JP4946081B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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本発明は、電子写真複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置において画像の転写に用いられる転写装置等に係り、より詳しくは、接触転写方式を用いた転写装置等に関する。
従来における画像形成装置として、感光体ドラムと、感光体ドラムに対向配置される中間転写ベルトと、感光体ドラム上に形成されたトナー像を中間転写ベルトに転写する一次転写装置と、中間転写ベルト上のトナー像を記録材に転写する二次転写装置とを備えたものがある。そして、二次転写装置としては、中間転写ベルトの像担持面に接触配置される転写ロールと、中間転写ベルトを挟んで転写ロールに対向配置されるバックアップロールと、これら転写ロールとバックアップロールとの間に転写バイアスを印加する電源とを備えたものが広く用いられる。この二次転写装置では、中間転写ベルトと転写ロールとの間に形成される転写部位に記録材を通過させる際に、電源から転写バイアスを印加する。これにより、トナーの帯電極性と反対極性の電荷を記録材に与え、静電気力にて中間転写ベルト上のトナー像を記録材に転移させている。
したがって、良好な二次転写性能を得るためには、記録材に付与する電荷量を制御することが好ましい。このため、電源として定電流源を用いた定電流制御が考えられる。ただし、転写部位において記録材が存在する領域と存在しない領域とで転写ロール−バックアップロール間の抵抗値に違いが生じ、記録材の存在しない領域側では抵抗値が低くなる。すると、転写バイアスが印加される際に、記録材の存在しない領域側に電流が流れ込みやすくなり、記録材に付与される電荷量が不十分となって転写不良を招くおそれがあった。特に、通常の画像形成装置では、種々のサイズの記録材を使用することが可能であり、記録材のサイズによって記録材の存在する領域と存在しない領域との割合が変化するため、このような問題が生じやすい。
そこで、転写時の定電圧制御に関する手法が種々検討されている。例えば、転写動作以前の非通紙時(転写部位に記録材が存在しないとき)に、通紙時(転写動作時)に転写ロールに流す電流を推定した一定電流を流し、このときの発生電圧を転写電圧として保持し、実際の通紙時に転写電圧あるいはこの転写電圧に補正を施した電圧を印加するようにした技術が存在する(特許文献1、2参照)。
特開2003−57968号公報(第4−5頁、図1) 特開2003−66743号公報(第4−5頁、図1)
ところで、従来の画像形成装置では、例えば所定のプリント枚数に到達したときや、画像形成の指示がなされたあと画像形成動作が開始される前など、予め決められた一定の周期あるいはタイミングで、上述した転写電圧の再設定動作が行われる。
しかしながら、このような設定では、例えば転写動作中に何らかの原因で急激に転写条件の適正範囲が変わってしまった場合に対応することができない。これを具体的に説明すると、次のようなことが挙げられる。例えば上述した転写ロールとしては、例えばゴムやスポンジ等の弾性材料に導電性粒子を分散させ、その抵抗値を適宜調整したものが用いられる。このような転写ロールでは、温度や湿度等の環境条件の変化に伴ってその抵抗値が変動する。また、このような転写ロールでは、転写バイアスの印加により転写ロールに電流が流れると、電流の流れる時間の増加に伴ってその抵抗値が変動する。このような現象を通電ドリフトとよぶ。さらに、急激に用紙の含水率が変化するような場合には、用紙自身の抵抗値も変動する。したがって、上述した一定の周期やタイミングに到達する前に、転写条件が適正範囲からずれてしまい、転写不良を招いてしまうのである。
また、逆に、従来の手法では、一定の周期あるいはタイミングに到達すると、自動的に転写電圧の再設定動作が行われてしまう。したがって、現在の転写条件が適正範囲内にあったとしても、転写動作(画像形成動作)が一時的に中断されて転写電圧の再設定動作が行われてしまい、その結果生産性の低下を招くことになってしまうのである。
本発明は、かかる技術的課題を解決するためになされたものであって、その目的とするところは、良好な転写画像を得るとともに転写条件の再設定動作に起因する生産性の低下を抑制することにある。
かかる目的のもと、本発明が適用される画像形成装置は、画像が担持される像担持体と、像担持体に圧接配置され、像担持体との間に記録材をニップする転写部材と、像担持体と転写部材との間に像担持体上の画像を記録材に転写するための転写電圧を供給する転写電源と、転写電源から供給される転写電圧を定電圧制御する制御部と、像担持体上の画像を記録材に転写する転写動作中に、転写電圧の印加により転写部材に流れる電流値を測定する測定部と、測定部により測定された電流値に基づき、制御部にて定電圧制御される転写電圧の大きさを再設定するか否かを判断する判断部とを含んでいる。
このような画像形成装置において、判断部は、転写動作中であって像担持体と転写部材との間に記録材がニップされない非通紙領域で測定された電流値に基づいて転写電圧の大きさを再設定するか否かを判断することを特徴とすることができる。また、判断部は、電流値に周囲の環境情報および記録材の種類情報を加味して転写電圧の大きさを再設定するか否かを判断することを特徴とすることができる。さらに、判断部にて転写電圧の大きさを再設定することが判断された場合に、制御部は転写動作を一時中断させて転写電圧の大きさの再設定を実行させることを特徴とすることができる。
また、他の観点から捉えると、本発明が適用される画像形成装置は、画像が担持される像担持体と、像担持体に圧接配置され、像担持体との間に記録材をニップする転写部材と、像担持体と転写部材との間に像担持体上の画像を記録材に転写するための転写電圧を供給する転写電源と、転写電源から供給される転写電圧を定電圧制御する制御部と、像担持体上の画像を記録材に転写する転写動作中に、転写電圧の印加により転写部材に流れる電流値を測定する測定部と、測定部により測定された電流値に基づき、制御部にて定電圧制御される転写電圧の大きさを再設定する再設定部とを含んでいる。
