JP7218231B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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本発明は、プリンタ、複写機、ファクシミリあるいは複合機などの電子写真技術を用いた画像形成装置に関する。
従来、搬送ベルトなどにより搬送される記録材が転写ニップ部を通過する際に、感光ドラムに形成したトナー像が記録材へ転写される、直接転写方式の画像形成装置が知られている。また、感光ドラムに形成したトナー像を中間転写ベルトに一次転写し、中間転写ベルトに一次転写したトナー像を、記録材が二次転写ニップ部(便宜上、転写ニップ部と呼ぶ)を通過する際に記録材へ二次転写させる、中間転写方式の画像形成装置も知られている。こうした画像形成装置では、記録材のサイズの影響を受けずに記録材に対して所望の転写電流を供給可能な構成として、定電圧制御が行われる場合がある。即ち、記録材が転写ニップ部を通過中に一定電圧を印加させ、転写ニップ部に所定の電流(目標電流)を流すことによって、記録材へトナー像を適正に転写させるようにしている。ただし、記録材は種類毎に電気抵抗が異なるため、記録材の種類毎に印加する電圧を変えて転写ニップ部に目標電流が流れるようにしている(特許文献1)。具体的には、記録材がない時の転写ニップ部に目標電流を流すことが可能な基準電圧に、記録材の種類毎に決められている電圧(紙分担電圧などと呼ばれる)を加算した電圧を印加している。
ただし、記録材が例えば吸湿しやすい紙などの場合、記録材の種類(紙種など)が同じであっても、記録材の電気抵抗は記録材の吸湿状態によってつまりは記録材に含まれる水分量によって異なり得る。そのため、上記した記録材の種類毎に決められている電圧が加算されている電圧を印加したにも関わらず、転写ニップ部に流れる電流が目標電流から外れることがある。この時に、記録材の水分量が標準の水分量よりも高い(電気抵抗が低くなる)場合には、転写ニップ部を流れる電流が高くなり過ぎて電流過剰となり、トナーの飛び散りや画像に滲みが生じ得る。反対に、記録材の水分量が標準の水分量よりも少ない(電気抵抗が高くなる)場合、転写ニップ部を流れる電流が低くなり過ぎて電流不足となり、画像にかすれが生じ得る。
そこで、特許文献1に記載の装置では、転写ニップ部を記録材が通過している際に転写電圧を定電圧制御する構成において、転写ニップ部に流す電流の上下限リミッタ値が設定されている。この場合、記録材の種類に応じた電圧を印加したときの電流が上下限リミッタ値の範囲内にあれば、記録材の水分量に起因する電流の変動を許容して、記録材の種類に応じた電圧に維持される(電圧を変更しない、つまり定電圧制御を行う)。他方、記録材の種類に応じた電圧を印加したときの電流が上下限リミッタ値の範囲を超えている場合には、電流が範囲内に収まるように、転写ニップ部に印加する電圧を段階的に変更している(電流リミッタ制御と呼ぶ)。
特開2008-275946号公報
しかしながら、上記の特許文献1に記載したような従来の装置では、転写ニップ部を通過する記録材の電気抵抗に起因して、転写ニップ部に印加する電圧の変更が繰り返される虞があった。即ち、記録材の転写ニップ部への突入に伴って、記録材の電気抵抗に起因して転写ニップ部に流れる電流は低下するが、その電流低下が収束する前に転写ニップ部に印加する電圧が変更されていた。この場合、記録材の電気抵抗に起因する電流変動と転写ニップ部に印加する電圧変更に伴う電流変動とが重畳される。そのため、電流が記録材の転写ニップ部への突入後に上下限リミッタ値の範囲内で安定するまでに、複数回にわたって電圧が変更されることがあり、これが記録材の搬送方向先端部に画像不良を生じさせる原因となっていた。これを避けるには、転写ニップ部に記録材の先端が突入してから転写ニップ部に流れる電流が安定するまで「待ち時間」を設けることが好ましい。即ち、電流が安定するまで所定時間だけ電流リミッタ制御を行わないことが考えられる。しかしながら、待ち時間を設定した場合には、本来ならば電圧を変化させる必要があるにも関わらず、電流リミッタ制御が行われずに画像不良を生じさせる虞があった。
本発明は、転写ニップ部に流れる電流が所定範囲内に収まるように定電圧制御する構成において、記録材の先端が転写ニップ部に突入した直後の転写電流が安定しないことにより不必要に電圧変動するのを抑制しながらも、転写ニップ部に流れる電流が下限リミッタ値を下回るのを抑制可能な画像形成装置の提供を目的とする。
