JP4345142B2 - 金属イオン導入ハイドロタルサイト類化合物の製造方法および金属イオン捕捉方法 - Google Patents

金属イオン導入ハイドロタルサイト類化合物の製造方法および金属イオン捕捉方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、層間に金属イオンを導入した金属イオン導入ハイドロタルサイト類化合物の製造方法および金属イオン捕捉方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、樹脂に練り込む等して使用される抗菌剤として、ゼオライトに抗菌性を有する銀イオンを担持させた、いわゆる抗菌性ゼオライトが知られている(特開平3-161409号公報等)。かかる抗菌性ゼオライトは人体に対して高い安全性を有するという利点がある反面、高価であり、かつ銀イオン(Ag+ )と水道水や塩化ビニル樹脂等に含まれる塩素イオン(Cl- )とが反応して塩化銀を生成し、この塩化銀が光や熱により徐々に変色して黒色に変わり、抗菌加工された製品の外観を劣化させたり、抗菌効果が低下するという問題点を有している。
【0003】
一方、〔Ag(S2 3 d (d-1)-で表されるアニオン性銀錯体をシリカゲルの担体に担持させた抗菌剤が報告されている(J.Antibact.Antifung.Agents Vol.21,No10,pp543-548,1993 )。この抗菌剤は、銀イオンの過剰溶出の防止や抗菌性金属イオンの安定性の改善を図るために、その表面を有機ケイ素化合物からなるコーティング被膜でコーティングしなければならないため、コストアップとなる欠点を有している。しかも銀イオンの過剰溶出の防止が不十分である。
【0004】
ところで、近時、一般式(1) :
[M2+ 1-x 3+ x (OH)2 x+(An-x/n ・yH2 O (1)
(式中、M2+は2価の陽イオン、M3+は3価の陽イオン、An-は陰イオン、0.16≦x≦0.33、n≧1、y>0である。)で表されるハイドロタルサイト類化合物が注目されている。
ハイドロタルサイト類化合物は層状複水酸化物(LDH)とも呼ばれ、図1に示すように〔M2+ 1-X 3+ X (OH)2 X+の部分が八面体層(複水酸化物層)を示し、この層間に陰イオンAn-がアニオン層を形成する。
【0005】
このハイドロタルサイト類化合物は、ゼオライト等がカチオン交換性を有するのに対して、アニオン交換性を有するという特異な性質を有する。これによって、各種の陰イオンをハイドロタルサイト類化合物の層間に導入することができる。そこで、このアニオン交換性を利用して、銀、亜鉛、銅等の抗菌性金属イオンをアニオン性金属錯イオン等の形態でハイドロタルサイト類化合物の層間に導入し、抗菌剤として使用することが提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、ハイドロタルサイト類化合物のアニオン交換性には、イオンサイズの比較的大きな陰イオンの場合はイオン交換が困難であるという問題がある。これは、イオンサイズの大きな陰イオンを層間に導入するためにハイドロタルサイト類化合物の層間を押し広げて層間距離を大きくする必要があるためである。
従って、銀、亜鉛、銅等の金属イオンはそれ自体で大きなイオンサイズを有するために、この金属イオンをアニオン性金属錯イオン等の形態にしてイオン交換法によりハイドロタルサイト類化合物の層間に導入することは非常に困難であった。
【0007】
一方、再構築法を用いてハイドロタルサイト類化合物を合成する場合には、通常のハイドロタルサイト類化合物を熱分解し、ついで得られた熱分解物を陰イオンAn-の塩を溶解させた水溶液に浸漬することによって、層間に前記陰イオンAn-が担持されたハイドロタルサイト構造が再構築される。かかる再構築法であれば、前記イオン交換法と異なり、イオンサイズが相当に大きいアニオン性金属錯イオンでも層間導入が可能である。
【0008】
しかしながら、再構築法においては、使用するアニオン性金属錯イオンが水溶性でなければ層間導入は物理的に不可能であるが、実際上、水溶性のアニオン性金属錯イオンは種類が少ないため、種々のアニオン性金属錯イオンに適用可能な一般的方法ではない。また、アニオン性金属錯イオンは一般に狭い範囲のpH域でのみ水溶液として存在し、それ以外のpH域では金属錯イオンが沈殿しやすいため、取り扱いが困難である。さらに、熱分解は通常300℃以上の高温で行われるため、コストが高くなり特別な設備も必要になる。
