4角筒状の筒体(10b)で外形を形成し、該筒体(10b)の高さ方向中央部(11)にブローバイガス(Gb)の進行方向(X)と直交する方向(Y)に傾斜した底板(22)を設けて該底板(22)の上方部を油分の分離をする分離室(13)、下方部をブローバイガス進入路(25)とし、その進入路(25)は先端がシリンダヘッド(H)を介してクランク室(Cc)に通じる入口部(10i)であって、後端部には分離室(13)に通じる連通孔(22f)が設けられており、前記分離室(13)内には天井(10f)と適宜の隙間(Z)を設けた第1の立設仕切板(24A)と、天井(10f)との隙間がなく下部に連通孔(26Aa)を設けた第2の立設仕切板(26A)とで構成した複数組の仕切板(23A)を底板(22)に立設し、さらに傾斜した底板(22)の低位側端部(22b)の下方に筒体の側壁(10s)に沿って樋状の油集管(27)を設け、その油集管(27)上部の底板(22)には上面に通じる複数の油滴流入孔(22e、27e)を設け、油集管(27)の端部(27f)にクランク室(Cc)に通じる油滴落下孔(27g)を設けたことを特徴とするロッカーカバー装置。
- 前記油集管(27)の端部(27f)に設けたクランク室(Cc)に通じる油滴落下孔(27g)に油分が逆流することを防止するための逆流防止装置(28)を設けた請求項1または2のロッカーカバー装置。
- 前記逆流防止装置(28)は前記油滴落下孔(27g)に垂直方向に取付けられた直管(29)と、直管(29)の下端部に適宜な隙間を設けて取付けられた上面が開いた皿状体(30)とで構成されている請求項3のロッカーカバー装置。
- 前記逆流防止装置(28)は前記油滴落下孔(27g)に垂直下方向に取付けられた直管部(29a)と直管部(29a)の下端部に設けられたU状管(31)とで形成されるJ字状管である請求項3のロッカーカバー装置。
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