本発明の画像形成装置は、トナー像を担持して回転する像担持体と、前記像担持体に当接して転写ニップ部を形成する転写部材と、前記転写ニップ部に電圧を印加し、前記転写ニップ部に挟持搬送される記録材に対し前記像担持体上のトナー像を転写する電源と、前記転写ニップ部に流れる電流を検出する電流検出手段と、記録材が前記転写ニップ部を通過しているときに前記転写ニップ部に印加する電圧が所定電圧となるように定電圧制御する制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記電流検出手段の検出結果に基づいて、転写時に前記転写部材に流れる電流が所定範囲から外れる場合に、前記転写ニップ部に流れる電流が前記所定範囲内となるように前記転写ニップ部に印加する電圧を変更可能な画像形成装置において、前記制御手段は、画像形成ジョブの1枚目の記録材の搬送方向先端が前記転写ニップ部に突入してから所定時間が経過するまでは、前記電流検出手段により検出される電流の絶対値が前記所定範囲の上限値を超えていても前記電源の電圧の変更を行わない、もしくは前記電源の電圧の変更量を制限する制御を行い、画像形成ジョブの1枚目の記録材の搬送方向先端が前記転写ニップ部に突入してから前記所定時間が経過する前に前記電流検出手段により検出される電流の絶対値が前記所定範囲の下限値を下回った場合には、前記電源の電圧を変更する制御を行う、ことを特徴とする。
本発明によれば、転写ニップ部に流れる電流が所定範囲内に収まるように定電圧制御する構成において、記録材の先端が転写ニップ部に突入した直後の転写電流が安定しないことにより不必要に電圧変動するのを抑制しながらも、転写ニップ部に流れる電流が下限リミッタ値を下回るのを抑制できる。
本実施形態の画像形成装置の構成を示す概略図。 制御部を説明するための制御ブロック図。 第一実施形態の電流電圧制御を示すフローチャート。 第二実施形態の電流電圧制御を示すフローチャート。 記録材の電気抵抗が標準抵抗よりも小さい場合に、二次転写部に流れる電流の時間推移を示す従来例のグラフ。 記録材の電気抵抗が標準抵抗よりも大きい場合に、二次転写部に流れる電流の時間推移を示す従来例のグラフ。
[第一実施形態]
<画像形成装置>
まず、本実施形態の画像形成装置の構成について、図1を用いて説明する。図1に示す画像形成装置1は、中間転写ベルト56の回転方向(移動方向)に沿って、複数の画像形成部Pa、Pb、Pc、Pdを並べた中間転写方式のフルカラープリンタである。画像形成部Pa、Pb、Pc、Pdは、中間転写ベルト56の回転方向上流側から、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の順に配置されている。このような画像形成装置1は、不図示のパーソナルコンピュータなどの外部機器から送信された画像信号や原稿読取装置からの画像信号などに応じて、電子写真方式により記録材Sにフルカラー画像を形成する。なお、記録材Sとしては、普通紙、厚紙、ラフ紙、凹凸紙、コート紙、光沢紙、印画紙等の用紙、プラスチックフィルム、布など、といった様々な種類のシート材が挙げられる。
画像形成部Pa~Pdは、それぞれ図中矢印R1方向に回転する感光ドラム50a、50b、50c、50dを有する。感光ドラム50a~50dは、帯電ローラ51a、51b、51c、51dによりそれぞれ表面が帯電される。帯電した感光ドラム50a~50d上には、露光装置52a、52b、52c、52dにより静電潜像が形成される。感光ドラム50a~50d上の静電潜像は、それぞれ各色成分トナーが収容された現像装置53a、53b、53c、53dによりトナー像として可視像化される。本実施形態の場合、現像装置53a~53dはそれぞれ、非磁性のトナーと磁性を有するキャリアとを含む二成分現像剤を使用しており、トナーの帯電極性は負極性である。
中間転写ベルト56を挟んで感光ドラム50a~50dと対向する位置には、一次転写ローラ54a、54b、54c、54dが配置され、それぞれ一次転写部T1を形成している。一次転写ローラ54a~54dは、例えばSUM(硫黄及び硫黄複合快削鋼)あるいはSUS(ステンレス鋼)などにより形成された金属ローラであり、中間転写ベルト56の内周面に当接するように配置されている。感光ドラム50a~50d上に形成された各色のトナー像は、一次転写ローラ54a~54dにトナーの帯電極性と逆極性の電圧である一次転写電圧が印加されることにより、一次転写部T1で中間転写ベルト56に一次転写される。なお、一次転写後に感光ドラム50a~50d上に残ったトナーは、ドラムクリーニング装置55a、55b、55c、55dにより除去される。
像担持体としての中間転写ベルト56は、上記のように各感光ドラム50a~50dから一次転写されたトナー像を担持して回転する。このような中間転写ベルト56は、ポリイミドあるいはポリアミド等の樹脂あるいは各種ゴム等に、カーボンブラック等の帯電防止剤やイオン性の導電材料などを適当量含有させて分散させたものが用いられている。一例として、中間転写ベルト56は、その表面抵抗率が1×10~5×1011(Ω/□)となるように形成された、厚みが例えば0.04~0.5(mm)程度のフィルム状の無端ベルトである。
本実施形態の場合、中間転写ベルト56は、駆動ローラ60、アイドラローラ61、67、二次転写内ローラ62、テンションローラ63により張架されている。テンションローラ63は中間転写ベルト56に対し一定の張力、例えば29~118(N)程度の張力を付与している。駆動ローラ60は、不図示の駆動モータにより回転駆動されて中間転写ベルト56を所定の速度で図中矢印R2方向に回転させる。