一方、近年の環境問題の高まりや資源の再利用の要請から、廃液等に含まれる金属イオンを簡単に回収除去できる方法が求められている。
【0009】
本発明の主たる目的は、上述の技術的課題を解決し、金属イオンをハイドロタルサイト類化合物の層間に容易に導入できる金属イオン導入ハイドロタルサイト類化合物の製造方法を提供することである。
本発明の他の目的は、廃液等から有害または有用な金属イオンを簡単に回収することができる新規な金属イオン捕捉方法を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記課題を解決するために種々研究を重ねた結果、ハイドロタルサイト類化合物に金属イオンをアニオン性金属錯イオン等の形態で導入するのではなく、あらかじめハイドロタルサイト類化合物の層間に金属イオンを含まない陰イオンを導入し、ついで金属イオンをハイドロタルサイト類化合物に作用させると金属イオンが容易に該化合物の層間に導入されるという新たな事実を見出し本発明を完成するに到った。
【0011】
すなわち、本発明の金属イオン導入ハイドロタルサイト類化合物の製造方法は、一般式(1) :
[M2+ 1-x 3+ x (OH)2 x+(An-x/n ・yH2 O (1)
(式中、M2+は2価の陽イオン、M3+は3価の陽イオン、An-はアミノ酸に由来する陰イオン、縮合リン酸の陰イオン、β−ジケトン類に由来する陰イオンおよびチオ硫酸イオンからなる群より選ばれる少なくとも1種の陰イオン、0.16≦x≦0.33、n≧1、y>0である。)で表されるハイドロタルサイト類化合物に金属塩を加えて、この金属塩中の金属イオンを前記ハイドロタルサイト類化合物の層間に導入することを特徴とする。
【0012】
この場合、陰イオンAn-は金属イオンと金属塩または金属錯イオンを形成することにより、該金属イオンをハイドロタルサイト化合物の層間に導入担持するものと推測される。
【0013】
かかる本発明の方法によれば、水難溶性の金属錯イオンであっても、該金属錯イオンを形成する金属イオンが水溶性でありさえすればよいので、層間担持されるアニオン性金属化合物に制約がなくなる。同様に、金属錯イオンを担持する場合のようなpHによる影響を受けることがなく、広い範囲のpH域で金属イオンを層間担持することができる。
【0014】
本発明の方法によって製造される金属イオン導入ハイドロタルサイト類化合物は、層間に担持された陰イオンを徐々に放出するので、例えば銀、亜鉛、銅等の抗菌性金属イオンを使用すると、該金属イオンが陰イオンと共に徐々に放出される結果、持続性に優れた抗菌効果が期待される。
前記式(1) で表されるハイドロタルサイト類化合物は、2価金属塩と3価金属塩との混合水溶液に陰イオンAn-のアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩を加え、アルカリ雰囲気下で反応させることによって、容易に製造することができる。
【0015】
また、本発明は、前記した金属イオン導入ハイドロタルサイト類化合物の製造に適用されるだけでなく、その金属捕捉能を利用して廃液等に含まれる有害金属や有用金属の回収や除去に役立てることができる。すなわち、本発明にかかる金属イオン捕捉方法は、前記一般式(1) で表されるハイドロタルサイト類化合物を金属塩の水溶液中に加えて、金属塩中の金属イオンを前記ハイドロタルサイト類化合物の層間に捕捉することを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】
まず、本発明における一般式(1) で表されるハイドロタルサイト類化合物について説明する。
上記ハイドロタルサイト類化合物(1) 中のM2+としては、例えばMg2+、Fe2+、Mn2+、Co2+、Ni2+ 、Zn2+、Cu2+、Cd2+、Ca2+等の2価の陽イオンがあげられる。これらの陽イオンは単独あるいは2種以上を併用してもよい。
【0017】
本発明では、上記M2+の少なくとも一部に、抗菌性を有する銅、亜鉛等の金属を含有させたハイドロタルサイト化合物を出発原料として使用すれば、これらの銅、亜鉛等の金属による抗菌効果が期待される。具体的には、前記M2+のうち、好ましくはMg2+、Mg2+Zn2+、Zn2+、Zn2+Cu2+、Mg2+Zn2+Cu2+であり、より好ましくはMg2+、Mg2+Zn2+、Zn2+であるのがよい。
