JP4343370B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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    • G03G15/1675Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for transferring a pattern to a second base of a toner pattern, e.g. a powder pattern, e.g. magnetic transfer by introducing the second base in the nip formed by the recording member and at least one transfer member, e.g. in combination with bias or heat at least one of the recording member or the transfer member being rotatable during the transfer with means for controlling the bias applied in the transfer nip

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真法・静電記録法・磁気記録法などその他従来公知の適宜の作像プロセス手段により電子写真感光体・静電記録誘電体、磁気記録磁性体等の第1の画像担持体上に形成された可転写像を紙・プラスチックシート等の第2の画像担持体に転写する、転写方式の画像形成装置に関する。
【0002】
より詳しくは、可転写像を形成した第1の画像担持体上に第2の画像担持体を重ねて該第2の画像担持体の背面に転写手段により電荷を付与して可転写像を第2の画橡担持体に転写する画像形成装置に関する。
【0003】
【従来の技術】
図7は従来の画像形成装置における転写装置の一例を示す概略図である。この転写装置はローラ転写方式のものである。
【0004】
1は第1の画像担持体としての、例えば回転ドラム型の電子写真感光体(以下、感光ドラムと記す)である。この感光ドラム1は矢印の時計方向に所定の周速度(プロセススピード)をもって回転駆動されて、その外周面に不図示の電子写真プロセス機器の作動により目的の画像情報に対応した可転写像(顕像)としてのトナー像が形成される。
【0005】
5は転写手段(接触転写部材)としての導電性弾性ローラ(以下、転写ローラと記す)である。この転写ローラ5は感光ドラム1に並行に配列し、感光ドラム1に対して転写部位において所定の押圧力をもって圧接させて転写ニップ部Nを形成させて配設してあり、感光ドラム1の回転に順方向の矢印の反時計方向に感光ドラム1の回転周速にほぼ対応した所定の周速度で回転駆動される。
【0006】
Pは第2の画像担持体としての転写材である。この転写材Pは不図示の給紙部から給送され、所定の制御タイミングにて感光ドラム1と転写ローラ5との圧接部である転写ニップ部Nに搬送される。すなわち、感光ドラム1上のトナー像の画像形成位置と転写材Pの先端の書き出し位置が合致するようにセンサ8にて転写材Pの先端を検知し、タイミングを合わせている。
【0007】
転写ニップ部Nに所定のタイミングで搬送された転写材Pは転写ニップ部Nで一定の加圧力で挟持搬送され、電源9によりローラ芯金を介して転写ローラ5に印加されたバイアス電圧の作用によって転写材Pの裏面にトナーとは逆極性の電荷が付与され、この電荷によって感光ドラム1上のトナー像が転写材Pへ転写される。
【0008】
転写後、転写材Pの裏面の過剰電荷は除電針等により除かれ、転写材Pは転写されたトナー像を載せて不図示の定着器に送り込まれ、トナー像は転写材Pに永久定着される。
【0009】
そして、転写ニップ部通過後の感光ドラム1面は転写残りのトナーを不図示のクリーニング装置で払拭されて清浄面化され再び画像形成に供される。
【0010】
本出願人は上記転写ローラ5のバイアス電圧に関して、環境条件が変化しても常に良好な転写性能を得ることのできる自動転写電圧制御方式(Active Transfer Voltage Control 、以下、ATVC方式と称する)を先に提案した(特開平2−123385号公報)。
【0011】
すなわち、このATVC方式は、画像形成工程に先立って感光ドラム1を回転(前回転)させ、この前回転時に転写ローラ5にバイアス電圧を印加し、このときの出力電流値を電流計10で測定し、この測定値をコントローラ11にフィードバックする。そして、上記出力電流値が所定の値となるように電源9のバイアス電圧をコントローラ11により調整して、その調整された電圧をそのままの値、或はそれを係数等で補正した値の定電圧を転写時に転写ローラ5に印加するもので、転写ローラ5のインピーダンスが環境により大きく変動しても、常に適正な定電圧特性の転写バイアスを得ることができる。
【0012】
しかしながら、上記従来装置では感光ドラム1と転写ローラ5を直接接触させた状態での電流値を所定値になるように、転写ローラ5に印加する定電圧バイアスを調整していたため、
1)転写材Pのインピーダンスが高い場合(例えば厚手の紙を用いる場合や一旦プリントした転写材Pの裏面にプリントしようとする場合)、
2)転写ローラ5のインピーダンスが低い場合
などに転写不良を生じるという不具合があった。
【0013】
この不具合を図8に示す、転写ローラ5にバイアス電圧を印加する電源の電圧一電流特性曲線図を用いて説明する。