このような画像形成装置において、再設定部は、転写動作中であって像担持体と転写部材との間に記録材がニップされる通紙領域で測定された電流値に基づいて転写電圧の大きさを再設定することを特徴とすることができる。また、制御部は、通紙領域の次以降の通紙領域に対し、再設定部にて大きさが再設定された転写電圧を印加することを特徴とすることができる。
さらに、上述した本発明が適用される両画像形成装置では、像担持体と転写部材とのニップ部よりも原稿の搬送方向下流側に配設される導電部材と、導電部材に所定の除電バイアスを印加する除電電源と、測定部により測定された電流値に基づき、除電電源より供給する除電バイアスの大きさを決定する決定部とをさらに含むことを特徴とすることができる。そして、像担持体は像形成担持体に形成された画像が一時的に転写される中間転写体であり、転写部材は、回動可能に配設される転写ロールであることを特徴とすることができる。
本発明によれば、転写動作中に転写部材に流れる電流値を測定することで、転写動作中の転写部材を含む転写部の状態を把握するようにしたので、転写条件の設定を適切なタイミングで行うことが可能となり、その結果良好な転写画像を得るとともに転写条件の再設定動作に起因する生産性の低下を抑制することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
<実施の形態1>
図1は、本実施の形態に係る画像形成装置の概略構成を示している。この画像形成装置は、矢印A方向に回転可能に配設される感光体ドラム11、矢印B方向に回動可能に配設され、感光体ドラム11上に形成された各色成分トナー像を順次転写(一次転写)して保持させる中間転写ベルト20を備えている。またこのカラー画像形成装置は、中間転写ベルト20上に転写された重ねトナー像を用紙Pに一括転写(二次転写)させる二次転写装置30、二次転写された画像を用紙P上に定着させる定着装置50を備えている。
像形成担持体としての感光体ドラム11の周囲には、帯電装置12、レーザ露光装置13、回転式現像装置14、一次転写ロール15、およびドラムクリーナ16が設けられる。これらのうち帯電装置12は感光体ドラム11に設けられた感光層(図示せず)を所定の電位に帯電する。また、レーザ露光装置13は、帯電装置12によって帯電された感光体ドラム11に露光により静電潜像を書き込む。回転式現像装置14は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色成分トナーが収容されて感光体ドラム11上の静電潜像をトナーにより可視像化するイエロー現像器14Y、マゼンタ現像器14M、シアン現像器14C、黒現像器14Kを回転可能に搭載する。一次転写ロール15は、感光体ドラム11上に担持されたトナー像を中間転写ベルト20に静電転写する。ドラムクリーナ16は、一次転写後の感光体ドラム11上の残留物(トナー等)を除去する。なお、本実施の形態では、負極性に帯電するトナーを用いている。
また、像担持体あるいは中間転写体としての中間転写ベルト20は、複数(本実施の形態では四つ)のロールに掛け渡されている。これら複数のロールのうち、駆動ロール21は中間転写ベルト20を駆動する機能を有する。また、アイドルロール22は、中間転写ベルト20の位置決めや平坦な一次転写面の形成に用いられる。さらに、補正ロール23は軸方向一端部を支点として傾動自在に配設されており、中間転写ベルト20の搬送方向に略直交する方向の蛇行を規制するステアリングロールとして機能する。バックアップロール24は後述する二次転写装置30の構成部材としても機能している。中間転写ベルト20は、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、アクリル、塩化ビニル等の樹脂または各種ゴム等に導電剤としてカーボンブラックを適量含有させたものからなり、その体積抵抗率が106〜1015Ω・cmとなるように形成され、その厚みは例えば0.08mmに設定される。
二次転写装置30は、中間転写ベルト20のトナー像担持面側に配置される二次転写ロール31と、中間転写ベルト20の裏面側に配置されて二次転写ロール31の対向電極をなすバックアップロール24とを備えている。さらに、バックアップロール24には金属製の給電ロール32が当接配置されている。なお、二次転写装置30の詳細については後述する。
そして、中間転写ベルト20を挟んで駆動ロール21と対向する部位には、二次転写後の中間転写ベルト20上の残留物を除去するベルトクリーナ25が配設されている。なお、二次転写ロール31及びベルトクリーナ25は、中間転写ベルト20と接離自在に配設されており、カラー(複数色)画像が形成される場合には最終色前のトナー像が二次転写ロール31、ベルトクリーナ25を通過するまで、これらはそれぞれ中間転写ベルト20から離間している。
また、用紙搬送系は、記録材としての用紙Pを収容する用紙トレイ40、この用紙トレイ40に集積された用紙Pを所定のタイミングで取り出して送り出すピックアップロール41、ピックアップロール41にて繰り出された用紙Pを搬送する搬送ロール42を備えている。また、搬送ロール42の用紙搬送方向下流側には、所定のタイミングで二次転写装置30に用紙Pを送り込むためのレジストレーションロール(レジロール)43が配設されている。また、二次転写装置30よりも用紙搬送方向下流側には、二次転写後の用紙Pを定着装置50まで搬送するためのベルト搬送装置44が設けられている。
さらに、定着装置50は、内部に加熱源を有し、回転可能に配設される加熱ロール51を備えている。また、定着装置50は、加熱ロール51に圧接配置され、加熱ロール51に従動回転する加圧ロール52を備えている。ここで、加熱ロール51は図示しない温度調整部によってその表面温度が所定の温度範囲内となるように制御されている。
次に、本実施の形態に係るカラー画像形成装置の作像プロセスについて説明する。今、図示外のスタートスイッチがオンされると、所定の作像プロセスが実行される。まず、感光体ドラム11および中間転写ベルト20が回転を開始する。そして、帯電装置12により感光体ドラム11表面が所定の電位に帯電され、次いでレーザ露光器13により画像に対応した静電潜像が書き込まれ、対応する現像器14Y、14M、14C、14Kのいずれかによってこの静電潜像が現像される。例えば、この感光体ドラム11上に書き込まれた静電潜像がイエローに対応したものであれば、この静電潜像はイエローのトナーを内包するイエロー現像器14Yで現像され、感光体ドラム11上にはイエローのトナー像が形成される。そして、感光体ドラム11上に形成されたトナー像は、感光体ドラム11と中間転写ベルト20とが接する一次転写位置において、一次転写ロール15に印加される一次転写バイアスにより感光体ドラム11から中間転写ベルト20に一次転写される。一方、一次転写後の感光体ドラム11上に残留したトナーはドラムクリーナ16によって除去される。