前記M3+としては、例えばAl3+、Fe3+、Cr3+、Co3+、In3+等の3価の陽イオンがあげられ、好ましくはAl3+である。これらの陽イオンも単独あるいは2種以上を併用してもよい。
【0018】
前記な陰イオンAn-としては、ハイドロタルサイト化合物の層間に導入可能な陰イオンであればいずれも使用可能であり、例えばアミノ酸に由来する陰イオン、縮合リン酸の陰イオン、β−ジケトン類に由来する陰イオンおよびチオ硫酸イオンよりなる群から選ばれる少なくとも1種である。これらの陰イオンはF- 、Cl- 、Br- 、I-、NO3 - 、ClO4 - 、CO3 2- 、PO4 3- 、SO4 2- 、ジシアノ銀酸イオン[Ag(CN)2 - 、ジクロロ銀酸イオン[Ag(Cl)2 - 等の他の陰イオンと併用することもできる。
【0019】
前記アミノ酸に由来する陰イオンとしては、例えばアミノ酸の陰イオン、ペプチドの陰イオン等が挙げられ、より詳しくは中性アミノ酸、塩基性アミノ酸、少なくとも2個の酸性基を有するアミノ酸またはそれらの塩(ナトリウム塩、カリウム塩などのアルカリ金属塩、マグネシウム塩、カルシウム塩などのアルカリ土類金属塩)、ペプチドなどを用いて調製することができる。
【0020】
前記中性アミノ酸としては、例えばグリシン(Gly)、アラニン(Ala)、バリン(Val)、ロイシン(Leu)、イソロイシン(Ile)、ノルロイシン、セリン(Ser)、トレオニン(Thr)、システイン(Cys)、メチオニン(Met)、プロリン(Pro)、フェニルアラニン(Phe)、チロシン(Tyr)、アスパラギン(Asn)、グルタミン(Gln)、チロニン、ランチオニン、シスタチオニン、ホモセリン、トリプトファン(Trp)などが挙げられる。
【0021】
なかでも、グリシン(Gly)、アラニン(Ala)、アスパラギン(Asn)、システイン(Cys)、メチオニン(Met)、チロシン(Tyr)、グルタミン(Gln)が好適に使用される。
塩基性アミノ酸としては、例えばリシン(Lys)、ヒドロキシリシン(Hyl)、アルギニン(Arg)、ヒスチジン(His)、オルニチンなどが挙げられる。なかでも、リシン(Lys)、ヒドロキシリシン(Hyl)、アルギニン(Arg)が好適に使用される。
【0022】
少なくとも2個の酸性基を有するアミノ酸としては、例えばアスパラギン酸(Asp)、グルタミン酸(Glu)などの天然アミノ酸またはそのペプチド;β−アラニン−N,N−ジ酢酸、アミノバルビツール酸−N,N−ジ酢酸、2−アミノ安息香酸−N,N−ジ酢酸、3−アミノ安息香酸−N,N−ジ酢酸、4−アミノ安息香酸−N,N−ジ酢酸、2−ホスホエチルイミノ−N,N−ジ酢酸、2−スルホエチルイミノ−N,N−ジ酢酸、アミノメチルホスホン酸−N,N−ジ酢酸、イミノジ酢酸、イミノジプロピオン酸、ニトリロトリ酢酸(NTA)、アニリンジ酢酸、スルホアニリンジ酢酸、3−スルホアニリンジ酢酸、4−スルホアニリンジ酢酸、1,2−ジアミノシクロヘキサン−N,N−テトラ酢酸(DCyTA)、1,3−ジアミノシクロヘキサン−N,N−テトラ酢酸、1,4−ジアミノシクロヘキサン−N,N−テトラ酢酸、エチレンジアミン−N,N−ジ酢酸、エチレンジアミンテトラ酢酸(EDTA)、N−ベンジルエチレンジアミントリ酢酸、N−ブチルエチレンジアミントリ酢酸、N−シクロヘキシルエチレンジアミントリ酢酸、エチレンジアミンジプロピオン酸、エチレンジアミンテトラプロピオン酸、グリシンプロピオン酸、メチルイミノ−N,N−ジ酢酸、トリメチレンジアミンテトラ酢酸、テトラジアミンテトラ酢酸、ペンタメチレンジアミンテトラ酢酸などの天然に存在しないアミノ酸などが挙げられる。
【0023】
なかでも、エチレンジアミンテトラ酢酸(EDTA)、ニトリロトリ酢酸(NTA)、1,2−ジアミノシクロヘキサン−N,N−テトラ酢酸(DCyTA)、アスパラギン酸(Asp)、グルタミン酸(Glu)、エチレンジアミン−N,N−ジ酢酸などが挙げられる。
なお、本発明におけるアミノ酸は広義に解釈され、L−アミノ酸のみならずD−アミノ酸を、α−アミノ酸のみならずβ−アミノ酸やγ−アミノ酸などを包含する。
【0024】
また、前記ペプチドとしては、上述したアミノ酸を2個以上使用し、固相法や液相法等の常法に従ってペプチド結合させたものが挙げられる。ペプチドの構成アミノ酸残基数は10以下、好ましくは2〜4であるのがよい。