【0014】
図8において、曲線Aは感光ドラム1と転写ローラ5を直接接触させて回転させたときの転写ローラ5のバイアス電圧Vと出力電流Iの関係を示す曲線であり、ここでは前回転中に出力電流Iaを得るような電圧Vaが求められ、画像形成工程中の転写工程においては、この電圧Vaが転写ローラ5の定電圧バイアスとして用いられる。
【0015】
転写材Pとして紙(転写材−1)が用いられ、該転写材−1が転写ニップ部Nの感光ドラム1と転写ローラ5の間に挟まれた状態でのV−I曲線は曲線P1のようになるので、定電圧バイアスVaが加えられるとき転写電流I1となる。問題となるのは転写電流I1が十分な量確保されるか否かであるが、図8に示すように、臨界転写電流値Itよりも転写電流I1は大きいので、この場合は良好な転写が行われる。
【0016】
ところが、インピーダンスの大きな転写材、例えば厚手の紙(転写材−2)が用いられるような場合には、V−I特性は曲線P2となってV軸により近づくために、バイアス電圧Vaでは転写電流はI2しか流れず、I2<Itとなって転写不良を生ずることになる。
【0017】
また図8において、曲線A’は転写ローラ5のインピーダンスが曲線Aよりも小さい場合のV−I特性を示すもので、このとき前回転中の所定電流値Iaに対応する電圧はVa’となり、転写時に印加される定電圧バイアスはVa’となる。すると、転写材−1においても転写電流は臨界転写電流値Itを下回るようになり、転写不良を生ずることになる。
【0018】
なお、インピーダンスが若干低い転写ローラ5を使用した場合、実際には曲線A’に対応するものとして図中の曲線P1、P2はV軸よりやや遠ざかる曲線として表わされるが、図中の曲線P1およびP2との差は少ないので説明の簡略化のため省略した。
【0019】
転写性能を確保する上では、転写材Pへの電荷の十分な供給、つまり電流値I1、I2を臨界転写電流値It以上に確保することが必要なことであるが、従来のATVC方式では前回転時の電流値Iaと転写時の電流値I1(またはI2)が一定の比例関係にあることを前提にしているために、転写材Pのインピーダンスが変化したり、転写ローラ5のインピーダンスが変化すると、上述のように転写不良が生じることを免れなかった。
【0020】
そこで上記のような問題を解消することを課題として、転写不良を生じさせないようにした転写装置を得ることを目的とした方法が特開平4−251276号公報等に記載されている。
【0021】
すなわち、感光ドラム1と転写ローラ5によって形成される転写ニップ部に転写材Pが挿入された状態(特に転写材Pの先端が転写ニップ部に挟持されている状態)における電源9の出力電流を電流計10で測定し、この測定電流をコントローラ40にフィードバックして、上記出力電流が所定の値となるように電源9のバイアス電圧を制御することにより、転写材Pおよび転写ローラ5等のインピーダンスの如何にかかわらず、転写不良を防止している。
【0022】
例えば、上記した高インピーダンスの転写材−2が進行方向先端から距離Leを転写ニップ部Nの感光ドラム1と転写ローラ5に挟まれて移動する間に、電流計10により電源9からの出力電流が測定される。この測定結果はコントローラ11に送られ、距離Le中の電流値I2が得られる。コントローラ11はこの電流値I2が転写不良を生ずる臨界電流値Itよりも小さいと判断し、出力電圧を上昇させて転写に十分な電流値I1を得るようにする。
【0023】
ここで、上記転写ローラ5への印加電圧をコントロールするコントローラ11の制御により、転写材−2の先端からの距離Lに応じた出力電圧Vと出力電流Iの推移の様子をそれぞれ図9の(a)と(b)に示す。
【0024】
図9において、上記転写材−2の進行方向先端が感光ドラム1と転写ローラ5によって形成される転写ニップ部Nに突入したタイミングで印加される電圧Vaに関しては予め決められた一定値を用いるか、或は前述したATVC方式により求められた電圧値を用いる。そして、転写材−2の先端距離Leが転写ニップ部Nに挿入されている時の電流値I2が臨界転写電流値Itより小さいことから転写不良の発生が防止できる十分な電流値I1になるようコントローラ40により電源9の出力電圧をコントロールし、転写材先端からの距離Le以降の印加電圧をVbに引き上げる。これによって転写不良の発生を防止している。
【0025】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来例の場合、転写材Pの先端が感光ドラム1と転写ローラ5によって形成される転写ニップ部Nに挟持搬送されている時に転写電流が適正な値となるようにバイアス電圧を補正しているが、上記転写材Pの先端にトナー像が形成されていない状態を前提としている。また、転写材Pが一定のインピーダンスであることを前提としている。よって転写材Pの先端のみインピーダンスが高い状態の転写材Pにトナー像を転写する場合、転写材先端にて転写電流を臨界転写電流値Itより大きく確保するために補正された印加電圧でバイアス電圧を印加されるため、高インピーダンスの先端以外の転写材位置では転写材P上のトナー像が形成されていない場所に相当する感光ドラム1上には過剰に電流が流れてしまうことがある。
【0026】
この結果、局部的に感光ドラム1に過剰に電流が流れ込み、もはや次の帯電時に暗部電圧を確保するまで帯電しきれず、部分的に次に形成される画像が濃くなったり薄くなったりすることがある(ドラムメモリ)。
【0027】
上記現象が発生する可能性のある場合として、転写材先端の印字状態によってインピーダンスの差が生じてしまうことを図10を用いて説明する。
【0028】