ここで、単色画像を形成する際には、中間転写ベルト20に一次転写されたトナー像を直ちに用紙に二次転写するのであるが、複数色のトナー像を重ね合わせたカラー画像を形成する場合には、感光体ドラム11上でのトナー像の形成並びに感光体ドラム11上に形成されたトナー像の一次転写の工程が色数分だけ繰り返される。例えば、四色のトナー像を重ね合わせたフルカラー画像を形成する場合、感光体ドラム11上には順次イエロー、マゼンタ、シアンおよび黒のトナー像が形成され、これら各色のトナー像は順次中間転写ベルト20に一次転写される。一方、中間転写ベルト20は、一次転写されたトナー像を保持したまま感光体ドラム11と同一周期で回動し、中間転写ベルト20上にはその一回転毎にマゼンタ、シアンおよび黒のトナー像が転写され、重ねられる。
このようにして中間転写ベルト20に一次転写されたトナー像は、中間転写ベルト20の回動に伴って二次転写位置へと搬送される。一方、用紙トレイ40上の用紙Pは、ピックアップロール41にて取り出され搬送ロール42によって搬送された後、レジロール43に突き当たって一旦停止する。その後、レジロール43が回転を再開することにより所定のタイミングで二次転写位置へと供給され、中間転写ベルト20(バックアップロール24)に対して二次転写ロール31が用紙Pをニップする。すると、二次転写位置では、二次転写装置30を構成する二次転写ロール31とバックアップロール24との間に形成される二次転写電界の作用で、中間転写ベルト20に担持されたトナー像が用紙Pに静電転写(二次転写)される。その後、トナー像が転写された用紙Pは、定着装置50へと搬送されて用紙P上のトナー像が加熱加圧定着され、図示しない排紙トレイに排出される。一方、二次転写位置を通過した中間転写ベルト20上に残留した残留トナーは、ベルトクリーナ25によって除去される。
では次に、本実施の形態に係る画像形成装置の特徴点である二次転写バイアスの設定手法について説明する。本実施の形態では、画像形成動作の開始前にまず定電流制御によって二次転写バイアス(二次転写電圧)を決定する。次に、画像形成動作の開始直前に定電圧制御を行いながら二次転写バイアスの補正を実行する。そして、画像形成動作中も、定電圧制御を行いながら二次転写バイアスの補正を実行し続ける。
図2は、二次転写装置30の詳細な構成を示す図である。上述したように、二次転写装置30は、二次転写ロール31、バックアップロール24、および給電ロール32を備える。転写部材(転写ロール)としての二次転写ロール31は内側から順に、回転軸31a、発泡層31b、ソリッド層31c、およびコート層31dを備える。これらのうち回転軸31aは例えばステンレス等の金属製シャフトで構成される。発泡層31bは例えばエピクロルヒドリンゴムやウレタンゴム等を発泡させたもので構成される。ソリッド層31cはエピクロルヒドリンゴムやウレタンゴム等で構成される。コート層31dはフッ素ゴム等にて構成される。そして、二次転写ロール31の体積抵抗率は103〜1010Ω・cmの範囲内に設定される。また、バックアップロール24は内側から順に、回転軸24aおよび弾性層24bを備える。これらのうち回転軸31aはステンレス等の金属製シャフトにて構成される。弾性層24bはEPDMあるいはエピクロルヒドリンゴム等のゴム材料にて単層あるいは複層に構成される。そして、バックアップロール24の体積抵抗率は103〜1010Ω・cmの範囲内に設定される。さらに、給電ロール32は、金属にて構成されている。
給電ロール32には、スイッチ63を介して転写電源としての電源60が接続されている。この電源60は定電流源61および定電圧源62を備える。これらのうち、定電流源61はスイッチ63を介して給電ロール32に負の定電流を供給し、定電圧源62はスイッチ63を介して給電ロール32に負の定電圧を供給する。そして本実施の形態では、定電流源61より供給する定電流および定電圧源62より供給する定電圧をそれぞれ可変できるように構成されている。スイッチ63は、定電流源61と給電ロール32とを接続し、定電圧源62と給電ロール32とを接続し、あるいは定電流源61および定電圧源62と給電ロール32とを非接続の状態にすることができる。一方、二次転写ロール31の回転軸31aは測定部としての電流計64を介して接地されている。また、バックアップロール24の回転軸24aと二次転写ロール31の回転軸31aとの間には電圧計65が接続されている。
また、この二次転写装置30では、二次転写後の用紙Pが中間転写ベルト20に貼り付くのを抑制し、また、用紙Pに二次転写されたトナーの放電による飛び散りを抑制するための機構として第1除電装置70が設けられている。この第1除電装置70は、二次転写後の中間転写ベルト20の内側に配設される導電部材としての第1除電プレート71と、この第1除電プレート71に除電バイアスを供給する除電電源としての第1除電電源72とを備えている。第1除電プレート71は、例えば厚さ0.8mmの電気亜鉛めっき鋼板にて構成され、中間転写ベルト20と所定の距離(例えば5mm)をもって平行に配設されている。また第1除電電源72は、第1除電プレート71に正の除電バイアスを印加するように構成されており、印加する除電バイアスの大きさを可変できるようになっている。
さらに、この二次転写装置30では、二次転写後の用紙Pが二次転写ロール31に貼り付くのを抑制し、また、用紙Pに二次転写されたトナーの放電による飛び散りを抑制するための機構として、第2除電装置80が設けられている。この第2除電装置80は、二次転写後の二次転写ロール31近傍に設けられる導電部材としての第2除電プレート81と、この第2除電プレート81に除電バイアスを供給する除電電源としての第2除電電源82とを備えている。第2除電プレート81は、例えば厚さ0.5mmのステンレス鋼板にて構成され、用紙Pと対向する側に作用電界を集中させるための針状突起(図示せず)が多数形成されている。また、第2除電電源82は、第2除電プレート81に負の除電バイアスを印加するように構成されており、印加する除電バイアスの大きさを可変できるようになっている。