本発明で使用可能なペプチドとしては、例えばGly−Ala,Gly−Gly,Gly−Phe,Gly−Arg−Ala,Asn−Arg,Ala−Arg,Gly−Gly−Ala,Gly−Val−Asn,Gly−Gly−Gly−Gly,EDTA−Gly,EDTA−Gly−Ala,NTA−Gly−Glyなどが挙げられる。
【0025】
上記縮合リン酸の陰イオンとしては、例えばピロリン酸、トリリン酸、トリメタリン酸、テトラメタリン酸、ポリリン酸などの縮合リン酸のアニオンがあげられ、かかるアニオンは、例えば下記式(2) 〜(6) の縮合リン酸またはそれらの塩(カリウム塩、ナトリウム塩等)を用いて調製される。
【0026】
・ピロリン酸(H4 2 7 )(2)
【化1】
Figure 0004345142
【0027】
・トリリン酸(H5 3 10)(3)
【化2】
Figure 0004345142
【0028】
・トリメタリン酸(H3 3 9 )(4)
【化3】
Figure 0004345142
【0029】
・テトラメタリン酸(H4 4 12)(5)
【化4】
Figure 0004345142
【0030】
・ポリリン酸(6)
【化5】
Figure 0004345142
(式中、m>1を示す。)
【0031】
上記縮合リン酸のナトリウム塩などの縮合リン酸塩は、安全性、耐熱性(500℃以上)に優れ、かつ無色または透明の粉末であり水に可溶なので、適用範囲が広いという利点がある。
【0032】
上記β−ジケトン類に由来する陰イオンは、下記一般式:
【化6】
Figure 0004345142
[式中、Zは窒素原子または基:−CR3 −(式中、R3 は水素原子または有機基を示す。)を示し、R1 およびR2 は同一または異なって有機基を示す。基R1 およびR2 は互いに結合して環を形成してもよい。)
で表される。
【0033】
前記基R1 およびR2 に相当する有機基としては、例えば低級アルキル基、アリール基、ハロゲン低級アルキル基、シリル基、複素環式基等があげられる。
低級アルキル基としては、例えばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル等の炭素数が1〜6である基があげられる。
【0034】
ハロゲン低級アルキル基としては、例えばモノクロロメチル、モノブロモメチル、モノヨードメチル、モノフルオロメチル、ジクロロメチル、ジブロモメチル、ジヨードメチル、トリクロロメチル、トリブロモメチル、トリヨードメチル、トリフルオロメチル、ジブロモブチル、ヨードヘキシルなどの、1〜3個のハロゲン原子が置換した炭素数が1〜6のアルキル基があげられる。
【0035】
複素環式基としては、例えばチエニル、フリル、ピロリル、ピロリジニル、オキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、テトラゾリル、ピリジル、モルホリノなどがあげられる。また芳香族環と縮合した複素環式基であってもよい。
アリール基としては、例えばフェニル、トリル、キシリル、ビフェニリル、o−テルフェニル、ナフチル、アントリル、フェナントリルなどがあげられる。
【0036】
また上記アリール基は置換基を有していてもよく、その置換基としては例えばアルキル基、アルカノイル基、アルコキシ基、ハロゲン原子、アリール基またはアルコキシカルボニル基などがあげられる。
アルコキシ基としては、例えばメトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、t−ブトキシ、ヘキシルオキシなどの炭素数が1〜6のアルコキシ基があげられる。
【0037】
アルカノイル基としては、例えばアセチル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリル、ヘキサノイルなどの炭素数が1〜6のアルカノイル基があげられる。
ハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素があげられる。
アルコキシカルボニル基としては、例えばメトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、t−ブトキシカルボニル、ペンチルオキシカルボニル、ヘキシルオキシカルボニルなどのアルコキシ部分の炭素数が1〜6であるアルコキシカルボニル基があげられる。