画像形成ジョブの開始に応じて記録材収納カセット(図示せず)から1枚ずつ適宜に記録材Sが取り出され、取り出された記録材Sはトナー像の形成タイミングにあわせてレジストローラ66により二次転写部T2へと搬送される。そして、二次転写電源50による二次転写外ローラ64への二次転写電圧の印加により、中間転写ベルト56上のトナー像が二次転写部T2で挟持搬送される記録材Sに二次転写される。転写部材としての二次転写外ローラ64は、二次転写内ローラ62に支持された中間転写ベルト56に当接して二次転写部T2を形成する。本実施形態の場合、二次転写内ローラ62が接地電位に接続され、二次転写外ローラ64が二次転写電源50に接続されており、二次転写外ローラ64には、二次転写電源50によりトナーの帯電極性と逆極性(ここでは正極性)の二次転写電圧が印加される。二次転写部T2は、中間転写ベルト56を挟んで対向する二次転写内ローラ62及び二次転写外ローラ64により形成される転写ニップ部である。
二次転写内ローラ62は、例えば直径18mmのアルミ製パイプ(芯金)と、芯金の外周に厚さ2mmの導電性ゴム層とを有している。導電性ゴムとしては、例えばニトリルブタジエンゴムやエチレンプロピレンジエンゴム、ウレタン等にイオン性導電剤を混入したものを用いてよい。二次転写内ローラ62として、例えば電気抵抗が「1×10Ω」以下で、表面硬度が70度(ASKER-C硬度)のものを用いた。なお、電気抵抗は、二次転写内ローラ62に導電性の円筒を10(N)の圧力で圧接させ、導電性の円筒の回転により二次転写内ローラ62を従動回転させながら、二次転写内ローラ62の芯金に50Vの電圧を印加したときに流れる電流から求めた。
二次転写外ローラ64は、例えば直径12mmのステンレス製パイプ(芯金)と、芯金の外周に厚さ6mmの導電性のゴムスポンジで形成された弾性層とを有している。導電性のゴムスポンジとしては、例えばニトリルブタジエンゴムやエチレンプロピレンジエンゴム、ウレタン等にイオン性導電剤を混入したものを用いてよい。二次転写外ローラ64には、例えば電気抵抗が「1×10~1×10(Ω)」で、表面硬度が35度(ASKER-C硬度)のものを用いた。なお、電気抵抗は、二次転写外ローラ64に導電性の円筒を10(N)の圧力で圧接させ、導電性の円筒の回転により二次転写外ローラ64を従動回転させながら、二次転写外ローラ64の芯金に「2kV」の電圧を印加したときに流れる電流から求めた。
なお、二次転写部T2で転写しきれずに中間転写ベルト56に残留したトナーや紙粉などは、ベルトクリーニング装置65により除去される。ベルトクリーニング装置65は、中間転写ベルト56の回転方向に関して、二次転写部T2よりも下流側、かつ画像形成部Paよりも上流側の位置で、中間転写ベルト56を挟んでテンションローラ63に対向して配置されている。そして、ベルトクリーニング装置65は、この位置で不図示のブレードやファーブラシなどを中間転写ベルト56に当接させて、中間転写ベルト56の表面をクリーニングする。
トナー像が転写された記録材Sは不図示の定着装置に搬送され、定着装置によって記録材Sが加熱及び加圧されることにより、記録材S上にトナー像が定着される。その後、記録材Sは装置本体外に設けられた排出トレイ(不図示)などに排出される。
<制御部>
図1に示すように、画像形成装置1は制御部10を備えている。制御部10について、図2を用いて説明する。なお、制御部10には、図示した以外にも例えば感光ドラム50a~50dや駆動ローラ60などを駆動する各種モータ、一次転写ローラ54a~54dに電圧を印加する一次転写電源などの各種機器が接続される。しかし、ここでは発明の本旨でないので、それらの図示及び説明を省略している。
制御手段としての制御部10は、画像形成動作などの画像形成装置1の各種動作を制御するものであり、例えばCPU(Central Processing Unit)11と、メモリ12とを有する。メモリ12はROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)などにより構成され、画像形成装置1を制御するための各種プログラムや、後述の上下限リミッタ値や基準電圧等の各種データが記憶される。CPU11はメモリ12に記憶されている画像形成ジョブ(プログラム)を実行して、画像形成を行うよう画像形成装置1を動作させ得る。本実施形態の場合、CPU11はメモリ12に記憶されている「電流リミッタ制御(プログラム)」を実行可能である。「電流リミッタ制御」については、後述する(図3~図4参照)。また、CPU11は例えば画像形成ジョブの1枚目の記録材Sが二次転写部T2に突入してからの経過時間や、画像形成した記録材Sの枚数などをカウントするカウンタとして機能し得る。なお、メモリ12は各種プログラムの実行に伴う演算処理結果などを一時的に記憶し得る。