図3は、上記二次転写装置30における二次転写動作を制御する二次転写制御部100のブロック図である。この二次転写制御部100は、制御部として機能するほか、判断部、再設定部、および決定部としても機能する。二次転写制御部100は、CPU(Central Processing Unit)101、ROM(Read Only Memory)102、RAM(Random Access Memory)103、および入出力インタフェース104を備える。二次転写制御部100のCPU101は、ROM102に記憶されたプログラムに従い、RAM103との間で適宜データのやりとりを行いながら所定の処理を実行する。また、二次転写制御部100の入出力インタフェース104には、電流計64、電圧計65、環境センサ91、用紙種センサ92、ユーザインタフェース(UI)93、スイッチ63、定電流源61、定電圧源62、第1除電電源72、および第2除電電源82が接続される。電流計64はバックアップロール24−二次転写ロール31間を流れる電流値を測定して二次転写制御部100に出力する。電圧計65はバックアップロール24−二次転写ロール31間にかかる電圧値を測定して二次転写制御部100に出力する。環境センサ91は画像形成装置内の環境情報(具体的には温度・湿度)を測定して二次転写制御部100に出力する。用紙種センサ92は二次転写装置30に供給される用紙の情報(用紙種情報:例えば厚さや坪量など)を検知して二次転写制御部100に出力する。二次転写制御部100は、入力されてくるこれら各種情報に基づいて、UI93、スイッチ63、定電流源61、定電圧源62、第1除電電源72、および第2除電電源82を制御する。なお、用紙種情報については、用紙種センサ92にて検知を行う場合のほか、例えばUI93にて用紙種の指定が受け付けられることもあり得る。
では、本実施の形態における二次転写バイアスの設定および補正について詳細に説明する。なお、二次転写バイアスの設定は、図3に示す二次転写制御部100によって実行される。
図4は、二次転写バイアスの設定プロセスにおける処理の流れを示すフローチャートである。なお、二次転写バイアスの設定プロセスは、非画像形成時すなわち非通紙時(二次転写装置30に用紙Pが供給されない状態)に行われる。また、二次転写バイアスの設定プロセスにおいて、中間転写ベルト20が矢印B方向に駆動され、二次転写ロール31やバックアップロール24も回転しているものとする。
二次転写制御部100は、まず、二次転写装置30の抵抗検知実行タイミングであるか否かを判断する(ステップ101)。ここで、抵抗検知実行タイミングには、画像形成装置の電源が投入されたとき、プリント枚数が所定枚数に達したとき、前回行った二次転写装置30の抵抗検知から所定時間以上が経過したとき、省エネモードや節電モードから復帰したとき、画像形成装置に設けられる扉等が開閉されたとき、環境センサ91による測定値(温度・湿度)が前回の抵抗検知時の温度・湿度に対して一定以上変化したとき、感光体ドラム11、中間転写ベルト20、二次転写ロール31、あるいはバックアップロール24等が交換されたとき、等が挙げられる。
ステップ101において抵抗検知実行タイミングであると判断した場合、二次転写制御部100は、定電流制御に切り換えを行い所定値にて一定電流を供給させる(ステップ102)。これを具体的に説明すると、二次転写制御部100は、定電流源61にスイッチ63を接続させ、次に、定電流源61より一定電流(この例では34μA)を供給させる。これにより、二次転写装置30(バックアップロール24−中間転写ベルト20−二次転写ロール31)には、34μAの一定電流が流れる。なお、ステップ101において抵抗検知実行タイミングではないと判断した場合、二次転写制御部100はそのまま処理を終了する。
次に、二次転写制御部100は、二次転写装置30(バックアップロール24−中間転写ベルト20−二次転写ロール31)の抵抗値を取得する(ステップ103)。これを具体的に説明すると、二次転写制御部100は、一定電流(34μA)を流したときに電圧計65によって測定された電圧値を取得し、取得された電圧値と定電流源61より供給する一定電流とから、抵抗値を求める。なお、このとき、電圧値のサンプリングは30点とし、上下3点ずつを除いた24点の平均値から抵抗値を求める。そして、二次転写制御部100は、得られた抵抗値をメモリ(例えばRAM103)に格納させる。
次いで、二次転写制御部100は、二次転写装置30(バックアップロール24−中間転写ベルト20−二次転写ロール31)の電圧−電流特性(V-I特性)を取得する(ステップ104)。これを具体的に説明すると、二次転写制御部100は、定電流源61より供給する電流値を徐々に増加させると共に、決められた電流値毎に電圧計65にて測定された電圧値を順次取得し、取得された電圧値と対応する電流値とに基づいて累乗回帰分析により二次転写装置30における電圧と電流との関係(I=a×Vb:V-I特性)を求め、得られた係数a、bをメモリ(例えばRAM103)に格納させる。
さらに、二次転写制御部100は、環境センサ91にて測定された環境情報(温度・湿度)を取得し、取得された環境情報に基づいて二次転写バイアスの算出に必要な環境補正係数を選択する(ステップ105)。ここで、環境補正係数は、環境条件(温度・湿度)と対応する二次転写バイアスの補正係数とを対応付けた環境テーブルから取得される。この環境テーブルは予め実験等に基づいて求められており、例えばROM102等に格納されている。
さらにまた、二次転写制御部100は、用紙種センサ92にて検知された用紙種情報を取得し、取得された用紙種情報に基づいて二次転写バイアスの算出に必要な用紙種補正係数を選択する(ステップ106)。ここで、用紙種補正係数は、用紙種(坪量、サイズ等)と対応する二次転写バイアスの補正係数とを対応付けた用紙種テーブルから取得される。この用紙種テーブルは予め実験等に基づいて求められており、例えばROM102に格納されている。