【0038】
アルキル基およびアリール基としては、前述と同様な基があげられる。
さらに前記アルキル基およびアリール基は置換基を有してもよく、アルキル基の置換基としては上記ハロゲン原子があげられ、アリール基の置換基としては上記アルキル基またはハロゲン原子があげられる。
また、R1 およびR2 は互いに結合して5〜8員環を形成してもよく、当該5〜8員環は芳香族環と縮合してもよい。
【0039】
かかる環との縮合に使用される芳香族環としては、例えばベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、フェナントレン環などがあげられる。また前記芳香族環は、当該芳香族環上に置換基を有していてもよく、その置換基としては、前述のアルキル基、ハロゲン原子またはアルコキシ基があげられる。
また、前記基R3 に相当する有機基としては前述と同様な有機基があげられる。
【0040】
陰イオンを形成するβ−ジケトン類の具体例としては、アセチルアセトン、ベンゾイルアセトン、ベンゾイルトリフルオルアセトン、ビス(テノイル)メタン、フロイルアセトン、2−フロイルベンゾイルメタン、2−フロイルトリフルオルアセトン、ヘキサフルオルアセチルアセトン、C−メチルアセチルアセトン、β−ナフトイルトリフルオルアセトン、1−シリルブタジオン、2−テノイルアセトン、2−テノイルベンゾイルメタン、2−テノイル−2−フロイルメタン、テノイルトリフルオルアセトン、トリフルオルアセチルアセトン、コハク酸イミド、フタルイミド等があげられる。
【0041】
なかでも、コハク酸イミド、ベンゾイルアセトン、フロイルアセトン、ヘキサフルオルアセチルアセトン、フタルイミドなどが好ましい。
本発明における前記アミノ酸、縮合リン酸、β−ジケトン類およびチオ硫酸は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウムなどのアルカリを用いてアニオン性にすることができる。
【0042】
本発明のハイドロタルサイト類化合物(1) は、従来公知の(A)イオン交換法、(B)層状複水酸化物の再構築法あるいは(C)共沈法などを用いて製造することができ、特に共沈法を用いるのが好ましい。
まず、共沈法について説明する。この方法は、ハイドロタルサイト類化合物の合成時に陰イオンAn-の塩を共存させて、複水酸化物の層の形成時に陰イオンAn-が層間に取り込まれるようにしたものである。
【0043】
より具体的には、例えばハイドロタルサイト類化合物が前記マグネシウム−亜鉛ハイドロタルサイト類化合物である場合には、硝酸マグネシウム六水和物、硝酸亜鉛六水和物および硝酸アルミニウム九水和物を純水に溶解したものに、水酸化ナトリウム水溶液および前記陰イオンAn-の塩の水溶液を加え、加熱下で攪拌または還流して(その際、溶液のpHを約8〜12に保つのが好ましい)沈澱物を得、ついでこの沈澱物を熟成させた後、洗浄、脱水、乾燥することにより製造することができる。陰イオンAn-の塩としては、例えばアルカリ金属塩(カリウム塩、ナトリウム塩など)、アルカリ土類金属塩(カルシウム塩など)があげられる。
【0044】
次にイオン交換法を用いた製造方法を説明する。イオン交換法は、ハイドロタルサイト類化合物の有するイオン交換性を利用して、ハイドロタルサイト類化合物の有する陰イオンを本発明にかかる陰イオンAn-とイオン交換させるものである。
具体的には、例えば層間に炭酸イオン等が担持された通常のハイドロタルサイト類化合物と陰イオンAn-の塩の水溶液とを、溶液のpHを8〜12に保ちながら20〜80℃で1〜10日間程度混合・攪拌することにより製造される。
【0045】
より具体的には、例えばアニオンとして炭酸イオンを層間担持した通常のマグネシウム−亜鉛ハイドロタルサイト類化合物は、硝酸マグネシウム六水和物、硝酸亜鉛六水和物および硝酸アルミニウム九水和物を純粋に溶解したもの(I液) と、水酸化ナトリウムおよび炭酸ナトリウムを純水に溶解したもの(II 液) とを純水に攪拌しながら徐々に加え(その際、溶液のpHを約8〜12、好ましくは9〜11に保つのが好ましい。)、約20〜80℃で反応させることにより沈澱物を得、ついでこの沈澱物を熟成させた後、洗浄、脱水、乾燥することにより、製造することができる。
【0046】
