JP4343701B2 - 染毛方法および染毛剤セット - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の技術分野】
本発明は、毛髪の染毛方法に関する。より詳しくは、本発明は、新生毛部と既染毛部とを有する毛髪を均一に染毛する方法およびこの染毛方法に好適に用いられる染毛剤セットに関する。
【0002】
【背景技術】
近年、継続的に染毛をする人が増加している。このような状況下では、毛髪の新生および成長に応じて、毛髪全体を均一な色にするために染め直す、あるいは、異なる色に染め替えるといった需要が生じている。
【0003】
毛髪の染め直しあるいは染め替えの際には、染毛を行っていない本来の毛髪(以下、新生毛ともいう。)と、既に染めたことのある毛髪(以下、既染毛という。)とが併存することを考慮しなければならない。
【0004】
たとえば、一般的な酸化染毛剤を用いて染毛した場合には、既染毛部では、メラニン色素が破壊されており、さらに染料が徐々に洗い流されて退色し、新生毛部と比較して明度の高い状態となっているため、同じ染毛剤を用いても、既染毛部は、新生毛部を染めた場合と比較して明度の高い色調になってしまい、毛髪全体にわたって均一に染色できないという問題点があった。
【0005】
【発明の目的】
本発明者らは、このような事情に鑑みて鋭意研究した結果、新生毛部と既染毛部とで、異なる染毛剤、すなわち、それぞれ特定の濃度のアンモニアおよび過酸化水素を含有する酸化染毛剤を使用することによって、毛髪全体にわたって均一な色調を実現することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0006】
したがって、本発明は、新生毛部と既染毛部とを有する毛髪に対して、毛髪全体にわたって均一な色調で毛髪を染色する染毛方法およびこの染毛方法に好適に用いられる染毛剤セットを提供することを目的としている。
【0007】
本発明にかかる染毛方法は、
新生毛部と既染毛部とを有する毛髪に対して、
(A)酸化染料、アンモニア、過酸化水素を含有する酸化染毛剤であって、
アンモニア濃度が0.2〜3.0重量%であり、
過酸化水素濃度が2.5〜5.0重量%であり、
pHが10.1〜10.4である酸化染毛剤(I)を新生毛部に施術するとともに、
(B)酸化染料、アンモニア、過酸化水素を含有する酸化染毛剤であって、
アンモニア濃度が0.1〜1.5重量%であり、
過酸化水素濃度が0.01〜2.0重量%であり、
pHが9.6〜10.0である酸化染毛剤(II)を既染毛部に施術することを特徴としている。
【0008】
本発明の染毛方法では、前記酸化染毛剤(I)および前記酸化染毛剤(II)は、これらを使用して、白ヤクの毛を室温で20分間染毛した場合に、下記(i)および(ii)の少なくとも一方を満たすことが必要であり、さらに下記(i)および(ii)の両方を満たすことが好ましい;
酸化染毛剤(I)で染毛した毛と酸化染毛剤(II)で染毛した毛とのマンセル表色系における(i)明度(マンセル明度)の差が0.2〜3.0、(ii) 彩度(マンセルクロマ)の差が0.05〜5.0。
【0009】
本発明の染毛剤セットは、
(A)酸化染料、アンモニア、過酸化水素を含有し、
アンモニア濃度が0.2〜3.0重量%であり、過酸化水素濃度が2.5〜5.0重量%であり、pHが10.1〜10.4である酸化染毛剤(I)からなる新生毛部用染毛剤と、
(B)酸化染料、アンモニア、過酸化水素を含有し、
アンモニア濃度が0.1〜1.5重量%であり、過酸化水素濃度が0.01〜2.0重量%であり、pHが9.6〜10.0である酸化染毛剤(II)からなる既染毛部用染毛剤とからなる。
【0010】
また、本発明の染毛剤セットでは、前記新生毛部用染毛剤および前記既染毛部用染毛剤は、これらを使用して、白ヤクの毛を室温で20分間染毛した場合に、下記(i)および(ii)の少なくとも一方を満たすことが必要であり、さらに下記(i)および(ii)の両方を共に満たすことが好ましい;
新生毛部用染毛剤で染毛した毛と既染毛部用染毛剤で染毛した毛とのマンセル表色系における(i)明度(マンセル明度)の差が0.2〜3.0、(ii) 彩度(マンセルクロマ)の差が0.05〜5.0。
【0011】
本発明では、前記酸化染毛剤(I)を施術して得られた新生毛部と、前記酸化染毛剤(II)を施術して得られた既染毛部とを比較した場合に、略同程度の色相、明度および彩度を達成することができる。
【0012】
【発明を実施するための最良の形態】
以下、本発明にかかる染毛方法およびこの染毛方法に好適に用いられる染毛剤セットについて具体的に説明する。
【0013】
本発明にかかる染毛方法は、新生毛部と既染毛部とを有する毛髪に対して、