次に、二次転写制御部100は、ステップ103で取得された二次転写装置30の抵抗値、ステップ105で取得された環境補正係数、およびステップ106で取得された用紙種補正係数を用いて、二次転写電圧値(初期値)を決定する(ステップ107)。そして、二次転写制御部100は、決定した二次転写電圧値(初期値)を定電圧源62に設定する(ステップ108)。その後、二次転写制御部100は、ステップ107で決定された二次転写電圧値(初期値)とステップ104で求められた二次転写装置30のV-I特性とから、二次転写装置30の非通紙システム抵抗値R1を取得し(ステップ109)、一連の処理を終了する。これを具体的に説明すると、二次転写装置30は、V-I特性の関係式に二次転写電圧値(初期値)を代入してそのときの電流値(予測値)を求め、得られた電流値と二次転写電圧値(初期値)とから、抵抗値すなわち非通紙システム抵抗値R1(=二次転写電圧値(初期値)/電流値)を求める。なお、ステップ107では、二次転写電圧値(初期値)を求める際に用紙種補正係数にて補正を行っていることから、ステップ109で求められる非通紙システム抵抗値R1は、使用が予定される用紙Pを含む二次転写装置30(バックアップロール24−中間転写ベルト20−用紙P−二次転写ロール31)の抵抗値を意味していることになる。そして、取得された非通紙システム抵抗値R1は例えばRAM103に格納される。
図5は、二次転写バイアスの補正プロセスにおける処理の流れを示すフローチャートである。なお、二次転写バイアスの補正は、まず、非画像形成時すなわち画像形成動作の開始直前に行われ、且つ、画像形成時すなわち画像生成動作の実行中にも行われる。また、二次転写バイアスの補正プロセスにおいては、当然のことながら、中間転写ベルト20が矢印B方向に駆動され、二次転写ロール31やバックアップロール24も回転する。
画像形成動作の開始指示があると(ステップ201)、二次転写制御部100は、まず、定電流制御から定電圧制御に切り換えを行う(ステップ202)。これを具体的に説明すると、二次転写制御部100は、定電圧源62にスイッチ63を接続させ、次に、定電圧源62より二次転写電圧値(初期値)を供給させる。これにより、二次転写装置30(バックアップロール24−中間転写ベルト20−二次転写ロール31)には二次転写電圧値(初期値)が印加される。
次に、二次転写ロール31と中間転写ベルト20との間に用紙Pが存在しない非通紙領域で、二次転写電圧値(初期値)を印加したときに電流計64にて測定された電流値を取得する(ステップ203)。そして、二次転写制御部100は、取得された電流値すなわち二次転写装置30を流れる電流が異常値か否かすなわち許容される電流値の範囲を逸脱しているか否かを判断する(ステップ204)。ここで、電流値が異常値であると判断した場合に、二次転写制御部100は、転写動作を中止させ(ステップ205)、UI93に異常情報すなわち異常が生じた旨のメッセージを表示させる(ステップ206)。一方、電流値が異常値ではないと判断した場合、二次転写制御部100は、環境センサ91にて測定された環境情報に基づいて環境補正係数を取得するとともに用紙種センサ92にて検知された用紙種情報に基づいて用紙種補正係数を取得する(ステップ207)。なお、このステップ206では、上記ステップ105およびステップ106と同様の手順で環境補正係数および用紙種補正係数が取得される。
そして、二次転写制御部100は、ステップ203で取得された電流値(非通紙領域での電流値)、ステップ207で取得された環境補正係数および用紙種補正係数に基づき、二次転写電圧値(補正値)を決定する(ステップ208)。その後、二次転写制御部100は、決定した二次転写電圧値(補正値)を定電圧源62に設定する(ステップ209)。これにより、二次転写装置30(バックアップロール24−中間転写ベルト20−二次転写ロール31)には二次転写電圧値(補正値)が印加されることになる。
このようにして二次転写装置30に二次転写電圧値(補正値)が印加された状態で、中間転写ベルト20上のトナー像の用紙Pへの転写(二次転写動作)が行われる(ステップ210)。このとき、中間転写ベルト20と二次転写ロール31との間には用紙Pが通紙される。二次転写動作が開始された後、二次転写制御部100は、二次転写装置30に用紙が存在する通紙領域にて、電流計64にて測定された電流値を取得する(ステップ211)。そして、二次転写制御部100は、取得された電流値と二次転写電圧値(補正値)とから、抵抗値すなわち通紙システム抵抗値R2を求める(ステップ212)。なお、通紙システム抵抗値R2は、上述した非通紙システム抵抗値R1とは異なり、実際に用紙Pが存在する状態で計算された二次転写装置30(バックアップロール24−中間転写ベルト20−用紙P−二次転写ロール31)の抵抗値を意味していることになる。なお、求められた通紙システム抵抗値R2と、そのときの環境補正係数および用紙種補正係数とは、互いに関連付けられた状態でメモリ(例えばRAM103)に格納される。
次に、二次転写制御部100は、上記ステップ109(図4参照)で求められた非通紙システム抵抗値R1と上記ステップ212で求められた通紙システム抵抗値R2との差の絶対値である|R1−R2|が、予め決められた第1の許容値Raを超えているか否かを判断する(ステップ213)。ここで、|R1−R2|>Raであった場合すなわち非通紙システム抵抗値R1と通紙システム抵抗値R2との差が大きかった場合、二次転写制御部100は、転写動作を一時的に中断させ(ステップ214)、図4に示したプロセスに沿って定電流制御における二次転写バイアスの再設定を実行させる(ステップ215)。そして、二次転写バイアスの設定終了後、再び定電圧制御に切り換えを行い(ステップ216)、ステップ210に戻って転写動作(用紙Pの通紙)を再開させる。
一方、ステップ213において|R1−R2|>Raではなかった場合すなわち非通紙システム抵抗値R1と通紙システム抵抗値R2との差が小さかった場合、二次転写制御部100は、次に、通紙システム抵抗値R2と前回の転写動作における通紙システム抵抗値R2’との差の絶対値である|R2−R2’|が、予め決められた第2の許容値Rbを超えているか否かを判断する(ステップ217)。なお、前回の通紙システム抵抗値R2’は、上述したステップ212において格納されたメモリ(RAM103)から読み出すことができる。ここで、|R2−R2’|>Rbすなわち通紙システム抵抗値R2と前回の通紙システム抵抗値R2’との差が大きかった場合、二次転写制御部100は、転写動作を一時的に中断させ(ステップ214)、図4に示したプロセスに沿って定電流制御における二次転写バイアスの再設定を実行させる(ステップ215)。そして、二次転写バイアスの設定終了後、再び定電圧制御に切り換えを行い(ステップ216)、ステップ210に戻って転写動作(用紙Pの通紙)を再開させる。