なお、上記の沈澱物を製造する際の反応温度、反応時間および反応系における攪拌速度を適宜調節することにより、使用目的や使用対象に応じた所望の結晶形や粒子径を有するハイドロタルサイト類化合物を容易に製造することができる。
【0047】
次に、層状複水酸化物の再構築法について説明する。
かかる再構築法を用いてハイドロタルサイト類化合物を合成するには、上述したイオン交換法で使用したと同じ通常のハイドロタルサイト類化合物(炭酸イオンを担持)を熱分解し、ついで得られた熱分解物(以下、金属酸化物という)を前記陰イオンAn-の塩の水溶液に浸漬すればよい。これによって、層間に前記陰イオンAn-を担持したハイドロタルサイト構造が再構築される。
【0048】
具体的には、例えば層間に炭酸イオンを担持した通常のハイドロタルサイト類化合物を出発原料として使用した場合には、この化合物を熱分解して、水酸イオンと、層間陰イオンである炭酸イオンとを分離離脱させて金属酸化物(M2+ 1-X 3+ X 1+(x/2) )を生成させ、ついで得られた金属酸化物を前記陰イオンAn-の塩の水溶液に浸漬することにより、ハイドロタルサイト構造が再構築されるとともに、水溶液中の陰イオンAn-が層間に導入されて、本発明にかかるハイドロタルサイト類化合物が得られる。
【0049】
上記熱分解処理は、通常、300〜800℃、好ましくは400〜500℃で1〜10時間程度で行うのがよい。また、金属酸化物と陰イオンAn-の塩との反応は、通常、25〜120℃、好ましくは40〜90℃で20分〜24時間程度攪拌することにより終了する。
前記陰イオンAn-の層間への取込みは、開放系で、かつ比較的低い温度で実施できるという利点を有する。
【0050】
このようにして製造された一般式(1) のハイドロタルサイト類化合物の層間に金属イオンを導入する。金属イオンとしては、特に限定されないが、ハイドロタルサイト類化合物を抗菌剤としての用途に使用する場合には銀イオン、亜鉛イオン、銅イオン等を使用するのが好ましい。
金属イオンの層間導入は、例えば一般式(1) のハイドロタルサイト類化合物の懸濁液(通常は水懸濁液)に、金属塩水溶液を加え、約20〜80℃で約1〜10日間攪拌しながら反応を行わせることによって行われる。反応は窒素ガス等の不活性ガス雰囲気下で行うのが好ましい。金属塩としては、例えば金属の硝酸塩、硫酸塩、リン酸塩、炭酸塩等の水溶性を有する金属塩があげられる。
【0051】
ハイドロタルサイト類化合物の層間に金属イオンが導入される反応機構は明確ではないが、金属イオンがハイドロタルサイト類化合物の層間に担持された陰イオンAn-とアニオン性金属錯イオンを形成したり、あるいは層間担持された陰イオンAn-のうちナトリウムイオン等と結合して残存している一部のアニオン性基が金属イオンと塩を形成する等の理由が推測される。いずれにしても、金属イオンがハイドロタルサイト類化合物の層間に導入されていることは、後述する実施例においてX線回折、X線光電子スペクトル等によって確認される。
【0052】
上記金属イオンが層間に導入されたハイドロタルサイト類化合物において、金属イオンを含む陰イオンAn-の含有量は、用途に応じて適宜調節されるが、通常、ハイドロタルサイト類化合物の全重量に対して金属が0.1〜50重量%、好ましくは1〜40重量%であるのがよい。
本発明の方法によって得られる金属イオン導入ハイドロタルサイト類化合物は、金属イオンを層間に安定化した形態で担持することから、光や熱、あるいは樹脂等との接触に起因する金属(とくに銀)の変色を防止することができる。
【0053】
また、本発明にかかる金属イオン導入ハイドロタルサイト類化合物は、前記金属イオンが層間に強固に吸着担持されていることから、金属の溶出が少なく(徐放性)、従って抗菌剤として使用する場合には持続性に優れた抗菌効果を有し、かつ高い安全性を有するものである。
【0054】
すなわち、金属イオンとして銀イオン、亜鉛イオン、銅イオンを使用するときは、本発明にかかる金属イオン導入ハイドロタルサイト類化合物は、バクテリア(大腸菌、淋菌等のグラム陰性菌;芽胞形成菌、結核菌、らい菌、ジフテリア菌、黄色ブドウ球菌等のグラム陽性菌など)、真菌(藻菌、子のう菌類、担子菌類、不完全菌類、黒コウジカビなど)に優れた抗菌効果を発揮する。
よって、上記金属イオン導入ハイドロタルサイト類化合物は、抗菌剤またはその有効成分として好適に使用可能であり、該抗菌剤を含有する樹脂組成物および塗料組成物を提供することができる。特に、これらの組成物は、廉価であり、持続性のある抗菌効果を有すると共に、安全性および容易に変色しない点で優れている。