本実施形態の画像形成装置1は操作部40を備えており、操作部40は入出力インタフェースを介して制御部10に接続されている。操作部40は、ユーザによる画像形成ジョブなどの各種プログラムの開始指示や各種データ入力などを受け付ける、例えばスキャナや操作パネルあるいはパーソナルコンピュータ等の外部端末などである。本実施形態の場合、ユーザは操作部40を用いて記録材Sの紙種(例えば普通紙、厚紙)などを入力可能である。
制御部10には、入出力インタフェースを介して上述した二次転写電源50が接続されている。制御部10は、二次転写電源50を制御することにより二次転写外ローラ64に印加する電圧を変更可能である。また、本実施形態の画像形成装置1は電圧検出回路20、電流検出回路21、環境センサ30を備え、これら電圧検出回路20、電流検出回路21、環境センサ30は入出力インタフェースを介して制御部10に接続されている。電圧検出回路20は、二次転写電源50による二次転写外ローラ64への電圧の印加に伴い、二次転写部T2(図1参照)にかかる電圧を検出可能である。電圧検出回路20は例えば電圧値に応じた「0~5(V)」のアナログ電圧を出力し、制御部10は電圧検出回路20から取得したアナログ電圧を「8bit」のデジタル信号にAD変換して演算に用いることができる。電流検出手段としての電流検出回路21は二次転写電源50による二次転写外ローラ64への電圧印加に応じて、二次転写部T2(図1参照)を流れる電流を検出可能である。電流検出回路21は電流値に応じた「0~5(V)」のアナログ電圧を出力し、制御部10は電流検出回路21から取得したアナログ電圧を「8bit」のデジタル信号にAD変換して演算に用いることができる。環境センサ30は画像形成装置1の装置本体の内部に設けられ、装置本体内の温湿度を検出する。制御部10は、環境センサ30により検出された温湿度(温湿度に関する情報)を適時に取得可能である。
本実施形態の場合、制御部10は画像形成ジョブ中、中間転写ベルト56上(像担持体上)のトナー像を記録材Sに転写させるために、一定の二次転写電圧を二次転写外ローラ64に印加する定電圧制御を行っている。この際に、二次転写部T2にはトナー像を適正に転写させ得る目標電流が流れるように、制御部10は定電圧制御のための二次転写電圧を設定する必要がある。仮に、二次転写部T2に流れる電流が目標電流より小さいと、中間転写ベルト56から記録材Sに対しトナー像が十分に転写されない転写不良が生じ、画像にかすれが生じ得る。反対に、二次転写部T2に流れる電流が目標電流より大きいと、二次転写部T2で異常放電が生じ、トナーの飛び散りや画像に滲みが生じ得る。これを避けるため、二次転写部T2には転写不良や異常放電などを生じさせない電流を目標電流として二次転写部T2に流す必要がある。
<ATVC制御について>
そこで、制御部10は画像形成ジョブ中に定電圧制御を行うための準備として、ATVC(Auto Transfer Voltage Control)制御を実行して、二次転写電圧を設定する。ATVC制御は、二次転写部T2を記録材Sが通過していないときに、二次転写部T2に目標電流を流すことが可能な電圧を基準電圧として設定する制御である。目標電流を流すことができる基準電圧は、環境(例えば温湿度)の変動や長期使用による中間転写ベルト56や二次転写外ローラ64の電気抵抗の変化に応じて変わることから、制御部10はATVC制御の実行により基準電圧を適宜に変更する。制御部10は、例えば画像形成した記録材Sの累計枚数が所定枚数(例えば1000枚)を超えた後の最初に開始される画像形成ジョブの前回転時などに、ATVC制御を実行する。
公知であるが、ATVC制御について簡単に説明する。制御部10は、二次転写外ローラ64に対しメモリ12に予め記憶されている複数の電流(I1、I2)を順次に流すように、二次転写電源50を制御してそれぞれに対応する電圧(V1、V2)を二次転写外ローラ64に順に印加させる。ただし、一方の電流(I1)は目標電流より小さい電流値であり、他方の電流(I2)は目標電流より大きい電流値である。そして、制御部100はこれらから得られる電圧‐電流関係(I1、V1)と(I2、V2)を用いて線形近似を行い(Y=(I2-I1)/(V2-V1))、これを二次転写外ローラ64の電圧電流特性(V-I特性)と看做しメモリ12に記憶する。そして、制御部10は上記の電圧電流特性(Y)に従って、目標電流と目標電流より小さい電流(I1)との差分(ΔI)、電流(I1)を流した時に印加した電圧(V1)から、基準電圧(Vb=V1+ΔI/Y)を求め、これをメモリ12に記憶する。なお、目標電流は、環境センサ30により検出される温湿度や、画像形成する記録材Sの種類(詳しくは厚みや坪量等)などによって決まる。具体的には、温湿度や記録材Sの種類毎に目標電流を規定した設定データテーブル(不図示)がメモリ12に予め記憶されており、制御部10はこの設定データテーブルを参照して温湿度や記録材Sの種類に応じた目標電流を決める。