図10は転写材Pが転写ニップ部Nにおいて感光ドラム1と転写ローラ5に挟持されており、トナー像を転写する状態にあるときの転写ローラに印加するバイアス電圧と出力電流の関係を示す図であり、トナー像を形成しない場合(べた白)の転写材−3を転写ニップ部に挟持した状態での転写電圧V3に対して流れる電流値はI3となる。
【0029】
一方、全面にトナー像を転写するべた黒印字の場合、同一の転写材−3であってもV−I特性が異なり、インピーダンスが増加する。この結果、同様のバイアス電圧V3を印加した場合には、I3’の電流しか流れなくなる。この結果、転写材−3よりインピーダンスの高い転写材−4(べた白印字時)に比べて、電流検知による方式だけでは見かけ上は転写材−3の方がさらにインピーダンスの高い転写材であると認識してしまう。
【0030】
よって例えば転写電流をモニターする転写材の先端にトナー像を転写する場合には、高インピーダンスの転写材であると判断し、バイアス電圧を高めに設定する。この結果、先端以外の低印字率の転写材位置相当部では、感光ドラム31に過剰に電流が流れる。
【0031】
以上のことから、上記従来例では、転写材先端のインピーダンスにより転写制御を決定するので、転写材先端の印字の有無によって制御電圧が異なってしまう可能性があった。
【0032】
また、逆に先端のみインピーダンスが低い転写材や幅の狭い高インピーダンスの転写材等では、先端の電流検知では十分な電流値であると判断され、印加電圧を決定するため、後続の転写材位置の高インピーダンス位置や、幅の狭い高インピーダンスの転写材ではやはり転写不良を免れるのは難しかった。
【0033】
また、画像形成装置のプロセススピードが増加するに従い、転写材先端が転写ニップ部Nに挟持されている状態で電流値を検知する時間に転写材が移動する距離が長くなるため、転写材先端が転写ニップ部Nに挟持されている状態での電流値モニターによる制御方式においては、先端の印字率が無視できなくなってきた。
【0034】
また、転写開始のタイミング及び電流モニターのタイミングをドラム上のトナー画像先端と転写材先端の同期を取るためのセンサ8からの信号に頼っていたが、転写ニップ部Nに挟持される転写材の先端のより少ない領域でより正確に転写電流をモニターして転写電圧を決定するためには、転写材先端が転写ニップ部Nに突入した瞬間をより正確に検出する必要がある。
【0035】
また、感光ドラム1と転写ローラ5を直接当接した状態で所定電流Iaが流れるように制御した時の出力電圧Vaに対して、実際に転写材Pが転写ニップ部Nに挟持され転写のためのバイアス印加を行う電圧Vは通常「V>Va」の関係がある。
【0036】
これは、感光ドラム1と転写ローラ5が直接当接されている状態であまり大きな電流を流してしまうと、ドラムメモリが起こってしまうからである。このため通常は転写材が転写ニップ部Nに突入する瞬間より若干遅れたタイミングで所定電圧Vを印加する。
【0037】
しかし、転写前のセンサ8での転写材先端検知からの時間で転写ローラ5への所定バイアスVを印加開始する場合、転写材先端の検知を精密に行うにはコストがかかり、複雑な手段が必要となっていた。このため、転写材の先端検知にはある程度の誤差が含まれており、さらに転写材の種類やカール状態等によってもセンサ8で検知してから転写材が転写ニップ部に到達するまでの時間にはある程度のばらつきを含んでいた。
【0038】
よって、転写材先端が転写ニップ部に到達する前にドラムメモリの発生する可能性のある印加電圧Vを印加してしまうことがないよう、転写材が転写ニップ部に確実に突入してから所定電圧Vを印加するようにしていた。
【0039】
また、この場合、転写材先端が転写ニップ部に突入した状態での電源9に流れる電流値のモニターも、上記所定電圧Vを印加した後、所定時間検知していた。このため、転写材が転写ニップに突入してから電流モニターを行うまでの時間にばらつきが大きくなっており、プロセススピードが早くなるに従い、電流モニターを行う転写材先端の範囲が広くなってしまっていた。
【0040】
そこで本発明は転写方式の画像形成装置について、転写材や転写手段のインピーダンスに依らず、常に最適な転写バイアスを印加することができるようにして、上記従来装置で問題の転写不良やドラムメモリ等の画像乱れの発生を防止することを目的とする。
【0041】
【課題を解決するための手段】
本発明は下記の構成を特徴とする画像形成装置である。
【0042】
すなわち、トナー像を担持する画像担持体と、前記画像担持体とニップを形成し、前記画像担持体上のトナー像を転写材に転写する転写部材と、前記転写部材に予め決められた電圧を印加し、転写材の先端から所定位置までの先端領域が前記ニップに進入した状態において前記転写部材に出力された電流値を測定する電流値測定手段と、前記電流値測定手段で測定された電流値の値に基いて転写材の前記所定位置から後端までの領域に関してトナー像を転写する時に前記転写部材に印加する転写電圧を決定する転写電圧決定手段と、を有する画像形成装置において、
前記転写部材に印加する転写電圧を、前記転写電圧決定手段で決定される電圧にするか、前記転写電圧決定手段で決定されない他の電圧にするか、を指定する指定手段を有し、前記先端領域までトナー像を転写する場合があり、前記先端領域までトナー像を転写する場合に画像形成を開始する前に、前記指定手段で、前記転写部材に印加する転写電圧を、前記転写電圧決定手段で決定される電圧と前記転写電圧決定手段で決定されない他の電圧のうち一方を指定し、前記指定手段が前記転写部材に印加する転写電圧を前記転写電圧決定手段で決定される電圧と指定した場合は、前記電流値測定手段前記ニップに転写材の前記先端領域が突入した状態において前記転写部材に出力された電流値を測定した後に前記転写電圧決定手段が前記電流値測定手段で測定された電流値の値に基づいて前記転写電圧を決定し、前記指定手段が前記転写部材に印加する転写電圧を前記転写電圧決定手段で決定されない電圧と指定した場合は、前記転写電圧決定手段が転写材の先端が前記ニップに進入する前までに決定された所定電圧を転写電圧として決定することを特徴とする画像形成装置、である。