また、ステップ217において|R2−R2’|>Rbでなかった場合すなわち通紙システム抵抗値R2と前回の通紙システム抵抗値R2’との差が小さかった場合、二次転写制御部100は、通紙システム抵抗値R2が予め設定された基準システム抵抗値Rcよりも大きいか否かを判断する(ステップ218)。ここで、R2>Rcであった場合、二次転写制御部100は、除電出力の補正すなわち第1除電装置70の第1除電電源72および第2除電装置80の第2除電電源82の出力補正を行う(ステップ219)。具体的には、第1除電プレート71による中間転写ベルト20の除電能力を向上させるために第1除電電源72の出力を高め、且つ、第2除電プレート81による用紙Pの除電能力を向上させるために第2除電電源82の出力を高める。二次転写装置30の抵抗値(通紙システム抵抗値R2)が高くなるということは、それだけ、中間転写ベルト20や二次転写ロール31に対して用紙Pが貼り付きやすくなることを意味する。このため、本実施の形態では、転写動作中に得られる通紙システム抵抗値R2の大きさによって、除電バイアスの大きさを調整している。
そして、二次転写制御部100は、連続プリントが行われるか否かすなわち更に用紙Pに対する転写動作を続行するのか否かを判断し(ステップ220)、連続プリントを行うと判断した場合にはステップ203に戻る。すなわち、再び通紙領域と次の通紙領域との間の非通紙領域で二次転写装置30に流れる電流値の取得を行い、得られた電流値に基づいて二次転写電圧値の補正等を行う。一方、ステップ220において連続プリントを行わないと判断した場合には、一連のプロセスを終了する。
本実施の形態では、二次転写装置30を構成する二次転写ロール31やバックアップロール24として、複数層のゴム材を用いている。また、二次転写ロール31やバックアップロール24には、単層のゴム材を用いることもできる。このようなロール部材では、その抵抗値が温度や湿度によって変動する。例えば本実施の形態で用いた二次転写ロール31では、相対湿度55%の雰囲気下で抵抗値の変化が大きくなる。二次転写ロール31等は、電源投入直後やジョブ間の停止中と連続動作中とでその温度が大きく変化するため、結果として抵抗値にも変動が生じやすい。また、二次転写ロール31等を構成する材料としてゴム材を用いた場合、通電時間に応じてその抵抗値が変化する所謂通電ドリフトと呼ばれる現象が生じることもある。このため、二次転写電圧値(初期値)でそのまま転写動作を行った場合、環境変化や通電時間により最適な二次転写電圧値が初期値からずれてしまっていると、二次転写性が変動し転写不良を招いてしまうことになる。
ここで、図6は、本実施の形態で用いた二次転写装置30における非通紙時の電圧−電流特性(V-I特性)を例示している。また、図7は、この二次転写装置30における非通紙時および通紙時の電圧-電流特性の比較を示している。なお、図6および図7において、横軸は電圧値(kV)であり、縦軸は電流値(μA)である。本実施の形態では、非通紙時および通紙時ともに電圧値と電流値との関係がリニア(線形)ではなく、例えば図6に示す非通紙時においては、I=60.672×V1.3609の関係で表される。また、図7に示すように、非通紙時と通紙時とでV-I特性のカーブに若干の変化が生じる。これは、二次転写装置30のロールニップ近傍での放電量の増加、あるいは、二次転写装置30を構成する各部材の材料特性に起因する実際のシステム抵抗値の変動に伴って生じるものである。
そこで、本実施の形態では、実際の転写動作中であって二次転写装置30に用紙Pが存在しない非通紙領域における電流値をモニタし、電流値のモニタ結果に基づいて二次転写電圧値の再セットアップを行うべきか否かを判断するようにした。つまり、従来のように一定の周期あるいはタイミングで二次転写電圧値の再セットアップを行うのではなく、初期状態において取得された非通紙システム抵抗値R1と転写動作時において取得された通紙システム抵抗値R2との差が著しく大きい場合、および、転写動作時において取得された通紙システム抵抗値R2と前回の転写動作時において取得された通紙システム抵抗値R2’との差が著しく大きい場合にのみ、二次転写電圧値の再セットアップを実行するようにしたのである。
これにより、従来のように一定の周期あるいはタイミングで二次転写電圧値の再セットアップを行っていた場合と比較して、本来二次転写電圧値の再セットアップが不必要であるのに再セットアップが行われてしまうという事態を回避でき、画像形成装置の生産性を向上させることができる。また逆に、本来二次転写電圧値の再セットアップが必要であるのに再セットアップが行われないという事態も回避でき、転写不良に伴う画像不良を回避することができる。
また、本実施の形態では、まず、定電流制御によって二次転写装置30に印加すべき二次転写電圧値(初期値)を決定し、その後、実際の画像形成動作を開始する前の非通紙領域において、定電圧制御によって二次転写電圧値(初期値)を印加しながらそのときに流れる電流値をモニタし、二次転写電圧に印加すべき二次転写電圧値(補正値)を設定するようにした。これにより、二次転写電圧値(初期値)の設定から実際に二次転写を開始するまでの期間が長期化し、環境変化等によって二次転写条件が変動するような場合であっても、良好な二次転写性能を得ることができる。
さらに、本実施の形態では、画像形成動作前の非通紙領域において求められた非通紙システム抵抗値R1と画像形成動作中の通紙領域において求められた通紙システム抵抗値R2との比較結果から、必要に応じて二次転写装置30に印加すべき二次転写電圧値(補正値)をさらに設定し直すようにした。これにより、例えば1ジョブの期間が長く、画像形成動作中に二次転写装置30のシステム抵抗が変動することに伴って二次転写条件が変動するような場合であっても、良好な二次転写性能を得ることができる。
さらにまた、本実施の形態では、画像形成動作中の通紙領域において求められた通紙システム抵抗値R2と前の通紙領域において求められた通紙システム抵抗値R2’との比較結果から、必要に応じて二次転写装置30に印加すべき二次転写電圧値(補正値)をさらに設定し直すようにした。これにより、例えば1ジョブの期間が長く、画像形成動作中に含水率等の変動により用紙P抵抗値が変動することに伴って二次転写条件が変動するような場合であっても、良好な二次転写性能を得ることができる。