上述したように、ATVC制御により求められる基準電圧は、二次転写部T2を記録材Sが通過していないときに、二次転写部T2に目標電流を流すことが可能な電圧(非通紙時の二次転写部T2の分担電圧Vb)である。これに対し、画像形成ジョブ時に二次転写外ローラ64に印加する二次転写電圧は、二次転写部T2を記録材Sが通過中であるときに、二次転写部T2に目標電流を流すことが可能な電圧でないと、転写不良等を生じさせる虞がある。そのため、二次転写電圧は、二次転写外ローラ64などの電気抵抗に加えて画像形成する記録材Sの電気抵抗を考慮した電圧を印加する必要がある。そこで、制御部10は、画像形成ジョブ時に二次転写外ローラ64に印加する二次転写電圧を、上記の基準電圧(Vb)と、記録材Sの電気抵抗を考慮した紙分担電圧(Vp)との和によって設定している。なお、紙分担電圧(Vp)は記録材Sの電気抵抗が標準抵抗である場合の電圧値であり、記録材Sの種類等によって異なる電圧値が割り当てられてメモリ12に記憶されている。
<電流リミッタ制御について>
ところで、記録材Sが例えば吸湿しやすい紙であるような場合には、記録材Sの種類が同じであっても、記録材Sの電気抵抗は吸湿状態によってつまりは記録材Sに含まれる水分量によって異なり得る。そのため、上記のように記録材Sの種類に応じた紙分担電圧(Vp)を考慮した二次転写電圧を印加したにも関わらず、二次転写部T2に流れる電流が目標電流から外れることがある。二次転写部T2に流れる電流が目標電流から外れた場合、本来ならば、制御部10は目標電流が流れるように二次転写電圧を変更する必要がある。しかしながら、二次転写部T2に流れる電流はそもそも多少変動するものであることから、そうした変動にも対応して、制御部10が二次転写電圧を変更すると、反対に安定した転写を得られ難くなる。
そこで、目標電流を基準に多少の電流変動を許容するために、温湿度や記録材Sの種類毎に上下限リミッタ値がメモリ12に記憶されている。例えば、上下限リミッタ値が目標電流と共に設定データテーブル(不図示)に規定されていてよい。例えば上限リミッタ値は、記録材Sの坪量が第一坪量である場合に第一上限値に設定され、記録材Sの坪量が第一坪量よりも大きい第二坪量である場合に第一上限値よりも高い第二上限値に設定される。こうした場合に、紙分担電圧(Vp)を考慮した二次転写電圧を印加したときの電流が上下限リミッタ値の範囲内であれば、制御部10は二次転写電圧を変更しない。即ち、定電圧制御を行う。他方、紙分担電圧(Vp)を考慮した二次転写電圧を印加したときの電流が上下限リミッタ値の範囲外であれば、制御部10は電流が上下限リミッタ値の範囲内に収まるまで二次転写電圧を段階的に変更する制御を行う(電流リミッタ制御と呼ぶ)。
ここで、従来の電流リミッタ制御について説明する。図5及び図6に、二次転写部T2に流れる電流の時間推移を示す。図5は記録材Sの電気抵抗が標準抵抗よりも小さい場合(水分量が多い場合)を示し、図6は記録材Sの電気抵抗が標準抵抗よりも大きい場合(水分量が少ない場合)を示す。
二次転写部T2に紙分担電圧(Vp)を考慮した二次転写電圧が印加されている場合、図5に示すように、二次転写部T2に流れる電流(絶対値)が上限リミッタ値を上回ることがある。この場合、記録材Sの先端(搬送方向先端)が二次転写部T2(図1参照)に突入したときに(時刻t1)、二次転写部T2に流れる電流が上限リミッタ値を下回るように、二次転写電圧を下げる制御が行われる。しかし、本来なら記録材Sの二次転写部T2への突入に伴って、電流が自然に低下して上限リミッタ値を下回る場合でも(太線参照)、二次転写電圧を所定の時間間隔毎(例えば、15~30(msec))に所定電圧ずつ下げる制御が行われていた(点線参照)。即ち、本来ならば電圧変更をする必要がないにも関わらず、二次転写電圧を下げる制御が行われてしまうことなる。これは、記録材Sの電気抵抗が標準抵抗よりも小さい場合に顕著であり、その場合に二次転写電圧を段階的に下げる制御が行われてしまう。その結果、画像形成ジョブの1枚目の記録材Sの先端側において、二次転写部T2に流れる電流が目標電流から低下してしまい、転写不良を招く恐れがある。
また、図6に示すように、記録材Sの電気抵抗が標準抵抗よりも大きい場合でも、記録材Sの先端が二次転写部T2(図1参照)に突入したときに(時刻t1)、電流が上限リミッタ値を下回るように、二次転写電圧を下げる制御が行われる。しかし、この場合には、電圧を低下させたことによる電流低下と記録材Sに起因する電流低下とが相まって比較的に短時間で、電流が上限リミッタ値を下回り、さらにそれだけに留まらず、下限リミッタ値を下回ってしまうことがあった。電流が下限リミッタ値を下回るならば、電流が上下限リミッタ値の範囲内に収まるまで二次転写電圧を段階的に上げる制御が行われる(時刻t2~t5参照)。こうして記録材Sの電気抵抗が標準抵抗よりも大きい場合には、電流が下限リミッタ値を下回ってしまいやすく、画像形成ジョブの1枚目の記録材Sの先端側において、電流不足による画像不良が生じる範囲が記録材Sの搬送方向側に拡がり得る。