【0055】
また、本発明の方法はその金属イオン捕捉能、すなわち金属イオンの層間導入の容易性を利用して、廃液等に溶解した有害金属イオンや有用金属イオンを簡単に回収することができる。具体的には、前記一般式(1) で表されるハイドロタルサイト類化合物をそのまま又は水懸濁液の形態で金属塩の水溶液に加え、攪拌してハイドロタルサイト類化合物の層間に該金属イオンを担持捕捉し、ついでろ過等によりハイドロタルサイト類化合物(固体)を水溶液から分離することにより有害金属イオンまたは有用金属イオンを簡単に系外に除去することができる。
【0056】
【実施例】
以下、実施例および比較例をあげて本発明の方法を詳細に説明する。
【0057】
実施例1
(1) チオ硫酸イオンを層間に取り込んだハイドロタルサイト類化合物(Mg/Al/S2 3 −LDH)の合成
硝酸アルミニウム九水和物18.0重量部を脱イオン水100重量部に溶解して第1液とした。硝酸マグネシウム六水和物25.9重量部を脱イオン水100重量部に溶解し第2液とした。第1液と第2液とを混合して第3液とした。
一方、チオ硫酸カリウム(K2 2 3 )53.6重量部を脱イオン水200重量部に溶解した。この溶液に窒素ガスを約1時間通した後、前記第3液を徐々に加えた。このとき、約2NのNaOH水溶液を加え、反応液のpHを10前後に維持した。生成した白色懸濁液を常温で約1日攪拌した。その後、さらに80℃の恒温槽に容器を浸して2日間攪拌した。得られた沈殿物をろ取し、ついで洗浄液中に硝酸イオンが検出されなくなるまで脱イオン水で洗浄した後、80℃で1日加熱乾燥してマグネシウムハイドロタルサイト類化合物(Mg/Al/S2 3 −LDH)を得た。この生成物の粉末X線回折像を図2に示す。図2に示すX線回折パターンは、40kV、100mAの条件でのX線にて測定されたものである。
【0058】
(2) 銀イオンを層間に取り込んだハイドロタルサイト類化合物[Mg/Al/S2 3 (Ag)−LDH]の合成
遮光下で前記Mg/Al/S2 3 −LDHの1.3重量部を予め窒素ガスを約1時間通した脱イオン水約50重量部中に懸濁させ懸濁液を得た。ついで、硝酸銀0.36重量部を少量の脱イオン水に溶解した溶液を上記懸濁液に攪拌しながら加えた。その結果、当初の白濁液はやや灰色を帯びるようになった。その後、窒素ガスを通すのを止め、反応容器の口を密閉して24時間攪拌した。ろ過後、遮光したシリカゲルデシケーター中で1週間乾燥して、ハイドロタルサイト類化合物[Mg/Al/S2 3 (Ag)−LDH]を得た。この生成物の粉末X線回折像を図3に示す。同図に示すX線回折パターンは、図2と同一測定条件で測定されたものである。
【0059】
図2において、矢印Aで示す回折ピーク(2θ)は9.920°であった。これから、ブラッグの式:2d・sinθ=nλ(但し、dは結晶の空間格子の中の一群の平行な格子間の間隔であり、ハイドロタルサイト類化合物の層間距離を示す。λは入射X線の波長、θは視射角(入射角の余角)、nは正の整数を示す)に従って算出される層間距離dは8.9091Åであった。
一方、図3に矢印Aで示す回折ピーク(2θ)は9.700°であり、これから前記ブラッグの式に従って算出される層間距離dは9.1106Åであり、Mg/Al/S2 3 −LDHよりも層間距離dが大きくなっている。
このようにハイドロタルサイト類化合物の層間距離dが大きくなっているのは、銀イオンの層間への取り込みが行われていることを意味する。
【0060】
また、銀イオンが層間担持されていることを確認するため、得られた生成物にアルゴンイオンエッチッングを施し、生成物内に担持されているAgの存在をX線光電子スペクトル(島津製作所製のESCA−1000)により確認した。このX線光電子スペクトルを図4に示す。
【0061】
比較例
(1) 炭酸イオンを層間に取り込んだハイドロタルサイト類化合物(Mg/Al/CO3 −LDH)の合成
硝酸アルミニウム九水和物15重量部および硝酸マグネシウム六水和物31重量部を脱イオン水200重量部に溶解し第4液とした。