(A)酸化染料を含有し、さらにアンモニアおよび過酸化水素を特定の濃度で含有する酸化染毛剤(I)を新生毛部に施術(塗布)するとともに、
(B)酸化染料を含有し、さらにアンモニアおよび過酸化水素を特定の濃度で含有する酸化染毛剤(II)を既染毛部に施術(塗布)することによって、毛髪を全体にわたって均一な色調に染色する方法である。
【0014】
また、本発明にかかる染毛剤セットは、
(A)酸化染料を含有し、さらにアンモニアおよび過酸化水素を特定の濃度で含有する酸化染毛剤(I)からなる新生毛部用染毛剤と、
(B)酸化染料を含有し、さらにアンモニアおよび過酸化水素を特定の濃度で含有する酸化染毛剤(II)からなる既染毛部用染毛剤とからなる。
<染毛剤セット>
(酸化染毛剤(I)および酸化染毛剤(II))
まず、本発明に用いられる酸化染毛剤(I)と酸化染毛剤(II)について説明する。
【0015】
毛髪の新生毛部に用いられる酸化染毛剤(I)、すなわち、新生毛部用染毛剤は、酸化染料、アンモニア、過酸化水素を含有しており、該酸化染毛剤(I)中のアンモニア濃度は、0.2〜3.0重量%、好ましくは0.4〜2.0重量%、より好ましくは0.5〜1.7重量%であり、
過酸化水素濃度は、2.5〜5.0重量%、好ましくは2.8〜4.5重量%、より好ましくは3.0〜4.0重量%であることが望ましい。
【0016】
毛髪の既染毛部に用いられる酸化染毛剤(II)、すなわち、既染毛部用染毛剤は、酸化染料、アンモニア、過酸化水素を含有しており、該酸化染毛剤(II)中のアンモニア濃度は、0.1〜1.5重量%、好ましくは0.25〜1.0重量%、より好ましくは0.4〜0.7重量%であり、
過酸化水素濃度は、0.01〜2.0重量%、好ましくは0.5〜1.8重量%、より好ましくは1.0〜1.6重量%であることが望ましい。
【0017】
なお、アンモニアおよび過酸化水素を上記の濃度で含有する酸化染毛剤を調製する際には、取り扱いが容易である点から、それぞれアンモニア水、過酸化水素水の形で用いることが好ましい。
【0018】
酸化染毛剤(I)および(II)、すなわち、新生毛部用染毛剤および既染毛部用染毛剤のそれぞれについて、このような濃度で、アンモニアおよび過酸化水素を含有させることにより、毛髪の新生毛部と既染毛部との染色後の色調を均一にできる。さらに、新生毛部と既染毛部との境界付近では、従来は、異なる染毛剤が混ざり合い、その部分だけが帯状に色調が異なる現象が見られたが、このような本発明の染毛剤セットを用いると、他の部分と均一な色調に染色することができ、毛髪全体を均一な色調に染色することができる。
【0019】
つまり、新生毛部用染毛剤である酸化染毛剤(I)は、新生毛部に使用するため、毛髪を脱色し、毛髪の明度を高くする必要があるが、既染毛部用染毛剤である酸化染毛剤(II)は、既染毛部に使用するため、毛髪の明度をさらに高くすることなく現状を維持させる。これにより、新生毛部と既染毛部の双方の明度を調節するとともに、酸化染料などの作用により彩度や色相をも同程度に調節することができる。
【0020】
前記酸化染毛剤(I)および(II)の製品形状は、保存安定性や作業性の点から、酸化染料とアンモニアなどを主剤とする第1剤と、過酸化水素などを主剤とする第2剤とから構成されていることが好ましく、このような2剤形式の染毛剤セットは、使用に際して両者を(第1剤と第2剤)を混合して用いればよい。また、第1剤および第2剤の剤型は特に限定されず、具体的には、たとえば、液体状、クリーム状などとすることが好ましい。
【0021】
以下、2剤形式の場合について説明する。
(第1剤)
前記酸化染毛剤(I)および(II)における第1剤は、酸化染料、アンモニア、精製水を主剤とする。
【0022】
前記酸化染料としては、公知のものを使用することができ、特に限定はされない。酸化染料は、一般に、染料前駆体と、必要に応じてカップラーとを含有してなる。
【0023】
前記染料前駆体としては、具体的には、たとえば、
p−フェニレンジアミン、p−アミノフェノール、p−メチルアミノフェノール、p−トルエンジアミン(トルエン−2,5−ジアミン)、o−フェニレンジアミン、o−アミノフェノール、トルエン−3,4−ジアミン、N,N−ビス(−ヒドロキシエチル)−p−フェニレンジアミン、2−(−ヒドロキシエチル)−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−p−フェニレンジアミン、4,4'−ジアミノジフェニルアミン、2−クロロ−p−フェニレンジアミン、N,N−ジメチル−p−フェニレンジアミン、2,6−ジクロロ−p−フェニレンジアミン、p−アミノフェニルスルファミン酸、2,5−ジアミノピリジンなどの成分が挙げられる。