そして、本実施の形態では、通紙システム抵抗値R2が基準システム抵抗値Rcよりも高いとき、すなわち含水率の低下等により用紙Pの抵抗値が高くなっていると判断される場合に、第1除電装置70および第2除電装置80の除電性能を高めるようにした。これにより、例えば低湿度環境など、中間転写ベルト20や二次転写ロール31に対する用紙Pの貼り付きや用紙Pに二次転写されたトナーの飛び散り等が生じやすくなると考えられる状況下においても、これらの不具合を未然に防ぐことができる。
<実施の形態2>
本実施の形態は、実施の形態1とほぼ同様であるが、実施の形態1では非通紙システム抵抗値R1と通紙システム抵抗値R2との差、あるいは、通紙システム抵抗値R2と前回の通紙システム抵抗値R2’との差が大きかった場合に画像形成動作(転写動作)を一旦中断して二次転写バイアス(二次転写電圧値)の再設定を行っていたのに対し、本実施の形態では、転写動作を続行しながら二次転写バイアスの再設定を行うようにしたものである。なお、本実施の形態において、実施の形態1と同様のものについては、同じ符号を付してその詳細な説明を省略する。
では、本実施の形態における二次転写バイアスの設定および補正について詳細に説明する。ただし、初期における二次転写バイアスの設定は、実施の形態1と同様(図4参照)であるので、詳細な説明は省略する。
図8は、二次転写バイアスの補正プロセスにおける処理の流れを説明するためのフローチャートである。なお、二次転写バイアスの補正は、まず、非画像形成時すなわち画像形成動作の開始直前に行われ、且つ、画像形成時すなわち画像生成動作の実行中にも行われる。また、二次転写バイアスの補正プロセスにおいては、当然のことながら、中間転写ベルト20が矢印B方向に駆動され、二次転写ロール31やバックアップロール24も回転する。
画像形成動作の開始指示があると(ステップ301)、二次転写制御部100は、まず、定電流制御から定電圧制御に切り換えを行う(ステップ302)。これにより、二次転写装置30(バックアップロール24−中間転写ベルト20−二次転写ロール31)には二次転写電圧値(初期値)が印加される。
次に、二次転写ロール31と中間転写ベルト20との間に用紙Pが存在しない非通紙領域で、二次転写電圧値(初期値)を印加したときに電流計64にて測定された電流値を取得する(ステップ303)。そして、二次転写制御部100は、取得された電流値すなわち二次転写装置30を流れる電流が異常値か否かすなわち許容される電流値の範囲を逸脱しているか否かを判断する(ステップ304)。ここで、電流値が異常値であると判断した場合に、二次転写制御部100は、転写動作を中止させ(ステップ305)、UI93に異常情報すなわち異常が生じた旨のメッセージを表示させる(ステップ306)。一方、電流値が異常値ではないと判断した場合、二次転写制御部100は、環境センサ91にて測定された環境情報に基づいて環境補正係数を取得するとともに用紙種センサ92にて検知された用紙種情報に基づいて用紙種補正係数を取得する(ステップ307)。
そして、二次転写制御部100は、ステップ303で取得された電流値(非通紙領域での電流値)、ステップ307で取得された環境補正係数および用紙種補正係数に基づき、二次転写電圧値(補正値)を決定する(ステップ308)。その後、二次転写制御部100は、決定した二次転写電圧値(補正値)を定電圧源62に設定する(ステップ309)。これにより、二次転写装置30(バックアップロール24−中間転写ベルト20−二次転写ロール31)には二次転写電圧値(補正値)が印加されることになる。
このようにして二次転写装置30に二次転写電圧値(補正値)が印加された状態で、中間転写ベルト20上のトナー像の用紙Pへの転写(二次転写動作)が行われる(ステップ310)。このとき、中間転写ベルト20と二次転写ロール31との間には用紙Pが通紙される。二次転写動作が開始された後、二次転写制御部100は、二次転写装置30に用紙が存在する通紙領域にて、電流計64にて測定された電流値を取得する(ステップ311)。そして、二次転写制御部100は、取得された電流値と二次転写電圧値(補正値)とから、抵抗値すなわち通紙システム抵抗値R2を求める(ステップ312)。なお、求められた通紙システム抵抗値R2と、そのときの環境補正係数および用紙種補正係数とは、互いに関連付けられた状態でメモリ(例えばRAM103)に格納される。
次に、二次転写制御部100は、通紙システム抵抗値R2が予め設定された基準システム抵抗値Rcよりも大きいか否かを判断する(ステップ313)。ここで、R2>Rcであった場合、二次転写制御部100は、除電出力の補正すなわち第1除電装置70の第1除電電源72および第2除電装置80の第2除電電源82の出力補正を行う(ステップ314)。
そして、二次転写制御部100は、ステップ311で取得された電流値(通紙状態での電流値)に基づき、二次転写電圧値(補正値)を決定する(ステップ315)。その後、二次転写制御部100は、決定した二次転写電圧値(補正値)を定電圧源62に設定する(ステップ316)。なお、ステップ316における二次転写電圧値(補正値)の設定(変更)は、用紙Pに対する画像の転写に与える影響を抑えるため、通紙領域と次の通紙領域との間に設けられる非通紙領域が二次転写装置30を通過する間に行うことが好ましい。
そして、二次転写制御部100は、連続プリントが行われるか否かすなわち更に用紙Pに対する転写動作を続行するのか否かを判断し(ステップ317)、連続プリントを行うと判断した場合にはステップ303に戻る。すなわち、再び通紙領域と次の通紙領域との間の非通紙領域で二次転写装置30に流れる電流値の取得を行い、得られた電流値に基づいて二次転写電圧値の補正等を行う。一方、ステップ317において連続プリントを行わないと判断した場合には、一連のプロセスを終了する。
以上説明したように、本実施の形態では、実際の転写動作中であって二次転写装置30に用紙Pが存在する通紙領域における電流値をモニタし、電流値のモニタ結果に基づいて転写動作を行いながら二次転写電圧値(補正値)を設定するようにした。これにより、一時的に画像形成動作を中断して二次転写電圧値の再セットアップサイクルを行う必要がなくなり、画像形成装置の生産性を更に向上させることができる。