一方、水酸化ナトリウム13重量部および炭酸ナトリウム2重量部を脱イオン水200重量部に溶解し第5液とした。70℃に保った脱イオン水500重量部に、攪拌しながら第4液と第5液とを徐々に加え、pHを約10に保ち、共沈させた。さらに、1時間かけて結晶を熟成させた後、結晶を多量の温水で洗浄し、脱水した。ついで、80℃で18時間かけて乾燥してマグネシウムハイドロタルサイト類化合物(Mg/Al/CO3 −LDH)を得た。この生成物の粉末X線回折像を図5に示す。図5に示すX線回折パターンは、40kV、30mAの条件でのX線にて測定されたものである。
【0062】
(2) チオスルファト銀錯イオン含有ハイドロタルサイト類化合物の合成
上記で得られたMg/Al/CO3 −LDHを500〜550℃で2時間加熱処理し、熱分解した。一方、硝酸銀の水溶液に亜硫酸塩を加え、ついでチオ硫酸塩を加えることによってチオスルファト銀酸イオン溶液を調製した。さらに、銀濃度で5〜30mMの任意濃度に調製したチオスルファト銀酸イオン溶液20mlに、上記熱分解物1重量部を混合し、25℃の恒温槽内で攪拌しながら24時間反応させ、ついで固液分離して生成物を得た。
【0063】
得られた生成物について、粉末X線回折像を調べたところ、回折ピークは図5に示すMg/Al/CO3 −LDHと殆ど差はなく、回折ピークのシフトは認められなかった。このことは、Mg/Al/CO3 −LDHの層間距離に変化がなかったことを意味するので、イオンサイズが炭酸イオンよりも大きいチオスルファト銀酸イオンは層間に導入されていないと判断できる。
【0064】
実施例2〜17
実施例1の(1) におけるチオ硫酸カリウム53.6重量部に代えて、表1に示す「陰イオン(An-)生成化合物」の所定量を使用して、実施例1の工程(1) と同様にしてハイドロタルサイト類化合物を合成した後、このハイドロタルサイト類化合物に実施例1の工程(2) と同様にして金属イオンを取り込ませた。
【0065】
【表1】
Figure 0004345142
【0066】
各実施例で得られたハイドロタルサイト類化合物は、粉末X線回折の結果から、金属イオンが層間に導入されていることを確認した。
【0067】
【発明の効果】
以上のように本発明の製造方法によれば、金属イオンをハイドロタルサイト類化合物の層間に容易に導入できるので、金属イオン導入ハイドロタルサイト類化合物を容易にかつ高収率で製造できるという効果がある。
また、本発明の金属イオン捕捉方法によれば、有害金属イオンや有用金属イオンを容易にかつ高収率で回収することができるという効果がある。
【0068】
【図面の簡単な説明】
【図1】ハイドロタルサイト類化合物の結晶構造を示す模式図である。
【図2】実施例1の工程(1) で得たハイドロタルサイト類化合物の粉末X線回折図である。
【図3】実施例1の工程(2) で得た金属導入ハイドロタルサイト類化合物の粉末X線回折図である。
【図4】実施例で得た金属イオン導入ハイドロタルサイト類化合物のX線光電子スペクトルである。
【図5】比較例の工程(1) で得たハイドロタルサイト類化合物の粉末X線回折図である。

Claims (3)

  1. 一般式(1) :
    [M2+ 1-x 3+ x (OH)2 x+(An-x/n ・yH2 O (1)
    (式中、M2+は2価の陽イオン、M3+は3価の陽イオン、An-はアミノ酸に由来する陰イオン、縮合リン酸の陰イオン、β−ジケトン類に由来する陰イオンおよびチオ硫酸イオンからなる群より選ばれる少なくとも1種の陰イオン、0.16≦x≦0.33、n≧1、y>0である。)で表されるハイドロタルサイト類化合物に金属塩を加えて、この金属塩中の金属イオンを前記ハイドロタルサイト類化合物の層間に導入することを特徴とする金属イオン導入ハイドロタルサイト類化合物の製造方法。
  2. 2価金属塩と3価金属塩との混合水溶液に、陰イオンAn-のアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩を加え、アルカリ雰囲気下で反応させて、前記式(1) で表されるハイドロタルサイト類化合物を得ることを特徴とする請求項1記載の金属イオン導入ハイドロタルサイト類化合物の製造方法。
  3. 請求項1に記載の一般式(1) で表されるハイドロタルサイト類化合物を金属塩の水溶液に加えて、金属塩中の金属イオンを前記ハイドロタルサイト類化合物の層間に捕捉することを特徴とする金属イオン捕捉方法。
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