【0043】
これにより、転写材先端に印字する場合や、先端のみ他に比べてインピーダンスが異なる転写材や幅の狭い高インピーダンスの転写材が転写された場合でも、それぞれの場合に応じて最適な転写制御方式を採用することで、転写不良、ドラムメモリ等の問題を防止した、画像乱れのない画像形成装置が提供される。
【0058】
【発明の実施の形態】
〈第1の実施例〉(図1〜図4)
(1)画像形成装置例
図1は画像形成装置の一例の概略構成模型図である。本例の画像形成装置は、電子写真プロセス利用、ローラ転写方式のレーザービームプリンタである。
【0059】
1は第1の画像担持体としての回転ドラム型の電子写真感光体(感光ドラム)であり、OPC、アモルファスSe、アモルファスSi等の感光材料がアルミニウムやニッケルなどのシリンダ状の基盤上に形成されている。
【0060】
この感光ドラム1は矢印の時計方向に回転駆動され、まず、その表面は帯電装置としての帯電ローラ2によって一様帯電される。次に、レーザースキャナー3から出力される、画像情報に応じてON/OFF制御されたレーザビーム3aによる走査露光が施され、静電潜像が形成される。この静電潜像は現像装置4で現像、可視化される。現像方法としては、ジャンピング現像法、2成分現像法、FEED現像法などが用いられ、イメージ露光と反転現像とを組み合わせて用いられることが多い。
【0061】
感光ドラム1上の可視化されたトナー像は、前述した図8の場合と同様に転写手段としての転写ローラ5により、転写ニップ部Nに所定のタイミングで搬送された第2の画像担持体としての転写材P上に転写される。
【0062】
転写ローラ5としては、一般的に、SUS・Fe等の芯金5a上に、カーボン・イオン導電性フィラ等により抵抗調整し、その抵抗値を1×106 〜1×1010(Ω)とした導電性スポンジ弾性体層5bを形成した、硬度20〜70度(ASKER-C /1kg荷重時)の弾性スポンジローラや、弾性ソリッドローラが用いられる。
【0063】
感光ドラム1上のトナー像の画像形成位置と転写材Pの先端の書き出し位置が合致するようにセンサ8にて転写材Pの先端を検知し、タイミングを合わせている。所定のタイミングで転写ニップ部に搬送された転写材Pは感光ドラム1と転写ローラ5により一定の加圧力で挟持搬送され、電源9により転写ローラ5に印加されたバイアス電圧の作用によって転写材Pの裏面にトナーとは逆極性の電荷が付与され、この電荷によって感光ドラム1上のトナー像が転写材Pへ転写される。
【0064】
このトナー像が転写された転写材Pは感光ドラム1面から分離されて定着装置6へと搬送され、トナー像が永久画像として定着される。
【0065】
一方、感光ドラム1上に残存する転写残りの残留トナーはクリーニング装置7により感光ドラム1表面より除去される。そして表面清掃された感光ドラム1は繰り返して作像に供される。
【0066】
(2)転写バイアス制御方式
上記転写手段における転写バイアス制御方式について、図2を用いて説明する。
【0067】
電源9による転写バイアスは転写ローラ芯金5aおよび弾性層5bを介して印加され、電源9からの出力電流値Iは電流計10によって検出することができる。この検出電流値の値はコントローラ11へフィードバックされ、コントローラ11により必要に応じて電源9のバイアス電圧値を変更、決定することができる。
【0068】
上記コントローラ11による印加電圧決定のアルゴリズムを以下に示す。
【0069】
a)初期設定
画像形成工程に先立って、感光ドラム1を前回転させ、この前回転時に転写ローラ5に電源9よりバイアス電圧を印加し、このときの出力電流値を電流計10で測定し、この測定値をコントローラ11にフィードバックする。
【0070】
そして、上記出力電流値が所定の値Iaとなるように電源9のバイアス電圧をコントローラ11により調整して、その調整された電圧をそのままの値、或はそれを係数等で補正した値の定電圧Vaを転写時に転写ローラ5に印加する(ATVC方式)。
【0071】
b)補正設定
転写材Pの先端が感光ドラム1と転写ローラ5によって形成される転写ニップ部Nに突入された状態で、転写材Pの先端Leの領域において、例えば電源9より上記a)の方法によって決定されたバイアスVaを印加し、このときの出力電流値を電流計10で測定し、この測定値をコントローラ11にフィードバックする。
【0072】
そして、上記電流計10で測定された電流値の値に応じて、バイアス電圧Vaを補正するか否かを決定し、補正する場合には補正量をどの程度にするか、予め決められたテーブルに照らし合わせたり、決められた算出方式によって算出することで補正電圧を決定する。
【0073】
そして最終的に決定された補正電圧Va’を転写材先端のLe以外の領域に対して転写時に転写ローラ5に印加する。
【0074】
以上の転写電圧印加アルゴリズムを使用すると共に、本実施例では、上記b)の転写材先端での補正設定を行うか否かをユーザが設定可能にしている。これは転写材の種類や、印字パターン、サイズ等によって上記b)の補正設定をむしろ行わない方が良かったり、補正設定によってバイアス電圧を変更したいにも係わらず、補正できないことがあるからである。