そこで、上記点に鑑み、第一実施形態では、不必要に電圧変更(電圧低下)が行われないように、記録材Sの先端が二次転写部T2に突入してから所定時間の間は、電流リミッタ制御の実行を制限するようにした。以下、第一実施形態の電流電圧制御について、図1及び図2を参照しながら図3を用いて説明する。ここに示す電流電圧制御は、制御部10によって画像形成ジョブの開始にあわせて開始される。
図3に示すように、制御部10は上述したように、メモリ12に記憶されている設定データテーブル(不図示)を参照して目標電流を決定すると共に(S1)、上下限リミッタ値を決定する(S2)。そして、制御部10は、上述したようにして基準電圧と紙分担電圧とに基づき設定される二次転写電圧を、二次転写電源50を制御して二次転写外ローラ64に印加する(S3)。なお、この際に、制御部10は必要に応じて上記の「ATVC制御」を行うことで基準電圧を更新し、更新した基準電圧をもとに二次転写電圧の設定を行うようにするのが好ましい。
制御部10は二次転写電圧を印加した状態のままで、記録材Sの先端が二次転写部T2に突入したか否かを判定する(S4)。制御部10は、記録材Sの先端が二次転写部T2に突入するまで処理を待機する(S4のNO)。記録材Sの先端が二次転写部T2に突入した場合(S4のYES)、制御部10は記録材Sの先端が二次転写部T2に突入してからの時間を計時開始すると共に、場合により「待ち時間」の設定を行う(S5)。制御部10は、「待ち時間」の間、転写時に二次転写部T2を流れる電流が上限リミッタ値を上回っていても、二次転写部T2を流れる電流が上下限リミッタ値の範囲内に収まるように二次転写外ローラ64に印加する電圧を変更する制御を行わない。つまり、電流リミッタ制御を制限している。
他方、記録材Sの電気抵抗が標準抵抗よりも大きい場合には、待ち時間の間に、記録材Sに起因する電流低下により、二次転写部T2を流れる電流が下限リミッタ値を下回ってしまう虞がある(図6参照)。そこで、本実施形態では記録材Sの先端が二次転写部T2に突入した以降に(S4のYES)、二次転写部T2を流れる電流が下限リミッタ値を下回ると、待ち時間の間(所定時間内)であっても電圧を上げる制御(電流リミッタ制御)を行うようにしている。本実施形態の場合、待ち時間は基準とする所定時間「40msec」に設定している。
そして、制御部10は、上記の計時時間が待ち時間を経過したか否かを判定する(S6)。計時時間が待ち時間を経過していない場合(S6のNO)、制御部10は、電流検出回路21の検出結果である二次転写部T2を流れる電流(絶対値)が、上記の下限リミッタ値(下限値)を下回っているか否かを判定する(S7)。二次転写部T2を流れる電流が下限リミッタ値を下回っている場合(S7のYES)、制御部10は二次転写電源50の電圧を所定の上げ量上げて(S8)、ステップS6の処理へ戻る。他方、二次転写部T2を流れる電流が下限リミッタ値を上回っている場合(S7のNO)、制御部10は現在印加している二次転写電源50の電圧を維持して(S9)、ステップS6の処理へ戻る。
他方、計時時間が待ち時間を経過した場合(S6のYES)、制御部10は、電流検出回路21により検出される二次転写部T2を流れる電流(絶対値)が、上記の上下限リミッタ値の範囲内(所定範囲内)に収まっているか否かを判定する(S10)。即ち、計時時間が待ち時間を経過した場合は、通常の電流リミッタ制御に移行することになる。
二次転写部T2を流れる電流が上下限リミッタ値の範囲内に収まっていない場合(S10のNO)、制御部10は二次転写部T2を流れる電流が上下限リミッタ値の範囲内に収まるように二次転写電圧を変更する(S12)。具体的には、二次転写部T2を流れる電流が上限リミッタ値を上回っていれば所定量電圧を下げ、下限リミッタ値を下回っていれば所定量電圧を上げる。その後、制御部10はステップS10の処理へ戻る。他方、二次転写部T2を流れる電流が上下限リミッタ値の範囲内に収まっている場合(S10のYES)、制御部10は現在印加している二次転写電源50の電圧を維持し(S11)、ステップS13の処理へ進む。ステップS13の処理で、制御部10は画像形成ジョブが終了したか否かを判定する。画像形成ジョブが終了していない場合(S13のNO)、制御部10はステップS10の処理に戻って電流リミッタ制御を続行する。画像形成ジョブが終了した場合(S13のYES)、制御部10は本電流電圧制御を終了する。