【0024】
これらは、染毛で得ようとする色調によって、単独で用いてもよく、適宜組み合わせて用いてもよい。
また、カップラーとしては、m−フェニレンジアミン、m−アミノフェノールなどのメタ成分、レゾルシン、ピロガロール、カテコール、1,2,4−ベンゼントリオール、ハイドロキノンなどのポリフェノール類や
p−アミノ−o−クレゾール(4−アミノ−o−クレゾール)、5−アミノ−o−クレゾール、2,4−ジアミノフェノール、トルエン−3,4−ジアミン、トルエン−2,4−ジアミン、2,6−ジアミノピリジン、3,3'−イミノジフェノール、1,5−ジヒドロキシナフタレン、ジフェニルアミン、フロログルシン、2,4−ジアミノフェノキシエタノール、没食子酸、タンニン酸、没食子酸エチル、没食子酸メチル、没食子酸プロピル、五倍子、1−メトキシ−2−アミノ−4−(2−ヒドロキシエチル)アミノベンゼン、5−(2−ヒドロキシエチルアミノ)−2−メチルフェノールが挙げられる。
【0025】
なお、p−アミノフェノール、o−アミノフェノールについては、染料前駆体としても、カップラーとしても用いることができる。これらは、染毛で得ようとする色調によって、単独で用いてもよく、適宜組み合わせて用いてもよい。
【0026】
さらに、必要に応じて、ニトロ−p−フェニレンジアミンをはじめとするニトロ染料などの直接染料を用いてもよい。
本発明では、これらの染料は、通常、第1剤の全量を100重量%としたときに、0.01〜3.0重量%程度の量で第1剤に配合される。
【0027】
また、新生毛部に使用する酸化染毛剤(I)、すなわち、新生毛部用染毛剤に用いられる染料としては、上記の染料のうち、酸化染毛剤(II)、すなわち、既染毛部用染毛剤に用いる染料と比較して明度が高く、かつ同系色の彩度の高い(鮮やかな)発色が期待されるものを選択して用いることが好ましい。
【0028】
酸化染毛剤(I)は、新生毛部に使用するため、該毛髪の明度および彩度を高くする必要があり、用いられる染料には上記のような条件が要求される。
一方、既染毛部に使用する酸化染毛剤(II)に用いられる染料としては、上記の染料のうち、酸化染毛剤(I)に用いる染料と比較して明度が低く、かつ同系色の彩度の低い(くすんだ)発色が期待されるものを選択して用いることが好ましい。すなわち、酸化染毛剤(II)は、既染毛部に使用するため、該毛髪の明度および彩度を低くする必要があり、用いられる染料には上記のような条件が要求される。
【0029】
具体的には、該染料を、アンモニア、精製水などの他の成分とともに第1剤として、後述する第2剤と所定の割合で混合して酸化染毛剤(I)および(II)を調製した場合に、下記の条件(i)および(ii)のうち、少なくとも一方を満たすような染料を用いることが好ましい。
【0030】
より具体的には、酸化染毛剤(I)および酸化染毛剤(II)としては、これらを使用して、白ヤクの毛を室温で20分間染毛した場合に、
酸化染毛剤(I)で染毛した毛と酸化染毛剤(II)で染毛した毛とのマンセル表色系における(i) 明度(マンセル明度)の差が、通常0.2〜3.0、好ましくは0.6〜2.2であることが望ましく、
(ii)彩度(マンセルクロマ)の差が、通常0.05〜5.0、好ましくは0.1〜3.0であることが望ましい。
【0031】
さらに、前記酸化染毛剤(I)および酸化染毛剤(II)は、これらを使用して、白ヤクの毛を室温で20分間染毛した場合に、
酸化染毛剤(I)で染毛した毛と酸化染毛剤(II)で染毛した毛とのマンセル表色系における色相(マンセルヒュー)が略同程度であることがより好ましい。
なお、ここで略同程度とは、双方の色相(マンセルヒュー)がいわゆる暖色系と寒色系に分けた際に同じ色系であればよいが、より好ましくは10色相(R、YR、Y、GY、G、BG、B、PB、P、RP)中で一致することが望ましい。
【0032】
前記第1剤には、第1剤の全量を100重量%としたときに、たとえば28重量%濃度のアンモニア水を6〜12重量%の量で配合することができるが、使用に際して、第1剤と第2剤とを適宜混合して、酸化染毛剤(I)または(II)を調製した時に、前記所望のアンモニア濃度とすればよい。
【0033】
前記精製水としては、イオン交換水、蒸留水などを用いることが好ましく、精製水の配合量は、特に限定されず、第1剤に用いる各成分を充分に溶解または分散できる量であればよい。
【0034】
また、前記第1剤には必要に応じて、界面活性剤、安定剤、油性成分などを配合することができる。これらの成分としては、公知のものを用いることができ、特に限定されない。
(第2剤)
前記酸化染毛剤(I)および(II)における第2剤は、過酸化水素、精製水を主剤とする。
【0035】