【0075】
転写材先端の印字パターンによる転写電流の差は前述(図10)したのでここでは省略する。
【0076】
転写材サイズによる影響を図4を用いて以下に説明する。
【0077】
図4において、P5は幅の広い転写材で転写ローラ5の幅W0と同等か若干広い幅を有している。
【0078】
一方、P6は幅の狭い転写材であり、転写材の両端(幅W1およびW2)では感光ドラム1と転写ローラ5が直接当接している。よって転写材P6を搬送し、転写した場合には、感光ドラム1と転写ローラ5が直接当接している領域から電流が流れやすくなり、仮に転写材P5のインピーダンスより転写材P6のインピーダンスの方が大きい場合であっても、電源9より供給される出力電流が転写材P6を搬送した時の方が大きくなることがある。
【0079】
この結果、本来インピーダンスが高く、臨界転写電流値Itより大きな電流を供給するために印加電圧を増加させる必要があるような転写材P6のような転写材では、見かけ上の電流値が臨界転写電流値より大きいため補正設定されないことがある。
【0080】
以上のことから本実施例ではユーザが上記b)の補正設定のためのアルゴリズムを使用するか否かを予めオペレーションパネル12やホストコンピュータ13等で設定することにより、上記のような転写材や印字パターンの場合にユーザが転写不良やドラムメモリが発生しない転写バイアスを選択できるようにする。
【0081】
以上のアルゴリズムを図3のフローチャートを用いて説明する。図3のフローチャートによれば、まずユーザがb)の補正設定のためのアルゴリズムを使用するか否かを画像形成装置に具備されたオペレーションパネル等により指定する(ステップ1)。どちらかの設定がデフォルト設定されていても良い。
【0082】
画像形成装置はユーザからの指定をまず確認する。もし転写材先端での上記b)の補正設定の実施を行う指定がある場合には、転写材先端が転写ニップ部Nに突入した時点で電流値の変化を測定する(ステップ2→3)。
【0083】
そして電流の変動幅あるいは電流値そのものの値がどの程度になったかを確認し、補正が必要な範囲であるかどうかを判断する(ステップ4→5)。
【0084】
補正が必要な場合にはどの程度の補正が必要かをテーブルを用いる、予め決められた計算式によって算出する等の方法により決定する(ステップ6)。
【0085】
また、補正する必要がないと判断した場合には補正しないバイアスを決定バイアスとする。
【0086】
一方、補正設定b)の実施を行わない指定があった場合には、ユーザによって予め指定されているバイアス設定があるかどうかを確認する(ステップ2→8))。
【0087】
もし、ユーザ指定の設定バイアスがある場合には、指定された設定バイアスを優先し、印加バイアスとする(ステップ9→10)。
【0088】
また、ユーザ指定の設定バイアスがない場合には補正を全く加えないバイアスが設定されたと判断する。
【0089】
以上によって決定した転写ローラ5に印加するバイアスを転写バイアスとして、感光ドラム上のトナー像を転写材上に転写する(ステップ8または11または12)。
【0090】
ここで、ユーザ指定の設定バイアスとは特に様々な転写材に対応可能な画像形成装置で設定可能なバイアスであり、ユーザが普段使用する転写材に合わせて設定しておくことができる。この設定バイアスは特に設定してなくても良いし、複数設定してあってもよい。
【0091】
以上本実施例では、転写材先端が転写ニップ部Nに突入している時の電流値変化によって印加バイアスの補正設定を行う場合と、行わない場合をユーザが選択できるようになっているため(ステップ2)、転写材先端のみインピーダンスが異なる場合や、先端から印字パターンがある場合や、様々なサイズの転写材にトナー像を転写する場合等に対してより最適な転写条件で感光ドラム上のトナー像を転写材に転写することが可能となる。
【0092】
(3)効果の確認
以上の効果を確認するため、様々なインピーダンスの転写材を用意し、以下に示すような実験を行った。
【0093】
感光ドラム1として、外径30mmのアルミニウムシリンダー上に有機半導体を形成したものを用い、周速100mm/secで回転させ、帯電ローラ2により暗部電位−600Vに一様帯電させた。次いで、画像露光3aにより明部電位−150Vを得るようにし、画像露光3aを適宜パターンとして潜像を形成した後、現像装置4により反転現像を行って明部にトナーを付与させ顕像(トナー像)を得た。トナーの体積平均粒径は6.5μm、平均荷電量は10μC/gのものを用いた。
【0094】
転写ローラ5としては、外径8mmのステンレス製の芯金5aの上にNBR系のイオン導電性ゴムを弾性層5bとして形成してある。抵抗は約108 ΩでアスカーC硬度60°、外径20mmとしたものを用いた。この転写ローラ5を総圧1000gで感光ドラム1に押しつけ、約1mm幅の転写ニップ部Nを形成した。
【0095】
以上の構成で、抵抗の異なる3種類の転写材(インピーダンスの低い順に転写材A、転写材B、転写材C)にトナー像を転写して、その画像を評価した。
【0096】
具体的には、各転写材に対して、先端マージンを10mmとしてこの範囲に全く印字しない場合(パターンA)と、先端2mmから7mmまでにトナー像をべた黒状に印字した場合(パターンB)とで評価を行った。
【0097】
また、初期設定は従来のATVC方式により、Ia=4μAに応じてVa=1.2kVを得た。また、転写材が転写ニップ部Nに突入するタイミングで上記ATVCで得られた電圧に対して、係数で補正した電圧
Va’=2.0×Va=2.4kV
を印加した。
【0098】