以上のように、本実施形態では、画像形成ジョブの1枚目の記録材Sの先端が二次転写部T2に突入してから待ち時間が経過した後に、電流リミッタ制御を実行可能としている。即ち、記録材Sの先端が二次転写部T2に突入したときに、二次転写部T2に流れる電流(絶対値)が上限リミッタ値を超えていても、二次転写電源50の電圧は下げられない。そして、記録材Sの先端が二次転写部T2に突入してから待ち時間が経過した以降に、二次転写部T2に流れる電流が上限リミッタ値を超えていれば、二次転写電源50の電圧が下げられるようにした。更に、記録材Sの先端が二次転写部T2に突入してから待ち時間が経過していなくても、二次転写部T2に流れる電流が下限リミッタ値を下回っていれば、二次転写電源50の電圧が上げられるようにした。これにより、本実施形態では、記録材Sの二次転写部T2への突入に伴って、二次転写部に流れる電流が安定しないことによる影響を低減した状態で、二次転写部T2に印加する電圧が変更され得る。この場合、記録材Sの二次転写部T2への突入後も電流が上限リミッタ値を上回ることによる、二次転写部T2に印加する電圧の変更に伴う電流変動を抑制することができる。更に、待ち時間を設けたとしても、二次転写部T2に流れる電流が下限リミッタ値を下回った場合に、電流リミッタ制御の開始が遅れることを抑制することができる。
なお、本実施形態の場合、画像形成ジョブの1枚目の記録材Sの先端が二次転写部T2に突入した以降の電流変化量が第一変化量である場合、二次転写部T2に流れる電流が下限リミッタ値を下回らなくても二次転写電源50の電圧を上げる制御を行ってよい。また、例えば、画像形成速度(プロセススピード)が「264mm/sec」の場合に、待ち時間を「40msec」よりも短縮できることから、記録材Sの先端側の画像不良が生じ得る範囲を短縮する場合と比較して約10mm低減することができる。
なお、上述した実施形態では、二次転写部T2を流れる電流が上限リミッタ値を上回っても待ち時間内であれば電圧変更を行わない例を説明したが、これに限定されない。例えば、待ち時間の間に二次転写部T2を流れる電流が上限リミッタ値を上回る場合に、電圧を変更してもよい。この場合、電圧の変更量が通常のリミッタ制御よりも小さくなるように制御してもよい。例えば、通常の電流リミッタ制御では、二次転写部T2を流れる電流が上限リミッタ値を上回る場合に、段階的に(例えば、10Vずつ)電圧を下げる。これに対し、待ち時間内に二次転写部T2を流れる電流が上限リミッタ値を上回る場合には、通常の電流リミッタ制御の場合よりも電圧の変更量を小さくして、例えば1Vに電圧の変更量を制限して、段階的に電圧を下げるようにしてもよい。
<第二実施形態>
次に、第二実施形態の電流電圧制御について、図1及び図2を参照しながら図4を用いて説明する。本実施形態は、上述した第一実施形態と異なり、記録材Sの先端が二次転写部T2に突入した時点で電流リミッタ制御による電圧変更が実施され得る。言い換えるならば、待ち時間がない。なお、図4において上述した第一実施形態と同様の処理については同じ符号を付し、ここでは説明を簡略又は省略する。
図4に示すように、制御部10は設定データテーブル(不図示)を参照して目標電流を決定し(S1)、また上下限リミッタ値を決定する(S2)。そして、制御部10は、基準電圧と紙分担電圧とに基づき設定される二次転写電圧を二次転写外ローラ64に印加する(S3)。制御部10は二次転写電圧を印加した状態のままで、記録材Sの先端が二次転写部T2に突入したか否かを判定する(S4)。制御部10は、記録材Sの先端が二次転写部T2に突入するまで処理を待機する(S4のNO)。記録材Sの先端が二次転写部T2に突入した場合(S4のYES)、制御部10は、二次転写部T2を流れる電流が上限リミッタ値を下回っているか否かを判定する(S21)。二次転写部T2を流れる電流が上限リミッタ値を下回っている場合(S21のYES)、制御部10は現在印加している二次転写電源50の電圧を維持し(S23)、本電流電圧制御を終了する。
他方、二次転写部T2を流れる電流が上限リミッタ値を下回っていない場合(S21のNO)、制御部10は二次転写電源50の電圧を所定の下げ量下げる(S22)。そして、二次転写電源50の電圧を下げたことにより、制御部10は二次転写部T2を流れる電流が上限リミッタ値を下回ったか否かを判定する(S24)。二次転写部T2を流れる電流が上限リミッタ値を下回っていない場合(S24のNO)、制御部10はステップS22の処理へ戻る。こうして、二次転写部T2を流れる電流が上限リミッタ値を下回るまで、所定時間毎に二次転写電源50の電圧を下げる処理が実行される。
二次転写電源50の電圧を下げたことにより、二次転写部T2を流れる電流が上限リミッタ値を下回った場合(S24のYES)、制御部10は以下の処理を実行する。制御部10は、二次転写部T2を流れる電流の変化量に応じて、下限リミッタ値(下限値)を下回る前に、二次転写電源50の電圧を所定の上げ量だけ上げて維持させる(S25)。即ち、二次転写電源50の電圧を下げた場合(S22)、制御部10は二次転写部T2を流れる電流の変化量が第一変化量のとき、記録材Sの先端が二次転写部T2に突入してから第一タイミングで二次転写電源50の電圧を上げる。二次転写部T2を流れる電流の変化量が第一変化量よりも大きい第二変化量のとき、制御部10は記録材Sの先端が二次転写部T2に突入してから第一タイミングよりも早い第二タイミングで二次転写電源50の電圧を上げる。本実施形態の場合、二次転写電源50の電圧を上げるときは、二次転写電源50の電圧を下げるときの下げ量よりも小さい上げ量(例えば、下げ量の2分の1である5~25(mV))で上げればよい。その後、制御部10は、本電流電圧制御を終了する。