前記第2剤には、第2剤の全量を100重量%としたときに、たとえば35重量%濃度の過酸化水素水を13〜17重量%の量で配合することができるが、使用に際して、第1剤と第2剤とを適宜混合して、酸化染毛剤(I)または(II)を調製した時に、所望の過酸化水素濃度とすればよい。
【0036】
精製水については、上述した第1剤における場合と同様である。
また、必要に応じて界面活性剤、油性成分、キレート剤、pH調整剤などを配合してもよい。これらの成分としては、公知のものを用いることができ、特に限定されない。
【0037】
なお、前記酸化染毛剤(I)は、染毛施術(毛髪に塗布)する直前に第1剤と第2剤とを混合して調製することが好ましく、調製された酸化染毛剤(I)のpHは9.5〜10.5の範囲にあることが好ましい。
【0038】
前記酸化染毛剤(II)も同様に、染毛施術(毛髪に塗布)する直前に第1剤と第2剤とを混合して調製することが好ましく、調製された酸化染毛剤(II)のpHは9.3〜10.1の範囲にあることが好ましい。
【0039】
本発明では、上記の酸化染毛剤(I)を新生毛部用染毛剤として、上記の酸化染毛剤(II)を既染毛部用染毛剤としてセットで提供する。このような形態で提供することにより、長期保存性に優れるほか、各薬剤(第1剤や第2剤など)を必要によりそれぞれ補充することができ便利であり、経済的である。また、必要な薬剤がセットとなっているため、間違って使用されることがなく、使用の際に便宜であり、また、望んだとおりの所定の効果が常に発揮できる。
<染毛方法>
次に本発明の染毛方法について、より具体的に説明する。
【0040】
本発明では、新生毛部と既染毛部とを有する毛髪に対して、(A)上記のようにして得られた酸化染毛剤(I)を新生毛部に施術(塗布)するとともに、(B)上記のようにして得られた酸化染毛剤(II)を既染毛部に施術(塗布)することによって、毛髪全体にわたって均一な色調に染色する。
【0041】
すなわち、前記酸化染毛剤(I)を施術して得られた新生毛部と、前記酸化染毛剤(II)を施術して得られた既染毛部とは、略同程度の色相、明度および彩度を有することが好ましい。
【0042】
この色相、明度および彩度の程度は、目視によって確認してもよいが、より具体的には、施術後の新生毛部と既染毛部とにおいて、マンセル表色系における明度(マンセル明度)の差が通常0.01〜1.0、好ましくは0.05〜0.5であり、彩度(マンセルクロマ)の差が通常0.01〜1.0、好ましくは0.05〜0.5であり、双方の色相(マンセルヒュー)が10色相(R、YR、Y、GY、G、BG、B、PB、P、RP)中で一致していることが好ましい。
【0043】
一般に、染毛で得られる色調は、酸化染料自体の発色の程度と、毛髪の脱色の程度に大きく依存している。特に日本人の毛髪の場合には、染毛の対象がメラニン色素を多量に含有する黒髪であることから、脱色の程度によって、実際に染毛によって得られる色調は大きく変化する。
【0044】
ここで、酸化染毛剤を用いて毛髪を染色する場合においては、アンモニアは、毛髪を膨潤させ、染料の浸透を促進させるほか、過酸化水素の分解を促進し、酸素を発生させる役割を担っている。この発生した酸素によって、毛髪中のメラニン色素が破壊され、毛髪が脱色されるとともに、酸化染料が発色する。
【0045】
このように酸化染毛剤においては、アンモニアと過酸化水素とは密接な関係にあり、これらの相互作用によって染毛が進行する。
本発明では、新生毛部と既染毛部とに、上記のようにアンモニアおよび過酸化水素を特定量で配合した、異なる酸化染毛剤(I)および(II)を組み合わせて使用することによって、それぞれの酸化染毛剤による毛髪の脱色の程度と、酸化染料による発色の色調とを厳密にコントロールし、新生毛部および既染毛部を均一な色調に染色することができる。さらに、新生毛部と既染毛部との境界付近も他の部分と一様な色調となる、すなわち、本発明によれば、新生毛部と既染毛部とに施術した酸化染毛剤が混ざり合い、新生毛部と既染毛部との境界付近が、帯状に他の部分と異なる色になってしまうという問題も解消され、他の部分と一様な色調に染毛することができる。
【0046】
【発明の効果】
本発明によれば、新生毛部と既染毛部とを有する毛髪に対して、毛髪全体にわたって均一な色調で染毛することができる。
【0047】
また、本発明の染毛剤セットによれば、効率的に染毛することができる。
【0048】
【実施例】
以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0049】
なお、下記実施例および比較例で調製した酸化染毛剤について、これらを用いて染毛した際のマンセル表色系における色相(マンセルヒュー)、明度(マンセル明度)および彩度(マンセルクロマ)を下記の方法で測定した。