また、上記補正設定b)として、以下の条件で転写材の先端Le=5mmが転写ニップ部Nに突入した時の電流値変化からバイアス補正を行った。
【0099】
この場合、転写材の先端Le=5mmが転写ニップ部Nに挟持されている間の電流値をモニターし、その平均値を算出して、検出電流Ieとした。
【0100】
条件1:Ie<2。6μAのとき印加バイアスを+800Vして設定する。
【0101】
条件2:2.6μA≦Ie<2.8μAのとき印加バイアスを+550Vして設定する。
【0102】
条件3:2.8μA≦Ie<3.0μAのとき印加バイアスを+340Vして設定する。
【0103】
条件4:3.0μA≦Ie<3.2μAのとき印加バイアスを+160Vして設定する。
【0104】
条件5:3.2μA≦Ieのとき印加バイアスを補正せずに設定する。
【0105】
以上の条件で各転写材にトナー像を転写した場合の補正結果、および画像評価結果を表1に示す。
【0106】
表中の「補正」とは上記条件1〜5のどの条件で補正されたかを示す。
【0107】
画像評価は転写不良(表中の不良1)およびドラムメモリ(表中のメモリ1)について行った。ドラムメモリとは、転写電流が局所的に感光ドラム1へ流れすぎたために次の帯電ローラ2による帯電で暗部電位一600Vまで帯電できずに次の画像で濃いめになってしまう現象である。表中の「○」が問題ないレベル、「△」が許容レベル、「×」が劣悪レベルを示す。
【0108】
また、比較として補正を全く行わなかった場合の転写不良(表中の不良2)、ドラムメモリ(表中のメモリ2)についても評価結果を示す。
【0109】
【表1】
Figure 0004343370
【0110】
以上の結果より、高インピーダンスの転写材に関しては転写バイアスの補正設定を行うことにより、転写不良のない良好な画像を得ることができるが、先端にべた黒部を印字した実験2では高インピーダンスであると判断して転写バイアスを増加させているが、この結果、ドラムメモリが顕著に現れている。むしろこの場合には補正設定を行わない方が良好な画像が得られていることがわかる。
【0111】
上記実験では条件として転写電流が少ない時に臨界転写電流以上になるようにバイアスをプラス側に補正することに主眼を置いたが、転写材先端が転写ニップ部に介在中の電流値が大きすぎる場合には逆に転写バイアスを減少させる補正を行っても良い。
【0112】
以上、本実施例では、転写材Pの先端が転写ニップ部Nに突入した状態でバイアス印加のための電源9からの出力電流の値に応じて、転写の印加バイアスを変更するシーケンスをユーザが指定するか否かを選べることにより、より幅広い転写材や印字パターン等に対応して画像乱れのない良好な転写が可能になる。
【0113】
〈第2の実施例〉(図5)
以下に第2の実施例2について説明する。本実施例において画像形成装置全体の構成は前記第1の実施例で示した図1と同様であり、転写材先端が転写ニップ部Nに突入した状態での構成および電流測定方法も第1の実施例で示した図2と同様であるため再度の説明を省く。
【0114】
本実施例では転写材先端の余白部分の大きさに応じて転写材先端が転写ニップ部N中に介在する時の電流測定の時間あるいは回数を変更する。
【0115】
本実施例の詳細を図5のフローチャートを用いて説明する。前記第1の実施例でも示したように、転写材上に形成するトナー像の濃度によって転写電流は大きく影響される。このため、転写材先端が転写ニップ部Nに介在している時に電流値を測定する場合、転写材先端の余白部を利用することによりトナー像の影響を受けることがなくなるため、より正確に転写材のインピーダンスに応じた転写電流測定を行うことが可能になる。
【0116】
ユーザによって余白部の長さが指定されていることは、より有効に余白部を使用した電流検知が可能になることを示している。
【0117】
よって、図5のフローチャートにあるように、ユーザが先端余白指定を画像形成装置のオペレーションパネル12上で行うか、もしくはホストコンピュータ13側で設定した余白部の長さのデータを画像形成装置側に伝達して設定するか等により、先端余白部をユーザが指定する(ステップ1)。
【0118】
画像形成装置では先端余白の指定があるか否かの判断を行い、指定がある場合には、先端余白の大きさに応じて転写材先端が転写ニップ部Nに介在している最中の電流測定の時間あるいは回数を設定する(ステップ2→3)。すなわち先端余白が多いほど、上記電流測定に要する時間や検知回数を増加させることにより、より正確な電流値を検出する。特に転写材Pが転写ニップ部Nに突入した過渡的瞬間の電流値よりもある程度転写材が搬送された状態の方が安定した電流測定となる。このことは前述した従来例でも図9を用いて示したように転写材先端が転写ニップ部に突入した際の電流値はI1からI2まで過渡的に変化する。よって転写材先端がある程度進んだ状態の方が電流値I2に漸近的に近づくため正確な検出となる。
【0119】
一方、先端余白の指定がない場合、信頼性がある程度得られる最小の余白部を使用する等、既定の電流測定時間あるいは測定回数を設定する(ステップ2→9)。
【0120】
ここで、このような状態のときには、画像形成装置が転写材先端のどの位置からトナー像を形成させるのかわからないため、前記第1の実施例で示したように転写材先端が転写ニップ部Nに介在しているときの電流値測定を実施しないことをユーザが指定できるようにしたり、逆にユーザからの指定がない限り上記電流値測定のシーケンスを実施しない等のアルゴリズムであっても良い。
【0121】
次に、以上のように設定された測定時間あるいは測定回数で転写材先端が転写ニップ部に介在した状態で転写ローラに流れる電流を測定する(ステップ4)。