実施の形態が適用される画像形成装置の全体構成図である。 二次転写装置の構成を示す図である。 二次転写動作を制御する二次転写制御部のブロック図である。 二次転写バイアスの設定プロセスにおける処理の流れを示すフローチャートである。 実施の形態1における二次転写バイアスの補正プロセスにおける処理の流れを示すフローチャートである。 二次転写装置における非通紙時の電圧-電流特性(V-I特性)を示す図である。 二次転写装置における非通紙時および通紙時の電圧-電流特性(V-I特性)の比較を示す図である。 実施の形態2における二次転写バイアスの補正プロセスにおける処理の流れを示すフローチャートである。
符号の説明
11…感光体ドラム、20…中間転写ベルト、24…バックアップロール、24a…回転軸、24b…弾性層、30…二次転写装置、31…二次転写ロール、31a…回転軸、31b…発泡層、31c…ソリッド層、31d…コート層、32…給電ロール、50…定着装置、60…電源、61…定電流源、62…定電圧源、63…スイッチ、64…電流計、65…電圧計、70…第1除電装置、80…第2除電装置、91…環境センサ、92…用紙種センサ、93…UI、100…二次転写制御部

Claims (9)

  1. 画像が担持される像担持体と、
    前記像担持体に圧接配置され、当該像担持体との間に記録材をニップする転写部材と、
    前記像担持体と前記転写部材との間に当該像担持体上の画像を前記記録材に転写するための転写電圧を供給し、また、当該像担持体および当該転写部材に定電流を供給する転写電源と、
    前記転写電圧の印加により前記像担持体および前記転写部材に流れる電流値を測定する電流測定部と、
    前記定電流の供給により前記像担持体と前記転写部材との間に発生する電圧値を測定する電圧測定部と、
    前記像担持体と前記転写部材との間に前記記録材がニップされない非通紙領域に対し、前記転写電源にて前記定電流を供給し、供給した当該定電流の電流値と前記電圧測定部にて測定された電圧値とを用いて前記転写電圧の初期値を設定し、且つ、供給した当該定電流の電流値と前記転写電圧の初期値とを用いて、当該記録材が存在しない状態における第1システム抵抗値を取得する設定部と、
    前記非通紙領域に対し、前記転写電源にて前記転写電圧の初期値を印加し、印加した当該転写電圧の初期値と前記電流測定部にて測定された電流値とを用いて、当該転写電圧の初期値を当該転写電圧の補正値に補正する補正部と、
    前記像担持体と前記転写部材との間に前記記録材がニップされる通紙領域に対し、前記転写電源にて前記転写電圧の補正値を印加し、印加した当該転写電圧の補正値と前記電流測定部にて測定された電流値とを用いて、当該記録材が存在する状態における第2システム抵抗値を取得する取得部と、
    前記設定部で取得された前記第1システム抵抗値と、前記取得部で取得された前記第2システム抵抗値とに基づき、当該設定部にて前記転写電圧の初期値を再設定するか否かを判断する判断部とを含む画像形成装置。
  2. 前記判断部は、前記第1システム抵抗値と前記第2システム抵抗値との差が予め決められた閾値よりも大きい場合に、前記転写電圧の初期値を再設定する判断を行うことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 前記設定部は、前記像担持体上の画像を前記記録材に転写する転写動作の開始指示を受ける前に、前記転写電圧の初期値を設定するとともに前記第1システム抵抗値を取得し、
    前記補正部は、前記転写動作の開始指示を受けた後であって当該転写動作を開始する前に、前記転写電圧の初期値を当該転写電圧の補正値に補正し、
    前記取得部は、前記転写動作を開始した後に、前記第2システム抵抗値を取得することを特徴とする請求項1または2記載の画像形成装置。
  4. 前記補正部は、前記転写動作を開始した後、前記通紙領域と当該通紙領域に続く次の通紙領域との間に位置する他の非通紙領域に対し、前記転写電源にて前記転写電圧の初期値を印加し、印加した当該転写電圧の初期値と前記電流測定部にて測定された電流値とを用いて、当該転写電圧の初期値を当該転写電圧の補正値に補正することを特徴とする請求項3記載の画像形成装置。
  5. 前記取得部は、前記次の通紙領域に対し、前記転写電源にて前記転写電圧の補正値を印加し、印加した当該転写電圧の補正値と前記電流測定部にて測定された電流値とを用いて、前記第2システム抵抗値を取得し、
    前記判断部は、前記設定部で取得された前記第1システム抵抗値と、前記取得部で取得された前記第2システム抵抗値とに基づいて、当該設定部にて前記転写電圧の初期値を再設定するか否かを判断することを特徴とする請求項4記載の画像形成装置。
  6. 前記設定部は、前記定電流の電流値と前記電圧測定部にて測定された電圧値とに、周囲の環境情報および前記記録材の種類情報を加味して前記第1システム抵抗値を取得し、
    前記取得部は、印加した前記転写電圧の補正値と前記電流測定部にて測定された電流値とに、周囲の環境情報および前記記録材の種類情報を加味して前記第2システム抵抗値を取得することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項記載の画像形成装置。
  7. 前記判断部にて前記転写電圧の初期値を再設定することが判断された場合に、前記設定部は前記転写動作を一時中断させて当該転写電圧の大きさの再設定を実行することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項記載の画像形成装置。
  8. 前記像担持体と前記転写部材とのニップ部よりも前記記録材の搬送方向下流側に配設される導電部材と、
    前記導電部材に所定の除電バイアスを印加する除電電源と、
    前記電流測定部により測定された前記電流値に基づき、前記除電電源より供給する前記除電バイアスの大きさを決定する決定部とをさらに含むことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項記載の画像形成装置。
  9. 前記像担持体は像形成担持体に形成された画像が一時的に転写される中間転写体であり、
    前記転写部材は、回動可能に配設される転写ロールであることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項記載の画像形成装置。
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