(色差計による測定方法)
市販の白ヤクの毛、約1.5gを毛束とし、下記実施例および比較例で得られた酸化染毛剤(I)−1〜(I)−7、(II)−1〜(II)−7、C1およびC2をそれぞれ適量塗布して、室温で20分間放置して染色した。染色したヤクの毛束を、常法により、シャンプーおよびリンスで洗浄処理した後、乾燥させた。
【0050】
その後、染色したヤクの毛束を、ミノルタ株式会社製の色彩色差計CR-200型(測定光;標準の光D65、色温度6504K)を用いて、表色モードをMUNSELLモードに設定して測定した。
【0051】
具体的には、染毛後の毛束を黒色板にのせて、色彩色差計の受光部を該毛束に押し付けて、マンセル表色系における色相、明度および彩度を測定し、さらに該毛束の測定部位を変えて2回測定し、それら3回の平均値を算出した。
【0052】
結果を第4表に示す。
【0053】
【実施例1】
(第1剤の調製)
第1表に示した配合割合に従い、新生毛部用第1剤および既染毛部用第1剤を以下のようにして調製した。
【0054】
まず、撹拌器つき反応容器に、セタノール、流動パラフィン、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、塩化ステアリルトリメチルアンモニウムおよびポリエチレングリコールを添加し、75℃で加熱溶解した。これを撹拌しながら、そこに、パラフェニレンジアミン、パラアミノフェノール、パラアミノオルトクレゾールおよび亜硫酸ナトリウムを75℃で精製水に溶解したものを徐々に加え、さらに撹拌しながら30℃まで冷却し、次いで28重量%アンモニア水を加えて、クリーム状の第1剤を得た。
(第2剤の調製)
第2表に示した配合割合に従い、35重量%過酸化水素水を用いて、常法によって、過酸化水素含有量が6重量%および3重量%のクリーム状の第2剤をそれぞれ調製した。
(染毛施術および評価)
ブラウン系の染毛施術がなされてから約2ヶ月を経過し、新生毛部が日本人の標準的黒髪であり、既染毛部がかなり明度の高い状態となっている毛髪について染毛施術を行った。
【0055】
まず、新生毛部については、上記のようにして得られた新生毛部用酸化染毛剤第1剤と同第2剤(過酸化水素6重量%)とを1:2の割合(重量比)で混合して得た酸化染毛剤(I)−1を、新生毛部に塗布した。なお、このときの酸化染毛剤(I)−1中のアンモニア濃度は1.0重量%、過酸化水素濃度は3.8重量%、pHは10.3であった。
【0056】
また、既染毛部分については、新生毛部へ塗布した後、直ちに、上記のようにして得られた既染毛部用酸化染毛剤第1剤と同第2剤(過酸化水素3重量%とを1:1の割合(重量比)で混合して得た酸化染毛剤(II)−1を、既染毛部に塗布し、15分間室温下で放置した。なお、このときの酸化酸毛剤(II)−1中のアンモニア濃度は0.6重量%、過酸化水素濃度は1.6重量%、pHは9.6であった。
【0057】
その後は、常法により、シャンプーで充分洗い流し、リンス処理をした。
染毛後の毛髪を目視で評価した結果、新生毛部と既染毛部とは均一に染毛されており、境界部においても他の部分と均一な色調が達成できていた。
【0058】
結果を第5表に示す。
【0059】
【実施例2】
(第1剤の調製)
第1表に示した配合割合に従った他は、実施例1と同様にして、新生毛部用第1剤および既染毛部用第1剤を調製した。
(第2剤の調製)
第2表に示した配合割合に従い、35重量%過酸化水素水を用いて、常法によって、過酸化水素含有量が6重量%および3重量%のクリーム状の第2剤をそれぞれ調製した。
(染毛施術および評価)
日本人の標準的黒髪にブラウン系の染毛施術がなされてから約2ヶ月を経過し、黒髪の新生毛部が約2cm伸びた状態であり、既染毛部がかなり明度の高い状態となっている毛髪について、ナチュラル系の色調になるように染毛施術を行った。
【0060】
まず、新生毛部については、上記のようにして得られた新生毛部用酸化染毛剤第1剤と同第2剤(過酸化水素6重量%)とを1:2の割合(重量比)で混合して得た酸化染毛剤(I)−2を、新生毛部に塗布した。なお、このときの酸化染毛剤(I)−2中のアンモニア濃度は0.84重量%、過酸化水素濃度は3.8重量%、pHは10.2であった。
【0061】
また、既染毛部分については、新生毛部へ塗布した後、直ちに、上記のようにして得られた既染毛部用酸化染毛剤第1剤と同第2剤(過酸化水素3重量%)とを1:1の割合(重量比)で混合して得た酸化染毛剤(II)−2を、既染毛部に塗布し、15分間室温下で放置した。なお、このときの酸化酸毛剤(II)−2中のアンモニア濃度は0.56重量%、過酸化水素濃度は1.6重量%、pHは10.0であった。
【0062】