【0122】
その後の電流値変動からの制御方式(ステップ5〜8、10)は前記第1の実施例と同様であるので説明を省く。
【0123】
以上により、転写材先端余白の大きさに応じて出来る限り測定精度の高い電流検知を採用することで前記第1の実施例で示した補正設定がより有効になり、転写不良、ドラムメモリ等の画像問題をより解消することが可能になる。
【0124】
ここで、前記第1の実施例で示した構成で、電流測定に寄与する余白部の長さLeに応じて転写電流値の測定結果がどの程度ばらつくかを確認した。
【0125】
転写材は前記第1の実施例で示した3種の転写材を用意し、それぞれ全面べた白印字時の平均転写電流値を測定した結果、それぞれの転写材に対して、平均電流Ia、Ib、Icという電流値を検出した。
【0126】
これに対して転写材先端Leが転写ニップ部Nに突入した際に測定した電流値を各転写材に対してLeの距離を振って確認した。
【0127】
ここで電流値測定は、転写材先端が転写ニップ部に突入した瞬間から20msec後から開始し10msec毎に測定した電流値を流動平均(逐次平均)した結果を検出電流値とした。
【0128】
よって電流測定に使用する余白部に応じて電流測定回数が異なり、例えば電流測定に使用する転写材先端の余白部の長さが5mmの場合、転写材先端が転写ニップ部に突入した瞬間から20msec後の先端2mmの位置から電流測定を開始し、10msec毎(1mm毎)に先端余白部5mmまで計4回の測定を行って、その平均電流値を検出電流値とした。
【0129】
以上の方法によって電流測定に利用する余白部の長さを変更して測定した検出電流値と上記転写材全体に亘って測定した電流値の平均値Ia、Ib、Icとの差(偏差)を求めた結果、表2のようになった。
【0130】
また各転写材、各余白に対してそれぞれ50回の測定を行い、その標準偏差(σ)を算出した。よって偏差およびσの値が小さいほど、転写材のインピーダンスをより正確に検知したことになる。
【0131】
表中の余白の単位mm、偏差およびσの単位はμAである。
【0132】
【表2】
Figure 0004343370
【0133】
以上の結果より、転写材先端の電流測定のための余白部が長いほど、より電流測定の精度が高くなり、かつばらつきが小さくなることがわかる。
【0134】
また、高インピーダンスの転写材ほどこの差が顕著になることから、転写不良を起こしやすい高インピーダンスの転写材で、補正設定を行う場合、出来る限り電流測定のための余白部を多くした方が良いことがわかる。
【0135】
以上本実施例によれば、ユーザが先端余白部の長さを指定してプリントすることで、その余白長さに応じて、転写材先端が転写ニップ部に介在している時の電流値測定の時間あるいは回数を出来る限り増加させることにより、より高精度の電流検知を行うことが可能になる。その結果、転写バイアスの補正を正確に行うことができるため、転写不良やドラムメモリ等の画像乱れの少ない良質の画像形成が達成できる。
【0136】
〈第3の実施例〉(図6)
以下に第3の実施例について説明する。画像形成装置全体の構成は前記第1の実施例で示した図1と同様であり、転写材先端が転写ニップ突入した状態での構成および電流測定方法も第1の実施例で示した図2と同様であるため再度の説明を省く。
【0137】
本実施例では転写材先端が転写ニップ部Nに突入した瞬間の転写電流の変化から転写材先端が転写ニップ部に突入したことを検知し、この検知した瞬間を基準にして電流値モニターを行うタイミングを決定する。
【0138】
本実施例の詳細を図6を用いて説明する。図6において横軸は転写材先端が転写ニップ部Nに突入してからの時間であり、縦軸は転写ローラ5に電圧を印加する電源9の出力電流の測定値である。まず、転写材先端が転写ニップ部Nに到達する前には、上記ATVC方式によって与えられた所定電流Iaを流すための電圧Vaが転写ローラ5に印加されている。この所定電流Iaは、ドラムメモリを起こさない経度の電流値に設定しておくのが望ましい。
【0139】
以上の状態で転写材先端が転写ニップ部Nに突入すると、転写ローラ芯金5aと感光ドラム1のアルミシリンダ間のインピーダンスが転写材Pのインピーダンス分だけ増加するために、転写電流が減少する。この時、転写電流値をモニターしておき、所定の電流値Iat以下(この電流値IatはATVC時の制御電圧Vaに依存して変化する値であっても良い)になった場合には、転写材Pが転写ニップ部Nに到達したと判断する。
【0140】
また、この時の時間T1を基準時間とし、補正設定のための電流測定開始のタイミングを該基準時間T1からの経過時間△Tによって設定する。
【0141】
これにより、転写材先端が転写ニップ部Nに到達したことを転写ニップ部での電流を直接測定することにより検出するため、転写材の厚みやカール状態等に依存せず、転写材先端が転写ニップ部Nに確実に到達したことを検出できる。
【0142】
また、従来の転写装置前のセンサ8による転写材先端検知では、センサ8にて転写材先端を検知した後、所定時間後に転写材Pが転写ニップ部Nに到達したと見込んで転写バイアスを印加していたため、ドラムメモリ等を回避する目的で転写材の厚みや先端カール状態等も考慮して確実に転写ニップ部に到達してから転写バイアスを印加するよう、センサ8による転写材先端検知から余裕を持った時間経過後に転写バイアスを印加していた。このため、前記第1の実施例で示した補正設定の開始も遅れがちになっていた。
【0143】
特にプロセススピードが増加するに従い、補正設定の開始時期が遅れると、補正設定を行う転写材先端にトナー画像が形成される可能性が高くなってしまい、この場合、第1の実施例で示したようにトナー像の有無等によって測定される転写電流に影響してしまう。