以上のように、本実施形態では、記録材Sの先端が二次転写部T2に突入した時点で、二次転写部T2を流れる電流が上限リミッタ値を下回っていなければ(S21のNO)、二次転写電源50の電圧が所定の下げ量下げられる(S22)。ただし、二次転写部T2を流れる電流の変化量に応じて下限リミッタ値を下回らないように、下限リミッタ値を下回る前のタイミングで、二次転写電源50の電圧を上げるようにしている(S25)。こうすると、二次転写電源50の電圧を下げることに伴い電流が低下した場合に、電流は下限リミッタ値を下回らないため、電流が下限リミッタ値を下回ることによる、二次転写部T2に印加する電圧変更に伴う電流変動を抑制することができる。
なお、上述した第二実施形態では、下限リミッタ値を下回る前のタイミングで、二次転写電源50の電圧を上げるようにしたが、第一実施形態も同様な制御を行ってもよい。即ち、図3のS7の処理において、二次転写部T2を流れる電流の変化量に応じて、二次転写電源50の電圧をあげるか維持するかを決定してもよい。
<他の実施形態>
なお、上述した各実施形態では、各色の感光ドラム50a~50dから中間転写ベルト56に各色のトナー像を一次転写した後に、記録材Sに各色の複合トナー像を一括して二次転写する構成の画像形成装置を説明したが、これに限らない。例えば、感光ドラムとの間でニップ部が形成された搬送ベルトに搬送される記録材に対し、感光ドラムと搬送ベルトを挟んで対向配置された転写ローラへの電圧印加により、感光ドラム上のトナー像を直接転写する直接転写方式の画像形成装置であってもよい。また、単色のトナー像を形成可能な画像形成装置(例えば、モノクロ機など)であってもよい。
1…画像形成装置、10…制御手段(制御部)、21…電流検出手段(電流検出回路)、50…電源(二次転写電源)、56…像担持体(中間転写ベルト)、64…転写部材(二次転写外ローラ)、S…記録材、T2…転写ニップ部(二次転写部)

Claims (4)

  1. トナー像を担持して回転する像担持体と、
    前記像担持体に当接して転写ニップ部を形成する転写部材と、
    前記転写ニップ部に電圧を印加し、前記転写ニップ部に挟持搬送される記録材に対し前記像担持体上のトナー像を転写する電源と、
    前記転写ニップ部に流れる電流を検出する電流検出手段と、
    記録材が前記転写ニップ部を通過しているときに前記転写ニップ部に印加する電圧が所定電圧となるように定電圧制御する制御手段と、を備え、
    前記制御手段は、前記電流検出手段の検出結果に基づいて、転写時に前記転写部材に流れる電流が所定範囲から外れる場合に、前記転写ニップ部に流れる電流が前記所定範囲内となるように前記転写ニップ部に印加する電圧を変更可能な画像形成装置において、
    前記制御手段は、画像形成ジョブの1枚目の記録材の搬送方向先端が前記転写ニップ部に突入してから所定時間が経過するまでは、前記電流検出手段により検出される電流の絶対値が前記所定範囲の上限値を超えていても前記電源の電圧の変更を行わない、もしくは前記電源の電圧の変更量を制限する制御を行い、画像形成ジョブの1枚目の記録材の搬送方向先端が前記転写ニップ部に突入してから前記所定時間が経過する前に前記電流検出手段により検出される電流の絶対値が前記所定範囲の下限値を下回った場合には、前記電源の電圧を変更する制御を行う、
    ことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記制御手段は、前記電流検出手段の検出結果の変化量に基づいて、前記電流検出手段により検出される電流の絶対値が前記所定範囲の下限値を下回る前に前記電源の電圧を上げる制御を行う、
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記制御手段は、画像形成ジョブの1枚目の記録材の搬送方向先端が前記転写ニップ部に突入した後で異なるタイミングで検出された前記電流検出手段の検出結果に基づいて、前記電流検出手段により検出される電流の絶対値が下限値を下回る前に前記電源の電圧を上げる制御を行う、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  4. 前記制御手段は、記録材の坪量が第一坪量である場合に前記上限値を第一上限値に設定し、記録材の坪量が前記第一坪量よりも大きい第二坪量である場合に前記上限値を前記第一上限値よりも高い第二上限値に設定する、
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
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