その後は、常法により、シャンプーで充分洗い流し、リンス処理をした。
染毛後の毛髪を目視で評価した結果、新生毛部と既染毛部とは均一にナチュラル系の色調に染毛されており、境界部においても他の部分と均一な色調が達成できていた。
【0063】
結果を第5表に示す。
【0064】
【実施例3】
(第1剤の調製)
第1表に示した配合割合に従った他は、実施例1と同様にして、新生毛部用第1剤および既染毛部用第1剤を調製した。
(第2剤の調製)
第2表に示した配合割合に従い、35重量%過酸化水素水を用いて、常法によって、過酸化水素含有量が6重量%および3重量%のクリーム状の第2剤をそれぞれ調製した。
(染毛施術および評価)
新生毛部と既染毛部の状態が実施例2と同様な毛髪に対して、ナチュラル系の色調になるように染毛施術を行った。
【0065】
まず、新生毛部については、上記のようにして得られた新生毛部用酸化染毛剤第1剤と同第2剤(過酸化水素6重量%)とを1:1の割合(重量比)で混合して得た酸化染毛剤(I)−3を、新生毛部に塗布した。なお、このときの酸化染毛剤(I)−3中のアンモニア濃度は1.26重量%、過酸化水素濃度は2.90重量%、pHは10.2であった。
【0066】
また、既染毛部分については、新生毛部へ塗布してから5分経過後、上記のようにして得られた既染毛部用酸化染毛剤第1剤と同第2剤(過酸化水素3重量%)とを1:1の割合(重量比)で混合して得た酸化染毛剤(II)−3を、既染毛部に塗布し、15分間室温下で放置した。なお、このときの酸化酸毛剤(II)−3中のアンモニア濃度は0.56重量%、過酸化水素濃度は1.6重量%、pHは10.0であった。
【0067】
その後は、常法により、シャンプーで充分洗い流し、リンス処理をした。
染毛後の毛髪を目視で評価した結果、新生毛部と既染毛部とは均一にナチュラル系の色調に染毛されており、境界部においても他の部分と均一な色調が達成できていた。
【0068】
結果を第5表に示す。
【0069】
【実施例4】
(第1剤の調製)
第1表に示した配合割合に従った他は、実施例1と同様にして、新生毛部用第1剤および既染毛部用第1剤を調製した。
(第2剤の調製)
第2表に示した配合割合に従い、35重量%過酸化水素水を用いて、常法によって、過酸化水素含有量が6重量%および3重量%のクリーム状の第2剤をそれぞれ調製した。
(染毛施術および評価)
新生毛部と既染毛部の状態が実施例2と同様な毛髪に対して、ナチュラル系の色調になるように下記の染毛施術を行った。
【0070】
まず、新生毛部については、上記のようにして得られた新生毛部用酸化染毛剤第1剤と同第2剤(過酸化水素6重量%)とを1:1の割合(重量比)で混合して得た酸化染毛剤(I)−4を、新生毛部に塗布した。なお、このときの酸化染毛剤(I)−4中のアンモニア濃度は0.84重量%、過酸化水素濃度は2.8重量%、pHは10.1であった。
【0071】
また、既染毛部分については、新生毛部へ塗布した後、直ちに、上記のようにして得られた既染毛部用酸化染毛剤第1剤と同第2剤(過酸化水素3重量%)とを1:1の割合(重量比)で混合して得た酸化染毛剤(II)−4を、既染毛部に塗布し、15分間室温下で放置した。なお、このときの酸化酸毛剤(II)−4中のアンモニア濃度は0.1重量%、過酸化水素濃度は1.6重量%、pHは9.6であった。
【0072】
その後は、常法により、シャンプーで充分洗い流し、リンス処理をした。
染毛後の毛髪を目視で評価した結果、新生毛部と既染毛部との境界部分は、帯状に明るくなっており、新生毛部はナチュラル系の色相があまり感じられず、既染毛部と比較してやや暗い状態であった。また既染毛部は、新生毛部と比較してやや明るく、染め上がりの均一性はやや劣っていた。
【0073】
結果を第5表に示す。
【0074】
【実施例5】
(第1剤の調製)
第1表に示した配合割合に従った他は、実施例1と同様にして、新生毛部用第1剤および既染毛部用第1剤を調製した。
(第2剤の調製)
第2表に示した配合割合に従い、35重量%過酸化水素水を用いて、常法によって、過酸化水素含有量が6重量%および3重量%のクリーム状の第2剤をそれぞれ調製した。
(染毛施術および評価)
新生毛部と既染毛部の状態が実施例2と同様な毛髪に対して、レッド系の色調になるように下記の染毛施術を行った。
【0075】
まず、新生毛部については、上記のようにして得られた新生毛部用酸化染毛剤第1剤と同第2剤(過酸化水素6重量%)とを1:2の割合(重量比)で混合して得た酸化染毛剤(I)−5を、新生毛部に塗布した。なお、このときの酸化染毛剤(I)−5中のアンモニア濃度は0.84重量%、過酸化水素濃度は3.8重量%、pHは10.4であった。
【0076】