【0144】
本実施例では、転写材が転写ニツプ部に到達したことを転写電流で直接検出するため、上記のような遅れが全くなくなる。よって転写バイアスの補正設定のために使用する転写材先端の距離を出来る限り小さく抑えることが可能になる。
【0145】
また、第2の実施例でも示したように転写ニップに転写材が突入した瞬間の転写電流は過渡的に変化するため、電流測定誤差が大きくなりがちになる。
【0146】
このため、図6に示すように転写材先端が転写ニップに到達したと検知してから所定時間△T経過後に補正設定のための電流測定を開始することにより、転写電流がより安定した領域で測定することになるため、測定精度の高い測定を行うことが可能になる。
【0147】
また、ATVC時に印加している電圧Vaを印加中に転写材先端が転写ニップ部に到達した場合の電流値変化を少なくとも2回以上の電流値測定によって観察し、その電流値変化の大きさによって電流モニター回数を決定する。特に電流変化率が大きい場合やほとんど変わらない場合等、補正設定の条件が明確な時には転写材先端が転写ニップ部に介在している状態での電流モニターの回数を減らすことで、より少ない余白部だけで十分な補正設定を行うことができる。
【0148】
一方、境界条件に近い場合にはより電流モニター回数を増加することで、検出精度を高めることが可能になる。
【0149】
〈その他〉
1)本発明において、第1の画像担持体に対するトナー像の形成は、第1の画像担持体として電子写真感光体を用いた電子写真プロセスに限られるものではなく、その他、第1の画像担持体として静電記録誘電体を用いた静電記録プロセス、第1の画像担持体として磁気記録磁性体を用いた磁気記録プロセスなど、第1の画像担持体にトナー像を形成担持させる作像手法であればよい。
【0150】
2)また転写手段は実施例の転写ローラに限定されるものではなく、本発明はコロナ転写方式、ベルト転写方式、転写ドラム方式等のいずれにも適用できることは言うまでもない。
【0151】
3)本発明において、第2の画像担持体には中間転写ベルトや中間転写ドラムのような中間転写材も含まれる。
【0152】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、画像形成装置の転写装置について、転写材や転写手段のインピーダンスに依らず、常に最適な転写バイアスを印加することができて転写不良やドラムメモリ等の画像乱れの発生を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 画像形成装置例の概略構成模型図
【図2】 転写手段部の構成模型図
【図3】 第1の実施例における制御フローチャート
【図4】 転写サオズによる影響の説明図
【図5】 第2の実施例における制御フローチャート
【図6】 第2の実施例におけるタイミングチャート
【図7】 従来例に係わる画像形成装置の部分模型図
【図8】 転写印加電圧と電流の関係図
【図9】 転写材先端からの距離と制御電圧および電流の関係図
【図10】 転写印加電圧と電流の関係図
【符号の説明】
1・・・感光ドラム(第1の画像担持体)、5・・・転写ローラ(転写手段)、9・・・電源、10・・・電流計、11・・・コントローラ

Claims (3)

  1. トナー像を担持する画像担持体と、前記画像担持体とニップを形成し、前記画像担持体上のトナー像を転写材に転写する転写部材と、前記転写部材に予め決められた電圧を印加し、転写材の先端から所定位置までの先端領域が前記ニップに進入した状態において前記転写部材に出力された電流値を測定する電流値測定手段と、前記電流値測定手段で測定された電流値の値に基いて転写材の前記所定位置から後端までの領域に関してトナー像を転写する時に前記転写部材に印加する転写電圧を決定する転写電圧決定手段と、を有する画像形成装置において、
    前記転写部材に印加する転写電圧を、前記転写電圧決定手段で決定される電圧にするか、前記転写電圧決定手段で決定されない他の電圧にするか、を指定する指定手段を有し、前記先端領域までトナー像を転写する場合があり、前記先端領域までトナー像を転写する場合に画像形成を開始する前に、前記指定手段で、前記転写部材に印加する転写電圧を、前記転写電圧決定手段で決定される電圧と前記転写電圧決定手段で決定されない他の電圧のうち一方を指定し、前記指定手段が前記転写部材に印加する転写電圧を前記転写電圧決定手段で決定される電圧と指定した場合は、前記電流値測定手段前記ニップに転写材の前記先端領域が突入した状態において前記転写部材に出力された電流値を測定した後に前記転写電圧決定手段が前記電流値測定手段で測定された電流値の値に基づいて前記転写電圧を決定し、前記指定手段が前記転写部材に印加する転写電圧を前記転写電圧決定手段で決定されない電圧と指定した場合は、前記転写電圧決定手段が転写材の先端が前記ニップに進入する前までに決定された所定電圧を転写電圧として決定することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記所定電圧は、ユーザが指定した電圧を含むことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記指定手段はコンピュータから受信した信号にしたがって指定動作することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置。
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