また、既染毛部分については、新生毛部へ塗布した後、直ちに、上記のようにして得られた既染毛部用酸化染毛剤第1剤と同第2剤(過酸化水素3重量%)とを1:1の割合(重量比)で混合して得た酸化染毛剤(II)−5を、既染毛部に塗布し、15分間室温下で放置した。なお、このときの酸化酸毛剤(II)−5中のアンモニア濃度は0.56重量%、過酸化水素濃度は1.6重量%、pHは9.9であった。
【0077】
その後は、常法により、シャンプーで充分洗い流し、リンス処理をした。
染毛後の毛髪を目視で評価した結果、新生毛部と既染毛部とは均一にレッド系の色調に染毛されており、境界部においても他の部分と均一な色調が達成できていた。
【0078】
結果を第5表に示す。
【0079】
【実施例6】
(第1剤の調製)
第1表に示した配合割合に従った他は、実施例1と同様にして、新生毛部用第1剤および既染毛部用第1剤を調製した。
(第2剤の調製)
第2表に示した配合割合に従い、35重量%過酸化水素水を用いて、常法によって、過酸化水素含有量が6重量%および3重量%のクリーム状の第2剤をそれぞれ調製した。
(染毛施術および評価)
新生毛部と既染毛部の状態が実施例2と同様な毛髪に対して、レッド系の色調になるように下記の染毛施術を行った。
【0080】
まず、新生毛部については、上記のようにして得られた新生毛部用酸化染毛剤第1剤と同第2剤(過酸化水素6重量%)とを1:1の割合(重量比)で混合して得た酸化染毛剤(I)−6を、新生毛部に塗布した。なお、このときの酸化染毛剤(I)−6中のアンモニア濃度は1.26重量%、過酸化水素濃度は2.90重量%、pHは10.1であった。
【0081】
また、既染毛部分については、新生毛部へ塗布してから5分経過後、上記のようにして得られた既染毛部用酸化染毛剤第1剤と同第2剤(過酸化水素3重量%)とを1:1の割合(重量比)で混合して得た酸化染毛剤(II)−を、既染毛部に塗布し、15分間室温下で放置した。なお、このときの酸化酸毛剤(II)−中のアンモニア濃度は0.56重量%、過酸化水素濃度は1.6重量%、pHは9.9であった。
【0082】
その後は、常法により、シャンプーで充分洗い流し、リンス処理をした。
染毛後の毛髪を目視で評価した結果、新生毛部と既染毛部とは均一にレッド系の色調に染毛されており、境界部においても他の部分と均一な色調が達成できていた。
【0083】
結果を第5表に示す。
【0084】
【実施例7】
(第1剤の調製)
第3表に示した配合割合に従った他は、実施例1と同様にして、新生毛部用第1剤および既染毛部用第1剤を調製した。
(第2剤の調製)
第2表に示した配合割合に従い、35重量%過酸化水素水を用いて、常法によって、過酸化水素含有量が6重量%および3重量%のクリーム状の第2剤をそれぞれ調製した。
(染毛施術および評価)
新生毛部と既染毛部の状態が実施例2と同様な毛髪に対して、レッド系の色調になるように下記の染毛施術を行った。
【0085】
まず、新生毛部については、上記のようにして得られた新生毛部用酸化染毛剤第1剤と同第2剤(過酸化水素6重量%)とを1:1の割合(重量比)で混合して得た酸化染毛剤(I)−7を、新生毛部に塗布した。なお、このときの酸化染毛剤(I)−7中のアンモニア濃度は0.84重量%、過酸化水素濃度は2.8重量%、pHは10.3であった。
【0086】
また、既染毛部分については、新生毛部へ塗布した後、直ちに、上記のようにして得られた既染毛部用酸化染毛剤第1剤と同第2剤(過酸化水素3重量%)とを1:1の割合(重量比)で混合して得た酸化染毛剤(II)−7を、既染毛部に塗布し、15分間室温下で放置した。なお、このときの酸化染毛剤(II)−7中のアンモニア濃度は0.1重量%、過酸化水素濃度は1.6重量%、pHは9.6であった。
【0087】
染毛後の毛髪を目視で評価した結果、新生毛部と既染毛部との境界部分は、帯状に明るくなっており、新生毛部はレッド系の色相があまり感じられず、既染毛部と比較してやや暗い状態であった。また既染毛部は、新生毛部と比較してやや明るく、染め上がりの均一性はやや劣っていた。
【0088】
結果を第5表に示す。
【0089】
【比較例1および2】
(第1剤の調製)
第3表に示した配合割合により実施例1と同様にして、それぞれクリーム状の第1剤を得た。
(第2剤の調製)
第2表に示した配合割合に従い、常法によって、過酸化水素含有量が6重量%および3重量%のクリーム状の第2剤をそれぞれ調製した。
(染毛施術および評価)
新生毛部と既染毛部の状態が実施例1と同様な毛髪について、下記のようにして染毛施術を行った。
【0090】
(1)比較例1の酸化染毛剤第1剤と同第2剤(過酸化水素3重量%)とを1:1の割合(重量比)で混合して得た酸化染毛剤C1を、新生毛部および既染毛部に塗布し、20分間室温で放置した。その他は実施例1と同様にして染毛施術した。なお、このときの酸化酸毛剤C1中のアンモニア濃度は0.1重量%、過酸化水素濃度は1.6重量%、pHは8.0であった。
【0091】
染毛後の毛髪を目視で評価した結果、新生毛部と既染毛部の境界部分が帯状に暗くなるとともに、新生毛部は、既染毛部に比べ、極めて明度が低く、均一な染め上がりにならなかった。
【0092】
結果を第5表に示す。
(2)比較例2の酸化染毛剤第1剤と同第2剤(過酸化水素6重量%)を1:1の割合(重量比)で混合して得た酸化染毛剤C2を、新生毛部および既染毛部に塗布し、20分間室温で放置した。その他は実施例1と同様にして染毛施術した。なお、このときの酸化酸毛剤C2中のアンモニア濃度は1.0重量%、過酸化水素濃度は2.8重量%、pHは10.0であった。
【0093】
染毛後の毛髪を目視で評価した結果、新生毛部と既染毛部との境界部分が帯状に明るくなるとともに、新生毛部は、目的とする明度より、極めて明るくなり、均一な染め上がりにならなかった。
【0094】
結果を第5表に示す。
【0095】
【表1】
Figure 0004343701
【0096】
【表2】
Figure 0004343701
【0097】
【表3】
Figure 0004343701
【0098】
【表4】
Figure 0004343701
【0099】
【表5】
Figure 0004343701
【0100】
産業上の利用可能性
以上のように、本発明にかかる毛髪の染毛方法は、新生毛部と既染毛部とを有する毛髪を均一に染毛する方法として有用であり、また、本発明にかかる染毛剤セットは、この染
毛方法に用いるのに好適であり、理容業・美容業に用いるのに適している。

Claims (6)

  1. 新生毛部と既染毛部とを有する毛髪に対して、
    (A)酸化染料、アンモニア、過酸化水素を含有する酸化染毛剤であって、
    アンモニア濃度が0.2〜3.0重量%であり、
    過酸化水素濃度が2.5〜5.0重量%であり、
    pHが10.1〜10.4である酸化染毛剤(I)を新生毛部に施術するとともに、
    (B)酸化染料、アンモニア、過酸化水素を含有する酸化染毛剤であって、
    アンモニア濃度が0.25〜1.0重量%であり、
    過酸化水素濃度が0.01〜2.0重量%であり、
    pHが9.6〜10.0である酸化染毛剤(II)を既染毛部に施術することを特徴とする染毛方法。
  2. 前記酸化染毛剤(I)を施術して得られた新生毛部と、前記酸化染毛剤(II)を施術して得られた既染毛部とを比較した場合に、略同程度の色相、明度および彩度を有することを特徴とする請求項1に記載の染毛方法。
  3. 前記酸化染毛剤(I)および前記酸化染毛剤(II)が、
    これらを使用して、白ヤクの毛を室温で20分間染毛した場合に、
    下記(i)および(ii)の少なくとも一方を満たす酸化染毛剤であることを特徴とする請求項1または2に記載の染毛方法;
    酸化染毛剤(I)で染毛した毛と酸化染毛剤(II)で染毛した毛とのマンセル表色系における
    (i)明度(マンセル明度)の差が0.2〜3.0、
    (ii)彩度(マンセルクロマ)の差が0.05〜5.0。
  4. (A)酸化染料、アンモニア、過酸化水素を含有し、
    アンモニア濃度が0.2〜3.0重量%であり、過酸化水素濃度が2.5〜5.0重量%であり、pHが10.1〜10.4である酸化染毛剤(I)からなる新生毛部用染毛剤と、
    (B)酸化染料、アンモニア、過酸化水素を含有し、
    アンモニア濃度が0.25〜1.0重量%であり、過酸化水素濃度が0.01〜2.0重量%であり、pHが9.6〜10.0である酸化染毛剤(II)からなる既染毛部用染毛剤と
    からなる染毛剤セット。
  5. 前記新生毛部用染毛剤を施術して得られた新生毛部と、前記既染毛部用染毛剤を施術して得られた既染毛部とを比較した場合に、略同程度の色相、明度および彩度を有することを特徴とする請求項4に記載の染毛剤セット。
  6. 前記新生毛部用染毛剤および前記既染毛部用染毛剤が、
    これらを使用して、白ヤクの毛を室温で20分間染毛した場合に、
    下記(i)および(ii)の少なくとも一方を満たす酸化染毛剤であることを特徴とする請求項4または5に記載の染毛剤セット;
    新生毛部用染毛剤で染毛した毛と既染毛部用染毛剤で染毛した毛とのマンセル表色系における
    (i)明度(マンセル明度)の差が0.2〜3.0、
    (ii) 彩度(マンセルクロマ)の差が0.05〜5.0。
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